申告納税額は、確定申告書第一表の「申告納税額」欄(令和7年分の様式では50欄)に書く金額です。その年の所得税と復興特別所得税の合計から、外国税額控除等(分配時調整外国税相当額控除を含む)と源泉徴収税額を差し引いて求めます。予定納税額はまだ引いていないので、確定申告書等作成コーナーの最後に表示される「納付する金額」とは一致しないことがあります。
この記事では、第一表の31欄から53欄までを計算順に追い、名前の似た「差引所得税額」「再差引所得税額」との違い、端数処理が入る欄、源泉徴収税額がどこで精算されるかを、国税庁「令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き」と所得税法・国税通則法の条文で確認します。令和9年1月から使う令和8年分の様式(案)でも欄番号が変わらないことを確かめたうえで、申告が必要になる人の判定と、52欄の税金を納める方法の上限額・手数料まで扱います。
まとめ|申告納税額と「納付する金額」の要点
| 知りたいこと | 答え(令和7年分・令和8年分様式) |
|---|---|
| 申告納税額の欄 | 第一表50欄 |
| 計算式 | 46欄 − 47〜48欄 − 49欄 |
| 予定納税額は引くか | 引かない(51欄で別に引く) |
| 端数処理 | 黒字は100円未満切捨て、赤字はそのまま |
| e-Taxの「納付する金額」 | 52欄(50欄 − 51欄) |
| 令和8年分の納期限 | 令和9年3月15日(月) |
| 令和8年分の振替日 | 令和9年4月23日(金) |
| 30万円を超える納付 | スマホアプリ・コンビニは使えない |
迷ったら「50欄は年税額から前払い分の源泉徴収を引いた数字、52欄はさらに予定納税を引いた今回払う数字」と覚えておけば足ります。予定納税がなく50欄が黒字なら、50欄と52欄は同額です。50欄が赤字なら、予定納税額も差し引いた結果の絶対額を53欄「還付される税金」に記入します。
申告納税額の定義と所得税法上の位置
所得税法120条1項は確定申告書に書く事項を号ごとに定めており、申告納税額の考え方に当たるのは4号の「前号に掲げる所得税の額からその源泉徴収税額を控除した金額」です(復興特別所得税は別の法律で上乗せされ、第一表では同じ欄で合わせて計算します)。3号が税額控除まで済ませた所得税の額、4号がそこから源泉徴収税額を引いた額、5号がさらに予納税額(予定納税額など)を引いた額という三段構えになっています。第一表では、50欄で源泉徴収税額等を差し引き、さらに51欄の予定納税額を差し引いた結果を52欄または53欄に記入します。
「申告納税」という言葉は別の意味でも使われます。国税通則法16条1項1号の申告納税方式は、納付すべき税額が納税者の申告で確定する仕組みの名前で、所得税・法人税・消費税がこれに当たります。検索で「申告納税とは」と出てくる解説の多くはこちらの説明で、第一表の50欄の金額とは指しているものが違います。
名前の似た5つの金額の違い
第一表の税金の計算欄には「所得税額」を含む名前が並び、どれが最終的な金額なのか分かりにくくなっています。計算順に並べると次のとおりです。
| 欄 | 名称 | 何を引いた後か |
|---|---|---|
| 42 | 差引所得税額 | 税額控除(33〜41欄) |
| 44 | 再差引所得税額(基準所得税額) | 災害減免額(43欄) |
| 46 | 所得税及び復興特別所得税の額 | 引かずに復興分を足す |
| 50 | 申告納税額 | 外国税額控除等・源泉徴収税額 |
| 52・53 | 第3期分の税額 | 予定納税額(51欄) |
再差引所得税額が「基準所得税額」とも呼ばれるのは、復興特別所得税2.1%を掛ける基準になる金額だからです。災害減免額がない場合は、42欄と44欄が同じ金額になります。
申告納税額を計算して確定申告する人の判定
確定申告の義務は、まず申告納税額の計算(所得税法120条1項)で判定し、次に申告不要の特例(121条)を当てはめて決まります。所得税法120条1項は、所得控除を引いた後の金額に税率を当てた所得税額が配当控除の額を超える人に、第3期(翌年2月16日から3月15日まで)の申告を義務づけています。ただし、外国税額控除・源泉徴収税額・予納税額(予定納税額など)を引ききれない場合はかっこ書きで除かれています。つまり義務がかかるのは、前払い分を引いた結果が還付にならない人です。源泉徴収税額などでちょうど相殺されて52欄が0円になっても、引ききれない額がなければ義務は残ります。還付になる人の申告は122条の還付申告で、出すかどうかは本人が選べます。
