自治体DXの課題と事例|人材・予算・レガシー・調達制度を先行団体の打ち手で解く
自治体DXの課題と事例|人材・予算・レガシー・調達制度を先行団体の打ち手で解く
自治体DXが計画どおりに進まない原因は、担当者の熱意や庁内の理解不足ではなく、人材・予算・レガシーシステム・調達制度という4つの構造にあります。この記事では、その4類型がどこで進行を止めるのかを整理したうえで、愛媛県が県内20市町と組んだデジタル人材のシェアリング、都道府県が主導する共同調達、庁内基盤の入れ替えと生成AIの導入という先行事例を、それぞれどの課題に効く打ち手なのかと対応づけて扱います。あわせて、先進事例をそのまま自団体へ持ち込むと失敗する条件も示しました。推進計画が定める重点取組の中身には踏み込まず、進行を止める要因と突破の型に絞ってお伝えします。
まとめ:課題4類型の切り分けと、先進事例を自団体へ移す前に確かめる3条件
自治体DXの課題は、庁内では「人が足りない」「予算がつかない」の一言にまとめられがちです。実際には4つの層に分かれ、層ごとに打ち手の主体が違います。人材は県域の枠組みに乗る話、予算は単年度と補助金の区切りをまたぐ設計の話、レガシーは標準準拠移行のスケジュールに紐づく話、調達制度は仕様書を書く力を庁内のどこに残すかという話。この切り分けをせずに「DX推進室を作る」だけで着手すると、どの層にも届きません。
先進事例を探す順番も逆になりがちです。他団体の導入製品を見に行く前に、自団体で解くべき層を特定してください。人材の層なら愛媛県のような県主導のシェアリング、予算と調達制度の層なら都道府県主導の共同調達、内部事務の層なら庁内基盤の入れ替えと生成AIの限定投入が、それぞれ対応する打ち手です。
移植の可否は3条件で判断できます。事例団体と人口規模が1桁違わないこと、DX関連業務の専任職員が2名以上いること、対象システムの更改期が2年以内に来ること。揃わないなら同じ製品を入れても運用が続きません。現実解は、共同調達に参加するか、仕様確定と受入検査だけを庁内に残して設計・構築・運用を外部へ切り出す形です。
自治体DXが止まる4つの構造的課題と、個別の努力では解けない理由
ここで扱うのは、推進計画の重点取組をどう進めるかではなく、進めようとしたときに何が引っかかるかです。重点8項目の中身と着手順は自治体DXとは何かを推進計画第5.1版から整理した記事で扱っているため繰り返しません。4つの層は独立しておらず、下の層が詰まっていると上の層の施策が空回りします。
情報部門が1人以下の団体という人員構造と異動サイクルでの知見断絶
人材の課題は「デジタル人材が採れない」ことではありません。小規模団体では、DX関連業務と情報システムの運用保守を同じ職員が兼務している状態が常態化しています。ここに標準準拠システムへの移行対応が乗ると、障害が1件発生した週は計画作業が丸ごと止まります。
より効いているのが異動です。3年から5年の周期で担当が替わる人事制度のもとでは、前任者が事業者との折衝で積み上げた判断根拠が、引継書の1ページに圧縮されて消えます。提案を検証できる職員が庁内にいなくなった時点で、保守はブラックボックスに変わりました。総務省はDXアドバイザーの派遣や外部人材の任用への財政措置を用意していますが、助言と補強であって、庁内に判断の記録を残す仕組みまでは代替しません。異動を前提に、意思決定の理由を文書へ残す運用を先に決めてください。
単年度予算と補助金の年度区切りが生む「作って終わり」の投資構造
予算の課題は総額の不足ではなく、時間軸のずれです。自治体の予算は単年度が原則で、年度をまたぐ調達には債務負担行為の設定が要ります。DXの効果が出るのは、導入した年度ではなく業務が組み替わった翌年度以降です。
補助金がこのずれを増幅させる場面があります。年度内に執行しなければならない補助金に合わせて調達を急ぐと、要件を詰め切らないまま構築へ入り、運用と改善の費用が翌年度以降の一般財源に残る形になりました。結果として、初年度に導入したシステムが使われないまま保守料だけ払い続ける状態が生まれます。回避策は単純で、初期構築費と5年分の運用費を合算した総額で予算要求の説明を組み立てることです。補助対象が初期側だけでも、意思決定の資料には運用側を並べておく。
