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決算整理仕訳とは?主な9項目の仕訳一覧と期末商品棚卸高の設例、税務の要件と会計システムで定型化する範囲【2026年版】

決算整理仕訳とは?主な9項目の仕訳一覧と期末商品棚卸高の設例、税務の要件と会計システムで定型化する範囲【2026年版】

決算整理仕訳とは、期中の記帳だけでは正しく表れない損益と残高を、決算日時点の実態に合わせて直すための修正仕訳です。売上原価の確定、減価償却、貸倒引当金、未払・前払などの経過勘定がその代表で、これを入れて初めて決算書の数字が固まる、という位置づけです。この記事では、中小企業の決算で入れる主な9項目を仕訳例つきの一覧で示し、期末商品棚卸高から売上原価を出す設例を解きます。あわせて、仕訳を入れ忘れると税務上の損金にならない項目、毎月に前倒しできる項目、会計システムで定型化できる範囲まで扱います。

まとめ:決算整理仕訳は9項目の修正、税務の要件と月次化で決まる作業量

決算整理仕訳の中心は、売上原価・減価償却・貸倒引当金・経過勘定の4つです。これに賞与引当金、仮払金などの仮勘定の整理、現金過不足、消費税の精算、未払法人税等を加えた9項目が、中小企業の決算で入る仕訳のほぼすべてになります。

税務の面では、減価償却費と貸倒引当金は「損金経理」、つまり決算で費用として仕訳を入れたことが損金算入の条件です。入れ忘れた分を申告書の上だけで取り戻すことはできません。貸倒引当金を損金にできるのは、資本金1億円以下の普通法人などに限られます。

作業量を減らす手は、期末にしか入れられない仕訳と、毎月に分けて入れられる仕訳を切り分けることです。減価償却や経過勘定の多くは月次に前倒しでき、会計ソフトの定型仕訳と再振替の機能で自動化が効きます。期末に残る棚卸と見積りの判断を、在庫や給与のシステムからどれだけ正確な数字で受け取れるかが、決算の日数を左右します。

決算整理仕訳とは何か、期中の記帳を決算日の実態に合わせる修正と税法の関係

期中の仕訳は、お金が動いた時点や請求書が届いた時点で入るのが普通です。決算整理仕訳は、その記帳を「いつの期の収益・費用か」という基準で並べ直す作業にあたります。

決算整理仕訳が必要になる理由、現金の動きと損益の期間がずれる3つの型

期中の記帳と正しい損益がずれる型は、大きく3つあります。

  • 支払や入金と、サービスを受けた期間がずれている(家賃の前払い、給与の締め後の日数分など)
  • 支出は過去に済んでいて、費用は複数年に分けて計上する(建物や車両の減価償却)
  • まだ支出も損失も確定していないが、当期の原因で将来発生が見込まれる(貸倒引当金・賞与引当金)

法人税法も、この修正を前提に所得を計算します。法人税法第22条4項は、収益と費用の額を「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」に従って計算すると定めた規定です。中小企業が拠り所にする会計処理の基準として、中小企業庁は中小企業の会計に関する基本要領を公開しています。決算整理を入れない帳簿のままでは、会計上も税務上も期間の損益が確定しません。

決算整理前残高試算表から精算表・決算書までの流れと仕訳を入れる位置

決算整理仕訳を入れる位置は、年次決算の手順の中ほどです。

  1. 期中の記帳を締め、預金や売掛金の残高を証拠資料と突き合わせて決算整理前残高試算表を作る
  2. 実地棚卸・固定資産台帳・債権の年齢表など、整理に使う数字を集める
  3. 決算整理仕訳を入れ、決算整理後残高試算表を作る
  4. 整理後の試算表から貸借対照表と損益計算書を作り、法人税等の計算に進む

手書きの時代は、整理前の試算表・整理仕訳・整理後の数字を横に並べる精算表で検算していました。会計ソフトでは整理仕訳を入れた時点で試算表が更新されるため、精算表を別に作る必要はほとんどありません。決算日から申告期限までの全体の日程は決算の種類と期限、流れを法律別に整理した記事で扱っています。