給与所得者と公的年金の受給者には、121条の申告不要の特例があります。下の給与の条件は、給与収入が2,000万円以下で、その全部が源泉徴収の対象になっている場合のものです。同族会社の役員などが、その会社から貸付金の利子や不動産の賃貸料を受け取っている場合は、給与の特例を使えません(121条1項ただし書)。
| 状況 | 申告不要の条件 | 根拠 |
|---|---|---|
| 給与1か所(年末調整済み) | 給与・退職以外の所得が20万円以下 | 121条1項1号 |
| 給与2か所以上 | 年末調整されなかった給与収入+給与・退職以外の所得が20万円以下 | 121条1項2号イ |
| 公的年金等 | 年金収入400万円以下・原則すべて源泉徴収対象・年金以外の所得20万円以下 | 121条3項 |
| 退職金 | 退職所得の源泉徴収が済んでいる | 121条2項 |
| 事業所得・不動産所得が主 | 不要の特例なし(120条で判定) | 120条1項 |
給与収入が2,000万円を超える人は、年末調整の対象外(190条)で、121条1項の給与所得者の申告不要特例も使えないため、原則として確定申告が必要です。ただし、還付になる場合などは申告義務の判定が異なります。121条は所得税の規定なので、給与以外の所得が20万円以下でも、住民税の申告は市区町村の手続として別に必要になることがあります。個人事業主の申告手順は個人事業主の確定申告のやり方|令和8年分の期限と基礎控除104万円、会社員が還付を受ける場面は還付申告とは?確定申告との違いと会社員が出すべき5つの場面・5年の期限で整理しています。
第一表31欄から53欄までの計算順と端数処理
以下は総合課税の通常の計算手順です。申告分離課税の所得がある場合は31欄を記入せず、第三表94欄の税額を32欄に転記します。平均課税や損失申告を適用する場合も、専用の計算書・手引きに従います。途中で端数処理が4回入り、切り捨ての単位がそれぞれ違う点に注意します。
国税庁が2026年7月1日に公表した「令和8年分の所得税等の確定申告書(案)」(令和9年1月以降に使用)の第一表でも、31欄から53欄までの番号と並びは令和7年分と同じです。案では各欄に「G79」(50欄)のような項目IDが併記され、申告書の控用(複写式)が廃止されます。令和8年分は基礎控除の引上げなどで30欄(所得控除の合計)の金額が変わりますが、31欄以降の計算手順は変わりません。
| 欄 | 計算 | 端数処理 |
|---|---|---|
| 31 | 所得金額の合計 − 所得控除の合計 | 1,000円未満切捨て |
| 32 | 31欄 × 税率 − 速算控除額 | なし |
| 42 | 32欄 − 33〜41欄 | 赤字は0 |
| 44 | 42欄 − 43欄 | なし |
| 45 | 44欄 × 2.1% | 1円未満切捨て |
| 46 | 44欄 + 45欄 | なし |
| 50 | 46欄 − 47〜48欄 − 49欄 | 黒字は100円未満切捨て |
| 52・53 | 50欄 − 51欄 | 黒字は100円未満切捨て |
課税される所得金額(31欄)と税額(32欄)
31欄は所得金額の合計(12欄)から所得控除の合計(30欄)を引き、1,000円未満を切り捨てた金額です。国税通則法118条1項の「課税標準…に千円未満の端数があるとき…切り捨てる」が根拠で、1,000円未満や赤字なら0円になります。32欄は31欄に所得税の速算表を当てはめた額で、たとえば195万円以上330万円未満なら「×10% − 97,500円」です。税率の段階と速算控除額の一覧は累進課税とは?所得税の税率7段階・速算表と年収別の早見表【令和8年分】にまとめています。
差引所得税額(42欄)の計算と赤字時の記入額
32欄から配当控除(33欄)、住宅借入金等特別控除(35欄)、政党等寄附金等特別控除(36〜38欄)などの税額控除を引いたものが42欄です。引ききれず赤字になる場合、42欄は「0」と書きます。住宅ローン控除の控除しきれなかった分は所得税の還付額にはならず、一定の要件と限度額の範囲で翌年度の住民税から控除されます。年末調整で住宅ローン控除を受けた会社員は、源泉徴収票の「住宅借入金等特別控除の額」を35欄に転記します。摘要欄に「住宅借入金等特別控除可能額」が記載されている場合は、その額を転記します。年末調整でこの控除を受けた人は、控除可能額の記載の有無にかかわらず、「区分2」に「1」を記入します。税額控除の種類と所得控除との違いは税額控除とは?所得控除との違いと種類一覧|令和8年分の計算例と給付付き税額控除で扱っています。
復興特別所得税(45欄)の計算基準と端数処理
