1ヶ月単位の変形労働時間制は、1か月以内の期間を平均して週40時間以内に収めれば、月末の繁忙日に10時間、閑散日に5時間といった勤務を組める制度です。便利な反面、残業の判定は「1日8時間を超えたら割増」という通常のルールが使えず、日・週・対象期間の3段階で数え直す必要があります。この記事では、労働基準法32条の2に沿って導入の手続き、31日の月で177.1時間となる上限、残業の判定方法を厚生労働省のリーフレットの計算例とともに整理し、勤怠システムでの設定と、採用すべき職場・見送るべき職場の判断基準を受託開発の視点でまとめます。
まとめ:1ヶ月単位の変形労働時間制はシフトを先に確定し日・週・月の3段階で残業を数える制度
1ヶ月単位の変形労働時間制で押さえるべきことは、ほぼ2つに集約できます。1つは、対象期間が始まる前に、すべての労働日と労働日ごとの労働時間をシフト表やカレンダーで確定させることです。確定したシフトの合計は、月の暦日数で決まる上限(31日の月なら177.1時間)以内に収めます。特定した時間を会社の都合で後から動かすことはできません。
もう1つは残業の数え方です。所定を10時間とした日は10時間を超えた分、所定を6時間とした日は8時間を超えた分が時間外になり、続いて週、最後に対象期間全体の総枠で判定します。対象期間の判定では、所定労働時間の内側にあるのに時間外になる時間が生じることがあり、ここを見落とすと割増賃金の未払いにつながります。
導入は労使協定か就業規則で行い、どちらも労働基準監督署へ届け出ます。月内の繁閑が前月のうちに読める職場なら採用する価値があり、当日の受注でシフトが変わる職場では判定が複雑になるだけです。
1ヶ月単位の変形労働時間制の仕組みと1日8時間・週40時間を超えて働かせられる条件
労働基準法は、1日8時間・週40時間を超える労働を原則として禁じています。変形労働時間制は、この枠を一定期間の平均で考えることを認める例外の仕組みです。
労働基準法32条の2が定める制度の中身と繁忙日に10時間の所定を組める理由
労働基準法32条の2は、労使協定または就業規則その他これに準ずるものにより、1か月以内の一定の期間を平均して1週間当たりの労働時間が40時間を超えない定めをしたときは、特定された週に40時間、特定された日に8時間を超えて労働させることができると定めています。常時10人未満の商業、映画・演劇業(映画の製作を除く)、保健衛生業、接客娯楽業は、労働基準法施行規則25条の2により週44時間が基準です。
月初は6時間勤務、月末の締め作業がある週は10時間勤務、という所定を組んでも、月全体の平均が週40時間以内なら、10時間の日の8時間を超える2時間は時間外労働になりません。通常の労働時間制なら割増賃金と36協定が必要になる働き方を、所定労働時間として扱えることが制度の効果です。総量は週40時間のままで、配分を日ごとに変えられるだけです。
1年単位の変形労働時間制やフレックスタイム制との違いを要件と上限で比べる
労働時間を柔軟に配分する制度は、1ヶ月単位のほかに1年単位の変形労働時間制(32条の4)とフレックスタイム制(32条の3)があります。条文と施行規則から読み取れる違いは次のとおりです。
| 項目 | 1ヶ月単位 | 1年単位 | フレックス |
|---|---|---|---|
| 期間 | 1か月以内 | 1か月超1年以内 | 清算期間3か月以内 |
| 導入方法 | 労使協定か就業規則 | 労使協定が必須 | 就業規則と労使協定 |
| 1日・1週の上限 | 定めなし | 10時間・52時間 | 定めなし |
| 時間を決める人 | 会社が事前に特定 | 会社が事前に特定 | 労働者が日々決める |
| 年少者への適用 | 原則不可 | 原則不可 | 不可 |
1年単位の上限は施行規則12条の4が定める1日10時間・1週52時間で、1ヶ月単位にはこの種の上限がありません。始業・終業の時刻を会社が決めるか労働者が決めるかが、フレックスタイム制との根本的な違いです。コアタイムを置かないフレックスの要件はスーパーフレックスタイム制とは?コアタイムなしフレックスの要件と残業代の計算で扱っています。