決算整理仕訳の一覧、中小企業の決算で入れる主な9項目の仕訳例と税務の要件

ここからは項目ごとに、仕訳の形と金額の決め方を見ていきます。先に全体を一覧にします。

決算整理仕訳の一覧表、9項目の借方と貸方の勘定科目と金額の根拠

項目 借方 貸方 金額の根拠
売上原価 仕入/繰越商品 繰越商品/仕入 期首・期末の棚卸高
減価償却 減価償却費 減価償却累計額 固定資産台帳
貸倒引当金 貸倒引当金繰入 貸倒引当金 期末債権×繰入率
経過勘定 前払費用など 支払家賃など 契約と対象期間
賞与引当金 賞与引当金繰入 賞与引当金 支給見込額の按分
仮勘定の整理 旅費交通費など 仮払金 精算書と領収書
現金過不足 雑損失 現金過不足 原因不明の差額
消費税の精算 仮受消費税 仮払消費税・未払消費税 消費税の申告額
未払法人税等 法人税、住民税及び事業税 仮払法人税等・未払法人税等 法人税等の申告額

実務でまず押さえるのは上の4行です。この4つで損益への影響の大半が決まり、下の5行は金額が確定すれば機械的に入る仕訳が中心になります。順番にも意味があり、消費税と法人税等は他の整理がすべて終わってからでないと金額が出ません。

税務との関係で扱いが分かれるのが賞与引当金です。法人税法第22条3項2号は、償却費以外の費用のうち期末までに債務の確定しないものを損金から除いているため、会計上は計上しても、税務上は申告書で加算して損金に入れない処理になります。

期末商品棚卸高の決算整理仕訳、仕入と繰越商品で売上原価を出す2行の設例

商品を売る会社は、期中に仕入れた金額をいったん「仕入」に計上しています。決算では、期首の在庫を費用に足し、期末に残った在庫を費用から抜いて資産に戻します。

設例として、期首商品棚卸高80万円、当期の仕入高1,200万円、実地棚卸で数えた期末商品棚卸高100万円の会社を考えます。決算整理仕訳は次の2行です。

  1. (借方)仕入 800,000円 /(貸方)繰越商品 800,000円:期首の在庫を当期の費用に振り替える
  2. (借方)繰越商品 1,000,000円 /(貸方)仕入 1,000,000円:期末の在庫を費用から資産に戻す

整理後の仕入勘定は80万円+1,200万円−100万円=1,180万円で、これが損益計算書の売上原価です。期末の棚卸高が10万円多く数えられれば、売上原価は10万円減り、利益がそのまま10万円増えます。決算の数字の中で、棚卸高ほど利益を直接動かす項目はありません。数え方の手順と、帳簿の在庫との差異の許容水準は実地棚卸の手順と差異率の許容水準をまとめた記事で扱っています。

減価償却費の決算整理仕訳、損金経理が要件になる理由と少額資産の40万円基準

減価償却の決算整理仕訳は、固定資産台帳で計算した当期の償却費を「(借方)減価償却費 /(貸方)減価償却累計額」で入れる形が一般的です。取得価額300万円の普通自動車(耐用年数6年)を定額法で償却するなら、償却率0.167を掛けた年50万1,000円になります。計算方法の詳細は減価償却の仕組みと計算方法、会計システムで自動化できる範囲を解説した記事に委ねます。

税務で気をつけるのは、法人税法第31条1項の書き方です。損金に算入できる償却費は、会社が「償却費として損金経理をした金額」のうち償却限度額までと定められています。決算で仕訳を入れなかった年の償却費は、申告書の別表だけで損金に足すことができません。

取得価額の小さい資産には特例があります。国税庁のタックスアンサーNo.5408は、青色申告の中小企業者等が30万円未満の減価償却資産を取得したとき、年300万円を限度に全額を損金にできる特例を、令和8年3月31日までの取得分として説明しています。令和8年度税制改正の大綱では、この基準を40万円未満へ引き上げ、適用期限を3年延ばし、常時使用する従業員が400人を超える法人を対象から外すとされました。どの取得日の資産から新しい基準になるかは、決算期ごとに税理士と確かめてください。

