還付申告では、申告書と、受ける控除に応じた証明書を用意します。書面で出すなら本人確認書類の提示か写しの添付も要りますが、自宅からe-Taxで送信する場合は電子証明書などで本人確認をするため、別途の提示・提出は不要です。口座振込で受け取るなら、受取口座の情報も確認しておきます。逆に、会社員が手元に置いている源泉徴収票は添付も提示も不要です。この記事は国税庁の令和7年分「確定申告の手引き」の「申告書に添付・提示する書類」を一次情報にして、控除別の書類、省略できる書類、過去の年分をさかのぼって申告するときの集め方、申告後に残す書類までを整理します。
まとめ:還付申告の必要書類の要点
- 書面提出で原則用意するのは申告書(第一表・第二表)、マイナンバーの本人確認書類、還付金の受取口座の情報。自宅からe-Taxで送るなら本人確認書類の提示・添付は不要で、印鑑はどちらでも要りません。
- 給与・公的年金の源泉徴収票は添付も提示も不要。ただし申告書の作成には使うので、窓口で作るなら持参します。
- 本人確認書類はマイナンバーカード1枚か、番号確認書類(通知カード・番号入りの住民票)+身元確認書類(運転免許証など)。書面の還付申告では番号確認書類を省略できません(青色申告者の省略は、予定納税額による還付申告に限られます)。
- 控除別の証明書は、医療費控除=明細書、寄附金控除=受領証、住宅ローン控除の初年度=計算明細書と年末残高等証明書など。年末調整で控除済みの保険料の証明書は不要です。
- 住宅ローン控除の1年目は、計算明細書・年末残高等証明書・床面積を示す登記事項証明書・契約書の写しが共通の書類です。登記事項証明書は計算明細書に不動産番号を書けば添付を省略でき、調書方式の借入れなら年末残高等証明書も要りません。
- e-Taxでは一定の第三者作成書類を入力で代替できますが、還付申告なら申告書を提出した日から原則5年間は提出・提示を求められる可能性があるので原本を残します。住宅ローン控除1年目の年末残高等証明書は入力代替の対象外です。e-Taxでも書面で別送する書類があると、3週間程度の還付処理の対象外になります。
- 過去の年分は年分ごとに別の申告書を作ります。源泉徴収票を失くしたら勤務先に再交付を求めます。
申告の基本準備:申告書・提出方法別の本人確認・受取口座
申告書の第一表・第二表と源泉徴収票の扱い
還付申告の申告書は通常の確定申告と同じ様式で、第一表と第二表を使います。分離課税の所得があれば第三表、損失を翌年以後に繰り越すなら第四表を併せて使います(国税庁No.2030)。確定申告書AとBの区別は令和4年分で廃止されており、選び分けは要りません。
手引きは「申告書については、源泉徴収票等の添付又は提示は不要」と明記しています。平成31年4月1日以後に提出する申告書から、所得税法120条の改正で添付が要らなくなりました。給与収入や源泉徴収税額は申告書に転記すれば足り、原本は手元に残ります。同じ改正で、退職所得・公的年金等の源泉徴収票、特定口座年間取引報告書、上場株式配当等の支払通知書なども同じ日から添付不要です(国税庁リーフレット)。一方で、税務署の会場で申告書を作るときは源泉徴収票を持参するよう求めています。転記元がないと作成できないためです。
株の配当や譲渡損失で還付を受ける場合も報告書そのものは付けませんが、上場株式等の譲渡損失を損益通算するなら、確定申告書付表と「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」の添付が必要です(国税庁No.1474)。
書類を集める前に、源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄を見てください。ここが0円で、ほかの給与・報酬・配当などから源泉徴収された所得税も予定納税額もない人は、申告しても還付される所得税はありません(国税庁No.2030)。源泉分離課税の預貯金の利子なども、確定申告で還付を受けられない所得です。
転居や結婚で源泉徴収票の住所・氏名と今の住所・氏名が違う場合、申告書には申告時の住所・氏名を書きます(確定申告Q&A Q8)。
