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印紙税法の課税文書とは?3要件と号別の税額一覧・非課税と不課税の違い

印紙税法の課税文書とは?3要件と号別の税額一覧・非課税と不課税の違い

印紙税法は、契約書や領収書など特定の文書に税を課す法律です。厄介なのは、税額そのものより「この書面は課税文書なのか」の判定にあります。同じ「覚書」でも印紙が要るものと要らないものがあり、同じ請負契約書でも契約金額の書き方ひとつで税額が10倍変わります。ここでは印紙税法の条文と国税庁の一次情報をもとに、判定の順番、第1号から第20号までの税額、非課税と不課税の切り分け、記載金額の決め方、貼り忘れたときの過怠税までを整理します。

まとめ

課税文書は、別表第一の20種類に当たる事項が書かれ、当事者間で証明する目的で作られ、印紙税法5条の非課税文書でない、という3つをすべて満たす文書です。判定は文書の名称ではなく記載文言の実質で行うため、標題が「覚書」でも中身が請負なら第2号文書になります。

課税文書の号を判定した後は、記載金額を確認します。消費税額を区分記載すれば記載金額から外せますが、それが認められるのは第1号・第2号・第17号の3種類だけで、しかも「うち消費税額等100万円」のように具体額を書いた場合に限られます。変更前の契約書を特定でき、変更前後の差額を読み取れる変更契約書は、増額なら差額だけが記載金額になり、減額なら記載金額がないものとして扱われます。

貼り忘れが調査で見つかれば過怠税は本来の税額の3倍、自分から申し出れば1.1倍、消印だけを忘れた場合は印紙の額面と同額です。不動産の譲渡と建設工事の請負については、令和9年3月31日までに作成する契約書に軽減税率が適用されます。以下、判定の順番から順に見ていきます。

課税文書に該当する3要件と判定の順番

国税庁は課税文書を「次の3つのすべてに当てはまる文書」と定義しています。第一に、印紙税法別表第一(課税物件表)に掲げられた20種類の文書により証されるべき事項、いわゆる課税事項が記載されていること。第二に、当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること。第三に、印紙税法5条の非課税文書に当たらないことです。

順番には意味があります。まず別表第一のどの号に当たるかを決め(第一要件)、次に証明目的の有無を見て(第二要件)、最後に非課税の網にかかるかを確認する(第三要件)という流れです。号が決まらなければ税額も決まらないため、号の特定が実務の起点になります。社内で判定する場合は、この3段階をチェック欄にすると判定手順を統一できます。

覚書・念書・注文請書・確認書の課税判定基準

印紙税法基本通達2条は、課税文書に当たるかどうかを「単に文書の名称又は呼称及び形式的な記載文言によることなく、その記載文言の実質的な意義に基づいて判断するものとする」と定めています。標題を「覚書」「確認書」「協定書」に変えても、記載内容が課税事項であれば課税を免れません。

課税物件表の通則5には、印紙税法上の「契約書」の定義が置かれています。ここでは契約書を、契約の成立・更改・内容の変更・補充の事実を証すべき文書と定めたうえで、「念書、請書その他契約の当事者の一方のみが作成する文書又は契約の当事者の全部若しくは一部の署名を欠く文書で、当事者間の了解又は商慣習に基づき契約の成立等を証することとされているものを含む」としています。双方の記名押印がそろっていない注文請書や念書が課税されるのは、この一文が根拠です。一方当事者だけが作成した書面だから印紙は不要、という理解は誤りです。

