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共感(エンパシー)とは?意味とシンパシー・同感との違いを解説

共感(エンパシー)とは?意味とシンパシー・同感との違いを解説

共感(エンパシー、empathy)とは、相手の立場に立って、その人が何を考え何を感じているかを理解しようとする力です。ただし辞書を引くと「他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること」(デジタル大辞泉)と出てきて、心理学やカウンセリングで使う「共感」とは意味がずれます。この日常語と専門用語のずれが、「共感と同感は何が違うのか」をわかりにくくしています。この記事では辞典と学術の定義を並べ、混同されやすい語との線引き、共感の種類、共感力を測る尺度、共感が強く出すぎたときの負荷までを一次資料で整理します。

まとめ:共感(エンパシー)の要点

先に結論を整理します。日常語の共感は「同意」に近く、専門用語の共感は「同意しないまま理解する」ことを指す、という点が最大の分かれ目です。

観点 要点
辞書の語釈 同意に近い意味(デジタル大辞泉)
学術の定義 他者の思考や感情を理解する能力
シンパシー 相手を気の毒に思う感情
同感 意見の一致。共感には不要
認知的共感 相手の視点からの推測
情動的共感 相手の感情の共有=感情移入
測る尺度 IRI-J/Empathy Quotient
強すぎた場合 個人的苦痛・共感疲労

言い換えると、同意できない相手にも共感はできます。この一点を押さえておけば、以下の細かい区別は迷わず読み進められます。

共感(エンパシー)の意味と定義

辞書の語釈は「同意」に寄っている

まず国語辞典の語釈を確認します。デジタル大辞泉は「他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ち」、精選版 日本国語大辞典は「他人の考え、主張、感情を、自分もその通りだと感じること。また、その気持」と説明します。普及版 字通は「同感する」とだけ説明しています。つまり日本語の辞書は、共感と同感をほぼ区別していません。

一方、最新 心理学事典は「他人の気持ちや感じ方に自分を同調させる資質や力を意味する。すなわち、他人の感情や経験を、あたかも自分自身のこととして考え感じ理解し、それと同調したり共有したりするということ」とし、「あたかも自分自身のこととして」という条件を加えています。同じ表記でも、辞書の語釈と専門用語の定義は別物です。共感をめぐる会話が噛み合わないときは、どちらの意味で使っているかを疑ってみてください。

看護学・心理学での定義

公益社団法人日本看護科学学会 看護学学術用語検討委員会は、用語集で共感(empathy)をこう定義しています。「共感とは、一般的には他人の体験する感情を自分のもののように感じとることであり、他者理解の概念として知られている。共感は『他者と同じ感情をもつこと』(情動としての共感)と『他者の感情がわかること』(認知としての共感)に大別される」。さらに「類似した概念に『同情』があるが、共感は過度の自己投入や自分を失うことをしないという点からこの『同情』とは異なるとされる」と、同情との線引きも明記しています。

もう一つ押さえておきたいのが、この用語集が示す成立条件です。同ページは「共感が単なる他者理解にとどまらず、相手に共感していることや理解していることを伝達することができてはじめて、共感が成立するとの見方もある」と述べています。心の中で理解しているだけでは足りず、相手に伝わって初めて共感として機能する、という捉え方です。

ロジャーズの「as if(あたかも〜のように)」という条件

カウンセリングの世界で共感的理解を定義づけたのは、来談者中心療法のカール・ロジャーズです。ロジャーズは、相手の内的な枠組みをその感情的な意味合いまで含めて正確に知覚することを共感的理解と呼び、そこに「as if one were the person, but without ever losing the ‘as if’ condition(あたかもその人であるかのように、しかし『あたかも』という条件を決して失うことなく)」という但し書きを付けました。そして「If this ‘as if’ quality is lost, then the state is one of identification(この『あたかも』の性質が失われたなら、それは同一化である)」と続けます。