職員の運用に合わせ込んだ独自仕様が標準準拠移行で費用に変わる経路
レガシーの課題は、古いことそのものではありません。長年にわたって職員の運用に合わせ込んだ独自仕様が、標準準拠システムへの移行時にそのまま費用へ変わる点にあります。帳票の1項目、通知文の1行の差分が、移行作業の見積を押し上げていく構造です。
規模は実測値で見えています。デジタル庁が2026年6月30日に更新した公表値では、移行対象の全34,366システムのうち10,013システム(29.1%)が特定移行支援システムに区分されました(2026年3月末時点)。3件に1件近くが原則の期限内に収まらなかった計算です。これらには主務省令で所要の移行完了期限を設定したうえで、概ね5年以内の移行を国が支援するとされています。期限が延びたのではなく、個別に設定し直されたと読むのが正確です。移行対象20業務そのものの進め方は自治体システムの標準化と期限経過後の実務を整理した記事で扱っています。
仕様書を書ける職員が不在のまま一般競争入札に出す調達側の詰まり
調達制度の課題は、制度そのものより運用の側にあります。一般競争入札は価格の妥当性を担保する仕組みで、仕様の確定が前提です。庁内に仕様を書き切れる職員がいない場合、事業者から提供された資料をもとに仕様書を作ることになり、事実上その事業者しか応札できない構成になります。
もう一方の失敗が、逆に仕様を抽象化しすぎるパターンです。「業務の効率化に資するシステム一式」という粒度で公告すると、応札者ごとに解釈が割れ、開札後の擦り合わせで数か月を失います。受託側から見た調達・体制の課題は公共システム開発の課題と解決策をまとめた記事で詳しく扱いました。発注側で先に決めるべきは、機能の一覧ではなく、対象業務の年間処理件数と到達点の指標です。この2つが書けていれば、機能の詳細は提案に委ねて構いません。
人材課題を県域で解いた愛媛県の事例|専門官配置と支援センターの分担
人材の層は、団体単位では解が出ません。高度な専門性を持つ人材は全国的にも限られ、すべての市町村に配置する前提自体が成り立たないためです。愛媛県の取り組みは、この前提を先に諦めたうえで設計されています。
チーム愛媛DX推進の3本柱と、20市町へ個別配置しない設計の狙い
愛媛県は、県と県内20市町のDX推進部署で構成する「愛媛県・市町DX推進会議」を設置し、その土台の上で高度デジタル人材を県と市町でシェアする事業を組み立てました。総務省の地域DXポータルサイトにも「県と県内市町による高度デジタル人材シェアリング事業」として掲載されています。
仕組みは3つに分かれます。県・市町DX推進専門官を配置して県域全体の相談先を一本化すること、チーム愛媛DX推進支援センターを運営して知見の共有と機運の醸成を担うこと、個別の市町への訪問支援と事業者とのマッチングを行うこと。20市町それぞれに専門人材を置けば20人分の処遇と定着を考える必要がありますが、県域で共有する設計なら確保すべき人材は一桁で足ります。委託先は企画提案型のプロポーザルで選定しており、令和8年度分も公募されました。単年度の実証で終わらせず、複数年度にわたり同じ枠組みを回している点が参照に値します。
市町職員アンケートで評価される支援の中身と、シェアリングに残る限界
県域シェアリングで各市町が受け取れるのは、助言・相談・訪問支援であって実装ではありません。取り違えると期待外れに終わります。専門官は仕様書を代わりに書く存在ではなく、書かれた仕様の妥当性を検証し、進め方の選択肢を示す立場です。
限界は2つあります。1つは同時対応の上限で、県域の相談が特定の時期に集中すると順番待ちが発生します。標準準拠移行の判断が県内で一斉に必要になる局面がそれです。もう1つは、業務所管課の合意形成には踏み込めないこと。BPRの主語は業務を持つ課であり、外部の専門官が代わりに決められる範囲ではありません。県域の枠組みは「判断の検証」に使い、実装は別経路で調達する構えにしておくと機能します。
県域の枠組みへ乗る前に自団体側で決めておく業務範囲と受入担当