復興特別所得税は32欄ではなく、税額控除と災害減免を済ませた44欄に2.1%を掛け、1円未満を切り捨てます。住宅ローン控除で44欄が0になれば復興特別所得税も0です。45欄の記入漏れは手引きが「ご注意ください!!」と名指しで注意を促している誤りです(影響と訂正方法は後述の「記入で起きやすい3つの誤り」)。なお令和8年度税制改正により、令和9年1月1日以後の所得からは防衛特別所得税1%が創設され、復興特別所得税は1.1%に下がります。合計は2.1%のままですが、令和9年分からは45欄に当たる部分の内訳が変わります。経緯は復興特別所得税とは?2.1%の計算方法といつまで(2047年に延長)、個人事業主・会社員の納め方を参照してください。
申告納税額(50欄)の源泉徴収税額控除と端数処理
46欄から外国税額控除等(47〜48欄)と源泉徴収税額(49欄)を引いた結果が50欄です。黒字なら100円未満を切り捨て、黒字でも100円未満なら「0」と書きます。国税通則法119条1項の「確定金額に百円未満の端数があるとき…切り捨てる」によるものです。赤字の場合は切り捨てず、頭に「△」か「−」を付けてそのままの金額を書きます。
申告納税額の計算例2パターン
同じ計算順で、納付になる例と還付になる例を1つずつ追います。所得控除の内訳は省き、31欄の金額から始めます。
個人事業主で源泉徴収と予定納税がある場合(納付)
課税される所得金額400万円、報酬100万円から10.21%の102,100円が源泉徴収され、予定納税を第1期・第2期に6万円ずつ通知されていた事業者の例です。
| 欄 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 31 | 課税される所得金額 | 4,000,000円 |
| 32 | 4,000,000 × 20% − 427,500 | 372,500円 |
| 42・44 | 税額控除・災害減免なし | 372,500円 |
| 45 | 372,500 × 2.1%(1円未満切捨て) | 7,822円 |
| 46 | 372,500 + 7,822 | 380,322円 |
| 49 | 報酬の源泉徴収税額 | 102,100円 |
| 50 | 380,322 − 102,100(100円未満切捨て) | 278,200円 |
| 51 | 予定納税額の通知額 | 120,000円 |
| 52 | 278,200 − 120,000 | 158,200円 |
申告納税額は278,200円ですが、作成コーナーに「納付する金額」として表示されるのは52欄の158,200円です。翌年の予定納税の判定には、譲渡所得・一時所得・雑所得などを除いた前年分の税額から源泉徴収税額を引いた「予定納税基準額」が使われ、15万円以上なら通知が来ます(所得税法104条1項)。予定納税の日程と減額申請は個人事業主の予定納税|令和8年分の納期限・15万円基準・減額申請と仕訳の実務で解説しています。
会社員が医療費控除を申告する場合(還付)
年末調整で課税所得300万円として精算され、源泉徴収票の源泉徴収税額が206,700円の会社員が、医療費控除10万円を追加して申告する例です。
| 欄 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 31 | 3,000,000 − 100,000 | 2,900,000円 |
| 32 | 2,900,000 × 10% − 97,500 | 192,500円 |
| 45 | 192,500 × 2.1%(1円未満切捨て) | 4,042円 |
| 46 | 192,500 + 4,042 | 196,542円 |
| 49 | 源泉徴収票の源泉徴収税額 | 206,700円 |
| 50 | 196,542 − 206,700(赤字は切捨てなし) | △10,158円 |
| 53 | 還付される税金 | 10,158円 |
還付額は10,158円で、100円未満を切り捨てずに1円単位で戻ります。所得控除10万円に税率10.21%を掛けた10,210円と52円ずれるのは、年末調整では、年調所得税額202,500円に102.1%を掛けた206,752.5円から100円未満を切り捨て、年調年税額206,700円で精算されているためです。
e-Taxで最後に表示される「納付する金額」は第一表52欄
確定申告書等作成コーナーでは、所得と控除を入力し終えると「計算結果の確認」画面が出て、その後、計算の結果「納付する金額」がある人は「納付方法等の入力」画面へ、「還付される金額」がある人は「還付方法等の入力」画面へ進みます(国税庁「令和7年分 パソコンご利用ガイド」)。この「納付する金額」は第一表52欄「第3期分の税額(納める税金)」、「還付される金額」は53欄「還付される税金」に当たります。
