社会保険料の計算は、毎月の給与そのものではなく、給与を等級に当てはめた標準報酬月額に保険ごとの料率をかけ、会社と従業員で折半するのが基本です。令和8年度は協会けんぽの健康保険料率と介護保険料率が3月分から改定され、4月分からは子ども・子育て支援金0.23%が新たに加わりました。この記事では、料率と等級表の読み方、標準報酬月額30万円での計算例、50銭基準の端数処理、賞与と定時決定を一次情報で確認し、料率改定で給与システムに起きる計算ずれと、表計算で足りる会社とシステム化を進める会社の境界までを解説します。
まとめ:社会保険料の計算は標準報酬月額×料率÷2と50銭基準の端数処理で決まる
従業員の給与から引く社会保険料は「標準報酬月額×保険料率÷2」です。健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金・厚生年金の4つがこの式で、雇用保険だけは実際に支払った賃金に料率をかけます。協会けんぽ東京支部で標準報酬月額30万円、40歳の従業員なら、令和8年4月分の本人負担は健康保険と介護保険で17,205円、支援金345円、厚生年金27,450円です。
銭の端数は、給与から引く場合50銭以下を切り捨て、50銭超を切り上げます。事業主負担は納入告知額から従業員負担の合計を引いた残りで、ちょうど半分にはなりません。
システム化で詰まりやすいのは計算式ではなく、保険ごとに開始月が違う改定の切替です。協会けんぽの1支部だけで従業員数十人なら表計算で回せます。複数の健康保険組合やグループ会社を抱える場合は、料率を対象月で持つ給与システムか個別開発を検討してください。
社会保険料の計算対象になる保険の種類と、標準報酬月額を使う保険・使わない保険の区別
「社会保険料」とひとまとめに呼ばれる保険料は、計算の基礎になる金額が2種類に分かれます。最初にこの区別を押さえると、あとの計算手順がすっきりします。
健康保険・厚生年金・介護・支援金と、賃金総額で計算する雇用保険・労災保険の違い
給与明細の控除欄に並ぶ保険料を、計算の基礎と負担者で整理すると次のとおりです。
| 保険料 | 計算の基礎 | 負担 | 令和8年度の料率(協会けんぽ・一般の事業) |
|---|---|---|---|
| 健康保険料 | 標準報酬月額・標準賞与額 | 労使折半 | 都道府県ごと(東京9.85%) |
| 介護保険料 | 標準報酬月額・標準賞与額 | 労使折半(40歳〜64歳のみ) | 全国一律1.62% |
| 子ども・子育て支援金 | 標準報酬月額・標準賞与額 | 労使折半 | 全国一律0.23%(4月分から) |
| 厚生年金保険料 | 標準報酬月額・標準賞与額 | 労使折半 | 18.3% |
| 子ども・子育て拠出金 | 厚生年金の標準報酬月額・標準賞与額 | 事業主のみ | 0.36% |
| 雇用保険料 | 実際に支払った賃金 | 労使で率が異なる | 13.5/1000(労働者5/1000) |
| 労災保険料 | 1年間の賃金総額 | 事業主のみ | 業種ごと |
給与から毎月引くのは、従業員の負担がある5つです。支援金と拠出金は名前が似ていますが別物で、拠出金は以前からある事業主だけの負担(現行の0.36%は令和2年4月分から)、支援金は令和8年4月分から始まった労使折半の負担です。
標準報酬月額の決め方:報酬に含める手当と健保50等級・厚年32等級への当てはめ
標準報酬月額は、毎月の報酬を一定の幅で区切った等級に当てはめた金額です。日本年金機構の「厚生年金保険の保険料」は、報酬に基本給のほか残業手当や通勤手当を含めた税引き前の給与を数えると説明しています。所得税では一定額まで非課税の通勤手当も、社会保険料の計算では報酬に入ります。
等級の数は保険で違います。協会けんぽ東京支部の令和8年3月分からの保険料額表では、健康保険が1等級58,000円から50等級1,390,000円まで、厚生年金が1等級88,000円から32等級650,000円までです。報酬月額290,000円以上310,000円未満の人は、どちらも標準報酬月額300,000円になります。報酬が93,000円未満か635,000円以上の人は、健康保険と厚生年金で標準報酬月額が別の値になります。
令和8年度の社会保険料率一覧と、保険ごとに3月分・4月分と分かれる適用開始月の違い
