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損益分岐点の計算方法:5つの計算式と決算書からの求め方、エクセルの式と複数商品の計算例【2026年版】

損益分岐点の計算方法:5つの計算式と決算書からの求め方、エクセルの式と複数商品の計算例【2026年版】

損益分岐点売上高は「固定費÷限界利益率」で求めます。式は1行ですが、答えの精度を決めるのは、決算書の費用を固定費と変動費にどう分けるかという前段の作業です。この記事では、損益分岐点の計算式5つを一覧にしたうえで、売上高3億円の会社の決算書を勘定科目ごとに分け、損益分岐点売上高と目標利益の売上高を出すまでを4つの手順で計算します。月次の数字から変動費率を求める高低点法とエクセルの関数、複数の商品を扱う会社の求め方、値上げと費用削減の効き方の比較、損益シミュレーションを会計システムに載せる判断まで扱います。

まとめ:損益分岐点は固定費÷限界利益率で出し、固変分解の精度で答えが決まる

損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動費÷売上高)。これが基本の計算式で、分母の「1-変動費率」が限界利益率です。販売数量で知りたいときは固定費を1個あたりの限界利益で割り、目標利益を出したいときは固定費に目標利益を足してから限界利益率で割ります。

実務で答えを左右するのは、式よりも入力値です。決算書には固定費と変動費の区分が無いため、勘定科目ごとに振り分ける必要があります。支払利息を固定費に入れるかどうかだけで、設例の会社では損益分岐点が680万円ほど動きました。

複数の商品や事業を持つ会社は加重平均の限界利益率で計算し、売上が同じでも構成が変われば損益分岐点が動く点に注意します。構成比の変化を毎月追うなら、会計データから自動で計算する仕組みを検討する段階です。

損益分岐点の計算式5つ、売上高・販売数量・目標利益・比率を求める公式の一覧

最初に、使う式をまとめて示します。どの式も、費用を固定費と変動費に分けてあることが前提です。

損益分岐点売上高・販売数量・目標利益売上高など5つの計算式の早見表

損益分岐点に関する計算式は、次の5つで足ります。上の2つが損益分岐点そのもの、下の3つはそこから派生する指標です。

求めるもの 計算式 使う場面
損益分岐点売上高 固定費÷限界利益率 利益ゼロになる売上高を知る
損益分岐点販売数量 固定費÷1個あたり限界利益 何個売れば黒字か知る
目標利益達成売上高 (固定費+目標利益)÷限界利益率 計画の売上高を決める
損益分岐点比率 損益分岐点売上高÷実際の売上高 売上の余裕を測る
安全余裕率 1-損益分岐点比率 売上が何%落ちると赤字か知る

限界利益率は「1-変動費率」、変動費率は「変動費÷売上高」です。中小企業基盤整備機構のJ-Net21も、損益分岐点販売量を固定費÷1個あたり限界利益、損益分岐点売上高を固定費÷限界利益率で示しています。損益分岐点比率と安全余裕率の目安の読み方は、この記事では計算の範囲に留めます。業種別の目安や、公庫の統計と自社の比率を同じ算式で比べる手順は、損益分岐点比率の業種別の目安と安全余裕率の見方を解説した記事で扱っています。

損益分岐点売上高の計算式が成り立つ理由、利益ゼロの式を売上高で解く

式を丸暗記しなくても、1行の方程式から導けます。利益=売上高-変動費-固定費で、変動費は売上高×変動費率です。利益をゼロと置くと、売上高×(1-変動費率)=固定費になります。

両辺を(1-変動費率)で割ったものが、損益分岐点売上高の式です。つまり、売上1円あたりに残る限界利益で、固定費をちょうど回収できる売上高を探す計算にあたります。この形を知っておくと、目標利益を足す式も「固定費に回収したい利益を上乗せした」と読めるので、式を取り違えません。

決算書から損益分岐点を計算する手順、勘定科目の固変分解から売上高まで4ステップ

ここからは架空の製造販売会社の決算書を使い、実際の数字で計算します。金額の単位は万円です。

手順1 損益計算書を用意し、売上原価と販管費を勘定科目の単位まで開く

使うのは直近1期分の損益計算書と、その内訳にあたる製造原価報告書・販管費の明細です。損益計算書の区分は売上原価・販管費で、固定か変動かでは並んでいません。まず科目の単位まで数字を開きます。

