高年齢者雇用安定法は、65歳までの雇用確保措置を義務、70歳までの就業確保措置を努力義務として事業主に課す法律です。2025年3月末で労使協定により継続雇用の対象者を絞る経過措置が終わり、希望者全員を65歳まで雇う体制がすべての企業に必要になりました。制度の解説はすでに多くありますが、実務で手が止まるのは条文の理解ではなく、定年後再雇用を人事データでどう持つかという設計の側です。この記事では3類型と5類型の内容を確認したうえで、社員番号と勤続年数の分岐、創業支援等措置を選んだときに管理対象から外れる範囲、毎年6月1日現在で提出する高年齢者雇用状況等報告に要るデータまでを、人事システムの設定項目に置き換えて整理します。
まとめ:65歳は義務・70歳は努力義務という線引きと着手順序
結論から言えば、65歳までの雇用確保措置は義務で、違反すればハローワークの指導・助言、勧告、企業名公表へ進みます。70歳までの就業確保措置は努力義務で、実施しないこと自体に罰則はありません。厚生労働省が令和7年12月19日に公表した集計結果では、65歳までの措置は99.9%の企業が実施済みである一方、70歳までの措置は34.8%にとどまっています。制度対応の優先順位はこの数字がそのまま示しています。
システム側の着手順序も同じです。先に手を入れるべきは、定年後再雇用の契約と賃金を人事データでどう持つか。社員番号を継続するか付け替えるか、勤続年数を通算するか、週所定労働時間の変更を履歴として残せるか。この3点が決まっていないと、年次有給休暇の付与日数も、高年齢雇用継続給付の判定根拠も、あとから再現できなくなります。70歳までの就業確保措置、とくに業務委託や社会貢献事業による創業支援等措置は、対象者が労働者でなくなるためシステムの管理範囲そのものが変わります。ここへ先行投資する必要があるのは、実際に制度を導入すると決めた企業だけです。
2025年4月に経過措置が終わった65歳までの雇用確保措置3類型
まず用語の整理から入ります。同じ「雇用安定措置」という語でも、労働者派遣法にもとづき派遣元が派遣労働者に対して負う義務は別の制度です。混同しやすいため、派遣元側の義務を調べている場合は雇用安定措置の4類型と対象者区分をまとめた記事を参照してください。この記事が扱うのは、定年制を持つすべての事業主が負う高年齢者雇用安定法上の義務です。
定年引上げ・継続雇用制度・定年廃止という3類型と第9条の義務
65歳までの雇用機会を確保するための直接の法的根拠は、高年齢者雇用安定法の第8条と第9条です。第8条は定年を定める場合に60歳を下回れないことを、第9条は65歳未満の定年を定めている事業主に対して、次の3つのいずれかを講じることを求めています。厚生労働省の高年齢者の雇用に関するページに、措置の内容と根拠条文が示されています。
- 65歳までの定年の引上げ
- 65歳までの継続雇用制度の導入(再雇用制度・勤務延長制度)
- 定年の廃止
令和7年6月1日現在の集計では、継続雇用制度の導入が65.1%(前年から2.3ポイント減)、定年の引上げが31.0%(同2.3ポイント増)で、定年引上げへ移る企業が毎年数ポイントずつ増えています。3つのうちどれを選んでも義務は果たせますが、人事データへの影響はまったく別物です。定年引上げなら在籍のまま年齢の上限が動くだけで、社員番号も勤続年数も連続します。継続雇用制度は退職と再契約をはさむため、後述する分岐が発生します。
継続雇用の対象者を労使協定で絞る経過措置の終了と就業規則の改定
継続雇用制度には、労使協定で定めた基準に該当する人だけを対象にできる経過措置がありました。老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢の引上げに合わせて対象年齢を段階的に上げる仕組みで、2025年3月31日をもって終了しています。2025年4月1日以降は、希望者全員が65歳まで継続雇用の対象です。
