CKSで学ぶKubernetesセキュリティツールの基本と概要

目次

CKSで学ぶKubernetesセキュリティツールの基本と概要

CKS(Certified Kubernetes Security Specialist)試験は、Kubernetes環境におけるセキュリティ対策に特化した資格試験です。
この試験では、Kubernetesの各コンポーネントやワーカーノードの構成についての理解だけでなく、様々なセキュリティツールの使用方法や設定方法についても問われます。
ここでは、CKSで学ぶKubernetesセキュリティツールの基本と概要について解説します。

CKS試験で重要なKubernetesセキュリティの基礎知識

CKS試験では、Kubernetesの基本的なセキュリティ概念についての知識が求められます。
これには、Kubernetesの各コンポーネントがセキュアに動作するための設定や、Podおよびコンテナのセキュリティ設定が含まれます。
例えば、以下のようなセキュリティコンテキストの設定が重要です。

apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
  name: secure-pod
spec:
  containers:
  - name: secure-container
    image: nginx:1.14.2
    securityContext:
      runAsUser: 1000
      runAsGroup: 3000
      fsGroup: 2000
      capabilities:
        drop:
        - NET_ADMIN
        - SYS_TIME

この例では、Podのコンテナが特定のユーザーおよびグループで実行され、不要なケーパビリティが削除されています。
これにより、コンテナがホストシステムに対して持つ権限を最小限に抑えることができます。

Kubernetesの各コンポーネントとそのセキュリティ設定の確認方法

Kubernetesの各コンポーネント(APIサーバ、コントローラーマネージャ、スケジューラ、kubelet、kube-proxyなど)は、それぞれがセキュアに動作するように設定される必要があります。
これを確認するためのツールとして「CIS Benchmark」があり、kube-benchを使用して各コンポーネントの設定をチェックします。

# kube-benchの実行例
kube-bench run --targets master

このコマンドを実行することで、マスターコンポーネントの設定がCIS Benchmarkに準拠しているかどうかを確認できます。
レポートには、どの設定が不適切か、どのように修正すべきかが詳細に記載されます。

CKS試験で取り上げられる主要セキュリティツールの紹介

CKS試験で取り上げられる主要なセキュリティツールには、以下のようなものがあります:

– kube-bench: KubernetesのCIS Benchmarkに基づく設定チェックツール
– trivy: コンテナイメージの脆弱性スキャンツール
– seccomp: コンテナのシステムコールを制限するツール
– AppArmor: コンテナのファイルシステムアクセスを制御するツール
– OPA (Open Policy Agent): ポリシーエンジン
– kubesec: マニフェストの静的解析ツール
– Falco: 振る舞い検知ツール

各ツールの詳細な使い方と設定方法については、次のセクションで詳しく解説します。

Kubernetesセキュリティツールのインストールと設定手順

Kubernetesセキュリティツールを正しくインストールし設定することは、クラスタのセキュリティを確保するために不可欠です。
以下に、いくつかの主要ツールのインストールと設定手順を示します。

kube-benchのインストールと実行:

# kube-benchのインストール
curl -L https://github.com/aquasecurity/kube-bench/releases/download/v0.6.8/kube-bench_0.6.8_linux_amd64.tar.gz | tar xz
chmod +x kube-bench
./kube-bench

trivyのインストールと実行:

# trivyのインストール
brew install aquasecurity/trivy/trivy

# 脆弱性スキャンの実行
trivy image nginx:1.14.2

seccompの設定:

apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
  name: secure-pod
spec:
  containers:
  - name: secure-container
    image: nginx:1.14.2
    securityContext:
      seccompProfile:
        type: RuntimeDefault

CKS試験対策としての実践的なセキュリティツールの利用方法

CKS試験対策として、セキュリティツールを実際に使いこなすことが重要です。
例えば、trivyを使用してコンテナイメージの脆弱性をスキャンし、発見された脆弱性に対処する手順を学びます。
以下は、trivyを使用したスキャン結果の例です。

# trivyを使用したスキャン結果の例
trivy image nginx:1.14.2

このコマンドの実行結果には、発見された脆弱性の詳細が表示されます。
これに基づいて、必要な修正を行い、セキュリティを強化することができます。
また、kube-benchやFalcoを使用してKubernetesクラスタ全体のセキュリティを監視し、必要な改善を行う方法も学びます。

CKS受験者向けのKubernetesセキュリティツール総まとめ

CKS(Certified Kubernetes Security Specialist)試験を受験する際には、Kubernetesのセキュリティに関する深い知識と実践的なスキルが求められます。
ここでは、CKS受験者向けにKubernetesセキュリティツールの総まとめを行います。
これにより、試験対策が効率的に進められるでしょう。

