会計

減価償却の耐用年数とは?省令別表の引き方と主な資産の年数、中古資産と改正時の台帳管理を解説

減価償却の耐用年数とは?省令別表の引き方と主な資産の年数、中古資産と改正時の台帳管理を解説

減価償却の耐用年数は、会社が見込みで決める数字ではありません。税務上は「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表で、資産の種類・構造又は用途・細目ごとに年数が決まっています。鉄筋コンクリート造の事務所は50年、同じ構造でも店舗なら39年、パソコンは4年、サーバーは5年です。この記事では、別表第一から第六のどれを開き、どの順で引けば1つの年数に行き着くかを手順で示し、建物・建物附属設備・車両・器具備品・ソフトウェアの主な年数を省令の条文データから一覧にします。後半では、中古資産の簡便法と資本的支出50%の条件、耐用年数の短縮特例、2008年の改正が既存の資産にも及んだ事例を踏まえ、固定資産台帳で耐用年数をどう持てば改正や例外に耐えられるかまで整理します。

まとめ:減価償却の耐用年数を省令別表の引き方と台帳管理の要点から先に整理

耐用年数を特定する手順は3段階です。まず資産が別表第一から第六のどれに属するかを決め、次に「種類」、最後に「構造又は用途」と「細目」を絞り込みます。機械及び装置だけは、機械の名前ではなく、その会社がどの業種の設備として使っているかで55区分から選ぶ点が違います。

法定耐用年数をそのまま使わない場面は3つあります。中古資産を買ったとき、使用可能期間がおおむね10%以上短いとして国税局長の承認を受けたとき、そして省令が改正されたとき。とくに改正は見落とされがちです。2008年の改正では、改正前から持っていた資産にも、平成20年4月1日以後に開始する事業年度から新しい耐用年数が適用されました。

台帳の設計で押さえるのは、耐用年数を資産ごとの「5」「50」という数字で持たず、別表と区分のコードで持つことです。資産が数十件ならExcelで足ります。数百件を超えて改正時に一括で見直す必要が出てきたら、区分マスタを持つ固定資産管理の仕組みへ移す時期です。

耐用年数とは何か:法定耐用年数が減価償却費を決める仕組みと会計上の扱い

耐用年数は、減価償却費の計算に使う4つの入力値のひとつです。取得価額と償却方法が同じでも、耐用年数が1年違えば毎期の償却費が変わります。

法定耐用年数の定義と償却率が耐用年数ごとに1つに決まる仕組み

国税庁は、取得に要した金額を使用可能期間の全期間にわたって分割して経費にしていくと説明し、その「使用可能期間に当たるものとして法定耐用年数が財務省令の別表に定められて」いるとしています(国税庁 No.2100 減価償却のあらまし)。年数が決まれば、償却率は自動的に1つに決まります。耐用年数5年なら定額法の償却率は0.200、2012年4月1日以後に取得した資産の定率法は0.400です。

逆に言えば、税務の償却費を誤るとき、その原因は率の引き間違いより年数の選び間違いにあることが多いのです。サーバーを「パソコン」として4年で償却すれば、定額法でも毎期の償却費は0.250÷0.200で1.25倍になります。償却率表の引き方と償却費の計算手順は減価償却の計算方法(定額法・定率法の計算式と償却率表)で扱っているので、この記事では年数の特定に絞ります。

会計上の耐用年数と税法の耐用年数:実務指針第81号の経済的使用可能予測期間

会計の考え方では、耐用年数は各社が決めるものです。日本公認会計士協会の監査・保証実務委員会実務指針第81号は、耐用年数は物理的な使用可能期間ではなく「経済的使用可能予測期間に見合ったもの」でなければならず、陳腐化の危険や企業の特殊的条件も考慮して各企業が自主的に決定すべきだとしています(日本公認会計士協会 監査・保証実務委員会実務指針第81号)。

一方で同指針は、多くの企業が法人税法の耐用年数を使っている現状を踏まえ、不合理と認められる事情がない限り、法人税法の普通償却限度額を正規の減価償却費とする処理を当面は監査上妥当として扱うと定めています。中小企業のほとんどは、この扱いに沿って税法の年数を会計にも使っています。注意したいのは第26項で、自主的な耐用年数から税法の耐用年数へ戻す変更は、特別の事情がない限り妥当とされません。会計と税務で年数を分けるかどうかは、一度決めたら簡単には戻せない判断です。

