人事労務

家族手当とは?支給条件の決め方と残業代・社会保険での扱い、配偶者手当の見直しを解説

家族手当とは?支給条件の決め方と残業代・社会保険での扱い、配偶者手当の見直しを解説

家族手当とは、配偶者や子などの扶養家族がいる社員に、会社が給与に上乗せして払う手当です。法律に支給義務はなく、誰にいくら払うかは会社の賃金規程で決まります。扶養家族の人数に応じて払う形なら残業代の計算から外せますが、全員に一律で払う形では外せません。この記事では、配偶者・子・収入要件・共働きを含む支給条件の決め方、割増賃金の算定基礎から除外できる条件と差額の計算例、最低賃金・税金・社会保険での扱い、給与計算システムに持たせる設定、配偶者手当の見直しや廃止の進め方までを、人事・給与の担当者向けに整理します。

まとめ:家族手当は扶養家族の人数に応じた払い方なら残業代の基礎から外せる

家族手当の設計で最初に確かめるのは、額が扶養家族の人数に連動しているかどうかです。配偶者1万円・子1人につき5千円のように人数で額が決まる手当は、残業代の単価を出すときの算定基礎から除外できます。家族の有無や人数に関係なく全員に同じ額を払う手当は、名前が家族手当でも算定基礎に含めなければなりません。

最低賃金の判定では家族手当を除き、休業手当などに使う平均賃金では含める、という具合に、計算ごとに扱いが分かれます。税金と社会保険では通常の給与と同じく課税され、標準報酬月額の報酬にも入ります。

制度面では、配偶者の収入要件がある配偶者手当を見直し、子の手当へ原資を移す動きが続いています。国家公務員は配偶者に係る手当を廃止しました。民間で見直すときは、労働契約法10条の合理性を満たす手順と、残業単価や社会保険料への影響の試算を先に済ませます。

家族手当とは会社が任意に設ける手当で扶養手当や配偶者手当とは名称の違い

家族手当は、通勤手当や住宅手当と同じく、法律で支給を求められていない法定外の手当です。支給しない会社もあり、それ自体は違法ではありません。

法律に支給義務はないが賃金規程に定めると払う義務のある賃金になる

労働基準法11条は、名称を問わず労働の対償として使用者が払うものすべてを賃金と定めています。支給条件を規程で決めて毎月払う家族手当はこれにあたり、条件を満たす社員に払わなければ賃金の未払いになります。

常時10人以上の社員を雇う会社は、同法89条により、賃金の決定・計算・支払の方法を就業規則に書いて労働基準監督署への届出が必要です。家族手当を設けるなら、対象とする家族の範囲・1人あたりの額・収入要件・届出の期限と証明書類・支給をやめる時期までを賃金規程に書いておきます。規程の記載事項とシステム設定の対応は就業規則とは?絶対的・相対的記載事項と勤怠・給与システムの設定項目を解説で整理しています。

扶養手当・配偶者手当・子ども手当は会社ごとの呼び名で法的な区別はない

家族手当と扶養手当は、会社によって呼び名が違うだけです。法律上の区別はありません。配偶者分を配偶者手当、子の分を子ども手当や育児手当として別の項目に分ける会社もありますが、扶養家族に応じて払う手当であれば、割増賃金の計算では同じ家族手当として扱われます。

反対に、名前に「家族」と付いていても、実態が家族の有無と無関係な手当なら家族手当とは扱われません。判断の基準は名称でなく実質です。

家族手当の支給条件を決める基準と共働き・別居・収入要件で迷わない規程

支給条件は、対象とする家族・収入要件・同居かどうか・共働きの扱いの4点で決まります。申請のたびに判断がぶれる原因の多くは、このどれかを規程に書いていないことです。

配偶者・子・父母のどこまでを対象とし子は何歳まで払うかの決め方

対象の範囲は、配偶者と子だけにする会社と、扶養している父母まで含める会社に分かれます。子については、支給を終える年齢を「18歳に達した後の最初の3月31日まで」「22歳に達した後の最初の3月31日まで」のように学年の区切りで書くと、誕生月ごとに支給終了日がばらばらになる事態を避けられます。

