人事労務

長時間労働とは:何時間からかの基準と面接指導の義務、勤怠システムのアラート設計

長時間労働とは:何時間からかの基準と面接指導の義務、勤怠システムのアラート設計

長時間労働は法律で定義された言葉ではありません。ただし月45時間、月80時間、月100時間という3つの時間を境に、労災認定での評価と会社が負う義務がはっきり変わります。この記事では、長時間労働が何時間からかを制度ごとの数え方で整理し、脳・心臓疾患の労災認定基準、労働安全衛生法の医師による面接指導、2026年11月の過重労働解消キャンペーンで行われる重点監督の対象を一次情報に沿って解説する記事です。後半では、勤怠システムで長時間労働を検知するアラートの設計と、既製のシステムで足りる会社と個別開発が要る会社の線引きまで扱います。

まとめ:長時間労働は月45時間・80時間・100時間の3段階で会社の義務が変わる

長時間労働の目安は、時間外・休日労働が月45時間を超えるあたりから始まります。脳・心臓疾患の労災認定基準は、45時間を超えて長くなるほど業務と発症の関連が徐々に強まるとし、発症前1か月に100時間、または2〜6か月の平均で月80時間を超えると関連が強いと評価します。

会社の義務として最初に押さえるのは月80時間です。週40時間を超えた時間が月80時間を超えた労働者には、本人への時間の通知と産業医への情報提供が必要になり、本人の申出があれば医師による面接指導を行わなければなりません。80時間は2026年11月の重点監督で対象を選ぶ基準にも使われています。

見落としやすいのは数え方の違いです。36協定の時間外労働は法定休日の労働を含みませんが、面接指導の80時間は休日労働を含む週40時間超の時間で数えます。勤怠システムで長時間労働を管理するなら、同じ打刻から目的別の集計を別々に持つ設計にしてください。

長時間労働とは何時間からか、法律と労災認定と監督で異なる時間の物差し

「月何時間から長時間労働か」という問いに、一つの答えはありません。制度ごとに目的と数え方が違うためです。まず起点となる法定労働時間と、各制度が使う時間の対応を整理します。

法律に長時間労働の定義は無く1日8時間・週40時間の超過分が起点になる

労働基準法32条は、労働時間の上限を1日8時間・1週40時間と定めています。これを超えて働かせるには36協定の締結と届出が必要で、超えた時間が時間外労働です。長時間労働という言葉は、この時間外労働や休日労働が積み重なった状態を指す一般的な呼び方として使われています。

定義が無くても基準は曖昧ではありません。労災認定、安衛法の面接指導、労基法の上限規制、監督の対象選定は、それぞれ具体的な時間を持っています。実務では「どの制度のどの線を超えたか」で判断します。

月45時間・80時間・100時間が登場する4つの制度と数え方の違いを比較

同じ80時間でも、制度によって含める時間が異なります。主な4つの制度を並べると次のとおりです。

制度 使う時間 数え方
脳・心臓疾患の労災認定 月45・80・100時間 週40時間超の時間
安衛法の面接指導 月80時間(研究開発は100時間) 週40時間超の時間
労基法の上限規制 月45時間・月100時間未満・平均80時間 45時間は休日労働を除く
過重労働の重点監督 月80時間 時間外・休日労働

実務でまず覚えるのは、80時間が3つの制度にまたがって登場する点です。80時間を超えた労働者が出た月は、労災リスク、面接指導の手続き、監督の対象という3つの面を同時に確認する月になります。上限規制の45時間・720時間・100時間未満の詳しい条件は時間外労働の上限規制とは:月45時間・年720時間の上限と業種別特例、勤怠システムのアラート設計で整理しています。

36協定の時間外と安衛法の週40時間超を混同すると80時間判定がずれる例

36協定で管理する「時間外労働」は、法定労働時間を超えた時間で、法定休日(週1日の休日)の労働は別枠です。一方、労働安全衛生規則52条の2が面接指導の要件にしているのは、休憩を除き1週間当たり40時間を超えて働かせた時間で、法定休日の労働も含みます。