耐用年数省令の別表第一〜第六の構成と、資産から年数を特定する手順

省令の本体は、年数を定めた別表第一から第六と、償却率を定めた別表第七から第十一でできています。年数を探すときに開くのは前半の6つです。

別表第一から第六の役割分担と、償却率を定めた別表第七から第十一の位置づけ

e-Gov法令検索に掲載されている省令(令和8年財務省令第29号による改正後の版)の別表は、次の11表です(e-Gov法令検索 減価償却資産の耐用年数等に関する省令)。

別表 定めている内容 主な対象
第一 機械及び装置以外の有形資産の耐用年数 建物・附属設備・車両・器具備品
第二 機械及び装置の耐用年数 業種別の55区分
第三 無形減価償却資産の耐用年数 ソフトウェア・特許権・商標権
第四 生物の耐用年数 牛・馬・果樹など
第五 公害防止用減価償却資産の耐用年数 汚水処理・ばい煙処理設備
第六 開発研究用減価償却資産の耐用年数 研究専用の設備・ソフトウェア
第七〜第十一 償却率・改定償却率・保証率・残存割合 取得日で使い分ける率表

日常の経理で開くのは、ほぼ別表第一と第三です。製造業や物流業で機械を持つ会社は別表第二が加わります。別表第五と第六は、公害防止用や開発研究用として使う資産がある会社だけが確認すれば足ります。

種類・構造又は用途・細目の3段階で引く手順と、該当が見つからないときの扱い

1つの資産から年数を特定するまでの順序は、次のとおりです。

  1. 公害防止用か開発研究用として使っているかを確認し、該当すれば別表第五・第六を使う
  2. 機械及び装置なら別表第二、無形資産なら別表第三、それ以外の有形資産は別表第一を開く
  3. 別表第一では「種類」(建物・器具及び備品など)を選び、「構造又は用途」、「細目」の順に絞る
  4. 細目に名前が無ければ「その他のもの」、それも合わなければ類似の資産を探す

4番目には通達の手当てがあります。耐用年数の適用等に関する取扱通達1-1-9は、細目が特掲されていない構築物や器具備品について、構造・用途・使用状況が類似する特掲資産があれば、税務署長の確認を受けてその年数を適用できるとしています。同じ通達の1-1-1は、2以上の用途に共用している資産の用途を使用目的や使用状況から合理的に判定し、判定した年数を継続して使うよう求めています(国税庁 耐用年数の適用等に関する取扱通達 第1節 通則)。1階が店舗、2階以上が事務所の自社ビルなら、用途の判定と、その根拠を台帳に残すことが実務の要になります。

機械及び装置は55区分の業種で判定する:使用状況で決める設備の種類

別表第二は、機械の名称ではなく「食料品製造業用設備」「その他のサービス業用設備」のような業種で区分されています。条文データでは1番の食料品製造業用設備(10年)から55番の「前掲の機械及び装置以外のもの」まで55区分です。通達1-4-2は、1つの設備を構成する機械及び装置には全体で1つの耐用年数を適用し、どの業種の設備に当たるかは、その法人が通常どの業種用として使っているかで判定するとしています(国税庁 取扱通達 第4節 機械及び装置関係共通事項)。

同じ包装機でも、食品メーカーが自社製品の包装に使えば食料品製造業用設備、倉庫会社が荷主の商品に使えば倉庫業用設備として判定します。会社の登記上の業種ではなく、その設備の使われ方で決める、というのが判定の軸です。複数の事業を営む会社では、設備ごとに判定理由を残しておかないと、税務調査で説明に詰まります。

主な資産の法定耐用年数:建物・建物附属設備・車両・器具備品・無形資産

ここからは、事業会社でよく出てくる資産の年数を、e-Gov法令検索の条文データから抜き出して示します。国税庁も「主な減価償却資産の耐用年数表」を公開していますが、あくまで抜粋です(国税庁 主な減価償却資産の耐用年数表)。

