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経審(経営事項審査)とは:P点の算式と令和8年7月改正、評点データを社内で揃える方法

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経審(経営事項審査)は、国や自治体の公共工事を元請で請け負う建設業者が、決算のたびに受ける審査です。結果は総合評定値(P点)という1つの数字になり、各発注機関の入札参加資格の格付けに使われる数値です。この記事では、P点を構成する5つの評点が決算書や工事台帳のどの数値から作られるのか、2026年(令和8年)7月1日施行の改正でW評点の配点がどう変わったのか、有効期間1年7か月の数え方と申請の手順を、国土交通省の資料に沿って整理します。後半では、評点の元データを社内の台帳から毎年ぶれずに集める設計と、システム化に踏み切るべき会社の条件まで扱います。

まとめ:経審の評点を決める5つの数値と、改正後に先に手を付ける項目

経審は「経営規模等評価(X1・X2・Z・W)」と「経営状況分析(Y)」の2つの審査を受け、その結果から総合評定値Pを請求する仕組みです。算式はP=0.25X1+0.15X2+0.20Y+0.25Z+0.15Wで、完成工事高(X1)と技術力(Z)がそれぞれ25%を占めます。

2026年7月1日以降の申請では、W評点の社会保険の減点項目が消え、「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」の宣言が5点の加点項目として新設されました。CCUSの就業履歴の加点は最大15点から10点に下がっています。宣言は審査基準日(直前の決算日)より前に済ませておかないと点にならないため、次の決算日までに宣言するかどうかを先に決めてください。

実務で点数を左右するのは、業種別の完成工事高と技術職員名簿の正確さです。どちらも工事台帳と人事データから作るため、決算後にまとめて集計する運用だと毎年同じ箇所でずれます。台帳の段階で業種と資格を持たせておくことが、申請作業を短くする一番の近道です。

経審の仕組みと受審が必要な建設業者、建設業法第27条の23の要件

経審は任意の評価制度ではなく、法律で受審が義務づけられた審査です。誰が受け、結果がどこで使われるのかを先に押さえます。

公共工事を元請で受ける業者が対象、請負代金500万円以上という線引き

建設業法(昭和24年法律第100号)の第27条の23は、公共性のある施設や工作物の建設工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者に、経営に関する客観的事項の審査を受けるよう定めています。対象工事は建設業法施行令第45条で、国・地方公共団体・公共法人などが発注し、1件の請負代金が500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上)のものです。

つまり、民間工事だけを請け負う会社や、公共工事でも下請としてだけ入る会社は受審の義務がありません。逆に、元請で公共工事を1件でも受けたいなら、建設業許可を持ったうえで経審を受け続ける必要があります。建設業許可の要件や請負契約・技術者配置の規制は建設業法の3規制を業務システムの要件に置き換えて解説した記事で整理しています。

経審は客観点、発注者別評価と合算して入札参加資格の格付けが決まる流れ

公共工事の発注機関は、入札に参加したい建設業者の資格審査を行います。その際、欠格要件を確認したうえで「客観的事項」と「発注者別評価」を点数化し、合計した総合点数で格付けをします。このうち客観的事項にあたるのが経審です。

経審はどの発注機関が使っても同じ結果になるべきものなので、建設業許可を出した許可行政庁(国土交通大臣許可なら地方整備局、知事許可なら都道府県)が審査します。発注者別評価は工事成績や地域貢献など発注機関ごとに基準が違うため、P点が同じでも自治体によって格付けが変わることがあります。

審査基準日は直前の決算日、有効期間1年7か月が途切れる典型的な失敗

中部地方整備局の経営事項審査の手引き(令和8年7月)によると、審査基準日は原則として申請日の直前の事業年度終了日、つまり直前の決算日です。有効期間はこの審査基準日から1年7か月で、結果通知書を受け取った日からではありません。

公共工事の契約を結ぶ日には、その1年7か月前より後の決算日を基準日とする結果通知書を持っている必要があります。3月決算の会社なら、翌年10月末で前年度の結果が切れます。申請が遅れて新しい通知書が間に合わないと、その間は落札しても契約できません。

