賞与の給与化とは、夏と冬に払っていた賞与の原資を12か月の月給へ割り振り、年収を変えずに毎月の給与を上げる見直しです。年収が同じでも、社会保険料は等級と上限の位置で増減し、賞与だったときは除外されていた残業代の単価や平均賃金は上がります。この記事では、令和8年度の協会けんぽ東京支部の料率を使った2人の試算で保険料・年金・給付の変化を示し、割増賃金と平均賃金の増え方、就業規則と退職金規程の変更、給与システムで直す支給項目と計算式の範囲、給与化を採用すべき会社と見送るべき会社の条件まで解説します。
まとめ:賞与の給与化は年収が同じでも残業代と年金・給付の額が変わる
社会保険料が動くのは、標準報酬月額の上限を超える社員です。月給34万円・賞与年120万円の社員を月給44万円にしても年間の本人負担は749,232円で変わりませんが、月給68万円・賞与年240万円の社員を月給88万円にすると、厚生年金保険料が年219,600円減ります。その減少分は、将来の老齢厚生年金の減額と引き換えです。
会社の負担で見落とされやすいのが残業代です。賞与は割増賃金の基礎から外れていたため、月給に移すと時間単価がそのまま上がり、月給34万円が44万円になる例では約29%上がります。平均賃金も同じ理由で上がり、休業手当や解雇予告手当が増えます。
給与化に向くのは、残業が少なく、賞与を業績に関係なく固定の月数で払っている会社です。残業が多い職場と、保険料の削減だけを目的にする給与化は見送るべきで、厚生年金の上限が令和9年9月から3段階で上がるため削減効果も縮みます。
賞与の給与化の仕組みと、年俸制・業績賞与・賞与の一部残しとの違い
賞与の給与化は法律上の用語ではなく、賃金の払い方を組み替える社内制度の見直しを指す呼び名です。
年間の支給総額を変えずに賞与の原資を12か月の月給へ割り振る仕組み
典型的なのは、賞与の年間支給額を12で割って月給に足す方法です。年間120万円の賞与なら、月10万円を上乗せします。賞与の全額を移す「全部給与化」のほか、4か月分のうち2か月分だけを移し、残りを業績に応じた賞与として残す「一部給与化」もあります。
賞与とは何か、どの支給が法律上の賞与にあたるかの区分は賞与とは:法律ごとの定義とボーナスとの違い、就業規則の定め方と給与システムの支給区分設計で整理しています。業績に応じて原資が動く賞与を残す場合、残した部分の配分の仕組みは業績賞与とは:業績連動型賞与の原資算定・評価係数・個人配分の計算例と給与システム連携が参考になります。
社会保険の扱いは、名称ではなく支給回数で決まります。日本年金機構の「従業員に賞与を支給したときの手続き」は、標準賞与額の対象を年3回以下の支給とし、年4回以上払うものは標準報酬月額の対象としています。四半期ごとに払う「賞与」は、手続きの上では既に給与化されている状態です。
年俸制で賞与の額を確定させる方式も割増賃金の基礎から外せない理由
年俸を16で割り、16分の12を毎月、16分の4を夏冬の賞与として払う方式は、一見すると賞与を残しています。しかし厚生労働省の労働条件Q&Aが紹介する平成12年3月8日基収第78号は、年俸額があらかじめ確定している場合の賞与部分は「臨時に支払われた賃金」にも「一箇月を超える期間ごとに支払われる賃金」にもあたらず、割増賃金の算定基礎から除外できないとしています。
つまり、額を固定したまま名称だけ賞与として残しても、残業代の計算では月給と同じ扱いになります。残業代の単価を上げずに賞与を固定額化する抜け道はありません。給与化を検討する時点で、割増賃金の増加は避けられない前提として見積もるのが正しい順序です。
給与化で変わる社会保険料:一般の社員と上限を超える社員の2つの試算
ここからは、協会けんぽ東京支部・40歳未満(介護保険なし)の社員で計算します。料率は協会けんぽ東京支部の令和8年3月分からの保険料額表の健康保険9.85%、子ども・子育て支援金0.23%(4月分から)、厚生年金18.3%で、本人負担はそれぞれの半分です。数字は説明用に置いたもので、特定の会社の実績ではありません。