1ヶ月単位の変形労働時間制を導入する労使協定・就業規則の定め方と届出の手順
導入の手続きは、労使協定で定める方法と就業規則で定める方法の2通りです。どちらを選んでも、定める中身と労働基準監督署への届出は欠けてはいけません。
労使協定か就業規則で定める4つの事項と対象期間・起算日を具体的に決める方法
厚生労働省のリーフレット「1か月単位の変形労働時間制」は、次の事項をすべて定める必要があるとしています。
- 対象労働者の範囲:法令上の制限はないが、範囲は明確に定める
- 対象期間および起算日:「毎月1日を起算日とし、1か月を平均して1週間当たり40時間以内とする」のように具体的に定める
- 労働日および労働日ごとの労働時間:シフト表や会社カレンダーで、対象期間のすべての労働日ごとの時間をあらかじめ定める
- 労使協定の有効期間:協定で定める場合に限り、対象期間より長い期間とする
起算日を明らかにする義務は施行規則12条の2にも書かれています。就業規則で導入する場合は、始業・終業の時刻が労働基準法89条の絶対的記載事項にあたるため、勤務パターンごとの始業・終業時刻と、シフト表を作成・通知する時期(例:前月20日までに翌月分を通知)まで書き込む必要がある項目です。記載事項の全体は就業規則とは?絶対的・相対的記載事項と勤怠・給与システムの設定項目を解説で整理しています。
様式第3号の2による協定届と有効期間3年以内の目安・10人未満の事業場の周知義務
労使協定で導入した場合、施行規則12条の2の2により、協定には有効期間を定め、様式第3号の2で所轄の労働基準監督署長へ届け出ます。有効期間について、前出のリーフレットが示す目安は「3年以内程度とすることが望ましい」です。毎年の更新に合わせて届け出る運用にしておけば、届出漏れのまま期限が切れる事態を防げます。
就業規則で導入した場合、常時10人以上の事業場は89条により就業規則の変更届の提出が必要です。10人未満の事業場は就業規則の作成義務がありませんが、「就業規則に準ずるもの」で定めることができ、その場合は施行規則12条により内容を労働者に周知させる必要があります。労使協定による場合は、10人未満でも協定届の提出が要ります。
年少者・妊産婦・育児や介護を行う人に変形労働時間制を適用するときの制限
対象労働者の範囲を決めるときに外さなければならない人がいます。満18歳未満の年少者は、労働基準法60条により原則として変形労働時間制を適用できません。例外として満15歳以上18歳未満の人(15歳に達した日以後の最初の3月31日までを除く)は、1週48時間・1日8時間を超えない範囲でのみ適用できます。
妊産婦(妊娠中と産後1年を経過しない女性)が請求した場合は、66条により1日8時間・週40時間を超えて働かせることができません。請求を受けたら、その人のシフトを8時間以内に組み直します。育児や介護を行う人、職業訓練や教育を受ける人については、施行規則12条の6が育児等に必要な時間を確保できるよう配慮することを求めています。保育園の送迎がある人に月末だけ10時間勤務を割り当てる組み方は、この配慮義務の観点から見直しの対象です。
月の暦日数で決まる労働時間の上限とシフト表を組むときに総枠を超えない手順
シフトを組む前に決めておくのが、対象期間に配分できる労働時間の総枠です。この総枠を1分でも超えたシフトは、変形労働時間制として成り立ちません。
上限時間は40時間×暦日数÷7で31日の月は177.1時間・特例事業場は194.8時間
上限時間は「週の法定労働時間 × 対象期間の暦日数 ÷ 7」で計算します。リーフレットが示す1か月の場合の上限は次のとおりです。
| 週の法定労働時間 | 28日 | 29日 | 30日 | 31日 |
|---|---|---|---|---|
| 40時間 | 160.0 | 165.7 | 171.4 | 177.1 |
| 44時間(特例事業場) | 176.0 | 182.2 | 188.5 | 194.8 |