手引きは、決算後4か月以内を目安に申請するよう案内しています。3月決算なら7月末が目安で、その前に建設業許可の決算変更届を出しておくことが前提です。

総合評定値Pの算式と5つの評点X1・X2・Y・Z・Wが使う数値

P点は5つの評点の加重平均です。どの評点がどの書類の数値から作られるかを知ると、点数が動く理由と、動かせない理由の両方が見えます。

P=0.25X1+0.15X2+0.20Y+0.25Z+0.15Wと評点の上下限

国土交通省の「経営事項審査の主な改正事項(令和8年7月1日施行)」が示す、2026年7月1日以降の申請に適用される各評点の範囲は次のとおりです。

評点 審査項目 最高点 最低点 ウエイト
X1 完成工事高(許可業種別) 2,309 397 0.25
X2 自己資本額と利払前税引前償却前利益 2,280 454 0.15
Y 経営状況(8指標) 1,595 0 0.20
Z 技術職員数と元請完成工事高 2,441 456 0.25
W 社会性等(W1〜W8) 2,073 ▲788 0.15
P 総合評定値 2,159 163 -

X1とZは業種ごとに計算されるため、P点も許可業種ごとに出ます。土木一式と舗装のように複数業種で受審する会社は、業種ごとに完成工事高と技術職員を振り分けることになり、ここが申請作業で最も手間のかかる部分です。

経営規模X1・X2、業種別完成工事高の2年・3年平均と償却前利益

X1は許可業種別の完成工事高で、申請者が2年平均か3年平均かを選べます。直近期の売上が大きく伸びた会社は2年平均、直近期が落ち込んだ会社は3年平均の方が有利になるのが一般的な考え方です。完成工事高は、一式工事以外の業種の分を性質に応じて別の業種へ積み上げる「業種間積み上げ」もできますが、積み上げた元の業種では経審を受けられなくなります。

X2の計算に使うのは、自己資本額と利益額という2つの数値です。自己資本額は基準決算か2期平均を選べ、利益額は「営業利益+減価償却実施額」の2期平均に固定されています。手引きは利益額について「2期平均以外は選べません」と明記しています。

経営状況Yの8指標、登録経営状況分析機関が決算書から計算する範囲

Yだけは許可行政庁ではなく、国土交通大臣の登録を受けた登録経営状況分析機関が審査します。使う指標は、純支払利息比率、負債回転期間、総資本売上総利益率、売上高経常利益率、自己資本対固定資産比率、自己資本比率、営業キャッシュ・フロー、利益剰余金の8つです。

8指標はすべて決算書から機械的に計算されるため、決算が締まった後に申請段階で動かせる余地はありません。経常赤字になると売上高経常利益率と純支払利息比率の2つが同時に悪化する点は、経常利益がマイナスになったときの融資と経審への影響を解説した記事で設例とともに扱っています。

技術力Zの技術職員数、1級5点・2級2点と1人2業種までの数え方

Zは業種別の技術職員数と元請完成工事高から計算します。技術職員として数えられるのは、審査基準日以前に6か月を超える恒常的な雇用関係がある人です。1人の技術職員を申請できる業種は2業種までと決まっています。

点数は資格で変わります。1級の国家資格者は5点、そのうち監理技術者資格者証と監理技術者講習修了証を持つ人は6点、2級は2点、実務経験による者などは1点です。登録基幹技能者講習の修了者や、能力評価で一定のレベルにある技能者にも配点があります。

同じ資格者でも、どの2業種に割り当てるかでZが変わります。資格者が多い会社ほど、割り当ての組み合わせを試算してから名簿を作る価値があります。

令和8年7月1日施行の経審改正で変わったW評点の配点と再審査の期限

2026年7月1日以降の申請では、社会性等を評価するWの中身が変わりました。国土交通省の資料が示す改正点は、減点項目の削除、加点項目の新設、加点対象機械の拡大の3つです。