額は、配偶者と子で分けて人数に応じて決めるのが基本です。子の人数に上限を設けるかどうか、第3子以降を増額するかどうかも、この段階で決めておきます。

配偶者の収入要件を税や社会保険の基準額に連動させるときの注意点

配偶者手当には、配偶者の年収が一定額以下であることを支給条件とする会社が多いのが実態です。基準額を税の配偶者控除や社会保険の被扶養者の基準にそろえていると、税制や制度が改正されるたびに規程とのずれが生まれます。所得税の扶養の基準は令和7年度の税制改正で変わっており、厚生労働省の配偶者手当の検討ページも、この改正を踏まえた手当の見直しを企業に求めるチラシを掲載しています。

収入要件の金額をそのまま残すと、配偶者が手当を失わないよう勤務時間を抑える就業調整の原因になります。現行の基準額の一覧は年収の壁2026早見表|178万円・136万円・130万円の一覧と手取りの分岐点で確認できます。

共働きの夫婦が同じ子を扶養するとき片方だけに払う二重支給防止の文言

夫婦が同じ会社で働いている場合、子の分の手当を両方に払うと、1人の子に2人分の手当が出ます。これを防ぐには「同一の扶養家族について支給するのは1名とし、原則として主たる生計維持者に支給する」と規程に書き、申請書に配偶者の勤務先を書く欄を設けます。

配偶者が別の会社に勤めていて、そちらでも家族手当を受けている場合の扱いも決めておきます。単身赴任などで子と別居している社員は、仕送りで生計を維持しているかを確かめる書類を指定すれば、同居を条件にしなくても運用できます。

正社員だけに家族手当を払う場合にパート有期法8条で問われる待遇差

短時間・有期雇用労働法8条は、パートや有期契約の社員と正社員の待遇差のうち、その待遇の性質と目的に照らして不合理なものを禁じています。家族手当では、2020年10月15日の最高裁判決(日本郵便事件)が、扶養手当の目的を長く勤める社員の生活保障と継続雇用の確保ととらえ、相応に継続的な勤務が見込まれる契約社員に払わないことを不合理と判断しました。

契約更新を繰り返して長く働く有期の社員がいる会社では、正社員だけを対象とする規程は説明が難しくなります。対象を正社員に限るなら、手当の目的と、有期の社員の実際の勤続年数を突き合わせてから決めます。

家族手当を残業代の算定基礎から外せる条件と一律支給で外せない場合の差額

残業代の単価は、月給を月平均の所定労働時間で割って求めます。月給に含める手当が増えるほど単価が上がるため、家族手当を外せるかどうかは残業代の総額に直接響きます。

労基法37条5項は家族手当を算定基礎に入れない賃金として明記している

労働基準法37条5項は、割増賃金の基礎となる賃金に家族手当と通勤手当を算入しないと定めています。労働基準法施行規則21条が挙げる別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金と合わせ、除外できるのは7種類だけです。住宅手当の除外条件は住宅手当とは?支給条件の決め方と残業代・税金・社会保険での扱いを解説で扱っています。

家族の人数に関係なく一律に払う家族手当は名称にかかわらず基礎に含める

家族手当という名前なら必ず外せる、というわけではありません。厚生労働省の確かめよう労働条件Q&Aは、除外賃金は名称ではなく実質で判断し、家族手当でも家族数に関係なく一律に支払われるものは計算の基礎に入ると説明しています。

家族手当の決め方 算定基礎の扱い 判断の根拠
配偶者1万円・子1人5千円 除外できる 扶養家族の人数で額が決まる
子1人につき1万円(上限3人) 除外できる 扶養家族の人数で額が決まる
扶養家族がいれば人数に関係なく1万円 含める 家族数に関係なく一律
独身者を含む全社員に1万円 含める 家族の有無と無関係

3行目は見落とされやすい形です。扶養家族の有無で支給を分けていても、人数で額が変わらなければ一律支給にあたります。基本給の一定割合で家族手当を払う方式も、額が家族数と連動しないため、除外できるかは疑わしく、含めて計算しておくのが安全です。