たとえば時間外労働が月70時間、法定休日の出勤が2日で計16時間の社員は、36協定の管理画面では70時間と表示されます。安衛法の数え方では週40時間超の時間に休日の16時間が加わり、80時間を超える可能性があるため注意が必要です。36協定の数字だけを見ていると、面接指導の対象者を見落とします。36協定の時間の区分は36協定とは?残業の上限規制と届出、勤怠システムでの上限チェック要件で確認できます。

長時間労働が健康に与える影響と脳・心臓疾患の労災認定基準が示す時間

長時間労働が問題にされる最大の理由は、脳出血・心筋梗塞などの脳・心臓疾患や、うつ病などの精神障害につながるからです。厚生労働省の労災認定基準は、どの程度の時間外労働で業務との関連が強いと評価するかを具体的に示しています。

発症前1か月100時間・2〜6か月平均80時間で業務との関連が強いとされる基準

厚生労働省の脳・心臓疾患の認定基準(基発0914第1号、令和5年10月18日改正)は、長期間の過重業務を労働時間で評価する目安を次の2段で示しています。

  • 発症前1〜6か月にわたって月おおむね45時間を超える時間外労働が無ければ、業務と発症の関連は弱い。45時間を超えて長くなるほど関連は徐々に強まる
  • 発症前1か月におおむね100時間、または発症前2〜6か月にわたって月平均おおむね80時間を超える時間外労働があれば、関連が強いと評価できる

この80時間・100時間が、一般に「過労死ライン」と呼ばれる時間です。認定基準のいう時間外労働は1週間当たり40時間を超えて働いた時間で、休日労働を含みます。前章で触れた安衛法の面接指導と同じ数え方である点を覚えておくと、社内の集計を設計するときに迷いません。

2021年改正で80時間未満でも勤務間インターバル等を総合評価する仕組み

認定基準は2021年9月に約20年ぶりに改正されました。厚生労働省の改正に関する4つのポイントによれば、80時間・100時間に届かなくても、それに近い時間外労働があり、労働時間以外の負荷が加わっていれば、業務と発症の関連が強いと評価することが明確にされました。

労働時間以外の負荷として挙げられているのは、拘束時間の長い勤務、休日のない連続勤務、勤務間インターバルが短い勤務、交替制・深夜勤務、出張の多い業務、心理的負荷や身体的負荷を伴う業務などです。対象疾病には「重篤な心不全」が加わりました。月70時間台なら安全、という考え方は改正後の基準では通用しません。

令和7年度の脳・心臓疾患の労災請求1,254件と業種別に多い運輸・建設

厚生労働省が公表した令和7年度「過労死等の労災補償状況」では、脳・心臓疾患の労災請求は1,254件で前年度より224件増え、支給決定は217件、うち死亡は67件でした。精神障害を含む過労死等全体の請求は6,212件にのぼります。

業種別では、脳・心臓疾患の請求件数は「運輸業、郵便業」257件、「サービス業(他に分類されないもの)」166件、「建設業」164件の順に多く、支給決定も「運輸業、郵便業」が64件で最多です。2024年4月に上限規制が適用された運転・建設の業種で、依然として件数が集中していることが分かります。

長時間労働で会社が負う法的リスクと11月の過重労働解消キャンペーンの重点監督

長時間労働のリスクは、行政の監督、刑事罰、損害賠償の3つの経路で会社に及びます。2026年11月は、このうち行政の監督が最も厳しくなる月です。

月80時間超が疑われる事業場を対象にした2026年11月の重点監督の確認事項

厚生労働省は、過労死等防止啓発月間の一環として過重労働解消キャンペーンを2026年(令和8年)11月1日から30日まで実施しています。重点監督の対象は、過労死等の労災請求があった事業場や各種情報から時間外・休日労働が月80時間を超えていると考えられる事業場と、離職率が極端に高いなど問題があると考えられる事業場です。