社会保険の減点3項目が削除され、W評点の最低点が▲788点になった理由

改正前のW1には、雇用保険・健康保険・厚生年金保険の未加入に対して各40点、合計120点を差し引く項目がありました。2020年(令和2年)10月から建設業許可の要件に社会保険の加入が加わり、許可の更新期間が5年であることから、2025年10月以降は許可業者全員が加入済みになります。そのため経審で改めて確認する必要が乏しいとして、3項目とも削除されました。

この結果、W素点の合計の範囲は改正前の237点〜▲210点から、237点〜▲90点に変わっています。公表されているW評点の最高点2,073点と最低点▲788点は、この素点にそれぞれ8.75(1,750÷200)を掛けた値と一致します。加入済みの会社にとっては点数の変化はなく、変わるのは申請書の記入項目です。

自主宣言制度の5点新設と、CCUS就業履歴の配点15点から10点への縮減

新設されたのは「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」の宣言の有無で、配点は5点です。加点の要件は、審査基準日が宣言日以降であることと、宣言書と誓約書を提出することの2つです。決算日の後に宣言しても、その決算期の経審では点になりません。

あわせて、CCUSの就業履歴を蓄積するための措置の配点が下がりました。民間工事を含む全ての建設工事で実施した場合は15点から10点に、全ての公共工事で実施した場合は10点から5点です。対象工事は審査基準日以前1年以内に発注者から直接請け負った工事で、CCUSへの直接入力によらない方法で就業履歴を蓄積できる体制が要件になっています。体制の作り方と年間コストは建設キャリアアップシステムの就業履歴を自動で蓄積する仕組みを解説した記事で詳しく扱っています。

差し引きで見ると、改正前に全ての工事で15点を取っていた会社は改正後に10点へ下がり、自主宣言の5点を足してようやく元の15点に戻ります。宣言は書類の提出で済むため、改正後にまず手を付けるべき項目はこちらです。

建設機械の加点対象に不整地運搬車とアスファルト・フィニッシャを追加

W7の建設機械の保有状況は、保有台数に応じて最大15点を加点する項目です。改正で、能登半島地震の応急復旧で使われた不整地運搬車とアスファルト・フィニッシャが加点対象に加わりました。従来の対象はショベル系掘削機、ブルドーザー、トラクターショベル、モーターグレーダー、移動式クレーン(つり上げ荷重3トン以上)、ダンプ、締固め用機械、解体用機械、高所作業車です。

リースの機械も数えられますが、リース契約は審査基準日から1年7か月以上の使用期間が残っている必要があります。特定自主検査記録表や自動車検査証の有効期間が審査基準日に切れている機械は、原則として対象外です。

改正前の基準で通知を受けた事業者が使える120日以内の再審査申立て

結果通知に不服がある場合、通知書を受け取った日から30日以内なら再審査を申し立てられます。ただし記入漏れや確認書類の不足など、申請者の責任による誤りは対象外です。

審査基準が改正されたときは、改正前の基準で結果通知を受けた申請者も、改正日から120日以内なら再審査を申し立てられます。今回の改正では2026年10月下旬に期限を迎えるため、旧基準の通知で自主宣言などの加点を反映させたい会社は、所管の許可行政庁に期限日を確認してください(本稿の確認時点は2026年10月23日)。

経審の申請手順と、決算後4か月を目安にした申請の年間スケジュール

経審は2つの審査を別々の窓口に申請し、最後にP点を請求する流れです。手引きが示す順序を、決算日からの時間軸で並べます。

決算変更届からP点の通知まで、2つの窓口に分かれる5つの手順

  1. 決算日から4か月以内に、許可行政庁へ建設業許可の決算変更届(事業年度終了届)を出す
  2. 登録経営状況分析機関へ経営状況分析(Y)を申請し、結果通知書を受け取る
  3. 許可行政庁へ経営規模等評価(X1・X2・Z・W)を申請し、同じ様式で総合評定値(P)を請求する
  4. 確認書類(工事経歴書・技術職員名簿・W項目の証明書類など)を審査に合わせて提出する
  5. 経営事項審査結果通知書を受け取り、各発注機関の入札参加資格申請に使う