建物の耐用年数は構造と用途の組み合わせ:RC造事務所50年から木造24年まで

建物は、構造と用途の2軸で年数が決まります。同じ鉄筋コンクリート造でも、用途が事務所から店舗に変わるだけで11年短くなります。

構造 事務所用 店舗用 住宅用 飲食店用
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 50年 39年 47年 41年
金属造(骨格材の肉厚4mm超) 38年 34年 34年 31年
金属造(骨格材の肉厚3mm超4mm以下) 30年 27年 27年 25年
金属造(骨格材の肉厚3mm以下) 22年 19年 19年 19年
木造・合成樹脂造 24年 22年 22年 20年

鉄筋コンクリート造の飲食店は、延べ面積に占める木造内装部分が3割を超えると34年に下がります。鉄骨造の建物は骨格材の肉厚で3段階に分かれるため、図面や建築確認の書類で肉厚を確かめないと年数が決まりません。賃貸用の住宅やアパートの年数と不動産所得での扱いは不動産オーナーが押さえる減価償却の基本構造で扱っています。

建物附属設備と車両運搬具:電気設備15年・普通自動車6年・軽自動車4年

建物に付いている設備は、建物本体とは別の「建物附属設備」として、建物より短い年数で償却します。車両は、事業の種類と車の区分で年数が変わります。

種類 細目 耐用年数
建物附属設備 電気設備(蓄電池電源設備以外) 15年
建物附属設備 給排水・衛生設備・ガス設備 15年
建物附属設備 冷暖房設備(冷凍機出力22kW以下) 13年
建物附属設備 エレベーター 17年
車両及び運搬具 普通自動車(一般用) 6年
車両及び運搬具 軽自動車(0.66L以下) 4年
車両及び運搬具 貨物自動車(ダンプ式以外) 5年

オフィスの改装費は、中身を分けて計上するかどうかで償却期間が大きく変わります。照明やLAN配線の電気工事を建物附属設備として15年で償却し、間仕切りや内装を建物として扱う、といった振り分けが工事明細ごとに必要です。運送業やタクシー業のように事業用の車両は別の細目があり、一般用より短い年数になります。

器具備品と無形固定資産:パソコン4年・サーバー5年・ソフトウェア5年

情報システム関連の資産は、器具備品と無形固定資産にまたがります。

別表 資産 耐用年数
第一(器具備品) パーソナルコンピュータ(サーバー用を除く) 4年
第一(器具備品) その他の電子計算機(サーバー等) 5年
第一(器具備品) 複写機・金銭登録機・タイムレコーダー 5年
第一(器具備品) デジタル構内交換設備・デジタルボタン電話 6年
第一(器具備品) 事務机・いす・キャビネット(主に金属製) 15年
第三(無形) ソフトウェア(複写販売用の原本) 3年
第三(無形) ソフトウェア(その他) 5年
第六(開発研究用) ソフトウェア 3年
第三(無形) 特許権・商標権 8年・10年

同じソフトウェアでも、社内業務に使えば別表第三の5年、研究開発専用に使えば別表第六の3年です。サーバーとパソコンの区別は機種名ではなく用途で決まり、社内でファイルサーバーとして据え置いたデスクトップ機は「サーバー用」として5年で判定します。取得価額が40万円未満のパソコンやソフトウェアは、中小企業者等なら耐用年数で償却せず取得した期に損金にできる場合があり、その条件は少額減価償却資産の特例(40万円未満の判定とパソコンの扱い)で整理しています。自社開発した業務システムの資産計上と5年を超える年数が認められる条件は、ソフトウェアの資産化と耐用年数で扱っています。

中古資産・資本的支出・耐用年数の短縮:法定耐用年数をそのまま使わない場面

別表の年数は、新品を通常の条件で使う前提の年数です。取得の形や使用環境がその前提から外れる資産には、別の年数を使う規定があります。

中古資産の見積法と簡便法:資本的支出が50%を超えると使えなくなる条件

中古資産は、事業に使い始めた時以後の使用可能期間を見積もった年数を使えます。見積もりが難しい場合の簡便法は、法定耐用年数を全部経過した資産なら「法定耐用年数×20%」、一部経過した資産なら「法定耐用年数−経過年数+経過年数×20%」で、1年未満は切り捨て、2年未満なら2年とします(国税庁 No.5404 中古資産の耐用年数)。

築20年の鉄筋コンクリート造の事務所ビルを買った場合は、50年−20年+20年×20%=34年です。築30年の木造事務所なら、法定の24年を全部経過しているので24年×20%=4.8年を切り捨てて4年になります。