区分 勘定科目 金額 固変の判定
売上高 売上高 30,000 -
売上原価 材料費 12,000 変動費
売上原価 外注加工費 3,000 変動費
売上原価 製造部門の労務費 3,000 固定費
売上原価 減価償却費 1,000 固定費
売上原価 電力料 500 基本料金200は固定、従量300は変動
販管費 荷造運賃・販売手数料 1,500 変動費
販管費 給料手当・役員報酬・法定福利費 5,000 固定費
販管費 地代家賃・その他 2,500 固定費
営業外費用 支払利息 300 固定費

この会社の営業利益は1,500万円、支払利息を引いた経常利益は1,200万円です。

手順2 勘定科目ごとに固定費と変動費に分ける、勘定科目法の判定と迷う科目

科目ごとに「売上がゼロでも発生するか」を問い、発生するなら固定費、売上に比例して増えるなら変動費に振り分けます。これを勘定科目法と呼びます。企業会計審議会の原価計算基準8(四)は、操業度の増減にかかわらず変化しない原価要素を固定費、操業度の増減に応じて比例的に増減する原価要素を変動費と定めており、判定の拠り所はこの定義です。

迷いやすいのは電力料のような準変動費と、人件費です。電力料は基本料金と従量料金に分け、表のように200万円を固定費、300万円を変動費に入れました。人件費は正社員分を固定費、残業代や時給制の雑給を変動費に置くのが基本です。科目ごとの判定表は変動費の一覧と、判定が分かれる科目の扱いを解説した記事、人件費の内訳は人件費の内訳と固定費か変動費かの分け方を解説した記事で確かめてください。

振り分けた結果、変動費は材料費12,000、外注加工費3,000、電力料の従量分300、荷造運賃・販売手数料1,500の合計16,800万円です。固定費は残りの12,000万円になります。

手順3 変動費率と限界利益率を出し、損益分岐点売上高を計算する

変動費率は16,800÷30,000で56%、限界利益率は1-56%で44%です。売上高のうち44%が固定費の回収と利益に回る計算になります。

  1. 限界利益:30,000-16,800=13,200万円
  2. 損益分岐点売上高:12,000÷0.44=約27,273万円
  3. 損益分岐点比率:27,273÷30,000=約90.9%
  4. 安全余裕率:1-90.9%=約9.1%

この会社は、売上が9%ほど落ちるだけで経常利益がゼロになります。確かめ算として27,273万円×44%を計算すると約12,000万円で、固定費と一致します。一致しないときは、限界利益率を百分率のまま割るなど単位の誤りを疑ってください。

手順4 目標利益達成売上高と、税引後の利益から逆算する売上高を求める

来期に経常利益2,000万円を出したいなら、(12,000+2,000)÷0.44で約31,818万円の売上高が要ります。今期より約1,818万円、6%ほどの増収が必要という答えです。

目標を税引後の当期純利益で立てる場合は、先に税引前の利益へ戻します。税引後1,400万円、税率を30%と置くと、1,400÷(1-0.3)で税引前2,000万円となり、同じ31,818万円に行き着きます。税率は会社の規模や所得の額で変わるため、実効税率は顧問税理士の試算値を使うのが確実です。

経常利益と営業利益のどちらで計算するか、支払利息の扱いで680万円ずれる

手順3は支払利息300万円を固定費に含め、経常利益がゼロになる点を求めました。借入の利息を払ったあとでも黒字が残るかを見たいなら、この経常利益ベースを使います。

営業利益ベースで計算するなら、支払利息を固定費から外して11,700万円とします。損益分岐点売上高は11,700÷0.44で約26,591万円となり、経常利益ベースより約682万円低い値です。借入の多い会社ほど差が開くので、社内や金融機関と数字を比べるときは、どちらのベースかを必ず揃えます。営業利益の範囲に入る費用と入らない費用の線引きは、営業利益の計算式と販管費の区分を解説した記事で整理しています。