マイナンバーの本人確認書類と通知カードを使える条件
書面で申告書を出す場合は、原則として毎回、申告者本人の本人確認書類の提示か写しの添付が必要です。前年に出していても省略できません(確定申告Q&A Q10)。
| 組み合わせ | 番号確認 | 身元確認 |
|---|---|---|
| マイナンバーカード1枚 | カード(写しは表裏) | カード |
| 2点の組み合わせ | 通知カード/番号入り住民票 | 運転免許証・資格確認書・パスポートなど |
通知カードは令和2年5月25日に廃止されていますが、記載された氏名・住所が住民票と一致している場合に限り、今も番号確認書類として使えます。引っ越し後に住所変更の記載がされていない通知カードは使えないので、番号入りの住民票の写しを取ります。公的医療保険の資格確認書の写しを付けるときは、保険者番号と記号・番号を塗りつぶします。
見落としやすいのが省略の例外です。青色申告者は一定の場合に番号確認書類を省略できますが、手引きは「還付申告(予定納税額があることによる還付申告を除きます。)」を除外しています。会社員の還付申告は省略できないと考えてください。配偶者や扶養親族の本人確認書類は不要です。自宅からe-Taxで送信する場合は、本人確認書類の提示・添付自体が要りません。
還付金の受取口座と公金受取口座の書き方
還付金の振込先は、申告書第一表の「還付される税金の受取場所」に書くか、登録済みの公金受取口座を「公金受取口座の利用」欄の○で指定します。口座名義は申告する氏名と同じにします(確定申告Q&A Q8)。通帳そのものを提出する必要はなく、金融機関名・支店名・口座番号を正しく転記できればよいので、通帳かキャッシュカードを手元に置いて記入します。
- ゆうちょ銀行は、貯金総合通帳の記号番号だけを左詰めで書きます。他の金融機関からの振込用の店名(店番)・口座番号は書きません。
- 一部のインターネット専用銀行は還付金を受け取れないため、事前に銀行へ確認します。口座名義に店名や屋号が入っている口座にも振り込めません(Q43)。
- 公金受取口座の「登録」と「利用」は同時にできません。振替納税用に税務署へ届けた口座は公金受取口座ではありません。
控除別の添付書類一覧と入手先
手引きが控除ごとに求める書類を、会社員の還付申告で使う控除に絞って並べました。「年末調整済み」は、勤務先の年末調整でその控除を受けていれば添付・提示が要らないことを示します。
| 控除 | 添付・提示する書類 | 入手先 | 年末調整済み |
|---|---|---|---|
| 医療費控除 | 医療費控除の明細書 | 自分で作成 | 対象外 |
| セルフメディケーション税制 | 専用の明細書 | 自分で作成 | 対象外 |
| 寄附金控除 | 寄附金の受領証 | 寄附先の自治体・団体 | 対象外 |
| 住宅ローン控除(初年度) | 計算明細書・年末残高等証明書ほか | 税務署・金融機関・法務局 | 対象外 |
| 生命保険料控除 | 支払額などの証明書 | 保険会社 | 不要 |
| 地震保険料控除 | 支払額などの証明書 | 保険会社 | 不要 |
| 社会保険料控除(国民年金) | 控除証明書 | 日本年金機構 | 不要 |
| 雑損控除 | やむを得ない支出の領収書 | 支払先 | 対象外 |
セルフメディケーション税制は、健診や予防接種などの取組を証する書類の添付・提示が令和3年分から不要になりました。ただし、この書類と対象医薬品の領収書は、確定申告期限等から5年を経過する日まで税務署から提示や提出を求められる場合があります(国税庁No.1129)。
生命保険料控除のうち、旧生命保険料で1契約9千円以下のものは証明書が要りません。
国外に住む親族を扶養控除・配偶者控除や、令和7年分から始まった特定親族特別控除の対象にする場合は、親族関係書類と送金関係書類が必要で、扶養控除では親族の区分に応じて「38万円送金書類」か「留学ビザ等書類」が必要になる場合もあります。外国語の書類には翻訳文を付けます。源泉徴収や年末調整の際に勤務先へ提出・提示済みの書類は、申告書に付け直す必要はありません。