相手の痛みを丸ごと引き受けてしまえば、それは共感ではなく同一化です。専門用語としての共感には「巻き込まれない」という条件が最初から組み込まれています。

英語 empathy の由来はドイツ語の Einfühlung

empathy は比較的新しい英単語です。スタンフォード哲学百科事典は、この語が英語に入った経緯を「Edward Titchener (1867–1927) introduced the term ‘empathy’ in 1909 into the English language as the translation of the German term ‘Einfühlung’(ティチェナーが1909年に、ドイツ語 Einfühlung の訳語として empathy を英語に導入した)」と記します。心理学者エドワード・ティチェナーが1909年に、ドイツ語の Einfühlung(文字どおりには「中へ感じ入ること」)の訳語として英語に導入した語です。もともとは美学、つまり人が対象に自分を感じ入らせる働きを指す言葉で、対人関係の用語として使われるようになったのは後のことです。

日本で「エンパシー」というカタカナ語が広く知られたきっかけの一つが、ブレイディみかこ著『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社、2019年)です。英国の中学校の定期試験に出た「エンパシーとは何か」という問いに、著者の息子が「To put yourself in someone’s shoes(誰かの靴を履いてみること)」と答えた場面が反響を呼び、2021年には続編『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』(文藝春秋)が刊行されました。

共感・同感・シンパシー・感情移入の違い

シンパシー(同情)との違い

シンパシー(sympathy)は、相手を気の毒に思う気持ちです。スタンフォード哲学百科事典は、シンパシーを共感と対比して「sympathy is seen as an emotion sui generis that has the other’s negative emotion or situation as its object from the perspective of somebody who cares for the other person’s well-being(他者の幸福を気にかける側の視点から、他者の否定的な感情や状況を対象とする、それ自体で独立した感情)」と説明し、その中身を「feeling sorrow or concern for the distressed or needy other(苦境にある他者への悲しみや心配を感じること)」と述べます。

違いは感情の向きです。共感は相手の感情と同じ方向を向き(相手が悲しければ悲しさを理解する)、シンパシーは相手の状況に対して自分の側から生じる別の感情(かわいそうだと思う)です。日本看護科学学会の用語集が言う「過度の自己投入や自分を失うことをしない」という条件も、この差を指しています。日常会話の「あの人にシンパシーを感じる」は、辞書的な同情というより「自分と似たものを感じて親しみを覚える」という意味で使われることが多く、専門用語の sympathy とはまた別の用法です。

同感との違い

「共感とは」の検索結果で上位に並ぶ記事の多くが扱うのが、この同感との違いです。同感は「私もそう思う」という意見の一致を指します。共感は一致を必要としません。相手の主張に反対のままでも、その人がなぜそう考えるに至ったかを理解することは可能で、それが共感です。

前述のとおり国語辞典はこの二つをほとんど区別しません。それでも区別する意味があるのは、専門用語としての共感が同意を要件にしていないからです。ロジャーズの定義も日本看護科学学会の定義も、条件として挙げているのは相手の枠組みを正確に知覚することであって、同じ意見に立つことではありません。実務で効いてくるのも、この違いです。実務では「同意できないから共感もできない」という詰まり方が頻繁に起こるからです。クレーム対応でも1on1でも、相手の要求を呑めない場面はあります。そこで必要なのは同感の表明ではなく、要求の背後にある事情を言葉にして返すことです。同意と理解を切り離せると、立場が対立したままでも会話を続けられます。

感情移入・コンパッションとの違い

感情移入は、相手の感情を自分の中にも生じさせることを指し、後述する情動的共感とほぼ重なります。前掲の日本看護科学学会の用語集が共感を「情動としての共感」と「認知としての共感」に大別しているうち、前者にあたる部分です。共感はそれより広く、感情の共有に加えて相手の視点を推測する認知的な働きも含みます。感情移入は共感の一部分、という関係です。

コンパッション(compassion、慈悲・思いやり)は、相手の苦しみを感じ取ったうえで「和らげたい」という行動の動機を伴う点が特徴です。理解でとどまるのが共感、動機まで進むのがコンパッション、と分けると混乱しません。

英語での使い分け

英語圏では、empathy と sympathy の混同は日本語以上に問題にされます。目安は次のとおりです。

語 感情の主体と向き 典型的な言い方
empathy 相手の感情を相手の視点から理解する I can empathize with you.
sympathy 相手の苦境に対して自分の側に生じる気遣い You have my sympathies.
compassion 苦しみを和らげたいという動機を伴う She showed compassion for them.