CKS受験者が知っておくべきKubernetesセキュリティの基本概念

CKS試験では、Kubernetesのセキュリティに関する基本的な概念について理解していることが重要です。
これには、RBAC(Role-Based Access Control)の設定、ネットワークポリシー、セキュリティコンテキストの設定などが含まれます。
以下に、RBACの設定例を示します。

apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1
kind: Role
metadata:
  namespace: default
  name: pod-reader
rules:
- apiGroups: [""]
  resources: ["pods"]
  verbs: ["get", "watch", "list"]

apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1
kind: RoleBinding
metadata:
  name: read-pods
  namespace: default
subjects:
- kind: User
  name: jane
  apiGroup: rbac.authorization.k8s.io
roleRef:
  kind: Role
  name: pod-reader
  apiGroup: rbac.authorization.k8s.io

この例では、「jane」というユーザーに「pod-reader」ロールをバインドし、デフォルトのネームスペースでPodの読み取りアクセスを許可しています。

Kubernetes環境での脆弱性スキャンツールの選び方と使い方

Kubernetes環境における脆弱性スキャンツールの選び方と使い方について解説します。
最も一般的に使用されるツールの一つが「trivy」です。
trivyは、コンテナイメージ、Kubernetesクラスター、IaC(Infrastructure as Code)の設定など、様々な対象に対して脆弱性スキャンを実行できます。

# trivyの使用例
trivy image nginx:latest

このコマンドを実行することで、nginxイメージに含まれる既知の脆弱性が一覧表示されます。
これにより、デプロイ前に脆弱性を特定し、修正することが可能です。

Kubernetesクラスタのセキュリティポリシーを強化するためのツール

Kubernetesクラスタのセキュ

リティポリシーを強化するためのツールとして、「OPA Gatekeeper」があります。
OPA Gatekeeperは、Kubernetesのポリシー管理を自動化し、リソースが特定のポリシーに準拠していることを保証します。
以下に、Gatekeeperのポリシー設定例を示します。

apiVersion: templates.gatekeeper.sh/v1beta1
kind: ConstraintTemplate
metadata:
  name: k8srequiredlabels
spec:
  crd:
    spec:
      names:
        kind: K8sRequiredLabels
  targets:
    - target: admission.k8s.gatekeeper.sh
      rego: |
        package k8srequiredlabels
        violation[{"msg": msg}] {
          provided := {label | input.review.object.metadata.labels[label]}
          required := {"app", "team"}
          missing := required - provided
          count(missing) > 0
          msg := sprintf("Missing required labels: %v", [missing])
        }


apiVersion: constraints.gatekeeper.sh/v1beta1
kind: K8sRequiredLabels
metadata:
  name: require-app-team-labels
spec:
  match:
    kinds:
      - apiGroups: [""]
        kinds: ["Pod"]
  parameters:
    labels: ["app", "team"]

このポリシーは、すべてのPodに「app」と「team」というラベルが含まれていることを確認します。

CKS試験に出題されるセキュリティツールの効果的な活用法

CKS試験では、セキュリティツールの効果的な活用法についても問われます。
例えば、Falcoを使用してリアルタイムでセキュリティイベントを監視し、異常な活動を検出する方法について学ぶ必要があります。
以下に、Falcoの設定例を示します。

apiVersion: v1
kind: ConfigMap
metadata:
  name: falco-config
  namespace: falco
data:
  falco.yaml: |
    json_output: true
    json_include_output_property: true
    syslog_output:
      enabled: true
      host: localhost
      port: 514

この設定により、FalcoはJSON形式で出力し、Syslogを使用してログを送信します。

CKS試験対策としてのセキュリティツールの設定と運用

CKS試験対策として、セキュリティツールの設定と運用についての実践的な知識を身につけることが重要です。
例えば、kube-benchを定期的に実行し、クラスタの設定がCIS Benchmarkに準拠していることを確認します。
以下に、kube-benchの定期実行を設定するCronJobの例を示します。

apiVersion: batch/v1beta1
kind: CronJob
metadata:
  name: kube-bench
spec:
  schedule: "0 0 * * *"
  jobTemplate:
    spec:
      template:
        spec:
          containers:
          - name: kube-bench
            image: aquasec/kube-bench:latest
            args: ["node", "run", "--targets", "node"]
          restartPolicy: OnFailure

このCronJobは毎日午前0時にkube-benchを実行し、ノードの設定をチェックします。

Kubernetes環境における必須セキュリティツールの選び方と活用法

Kubernetes環境を安全に運用するためには、適切なセキュリティツールを選び、それらを効果的に活用することが重要です。
ここでは、Kubernetes環境で必須とされるセキュリティツールの選び方と、その活用方法について解説します。