つまり画面の金額は、年間の所得税の総額でも申告納税額でもなく、源泉徴収と予定納税で前払いした分を全部差し引いた今回の確定申告で動く差額です。予定納税を納めている人が「思ったより少ない」と感じるのは、この差し引きが済んでいるからです。46欄は外国税額控除等を引く前の所得税・復興特別所得税の合計で、50欄は外国税額控除等と源泉徴収税額を引いた結果です。46欄だけでは、申告対象外の所得や住民税などを含む年間の税負担は分かりません。
納付方法の画面で「延納を届け出る」にチェックすると、上限額の範囲で延納を届け出られます。所得税等の延納では、52欄の2分の1以上を納期限まで(振替納税の場合は振替日まで)に納めれば、残りを5月31日まで延ばせます。令和7年分は5月31日が日曜日だったため6月1日(月)が期限で、延納期間の利子税は年1.3%でした。延納届出額は52欄の2分の1以下で1,000円未満を切り捨て、第一表66欄に書き、期限までに納める額を65欄に書きます。
源泉徴収税額が「前払い」として精算される範囲
給与・報酬・年金などから天引きされた所得税は、その年の所得税の前払いとして49欄で差し引かれ、申告納税額の段階で精算されます。所得税法120条1項4号が「源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額」と書いているとおり、差し引けるのは確定申告に含めた所得に対応する源泉徴収税額に限られます。
| 源泉徴収税額の種類 | 49欄で引けるか |
|---|---|
| 給与(年末調整済みを含む) | 引ける |
| 源泉徴収対象の報酬(原稿料など) | 申告した所得分は引ける |
| 公的年金等 | 引ける |
| 預貯金の利子(源泉分離課税) | 引けない |
| 申告不要を選んだ配当 | 引けない |
年末調整を受けた給与の源泉徴収税額は、毎月の天引き額の合計ではなく源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄の金額を使います。預貯金の利子は源泉徴収だけで課税が完結する源泉分離課税なので、確定申告をしても戻りません(理由は預金利息の税金はなぜ引かれる?20.315%の内訳と申告不要の理由)。報酬の源泉徴収が多い事業者は、第二表の「所得の内訳」欄に支払者ごとの源泉徴収税額を書き、その合計を49欄に転記します。所得の内訳書を別に添付する場合は、所得の種類ごとの合計を書きます。
申告納税額の記入で起きやすい3つの誤り
作成コーナーを使えば計算そのものは自動ですが、手書きや会計ソフトからの転記では次の3点で金額がずれます。いずれも手引きが個別に注意書きを置いている箇所です。
- 予定納税額(51欄)に予定納税基準額を書く:51欄は通知書に記載された予定納税額の合計で、実際に納めたかどうかに関係なく通知額を書きます。減額承認を受けた人は承認後の金額です。通常、各期の予定納税額は予定納税基準額の3分の1なので、基準額は2期分の合計とは別の数字です。取り違えると52欄がずれます。また、51欄で差し引いても未納の予定納税額が免除されるわけではありません。
- 赤字の50欄を100円未満で切り捨てる:切り捨てるのは黒字の場合だけです。還付になる場合に端数を落とすと、本来より少ない還付額で申告することになります。
- 復興特別所得税(45欄)の書き忘れ:45欄を計算せず46欄に44欄の金額だけを写すと、44欄×2.1%(1円未満切捨て)の加算が抜けます。申告納税額への影響は、外国税額控除等と端数処理によっても変わります。
法定申告期限までに誤りに気づいた場合は、正しい申告書を作り直して期限内に出し直せば足ります。期限後に納める税額が少なかった、または還付額が多すぎたと分かったときは修正申告、税額が多すぎたときは更正の請求です。手続きの違いと加算税の扱いは修正申告とは?更正の請求との違い、e-Taxでのやり方と加算税0%・5%・10%の分かれ目を参照してください。
確定申告で納める税金(52欄)の納期限と納付方法
所得税法128条により、52欄の「納める税金」は第3期(2月16日から3月15日まで)に納付します。期限の日が土日祝日なら翌平日に延びます。申告書を出した後に税務署から納付書や納税通知が送られてくることはないので、自分で納付方法を選んで期限までに手続きします。
令和7年分・令和8年分の納期限と振替日
国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」で、令和8年分の振替日まで公表されています。
| 項目 | 令和7年分 | 令和8年分 |
|---|---|---|
| 申告・納付期限 | 令和8年3月16日(月) | 令和9年3月15日(月) |