月給34万円・賞与年120万円の社員は年間の本人負担749,232円で変わらない
給与化前は、月給34万円が標準報酬月額34万円の等級に入り、毎月の本人負担は健康保険16,745円、支援金391円、厚生年金31,110円の計48,246円です。年12か月で578,952円になります。賞与60万円を年2回払うと、1回あたり健康保険29,550円、支援金690円、厚生年金54,900円の計85,140円で、年170,280円です。合計は749,232円になります。
給与化後は月給44万円で、標準報酬月額44万円の等級です。毎月の本人負担は健康保険21,670円、支援金506円、厚生年金40,260円の計62,436円で、年749,232円と給与化前と同じ額になります。上限に届かない社員は、年収が同じなら保険料もほぼ同じです。等級の幅による端数で月数百円ずれることはあっても、増減の方向は決まっていません。月額の保険料の計算手順は社会保険料の計算方法:標準報酬月額×料率と端数処理、令和8年度の料率と給与システムでの自動化で扱っています。
月給68万円・賞与年240万円の社員は厚生年金保険料が年219,600円減る
厚生年金の標準報酬月額の上限は、令和8年10月時点で65万円です。月給68万円の社員は既に上限に達しており、毎月の厚生年金の本人負担は59,475円で止まっています。一方、賞与120万円にはそのまま1回109,800円の厚生年金保険料がかかります。
月給88万円へ給与化すると、上乗せした20万円は上限を超える部分なので厚生年金保険料は増えません。賞与2回分の219,600円がそのまま消え、会社負担も同額と子ども・子育て拠出金0.36%の8,640円が減ります。健康保険の上限は139万円の等級なので、健康保険料と支援金は年間で同額のままです。賞与の上限の数え方は賞与の社会保険料:標準賞与額の計算と573万円・150万円の上限、令和8年度の料率と給与システムでの管理で解説しています。
保険料の減少は老齢厚生年金の減額と同じで令和9年9月から上限も上がる
保険料が減る分は、将来の年金額も少なくなる仕組みです。日本年金機構の「報酬比例部分」の説明によれば、平成15年4月以降の加入期間は、標準報酬月額と標準賞与額の総額を基にした平均標準報酬額に5.481/1000と月数を掛けて計算します。再評価率を考えない概算で、標準賞与額240万円が記録されなくなると、加入1年あたり年金が約13,154円少なくなります。
10年続けると、本人の保険料は219.6万円減り、年金は年約13.2万円減る計算です。受給が約17年続けば、減った保険料の総額を年金の減額が上回ります。
上限そのものも、制度改正による引上げの対象です。厚生労働省の令和7年年金改正法の概要では、標準報酬月額の上限を令和9年9月に68万円、令和10年9月に71万円、令和11年9月に75万円へ引き上げます。月給88万円の社員の年間の削減額は、71万円の段階で186,660円、75万円の段階で142,740円に縮みます。上限を前提にした削減効果は、制度改正で目減りする前提で見てください。
傷病手当金と出産手当金は標準報酬月額で決まり、給与化で日額が上がる
給与化で得をする給付もあります。協会けんぽの傷病手当金のページの計算方法では、支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均を30で割り(10円未満四捨五入)、その3分の2(1円未満四捨五入)が1日あたりの支給額です。賞与は入りません。
月給34万円の社員なら日額7,553円、給与化して12か月が経った後の月給44万円なら日額9,780円で、1日あたり2,227円増えます。産前産後の休業中に支給される出産手当金も同じ標準報酬月額を基に計算するため、同じ方向に動きます。
給与化した月から3か月は旧等級のまま、随時改定で4か月目に変わる