Kubernetesセキュリティツールの概要とその必要性

Kubernetes環境では、多様なセキュリティリスクに対処するために複数のツールが必要です。
これには、コンテナイメージの脆弱性スキャン、セキュリティポリシーの強制、実行中のワークロードの監視などが含まれます。
各ツールは特定のセキュリティニーズに応じて選定されます。

コンテナイメージの脆弱性スキャンツール「Trivy」の使用方法

Trivyは、コンテナイメージの脆弱性をスキャンするためのツールです。
以下に、Trivyを使用して脆弱性をスキャンする方法を示します。

# Trivyのインストール
brew install aquasecurity/trivy

# 脆弱性スキャンの実行
trivy image nginx:latest

このコマンドを実行すると、nginx:latestイメージの脆弱性が一覧表示されます。
これにより、デプロイ前に脆弱性を特定し、修正することが可能です。

コンテナランタイムのセキュリティ強化ツール「Seccomp」の設定方法

Seccompは、コンテナが実行するシステムコールを制限することで、セキュリティを強化するツールです。
以下に、Seccompプロファイルの設定方法を示します。

apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
  name: secure-pod
spec:
  containers:
  - name: secure-container
    image: nginx:1.14.2
    securityContext:
      seccompProfile:
        type: Localhost
        localhostProfile: "profiles/fine-grained.json"

この設定では、Podに対してローカルSeccompプロファイルを適用しています。
これにより、不要なシステムコールをブロックし、セキュリティを向上させます。

Kubernetesクラスタ全体のセキュリティチェックツール「Kube-bench」の導入方法

Kube-benchは、Kubernetesクラスタ全体の設定をCIS Benchmarkに基づいてチェックするツールです。
以下に、Kube-benchの導入手順を示します。

# Kube-benchのインストール
curl -L https://github.com/aquasecurity/kube-bench/releases/download/v0.6.8/kube-bench_0.6.8_linux_amd64.tar.gz | tar xz
chmod +x kube-bench
./kube-bench

このコマンドを実行することで、Kubernetesクラスタの設定がCIS Benchmarkに準拠しているかどうかを確認できます。
レポートには、どの設定が不適切か、どのように修正すべきかが詳細に記載されます。

Kubernetes環境でのセキュリティイベント検知ツール「Falco」の実践活用法

Falcoは、Kubernetes環境でリアルタイムにセキュリティイベントを検知するツールです。
以下に、Falcoの設定と利用方法を示します。

apiVersion: apps/v1
kind: DaemonSet
metadata:
  name: falco
  namespace: kube-system
spec:
  selector:
    matchLabels:
      app: falco
  template:
    metadata:
      labels:
        app: falco
    spec:
      containers:
      - name: falco
        image: falcosecurity/falco:latest
        securityContext:
          privileged: true
        resources:
          limits:
            memory: 512Mi
            cpu: 1
        volumeMounts:
        - mountPath: /host/usr
          name: usr
          readOnly: true
        - mountPath: /host/etc
          name: etc
          readOnly: true
        - mountPath: /host/proc
          name: proc
          readOnly: true
        - mountPath: /host/boot
          name: boot
          readOnly: true
        - mountPath: /host/lib/modules
          name: lib-modules
          readOnly: true
        - mountPath: /host/lib64
          name: lib64
          readOnly: true
      volumes:
      - name: usr
        hostPath:
          path: /usr
      - name: etc
        hostPath:
          path: /etc
      - name: proc
        hostPath:
          path: /proc
      - name: boot
        hostPath:
          path: /boot
      - name: lib-modules
        hostPath:
          path: /lib/modules
      - name: lib64
        hostPath:
          path: /lib64

この設定を使用して、FalcoをKubernetesクラスタにデプロイすることで、リアルタイムのセキュリティイベントの検知と対応が可能になります。

Kubernetesセキュリティを強化するための主要ツール解説

Kubernetesのセキュリティを強化するためには、適切なツールを使用することが不可欠です。
ここでは、Kubernetes環境で利用される主要なセキュリティツールについて、その特徴と導入方法を解説します。

CKSで推奨されるKubernetesセキュリティツールの特徴とメリット

CKS試験では、Kubernetesセキュリティを向上させるための複数のツールが推奨されています。
これらのツールの特徴とメリットを理解することが重要です。
例えば、kube-bench、trivy、seccomp、AppArmor、OPA、kubesec、Falcoなどがあります。
これらのツールは、それぞれ異なるセキュリティニーズに対応しています。