県主導の支援に手を挙げる前に、庁内で2つ決めておいてください。1つは相談する業務の範囲。「DX全般について」という粒度で持ち込むと、初回の面談が現状把握だけで終わります。対象業務を1つか2つに絞り、年間処理件数と関与職員数を持って行くと、初回から選択肢の話に入れます。
もう1つが受入担当の指名です。県から提示された案を庁内で回す人がいないと、助言が助言のまま滞留します。担当は情報部門でなくても構いません。むしろ対象業務の所管課に置いたほうが、例規や様式の改正まで含めた判断が速く進みます。この役割分担を文書にしておくと、担当が異動しても枠組みが続きます。
調達と予算の課題に効く共同調達の事例|都道府県主導6分野の実装形
共同調達は費用削減の手段として語られがちですが、実際に効いているのは調達制度と予算の層です。仕様書を1団体で書き切れないという課題を、複数団体で分担して解いています。総務省は「都道府県を中心とした自治体システムの共同調達に関するダッシュボード」を公開し、分野別の事例を継続的に収集しています。
宮城・岐阜・長野・大阪・新潟・熊本の6分野に見る共同調達の対象
総務省が公開している県主導の共同調達には、対象システムに傾向があります。基幹20業務そのものではなく、周辺の内部事務系と住民接点系から入っている点です。
| 主導する都道府県 | 共同調達の対象 | 効きやすい課題の層 |
|---|---|---|
| 宮城県 | 情報共有基盤 | 庁内の情報連携 |
| 岐阜県 | 電子契約システム | 契約事務の紙運用 |
| 長野県 | 子育て支援アプリ | 住民接点の整備 |
| 大阪府 | 文書管理・電子決裁 | 内部事務の決裁工数 |
| 新潟県・長野県ほか | 予算編成・財政運営支援 | 財政部門の個別開発 |
| 熊本県 | AI議事録作成システム | 会議録作成の工数 |
この6分野に共通するのは、業務の進め方が団体間でほぼ同じという性質です。契約事務も文書決裁も議事録作成も、根拠規程は違っても処理の流れは揃います。逆に、給付や認定のように条例で独自の上乗せが入る業務は向きません。文書管理と電子決裁の要件は自治体向け文書管理システムの選び方をまとめた記事で個別に整理しています。
費用が下がる仕組みと、参加団体が手放すことになる独自運用の範囲
費用が下がる経路は3つあります。調達単位が大きくなることによる単価の低下、仕様策定と事業者選定を県が担うことによる各団体の人件費の圧縮、法改正対応の改修費を参加団体で分担できること。長期では3番目が最も効きます。単独調達したシステムは、制度が変わるたびに自団体だけで改修費を負担する構造になるためです。
その代わりに手放すものがあります。画面のレイアウト、帳票の様式、承認経路の段数といった、団体ごとに積み上げてきた運用の細部です。判断基準は1つ。その運用が条例・規則に根拠を持つなら残す交渉をし、根拠が「これまでそうしてきたから」なら手放す。この線引きで整理すると、残す必要のある差分は想定よりかなり少なくなります。
共同調達に乗せないほうがよい業務の条件と、単独調達を残す判断
共同調達を推奨しない場面もはっきりしています。対象業務に条例による独自の給付や減免が組み込まれている、既存システムの更改期が参加団体の調達スケジュールと3年以上ずれている、自団体の処理件数が参加団体の中で突出して大きい。この3つが重なると、共通仕様に合わせる調整費が単独調達の差額を超えます。
判断を言い切ります。更改期のずれが3年以上あるなら、今回の共同調達には参加せず、次回の更改サイクルで合流する計画を立ててください。前倒しで既存システムを解約すると残存簿価と違約金が乗り、削減効果が消えます。基盤をガバメントクラウドへ寄せるかは別の判断で、ガバメントクラウドの定義と自治体側の費用負担を整理した記事で扱っています。
レガシーと内部事務の課題に対する庁内基盤刷新と生成AI導入の事例
基幹系の移行が国のスケジュールに縛られる一方で、内部事務の側は自団体の裁量で動かせます。参考事例集が内部DXを独立した分類に置いているのも、着手しやすく効果も測りやすい層だからです。
端末とグループウェアを全庁で入れ替える型と効果測定の指標設計