簡便法には使えない条件が2つあります。使い始めるための資本的支出が中古資産の取得価額の50%を超えると簡便法は使えず、再取得価額(同じ新品の価格)の50%を超えると法定耐用年数によります。もう1つは時期で、耐用年数の算定は事業に使い始めた事業年度にしかできず、その年度に算定しなかった資産は後から中古の年数に切り替えられません。取得した期の決算で判断しそびれると、以後ずっと新品の年数で償却することになります。

資本的支出後の年数と、使用可能期間がおおむね10%以上短い場合の短縮特例

建物の大規模改修のような資本的支出は、原則として既存の資産とは別の新しい資産を取得したものとして扱い、その耐用年数は本体と同じ年数を使います(国税庁 No.5405 資本的支出後の減価償却資産の償却方法等)。築40年の鉄筋コンクリート造の事務所を改修すれば、改修部分は本体と同じ50年の資産として別の行で台帳に載り、改修した期から50年の償却が始まります。本体の残り10年に合わせて短く償却できるわけではありません。

資産の材質や使用場所の状況から、実際の使用可能期間が法定耐用年数より著しく短くなる場合は、耐用年数の短縮特例を使えます。国税庁の手引きは、法令の短縮事由に該当し、使用可能期間がおおむね10%以上短くなる場合に、所轄国税局長の承認を受けてその期間を耐用年数にできる制度と説明しています(国税庁 耐用年数の短縮制度について(平成19年4月))。申請書の提出時期に定めは無く、承認を受けた日の属する事業年度から短縮後の年数を使えます(国税庁 C1-39 耐用年数の短縮の承認申請)。承認前の期にさかのぼっては使えないので、塩害や薬品で傷みが早い設備を持つ会社は、取得した期のうちに申請を検討します。

耐用年数の改正が既存資産に及ぶ仕組みと、固定資産マスタで年数を持つ設計

償却方法は取得日で固定されますが、耐用年数は違います。ここを取り違えると、改正のたびに台帳の年数が実態とずれていきます。

2008年改正は既存資産にも適用:390区分から55区分への整理と率の切替

平成20年度の税制改正では、機械及び装置の区分が390から55に整理され、多くの年数が見直されました。国税庁のQ&Aは、改正後の耐用年数は「既存の減価償却資産を含め」、平成20年4月1日以後に開始する事業年度から適用されると答えています(国税庁 耐用年数等の見直し(平成20年度税制改正)に関するQ&A)。

同じQ&Aの計算例では、2007年4月1日に1億円で取得した情報通信機械器具製造業用設備の年数が10年から8年に変わります。2008年3月期は10年の償却率0.250で2,500万円を償却し、翌2009年3月期は期首帳簿価額7,500万円に8年の償却率0.313を掛けて2,347万5,000円です。償却保証額も8年の保証率0.05111で計算し直し、取得価額1億円×0.05111=511万1,000円になります。

ここから分かるのは、台帳の耐用年数が「取得時に入力して終わり」の項目ではないということです。改正が入った事業年度からは、取得日の古い資産も含めて、該当する区分の全資産の償却率と保証率が一斉に変わります。

耐用年数を数値でなく別表と区分のコードで持つ固定資産マスタの設計

改正と例外に耐える台帳にするには、耐用年数を資産ごとの数字で持たず、区分マスタへの参照として持ちます。資産側とマスタ側に分けると、必要な項目は次のとおりです。

置き場所 項目 持たせる理由
耐用年数区分マスタ 別表・種類・構造又は用途・細目・設備番号 省令の区分と1対1に対応させる
耐用年数区分マスタ 耐用年数と適用開始事業年度 改正時に行を追加し履歴を残す
資産台帳 区分コードと用途判定の根拠 共用資産・業種判定の説明に使う
資産台帳 個別年数(中古の見積・短縮承認) 法定年数を上書きする資産を識別する
資産台帳 取得日と償却方法 償却率表の選択は取得日で固定される

この形にしておけば、改正時はマスタに新しい年数と適用開始事業年度の行を足すだけで、該当区分の全資産に新しい年数が及びます。中古の見積年数や短縮承認の年数は、法定年数とは別の項目に持つのが設計の要です。区分マスタを更新しても、個別の年数を持つ資産だけは上書きされずに残ります。資産に「5」と直接入力する台帳では、改正のたびに該当資産を一件ずつ探して直すことになり、中古資産の年数まで誤って書き換える事故が起きます。