医療費控除:明細書・医療費通知の提出と領収書の保存期間
医療費控除で添付するのは「医療費控除の明細書」で、領収書そのものは出しません。健康保険組合などの医療保険者が発行し、国税庁が定める6項目が記載された医療費通知(医療費のお知らせ)の原本を添付すれば、その分の明細の記入を簡略化できます。マイナポータルの画面やPDFを印刷したものは原本ではないため、添付はできても領収書の保存が必要になります(国税庁No.1119の質疑応答)。おむつ使用証明書などの各種証明書は、証明年月日・証明書の名称・証明者名を明細書に書けば添付を省略できます。省略した証明書も捨てずに、領収書と一緒に保管しておきます。
出さない領収書は捨ててよいわけではありません。明細書で申告した医療費の領収書は、確定申告期限等から5年間、自宅等で保存する必要があります(国税庁No.1119。医療費通知を添付した分は不要)。保険金で補填された金額の差し引きや対象となる医療費の範囲は医療費控除とは?対象・計算・申告方法と令和9年分の胃腸薬追加で扱っています。
寄附金控除:受領証と源泉徴収票に寄附金控除の欄がない理由
寄附金控除は、寄附先が発行する「寄附金の受領証」を書面の申告書に添付するか、提出の際に提示します。特定の公益法人や学校法人への寄附ではその法人が適格であることの証明書か認定証の写し、政治献金では選挙管理委員会等の確認印のある「寄附金(税額)控除のための書類」も必要です。ふるさと納税に限っては、受領証の束に代えて、国税庁が指定する特定事業者(ふるさと納税サイトの運営会社など)が発行する「寄附金控除に関する証明書」を添付できます(国税庁「ふるさと納税に係る寄附金控除に関する証明書等について」)。証明書に載るのはその事業者を通じた寄附の年間額なので、複数のサイトを使った人はサイトごとの証明書を、自治体へ直接寄附した分はその受領証を揃えます。
「源泉徴収票に寄附金控除の欄がない」「確定申告後も源泉徴収票の金額が変わらない」という疑問は、寄附金控除が年末調整で受けられない控除であることから生じます。勤務先が作る源泉徴収票には反映されず、控除は還付申告の申告書の上だけで計算されます。還付申告をするとワンストップ特例の申請は無効になるため、ワンストップで済ませた寄附も受領証を揃えて申告書に含めます。計算式と年末調整との関係は寄附金控除は年末調整でできない|源泉徴収票に載らない理由と確定申告の手順・税額控除の選び方【令和8年分】を参照してください。
住宅ローン控除の初年度(新築・新築住宅の購入):共通の書類と住宅の区分で増える書類
住宅ローン控除は1年目に確定申告が必要で、会社員なら2年目以後は年末調整で受けられます。1年目は、住宅の取得と借入れに関する書類をまとめて揃えます。国税庁No.1211-1(令和8年4月1日現在法令等)は、住宅を新築・購入して令和4年以後に住み始めた人の共通の提出書類を次のように定めています。
| 書類 | 示す内容 | 入手先 |
|---|---|---|
| 住宅借入金等特別控除額の計算明細書 | 控除額の計算 | 自分で作成 |
| 借入金の年末残高等証明書 | 年末のローン残高 | 金融機関 |
| 家屋の登記事項証明書など | 床面積50㎡以上 | 法務局 |
| 工事請負契約書・売買契約書の写し | 家屋の取得対価 | 手元の契約書 |
| 土地の登記事項証明書・売買契約書の写し | 敷地の取得日と対価 | 法務局・手元 |
| 補助金決定通知書など | 補助金の額 | 市区町村など |
| 贈与税の申告書の写しなど | 住宅取得等資金の額 | 手元の控え |
土地の書類は土地の購入分もローンで控除を受ける場合、補助金と贈与税の書類は該当する場合だけ必要です。連帯債務なら計算明細書の付表も付けます。床面積は、特例居住用家屋や特例認定住宅等なら40㎡以上50㎡未満を示します。