単位は時間です。2月と31日の月では上限に17時間以上の差があるため、毎月同じ勤務パターンを流用すると、2月だけ総枠を超えることがあります。対象期間を4週間(28日)とする設計も可能で、その場合の上限は160.0時間という固定の値です。月によって総枠が変わるのを避けたい職場では、4週単位のほうが管理は楽になります。
シフト表を作る段階で個人別の総労働時間を集計して総枠超過を防ぐ確認方法
リーフレットの最終ページには、30日の月(上限171.4時間)で3人のシフトを組んだ例が載っています。8時間・9時間・6時間の3つの勤務パターンを組み合わせた結果、1人目は177時間で上限を5.6時間超え、2人目は168時間、3人目は160時間でした。長い勤務の回数が偏ると、個人単位で総枠を超えます。
確認は個人別に行います。シフト表の右端に「その人の所定労働時間の合計」と「その月の上限」の2列を置き、差がマイナスかどうかを見るだけで確認は完了です。Excelで組むならSUMIFで勤務記号ごとの時間を集計できます。作り方はシフト表・勤務表の作り方|エクセル関数の手順とシステム化の判断軸【2026年】にまとめました。この確認はシフトを労働者に通知する前に済ませます。
特定した労働日や労働時間を後から任意に変えられない理由と変更が必要な場面の扱い
リーフレットは「特定した労働日または労働日ごとの労働時間を任意に変更することはできません」と明記しています。会社が業務の都合でいつでも時間を動かせるなら、労働時間をあらかじめ特定したことにならないからです。「繁忙のため、当日に所定を6時間から9時間へ変更する」という運用は認められません。
実務で急な対応が必要になったときは、シフトは変えずに、所定を超えた時間を時間外労働として扱うのが安全です。6時間の所定の日に9時間働いたなら、8時間までの2時間は週と期間の判定に回し、8時間を超えた1時間は時間外として割増を払います。シフトの組み直しは翌月の対象期間から行い、組み直しの手順と通知期限は就業規則に書いておきます。
1ヶ月単位の変形労働時間制の残業時間を日・週・対象期間の3段階で判定する方法
変形労働時間制での残業の判定は、日、週、対象期間の順に行い、前の段階で時間外とした時間は次の段階で数えません。リーフレットの記載に沿って順に見ていきます。
1日の判定は8時間超の所定を組んだ日はその所定を超えた時間だけが時間外になる
8時間を超える所定を定めた日は、その所定を超えた時間が時間外です。それ以外の日は、8時間を超えた時間が時間外になります。所定10時間の日に11時間働けば1時間、所定6時間の日に9時間働けば、8時間を超えた1時間だけが1日の判定での時間外です。
所定6時間の日の6時間から8時間までの2時間は、この段階では時間外になりません。法定内の時間として、次の週の判定に持ち越します。
1週の判定は1日の判定で時間外とした時間を除き40時間を超えた分を数える
40時間を超える所定を定めた週は、その所定を超えた時間が時間外です。それ以外の週は、40時間を超えて働いた時間が時間外になります。どちらの場合も、1日の判定で既に時間外とした時間は除いて数えます。
リーフレットの例では、所定38時間の第2週に、所定8時間の金曜日を9時間、所定4時間の土曜日を7時間働いています。金曜日の1時間は1日の判定で時間外です。土曜日の3時間のうち、週40時間に達するまでの2時間は法定内、残る1時間が週の判定での時間外になります。週の区切りは、リーフレットの例では日曜始まりの暦週を使っています。
対象期間の判定で所定労働時間の内側なのに時間外になる時間が生まれる仕組み
最後に、対象期間の実労働時間が総枠を超えた分を数えます。ここでも、日と週の判定で時間外とした時間は除きます。
見落としやすいのはこの段階です。日と週の判定で法定内とした時間(上の例の土曜日の2時間など)が積み上がると、月末に所定どおり働いただけでも総枠を超えることがあります。リーフレットの例では、所定172時間の31日の月に法定内の時間が計6時間生じたため、172時間+6時間=178時間となり、総枠の177.1時間を0.9時間超えました。この0.9時間は、月末の所定8時間の内側で働いた時間なのに、時間外労働として割増の対象です。勤怠の集計で「所定内だから割増なし」と判定する設定は、ここで未払いを生みます。