「CIS Benchmark」を用いたKubernetesコンポーネントの設定確認

CIS Benchmarkは、Kubernetesコンポーネントの設定がベストプラクティスに準拠しているかを確認するためのガイドラインです。
kube-benchを使用して、このガイドラインに基づいた設定チェックを行います。

# kube-benchの実行例
kube-bench run --targets master

このコマンドを実行することで、マスターコンポーネントの設定がCIS Benchmarkに準拠しているかどうかを確認できます。
レポートには、どの設定が不適切か、どのように修正すべきかが詳細に記載されます。

「AppArmor」を使用したKubernetesコンテナのセキュリティ向上

AppArmorは、Kubernetesコンテナがホストのファイルシステムにアクセスする際の権限を制御するためのツールです。
以下に、AppArmorプロファイルの設定例を示します。

#include <tunables/global>

profile k8s-apparmor-example-deny-write flags=(attach_disconnected) {
  #include <abstractions/base>

  file,

  # Deny all file writes.
  deny / w,
}

このプロファイルは、すべてのファイル書き込みを拒否する設定です。
これをPodのannotationで指定することで、特定のコンテナに対して適用できます。

「OPA Gatekeeper」を利用したKubernetesポリシーの自動化

OPA Gatekeeperは、Kubernetesのポリシー管理を自動化するためのツールです。
以下に、Gatekeeperのポリシー設定例を示します。

apiVersion: templates.gatekeeper.sh/v1beta1
kind: ConstraintTemplate
metadata:
  name: k8srequiredlabels
spec:
  crd:
    spec:
      names:
        kind: K8sRequiredLabels
  targets:
    - target: admission.k8s.gatekeeper.sh
      rego: |
        package k8srequiredlabels
        violation[{"msg": msg}] {
          provided := {label | input.review.object.metadata.labels[label]}
          required := {"app", "team"}
          missing := required - provided
          count(missing) > 0
          msg := sprintf("Missing required labels: %v", [missing

])
        }

apiVersion: constraints.gatekeeper.sh/v1beta1
kind: K8sRequiredLabels
metadata:
  name: require-app-team-labels
spec:
  match:
    kinds:
      - apiGroups: [""]
        kinds: ["Pod"]
  parameters:
    labels: ["app", "team"]

このポリシーは、すべてのPodに「app」と「team」というラベルが含まれていることを確認します。

「Kubesec」を活用したKubernetesマニフェストの静的解析方法

Kubesecは、Kubernetesマニフェストの静的解析を行うためのツールです。
以下に、Kubesecを使用した解析の例を示します。

# マニフェストの静的解析
kubesec scan pod.yaml

このコマンドを実行することで、pod.yamlに記載されたマニフェストのセキュリティリスクが評価され、スコアが付与されます。
スコアが高いほどセキュアであることを示します。

CKS認定試験に役立つKubernetesセキュリティツールガイド

CKS(Certified Kubernetes Security Specialist)認定試験は、Kubernetes環境におけるセキュリティ対策に関する深い知識と実践的なスキルを問うものです。
ここでは、CKS試験に役立つ主要なKubernetesセキュリティツールについて、その特徴と利用方法を詳しく解説します。

CKS試験のためのKubernetesセキュリティツールの基礎知識

CKS試験では、Kubernetesセキュリティの基礎知識が重要です。
これには、RBAC(Role-Based Access Control)の設定、ネットワークポリシー、セキュリティコンテキストの設定などが含まれます。
以下に、RBACの設定例を示します。

apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1
kind: Role
metadata:
  namespace: default
  name: pod-reader
rules:
- apiGroups: [""]
  resources: ["pods"]
  verbs: ["get", "watch", "list"]

apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1
kind: RoleBinding
metadata:
  name: read-pods
  namespace: default
subjects:
- kind: User
  name: jane
  apiGroup: rbac.authorization.k8s.io
roleRef:
  kind: Role
  name: pod-reader
  apiGroup: rbac.authorization.k8s.io

この設定では、「jane」というユーザーに「pod-reader」ロールをバインドし、デフォルトのネームスペースでPodの読み取りアクセスを許可しています。

実際のCKS試験で求められるセキュリティツールの使用例

CKS試験では、具体的なセキュリティツールの使用例が求められます。
例えば、Falcoを使用してリアルタイムでセキュリティイベントを監視し、異常な活動を検出する方法について学ぶ必要があります。
以下に、Falcoの設定例を示します。

apiVersion: v1
kind: ConfigMap
metadata:
  name: falco-config
  namespace: falco
data:
  falco.yaml: |
    json_output: true
    json_include_output_property: true
    syslog_output:
      enabled: true
      host: localhost
      port: 514