ここで残りやすいのが、就業規則と人事システムの両方にある「基準判定」です。就業規則に旧基準の条項が残っていれば削除または改定が要ります。人事システム側では、再雇用対象者の抽出条件に人事評価や出勤率の閾値が組み込まれていないかを点検します。ただし、希望者全員が対象になったことと、どんな場合でも必ず再雇用しなければならないことは別です。高齢者雇用対策ポータルの高年齢者雇用確保措置に関するQ&Aでは、就業規則に定める解雇事由または退職事由に該当する場合は継続雇用しないことができると示されています。抽出条件から評価点を外し、解雇・退職事由に該当するかどうかの個別判断へ切り替えるのが、経過措置終了後の正しい設計です。
努力義務にとどまる70歳までの就業確保措置5類型と実施率34.8%
70歳までの就業確保措置は、令和3年4月1日に施行された努力義務です。義務ではないため実施率は伸びが緩やかで、令和7年6月1日現在で34.8%。中小企業35.2%に対して大企業29.5%と、規模が大きいほど低い逆転が起きています。前年比では大企業が4.0ポイント増と中小企業の2.8ポイント増を上回り、差は縮まりつつあります。
雇用による3措置と創業支援等措置2つを分ける同意手続きの有無
厚生労働省の70歳までの就業機会確保に関するページが挙げる5つの措置は、性質で2グループに分かれます。前の3つは雇用を続ける措置、後の2つは雇用によらない措置(創業支援等措置)です。
| 措置 | 区分 | 労使の同意 |
|---|---|---|
| 70歳までの定年引上げ | 雇用 | 不要 |
| 定年制の廃止 | 雇用 | 不要 |
| 70歳までの継続雇用制度 | 雇用 | 不要 |
| 業務委託契約を結ぶ制度 | 創業支援等 | 必要 |
| 社会貢献事業に従事する制度 | 創業支援等 | 必要 |
創業支援等措置を選ぶ場合は、実施に関する計画を作り、過半数労働組合または過半数代表者の同意を得ます。高年齢者就業確保措置に関するQ&Aによれば、この同意は基本的に事業所単位であり、企業単位でまとめられるのは各事業所が同意している場合だけです。計画には措置を講ずる理由、業務内容、支払う金銭、契約締結の頻度、納品に関する事項、契約の変更と終了に関する事項、諸経費の取扱い、安全衛生、災害補償などを記載します。就業確保措置では対象者を基準で絞ることも認められていますが、恣意的に特定の高年齢者を除外する基準や男女差別にあたる基準は認められません。
創業支援等措置を選んだ場合に人事システムの管理対象から外れる範囲
創業支援等措置の本質は、70歳までの就業機会を「労働者以外の形」で用意することにあります。業務委託契約を結んだ時点で、その人は労働基準法上の労働者ではなくなります。労働時間の管理も、時間外割増も、年次有給休暇も対象外。社会保険と雇用保険の被保険者資格も喪失します。
人事システムの側から見ると、これは在籍者マスタから消える一方で、支払管理は続くという状態です。給与計算の対象から外れ、報酬は業務委託費として支払管理や会計システムへ移ります。ところが、災害補償と安全衛生への配慮は計画に書いた内容が残るため、就業実態の記録だけは残さなければなりません。ここに受け皿が無い企業が多いのが実情です。断言しますが、創業支援等措置を人事システムの在籍区分に「業務委託」という値を1つ足して済ませる設計は作ってはいけません。労働時間の集計対象に紛れ込み、勤怠締めのたびに例外処理が要る構造になります。労務の管理対象からは外し、委託先マスタとして別に持つのが正解です。実施率34.8%のうち創業支援等措置を選ぶ企業は限られており、雇用による3措置のどれかで済ませられるなら、そちらのほうがシステムへの影響は小さく収まります。
定年後再雇用で人事データが分岐する社員番号・勤続年数・有給の設計
継続雇用制度を選んだ企業が最初にぶつかるのが、定年退職と再雇用をデータ上どう表現するかという問題です。制度解説の記事はここを扱いませんが、実装では避けて通れません。
同一人物を退職・再入社で持つか在籍区分で切り替えるかの判断基準
選択肢は2つあります。定年日でいったん退職処理し、翌日付で新しい社員番号を採番して再入社させる方式。もう1つは、社員番号を維持したまま雇用区分を「正社員」から「嘱託」へ切り替え、契約情報だけを新しく持つ方式です。