月給を上げても、標準報酬月額はその月には変わりません。日本年金機構の月額変更届のページによれば、固定的賃金が変わった月から3か月の平均で2等級以上の差が出た場合に、4か月目から改定します。月給34万円から44万円への変更は4等級の上昇なので、随時改定の対象です。
改定までの3か月は、月給44万円から標準報酬月額34万円の保険料48,246円を引くため、本人の手取りは一時的に多くなります。4月から6月の変更は定時決定の集計とも重なり、どちらで決まるかの判定は社会保険料は4月から6月の給与で決まる:定時決定の計算と算定基礎届をシステムで判定する要件で確認できます。
給与化で増える会社負担:割増賃金の単価と平均賃金が上がる仕組み
雇用保険料は賃金総額に料率を掛けるため、年収が同じなら給与化の前後で変わりません。源泉所得税も、毎月の税額は増えますが年末調整で年税額に合わせるので、年間ではほぼ同じです。動くのは、労働基準法が賞与を計算から外していた2つの金額です。
労基則21条で除外されていた賞与が月給に入り残業単価が約29%上がる
労働基準法施行規則21条は、「臨時に支払われた賃金」と「一箇月を超える期間ごとに支払われる賃金」を割増賃金の基礎に入れないと定めています。夏冬の賞与は5号にあたるため、残業代の単価には入っていませんでした。給与化した分は毎月払う賃金なので、どこにも除外の根拠がありません。
月給の時間単価は、同規則19条1項4号により月給を月平均所定労働時間で割って出します。月平均所定労働時間を160時間とすると、月給34万円の単価は2,125円、割増25%で1時間2,656.25円です。月給44万円では単価2,750円、割増後3,437.5円になり、約29%上がります。月20時間の残業がある社員1人につき、残業代は月15,625円、年187,500円増える計算です。
社員100人の職場で全員が月20時間残業していれば、年1,875万円の増加です。年収を据え置く給与化でも、会社の人件費は増えます。固定残業代を払っている会社は、その時間数に対応する額が新しい単価で足りているかの再計算も必要で、判定の考え方はみなし残業(固定残業代)とは?計算方法・上限時間・違法の見分け方を解説で確認できます。
平均賃金も3か月を超える期間の賃金を除くため休業手当や解雇予告手当が増える
労働基準法12条は、平均賃金を直前3か月の賃金総額を総日数で割った額とし、4項で「三箇月を超える期間ごとに支払われる賃金」を算入しないと定めています。年2回の賞与は平均賃金に入っていませんでした。
暦日92日の3か月で残業がない場合、月給34万円の平均賃金は約11,087円、月給44万円では約14,348円です。30日分の解雇予告手当は約33万円から約43万円に、休業手当(平均賃金の60%以上)や、平均賃金で払う方式を選んだ年次有給休暇の賃金も同じ割合で増えます。
賞与の給与化で就業規則・賃金規程・退職金規程を変えるときの判断
給与化は賃金の決め方の変更なので、就業規則(賃金規程)の改定が必要です。改定の届出と意見書の手順は就業規則変更届の書き方と提出方法|意見書・電子申請と改定後のシステム設定で扱っています。
年収を据え置いても業績で上振れする賞与を固定給へ移すと不利益になる場面
年間の支給総額を変えない全部給与化は、月給と残業代が上がるため、多くの社員にとって有利な変更です。不利益の判断が問題になるのは次の場面です。
- 賞与4か月分を月給へ移す際に、上乗せを3か月分に抑える(総額の減少)
- 過去の賞与が業績で4〜5か月分に上振れしていたのに、平年の4か月分で固定する
- 支給日在籍要件のない月給に移すことで、年度途中の退職者と在籍者の扱いが逆転する
総額が減る変更は、労働契約法10条の合理性、つまり不利益の程度、変更の必要性、変更後の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況で判断されます。最初の1つに当てはまる給与化は、人件費の削減を給与化の名目で行う変更とみなされやすく、経過措置なしで一度に行うべきではありません。