Excel台帳で続けてよい条件と会計システムに区分マスタを持たせる判断

結論から言えば、資産が100件未満で、別表第二の機械装置や中古資産・短縮承認の資産が無い会社は、Excelの台帳で十分です。耐用年数の列を区分コードにして、別シートの年数表からVLOOKUPで引く形にしておけば、改正時も表の1行を直せば済みます。この規模で専用システムを入れても、年数管理の手間はほとんど減りません。

システムに区分マスタを持たせるべきなのは、次のいずれかに当てはまる会社です。資産が数百件を超え、建物附属設備を工事明細ごとに分けて計上している。複数の業種の設備を持ち、別表第二の業種判定を設備ごとに記録する必要がある。中古資産や短縮承認の資産が混在し、法定年数と個別年数を分けて管理したい。この段階では、Excelの参照式は資産の増減や行の挿入で壊れやすく、改正時に全件を確かめる作業も重くなります。

移行先としては、会計ソフトの固定資産機能か専用の固定資産管理システムが第一候補です。製品の機能と選び方は固定資産管理システムとは(機能・固定資産台帳と減価償却の関係)と固定資産管理システムの比較で整理しています。購買や工事管理のシステムから資産を登録し、区分コードを自動で付けたいといった連携が前提になる場合は、パッケージの外側に追加開発が積み上がる構成です。自社の会計基盤に耐用年数の区分マスタと償却計算を組み込めるか確かめたい場合は、会計・経理システム開発の相談窓口で現行の台帳項目と改正時の運用から検討できます。

よくある質問

減価償却の耐用年数について、経理担当者や個人事業主からよく寄せられる質問に答えます。

耐用年数を過ぎた資産はどう処理しますか?

耐用年数を過ぎても、資産を使い続けることに制限はありません。2007年4月1日以後に取得した有形固定資産は帳簿価額1円(備忘価額)まで償却すると止まり、以後の減価償却費は出ません。資産は台帳に残し、廃棄や売却をしたときに1円を除却損や売却損益に振り替えます。償却が終わった資産でも、固定資産税の償却資産申告では対象になる点に注意してください。

耐用年数を自社の判断で短くすることはできますか?

会計上は各社が経済的使用可能予測期間で決められますが、税務の償却限度額は法定耐用年数で計算します。法定より短い年数で償却すると、限度額を超えた分は償却超過額として申告書の別表四で所得に加算されます。税務でも短い年数を使いたい場合は、耐用年数の短縮特例の要件を満たし、所轄国税局長の承認を受けることが必要です。承認前の期には適用できません。

建物附属設備は建物と同じ耐用年数で償却しますか?

別表第一で建物とは別の種類として定められており、年数も建物より短くなります。電気設備や給排水設備は15年、冷凍機出力22kW以下の冷暖房設備は13年です。償却方法も違い、2016年4月1日以後に取得した建物附属設備と構築物は定額法しか選べません(国税庁 No.5409 償却方法の選定手続)。建物と一括で計上すると償却期間が長くなるため、工事の見積書で設備部分を分けておきます。

個人事業主と法人で耐用年数は違いますか?

同じ省令の同じ別表を使うため、年数は変わりません。違うのは償却方法の初期値で、法人は器具備品などを定率法で償却するのが原則、個人事業主は届け出なければ定額法です。中古資産の簡便法や短縮特例も、個人事業主に同じ考え方の規定があります。業務と私用で兼用する車やパソコンは、年数ではなく計算した償却費に事業で使う割合を掛けて必要経費を決めます。

国税庁の耐用年数表とe-Govの省令はどちらを確認すればよいですか?

正本はe-Gov法令検索に掲載されている省令の別表です。国税庁の「主な減価償却資産の耐用年数表」は事業でよく使う資産を抜き出した一覧で、細目の多くは載っていません。国税庁の表で見つからない資産は、省令の別表で「その他のもの」まで確認し、それでも判断できなければ取扱通達の類似資産の規定をあたります。タックスアンサーの各ページには「令和7年4月1日現在法令等」のような基準日が書かれているので、改正の直後は日付も確かめてください。

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