内部DXの典型が、職員端末とグループウェアを全庁で入れ替える型です。ファイル共有、会議の予約、決裁の受け渡しをひとつの基盤に寄せると、業務ごとにばらばらだった手順が揃います。ただし導入報告が「職員の満足度が上がった」で終わる例が多く、次年度の予算要求で説明が立ちません。
測る指標を3つに絞ってください。会議1件あたりの準備時間、紙で回していた決裁の件数、庁外からの業務アクセスに要する手続きの回数。いずれも導入前の実測が前提です。ネットワーク分離の構成をとるため、どの業務をどの領域に置くかは設計の初期で決まります。三層構造の考え方はLGWANの仕組みと自治体での役割を解説した記事で確認できます。
問い合わせ対応と議事録作成から入る生成AIの適用順序と対象条件
生成AIの導入は、庁内で最も要望が出やすく、最も失敗しやすい領域です。適用順序には定石があります。処理件数が多く、判断基準が単純で、誤りが出ても人が最終確認する工程から入る。合致するのが住民からの問い合わせ対応と会議録の作成です。熊本県が共同調達の対象にAI議事録作成システムを選んでいるのも、この条件を満たす業務だからと読めます。
逆に見送るべき条件を挙げます。対象業務の処理件数が月に数十件しかない、判断基準が担当者の経験に依存していて明文化されていない、効果測定の指標を導入後に決めようとしている。この3つが揃ったら、その年度は導入を見送り、業務手順の明文化と件数の実測に予算を充ててください。住民対応の自動化から入る場合の設計は自治体のAIチャットボット導入と住民対応の事例をまとめた記事で扱っています。
参考事例集第3.0版の4分類を自団体の課題へ対応づける読み替え
総務省の「自治体DX推進参考事例集」は、2025年6月に第3.0版へ改定され、次の4分類で整理されています。共同調達は独立した分冊として公開されました。
- 体制整備:推進部署の設置、庁内横断の会議体、都道府県と市区町村の連携
- 人材の確保・育成:外部人材の任用、県域での共有、職員研修の設計
- 内部DX:庁内基盤の刷新、電子決裁、議会のデジタル化、生成AIの導入
- 共同調達:都道府県主導の枠組み、対象システムの選定、参加団体の調整
読み方に順番があります。最初のページから読むと体制整備の話で止まるため、先に自団体の課題がどの層にあるかを決め、その分類だけを開いてください。人が足りない状態で内部DXの事例を読んでも、実行主体が埋まりません。層を特定してから該当分類を読む。この順で使うと、事例集は選択肢のカタログとして機能します。
先進事例をそのまま移すと失敗する条件と、自団体で先に決める順番
ここからは受託開発側から見た話です。事例集や視察で見つけた取り組みを持ち帰っても、そのまま動く団体と動かない団体に分かれます。分かれ目は製品の良し悪しではなく、受け入れる側の前提条件でした。
移植が失敗する3条件|人口規模・専任体制・既存システムの残存期間
先進事例を自団体へ持ち込む前に、次の3条件を確認してください。1つでも「見送る目安」に該当するなら、同じ形での導入は避けてください。
| 確認する条件 | 移植できる目安 | 見送る目安 |
|---|---|---|
| 人口規模 | 事例団体と同程度 | 1桁以上の開き |
| 専任体制 | 専任職員2名以上 | 兼務1名以下 |
| 既存システム | 更改期が2年以内 | 更改まで4年以上 |
人口規模が1桁違うと、効果の出方が変わります。年間10万件を処理する窓口で1件あたり3分短縮すれば5,000時間ですが、年間3,000件の窓口では150時間にとどまり、初期構築費を回収できません。最も見落とされるのが専任体制です。先進団体には専任の推進部署があり、その存在が成果の前提になっている場合が少なくありません。
視察より先に着手する来庁理由と処理件数の実測という下ごしらえ
他団体の視察に出る前にやることがあります。自団体の数値を持たずに視察へ行くと、見てきた製品の印象だけが残り、比較の軸が作れません。次の順で実測してください。
- 対象業務の年間処理件数を、月別・手続き種別で分解する
- 来庁理由を件数の多い順に並べ、来庁が不要にできる手続きを切り出す
- 1件あたりの処理時間と、関与している職員の延べ時間を測る