監督で確認されるのは、時間外・休日労働が36協定の範囲内か、賃金不払残業が無いか、労働時間を適正に把握しているかなどです。同じページは、週40時間以上働く雇用者のうち週60時間以上の人の割合が依然として8%を占めると説明しています。80時間超の社員がいる会社は、この1か月で36協定届と勤怠記録の突き合わせを済ませておくと安心です。

上限規制違反の罰則と、労災認定後に問われる安全配慮義務の民事責任

36協定の範囲や上限規制を超えて働かせた場合、労働基準法119条により6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象になります。罰則の対象は会社だけでなく、残業を命じた管理職個人にも及びます。

金額の面で大きいのは民事責任です。労働契約法5条は、労働者が生命・身体の安全を確保しつつ働けるよう配慮する義務を会社に課しています。長時間労働で脳・心臓疾患や精神障害が労災認定されると、遺族や本人から安全配慮義務違反として損害賠償を請求される例が少なくありません。労災保険の給付では慰謝料が補償されないため、その差額を会社が負担することになります。

月80時間超の労働者に会社が行う面接指導と健康確保措置の流れ

労働安全衛生法は、長時間労働者の健康を守る手続きとして医師による面接指導を定めています。2019年4月の改正で、対象の時間が月100時間超から80時間超に引き下げられ、手続きも細かく決められました。

毎月の算定・本人への通知・産業医への情報提供までの安衛則上の手順

手続きは、毎月の時間の算定から始まります。労働安全衛生規則の定めに沿うと、会社が毎月行うことは次の順序です。

  1. 毎月1回以上、決めた期日に週40時間を超えた時間を算定する(52条の2第2項)
  2. 80時間を超えた労働者に、その時間の情報を速やかに通知する(52条の2第3項)
  3. 80時間を超えた労働者の氏名と時間を、産業医に速やかに提供する(14条の2)

本人への通知は、面接指導を申し出るかどうかを本人が判断するための手続きです。給与明細に残業時間を載せているだけでは、80時間を超えたことを知らせる通知として分かりにくいため、対象者に個別に知らせる運用が確実です。算定の前提となる労働時間の記録の取り方は労働時間管理とは:把握義務の2つの根拠と乖離調査、面接指導までの運用で詳しく扱っています。

申出で始まる面接指導と、研究開発業務100時間超で申出不要になる例外

一般の労働者の面接指導は、80時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる人からの申出で始まります。申出があれば、会社は遅滞なく医師による面接指導を行わなければなりません(安衛則52条の3)。産業医は、対象者に申出をするよう勧めることができます。

例外は、上限規制が適用されない新技術・新商品の研究開発業務です。労働安全衛生法66条の8の2と安衛則52条の7の2により、週40時間を超えた時間が月100時間を超えた人には、本人の申出が無くても面接指導を行う義務があります。管理監督者も面接指導の対象から外れません。管理職の労働時間を記録していない会社は、ここで対象者を把握できなくなります。安衛法の義務全体は労働安全衛生法とは?規模別の義務と2025年改正の施行日・記録管理システムの要件にまとめています。

医師の意見を聴いて講じる就業制限と面接指導の記録を5年保存する義務

面接指導が終わったら、会社は遅滞なく医師の意見を聴きます(安衛則52条の7)。そのうえで必要があれば、労働安全衛生法66条の8第5項に沿って、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少などの措置を講じます。必要に応じて、医師の意見を衛生委員会などへ報告します。

面接指導の結果は記録を作成し、5年間保存します(安衛則52条の6)。記録には実施日、医師の氏名、疲労の蓄積の状況、医師の意見を含めます。月80時間に届かない人でも、会社が定めた基準に該当する人には面接指導に準ずる措置を講じる努力義務があります(66条の9)。月45時間超や2か月連続60時間超など、社内の基準を別に決めておく会社もあります。

