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MozのDA(ドメインオーソリティ)の調べ方と数値の読み方

MozのDA(ドメインオーソリティ)の調べ方と数値の読み方

MozのDA(ドメインオーソリティ)は、被リンクの状況からサイトのランキング可能性を推定するMoz独自のスコアです。調べること自体は数分で終わりますが、出てきた数字をどう扱うかで判断が割れます。「DAが40だから合格」といった読み方は、実はMoz自身が公式資料で明確に否定しているものです。この記事では、Link Explorer・MozBar・Moz APIという3つの調べ方の手順と、Moz公式が明文化しているDAの使い方、そしてPAやAhrefsのDRとの役割分担を整理します。

まとめ

  • DAはMozの機械学習モデルが被リンク情報から算出する予測値です。Moz公式資料は「Domain Authority (DA) predicts the ranking ability of a website.(DAはWebサイトのランキング可能性を予測する)」と定義しています。
  • Mozは同じ資料で「0〜100のスケールをテストのF〜A評価と取り違えないでください」と明記しています。「DAは何点あれば良い」という絶対的な合格ラインは公式には存在しません。基準は検索結果で自社の近くに出てくる直接競合のスコアです。
  • 調べ方は3経路です。単発ならLink Explorer、検索結果を一覧で見るならMozBar、複数ドメインを定期取得するならMoz APIを使い分けます。
  • Googleは順位計算にDAを使っていません。Moz自身が「Google doesn’t factor the score into your site’s ranking.」と書いており、Ahrefsも自社のDRを含めて「順位要因である証拠はない」と明言しています。
  • DAを動かす手段は実質的に被リンクの獲得です。内部施策やコンテンツ改善は順位には効きますが、DAの計算には直接入りません。

ドメインオーソリティ(DA)の定義と算出モデル

DAが予測する対象と0〜100スケールの位置づけ

DAはMozが提供する0〜100のスコアです。Mozの公式資料「GUIDE TO DOMAIN AUTHORITY 2.0」は、DAを「Domain Authority (DA) predicts the ranking ability of a website.」と定義しています。順位そのものでも、Googleが内部で持っている値でもなく、Mozが自社のリンクインデックスから推定した「上位表示しやすさ」の予測値です。

算出の材料は同資料に「Domain Authority scores are based on factors from a domain’s inbound links (backlinks).」とあるとおり、対象ドメインへの被リンクに関する指標です。コンテンツの品質、表示速度、構造化データといったサイト内部の要素は、DAの計算には入りません。ここを取り違えると「記事を増やしたのにDAが動かない」という誤った期待につながります。

0〜100という数字の扱いにも条件が付きます。Mozは同資料でDAを「Use DA as a comparative metric between sites of a similar caliber, category, or industry.(同程度の水準・カテゴリ・業種のサイト同士の比較指標として使う)」ものと位置づけており、単独の数値や増減幅だけを取り出す使い方は想定されていません。

算出インプットとモデル更新の履歴

DAは固定の計算式ではなく、Googleの検索結果との相関が高くなるよう再学習される機械学習モデルです。Moz公式資料には更新の経緯が年月付きで残っています。

時期 Mozが実施した変更
2017年9月 履歴データの記録開始(DA・PA・リンク元ドメイン数)
2018年4月 リンク技術を再構築(規模35倍・鮮度30倍)
2019年3月 DA 2.0へ刷新(Spam Score・リンク品質パターンを反映)

DA 2.0の告知でMozは「For some sites, DA scores may be higher; for others, they may be lower.(スコアが上がるサイトもあれば下がるサイトもある)」と事前に説明していました。つまり自社が何もしていなくてもDAが動く場合があるということです。この性質は後述の切り分け手順に直結します。

MozでDAを調べる3つの経路

Link Explorerによる単一ドメインの確認

1件ずつ確認するならLink Explorerが最短です。Mozのサイト上でドメインまたはURLを入力すると、DA・PA・リンク元ルートドメイン数・Spam Score・アンカーテキストの分布などが表示されます。

入力時に見落としやすいのが調査対象の粒度です。Link Explorerは「ルートドメイン」「サブドメイン」「完全一致URL」を切り替えて計測できます。example.com と blog.example.com ではリンクプロファイルが別物になるため、競合と比較するときは双方で同じ粒度を選んでいるかを必ず揃えてください。粒度がずれると、「競合よりDAが低い」という結論そのものが成立しません。