月給29万5千円のうち家族手当1万5千円の社員で除外の可否による差額

基本給28万円・家族手当1万5千円(配偶者1万円・子1人5千円)、月平均所定労働時間160時間の社員が、月20時間の時間外労働をした場合で比べます。

項目 家族手当を除外できる場合 家族手当を含める場合
算定基礎の月額 280,000円 295,000円
1時間あたりの賃金 1,750円 1,843.75円
割増後の単価(×1.25) 2,187.5円 2,304.6875円
月20時間の残業代 43,750円 46,094円

差は1人あたり月2,344円です。一律支給の家族手当を除外して計算していた会社では、この差額が毎月の未払いになります。労働基準法115条の賃金請求権の時効は5年で、経過措置により当面は3年として扱われるため、対象者50人なら3年分で約420万円の請求を受けうる計算です。休日・深夜を含めた割増率と1か月分の計算手順は割増賃金の計算方法:時間外・休日・深夜の割増率と週40時間の判定、1か月分の計算例で解説しています。

家族手当を最低賃金の判定では除き平均賃金の計算では含める扱いの違い

残業代以外の計算でも、家族手当の扱いは一様ではありません。最低賃金法4条3項は、各最低賃金で算入しないと定めた賃金を比較から除くとしており、厚生労働省の確認方法のページの計算例でも「精皆勤手当、通勤手当及び家族手当を除く」と示されています。月給を時間額に換算して最低賃金と比べるときは、家族手当を差し引いた額が計算の対象です。手当ごとの判定は最低賃金の計算方法|月給・日給・歩合の時間額換算と除外手当の判定【令和8年度】で整理しています。

休業手当や解雇予告手当の基準になる平均賃金では、労働基準法12条が除くのは臨時の賃金と3か月を超える期間ごとの賃金などに限られるため、家族手当は含めて計算します。平均賃金の出し方は休業手当とは?平均賃金の60%の計算方法と休業補償との違い、給与計算の設定に計算例があります。

家族手当の税金と社会保険料の扱いと扶養家族が増減した月の随時改定

税金と社会保険では、家族手当の決め方による違いはありません。どの方式でも通常の給与と同じ扱いになります。

家族手当は非課税枠がなく給与として毎月の源泉徴収の対象になる

家族手当には、通勤手当のような非課税の上限枠がありません。基本給と合算して毎月の源泉徴収税額を計算し、年末調整でも給与の支払金額に含めます。所得税の扶養控除や配偶者控除は家族の人数や所得で決まる別の仕組みで、会社が家族手当を払っているかどうかとは連動しません。

実務で混同しやすいのは、手当の支給対象と税の扶養親族のずれです。規程の収入要件が税の基準と違えば、手当は出ているのに税の扶養には入らない家族、またはその逆が生まれます。扶養控除等申告書の内容と手当の支給データを別々に管理している会社では、年1回は両者を照合しておくと届出漏れに気づけます。

子の誕生や配偶者の扶養外れで手当額が変わると月額変更届の確認が要る

社会保険では、家族手当は標準報酬月額の基になる報酬に入ります。日本年金機構の保険料の説明のとおり、報酬月額は基本給のほか各種手当を含めた額です。保険料の計算方法は社会保険料の計算方法:標準報酬月額×料率と端数処理、令和8年度の料率と給与システムでの自動化で解説しています。

途中で手当額が変わる場合にも確認が必要です。日本年金機構の随時改定の説明は、固定的賃金の変動の例として「住宅手当、役付手当等の固定的な手当の追加、支給額の変更」を挙げています。毎月定額で払う家族手当もこの固定的な手当にあたるため、子の誕生や配偶者の扶養外れで額が変わった月から3か月の報酬の平均で2等級以上の差が出て、3か月とも支払基礎日数が17日以上なら、月額変更届の提出が必要です。手当額が数千円でも、残業代の増減と重なって2等級を超えることがあります。

家族手当を給与計算システムで扱うために手当マスタと家族データに持たせる設定

家族手当は「課税で社会保険の報酬にも入るが、残業代の基礎と最低賃金の判定からは外す」という区分の組み合わせを持つ手当です。加えて、額が家族の構成で毎月変わりうるため、マスタだけでなく家族のデータの持ち方が計算の正しさを左右します。

