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Screaming Frog SEO Spiderとは?無料版の上限と使い方【v24対応】

Webマーケティング戦略

Screaming Frog SEO Spiderは、自分のPCにインストールして使うサイトクローラーです。URLを入れて実行すると、サイト内のページを巡回してリンク切れ・タイトル・メタディスクリプション・リダイレクト・canonicalなどを一覧で吐き出します。無料でも500URLまで使えるため、テクニカルSEOの最初の一歩として導入されることが多い一方、「どこまで無料でできるのか」「年199ポンドを払う価値があるのはどんなサイトか」が分かりにくいツールでもあります。この記事では、公式が公開している価格・機能制限・推奨環境の実数と、2026年5月のv24で追加されたMCP連携までを整理します。

まとめ:Screaming Frog SEO Spiderの要点

項目 内容
種別 デスクトップインストール型のサイトクローラー
開発元 Screaming Frog Ltd(英国のSEOエージェンシー)
最新版(2026年8月時点) 24.3(2026年6月29日)
対応OS Windows / macOS / Linux(64bit必須)
無料版の上限 1クロール500URL、クロール保存不可
ライセンス 年199ポンド(1〜4本)、20本以上は年169ポンド
ライセンスの単位 1キーにつき1名

判断の目安はシンプルで、総URL数が500を超えるサイトを継続的に見るなら有料版、単発の点検や小規模サイトなら無料版で足ります。この境界線を作っている具体的な制限から見ていきます。

Screaming Frog SEO Spiderの正体と対応環境

ブラウザではなく手元のPCが巡回するタイプのクローラー

クラウド型のSEOツールが「あらかじめ収集済みのデータを見せる」のに対し、Screaming Frog SEO Spiderは実行したPCが自分でHTTPリクエストを投げてサイトを巡回します。データの鮮度はクロールを回した瞬間そのもので、社内サーバーやステージング環境、ベーシック認証の裏側など、外部ツールが到達できない場所も対象にできます。反面、巡回の負荷とマナーは実行者の責任になります。

取得できるのは、ステータスコード、タイトルと文字数、meta description、h1・h2、meta robots、canonical、hreflang、画像のalt、内部リンクと被リンク(サイト内)、リダイレクトの連鎖といったHTML側のシグナル一式です。順位やアクセス数を測るツールではないため、テクニカルSEOとは?主要施策と優先順位つきチェックリスト【2026年版】で言えば「実装の不備を洗い出す」工程を担当します。

最新バージョンと動作環境

2026年8月時点の最新版は24.3で、2026年6月29日にリリースされています。機能追加を伴うメジャーアップデートである24.0は2026年5月19日公開で、後述するMCP対応やクロールの自動比較がここで入りました。24.0ではarm64版のLinuxパッケージ(Ubuntu・Fedora)も追加されています。対応OSはWindows、macOS(Apple Silicon版とIntel版)、Linuxで、いずれも64bitのOSが必要です。

現行版は既定でデータベースストレージモードで起動し、RAMの割り当ては2GBです。この既定値でおよそ1万〜10万URLのサイトを扱えます。公式は200万URLまでのクロールに対して「File > Settings > Memory Allocation」から4GBへ引き上げることを推奨しており、数百万URL規模を想定する場合はSSDと16GBのRAMを推奨しています。数千〜数万ページの一般的な企業サイトなら、既定のまま設定を触る必要はありません。

無料版と有料ライセンスの境界線

無料版で完結する範囲と、そこで止まる操作

無料版の制限は3点に集約されます。1クロールあたり最大500URL、クロール結果を保存して開き直せない、そして設定(Configuration)の大半が使えないことです。

機能 無料版 ライセンス版
クロール上限 500URL 上限なし
リンク切れ・リダイレクト検出
タイトル・メタデータ分析
meta robots・hreflang確認
完全重複ページの検出
XMLサイトマップ生成
サイト構造の可視化
クロールの保存・再オープン 不可
設定(Configuration)の変更 制限
JavaScriptレンダリング 不可
カスタム抽出・ソースコード検索 不可
GA・Search Console連携 不可