国土交通大臣許可の業者は、2023年(令和5年)1月10日から建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)で電子申請もできるようになりました。結果は一般財団法人建設業情報管理センターのホームページで公表され、通知書の発行日から約30日後に誰でも閲覧できます。競合他社や発注者にも数値が見られる前提で、申請内容を整えてください。

申請書や確認書類に虚偽の記載をすると、建設業法第50条などの罰則の対象になり、虚偽の結果通知書を発注機関に出せば指示や営業停止の行政処分もありえます。点数を上げる工夫は、あくまで実態のある数値と書類の範囲で行うものです。

経審の評点データを工事台帳・会計・技術者台帳から集める仕組み

経審の申請作業が重くなる原因は、制度の難しさよりも、社内のデータが評点の単位で揃っていないことにあります。どの数値をどこから持ってくるかを一覧にすると、毎年のずれの出どころが分かります。

評点ごとの元データと保管先、完成工事高は工事台帳の業種区分が起点

評点 申請に使う数値 社内の元データ ずれが起きやすい箇所
X1・Z 業種別の完成工事高と元請完成工事高 工事台帳・工事経歴書 工事ごとの業種区分の付け方
X2 自己資本額・営業利益・減価償却実施額 会計システムの決算書 建設業の様式への組替え
Y 8指標(分析機関が計算) 会計システムの決算書 完成工事原価の集計範囲
Z 技術職員の資格と雇用期間 人事台帳・資格証の写し 2業種の割り当てと退職者
W 加入・認定・保有の有無と証明書類 総務の書類と機械台帳 審査基準日時点の有効期限

最も手戻りが多いのはX1とZの元になる業種別の完成工事高です。工事台帳に業種を持たせず、決算後に工事名から業種を振り分けると、担当者によって判断が分かれ、工事経歴書と完成工事高の合計が合わなくなります。受注登録の時点で許可業種を1つ決めて工事台帳に記録しておけば、決算後に必要な作業は、その記録の集計だけです。工事台帳に持たせる項目は工事台帳の記載項目と作成義務の根拠を解説した記事で、完成工事高を建設業会計の科目で正しく出す方法は建設業会計システムに必要な要件と選び方を解説した記事で扱っています。

技術職員名簿に必要な資格・CPD・雇用期間を1つの台帳で持つ設計

技術職員名簿は、資格の種類、取得日、監理技術者講習の修了日、入社日、生年月日(35歳未満の若年技術職員の判定に使う)を組み合わせて作ります。これらが人事システム、資格証のファイル、現場の配置表に分かれていると、審査基準日以前6か月超の雇用という条件の確認だけで数日かかります。

W1のCPD単位の取得数や技能レベルの向上者数も、同じ人の単位で集計する項目です。1人1行の技術者台帳に資格とCPD単位と雇用期間をまとめておけば、名簿の作成と2業種の割り当ての試算を同じ表の上で行えます。

W評点の確認書類を審査基準日の時点で揃える、有効期限の管理方法

W項目の多くは「審査基準日の時点で有効か」で判定されます。防災協定は審査基準日時点で有効な協定に限られ、ISOやエコアクション21の認証も審査基準日が有効期間内である必要があります。建設機械で問われるのは検査の有効期間、リースで問われるのは残りの契約期間です。

決算後に書類を集め始めると、期限切れに気づいても取り返せません。認証や協定、検査の有効期限を1つの一覧に集め、決算日の3か月前に期限切れの見込みを確認する運用にすると、取りこぼしを防げます。

経審対応をシステム化すべき会社と、表計算と行政書士で足りる会社の境界

評点データを揃える仕組みは、すべての建設業者に必要なわけではありません。受審業種の数、技術職員の人数、CCUSの加点を狙うかどうかで線を引けます。

複数業種で受審し技術職員が20人を超える会社はシステム化を採用する

次の条件のうち2つ以上に当てはまる会社は、工事台帳と技術者台帳を経審の単位で持つシステムを作る方が、毎年の申請作業の負担を確実に減らせます。

  • 3業種以上で経審を受けており、業種間の完成工事高の振り分けに毎年迷っている
  • 技術職員が20人を超え、2業種の割り当てを試算しないとZの点数が決まらない
  • CCUSの就業履歴の加点で10点を取るため、全ての工事で現場契約情報を登録している
  • 工事台帳・会計・人事がそれぞれ別のソフトで、申請のたびに手で突き合わせている