住宅の区分で書類が増えます。認定長期優良住宅は認定通知書の写しに加え、市区町村の住宅用家屋証明書(写しでも可)か建築士等が発行する認定長期優良住宅建築証明書を付けます。認定通知書の区分が「既存」なら、後者は要りません。認定低炭素住宅も、認定通知書の写しと、住宅用家屋証明書(写しでも可)か認定低炭素住宅建築証明書の組み合わせです。ZEH水準省エネ住宅と省エネ基準適合住宅は、住宅省エネルギー性能証明書か建設住宅性能評価書の写しで性能を示します。令和8年1月1日以後に住み始めた省エネ基準適合住宅は、令和7年4月1日以後の建築確認を示す建築基準法の検査済証の写しでも構いません(令和8年3月31日までの入居なら令和9年4月1日前、それ以後の入居なら家屋の取得の日前に交付を受けたものに限ります)。省エネ基準を満たさない「その他の住宅」で令和6年以後に住み始めた場合は、令和5年12月31日以前の建築確認を示す確認済証・検査済証の写しか、令和6年6月30日以前の建築を示す家屋の登記事項証明書が加わります。床面積40㎡以上50㎡未満の特例居住用家屋は、確認済証・検査済証の写しに限られます。中古住宅や買取再販住宅は、別のページ(No.1211-2・No.1211-3)で書類が定められています。
借入先が「調書方式」に対応した金融機関で、その金融機関に「住宅ローン控除の適用申請書」を出していれば、その借入れについては年末残高等証明書は要りません。年末残高はマイナポータル等で確認して計算明細書に書きます。調書方式に対応していない借入れが別にあれば、その分の年末残高等証明書は提出します。計算明細書の区分欄に調書方式である旨(全部なら「1」、一部なら「2」)を書けば、家屋の請負契約書・売買契約書の写しの添付も省略できます。ただし注文住宅の土地の売買契約書は省略できず、省略した契約書は確定申告期限等から5年間、提出や提示を求められることがあるので保管しておきます(住宅借入金等特別控除に関するQ&A Q11・Q16)。控除の要件や借入限度額は住宅ローン控除の仕組みと適用要件|令和8年入居の借入限度額と控除額シミュレーションで扱っています。
登記事項証明書の添付省略と全部事項証明書の違い
No.1211-1は「土地・建物の登記事項証明書については、『住宅借入金等特別控除額の計算明細書』への不動産番号の記載または『登記事項証明書』の写しの添付に代えることができます」としています。不動産番号は登記識別情報通知や登記事項証明書に載っている13桁の番号で、これを書けば法務局で証明書を取り直す必要はありません。写しでもよいとされているので、手元の証明書に床面積や取得日など必要な事項が載っていれば、そのコピーで足ります。No.1211-1には、発行から何か月以内といった期限の記載はありません。
「全部事項証明書」は、登記事項証明書の種類の1つです。不動産登記規則196条は、登記事項証明書を全部事項証明書(登記記録の全部)、現在事項証明書(現に効力を有する事項)、所有者証明書などに分けています。国税庁は種類を指定せず「床面積が50平方メートル以上であることを明らかにする書類」としているので、法務局で取るなら床面積と取得の経緯が載る全部事項証明書を選べば確実です。
e-Taxで省略できる書類と5年間の提示要求
e-Taxで申告すると、国税庁No.1904が列挙する第三者作成書類(生命保険料・地震保険料・社会保険料・寄附金控除の証明書、医療費通知、雑損控除の証明書など)は、紙で出す代わりに記載内容を入力して送信できます。住宅ローン控除の年末残高等証明書が対象になるのは適用2年目以降で、1年目の証明書は入力だけでは省略できません(調書方式による省略とは別の制度です)。
入力で済ませた書類は、税務署長が入力内容を確認するために提出や提示を求めることができ、応じなければ書類を提出していなかった扱いになります。手引きはこの期間を「原則として法定申告期限から5年間」と書いていますが、根拠の国税庁告示は、e-Taxで還付請求申告書を出した場合の起算日を「当該申告書の提出があった日」としています。過去の年分を還付申告した人は、その年分の3月15日ではなく、申告書を出した日から5年を目安に原本を残してください。