月次データで固定費と変動費率を求める方法、高低点法とエクセルの回帰式

科目ごとの判定に自信が持てない場合は、毎月の売上高と総費用の動きから固定費と変動費率を推定する方法があります。12か月分の試算表があれば計算できます。

高低点法の計算手順、売上最高月と最低月の2点から変動費率を求める

高低点法は、12か月のうち売上高が最も多い月と少ない月を選び、2点を結ぶ直線から変動費率と固定費を出す方法です。設例の会社では、最高月が売上3,200万円・総費用2,800万円、最低月が売上2,000万円・総費用2,130万円でした。

  1. 変動費率:(2,800-2,130)÷(3,200-2,000)=670÷1,200=約55.8%
  2. 月の固定費:2,800-3,200×55.8%=約1,013万円
  3. 年間の固定費:1,013×12=約12,160万円

勘定科目法の変動費率56%・固定費12,000万円と近い値が出ました。ただし使うのは2か月分だけです。賞与を支給した月や、大口の外注が1か月に偏った月を拾うと、結果が大きくずれます。

エクセルのSLOPE関数とINTERCEPT関数で12か月分から回帰直線を引く式

12か月すべての点を使うなら、エクセルの関数で回帰直線を引きます。SLOPE関数は既知のyと既知のxから回帰直線の傾きを返し、INTERCEPT関数は同じ直線の切片を返します。売上高をx、総費用をyに置くと、傾きが変動費率、切片が月の固定費です。

A14:A25 に12か月分の売上高、B14:B25 に同じ月の総費用を入れる
変動費率        =SLOPE(B14:B25,A14:A25)
月の固定費      =INTERCEPT(B14:B25,A14:A25)
限界利益率      =1-SLOPE(B14:B25,A14:A25)
損益分岐点売上高(月) =INTERCEPT(B14:B25,A14:A25)/(1-SLOPE(B14:B25,A14:A25))

使う前に、賞与と減価償却費が毎月12分の1ずつ計上されているかを確かめてください。決算月に1年分をまとめて計上している会社では、その月だけ費用が跳ねて傾きがゆがみます。回帰で出した値と勘定科目法の値が大きく違う科目を洗い出し、判定を見直す使い方が向いています。

月次の損益分岐点を出すときの注意、賞与月と季節変動で読み違えない

月次の損益分岐点は、年間の固定費を12で割って求めます。設例の会社なら月1,000万円÷0.44で、月の損益分岐点売上高は約2,273万円です。

賞与を支給月に一括で計上していると、この計算は崩れます。年2回・各800万円の賞与を支給月に計上した場合、通常月の固定費は約867万円、賞与月は約1,667万円です。損益分岐点売上高は通常月が約1,970万円、賞与月は約3,788万円まで跳ね上がります。賞与月の赤字を見て慌てないよう、月割りで計上して前年同月と比べるのが前提です。月割り計上を含む月次の締め方は月次決算を5営業日で締める手順を解説した記事にまとめています。

複数の商品・事業がある会社の損益分岐点、加重平均の限界利益率と構成比の罠

商品ごとに限界利益率が違う会社では、会社全体の限界利益率を商品の売上構成で加重平均して計算します。

3事業の売上構成で加重平均の限界利益率を出し、損益分岐点を求める手順

設例の会社の売上3億円を、事業別に分けると次のとおりです。

事業 売上高 限界利益率 限界利益
製品販売 20,000 35% 7,000
保守サービス 6,000 70% 4,200
受託加工 4,000 50% 2,000
合計 30,000 44% 13,200

加重平均の限界利益率は、限界利益の合計13,200÷売上高の合計30,000で44%です。手順3と同じ値になり、損益分岐点売上高も約27,273万円で変わりません。単純平均の(35%+70%+50%)÷3=約51.7%を使うと、損益分岐点を約23,226万円と4,000万円以上甘く見積もってしまいます。事業別の限界利益の出し方は、粗利の計算と同じく売上と原価を事業ごとに持つことが前提で、粗利額と粗利率の計算式を解説した記事の考え方がそのまま使えます。

売上3億円のまま構成比が変わると赤字になる、セールスミックスの計算例

翌期、製品販売が24,000万円に伸び、保守サービスが2,000万円に減ったとします。受託加工は4,000万円のまま、合計の売上高は3億円で前期と同じです。

限界利益は製品販売8,400、保守サービス1,400、受託加工2,000の合計11,800万円まで下がります。加重平均の限界利益率は約39.3%、損益分岐点売上高は約30,508万円に上がり、同じ売上高なのに経常損益は200万円の赤字です。