厚生労働省リーフレットの時給1,000円の例で割増賃金を含む181,975円を計算する
同じ例を、時給1,000円の労働者として計算すると次のようになります。
- 所定労働時間172時間分の賃金:1,000円 × 172時間 = 172,000円
- 法定内の時間6時間分の賃金:1,000円 × 6時間 = 6,000円
- 日と週の判定で時間外とした3時間分:1,000円 × 1.25 × 3時間 = 3,750円
- 対象期間の判定で時間外とした0.9時間分:1,000円 × 0.25 × 0.9時間 = 225円
- 合計:181,975円
手順4が0.25倍なのは、0.9時間は所定労働時間の内側にあり、1.00倍分は手順1の172,000円で既に払っているためです。残業代の計算全般は残業代の計算方法:計算式と端数処理・月60時間超の割増、給与システムでの自動計算で解説しています。
勤怠システムで1ヶ月単位の変形労働時間制を運用するときの設定項目と判定の順序
3段階の判定を毎月手作業で行うと、法定内の時間の持ち越しと期間判定の0.9時間のような端数で必ず誤りが出ます。勤怠システムに任せる前に、何をマスタとして持たせるかを決めておく必要があります。
日ごとの所定時間を個人別に持たせて1日8時間の固定判定を外す設定
通常の勤怠設定は「1日8時間を超えたら時間外」という固定の閾値で判定します。1ヶ月単位の変形労働時間制では、閾値がその日の所定によって変わるため、この固定判定をそのまま使えません。必要なのは、個人ごと・日ごとに「その日の所定労働時間」を持たせ、1日の判定の閾値を「所定が8時間を超える日は所定、それ以外は8時間」とする設定です。週の判定も同様に、週の所定合計が40時間を超えるかで閾値を切り替えます。
シフト表をExcelで作り、勤怠システムには勤務記号だけを手入力する運用では、所定時間のずれが毎月起きます。複数の事業所で就業規則や変形期間が違う会社の設定の考え方は社労士が顧問先の勤怠システムを選ぶ判断:就業規則との整合と変形労働の設定・横断管理でも扱っています。
週の区切りと起算日を就業規則とシステムで揃えて3段階判定を重複なく実装する
判定ロジックは、日、週、対象期間の順に処理し、各段階で時間外とした時間に印を付けて次の段階から除外する構造にします。この順序を崩して月末に一括で「総労働時間 − 総枠」だけを計算すると、日や週の判定で生じた時間外を取りこぼします。
もう1つ揃えるべきなのが週の区切りです。就業規則で何曜日から始まる週とするか、対象期間の起算日(毎月1日か、賃金締切日の翌日か)をどうするかを決め、システムにも同じ定義を入れます。就業規則と設定が食い違うと、システムの集計結果を規程で説明できなくなります。
パッケージの勤怠システムにも、1ヶ月単位の変形労働時間制に対応した製品は多数あるのが実情です。ただ、事業所ごとに起算日が違う、職種ごとに4週単位と1か月単位が混在する、といった条件が重なると、設定画面では表現しきれず、Excelでの補正が残ります。一創の勤怠管理システム開発では、就業規則と労使協定の定めを判定ルールに落とし込み、日ごとの所定時間と3段階判定を自社の制度どおりに実装するところから設計しています。
1ヶ月単位の変形労働時間制を採用すべき職場と見送るべき職場を分ける判断基準
この制度は、導入すれば残業代が減るものではありません。効果が出る職場と、手間だけが増える職場ははっきり分かれます。
月内の繁閑差が予測でき前月中にシフトを確定できる職場は採用する
採用してよいのは、次の条件がそろう職場です。月末の締め、月初の請求処理、特定の曜日の来客集中など、繁閑の時期が毎月ほぼ決まっている。翌月のシフトを前月20日前後までに確定でき、確定後に変える必要がほとんどない。繁忙日に8時間を超える所定を組み、閑散日を短くすれば月の総量が総枠に収まる。