無料のMozアカウントでも一定回数までは照会できますが、回数上限とプラン料金は改定されます。継続的に使う前提であれば、公式の料金ページで現行の上限を確認してから運用に組み込んでください。

MozBar v5によるSERP上での一括表示

検索結果に並んだ競合のDAをまとめて見たいときは、ブラウザ拡張のMozBarが向いています。Chromeウェブストアの掲載情報(2026年7月時点)では、提供元はMoz、バージョンは5.0.16、最終更新は2026年7月5日、ユーザー数は約90万、評価は3.3(約2,500件)です。検索結果の各URLの下にDAとPAが差し込まれるため、「自社が狙うキーワードで実際に何位に何点のサイトが並んでいるか」を1画面で把握できます。Mozが公式に示す「直接競合より高いスコアを目指す」という使い方を、そのまま画面上で実行できる見方です。

導入時に引っかかるのは、無料で見える範囲が3段階に分かれている点です。同ストアの説明によれば、未ログインのゲストモードで見えるのはオンページ要素と内部リンクの情報にとどまり、DAとPAの表示には無料のMozコミュニティアカウントでのログインが必要です。さらにSpam Score、ページ最適化、ドメイン分析、キーワード順位のデータはMoz Proの契約者向けとなります。v5ではDA・PAに加えてBrand Authorityが表示され、48時間のキャッシュによってMoz Proのクエリ消費を抑える設計になっています。

Moz APIによる複数ドメインの一括取得

候補サイトを数十〜数百件まとめて評価する、あるいは月次でスコアを記録するなら、画面操作ではなくMoz Links APIを使います。Moz公式の「Moz API Setup Cheat Sheet」によれば、リンクデータ系エンドポイントのベースURLは https://lsapi.seomoz.com/v2/ で、DAとPAを取得するのは url_metrics です。同資料は url_metrics について「Domain Authority, Page Authority, Spam Score, link counts, link propensity, and more」を返すと説明しています。

curl -X POST https://lsapi.seomoz.com/v2/url_metrics \
  -H "x-moz-token: $MOZ_API_TOKEN" \
  -H "Content-Type: application/json" \
  -d '{"targets": ["example.com", "competitor.co.jp"]}'

認証はトークン方式が主経路です。同チートシートの「Authentication」節は「add your token as a header with the key: x-moz-token」と案内し、Postmanでの手順でも「Under Headers add x-moz-token as the Key and your API token as the Value」と指定しています。一方で同じ資料の usage_data のHTTPリクエスト例やPythonサンプルでは、Access IDとSecret Keyによる基本認証(Authorization: Basic)が使われています。Mozは基本認証の廃止を告知していませんが、資料が主経路として案内しているのはトークン方式です。新規に実装するならAPIダッシュボードでトークンを発行し、ヘッダー方式で疎通を確認してください。

設計段階で効いてくるのが課金単位です。同資料は「Pricing for the Moz API is based on the number of rows of data returned for each request, where a “row” is a JSON object」と説明しており、リクエスト回数ではなく返却された行数で消費が決まります。さらにLink Intersect、Link Status、履歴データや分布ヒストグラムを要求した場合のURL Metricsは加重対象で、1行が1行分として数えられません。同資料の例では、Link Intersectが5件の共通リンクを返すと25行を消費します。消費量は usage_data エンドポイントで確認でき、無料枠を超えた場合はHTTP 401で「Your monthly row limit reached. (Free API Only).」が返ります。DAの一括取得で履歴オプションを安易に付けると、行数が想定の数倍に膨らみます。

このほか、リンク元ルートドメイン一覧の linking_root_domains、アンカーテキストの anchor_text、競合にはあって自社にないリンク元を洗い出す link_intersect が用意されています。インデックス全体でDAが高いルートドメイン上位500件を返す global_top_root_domains もあり、リンク獲得先の母集団づくりに使えます。

絶対的な目安が存在しない理由と比較の基準

「ドメインオーソリティの目安」は検索需要の大きい問いですが、Mozは公式資料で数値の合格ラインを設けることを明確に戒めています。原文は次のとおりです。

「Don’t mistake our 0–100 scale for an F–A grading on a test. You should not be aiming for 100 to get an ‘A,’ but rather should be aiming for a score that is higher than your direct competitors (those who show up near you in search results for your target keywords).」