この規模になると、経審のために集める数値は原価管理や工事の進捗管理、技術者の配置計画と同じデータです。受注登録で業種を決め、工事台帳から完成工事高を、技術者台帳から名簿を出す設計にすれば、経審は年1回の集計作業に変わります。工事台帳・原価管理・技術者管理を一体で持つ仕組みは、建設業向けシステム開発で既存のソフトとの連携も含めて相談を受けています。

1業種で技術職員が数人の会社は、経審だけのためのシステム化は過剰

受審が1業種で技術職員が数人、公共工事の受注が年に数件という会社は、経審のためだけにシステムを作る必要はありません。業種の振り分けも名簿の作成も表計算で十分に回り、申請書類の作成は行政書士に任せる方が費用は安く済みます。

この規模で先にやるべきことは2つです。1つは、工事台帳に許可業種の列を1つ足して受注時に記録すること。もう1つは、自主宣言制度の宣言を次の決算日より前に済ませることです。どちらも費用はほとんどかからず、前者は毎年の集計の手間を、後者はW評点の5点を確実に取りにいけます。

よくある質問

経審について問い合わせの多い質問に、国土交通省と地方整備局の資料を根拠に答えます。

民間工事しか請け負わない会社も、経審を受ける必要がありますか?

受ける義務はありません。建設業法第27条の23が受審を求めているのは、国や地方公共団体などが発注する請負代金500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上)の公共工事を、発注者から直接請け負おうとする建設業者です。民間工事だけの会社や、公共工事に下請としてだけ入る会社は対象外です。将来の公共工事への参入を考えるなら、受審の前年度から工事台帳に許可業種を記録しておくと、初回の申請で完成工事高の振り分けに迷わずに済みます。

経審の点数(P点)は、何点あれば公共工事の入札に参加できますか?

全国共通の合格点はありません。P点は入札参加資格の格付けに使う客観点で、各発注機関がそこに独自の発注者別評価を加えて等級を決めます。何点でどの等級になるかは、自治体や工事の種類ごとに公表されている格付け基準で確かめてください。P点の範囲は2026年7月以降の申請で最高2,159点、最低163点です。入札したい発注機関の等級の境目を先に調べ、どの評点で何点上積みすれば届くかを逆算すると、手を付ける項目が絞れます。

決算日を過ぎてから加点を取りにいくことはできますか?

ほとんどの項目はできません。W評点の加点は審査基準日、つまり直前の決算日の時点の状態で判定されるからです。自主宣言制度の宣言も、審査基準日が宣言日以降でなければ点になりません。建退共や法定外労災への加入、ISOの認証取得なども同じで、効果が出るのは次の決算期の経審からになります。加点を狙う項目は決算日の数か月前までに一覧にし、決算日より前に手続きを終えておく必要があります。

経審の結果は、ほかの会社や発注者からも見られますか?

ほかの会社や発注者も閲覧可能です。経審の結果は、公正さの確保と虚偽申請の抑止のために公表されています。公表と閲覧は一般財団法人建設業情報管理センターに委任されており、総合評定値と完成工事高などの審査項目ごとの数値・評点が、結果通知書の写しとして同センターのホームページに載ります。閲覧できるようになるのは、結果通知書の発行日から約30日後です。競合他社が自社の完成工事高や技術職員数を把握できる前提で、申請内容を考えてください。

経審の有効期限が切れると、受注済みの工事はどうなりますか?

有効期間の1年7か月が求められるのは、公共工事の請負契約を結ぶ時点です。契約済みの工事が、期間切れを理由に取り消されるわけではありません。ただし期間が切れている間は、入札で落札しても新たな契約を結べません。3月決算の会社なら、前年度の結果は翌年10月末で切れます。毎年決算後4か月以内(3月決算なら7月末)を目安に申請し、新しい結果通知書を切れ目なく受け取れる日程を組んでください。

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