売上高の目標だけを追う会社は、この変化に気づけません。損益分岐点は事業別の売上構成と一緒に毎月計算し直します。

損益分岐点を下げる4つの手段の効き方、値上げ3%と固定費5%削減の比較計算

J-Net21は損益分岐点を下げる方法として、販売価格の引き上げ、1個あたり変動費の削減、固定費の削減を挙げています。これに販売数量の増加を加えた4つの手段を、設例の会社に同じ尺度で当てはめます。

値上げ・変動費削減・固定費削減・数量増の4案を同じ会社で比べた結果

基準は損益分岐点売上高約27,273万円、経常利益1,200万円です。数量は、数量増の案以外では変わらないものとします。

案 損益分岐点売上高 経常利益 増益額
販売価格を3%上げる 約26,298 2,100 +900
固定費を5%(600)削る 約25,909 1,800 +600
販売数量を5%増やす 約27,273 1,860 +660
変動費を3%削る 約26,270 1,704 +504

損益分岐点を最も下げるのは固定費の削減ですが、増益額が最も大きいのは3%の値上げでした。値上げは売上の増加分がそのまま利益になるため、変動費3%削減の約1.8倍の効果があります。数量増は損益分岐点を動かさず、売上の余裕を広げるだけの手段という点も押さえておきます。

固定費削減を先に選ぶべき会社と、値上げを優先すべき会社の条件

判断は安全余裕率で分けます。設例のように安全余裕率が10%を切る会社は、売上の下振れ1回で赤字に落ちるため、損益分岐点そのものを下げる固定費の見直しを先に進めます。値上げは取引先の反応が読めず、失注すれば数量が減って逆効果になるからです。

安全余裕率に余裕があり、限界利益率が業界の相場より低い会社は、値上げを優先します。反対に、固定費削減のために営業や保守の人員を減らすのは避けるべき場面です。設例の保守サービスのような限界利益率70%の事業が縮むと、セールスミックスの節で見たとおり、固定費を削った以上に利益が減ります。

借入の返済を含めた収支分岐点、減価償却費を引き元本返済を足す計算

損益分岐点は利益がゼロになる点で、現金が足りるかどうかは示しません。借入の元本返済は費用にならず、減価償却費は現金が出ていかない費用だからです。資金の面から見る目安として、固定費から減価償却費を引き、元本返済額を足してから限界利益率で割る収支分岐点があります。

設例の会社の元本返済が年1,500万円なら、(12,000-1,000+1,500)÷0.44で約28,409万円です。損益分岐点より約1,136万円高く、利益が出ていても売上が2億8,400万円を下回ると返済資金が足りなくなります。この式は法人税等の支払いを含まない概算です。月ごとに現金が足りるかは、資金繰り表をエクセルで組む手順を解説した記事の方法で入出金を見通して確かめます。

損益シミュレーションをエクセルで回す限界と、会計システムで自動化する条件

損益分岐点の計算は、値上げや人員の追加を決める前の試算に使って初めて役に立ちます。エクセルで足りる範囲と、仕組みを作り込む条件を分けて示します。

エクセルで足りる会社、ゴールシークとデータテーブルで試算する方法

全社の損益分岐点を月1回確かめる程度なら、エクセルで十分です。売上高・変動費・固定費の3つのセルに数字を入れ、損益分岐点売上高を計算式で出しておけば、条件を変えた試算もすぐにできます。

B2 売上高 30000 / B3 変動費 16800 / B4 固定費 12000 / B10 目標経常利益 2000
変動費率             =B3/B2
限界利益率           =1-B3/B2
損益分岐点売上高     =B4/(1-B3/B2)
損益分岐点比率       =B4/(1-B3/B2)/B2
目標利益達成売上高   =(B4+B10)/(1-B3/B2)