第1号から第20号までの課税文書と税額の決まり方

別表第一に掲げられた20種類が課税の対象です。号ごとに、契約金額に応じて税額が動くものと、一律の定額のものに分かれます。

号 主な文書 税額の決まり方
第1号 不動産譲渡、地上権・土地賃借権の設定、消費貸借、運送の契約書 契約金額に応じる
第2号 請負に関する契約書 契約金額に応じる
第3号 約束手形、為替手形 手形金額に応じる
第4号 株券、出資証券、社債券、受益証券 券面金額に応じる
第5号 合併契約書、吸収分割契約書、新設分割計画書 1通4万円
第6号 定款(設立時の原本のみ) 1通4万円
第7号 継続的取引の基本となる契約書 1通4,000円
第8号 預貯金証書 1通200円
第9号 倉荷証券、船荷証券、複合運送証券 1通200円
第10号 保険証券 1通200円
第11号 信用状 1通200円
第12号 信託行為に関する契約書 1通200円
第13号 債務の保証に関する契約書 1通200円
第14号 金銭・有価証券の寄託に関する契約書 1通200円
第15号 債権譲渡、債務引受けに関する契約書 1通200円(1万円未満は非課税)
第16号 配当金領収証、配当金振込通知書 1通200円(3,000円未満は非課税)
第17号 金銭・有価証券の受取書(領収書) 売上代金は受取金額に応じ、売上代金以外は原則200円
第18号 預貯金通帳、掛金通帳、保険料通帳 1年ごとに200円
第19号 第1号・第2号・第14号・第17号の事項を付け込む通帳 1年ごとに400円
第20号 判取帳 1年ごとに4,000円

第13号の保証契約書は、主たる債務の契約書に併記するものが対象から外れます。連帯保証の条項を金銭消費貸借契約書の中に書き込めば、第13号としては課税されないということです。第6号の定款も、課税されるのは設立時に作成する原本に限られ、変更後の定款や写しは対象外です。

第1号文書と第2号文書の税額表と1万円未満の非課税

第1号と第2号は、いずれも契約金額に応じて税額が変わりますが、低額帯の金額区分が異なります。

税額 第1号文書の契約金額 第2号文書の契約金額
非課税 1万円未満 1万円未満
200円 1万円以上10万円以下 1万円以上100万円以下
400円 10万円超50万円以下 100万円超200万円以下
1,000円 50万円超100万円以下 200万円超300万円以下
2,000円 100万円超500万円以下 300万円超500万円以下
1万円 500万円超1,000万円以下 500万円超1,000万円以下
2万円 1,000万円超5,000万円以下 1,000万円超5,000万円以下
6万円 5,000万円超1億円以下 5,000万円超1億円以下
10万円 1億円超5億円以下 1億円超5億円以下
20万円 5億円超10億円以下 5億円超10億円以下
40万円 10億円超50億円以下 10億円超50億円以下
60万円 50億円超 50億円超
200円 契約金額の記載なし 契約金額の記載なし

上の表は本則税率です。不動産の譲渡と建設工事の請負には別に軽減税率があり、後段で扱います。契約金額を書かなければ200円で済みますが、単価と数量から金額が計算できる場合は通則4ホによってその計算結果が記載金額とされるため、単価表を添えた注文書で200円に収めようとする処理は通りません。

第2号文書と第7号文書の所属を分ける2条文

第2号文書と第7号文書の両方に該当し得る取引基本契約書では、第7号の期間要件と通則3イによって所属を確認します。

1つめは第7号文書そのものの括弧書きです。別表第一の七は「継続的取引の基本となる契約書」に続けて「(契約期間の記載のあるもののうち、当該契約期間が三月以内であり、かつ、更新に関する定めのないものを除く。)」と定めています。契約期間3か月以内で、かつ自動更新条項がない、という2つを同時に満たす基本契約書だけが第7号から外れるという意味です。期間が3か月でも更新条項があれば第7号のまま4,000円がかかります。

2つめは通則3イのただし書です。1つの文書が第1号または第2号と第7号の両方に当たる場合、原則は第1号または第2号へ所属しますが、「第一号又は第二号に掲げる文書で契約金額の記載のないものと第七号に掲げる文書とに該当する文書は、同号に掲げる文書とし」と定められています。つまり請負の基本契約書に金額を書かなければ第2号の200円ではなく第7号の4,000円になります。金額を書かなければ安く済む、という第1号・第2号の感覚をそのまま持ち込むと逆に高くつく箇所です。

業務委託契約書が請負か委任かで分かれる課税関係

業務委託契約書という名称の文書は、課税物件表のどこにもありません。判定は中身が請負か委任かで決まります。仕事の完成を目的とし、成果物の引渡しに対して報酬を払う内容なら請負として第2号文書、事務処理という行為そのものを委託し、成果の完成を約束しない内容なら委任・準委任として不課税です。