長時間労働を減らす対策を原因別に選ぶ業務量・人員配置・管理職の評価

長時間労働の対策は、ノー残業デーのような一律の施策から始めても効果が続きません。残業がどこに、なぜ集まっているかを先に特定し、原因に合った手を打ちます。

特定の人に残業が集まる職場で業務の偏りを勤怠データから見つける手順

多くの職場で、残業は全員に均等には発生していません。部署ごとに残業時間の上位5人を3か月分並べると、同じ人が繰り返し上位に入っているかが分かります。同じ人が並ぶなら原因は個人への業務の偏りで、部署全体が高いなら人員と業務量の不均衡です。

偏りが原因なら、その人だけが持っている業務を洗い出して手順書化し、複数人で担当できる状態にします。部署全体が高い場合は、人員の追加か業務の削減しかありません。管理職の評価項目に部下の残業時間を入れる会社もありますが、記録上の残業を減らすだけの圧力になると、自己申告の過少申告を招きます。評価には残業時間とあわせて、PCログとの乖離の有無を含めてください。

勤務間インターバルと深夜業の回数制限で疲労の蓄積を止める制度設計

月の合計時間が同じでも、毎日2時間ずつの残業と、週に2回の深夜までの残業では疲労のたまり方が違います。認定基準が勤務間インターバルの短さを負荷要因に加えたのはこのためです。終業から翌日の始業まで11時間を空ける勤務間インターバル制度は、合計時間の上限では捉えられない連続した負荷を止める手段になります。設計の詳細は勤務間インターバルとは?11時間ルールと勤怠システムの対応要件【2026年版】で解説しています。

深夜まで残業した翌日の始業を遅らせる、深夜業を月に何回までと決める、といったルールも効果があります。長い残業の日に夕方の休憩を追加する規程は労働基準法の休憩時間:6時間・8時間の基準と一斉付与の例外、勤怠システムの自動控除で触れています。

勤怠システムで長時間労働を検知するアラート設計と3種類の時間の集計

長時間労働の管理を勤怠システムに任せる場合、アラートの数より集計の正しさが先です。誤った時間で判定するアラートは、どれだけ早く通知しても対象者を見落とします。

36協定用・上限規制用・安衛法用の3つの集計を同じ打刻から別々に持つ設計

同じ出退勤の打刻から、目的の異なる3つの時間を別々に計算して保持します。

集計 含める時間 主な閾値
36協定用の時間外 法定休日の労働を除く 協定の月時間・年時間
上限規制用の時間外・休日 法定休日の労働を含む 月100時間未満・2〜6か月平均80時間
安衛法用の週40時間超 週40時間を超えた全時間 月80時間(研究開発は100時間)

安衛法用の集計は、週単位で40時間を超えた分を数えるため、月の途中で週がまたがる扱いを決めておく必要があります。警告は「月の途中で予測値が60時間を超えた時点で本人と上長へ」「確定値が80時間を超えたら本人・人事・産業医へ」の2段に分けると、超える前に業務を調整する時間を確保できる設計です。一創の勤怠管理システム開発では、3種類の集計と80時間超の通知・面接指導の記録までを、就業規則と36協定の定めどおりに組み込んでいます。

PCログと打刻の乖離から過少申告を見つけて80時間判定の漏れを防ぐ仕組み

集計がどれだけ正しくても、元の記録が実態より短ければ判定に漏れが生じるため、記録の確認も必要です。労働安全衛生規則52条の7の3は、労働時間の状況をタイムカードやPCの使用時間の記録など客観的な方法で把握し、記録を3年間保存するよう定めています。厚生労働省の労働時間の適正な把握のためのガイドラインも、自己申告とPCの使用時間などに著しい乖離があれば実態調査と補正を行うよう求めています。

勤怠システムでは、退勤打刻とPCのログオフ時刻の差が30分を超えた日を一覧にし、上長に理由の確認を求める仕組みが有効です。乖離が多い社員ほど、記録上は80時間未満でも実際には超えている可能性が高くなります。打刻方式ごとの記録の客観性は打刻とは?客観的な記録の条件と方式6種の使い分け、設計要件で比較しています。