貸倒引当金の繰入、資本金1億円以下の法人に限られる法定繰入率の業種別の数値

貸倒引当金は、期末の売掛金や貸付金のうち将来回収できなくなる見込み分を、当期の費用として積む仕訳です。税務上、繰入額を損金にできる法人は限られています。国税庁のタックスアンサーNo.5501によると、対象は資本金1億円以下の普通法人などの中小法人、公益法人等、銀行・保険会社などです。資本金が1億円を超える一般の事業会社は、会計上引当金を積んでも税務上は損金になりません。

中小法人は、過去3年の貸倒実績から計算する実績繰入率の代わりに、業種ごとの法定繰入率を選べます。

業種 法定繰入率
卸売業・小売業(飲食店業を含む) 1,000分の10
製造業 1,000分の8
金融業・保険業 1,000分の3
割賦販売小売業等 1,000分の7
その他の事業 1,000分の6

期末の売掛金が2,000万円の卸売業なら、繰入限度額の目安は20万円です。前期末の残高15万円を残して差額の5万円だけを「(借方)貸倒引当金繰入 /(貸方)貸倒引当金」で積む差額補充法と、前期分をいったん戻して20万円を積み直す洗替法があり、どちらでも期末の残高は同じ20万円になります。第52条も第31条と同じく損金経理を条件にしているため、仕訳を入れなければ損金になりません。回収が遅れている債権の見つけ方と貸倒処理までの流れは滞留債権を年齢表で検知して貸倒処理まで進める運用設計の記事にまとめています。

未払費用と前払費用など経過勘定4種類の仕訳と、翌期首に戻す再振替仕訳

経過勘定は、契約に基づいて継続的にサービスを受け渡す取引で、お金の動きと期間がずれた分を調整する科目です。4種類あります。

  • 未払費用:3月分の電気代や、20日締めの給与の21日〜31日分など、当期にサービスを受けたのに未払いのもの
  • 前払費用:3月に払った4月分の家賃など、翌期のサービスの対価を先に払ったもの
  • 未収収益:貸付金の利息のうち、当期の日数分でまだ受け取っていないもの
  • 前受収益:受け取った家賃のうち、翌期の分にあたるもの

3月決算の会社が3月末に4月分の家賃30万円を払っていれば、決算整理仕訳は「(借方)前払費用 300,000円 /(貸方)支払家賃 300,000円」です。翌期首の4月1日には逆の仕訳を入れて費用に戻します。これを再振替仕訳と呼び、入れ忘れると翌期の家賃が1か月分少なく計上されます。

商品の手付金のように、継続的なサービスでない取引の前払いは前払費用ではなく前払金です。経過勘定と取り違えると、再振替の対象を誤ります。

短期前払費用の特例、1年以内の前払いを支払時の費用にできる条件と外れる例

前払費用には、税務上の特例があります。法人税基本通達2-2-14は、支払った日から1年以内に受けるサービスの前払いについて、継続して支払った期の損金にしているなら、期間で按分せず支払時の費用にしてよいとしています。保険料や地代家賃を年払いしている会社が、毎期この処理を続ける例は多いでしょう。

ただし、何でも認められるわけではありません。国税庁の質疑応答事例「短期前払費用の取扱いについて」は、3月決算の法人が毎年3月末に4月〜翌3月分の地代を払う例は適用できる一方、2月に4月〜翌3月分の家賃を払う例は認めないと回答しています。支払時点から1年を超える期間の対価になるためです。利益が出た期だけ1年分をまとめて払う処理も、継続して行うという条件を満たしません。

消費税の精算と未払法人税等、税抜経理の会社が最後に入れる2本の決算整理仕訳

税抜経理の会社は、期中の売上にかかる消費税を仮受消費税、仕入や経費にかかる消費税を仮払消費税に分けて記帳しています。決算で両者を相殺し、納める額を未払消費税に振り替えます。仮受消費税が300万円、仮払消費税が220万円で、申告書の納付額が80万円なら「(借方)仮受消費税 3,000,000円 /(貸方)仮払消費税 2,200,000円・未払消費税 800,000円」です。申告書の納付額と帳簿の差額が出たときは、端数の差を雑収入か雑損失で処理します。

最後に法人税・住民税・事業税を計算し、中間納付額を仮払法人税等から差し引いた残りを未払法人税等に計上します。この2本は他の整理仕訳がすべて固まったあとでしか金額が決まらないため、決算の最終日に入る仕訳になります。