システム開発を例にすると、要件を満たすプログラムの納品と検収を条件に報酬が発生する契約は請負にあたり、仕事の完成義務を負わず、支援業務等のみを定める委任契約は不課税になります。ただし準委任型でも、複数取引を継続的に行うための基本契約として目的物の種類や対価の支払方法などを定めていれば、第7号文書として4,000円がかかる余地は残ります。委任だから印紙は不要、と一段階で結論を出さず、第7号の要件まで見てください。

非課税文書と不課税文書の違い

印紙が不要な文書には、性質の異なる2つの種類があります。両者はいずれも印紙税が不要ですが、不課税文書は別表第一への非該当、非課税文書は別表第一への該当後に法5条で課税されない点が異なります。

不課税文書は、そもそも別表第一の20種類のどれにも当たらない文書です。雇用契約書、労働者派遣契約書、秘密保持契約書、建物の賃貸借契約書、委任契約書などが該当します。土地の賃貸借契約書は第1号文書として課税されるのに、建物の賃貸借契約書は課税物件表にないため不課税、という並びは実務でよく混同されます。

これに対し非課税文書は、課税物件表には載っているが印紙税法5条で課税しないとされる文書です。同条は3つの類型を挙げています。第1号が別表第一の非課税物件の欄に掲げる文書(第1号・第2号の1万円未満、第17号の5万円未満など)、第2号が国、地方公共団体または別表第二に掲げる者が作成した文書、第3号が別表第三の上欄の文書を同表下欄の者が作成したものです。別表第二の非課税法人には、信用保証協会、国立大学法人、地方独立行政法人、土地改良区、株式会社日本政策金融公庫などが列挙されています。

国・地方公共団体との契約書は保存する側で課税関係が入れ替わる

自治体や官公庁と契約書を2通作る場合、どちらの1通に印紙を貼るのかは、直感と逆になります。印紙税法4条5項は、国等と国等以外の者が共同して作成した文書について「国等又は公証人法に規定する公証人が保存するものは国等以外の者が作成したものとみなし、国等以外の者(公証人を除く。)が保存するものは国等が作成したものとみなす」と定めています。

作成者が入れ替わる結果、自治体の手元に残る1通は民間企業が作成した課税文書として扱われ、企業が納税義務者になります。反対に企業の手元に残る1通は自治体が作成したものとみなされ、5条2号により非課税です。自社に残る契約書に印紙が貼られていないからといって貼り忘れではなく、相手方に渡す1通の分を自社が負担するのが正しい処理になります。官公庁案件の多い部署では、この1点だけで貼付枚数の考え方が変わります。

記載金額の決め方(消費税額・変更契約書・記載がない場合)

号が決まったあと、税額を左右するのが記載金額です。税額表を正しく引いても、記載金額の認識を誤れば結果は外れます。

消費税額を記載金額から除外できる区分記載要件

消費税の課税事業者が課税文書を作る際、消費税額等が区分記載されているか、税込価格と税抜価格の両方が記載されていて課されるべき消費税額等が明らかな場合は、その消費税額等を印紙税の記載金額に含めません。根拠は平成元年3月10日付間消3-2「消費税法の改正等に伴う印紙税の取扱いについて」です。

ただし国税庁は、この取扱いが適用される課税文書を第1号文書、第2号文書、第17号文書の3つに限ると明記しています。第7号文書には適用がありませんが、第7号は定額4,000円なので実害はありません。問題は書き方です。国税庁の例では、請負契約書に「請負金額1,100万円 うち消費税額等100万円」と書けば記載金額1,000万円で印紙税10,000円になりますが、同じ金額でも「消費税額等10パーセントを含む。」や「請負金額1,100万円(税込)」と書いた場合は消費税額等が明らかとはいえず、記載金額1,100万円として20,000円になります。税率を書くのではなく金額を書く、というのがこの取扱いを使う条件です。

領収書でも効きます。「商品販売代金48,000円、消費税額等4,800円、合計52,800円」と書けば記載金額は48,000円となり、5万円未満なので第17号文書として非課税になります。合計52,800円だけを書けば200円の印紙が必要です。なお免税事業者は、区分記載しても記載金額に含めることになります。