見落とされがちですが、XMLサイトマップの生成は無料版でも使えます。逆に、クロールを保存できない制約は思ったより重く、500URL以内のサイトでも「先週の結果と比べる」運用は無料版では成立しません。

年199ポンドを払う判断基準

ライセンスは1〜4本で年199ポンド、5〜9本で年189ポンド、10〜19本で年179ポンド、20本以上で年169ポンドです。1つのキーを使えるのは1名のみと明記されているため、チームで共有する運用は規約上できません。有効期限が切れると無料版に戻り、それまでに保存したクロールも開けなくなります。購入時に自動更新を選べます。円換算額は為替で動くので、決済時のレートで確認してください。

判断は総URL数と点検頻度の2軸で決まります。総URL数が500を超えるサイトは、無料版では全体像を一度も見られないため、その時点で有料が前提です。500URL未満でも、月次で差分を追いたい、JavaScriptで描画されるページを見たい、Search Consoleのデータと突き合わせたいという要件があるなら有料に踏み込む理由になります。逆に、静的な数十ページのサイトを年に数回点検するだけなら無料版で用が足ります。ライセンスは「Licence > Enter Licence Key」からユーザー名とキーを入力して有効化します。

初回クロールの手順と最初に見るタブ

インストールから初回クロール開始までの手順

公式サイトからインストーラーを入手して起動し、上部の入力欄に対象サイトのURLを入れて「Start」を押すだけでクロールが始まります。設定を触る必要はありません。完了までの時間はページ数・サーバーの応答速度・スレッド数の設定に左右され、既定の5スレッドでもサーバーの応答が遅ければ数百ページで数十分かかることがあります。

結果を最初に見るべきタブは4つです。Response Codesで4xx・5xxとリダイレクトを確認し、Page Titlesで重複や欠落を確認し、Meta Descriptionで未設定のページを拾い、Directivesでnoindexの誤爆を確認します。この4つは、公開直後に起きやすい404・タイトル重複・meta description欠落・noindex誤爆の4類型にそのまま対応しています。右側のOverviewパネルには該当URL数が集計されるので、どのタブに問題が溜まっているかは一覧で判断できます。

コマンドラインからの実行(ライセンス必須)

定期実行やCI組み込みが必要なら、GUIを開かずヘッドレスで回せます。実行ファイルはOSごとに異なり、Linux(Ubuntu・Fedora)はターミナルでscreamingfrogseospider、Windowsはインストール先のScreamingFrogSEOSpiderCli.exe、macOSはアプリケーションバンドル内の実行ファイルを指定します。以下はLinuxでの例です。

screamingfrogseospider --crawl https://www.example.com --headless --save-crawl --output-folder /tmp/crawl

--crawlで対象URL、--headlessでGUIなし実行、--save-crawlでクロールの保存、--output-folderで出力先を指定します。特定タブの書き出しは--export-tabsです。コマンドライン実行にはライセンスが必要で、初回は一度GUIを起動してEULAへの同意・ライセンスキーの入力・ストレージモードの選択を済ませておきます。正確な指定方法はOSごとに違うため、公式のコマンドラインガイドで確認してください。

リンク切れとtitle・meta descriptionの点検

Response Codesでのリンク切れとリダイレクト連鎖の洗い出し

クロール後にResponse Codesタブを開き、フィルタを「Client Error (4xx)」に切り替えると、404を返しているURLだけが残ります。ここで重要なのは、404のURL自体ではなく、そこへリンクしている側です。下部パネルの「Inlinks」に、そのURLを参照している元ページとアンカーテキストが出るので、修正すべきファイルはここで特定します。

あわせて「Redirection (3xx)」も見てください。A→B→Cとリダイレクトが連鎖していると、クロール効率と評価の受け渡しの両方で損が出ます。「Reports > Redirects > Redirect Chains」から連鎖の全体像をCSVで書き出せるので、リンク元を最終URLへ直接張り替えれば解消できます。巡回効率そのものの考え方はクローラビリティとは?SEOでの重要性と向上させる方法で扱っています。