弔意の定型句が sympathy 側に集まっているのは、この語が「相手のために自分が抱く感情」だからです。相手の立場に立てたと伝えたい場面で sympathy を使うと、上から気の毒がっているように受け取られることがあります。

共感の種類:認知的共感と情動的共感

認知的共感(相手の視点に立って考える)

認知的共感は、相手の心的状態を推測する働きです。日本語版対人反応性指標を作成した日道俊之ほかの論文(心理学研究、2017年、第88巻第1号)は、この側面を測る下位尺度「視点取得」を「他者の視点にたってその他者の気持ちを考える程度」と定義しています。感情が動かなくても成立する点が特徴で、交渉や設計のように相手の反応を先読みする場面で働くのはこちらです。

情動的共感(相手の感情が自分にも生じる)

情動的共感は、相手の感情状態が自分の中にも生じる働きです。同じ論文は、感情的な側面を「他者の感情状態の共有や同情などの他者指向的な感情の生起を含み」と説明します。日常語で「感情移入」と呼ばれるものがこれにあたり、相手が泣いているのを見て自分も涙が出る、といった反応です。認知的共感と違って意識的な制御が効きにくく、後述する消耗の入り口にもなります。

「共感の3要素」と呼ばれているもの

検索でよく聞かれる「共感の3要素」には、出どころの違う複数の説が混在しています。混同されたまま引用されることが多いので、由来ごとに分けて示します。

呼ばれ方 内訳 出どころ
3種類の共感 認知的共感/情動的共感/共感的関心 ダニエル・ゴールマンが紹介した一般向けの整理
共感的理解の3モジュール 自己認知/視点移動/感情移入 丹野義彦(東京大学)の講義録(2019年10月30日)
共感特性の4側面 視点取得/共感的関心/個人的苦痛/想像性 対人反応性指標(IRI)の下位尺度

学術的な測定で標準的に使われているのは、3要素ではなく4下位尺度のIRIです。「3要素」はビジネス書やコラム経由で広まった整理であって、学会が定めた区分ではありません。研修資料などで根拠を求められる場面では、次に述べるIRIを引くほうが確実です。

共感力を測る尺度:IRI-JとEmpathy Quotient

日本語版対人反応性指標(IRI-J)の4下位尺度

IRI-Jの論文が「共感研究で最も多く使用されている尺度の1つ」と位置づけるのが、デイヴィスの対人反応性指標(Interpersonal Reactivity Index、IRI、1980年)です。28項目で構成され、回答者は各項目が自分にどのくらい当てはまるかを5件法(「1: 全く当てはまらない」から「5: 非常によく当てはまる」)で答えます。日本語版のIRI-Jは、日道俊之ほかが2017年に心理学研究へ発表しました。4つの下位尺度は次のとおりです。

下位尺度 原語 測るもの 側面
共感的関心(EC) Empathic Concern 他者指向的感情の起こりやすさ 感情的
視点取得(PT) Perspective Taking 他者の視点で考える程度 認知的
個人的苦痛(PD) Personal Distress 他者の苦痛による自分の不安 感情的
想像性(FS) Fantasy Scale 物語の登場人物への置きかえ 認知的

論文の定義文は、たとえば個人的苦痛が「他者の苦痛の観察により自己に生起される不安や恐怖にとらわれてしまう程度」、想像性が「物語などのフィクションの登場人物に、自分を置きかえるよう想像する傾向」です。4つの位置づけについては「ECとPDが感情的側面、PTとFSが認知的側面を反映し、特にECとPTがそれぞれの側面の中心的概念であるとされている」(菊池、2014年)と整理されています。