| 振替納税の振替日 | 令和8年4月23日(木) | 令和9年4月23日(金) |
| 延納の期限 | 令和8年6月1日(月) | 令和9年5月31日(月) |
振替納税を使うと、引落しが納期限から約1か月後になり、その間の延滞税もかかりません。ただし残高不足で引き落とせなければ、納期限の翌日から延滞税が計算されます。令和8年の延滞税の割合と計算方法は延滞税の計算方法|令和8年は年2.8%と9.1%、起算日と1,000円未満切捨てにまとめています。
納付方法ごとの上限額・手数料と選び方
国税庁「国税の納付手続(納期限・振替日・納付方法)」が挙げる方法のうち、確定申告の納付でよく使うものを並べます。
| 方法 | 上限額 | 手数料 | 事前準備 |
|---|---|---|---|
| 振替納税 | 制限なし | 不要 | 振替依頼書(納期限まで) |
| ダイレクト納付 | 金融機関ごと | 不要 | 届出(オンラインで約1週間) |
| ネットバンキング・ATM | 金融機関ごと | 不要(銀行の利用料は別) | e-Taxの利用開始 |
| クレジットカード | 1,000万円未満 | 1万円ごとに99円 | なし |
| スマホアプリ | 30万円以下 | 不要 | e-Taxで申告・残高チャージ |
| コンビニ(QRコード) | 30万円以下 | 不要 | QRコードの作成 |
52欄が30万円を超えると、スマホアプリ納付とコンビニ納付(QRコード)は使えません。国税庁は、スマホアプリで納めるために30万円超の税額を複数回に分けることも控えるよう求めています。
手数料をかけず、納付までの資金繰りに余裕を持たせたい人には、振替納税を勧めます。引落しが納期限より約1か月遅い4月23日になり、延納分の引落しにも使えます。振替依頼書は、使いたい国税の納期限までに出せば間に合います。e-Taxなら書面を出さずに提出できます。クレジットカード納付は最初の1万円まで99円(税込)、以後1万円を超えるごとに99円が加算されます。例えば税額10,100円なら手数料は198円で、約1.96%です。税金の支払いに適用されるポイント還元額と実際の決済手数料を比較してください。期限後に申告した税額は振替納税の対象外で、ダイレクト納付やネットバンキングなどで納めます。キャッシュレス納付では領収証書が出ないため、紙の領収証書が要る人は金融機関か税務署の窓口で現金で納めます。
よくある質問
申告納税額と納付税額は同じですか?
予定納税がなく、申告納税額が黒字なら同じ金額です。赤字なら納付ではなく還付になります。予定納税がある場合、第一表50欄の申告納税額から51欄の予定納税額を引いた52欄が確定申告で納める金額になり、両者は一致しません。作成コーナーの「納付する金額」は52欄の金額です。
申告納税額がマイナスになったら還付されますか?
されます。50欄が赤字で予定納税もなければ、その金額が53欄「還付される税金」になります。確定申告の義務がない人の還付申告は、原則として対象年の翌年1月1日から5年間提出できます。ただし、55万円・65万円の青色申告特別控除など、期限内申告が適用条件となる特例を利用する場合は、その期限を守る必要があります。還付金の振込時期や還付加算金の扱いは税金の還付とは?払いすぎた所得税・住民税が戻る手続と年末調整の還付金、5年の期限で確認できます。
再差引所得税額とは何ですか?
第一表44欄の金額で、42欄の差引所得税額から43欄の災害減免額を引いたものです。「基準所得税額」とも呼ばれ、復興特別所得税2.1%はこの金額に掛けます。災害減免を受けていなければ42欄と同じ金額です。
年末調整を受けた会社員が確定申告するとき、源泉徴収税額はどの数字を使いますか?
勤務先から受け取った源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄の金額を49欄に書きます。年末調整で過不足を精算した後の金額なので、給与明細の毎月の所得税を足し上げた額と一致するとは限りません。複数の勤務先の源泉徴収票を使う場合は、同じ給与・税額を重複して計上しないように合計します。転職先で前職分を含めて年末調整している場合は、前職分を再加算しません。
確定申告の後、納税額はどこで確認できますか?
提出した申告書の第一表52欄(還付なら53欄)が、今回納める(戻る)金額です。e-Taxで送信した場合は、メッセージボックスに受信通知(納付区分番号通知)が届き、そこからクレジットカード納付やスマホアプリ納付の専用サイトへ進めます。令和8年分からは申告書の控用(複写式)がなくなるので、書面で提出する人は、作成コーナーで作ったPDFを保存するかコピーを取って控えを残します。