タイトルとメタディスクリプションの重複・欠落の潰し方

Page Titlesタブには「Duplicate」「Missing」「Over X Characters」「Same as H1」といったフィルタが用意されています。優先して潰すのはDuplicateとMissingで、文字数超過はその後です。タイトルの重複は、ページネーションや絞り込み条件のURLが独立ページとして生成されている構造上の問題を示していることが多く、文言を書き換えるより先にURL設計を疑う価値があります。

Meta Descriptionタブも構成は同じです。未設定のページは検索結果でスニペットが自動生成されるため、必ずしも致命的ではありませんが、クリック率を作り込みたいページが「Missing」に並んでいれば手当ての対象になります。書き出したCSVをGoogle Search Consoleの表示回数と突き合わせると、優先順位を定量的に決められます。突き合わせ方は別記事で扱っています。Google Search Consoleデータの可視化とクラスタリング分析とは何か?その概要と重要性について

XMLサイトマップの生成と更新運用

クロールが100%完了した後に上部メニューの「Sitemaps > XML Sitemap」を選ぶと、クロール済みURLからサイトマップを書き出せます。無料版でも使える機能です。既定で対象になるのはInternalタブに入った200応答のHTMLページだけで、3xx・4xx・5xx、robots.txtでブロックされたURL、noindex、canonicalで正規化されたURL、rel=”prev”を持つページ、PDFは除外されます。設定次第でnoindexやPDFを含めることもでき、lastmod・priority・changefreqの扱いも個別に指定できます。

Googleはpriorityとchangefreqを無視すると明言しており、lastmodについても「一貫して検証可能な形で正確な場合にのみ使用する」としています。したがって、正確な更新日時を出せないならlastmodは付けず、priorityとchangefreqは最初から使わない形が扱いやすくなります。URLが49,999件を超えると、SEO Spiderが自動で複数ファイルに分割し、それらを参照するサイトマップインデックスを生成します。

注意したいのは、CMSのプラグインが生成するサイトマップと二重管理になりやすい点です。Screaming Frogで出したサイトマップは、あくまでクロールした瞬間のスナップショットです。更新頻度の高いサイトでは、恒常的な配信はCMS側に任せ、Screaming Frog側は「プラグインの出力に漏れや誤りがないかを突き合わせる検算用」と位置づけるほうが破綻しません。

XPathカスタム抽出による任意要素の一括取得

標準のタブに無い要素を集めたいときは、カスタム抽出を使います。ライセンスが必要な機能で、最大100個の抽出設定を並列に走らせられます。指定方法はXPath(1.0・2.0・3.0・3.1に対応)、CSSPath、正規表現の3種類です。商品ページの価格、記事の著者名と公開日、構造化データの特定プロパティなど、テンプレートで共通した位置にある要素であれば一括で表形式に落とせます。

つまずきやすい点が2つあります。1つは、ブラウザの検証ツールから「XPathをコピー」した式をそのまま貼ることです。公式ガイドも、ブラウザ由来の式は環境差やJavaScript処理後のDOMの影響を受けるため堅牢ではないと注意しています。クラス名や属性を手掛かりに自分で組んだほうが安定します。もう1つは、対象の要素がJavaScriptで挿入されている場合です。ソースHTMLのプレビューに現れずレンダリング後のプレビューにだけ現れるなら、JavaScriptレンダリングモードに切り替えないと抽出できません。

v24のMCP連携とAIアシスタントからのクロール実行

2026年5月19日のv24.0で追加されたScreaming Frog MCPは、node.jsを介してClaudeやLM Studioなどのチャット型AIから、クロールの実行・分析・エクスポート・データ操作を自然言語で指示できるようにする機能です。「このサイトをクロールして、noindexなのにサイトマップに載っているURLを出して」といった、これまでタブとフィルタを何度も往復して組み立てていた作業を、1回の指示で完結させる方向に動きます。

ただし公式は、すべての機能と関数がMCPで使えるわけではなく、要望に応じて対応範囲を広げていく方針だと明言しています。現時点では「GUIの完全な置き換え」ではなく、定型的な集計と書き出しを任せる用途から入るのが現実的です。既存のコマンドライン実行と比べると、事前にフラグを覚える必要がなく、その場で条件を足しながら掘れる点が実務上の差になります。