料率は毎年どこかが動きます。令和8年度は3つの保険で改定と新設が重なり、しかも開始の月がそろっていません。
協会けんぽ東京支部の9.85%を例にした料率一覧と、都道府県で変わる健康保険料率
協会けんぽの健康保険料率は都道府県ごとに違います。協会けんぽの令和8年度保険料率のページでは、東京都が9.85%、大阪府が10.13%で、最も高い佐賀県が10.55%、最も低い沖縄県が9.44%です。料率は本店ではなく各事業所の都道府県支部で決まります。
| 保険料 | 令和8年度の料率 | 適用の開始 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 健康保険料(協会けんぽ) | 都道府県ごと | 3月分(4月納付分)から | 協会けんぽ |
| 介護保険料 | 1.62%(前年度1.59%) | 3月分(4月納付分)から | 協会けんぽ |
| 子ども・子育て支援金 | 0.23%(新設) | 4月分(5月納付分)から | 協会けんぽ |
| 厚生年金保険料 | 18.3%(据え置き) | 平成29年9月分から固定 | 日本年金機構 |
| 雇用保険料(一般の事業) | 13.5/1000(労働者5/1000) | 令和8年4月1日から | 厚生労働省 |
健康保険組合の加入者は、組合が決めた料率と改定月を使います。雇用保険料率は厚生労働省の令和8年度リーフレットで、令和8年4月1日から令和9年3月31日までの率として示されています。
令和8年4月分から加わる子ども・子育て支援金0.23%の計算と、拠出金との違い
協会けんぽの子ども・子育て支援金率のページによると、一般の被保険者の支援金率は0.23%で、令和8年4月分(5月納付分)から納めます。計算の基礎は健康保険と同じ標準報酬月額と標準賞与額で、健康保険料と同じく労使で折半します。標準報酬月額30万円なら全額690円、本人負担345円です。
介護保険のような年齢の条件はなく、健康保険の被保険者なら40歳未満でもかかる点が支援金の特徴です。制度の目的と使い道はこども家庭庁の子ども・子育て支援金制度のページにまとまっています。
月額の社会保険料の計算手順:標準報酬月額30万円・東京都・40歳の従業員での計算例
ここからは、具体的な数字で1人分を計算します。条件は、協会けんぽ東京支部、報酬月額300,000円(通勤手当を含む)、40歳、一般の事業、令和8年4月分です。
標準報酬月額30万円で健康保険・介護・支援金・厚生年金・雇用保険を順に計算する
報酬月額300,000円は290,000円以上310,000円未満の区分に入るため、健康保険と厚生年金の標準報酬月額はどちらも300,000円です。40歳なので介護保険料もかかります。
| 保険料 | 計算式 | 全額 | 本人負担 |
|---|---|---|---|
| 健康保険料+介護保険料 | 300,000円×11.47% | 34,410円 | 17,205円 |
| 子ども・子育て支援金 | 300,000円×0.23% | 690円 | 345円 |
| 厚生年金保険料 | 300,000円×18.3% | 54,900円 | 27,450円 |
| 雇用保険料 | 300,000円×5/1000 | ― | 1,500円 |
| 合計 | ― | ― | 46,500円 |
本人負担の合計は46,500円で、総支給の15.5%です。39歳以下なら介護保険料がかからず、健康保険料の本人負担は14,775円、合計44,070円となります。雇用保険料だけは実際に支払った賃金にかけるため、残業代で毎月変わる点に注意してください。雇用保険料の端数処理と賃金に含める範囲は、雇用保険料の計算を扱う別の記事で詳しく解説します。
被保険者負担分の端数処理:50銭以下は切り捨て、50銭を超えたら切り上げる規則
折半すると銭の端数が出ます。協会けんぽ東京支部の保険料額表の注記は、端数の扱いを次のように定めています。
- 事業主が給与から被保険者負担分を控除する場合は、50銭以下を切り捨て、50銭を超えたら切り上げて1円
- 被保険者が事業主へ現金で支払う場合は、50銭未満を切り捨て、50銭以上を切り上げて1円
- 事業主と被保険者の間に特約があれば、特約に基づいて処理できる