- 差し戻し・記載誤りの発生件数を数える
この4つが揃うと、視察で聞くべき質問が変わります。「どの製品を入れましたか」ではなく「導入前後で1件あたりの処理時間はどう変わりましたか」と聞けるようになる。数値で会話ができれば、移せる部分と移せない部分がその場で切り分けられます。実測にかかるのは、対象業務を2つに絞れば2週間程度です。
受託開発へ切り出す範囲と、仕様確定を庁内に残すための線引き条件
共同調達に乗れず、パッケージでも要件が埋まらない場合に受託開発が残ります。庁内に残す範囲は明確で、業務知識が要る工程は残し、手順化できる工程は外へ出す。仕様確定、例規との突き合わせ、受入検査の3つは庁内に残してください。外部へ委ねると、納品物の妥当性を判断する主体が庁内から消えます。
外へ出せるのは、設計、構築、監視、一次対応、バックアップ運用です。委託範囲を決めるときは、運用手順書・障害対応記録・構成管理情報という3点の成果物を契約に明記しておくと、事業者が変わっても運用が続きます。一創では、自治体の業務要件と調達手続きを前提とした公共システム開発をご提供しています。業務の棚卸しと処理件数の実測から構築・運用引継ぎまで対応できますので、共同調達に参加するか単独で発注するかを決める段階からご相談ください。
自治体DXの課題と事例に関するよくある質問と実務判断の基準5項目
自治体の情報部門と企画部門からお問い合わせの多い5点をまとめました。
自治体DXの課題としてよく挙がるものは何ですか?
人材の不足、予算の確保、レガシーシステムの残存、調達制度の運用という4つに整理できます。このうち人材と調達制度は自団体だけでは解きにくく、都道府県主導の枠組みや共同調達に接続することで進みます。予算は総額の問題というより、単年度予算と補助金の年度区切りが効果の出る時期とずれることが原因です。
自治体DXの先進事例はどこで探せばよいですか?
総務省の「自治体DX推進参考事例集」と、地域DXポータルサイトの事例検索が一次情報にあたります。参考事例集は2025年6月の第3.0版で、体制整備・人材の確保育成・内部DX・共同調達の4分類に整理されました。共同調達は別途ダッシュボードが公開され、都道府県ごとの導入状況を確認できます。民間メディアのまとめは製品名の紹介が中心になりやすいため、まず一次情報で分類を押さえてください。
小規模自治体でも先進事例と同じ取り組みができますか?
同じ形での再現は難しく、枠組みへの参加という形に置き換えるのが現実的です。判断の目安は3つで、事例団体と人口規模が1桁以上違わないこと、DX関連業務の専任職員が2名以上いること、対象システムの更改期が2年以内であること。これらが揃わない場合は、単独での導入ではなく、都道府県が主導する共同調達や人材シェアリングの枠組みに参加する経路を先に検討してください。
標準化の移行が終わらない団体はどうなりますか?
デジタル庁が2026年6月30日に更新した公表値では、移行対象の全34,366システムのうち10,013システム(29.1%)が特定移行支援システムに区分されています(2026年3月末時点)。これらには主務省令で所要の移行完了期限を設定したうえで、概ね5年以内に標準準拠システムへ移行できるよう国が支援するとされています。期限が一律に延長されたわけではなく、システムごとに設定し直される点に注意してください。自団体の対象システムがどちらに区分されているかの確認が先に来ます。
自治体DXで生成AIから始めるのは有効ですか?
業務を選べば有効です。処理件数が多く、判断基準が単純で、人が最終確認する工程から入ってください。住民からの問い合わせ対応と会議録の作成が代表例で、共同調達の対象としてAI議事録作成システムを選んでいる県もあります。一方で、処理件数が月に数十件しかない、判断基準が担当者の経験に依存している、効果測定の指標を導入後に決めようとしている、という3条件が揃うなら見送りが妥当です。その年度は業務手順の明文化と件数の実測に予算を充てたほうが、翌年度以降の投資効率が上がります。
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