変更契約書の増額・減額別の記載金額

契約金額を変える覚書や変更契約書の記載金額は、課税物件表の通則4ニが定めています。変更前の契約金額が記載された文書が作成されていることが明らかで、かつ変更金額(変更前と変更後の差額)が読み取れる場合、「当該変更金額が変更前の契約金額等を増加させるものであるときは、当該変更金額を当該文書の記載金額とし、当該変更金額が変更前の契約金額等を減少させるものであるときは、当該文書の記載金額の記載はないものとする」とされています。

請負金額を3,000万円から3,500万円へ増やす変更契約書なら、記載金額は差額の500万円で、第2号文書の本則税額は2,000円です。軽減措置の対象となる建設工事請負契約書なら1,000円です。3,500万円という変更後の総額で引いて2万円を貼る必要はありません。逆に3,000万円から2,500万円へ減額する変更契約書は、記載金額なしの第2号文書として200円で済みます。減額の変更契約に必要額を超える印紙を貼った場合は、過誤納還付の対象になり得ます。

この扱いを受けるには、変更前の契約金額が分かる文書が別に存在していることと、差額または変更前後の両方の金額が読み取れることが条件です。変更後の金額だけを書いた覚書は、その金額がそのまま記載金額になります。なお、請負の工期だけを変更する覚書は第2号文書の重要事項の変更として記載金額なしの200円ですが、基本契約の契約期間を延長する覚書は第7号文書となる場合があります。

不動産譲渡契約書と建設工事請負契約書の軽減措置(令和9年3月31日まで)

租税特別措置法91条により、平成26年4月1日から令和9年3月31日までの間に作成される不動産譲渡契約書(契約金額10万円超)と建設工事請負契約書(契約金額100万円超)は、本則より低い税率が適用されます。建設工事請負契約書は、建設業法2条1項に規定する建設工事の請負契約に基づき作成されるものに限られるため、設備の保守や設計だけの請負契約は軽減の対象外です。

軽減後の税額 不動産譲渡契約書の契約金額 建設工事請負契約書の契約金額
200円 10万円超50万円以下 100万円超200万円以下
500円 50万円超100万円以下 200万円超300万円以下
1,000円 100万円超500万円以下 300万円超500万円以下
5,000円 500万円超1,000万円以下 500万円超1,000万円以下
1万円 1,000万円超5,000万円以下 1,000万円超5,000万円以下
3万円 5,000万円超1億円以下 5,000万円超1億円以下
6万円 1億円超5億円以下 1億円超5億円以下
16万円 5億円超10億円以下 5億円超10億円以下
32万円 10億円超50億円以下 10億円超50億円以下
48万円 50億円超 50億円超

1億円の工事請負契約書なら、本則6万円が軽減後3万円になります。基準となるのは契約書の作成日であって、工事の着工日や完成日ではありません。令和9年3月31日をまたぐ案件では、契約書に記載する作成日が期限内かどうかを確認してください。国税庁が公表する印紙税額一覧表は令和8年6月版が最新で、軽減税率もこの一覧に反映されています。建設業の請負契約を電子化する場合の要件は建設業の電子契約とは?建設業法19条3項の技術的基準と注文書・請書の電子化【2026年時点】で扱っています。

貼り忘れ・消印漏れの過怠税と誤納付の還付

印紙税法20条は、納付漏れに3段階のペナルティを置いています。1項は、課税文書の作成時までに納付しなかった場合、納付しなかった印紙税額とその2倍に相当する金額の合計、すなわち本来の税額の3倍を過怠税として徴収すると定めます。2項は、税務署長に印紙税不納付事実申出書を提出し、その申出が調査による決定を予知してされたものでないときに限り、本来の税額に1割を加えた1.1倍に軽減されるとします。3項は、貼り付けた印紙を消さなかった場合に、消されていない印紙の額面と同額の過怠税を徴収するというものです。

条文にはさらに2つの規定があります。20条4項は、過怠税の合計額が1,000円に満たないときはこれを1,000円とすると定めています。200円の印紙を貼り忘れた場合、3倍の600円ではなく1,000円になるということです。そして20条5項は、その合計額が2項の適用を受けた過怠税のみに係るものであるときは4項を適用しないとしています。自主的に申し出た場合には1,000円の下限が働かず、200円の文書なら220円で済みます。少額文書ほど、自主申告と調査での指摘の差が比率として大きくなります。