給与から引くときは「ちょうど50銭」が切り捨てになる点が、一般的な四捨五入と違います。標準報酬月額58,000円の人の健康保険料は全額5,713円、折半で2,856.5円なので、控除額は2,856円です。休職中の人に現金で払ってもらう場合は同じ2,856.5円が2,857円になります。表計算で「ROUND」関数を使うと、ちょうど50銭のときに1円多く引いてしまうため、給与から引く計算では使えません。
健康保険料と支援金を別々に丸めるか合算して丸めるかで1円ずれる標準報酬15万円の例
令和8年4月分から、丸める順番で結果が変わるケースが出てきました。標準報酬月額150,000円、39歳の例です。
| 丸め方 | 健康保険料の折半額 | 支援金の折半額 | 控除額 |
|---|---|---|---|
| 保険料ごとに丸めて足す | 7,387.5円→7,387円 | 172.5円→172円 | 7,559円 |
| 合算してから丸める | 7,387.5円+172.5円=7,560.0円 | 7,560円 | |
どちらも50銭の規則に従っているのに、1円の差が出ます。協会けんぽの額表は支援金を健康保険料とは別の列で示していますが、控除額を列ごとに丸めるか合算後に丸めるかは、2026年9月時点の額表の注記には書かれていません。加入している保険者の案内を確認したうえで自社の方式を1つに決め、給与システムの設定と給与規程の両方に残してください。
事業主負担が折半ちょうどにならない理由:納入告知額から従業員負担を差し引く計算
会社が納める保険料は、従業員ごとに端数処理した額の合計ではありません。日本年金機構の「保険料の計算方法について」によれば、事業所の保険料は被保険者ごとの標準報酬月額に料率をかけた額を合計し、その合計の1円未満を切り捨てた額です。事業主負担分は、この納入告知額から全員の被保険者負担分の合計を差し引いた金額になります。
標準報酬月額58,000円の従業員が2人いる東京の事業所で考えます。健康保険料の全額は1人5,713円、2人で11,426円が納入告知額です。給与から引くのは1人2,856円、2人で5,712円なので、事業主負担は11,426円から5,712円を引いた5,714円で、折半より2円多くなります。
賞与と標準報酬月額の改定で変わる計算:標準賞与額の上限と定時決定・随時改定の扱い
毎月の計算に加えて、賞与の支給と年1回の等級の見直しで計算の基礎が変わります。システムの設定で誤りが出やすいのもこの3点です。
標準賞与額の1,000円未満切り捨てと、健保573万円・厚年150万円の上限
賞与の保険料は、税引き前の賞与額から1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に料率をかけます。賞与が456,789円なら標準賞与額は456,000円で、東京支部の39歳以下なら健康保険料は456,000円×9.85%=44,916円、本人負担は22,458円です。
上限は保険ごとに数え方が違います。協会けんぽの保険料額表では、健康保険・介護保険・支援金が4月1日から翌年3月31日までの年度累計573万円、厚生年金と拠出金が1回あたり150万円です。200万円の賞与なら厚生年金は150万円で頭打ちですが、健康保険は累計573万円に届くまで全額にかかります。賞与ごとの計算例と573万円の累計管理は、賞与の社会保険料を扱う別の記事で詳しく解説します。
4月〜6月の報酬で決める定時決定と、固定的賃金が2等級以上動いたときの随時改定
標準報酬月額は入社時に決めたあとも、毎年見直されます。日本年金機構の説明では、4月・5月・6月に支払った報酬の平均から毎年9月に等級を決め直すのが定時決定、昇給などで固定的な賃金が変わり、変動後3か月の平均が2等級以上動いたときに改めるのが随時改定です。
定時決定の等級は9月分から翌年8月分まで使うため、4月から6月に残業が多い職場では、その残業代が1年分の保険料を押し上げます。随時改定による保険料の切り替え時期は、変動月から数えて4か月目からです。4月から6月の報酬の集計と算定基礎届の書き方は、定時決定を扱う別の記事で詳しく解説します。
介護保険料が始まる40歳到達月と、翌月徴収・当月徴収で変わる控除する月のずれ