手当ごとに割増基礎・最低賃金・課税・社会保険の4区分を別々に持つ

手当マスタに持たせるのは、手当ごとに独立した計算用の区分です。家族手当と住宅手当は、残業代の基礎からはどちらも外せますが、最低賃金の判定では家族手当だけを除きます。1つの「除外手当」フラグで両方を判定する設計では、どちらかの計算が必ず狂います。

手当 割増賃金の基礎 最低賃金の判定 所得税 社会保険の報酬
家族手当(人数に応じる) 除外 除外 課税 含める
家族手当(一律支給) 含める 除いて判定(安全側) 課税 含める
住宅手当(家賃の一定割合) 除外 含める 課税 含める
通勤手当 除外 除外 上限内は非課税 含める
役職手当 含める 含める 課税 含める

2行目の一律支給の家族手当は、割増基礎には含めます。最低賃金の判定では、除いて計算しても最低賃金を上回るなら問題は生じないため、除いて判定する設定が安全側です。規程の支給方式を変えたときは、区分を適用開始日つきで切り替えられる作りにしておくと過去月の再計算で取り違えません。

扶養家族ごとに続柄・生年月日・収入・支給開始日を持ち額を計算で出す

家族手当の額を社員ごとの固定金額として手入力していると、子が支給年齢を超えた月の止め忘れや、配偶者の就職の届出漏れがそのまま過払いになります。扶養家族1人ずつに続柄・生年月日・見込み年収・支給開始日と終了日を持たせ、手当額を毎月その時点の家族構成から計算する設計にすると、年齢到達による終了は自動で処理できます。

配偶者の収入は、年1回の再申告を求める運用とあわせて、再申告がない社員を一覧に出す機能があると確認漏れを防げます。

家族手当の変更月から3か月の報酬を追い随時改定の候補を抽出する

家族手当の額が変わった月をシステムが記録していれば、その月から3か月の報酬月額と支払基礎日数を集計し、2等級以上の差が出た社員を月額変更届の候補として抽出できます。毎年の定時決定と同じ集計の仕組みを流用できるため、追加で必要な実装の規模は小さくて済む設計です。定時決定の判定は社会保険料は4月から6月の給与で決まる:定時決定の計算と算定基礎届をシステムで判定する要件で整理しています。

家族手当の見直しと廃止の判断:配偶者手当を子の手当へ移す手順と見送り条件

配偶者手当の見直しや、家族手当そのものを基本給へ組み込む検討をする会社もあります。判断の前に、公的な動きと、法的な手順と、人件費への影響の3つを確かめます。

国家公務員は配偶者に係る手当を廃止し子に係る手当を13,000円に増額

人事院の令和6年度公務員白書は、配偶者の働き方に中立な制度への見直しなどを踏まえて配偶者に係る手当を廃止し、子に係る手当を13,000円に引き上げた(2年間で段階実施)と記しています。厚生労働省のページによれば、この改正給与法は令和6年12月に成立したもので、国家公務員の給与に関する法律のため企業に直接は適用されません。

そのうえで厚生労働省は、令和7年5月30日付で、配偶者手当の在り方を労使で話し合うよう企業に求めています。民間に見直しの義務はありませんが、配偶者手当の収入要件が採用や就業調整の妨げになっているなら、公務員の例は原資を子の手当へ移す設計の参考になります。

家族手当の廃止や減額は労働契約法10条の合理性を満たす手順で進める

配偶者手当をなくすことは、対象の社員にとって賃金の引下げです。労働契約法10条は、就業規則の変更で労働条件を変えるには、変更後の規則を周知し、不利益の程度、変更の必要性、内容の相当性、労働組合等との交渉の状況などに照らして合理的であることを求めています。

配偶者手当の原資を子の手当や基本給に回して総額を維持する、数年かけて段階的に減らす、といった不利益を和らげる措置を組み合わせ、社員への説明の記録を残して進めます。翌月から配偶者分の支給を止めるだけの変更は、合理性を説明しにくい進め方です。

家族手当を基本給に組み込むと残業単価と最低賃金の判定額が同時に上がる

人数に応じて払い、算定基礎から除外していた家族手当を基本給に移すと、移した額がそのまま残業単価の基礎に入ります。前の章の例なら、家族手当1万5千円を基本給に組み込むだけで、月20時間残業する社員の残業代は1人月2,344円増えます。賞与を基本給連動で決めている会社では、賞与の支給額も増額の対象です。