判断の分かれ目は、過去の人事データを再雇用後もひと続きで参照する必要があるかどうかにあります。評価履歴・研修受講歴・健康診断結果を定年前から連続して見たいなら、社員番号は維持すべきです。番号を付け替えると、同一人物であることを紐づけるキーを別に持つ必要が生じ、名寄せの手間が毎年発生します。一方、退職金の計算対象期間を明確に切りたい、あるいは再雇用者を別法人(特殊関係事業主)で雇うなら、退職・再入社の形が実態に合います。子会社等での継続雇用は、その会社との間で定年後に引き続いて雇用することを約する契約が要件です。なお定年後の再雇用でも雇用契約は新たに結び直すため、契約書の交付が毎年発生します。有期契約で1年更新にしている企業では、雇用契約手続きを電子交付で完結させる要件を整えておくと、更新のたびの紙のやりとりが消えます。
勤続年数の通算と年次有給休暇の付与日数・繰越で生じる計算のずれ
年次有給休暇は、労働基準法上、継続勤務年数に応じて付与日数が決まります。定年退職と再雇用の間に空白期間がなく実質的に労働関係が継続していれば、勤続年数は通算して扱うのが原則です。社員番号を付け替えて「新規入社」としてシステムに登録すると、付与日数が勤続6か月の10日にリセットされ、本来20日付与されるはずの人が少ない日数で運用されることになります。
この誤りは、年度末に未消化残が不自然に少ない、あるいは繰越残が消えているという形で表面化します。人事システムを新規入社として登録しつつ、有給の付与日数だけ手作業で20日に上書きする運用にしている企業もありますが、これは付与日(基準日)の計算も同時にずれるため、翌年以降さらに合わなくなります。再入社方式を採るなら、勤続年数の起算日を入社日とは別項目で持たせ、有給の付与ロジックがそちらを参照するようにするのが確実です。
週所定労働時間の変更を履歴で持たないと再現できない社会保険と給与
定年後の再雇用では、フルタイムから週4日勤務や短時間勤務へ移る例が多くなります。高年齢者雇用確保措置のQ&Aでも、継続雇用後の労働時間・賃金・待遇は事業主と労働者が十分に話し合って決めるものとされており、条件変更そのものは制度上想定されています。
問題は、変更後の値だけを人事マスタに上書きしてしまう設計です。週所定労働時間は、社会保険の被保険者資格、雇用保険の資格、割増賃金の計算基礎、そして高年齢雇用継続給付の判定に同時に効きます。上書き方式では、資格喪失や給付の判定をあとから検証しようとしたときに、当時の所定労働時間が分からなくなります。年金事務所やハローワークからの照会は数年後に来ることもあり、そのとき根拠を示せません。所定労働時間・所定労働日数・賃金は、適用開始日を持つ履歴テーブルとして保持するのが前提条件です。勤怠の締め処理と資格判定を同じデータから動かす設計は、勤怠管理システムの開発で最初に決める要件になります。
60歳以降の賃金設計と支給率10%へ下がった高年齢雇用継続給付
再雇用時に賃金を引き下げる企業は多く、その減額分を部分的に補ってきたのが雇用保険の高年齢雇用継続給付です。この給付が2025年4月に縮小されました。賃金設計を給付前提で組んでいた企業には、実質的な手取り減として跳ね返ります。
令和7年4月1日以降に60歳到達で支給率上限15%から10%へ変更
厚生労働省の高年齢雇用継続給付の支給率変更に関する案内によれば、60歳に達した日が令和7年3月31日以前の人は従来どおり各月の賃金の15%を限度に支給され、令和7年4月1日以降に60歳に達する人は10%が限度になります。対象は、60歳到達等時点に比べて賃金が75%未満に低下した状態で働く60歳以上65歳未満の雇用保険の一般被保険者です。
注意したいのは、切り替えの基準が「支給を受ける月」ではなく「60歳に達した日」である点です。同じ職場に、15%を上限とする人と10%を上限とする人が数年にわたり併存します。給与システムで支給率を一律の定数として持っていると、この併存を表現できません。60歳到達日を保持し、そこから支給率区分を導出する形にしておく必要があります。