交代制の工場、病院や介護施設、ホテルのように、もともとシフト表で勤務を組んでいる職場は、この条件を満たしやすい典型例です。業種別の勤怠管理の考え方は製造業の勤怠管理システムとは?交代勤務・変形労働時間制に強い選び方【2026年】で整理しています。
当日の受注で勤務が変わる職場や手作業で勤怠を集計している職場では見送る
見送るべきなのは、当日や前日の受注で勤務時間が決まる職場です。シフトを事前に特定できない以上、特定した時間を任意に変えられないという制約に毎日抵触します。結局、所定を超えた時間を時間外として払うことになり、通常の労働時間制より判定が複雑になっただけ、という結果に終わります。
勤怠をタイムカードと手集計で管理している職場も、導入は勧めません。3段階判定と法定内の時間の持ち越しを毎月手で正しく行うのは現実的ではなく、未払いのリスクが割増の削減効果を上回ります。導入するなら、日ごとの所定時間を持てる勤怠システムを先に整えるのが順序です。始業・終業時刻を労働者が決めても業務が回る職種なら、変形労働時間制ではなくフレックスタイム制を検討するほうが運用の負担は軽くなります。
よくある質問
1ヶ月単位の変形労働時間制について、人事労務の担当者や経営者からよく寄せられる質問に答えます。
1ヶ月単位の変形労働時間制でも36協定は必要ですか?
必要です。変形労働時間制で所定として組んだ時間は時間外になりませんが、日・週・対象期間の判定で時間外が1時間でも生じれば、36協定の締結と届出が前提になります。リーフレットの例のように、所定どおりに働いても対象期間の総枠超過で時間外が出ることがあるため、時間外は発生しない見込みでも協定を結んでおくのが現実的です。協定の締結と届出は36協定とは?残業の上限規制と届出、勤怠システムでの上限チェック要件で、月45時間・年720時間の上限は時間外労働の上限規制とは:月45時間・年720時間の上限と業種別特例、勤怠システムのアラート設計で解説しています。
1ヶ月単位の変形労働時間制で休日出勤した場合はどう扱いますか?
出勤した日が法定休日か所定休日かで扱いが分かれます。法定休日(週1日または4週4日)の労働は休日労働として3割5分以上の割増が必要で、3段階の時間外判定には含めません。所定休日の労働は、その日の所定が0時間の日として扱い、8時間までの時間は週と対象期間の判定に回します。週40時間や総枠を超えれば時間外です。法定休日の特定方法は法定休日とは?所定休日との違い・割増賃金と勤怠設定を解説、手当の計算例は休日出勤とは?手当の計算例と代休・振替の扱い、勤怠システムの設定要件を参照してください。
パートやアルバイトにも1ヶ月単位の変形労働時間制を適用できますか?
適用できます。リーフレットのとおり、対象労働者の範囲に法令上の制限はなく、正社員に限る必要はありません。ただし、範囲は労使協定や就業規則で明確に定めます。日ごとの所定を事前に特定する義務も正社員と同じです。満18歳未満のアルバイトは労働基準法60条により原則として適用できず、例外の範囲(1週48時間・1日8時間以内)に収める必要がある点に注意してください。
労使協定を結ばずに就業規則だけで導入できますか?
導入できます。労働基準法32条の2は、労使協定と就業規則その他これに準ずるもののどちらでも導入できると定めています。就業規則で定めた場合は、常時10人以上の事業場なら就業規則の変更届を出し、協定届は不要です。1年単位の変形労働時間制は労使協定が必須なので、ここが大きな違いになります。
1ヶ月単位の変形労働時間制の上限時間は端数をどう扱いますか?
上限時間は40時間×暦日数÷7で計算するため、31日の月は177.142…時間、30日の月は171.428…時間と割り切れません。リーフレットの表は小数第1位までの177.1時間・171.4時間で示しています。シフトの所定合計はこの値以内に収めればよく、分に直すと31日の月は177時間8分、30日の月は171時間25分が目安です。勤怠システムで判定するときは、丸めた177.1時間ではなく分単位の値を閾値にしておくと、数分の差で総枠超過を見逃しません。
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