一方で、最低賃金の判定に入る賃金が増えるため、最低賃金の引上げに対する余裕は広がります。人件費が増える側と、判定上の余裕が増える側の両方を試算し、組み込む額と時期を決めます。

手当の種類が少なく家族の変更が年数件なら給与ソフトの標準設定で足りる

社員が数十人以下で、扶養家族の変更が年に数件しか起きない会社は、市販の給与計算ソフトの標準設定で十分です。多くの製品は手当ごとに課税区分や割増基礎の区分を設定でき、家族手当の額を手で更新しても負担は小さく済みます。この規模で家族手当のためだけに個別開発を検討するのは過剰です。製品の比べ方は給与計算システムとは?機能・種類・比較の観点から個別開発の判断まで解説を参照してください。

扶養家族データと手当計算と届出を一続きで回したい会社は個別開発を検討

個別開発やカスタマイズが見合うのは、社員が数百人規模で、出生・就職・進学・別居による家族の変更が毎月のように発生し、配偶者手当の段階的な見直しのような経過措置を並行して計算する会社です。家族の届出、収入の再申告、手当額の再計算、随時改定の候補抽出、税の扶養との照合を表計算と手入力で回すと、確認漏れがそのまま過払いと届出漏れになります。

この条件にあてはまるなら、扶養家族のデータから手当額と計算区分までを自社の賃金規程どおりに処理する仕組みを組むほうが確実です。一創の人事・労務管理システム開発では、手当の定義と支給条件を要件に落とし込み、既存の給与ソフトと連携させる形でも設計しています。

よくある質問

家族手当について、人事・給与の担当者や社員からよく寄せられる質問に答えます。

家族手当と扶養手当は何が違いますか?

法律上の違いはなく、会社ごとの呼び名の違いです。どちらも扶養家族のいる社員に払う法定外の手当で、支給対象や額は賃金規程で決まります。割増賃金の計算で除外できるかは名称ではなく実質で判断され、扶養家族の人数に応じて額が決まる手当なら、扶養手当という名前でも家族手当として算定基礎から外せます。配偶者分と子の分を別の手当に分けている会社でも、考え方は同じです。

家族手当の相場はいくらくらいですか?

法律に基準額はなく、会社ごとに決まります。参考になるのは公務員の水準で、国家公務員は子1人あたり13,000円の手当に改め、配偶者分は廃止しました。額を決めるときは統計の平均値より、採用で競合する会社の条件と、人件費の総額を基準にするほうが実態に合います。残業代の算定基礎から外したい場合は、額を人数に連動させることが前提です。

共働きの場合、家族手当は夫婦のどちらがもらえますか?

会社の規程しだいです。同じ会社に勤める夫婦なら、「主たる生計維持者」のどちらか1名に払うと定めておけば二重払いになりません。夫婦が別々の会社に勤める場合は、それぞれの会社の規程で判断されるため、両方の会社から子の分の手当が出ることもあります。配偶者の会社で手当を受けているかを申請書で確かめ、減額や不支給の条件を設けている会社もあるので、勤務先の賃金規程を確認してください。

家族手当は所得税や住民税の対象になりますか?

なります。家族手当は給与所得として扱われ、毎月の源泉徴収の対象です。年末調整でも給与の支払金額に含まれ、翌年度の住民税の計算にも反映されます。通勤手当のような非課税の上限枠はありません。家族を扶養していることによる税の軽減は、扶養控除や配偶者控除として年末調整や確定申告で受ける別の仕組みで、家族手当の有無とは関係なく要件を満たせば適用されます。

子どもが何歳になると家族手当はなくなりますか?

支給を終える年齢は会社の規程で決まります。18歳や22歳に達した後の最初の3月31日までと定める例があり、高校や大学の卒業に合わせる考え方です。年齢の代わりに「税法上の扶養親族である間」を支給の条件とする規程も一例です。子の就職や結婚で扶養から外れたときは、年齢に達していなくても支給が止まる定めが一般的なので、社員は変更があった時点で会社に届け出る必要があります。届出が遅れると、受け取りすぎた分の返還を求められます。

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