決算整理仕訳を月次に前倒しする設計、年1回の締め作業を毎月に分散させる方法

決算整理仕訳を年に1回まとめて入れると、決算月の作業が膨らむだけでなく、毎月の試算表の利益が実態とずれます。前倒しできる項目を毎月の締めに移すのが、決算を短くする近道です。

毎月入れられる整理仕訳と期末にしか入れられない整理仕訳の分け方と判断基準

月次に移せるかどうかは、金額を毎月決められるかで判断します。

区分 項目 月次での扱い
毎月入れられる 減価償却 年額の12分の1を定型計上
毎月入れられる 経過勘定 月末ごとに計上と再振替
毎月入れられる 賞与引当金 支給見込額を月割りで計上
期末が中心 売上原価 月次は帳簿在庫で概算
期末が中心 貸倒引当金 期末の債権残高で確定
期末のみ 消費税・法人税等 申告額が出てから計上

減価償却・経過勘定・賞与引当金を毎月入れておけば、決算月に残るのは棚卸・貸倒引当金・税金の3種類になります。月次の試算表を何営業日で締めるかの手順は月次決算を5営業日で締める手順とシステム化の判断をまとめた記事で扱っています。

決算整理で多い誤り、再振替の漏れと棚卸の計上漏れを前期比較で見つける方法

決算整理の誤りで多いのは、次の4つです。影響の大きい順に並べます。

  1. 期末商品棚卸高の数え漏れや二重計上:利益が同額だけ動く
  2. 前期に計上した経過勘定の再振替漏れ:当期の費用が前期分だけずれる
  3. 期中に取得した固定資産の台帳登録漏れ:減価償却費が計上されず、損金経理の要件も満たさない
  4. 仮払金・仮受金の精算漏れ:内訳明細書に残高が残り、金融機関に使途を問われる

見つける方法は、整理後の試算表を前期と科目別に並べ、増減が大きい科目の理由を1行ずつ説明できるか確かめることです。前払費用や未払費用の残高が前期と同額のまま残っていれば、再振替漏れを疑ってください。棚卸高が売上の伸びと比べて極端に増えていれば、数え方か単価の誤りが混ざっている可能性があります。

会計システムで決算整理仕訳を定型化する範囲と、作り込みを見送る会社の条件

決算整理仕訳のうち、会計ソフトの標準機能で自動化できるものと、外のシステムから数字を受け取らないと入らないものがあります。どこまで仕組みにするかは、この線引きで決まります。

会計ソフトの定型仕訳・固定資産台帳・再振替機能で自動化できる整理仕訳

多くの会計ソフトには、決算整理に使える機能が3つあります。毎月同じ金額を入れる定型仕訳(自動仕訳)、固定資産台帳から償却費の仕訳を作る機能、翌期首に逆仕訳を自動で入れる再振替の機能です。

この3つで、減価償却・経過勘定・賞与引当金の月割り計上はほぼ自動になります。固定資産台帳の登録と償却方法の設定さえ正しければ、償却費の計算で人が電卓をたたく場面はありません。固定資産の件数が多く、台帳を会計ソフトの外で管理している会社は、固定資産管理システムの機能と固定資産台帳の関係を先に整理すると、償却費の仕訳の連携方法が決めやすくなります。

在庫・給与・販売管理から数字を受け取る整理仕訳と、連携を作る3つの条件

売上原価・賞与引当金・貸倒引当金は、会計ソフトの外にある数字が起点です。期末の在庫金額は在庫管理や販売管理のシステムに、賞与の支給見込額は給与システムに、債権の年齢は請求や販売管理のシステムにあります。これを表計算で集計し直して会計ソフトに手入力している会社では、決算整理の日数の大半がこの集計に使われています。

連携の作り込みを検討すべきなのは、次のいずれかに当たるときです。

  1. 在庫の品目数や倉庫が多く、期末の棚卸金額を販売管理や在庫管理のデータから表計算で集計し直している。
  2. 拠点や事業部ごとに別のシステムで売上・仕入を管理しており、整理仕訳の元になる数字を毎期手で合算している。
  3. 月次で賞与引当金や貸倒引当金まで計上したいが、給与や債権のデータが会計ソフトに届くのが月末から1週間以上遅れる。