給与化した分を基本給に入れるか調整手当にするかで退職金と賞与算定が変わる
上乗せ分の置き場所を決める判断軸は、規程同士の連動です。基本給に入れると、「退職時の基本給×勤続年数別の係数」で退職金を決める会社では退職金も増えます。一部給与化で残した賞与を「基本給×月数」で決めている場合は、残した賞与まで増えてしまいます。
独立した手当(例:賞与移行手当)にすれば、退職金と賞与の算定基礎から外すことが可能です。ただし割増賃金の基礎から外せる手当は労基則21条の限定列挙だけなので、手当の名前を付けても残業代の単価には入ります。退職金の算定方式ごとの連動は退職金の計算方法:4つの算定方式と勤続年数の端数処理、規程から計算ロジックへの落とし方で整理しています。
給与システムの改修範囲:支給項目の区分・計算式・移行月の処理で変える箇所
給与化は、給与システムで見れば「賞与の支給項目を止め、月例の支給項目を1つ増やす」変更です。ただし新しい項目に設定する区分を賞与と同じにしたまま使うと、割増単価と随時改定の判定が誤ります。
給与化した手当の支給項目マスタで賞与から切り替える8つの区分
| 区分 | 賞与のとき | 給与化した手当 |
|---|---|---|
| 社会保険 | 標準賞与額 | 報酬(固定的賃金) |
| 随時改定の判定 | 対象外 | 変動で判定する |
| 雇用保険 | 賃金総額に算入 | 賃金総額に算入 |
| 源泉所得税 | 賞与の算出率 | 月額表 |
| 割増賃金の基礎 | 除外 | 算入 |
| 平均賃金 | 除外 | 算入 |
| 最低賃金の判定 | 除外 | 算入 |
| 退職金・賞与の基礎 | 規程による | 規程による |
雇用保険以外のすべてが、給与化によって扱いの変わる区分です。最低賃金も賞与を除いて判定するので、給与化すると月給の時間額が上がり、最低賃金に近い社員ほど余裕が生まれます。除外する賃金の判定は最低賃金の計算方法|月給・日給・歩合の時間額換算と除外手当の判定【令和8年度】で確認できます。
割増単価・随時改定・賞与計算式・引当金の連携で直す計算ロジック
区分の設定に続いて、計算式を4か所見直します。影響の大きい順です。
- 割増単価:単価の算式が「基本給+算入手当」を手当ごとに足す方式なら、新しい手当を算入側に登録する
- 随時改定:固定的賃金の変動として検知し、3か月後の2等級差の判定と月額変更届の出力に流す
- 賞与計算式:一部給与化で賞与を残す場合、「基本給×月数」の参照先と月数を規程どおりに変える
- 引当金:毎月の賞与引当の計上を止め、移行前の対象期間に対応する分だけを最後に取り崩す
4つ目は会計側の処理です。支給見込額を月次で按分して計上していた会社は、給与化した月から引当の対象額が減ります。引当の算定と仕訳は賞与引当金とは:計算方法と仕訳、未払賞与との区別、損金不算入の扱いと月次計上の仕組みで解説しています。
年の途中で切り替える会社が詰まる夏賞与支給済み・中途入社と退職の扱い
移行月を10月にすると、7月に夏賞与を払った社員と、8月以降に入社して夏賞与のない社員が混在します。冬賞与の算定期間(例:4月〜9月)のうち、移行前の期間に対応する分を冬に払うのか、月給に含めて精算済みとするのかを、規程の附則で決めておく必要があります。
決めていないと、移行月の前後で入退社した社員ごとに担当者が手で日割りを計算することになります。給与システムには、移行日、旧賞与の算定期間、移行前期間分の精算方法を社員ごとに持たせ、精算額を1回限りの支給項目で払える状態にしておきます。
賞与の給与化を採用すべき会社と見送るべき会社、システム化の境界
ここまでの影響を踏まえて、判断の条件を言い切ります。
残業が月20時間を超える職場と保険料の削減だけが目的の給与化は見送る
採用してよいのは、残業が月10時間程度までで、賞与を業績に関係なく固定の月数で払っている会社です。業績で額が動かない賞与は、もともと人件費の調整弁として機能していません。月給に移しても失う柔軟性は小さく、求人票に載る月給を上げられる利点のほうが大きくなります。