介護保険料は、40歳に達した日(誕生日の前日)の属する月の分からかかります。4月1日生まれの人は3月31日に40歳に達するため、3月分からです。65歳に達した月の分からは給与からの天引きが止まります。
保険料は、前月分を当月の給与から引く翌月徴収が原則です。3月分は4月支給の給与から引くため、令和8年度の新しい健康保険料率は4月支給分から、支援金は5月支給分から控除に反映されます。当月徴収の会社で控除に反映する時期は、それぞれ1か月早い支給分からです。月次の締めとの関係は給与計算の業務の流れと年間スケジュールを整理した記事で確認できます。
料率改定のたびに給与システムで起きる計算ずれと、料率マスタ・端数設定の持ち方
社会保険料の計算式は単純です。それでもシステムで誤りが出るのは、改定の切替とデータの持ち方に原因があります。
適用開始月が保険ごとに違う令和8年度の切替を、支給月ではなく対象月で持つ理由
令和8年度は、健康保険と介護保険が3月分、支援金が4月分、雇用保険が4月1日から、と3つの切替が1か月の中に重なりました。料率を「4月支給から新料率」という支給月の単位で持つと、翌月徴収の会社では健康保険料は合っても、支援金を1か月早く引いてしまいます。雇用保険は、4月1日以降に締日が来る賃金から新料率を使うため、3月21日から4月20日のように月をまたぐ締日の会社では、さらに別の月に切り替わります。
ずれを起こさない持ち方は、社会保険の料率を「何月分の保険料か」という対象月で持ち、控除する支給月は徴収方式から計算で出す形です。雇用保険だけは賃金の締日で判定する別の規則にします。対象月と支給月を同じ列で扱うシステムでは、切替が重なる年に誤りが出ます。
保険者・都道府県・対象月・区分で持つ料率マスタと、2027年9月の等級表改定への備え
料率は、保険者、都道府県支部、適用開始の対象月、区分(健康保険・介護保険・支援金・厚生年金・拠出金)の組み合わせで1行ずつ持ちます。協会けんぽなら47支部、健康保険組合なら組合ごとの行です。保険料額表の金額を取り込む場合は、全等級を料率からの計算結果と突き合わせてから使うと、転記の誤りを本番前に止められます。
等級表そのものも固定ではありません。厚生労働省の標準報酬月額の上限の段階的引上げのページでは、厚生年金の上限65万円を2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円へ引き上げるとしています。等級表をプログラムに書き込んでいるシステムは、この3回の改定で毎回改修が要ります。等級表も料率と同じく、適用開始月つきのマスタで持つ設計にしてください。
加入対象者の判定も変わります。厚生労働省の社会保険適用拡大特設サイトによると、短時間労働者の企業規模要件は2027年10月から従業員36人以上に広がり、月額8.8万円以上の賃金要件は2026年10月に撤廃予定です(2026年9月時点の記載)。企業規模ごとの加入条件と判定の手順は、50人以下の会社の社会保険加入を扱う別の記事で詳しく解説します。
手計算とシステム計算の差異を並行計算で潰す:切替月に確かめる5つの検査項目
料率改定の月と、給与システムを入れ替えた最初の月は、表計算で同じ条件の計算を並行して走らせ、1円単位で突き合わせます。差が出やすい項目は次の5つです。
- ちょうど50銭の従業員で、控除額が切り捨てになっているか(ROUNDで組んだ手計算と1円ずれる)
- 健康保険料と支援金の丸め方が、自社で決めた方式どおりか
- 事業主負担を「全額÷2」でなく、納入告知額から従業員負担の合計を引いて出しているか
- その月に40歳・65歳に達した人の介護保険料が、対象月どおりに始まり、止まっているか
- 支援金が翌月徴収なら5月支給分から、当月徴収なら4月支給分から引かれているか
差が出たとき、誤っているのは長く使ってきた表計算の側であることも少なくありません。差異の原因を1件ずつ書き残しておけば、翌年の改定で同じ確認を繰り返さずに済みます。
表計算で足りる会社と、給与計算システムや個別開発へ進む会社を分ける条件の境界
計算そのものは、条件がそろえば表計算でも正しく回せます。どこからシステムが要るかを条件で分けます。
従業員30人前後・協会けんぽ単一支部なら保険料額表と表計算で回せる条件と限界