同じv24.0では、スケジュール実行したクロールを直前の結果と自動で比較するAuto Compare Crawls、変更点を含むメール通知、エクスポートファイルのメール添付送信、Googleのリンクのベストプラクティスに沿わない形式の内部リンクを持つページを見つけるフィルタ、Help > Usage Statsからの利用統計表示も入りました。AIクローラーへの向き合い方まで含めて設計を見直すなら、llms.txtとは何か?AIクローラー対応の新たなrobots規格の概要もあわせて確認しておくと、robots関連の判断がぶれません。

クロール前に決めるべき速度・権限・robots.txtの扱い

既定5スレッドと負荷のかけすぎを避ける設定

Screaming Frogは既定で5スレッドでクロールします。これはサーバーに負荷をかけすぎないための設定値です。公式ドキュメントは、スレッド数を上げるとHTTPリクエストが増えてサイトの応答時間に影響し、極端な場合はサーバーを過負荷でクラッシュさせる可能性があると警告しています。速度を上げたいときは、スレッド数だけでなくMax URI/sで秒間リクエスト数を抑える併用が安全です。

公式が推奨しているのは、事前にサイト管理者とクロール速度・実施時間帯を合意し、実行中はサーバーの応答時間を監視して必要なら速度を落とす進め方です。共用サーバーや低スペックのVPSで動いているサイトでは、既定値でも重くなることがあります。深夜帯に実行する、スレッド数を2〜3に落とすといった調整を先に決めておいてください。

他社サイトをクロールするときの線引き

Screaming Frogは既定で「Respect robots.txt」が有効で、robots.txtで拒否されたURLは取得しません。この設定は変更できますが、自社サイト以外に対して外すのは避けるべきです。競合調査で他社サイトを見る場合は、robots.txtの遵守を維持したまま、スレッド数を下げ、取得URL数を必要な範囲に絞るのが最低限の作法になります。

技術的に取得できることと、取得してよいことは別です。利用規約でクローリングを禁止しているサイトや、認証の裏側にあるコンテンツは対象外と考えてください。自社サイトでも、本番環境で大規模クロールを回す前にインフラ担当へ一報を入れておくと、アクセス急増をアタックと誤検知されてIPを遮断される事故を防げます。

よくある質問

Screaming Frog SEO Spiderは無料で使えますか

使えます。無料版は1回のクロールで最大500URLまでで、リンク切れやリダイレクトの検出、タイトルとメタデータの分析、hreflangの監査、XMLサイトマップの生成といった基本機能が利用できます。制限されるのはクロールの保存・再オープンと設定変更で、詳細は上の比較表を参照してください。

ライセンス料金はいくらですか

1〜4本の購入で年199ポンドです。5〜9本で年189ポンド、10〜19本で年179ポンド、20本以上で年169ポンドと、本数に応じて単価が下がります。ライセンスは1キーにつき1名のみが使用でき、期間は1年です。購入時に自動更新を選択できます。

500URLを超えるサイトを無料版でクロールするとどうなりますか

500URLに達した時点でクロールが止まり、それ以降のURLは取得されません。サイト全体の状態を把握する用途では使えないため、総URL数が500を超えるサイトを扱うならライセンスが前提になります。

大規模サイトをクロールするには何が必要ですか

64bitのOSが必須で、既定のデータベースストレージモードのままRAM割り当てを増やすのが基本の対処です。公式は200万URLまでのクロールに4GB、数百万URL規模にはSSDと16GBのRAMを推奨しています。

Google Search Consoleがあれば不要ではないですか

役割が違います。Search Consoleが返すのは、Googleがすでにクロール・インデックスした結果と検索パフォーマンスです。対してScreaming Frogは、いま公開されているHTMLの状態を自分で取りに行って全URLを横並びで点検します。公開直後の変更、noindexの誤爆、リダイレクトの連鎖のように「Googleに認識される前に潰したい問題」の検出はScreaming Frogが得意です。ライセンス版ではSearch Console連携で両者を1つの表に結合できます。

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