過怠税は、法人税法55条4項1号および所得税法45条1項3号により、全額が損金にも必要経費にも算入できません。印紙代そのものは租税公課として経費になりますが、過怠税は経費にならない点が異なります。印紙代の勘定科目の扱いは租税公課とは?経費になるもの・ならないもの一覧と仕訳・消費税区分で整理しています。

逆に多く貼ってしまった場合や、課税文書でない書面に貼ってしまった場合は還付を受けられます。印紙税法14条1項により、還付を受けようとする者は納税地の所轄税務署長から過誤納の事実の確認を受ける必要があり、印紙税過誤納確認申請書に当該文書を添えて提出します。請求できる期間は、国税通則法74条1項の「還付金等に係る国に対する請求権は、その請求をすることができる日から五年間行使しないことによつて、時効により消滅する」により5年です。

消印の方法は印紙税法8条2項が「当該課税文書と印紙の彩紋とにかけ、判明に印紙を消さなければならない」と定め、印紙税法施行令5条により文書の作成者だけでなく代理人、使用人その他の従業者の印章または署名でも足ります。契約の名義人でなく担当者の認印で消しても問題ありません。なお収入印紙に有効期限はなく、平成30年7月1日に様式が変わった際も国税庁は改正前の収入印紙を引き続き使用できるとしています。

電子契約が印紙税の課税対象外となる法的根拠

印紙税の課税対象は課税物件表の物件名欄に掲げられた文書であり、国税庁は質疑応答事例で電磁的記録は文書に含まれないとしています。福岡国税局が平成20年10月24日に回答した文書回答事例も、請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合、課税文書を作成したことにはならないとしました。契約を電子で締結し電子のまま保存すれば、印紙税は発生しません。

注意すべきなのは、電子で送ったあとに紙へ戻す運用です。相手方の求めに応じて署名押印した紙を別途交付すれば、その紙が課税文書になります。根拠条文と削減額の試算は電子契約に印紙が不要な理由とは?印紙税法の根拠とコスト削減効果を解説で、電子データとして保存する際の要件は電子契約書とは?記載事項・原本性と電子帳簿保存法の保存要件を解説で詳しく扱っています。

よくある質問

契約書の収入印紙は売主と買主のどちらが貼るのですか?

印紙税法3条2項は「一の課税文書を二以上の者が共同して作成した場合には、当該二以上の者は、その作成した課税文書につき、連帯して印紙税を納める義務がある」と定めており、どちらが貼るかの法定ルールはありません。2通作成して各自が1通ずつ保存する場合は、自分が保存する1通に貼るのが一般的な運用です。当事者間で負担割合を取り決めても、税務上は双方が連帯して納付義務を負う点は変わりません。

収入印紙に有効期限はありますか?

ありません。平成30年7月1日に収入印紙の形式が改正された際も、国税庁は改正前の収入印紙について「改正後の収入印紙の適用開始後も引き続き使用することができます」としています。未使用で汚損・き損していない収入印紙は、郵便局で提出する印紙1枚につき5円の手数料を払えば、他の額面の収入印紙と交換できます。

契約金額の記載がない契約書はいくらの印紙が必要ですか?

第1号文書と第2号文書はいずれも1通200円です。ただし、その文書が第7号文書にも該当する場合は、課税物件表の通則3イのただし書により第7号文書となり4,000円になります。また単価と数量から契約金額を計算できるときや、金額の記載がある見積書・注文書を特定できる記載があるときは、通則4ホによりその金額が記載金額とされます。

印紙を貼り忘れた契約書は無効になりますか?

印紙税は課税文書の作成に対して課される税で、印紙税法には印紙の貼付を契約の効力要件とする規定がありません。印紙が貼られていなくても契約そのものは成立します。ただし納税義務は残るため、印紙税法20条の過怠税の対象になります。

雇用契約書や秘密保持契約書に印紙は必要ですか?

不要です。いずれも印紙税法別表第一に掲げられていないため不課税文書です。労働者派遣契約書、建物の賃貸借契約書、委任契約書も同様に不課税です。ただし土地の賃貸借契約書は第1号文書として課税されるため、賃貸借だからという理由でまとめて不要と判断しないでください。

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