協会けんぽの1つの支部だけに加入し、従業員が30人前後、賞与が年2回以内で役員の高額賞与もない会社なら、保険料額表の折半額を等級から引き、50銭の規則だけ正しく組めば表計算で足ります。この規模では、給与計算システムの月額費用より、毎年3月と9月に額表と等級を更新する手間のほうが小さいことが多いです。
限界は、改定の反映を担当者1人の記憶に頼る点です。3月の料率改定や9月の定時決定を1回でも忘れると、遡って差額を精算することになります。担当者の交代が見込まれるなら、表計算を続けるより、給与計算アウトソーシングの委託範囲と内製化の判断基準を比べるか、改定がベンダー側で自動更新されるクラウド型の給与計算システムへ移るほうが確実です。
複数の健保組合やグループ会社を抱える会社がパッケージか個別開発かを決める基準
パッケージの給与計算システムで足りるのは、保険者が協会けんぽと少数の健康保険組合で、端数処理が法定どおり、グループ会社があっても給与規程が共通の会社です。製品を選ぶときは、料率を対象月で持てるか、支援金の丸め方を選べるか、事業所ごとに都道府県支部を持てるかを確認してください。機能と種類の全体像は給与計算システムとは?機能・種類・比較の観点から個別開発の判断まで解説、製品の絞り込み方は給与計算システムの比較|就業形態・社会保険・年末調整・勤怠連携の4軸で候補を絞る手順で扱っています。
個別開発や既存システムの改修を検討するのは、グループ会社ごとに異なる健康保険組合に加入している、端数を会社負担とする特約が会社ごとに違う、出向者の保険料を出向元と出向先で按分して精算する、基幹システムの人件費配賦へ事業主負担を1円単位で渡している、といった条件が2つ以上重なる会社です。パッケージの設定では会社ごとの規則を表現しきれず、毎月の手修正が残るからです。一創の人事・労務管理システム開発では、保険者と対象月で持つ料率マスタ、会社ごとの端数処理の規則、並行計算の検査を、既存の給与計算の周辺に組み込むところから設計します。逆に、保険者が協会けんぽだけで給与規程も1種類なら、個別開発は過剰です。
よくある質問
社会保険料の計算でよく出る質問です。
社会保険料は給与の何%くらい引かれますか?
協会けんぽ東京支部で令和8年4月分以降の場合、健康保険・支援金・厚生年金・雇用保険を合わせた本人負担は、40歳以上で総支給のおよそ15.5%、39歳以下でおよそ14.7%です。標準報酬月額30万円の40歳なら46,500円になります。保険料は等級の金額にかかるため、等級の境目に近い人は割合が少し動きます。健康保険組合の加入者は組合の料率で計算し直してください。
通勤手当や残業代も社会保険料の計算に含まれますか?
含まれます。報酬には基本給のほか、残業手当・通勤手当・家族手当などの税引き前の給与が入り、所得税では一定額まで非課税の通勤手当も全額が報酬です。残業代は毎月の保険料にすぐには響かず、4月から6月の平均で決まる定時決定などを通じて等級に反映されます。
会社が負担する社会保険料はいくらになりますか?
健康保険・介護保険・支援金・厚生年金は、従業員とほぼ同じ額を会社も負担します。これに、子ども・子育て拠出金(0.36%)、雇用保険料の事業主分(一般の事業で8.5/1000)、業種ごとの労災保険料が加わります。標準報酬月額30万円の40歳なら、折半分45,000円に拠出金1,080円と雇用保険2,550円を足した48,630円と労災保険料が目安です。
子ども・子育て支援金はいつから給与から引かれますか?
支援金は令和8年4月分の保険料から始まり、協会けんぽへの納付は5月からです。翌月徴収の会社では5月支給の給与から、当月徴収の会社なら4月支給分から控除が始まります。標準報酬月額に0.23%をかけて会社と折半するため、標準報酬月額30万円なら本人負担は月345円です。
社会保険料の計算で端数はどう処理しますか?
給与から控除する本人負担分は、50銭以下を切り捨て、50銭を超えたら切り上げて1円にします。ちょうど50銭は切り捨てなので、表計算のROUND関数で計算した金額とは1円のずれが出る点に注意が必要です。本人が現金で払う場合は50銭以上を切り上げ、労使で特約を結べば別の方法にもできます。
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