再雇用時の賃金テーブルと60歳到達時賃金を保持する給与マスタ
給付額の計算には、60歳到達時等の賃金月額が基準として要ります。再雇用後の賃金がその何%まで下がったかで支給率が決まるためです。ところが給与マスタは現在の支給額しか持たない設計になっていることが多く、基準となる過去の賃金月額を別管理のExcelで持っている企業は珍しくありません。
再雇用時の賃金を制度として決めているなら、賃金テーブル自体に「定年前の何割」という考え方を持ち込むより、再雇用区分ごとの絶対額として定義したほうが運用は安定します。給付は令和7年4月以降に60歳を迎える人にとって上限10%へ縮んでおり、給付を織り込んだ手取り設計は前提が変わりました。定年前賃金の6割という水準を維持していた企業では、給付の縮小分だけ手取りが落ちます。賃金水準の再設定を検討する場合は、60歳到達時賃金・再雇用後賃金・支給率区分の3項目をマスタに持たせ、シミュレーションできる状態にしておくと判断が早くなります。
毎年6月1日現在で提出する高年齢者雇用状況等報告に必要なデータ
制度を整えたあと、毎年必ず発生する事務が高年齢者雇用状況等報告です。ここが年に一度の負荷になっている企業は少なくありません。
第52条第1項の報告と6月1日時点のスナップショットの持ち方
高年齢者雇用安定法第52条第1項により、事業主は毎年6月1日現在の高年齢者の雇用に関する状況をハローワークへ報告します。令和7年の集計は常時雇用する労働者が21人以上の237,739社(中小企業220,466社・大企業17,273社)を対象にまとめられました。
報告に要るのは6月1日という特定日の断面です。定年年齢、講じている措置の種類、60歳以上の常用労働者数、そのうち継続雇用されている人数などを、その日時点の状態で数えます。人事システムが常に最新値だけを保持していると、7月に集計しようとした時点で6月中の退職者が消えており、6月1日現在の人数を再現できません。同じ構造の問題は障害者雇用の報告でも起きます。基準日の断面をどう保持するかは、法定雇用率の算定と6月1日報告を整理した記事で扱った論点と同型です。月次で在籍者のスナップショットを残す運用にしておけば、両方の報告が同じ仕組みで賄えます。
講じた措置の区分を人事マスタに持たない企業で毎年発生する手集計
報告書には、自社が65歳までの措置としてどれを講じているか、70歳までの措置をどれか実施しているかを記入する欄があります。制度上の選択なので企業単位で1つ決まるはずですが、事業所ごとに就業規則が別で措置も異なる企業では、毎年その確認から始めることになります。
ここを軽くするには、就業規則の版と措置区分を人事マスタ側に持たせ、事業所コードと紐づけておくことです。従業員マスタにどの項目を持たせるかの考え方は人事管理システムの従業員マスタ設計で整理していますが、法令対応の項目は「報告書のどの欄に対応するか」を基準に決めると過不足が出ません。60歳以上の在籍者を雇用区分別に数えるだけの集計であれば、人数が数十人規模までは表計算でも回ります。手集計が破綻するのは、事業所が複数あり措置が統一されていない場合です。
人事システムを改修する条件とExcel運用のままでよい規模の線引き
ここまで挙げた論点をすべてシステム化すべきか、と言えばそうではありません。投資に見合う規模には線があります。
60歳以上が10人未満なら改修せず就業規則と台帳で足りる条件
60歳以上の在籍者が10人未満で、事業所が1つ、講じている措置も1つという企業なら、人事システムの改修は不要です。必要なのは、就業規則から旧基準の条項を消すこと、再雇用者の勤続年数起算日と60歳到達日を台帳に持つこと、そして週所定労働時間を変更したら日付とともに書き残すことの3点だけです。この規模で専用機能を作ると、年に1回しか使わない画面が増えるだけで運用負荷はむしろ上がります。
ただし、台帳が個人のPCにあり後任へ引き継がれない状態は例外です。60歳以上が数人でも、担当者が代わった時点で60歳到達時賃金や勤続年数の起算日が分からなくなれば、給付の申請も報告書の作成も止まります。共有された場所に、項目を固定した形で置くところまでは規模を問わず必要です。