どの条件でも、効くのは会計ソフトの入れ替えより、周辺システムから整理仕訳の元データを決まった形式で受け取る連携部分です。既存の会計ソフトを残して連携だけを作るのか、基盤ごと刷新するのかを含めて、会計・経理システム開発のように要件の整理から相談できる開発会社に見積もりを取ると、次の決算に間に合う範囲が見えてきます。

作り込みを見送る判断、整理仕訳が20本未満で在庫を持たない会社は標準機能で足りる

在庫を持たないサービス業で、決算整理仕訳が年に20本もない会社なら、連携の開発は過剰です。この規模では、固定資産台帳と定型仕訳を正しく設定し、税理士の確認を受けながら期末に手で入れるほうが、開発費も保守の手間もかかりません。

もう1つの見送り条件は、整理仕訳の遅れの原因がデータではなく判断にある場合です。棚卸資産の評価損を計上するか、貸倒れを個別に見積もるかといった判断が経営者の確認待ちで止まっているなら、システムを入れても決算は1日も縮みません。先に判断の期限と担当を決めてください。

よくある質問

決算整理仕訳について、よく挙がる質問に答えます。

決算整理仕訳と決算修正仕訳は違うものですか?

同じ意味で使われることがほとんどです。どちらも、期中の記帳を決算日時点の実態に合わせて直すための仕訳を指します。会社や税理士事務所によっては、棚卸や減価償却のように毎期決まって入る仕訳を決算整理仕訳、期中の記帳の誤りを見つけて直す仕訳を決算修正仕訳と呼び分けることもあります。呼び方に決まりはないため、社内で使い分けるなら、定型の整理か誤りの訂正かで区別すると混乱しません。

決算整理仕訳の「しいくりくりしい」とは何ですか?

期末商品棚卸高の決算整理仕訳を覚えるための語呂合わせです。1行目が「(借方)仕入 /(貸方)繰越商品」、2行目が「(借方)繰越商品 /(貸方)仕入」で、借方と貸方の勘定科目の頭文字を順に読むと「し・くり・くり・し」になることから、簿記の学習でよく使われます。1行目で期首の在庫を費用に足し、2行目で期末の在庫を費用から抜く、という意味を押さえておけば、語呂に頼らなくても仕訳の向きを間違えません。

個人事業主にも決算整理仕訳は必要ですか?

必要です。青色申告決算書や収支内訳書を作る前に、個人事業主も売上原価の計算、減価償却、未払費用や前払費用の計上を行います。法人と違い、未払法人税等の計上はなく、所得税や住民税は事業の経費になりません。貸倒引当金は、青色申告の個人事業主なら年末の売掛金などの5.5%(金融業は3.3%)を限度に繰り入れられる制度がありますが、要件は申告の年分ごとに国税庁の最新の案内で確かめてください。

決算整理仕訳を入れ忘れて申告したらどうなりますか?

結果は入れ忘れた項目によって分かれます。減価償却費と貸倒引当金は特に注意が要る項目です。減価償却費や貸倒引当金の繰入は損金経理が条件のため、入れ忘れた期に損金に算入することはできず、その期の所得は多めに計算されたままになります。未払費用の計上漏れのように費用が翌期にずれるだけの項目は、翌期に費用として計上されますが、期間の損益は崩れます。売上の計上漏れや棚卸高の過少計上で所得が少なく出ていた場合は、修正申告と加算税の対象になるため、気づいた時点で税理士に相談してください。

決算整理仕訳は税理士に任せるべきですか?

会社の経理がどこまで正確に締められるかで決めてください。預金残高と試算表が毎月一致し、固定資産台帳も整っている会社なら、減価償却や経過勘定の整理仕訳まで自社で入れ、税理士には確認と税金の計算を頼む分担で十分です。棚卸資産の評価損や貸倒れの見積りなど税務の判断が絡む項目、消費税の精算や法人税等の計算は、税理士に任せる会社が多いでしょう。自社で入れる範囲を広げるほど、税理士への依頼は確認中心になり、決算の日程も読みやすくなります。

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