訳語には揺れがあります。同論文は脚注で、Empathic Concern の訳語に「共感的配慮」もあると断ったうえで、感情的な側面を強調するために登張(2000年)にならって「共感的関心」を採用したと明記しています。文献を横断して読むときは、訳語が違っても同じ下位尺度を指している場合があると意識してください。

注目したいのは、4つのうち個人的苦痛だけが自分の側の苦しさを測っている点です。共感力を一本の物差しで「高い・低い」と語れないのは、方向の違う成分が同居しているからです。

Empathy QuotientとEQ(感情知能)は別物

もう一つよく使われる尺度が、サイモン・バロン=コーエンとサリー・ホイールライトが2004年に発表したEmpathy Quotient(EQ)です。全60項目のうち40項目が採点対象で、20項目はフィラー(採点しない項目)です。得点範囲は0〜80点で、高いほど共感傾向が強いと解釈されます。原典は Journal of Autism and Developmental Disorders 34巻2号163〜175ページに掲載されました。

ここで注意が必要なのが略称です。ビジネス文脈で「EQ」と言えばふつう感情知能(Emotional Intelligence Quotient、心の知能指数)を指しますが、共感研究の文脈でのEQはEmpathy Quotientを指します。同じ2文字で別の尺度です。「EQが高い人は共感力が高い」といった説明は、どちらのEQの話かで意味が変わります。感情知能としてのEQについてはEQ(心の知能指数)とは何か?~基本概念とビジネスで注目される背景~で扱っているので、区別して読み進めてください。

共感力が高い人に見られること

共感力(共感能力)が高い、と言われる人の行動には共通点があります。IRIの4つの下位尺度に対応させると、次のようになります。

  • 相手が話し終える前に結論を出さず、事情を尋ねる質問が多い(視点取得)
  • 困っている人を見ると具体的な手助けに動く(共感的関心)
  • 小説や映画の登場人物に入り込みやすい(想像性)
  • 他人が苦しんでいる場面に触れると自分まで落ち着かなくなる(個人的苦痛)

言葉より先に表情や間の変化に気づく、といった反応もよく挙げられますが、これは尺度の項目ではなく情動的共感の現れ方の一つです。そして、これらが揃っているほど良いとは限りません。個人的苦痛が強い人は、相手の苦境を見ると自分の不安に飲み込まれ、かえって助けに動けなくなります。IRIが個人的苦痛を「他者の苦痛の観察により自己に生起される不安や恐怖にとらわれてしまう程度」と定義していることからわかるように、この成分は相手ではなく自分に向かう反応です。採用や配置で「共感力が高い人材」を求めるなら、どの成分を求めているのかまで言語化しておかないと、消耗しやすい人を負荷の高い場所へ配置する結果になりかねません。

共感が強く出すぎたときに起きること

共感疲労(compassion fatigue)

共感疲労は、他者の苦しみに繰り返し接することで、他者の苦痛を受け止める能力や関心が低下する状態を指します。チャールズ・フィグリーが1995年の著書『Compassion Fatigue: Coping with Secondary Traumatic Stress Disorder in Those Who Treat the Traumatized』で、二次的外傷性ストレス反応として記述しました。トラウマを負った人をケアする側に、当人と似た症状が生じるという捉え方です。

看護・介護・相談支援・カスタマーサポートのように、苦痛の訴えを日常的に受け続ける仕事では、共感は無限の資源ではありません。ロジャーズが「as if」の条件を強調したのも、同一化してしまえば支援者自身が消耗して機能しなくなるからです。共感を組織の美徳として掲げるなら、担当を交代できる体制や記録を残して抱え込ませない運用まで含めて設計してください。心構えの問題として個人に投げると、共感力の高い人から先に脱落します。