個別開発へ踏み切る2つの判断軸と70歳措置から着手しない理由
改修や個別開発を検討する目安は2つあります。1つ目は、60歳以上の在籍者が30人を超え、かつ週所定労働時間の異なる契約形態が3種類以上ある場合。組み合わせが増えると、社会保険の資格判定と給付の該当判定を人手で追いきれなくなります。2つ目は、事業所が複数あり措置や定年年齢が統一されていない場合です。報告書の作成が事業所ごとの照会作業になっている企業は、措置区分をマスタ化するだけで年1回の負荷が消えます。
着手順については明確に言い切ります。70歳までの就業確保措置を起点にシステム改修を始めるのは、現時点では過剰です。努力義務であり実施率も34.8%にとどまるうえ、創業支援等措置を選ばない限り、雇用による3措置は65歳までの仕組みの年齢上限を延ばした延長線上にあります。先に65歳までの再雇用データ、すなわち勤続年数の起算日・60歳到達日・所定労働時間の履歴の3つを整えておけば、70歳へ延ばす判断をしたときに追加で要るのは対象年齢の設定変更と対象者基準の判定だけです。逆順に進めると、土台のないまま例外処理を積むことになります。
よくある質問
高年齢者雇用安定法について、実務担当者から挙がりやすい質問をまとめました。
65歳までの雇用確保措置は中小企業も対象ですか?
対象です。企業規模による適用除外はなく、65歳未満の定年を定めているすべての事業主が、定年引上げ・継続雇用制度の導入・定年廃止のいずれかを講じる義務を負います。令和7年6月1日現在の集計でも、中小企業の実施率は99.9%と大企業と同水準に達しています。なお、高年齢者雇用状況等報告の提出対象は常時雇用する労働者が21人以上の事業主です。
定年を65歳に引き上げずに継続雇用制度のままでも違反になりませんか?
違反にはなりません。第9条が求めているのは3つの措置のいずれかであり、どれを選ぶかは事業主の判断です。実際、令和7年6月1日現在で継続雇用制度を選んでいる企業は65.1%と最も多く、定年の引上げは31.0%です。ただし継続雇用制度を選ぶ場合は、希望者全員を65歳まで対象にする必要があり、労使協定による対象者の限定は2025年3月31日で終了しています。
70歳までの就業確保措置を実施しないと罰則はありますか?
罰則はありません。70歳までの就業確保措置は令和3年4月1日施行の努力義務で、定年年齢の引上げを義務付けるものではないと厚生労働省も明記しています。ただし努力義務にも行政による助言・指導の対象になり得る位置づけがあり、令和7年6月1日現在の実施率は34.8%と前年から2.9ポイント上がっています。将来的な義務化を見越すなら、65歳までの仕組みを先に整えておくのが現実的な順序です。
継続雇用の対象者を成績や健康状態で絞ることはできますか?
65歳までの継続雇用制度では、人事評価や出勤率といった基準で対象者を絞ることはできません。希望者全員が対象です。ただし就業規則に定める解雇事由または退職事由に該当する場合は、継続雇用しないことができるとされています。一方、70歳までの就業確保措置では対象者基準を設けることが認められていますが、恣意的に特定の高年齢者を除外する基準や男女差別にあたる基準は認められず、過半数労働組合等の同意を得ることが望ましいとされています。
高年齢者雇用状況等報告はいつまでに提出しますか?
毎年6月1日現在の状況を報告します。法第52条第1項にもとづく義務で、提出先は事業所を管轄するハローワークです。提出期限は年度ごとに案内されるため、管轄のハローワークまたは都道府県労働局の通知で確認してください。報告書の欄ごとの書き方と人数の数え方は、高年齢者雇用状況等報告書の書き方で整理しています。集計の基準日が6月1日である以上、6月中の入退社を反映した最新値ではなく、6月1日時点の在籍者で数える点に注意が要ります。
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