0〜100を学校の成績のように読まないこと、100点を目指すのではなく「対象キーワードの検索結果で自分の近くに出てくる直接競合より高いスコア」を目標にすること――これがMozの示す使い方です。あわせて「Don’t look at your site’s Domain Authority score in isolation.(自社のDAを単独で見ない)」とも明記されています。

したがって、実務で決めるべきは「DA◯◯を目指す」ではなく、次の手順になります。

  • 狙うキーワードで実際に検索し、1ページ目に並ぶURLのDAをMozBarで一覧化する
  • そのレンジ(たとえば30台後半〜50台前半)をそのキーワードの参入ラインとして扱い、自社が下回っていれば順位以前に被リンクの母数が足りていないと判断する

業界横断の平均値や「DA50以上が優良」といった数値をそのまま持ち込むと、被リンクが集まりにくいニッチな業種で過大な目標を立てることになります。比較対象は業界全体ではなく、その検索結果に実際に並んでいる相手です。

DA・PA・DRの役割分担

DAとPAの違い

DAとPAはどちらもMozの指標で、スケールも0〜100で共通ですが、評価の単位が異なります。DAはドメイン全体、PA(ページオーソリティ)は個別ページの評価です。

サイト全体の外部評価を競合と比べるならDA、特定の記事が上位表示を狙えるかを見るならPAを使います。同じドメイン内でも、被リンクが集まっている1本の記事のPAは他ページより明確に高くなる仕組みです。ページ単位で外部評価を高める具体的な施策は、ページオーソリティを高めるための効果的なSEO施策とはで扱っています。

MozのDAとAhrefsのDRが一致しない理由

同じサイトを測ってもMozのDAとAhrefsのDR(ドメインレーティング)は一致しません。両者は別会社が別のリンクインデックスと別の計算方法で出している値だからです。

観点 Moz DA Ahrefs DR
提供元 Moz Ahrefs
スケール 0〜100 0〜100(対数)
算出の考え方 被リンク要因による順位予測モデル PageRankに近い計算をサイト間で実施
入力特徴の公開 詳細は非公開 参照ドメイン数・リンク元DR・発リンク数
nofollowリンク 公表なし 寄与しない

Ahrefsの公式ヘルプは、DRについて「followリンクを1本以上持つ参照ドメインの数」と「リンク元ドメインのDRを、そのドメインが発リンクしているユニークドメイン数で割った値」を要素として説明しています。同一ドメインからの2本目以降のリンクは加算されず、対数スケールのためDR75から76への上昇はDR20から21よりはるかに困難です。同じ「被リンクの強さ」を測る指標でも、数え方の時点で別物といえます。2つの数値がずれること自体は不具合ではなく、片方を「正しい値」とみなす前提のほうが誤りです。DR側の詳細はドメインレーティングの重要性とSEO効果を最大化する理由にまとめています。

なお、権威性を測る指標はDA・PA・DRのほかにトピック単位のものもあります。指標の全体像はSEOのオーソリティ(権威性)とは?種類・高め方・測定指標をまとめて整理で俯瞰できます。

DAを上げる施策と、効果が出ない施策

DAの入力は被リンクです。したがってDAを動かせる施策は、質の高いリンク元ドメインを増やすことに集約されます。

  • 調査データや一次情報を公開し、引用される対象をつくる
  • 業界メディアや取引先サイトからの掲載を通じてリンク元ドメインを増やす
  • リンク切れや誤ったURLで届いていない既存リンクを回収する

逆に、効果を期待して着手すると空振りするものをはっきりさせておきます。記事の増産、内部リンクの整理、表示速度の改善、構造化データの実装は、いずれもDAの計算には入りません。これらは検索順位やクリック率には効く施策なので価値がないという意味ではなく、「DAという指標を動かす手段としては選ばない」ということです。KPIにDAを置いたまま内部施策を回すと、成果が出ていても数値が動かず、施策が正しく評価されません。

そしてDAそのものをKPIに据えることは、そもそも推奨できません。Mozは「Don’t mistake DA for PageRank, Google’s link-based ranking signal. DA was created by Moz, and Google doesn’t factor the score into your site’s ranking.」と明記しています。

Ahrefsも公式ヘルプで「There’s no evidence that search engines use Domain Rating (or similar scores such as Domain Authority, the power of domain, etc) as a ranking factor at all.」と述べており、指標を提供している当事者2社がそろって順位要因であることを否定した形です。GoogleのJohn Mueller氏も2020年の発言で、クロール・インデックス・ランキングのいずれにもDomain Authorityを使っていないと回答しました。