マイナポータル連携を使うと、生命保険料控除の証明書、医療費通知、ふるさと納税の寄附金控除に関する証明書などのデータを申告書に自動で取り込めます。紙の証明書を探す手間は減りますが、対象は連携に対応した保険会社・健康保険組合・事業者のものに限られます。スマホでの読み取りや対応機種、ID・パスワード方式の扱いはe-Taxのスマホ対応機種一覧はどこ?Android・iPhoneの条件と確定申告のやり方【2026年10月】で解説しています。
さかのぼって還付申告するときの書類(過去5年分)
還付申告書は、その年の翌年1月1日から5年間提出できます(国税庁No.2030)。2026年中に出せるのは令和3年分から令和7年分で、令和3年分の期限は2026年12月31日です。期限の数え方は還付申告とは?確定申告との違いと会社員が出すべき5つの場面・5年の期限で扱っているので、ここでは書類の集め方に絞ります。ただし、青色申告特別控除(55万円・65万円)のように法定申告期限(原則翌年3月15日)までの提出が要件の特例は、還付申告でも期限内に出さないと受けられません(国税庁No.2030)。
年分ごとの申告書と様式の入手
過去の年分は、その年分の様式と、その年分の控除額・税率で作ります。今年の様式で過去の所得を計算すると控除額が合いません。国税庁の確定申告書等作成コーナーで年分を選んで入力すれば、その年分の様式で出力されます。令和3年分を作ると「確定申告書B」が表示されますが、これは令和4年分からA・Bの区別がなくなったためで、令和3年分としては正しい様式です。印刷して出す場合は、国税庁の「申告書・申告書付表と税額計算書等一覧」に年分別の様式も掲載されています。複数の年分をまとめて出すときも、申告書は年分ごとに1部ずつ作り、添付書類もどの年分のものかが分かるように分けます。
源泉徴収票を紛失したときの再交付
所得税法226条1項は、給与の支払者に源泉徴収票を交付する義務を課しています。交付期限は翌年1月31日まで、年の途中で退職した人には退職の日以後1か月以内です。一度受け取った源泉徴収票を失くした場合は、自分で勤務先(退職した会社を含みます)に再発行を依頼します。税務署の「源泉徴収票不交付の届出書」は、会社が源泉徴収票をそもそも交付しないときの手続きで、紛失した分の再発行を求める手続きではありません(届出書の記載要領)。何年も前の勤務先が既に廃業しているなど再発行を受けられない場合は、給与明細などから金額を確かめたうえで、所轄の税務署に相談してください。
過去の年分の控除証明書と医療費の領収書
過去の年分の医療費控除は、その年に支払った医療費の領収書から明細書を作ります。医療費通知には前年に支払った医療費が載っている場合があるため、どの年分の支払かを日付で確認してから計上します。生命保険料の控除証明書を紛失した場合は、保険会社に再発行を依頼します。既に確定申告や還付申告を出した年分の控除漏れは、申告書を出し直すのではなく更正の請求で直します。還付申告を出した人の更正の請求の期限は、その還付申告書を提出した日から5年です(国税庁No.2030)。手続きの違いは税金の還付とは?払いすぎた所得税・住民税が戻る手続と年末調整の還付金、5年の期限で整理しています。
提出方法別の持ち物:税務署窓口・郵送・e-Tax
| 提出方法 | 本人確認書類 | 添付書類 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 税務署の窓口 | 提示でよい | 台紙に貼って提出 | 作成するなら源泉徴収票を持参 |
| 郵送 | 写しを添付 | 台紙に貼って同封 | 第一種郵便物か信書便で送る |
| e-Tax(自宅) | 不要 | 入力で代替できる書類あり | 原本を5年保管 |
郵送は「郵便物」(第一種郵便物)か「信書便物」に限られ、荷物扱いのサービスでは送れません。令和7年1月から、税務署は書面で出した申告書の控えに収受日付印を押さなくなりました。提出用だけを送り、控えは自分でコピーを取って提出日を書き込んでおきます。当分の間の対応として、窓口では希望者に日付と税務署名を記載したリーフレットが交付されます。郵送でも、切手を貼った返信用封筒を同封すれば、同じリーフレットが返送されます。申告書への押印は令和3年4月1日以後原則不要になっており、印鑑を持参する必要もありません。