共感性羞恥

共感性羞恥は、他人が恥をかいている場面を見て自分まで恥ずかしくなる現象で、英語では vicarious embarrassment と呼ばれます。クラッハらが2011年にPLoS ONEへ発表した「Your Flaws Are My Pain: Linking Empathy To Vicarious Embarrassment」は、観察対象の失敗が意図的か偶然か、本人が状況に気づいているかどうかにかかわらずこの感覚が生じることを示しました。

同研究のfMRI計測では、他者の痛みを追体験するときに働く前部帯状皮質と左前部島皮質が、他者の失敗を見た場面でも活動し、その活動量が共感特性の個人差と正の相関を示しています。バラエティ番組で人が失敗する場面を見ていられないのは、性格が弱いからではなく、情動的共感が強く働いた結果と説明できます。

共感力を高める方法と、実務で使うときの限界

推測の言語化による確認

視点取得は、頭の中で完結させると精度が上がりません。「納期よりも、手戻りが読めないことが不安なのでしょうか」のように、推測した内容を言葉にして相手に返し、当たっているかどうかを確かめてください。日本看護科学学会の用語集が「伝達することができてはじめて、共感が成立する」と述べているとおり、伝えて確認するところまでが共感の実務です。オウム返し(バックトラッキング)とは?言い換え・類語と心理、傾聴での使い分けで扱う復唱の技法は、この確認を会話の中で自然に行うための手段です。

読書による視点取得の訓練

IRIが想像性を共感特性の一側面として測っていることからわかるように、登場人物へ自己を投影する経験は共感の構成要素と結びついています。ビジネス書より小説のほうが視点取得の訓練になる、と言われる根拠はここにあります。自分と背景の異なる語り手の一人称で書かれた作品を選ぶと、視点を移す負荷が上がります。

技法偏重の回避

共感は、相槌や復唱といった技法に還元できません。技法だけを揃えると、相手には「話を聞く手続きを踏まれている」と伝わります。前掲の共感性羞恥の研究が示すように、人は他者の内面の状態を細かく読み取ります。手続きだけの傾聴も同じ精度で見抜かれると考えたほうが安全です。技法を増やす前に、前述した同意と理解の切り離しができているかを確認してください。

よくある質問

「共感」の言い換えにはどんな言葉がありますか?

文脈によって適切な語が変わります。意見が一致した意味なら「同感」「賛同」、相手の心情を理解した意味なら「察する」「汲む」「腹落ちする」、気の毒に思う意味なら「同情」です。ビジネス文書で「ご意見に共感いたします」と書くと同意の表明と受け取られるため、同意までは示せない場面では「ご事情は理解いたしました」と書き分けてください。

「シンパシーを感じる」はどういう意味ですか?

日常語としては「相手に自分と似たものを感じて親しみを覚える」という意味で使われます。英語の sympathy が持つ「苦境にある相手を気の毒に思う」という中心的な意味とはずれた用法です。英語で「あの人に親近感がある」と伝えたいときに I feel sympathy for him. と言うと、相手が困っていることへの同情に聞こえます。

エンパシー能力とは何を指しますか?

共感力・共感能力と同じものを指すカタカナ表現で、学術用語ではありません。測定の文脈で厳密に言うなら、対人反応性指標の視点取得や共感的関心といった下位尺度で測られる特性を指します。求人票や研修資料で使うときは、視点取得と情動的共感のどちらを求めているのかまで書き添えると、認識のずれを防げます。

共感・共感性・共感力は同じ意味ですか?

厳密には少しずつ違います。共感は現象そのもの、共感性はその人が安定して持つ特性(IRIが測るのはこれです)、共感力は共感性を能力として捉えた言い方です。日常の文章では入れ替えて使われますが、尺度の話をするときは「共感性」が正確です。

相手の感情を読み取る力は共感と同じですか?

読み取るところまでは認知的共感(視点取得)にあたります。ただし読み取った内容を自分の目的のために使う場合、それは共感の定義からは外れます。共感の定義は「他者の思考や感情を理解する」ことであり、理解した内容をどう使うかは別の問題です。相手の感情を読み取る力が高い人が必ず配慮的にふるまうわけではない、という点は押さえておいてください。

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