既製の勤怠システムで足りる会社と面接指導連携の個別開発が要る会社の判断

長時間労働の検知は、多くの勤怠SaaSが標準機能で備えています。個別開発を選ぶべきなのは、標準機能の集計では社内の働き方を正しく数えられない会社に限られます。

月80時間超が年に数人の会社は標準アラートと手作業の通知で足りる条件

一般の労働時間制度だけで働いていて、80時間を超える社員が年に数人以下の会社は、既製の勤怠システムで十分です。標準の残業アラートで45時間と80時間の閾値を設定し、80時間超が出た月だけ人事がメールで本人と産業医に知らせれば、安衛則の手続きは満たせます。

この規模で面接指導の管理システムを個別に作るのは過剰です。結果の記録は様式で残し、5年間保管すれば足ります。ただし、法定休日の労働を含めた時間で80時間を判定できる設定かどうかは、導入時に必ず確かめてください。

研究開発・裁量労働・副業が混在して80時間判定を自動化すべき会社の条件

個別開発を検討すべきなのは、研究開発業務の100時間基準、裁量労働制の労働時間の状況、副業先の時間の通算といった判定ルールが混在する会社です。たとえば裁量労働制ではみなし時間とは別に在社時間などで労働時間の状況を把握する必要があり、既製のシステムでは集計の対象から外れていることがあります。みなし時間の設定は裁量労働制とは:専門業務型・企画業務型の要件と2024年改正、勤怠システムでのみなし時間の設定で扱っています。

従業員が数百人を超え、80時間超が毎月二桁出る会社も自動化の対象です。通知、申出の受付、産業医の予約、医師の意見の記録、就業制限の反映までを手作業で回すと、通知漏れや記録の欠落が起きます。この場合は勤怠と健康管理の記録をつなぎ、従業員区分ごとの判定ルールを持たせる開発に投資する価値があります。

よくある質問

長時間労働について、人事労務の担当者や管理職からよく寄せられる質問に答えます。

長時間労働は月何時間からと考えればよいですか?

法律上の定義はありませんが、実務では時間外・休日労働が月45時間を超えたら注意、月80時間を超えたら会社の対応が必要な水準という考え方です。45時間は36協定の原則の上限で、労災認定基準も45時間を超えると業務と発症の関連が徐々に強まるとしています。80時間を超えると、安衛法の通知と面接指導、労災認定での評価、重点監督の対象選定に関わります。

過労死ラインは80時間と100時間のどちらですか?

どちらも過労死ラインと呼ばれます。脳・心臓疾患の労災認定基準では、発症前1か月に100時間、または発症前2〜6か月の平均で月80時間を超える時間外労働があれば、業務と発症の関連が強いと評価します。単月なら100時間、複数月の平均なら80時間という区別です。どちらも休日労働を含む週40時間超の時間で数えます。

管理職も長時間労働の面接指導の対象になりますか?

対象になります。労働基準法41条の管理監督者は労働時間・休日の規定の適用から外れますが、労働安全衛生法の面接指導と労働時間の状況の把握は適用されます。要件を満たす管理職から申出があれば、会社は面接指導を行わなければなりません。管理職の出退勤を記録していない会社は、まず客観的な記録を取る仕組みを整えてください。

裁量労働制の社員にも長時間労働の対策は必要ですか?

必要です。裁量労働制では賃金計算にみなし時間を使いますが、健康管理のためには在社時間やPCの使用時間などで実際の労働時間の状況を把握しなければなりません。週40時間を超えた時間が月80時間を超え、申出があれば面接指導の対象です。2024年4月の改正では、裁量労働制の健康・福祉確保措置として勤務間インターバルの確保や深夜業の回数制限などが選択肢に加わっており、労使委員会の決議で定めた措置を実施する必要があります。

長時間労働について社外に相談できる窓口はありますか?

各地の労働基準監督署と都道府県労働局の総合労働相談コーナーが、長時間労働について相談できる窓口です。2026年の過重労働解消キャンペーンでは、11月7日に労働基準監督官が対応する無料の「過重労働解消相談ダイヤル」の実施が告知されています。会社の担当者が面接指導の進め方を相談したい場合は、産業医や各都道府県の産業保健総合支援センターも窓口になります。

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