「経常利益を2,000万円にするには販売価格を何%上げればよいか」のように答えから入力値を逆算したいときは、ゴールシークを使います。データタブのWhat-If分析から開き、セルの設定・目標値・変化させるセルの3つを指定する機能で、扱える入力値は1つだけです。値上げ率と固定費の組み合わせを一覧で見たい場合は、2変数のデータテーブルで表にできます。管理会計の手法の中での損益分岐点分析の位置づけは管理会計の5つの手法と導入手順を解説した記事で扱っています。

会計システムで損益シミュレーションを自動化する条件と、見送るべき場面

エクセルの限界が来るのは、損益分岐点を事業別・部門別に毎月出したい場合です。月次の試算表から科目を固変に分け直し、事業別の売上構成を販売管理から転記する作業が毎月発生し、担当者が変わると判定の基準もずれます。

次のいずれかに当てはまるなら、会計システムの側で計算する仕組みを検討します。

  • 事業・部門・店舗が3つ以上あり、それぞれの損益分岐点を毎月見たい
  • 固変の組み替えと転記に毎月1日以上かかっている
  • 予算の策定で、値上げ・人員計画など複数のシナリオを比べて決めている

仕組みの中身は、勘定科目マスタに固変区分を持たせ、月次の試算表から限界利益と損益分岐点を自動で出し、予算と実績を同じ定義で並べることです。予算との差の追い方は予実管理の進め方4ステップを解説した記事にまとめています。既存の会計ソフトや販売管理のデータを生かしたまま事業別の損益シミュレーションを組む場合は、会計・経理システム開発のように連携まで含めて設計できる相談先を選ぶと、手作業の組み替えがなくなります。

見送るべき場面もはっきりしています。単一事業で損益分岐点を年1回の決算時に確かめるだけの会社や、固変区分がまだ社内で決まっていない会社は、システム化を急ぐ必要がありません。先にエクセルで3か月ほど同じ基準で計算を回し、区分が動かなくなってから仕組みに載せる順番です。

よくある質問

損益分岐点の計算方法について、よく挙がる質問に答えます。

損益分岐点の計算式を簡単に言うとどうなりますか?

「固定費÷限界利益率」です。限界利益率は、売上高から変動費を引いた限界利益を売上高で割った率で、「1-変動費÷売上高」でも同じ値になります。たとえば固定費が月300万円、限界利益率が40%なら、300÷0.4で月750万円の売上が損益分岐点です。販売数量で知りたいときは、固定費を1個あたりの限界利益で割ります。いずれの式も、費用を固定費と変動費に分けてあることが前提です。

損益分岐点売上高が計算できない、またはマイナスになるのはなぜですか?

限界利益率がゼロ以下になっているためです。変動費が売上高と同じか上回ると、売れば売るほど赤字が増える状態になり、どれだけ売上を増やしても固定費を回収できません。計算上はゼロ除算かマイナスの値が出ます。多くは原価割れの値付けか、固定費を変動費に誤って入れた分類ミスが原因です。先に材料費や外注費など変動費の中身と単価を確かめてください。

飲食店の損益分岐点はどう計算しますか?

計算式は同じで、変動費と固定費の分け方に業種の癖が出ます。食材費と飲料の仕入れ、カード決済やデリバリーの手数料は変動費です。家賃、正社員の給与、リース料は固定費です。アルバイトの人件費はシフトを売上に合わせて組むなら変動費寄りですが、最低限の人数を毎日配置する分は固定費として扱います。日次で見たい場合は、月の固定費を営業日数で割って1日あたりの損益分岐点売上高を出します。

損益分岐点・損益分岐点比率・安全余裕率はどう違いますか?

損益分岐点は利益がゼロになる売上高そのもので、金額で表します。損益分岐点比率は、その損益分岐点が実際の売上高の何%にあたるかを示す率です。安全余裕率は1から損益分岐点比率を引いた値で、売上があと何%落ちると赤字になるかを示します。比率が低いほど、赤字に落ちにくい会社です。

損益分岐点の計算は会計ソフトの機能だけでできますか?

全社の数字なら、会計ソフトによっては変動損益計算書や損益分岐点のレポート機能で出せます。その場合も、勘定科目ごとの固定費・変動費の区分は自社で設定する必要があり、初期設定のままでは準変動費や人件費の扱いが実態と合わないことがあります。事業別や部門別に出したい場合は、仕訳に部門を付け、共通費を配る基準を決めてから使ってください。

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