提出方法の選び方は、還付までの日数にも響きます。国税庁の確定申告期に多いお問合せ事項Q&A【税金の還付】のQ41によると、2月・3月の申告期間中の支払手続には、おおむね1か月から1か月半かかります。自宅や税理士事務所からe-Taxで出した還付申告は3週間程度で処理されますが、書類不備や訂正申告があるとき、書面で別送する書類があるときは、e-Taxでもこの3週間の対象から外れます。e-Taxで出すなら、第三者作成の証明書は記載内容の入力で提出を省略でき、契約書の写しのように入力で代えられない添付書類も、別送せずイメージデータで送信できます(国税庁No.1904)。別送をなくすことが、早く受け取る近道です。処理の状況は、e-Taxソフト(WEB版)のマイページの「還付金処理状況を確認する」で見られます(Q40。書面で出した人も、利用者識別番号があれば確認できる場合があります)。
申告後に保管する書類と期間
還付金が振り込まれると「国税還付金振込通知書」が届きます。e-Taxで電子交付を選んだ場合は書面が届かず、e-Taxの通知書等一覧で確認します。申告後に何をいつまで残すかは、書類によって根拠が違います。
| 書類 | 保管の目安 | 根拠 |
|---|---|---|
| 医療費の領収書(明細書で申告) | 確定申告期限等から5年 | 保存義務(No.1119) |
| e-Taxで入力に代えた証明書 | 還付申告書の提出日から原則5年 | 提出・提示の要求(国税庁告示) |
| 国税還付金振込通知書 | 法定の期間なし(提出日から5年が目安) | 税務手続で提出を求めない(国税庁) |
| 申告書の控え | 提出日から5年 | 更正の期間(国税通則法70条) |
「国税還付金振込通知書は5年間保管する必要があるか」という疑問への答えは、保管を義務づける期間の定めは国税庁の案内に見当たらない、です。国税庁の確定申告書等作成コーナーのよくある質問は「還付金振込通知書は、税務手続で書面の提出を求めることはありません」としており、e-Taxで受け取れば書面での保存も不要になるとしています。それでも残しておく理由は、振り込まれた額と還付加算金を後から確かめるためです。目安にするなら、税務署が還付申告の内容を見直せる期間(還付申告書を提出した日から5年)に合わせ、申告書の控えと一緒に保管すると照合しやすくなります。ID・パスワード方式でe-Taxを使っている場合は電子での受け取りを選べず、書面で届きます。
よくある質問
還付申告に源泉徴収票の原本は必要ですか?
添付も提示も不要です。国税庁の手引きは「源泉徴収票等の添付又は提示は不要」としています。申告書に給与収入と源泉徴収税額を転記するために使うので、手元に用意しておきます。
マイナンバーカードがない場合の本人確認書類は何ですか?
番号確認書類(通知カードかマイナンバー入りの住民票の写し)と、身元確認書類(運転免許証、資格確認書、パスポートなど)を1点ずつ用意します。通知カードは記載内容が住民票と一致している場合に限り使えます。
住宅ローン控除の登記事項証明書は省略できますか?
できます。住宅借入金等特別控除額の計算明細書に土地・建物の不動産番号を記載すれば、登記事項証明書の添付に代えられます。写しの添付でもよく、法務局で取り直すなら全部事項証明書を選べば床面積と取得の経緯が載っています。
過去の年分をさかのぼって申告するときの必要書類は何ですか?
その年分の申告書、その年分の源泉徴収票の記載内容、その年分の控除証明書や領収書、本人確認書類です。年分ごとに申告書を分けて作り、源泉徴収票がなければ勤務先に再交付を求めます。
国税還付金振込通知書は何年保管すればいいですか?
法律で決まった保管期間はありません。国税庁は「還付金振込通知書は、税務手続で書面の提出を求めることはありません」としています。還付額を後から確かめる資料として、還付申告書を提出した日から5年を目安に申告書の控えと一緒に残しておくと安心です。