見送るべきは次の2つです。1つは残業が月20時間を超える職場で、前述のとおり社員100人なら年1,875万円規模の残業代増を年収据え置きのまま抱え込みます。もう1つは、上限を超える高報酬の社員や役員の厚生年金保険料を減らすことだけが目的の給与化です。年金の減額と引き換えであるうえ、令和9年9月からの上限引上げで効果が縮みます。業績連動の賞与を全部なくす給与化も、業績悪化の局面で人件費を下げる手段を失うため、一部給与化にとどめるべきです。
給与システムの設定で足りる会社と、改修や個別開発へ進む会社の境界
全員を同じ月に全部給与化し、上乗せ分を1つの手当にまとめるだけなら、給与計算システムの支給項目の追加と区分の設定で足ります。製品が持つ機能の範囲は給与計算システムとは?機能・種類・比較の観点から個別開発の判断まで解説で整理しています。
雇用区分ごとに移行月が違う、一部給与化で賞与の算定式を変える、移行前期間の精算を社員ごとに計算する、割増単価の算式が手当ごとの設定に対応していない、のうち2つ以上に当てはまる会社は、製品の設定だけでは移行月の処理が手作業で残ります。一創の人事・労務管理システム開発では、既存の給与計算システムはそのまま使い、移行期の精算と区分の切り替え、随時改定の判定を周辺に組み込む形から設計します。全員一斉の全部給与化なら、個別開発は過剰です。
よくある質問
賞与の給与化を検討する段階でよく出る質問に答えます。
賞与の給与化で手取りは増えますか?
年収が同じなら、年間の手取りはほぼ変わりません。所得税と住民税は年間の給与総額で決まり、社会保険料も上限に届かない社員では年間でほぼ同額だからです。毎月の手取りは賞与の分だけ増え、随時改定までの3か月は保険料が旧等級のままなので一時的に多くなります。手取りが年単位で増えるのは、残業代の単価が上がる社員と、厚生年金の上限を超える高報酬の社員です。
賞与の給与化は社会保険料の節約になりますか?
厚生年金の標準報酬月額の上限(令和8年10月時点で65万円)を既に超える社員だけです。月給68万円・賞与年240万円の例では本人負担が年219,600円減りますが、同時に老齢厚生年金が加入1年あたり約13,154円減ります。上限は令和9年9月から68万円、71万円、75万円へと段階的に上がるため、削減額も縮みます。上限に届かない社員の保険料はほぼ変わりません。
賞与を給与化すると残業代は増えますか?
給与化すると、残業代は増加する仕組みです。賞与は労働基準法施行規則21条5号の「一箇月を超える期間ごとに支払われる賃金」として割増賃金の基礎から外れていましたが、毎月払う給与になると基礎に入ります。月給34万円が44万円になる例では、月平均所定労働時間160時間の割増後単価が2,656.25円から3,437.5円へ上がります。手当の名前を付けても除外はできません。
賞与の給与化は不利益変更にあたりますか?
年間の支給総額を変えずに全部を月給へ移すなら、月給と残業代が上がるため、通常は不利益変更にあたりません。上乗せ額が従来の賞与より少ない場合や、業績で上振れしていた賞与を平年の額で固定する場合は、労働契約法10条の合理性が問われます。総額を減らすなら、経過措置と社員への説明を伴う段階的な移行にしてください。
年の途中で賞与を給与化したとき社会保険の手続きは必要ですか?
月給の上乗せは固定的賃金の変動にあたるので、変わった月から3か月の平均で2等級以上の差が出れば、月額変更届を出して4か月目から標準報酬月額を改定します。日本年金機構に登録した賞与支払予定月に賞与を払わなかったときは、賞与支払届にかえて賞与不支給報告書を出します。予定月の登録は事業所関係変更(訂正)届などで行うため、給与化で賞与をなくすならあわせて見直してください。移行前の期間に対応する精算分を賞与として払うなら、通常の賞与支払届の対象です。
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