DAは被リンク獲得の進捗を追う補助指標として扱い、成果指標は流入や順位に置くのが現実的です。確認の間隔は、Mozのリンクインデックスが更新されるサイクルをまたぐ程度に空けます。リンク獲得の具体的な進め方はSEO外部対策・被リンクとは?質の高いリンクの獲得方法とNG施策を解説、外部評価全体の設計はオフページSEOとは?被リンク・サイテーションで外部評価を高める方法【2026年版】で解説しています。

DAが動いたときの切り分け手順

DAが上下したとき、原因を自社の施策に求める前に確認すべき順序があります。Mozはモデルを再学習させる際、「The update will apply to historic data」として過去データにも新モデルを適用し、キャンペーン利用者には「we will retain your old score temporarily for reference(旧スコアを参考用に一時的に保持する)」と案内していました。スコアの変動には、自社要因ではなくMoz側の指標更新によるものが含まれるという前提で見る必要があります。

切り分けは次の順で行うと早く済みます。

  • 競合のDAも同時に見る:同じ検索結果に並ぶ複数サイトが一斉に上下していれば、モデル更新やインデックス更新の可能性が高くなります。自社だけが動いていれば自社要因です。
  • リンク元ルートドメイン数の推移を見る:DAより先に確認すべき一次データはこちらです。ドメイン数が減っていれば、掲載終了やリンク切れなど実体のある変化が起きています。
  • 計測の粒度を確認する:前述のルートドメインとサブドメインの取り違えや、httpsとhttpを別々に照会していないかを見直します。
  • 時期を確認する:Mozのリンクインデックスは定期的に更新されるため、更新直後の変動を1回だけ見て施策の成否を判断せず、複数回の更新をまたいで傾向を見ます。

DAを継続的に追う場合は、絶対値ではなく「主要競合3社との差分」を記録してください。モデル更新で全体が上下しても差分は残るため、自社の取り組みの効果だけを取り出せます。

よくある質問

Moz以外に無料でドメインの評価を調べる方法はありますか?

各ツールベンダーが無料の簡易チェッカーを公開しています。ただし返ってくるのは各社独自の指標であり、MozのDAと同じ値にはなりません。用途に応じて次のように読み替えてください。

ツール 返る指標 DAとの関係
Ahrefs Website Authority Checker DR 別指標・別インデックス
Semrush Authority Score 別指標・別インデックス
Moz Link Explorer DA / PA DAの取得元

DAという数値そのものが必要な場面ではMozのツールを使い、他社ツールは「別の物差しでの参考値」として併用する切り分けになります。各ツールの無料枠と仕様は改定されるため、導入前に各社の公式ページで確認してください。

Moz Spam Scoreは何を示す指標ですか?

対象サイトが、Googleからペナルティを受けたサイト群と共通する特徴をどの程度持つかを示す指標です。相関に基づく推定であり、スコアが高いことが即ペナルティを意味するわけではありません。Moz公式のAPIチートシートでは url_metrics の返却値にSpam Scoreが含まれると記載されています。なお、MozBar上でSpam Scoreを表示するにはMoz Proの契約が必要です。

ルートドメインオーソリティとは何ですか?

サブドメインやページ単位ではなく、ルートドメイン(example.com)を単位として算出したDAを指します。Link Explorerでは調査対象の粒度を切り替えられるため、同じサイトでもルートドメインとサブドメインで異なる値が出ます。競合比較では必ず同じ粒度に揃えてください。

ドメインスコアやドメインパワーはドメインオーソリティと同じものですか?

別物です。ドメインパワーやドメインスコアは各ツールが独自に付けた呼称で、算出方法も母集団となるリンクインデックスも異なります。ドメインオーソリティはMozが提供する指標の固有名なので、社内で数値を共有するときは「どのツールの何という指標か」まで明記しないと議論がかみ合いません。

Moz APIを使うにはMoz Proの契約が必要ですか?

Moz公式のAPIチートシートは、利用開始の手順を「Sign up(登録)」「Choose a plan(プラン選択)」「Get a token(トークン取得)」の3ステップとしており、プランの選択が前提になっています。無料枠も用意されており、同資料のエラー一覧には「Your monthly row limit reached. (Free API Only).」というHTTP 401のメッセージが載っています。トークンはMozのAPIダッシュボードで発行・確認します。

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