この設定により、FalcoはJSON形式で出力し、Syslogを使用してログを送信します。
これにより、セキュリティイベントのリアルタイム監視が可能になります。

「Trivy」で行うコンテナイメージの脆弱性スキャンとレポート解釈

Trivyは、コンテナイメージの脆弱性をスキャンするためのツールです。
以下に、Trivyを使用して脆弱性をスキャンする方法とレポートの解釈方法を示します。

# Trivyのインストール
brew install aquasecurity/trivy

# 脆弱性スキャンの実行
trivy image nginx:latest

このコマンドを実行すると、nginx:latestイメージの脆弱性が一覧表示されます。
レポートには、発見された脆弱性の詳細とその重要度が記載されており、これに基づいて必要な修正を行います。

「Seccomp」を活用したKubernetesのセキュリティ強化方法

Seccompは、コンテナが実行するシステムコールを制限することで、セキュリティを強化するツールです。
以下に、Seccompプロファイルの設定方法を示します。

apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
  name: secure-pod
spec:
  containers:
  - name: secure-container
    image: nginx:1.14.2
    securityContext:
      seccompProfile:
        type: Localhost
        localhostProfile: "profiles/fine-grained.json"

この設定では、Podに対してローカルSeccompプロファイルを適用しています。
これにより、不要なシステムコールをブロックし、セキュリティを向上させます。

「Falco」で実現するKubernetes環境のリアルタイム監視とアラート設定

Falcoは、Kubernetes環境でリアルタイムにセキュリティイベントを監視するツールです。
以下に、Falcoの設定と利用方法を示します。

apiVersion: apps/v1
kind: DaemonSet
metadata:
  name: falco
  namespace: kube-system
spec:
  selector:
    matchLabels:
      app: falco
  template:
    metadata:
      labels:
        app: falco
    spec:
      containers:
      - name: falco
        image: falcosecurity/falco:latest
        securityContext:
          privileged: true
        resources:
          limits:
            memory: 512Mi
            cpu: 1
        volumeMounts:
        - mountPath: /host/usr
          name: usr
          readOnly: true
        - mountPath: /host/etc
          name: etc
          readOnly: true
        - mountPath: /host/proc
          name: proc
          readOnly: true
        - mountPath: /host/boot
          name: boot
          readOnly: true
        - mountPath: /host/lib/modules
          name: lib-modules
          readOnly: true
        - mountPath: /host/lib64
          name: lib64
          readOnly: true
      volumes:
      - name: usr
        hostPath:
          path: /usr
      - name: etc
        hostPath:
          path: /etc
      - name: proc
        hostPath:
          path: /proc
      - name: boot
        hostPath:
          path: /boot
      - name: lib-modules
        hostPath:
          path: /lib/modules
      - name: lib64
        hostPath:
          path: /lib64

この設定を使用して、FalcoをKubernetesクラスタにデプロイすることで、リアルタイムのセキュリティイベントの検知と対応が可能になります。

Kubernetesクラスタのセキュリティを高めるためのCKS推奨ツール

Kubernetesクラスタのセキュリティを高めるためには、適切なツールを利用することが不可欠です。
CKS(Certified Kubernetes Security Specialist)試験で推奨されるツールを活用することで、クラスタのセキュリティを効果的に強化することができます。
ここでは、CKS推奨ツールの詳細とその活用法を紹介します。

Kubernetesクラスタのセキュリティを向上させるための基本ツール

Kubernetesクラスタのセキュリティを向上させるためには、いくつかの基本ツールを活用することが重要です。
これには、kube-bench、trivy、seccomp、AppArmor、OPA、kubesec、Falcoなどが含まれます。
これらのツールは、クラスタの設定チェック、脆弱性スキャン、セキュリティポリシーの強制、リアルタイムの振る舞い検知など、さまざまなセキュリティニーズに対応しています。

「CIS Benchmark」と「Kube-bench」を用いたKubernetesセキュリティのベストプラクティス

CIS Benchmarkは、Kubernetesコンポーネントの設定がベストプラクティスに準拠しているかを確認するためのガイドラインです。
kube-benchを使用して、このガイドラインに基づいた設定チェックを行います。

# kube-benchの実行例
kube-bench run --targets master

このコマンドを実行することで、マスターコンポーネントの設定がCIS Benchmarkに準拠しているかどうかを確認できます。
レポートには、どの設定が不適切か、どのように修正すべきかが詳細に記載されます。

「AppArmor」と「Seccomp」を活用したコンテナのセキュリティ強化

AppArmorとSeccompは、コンテナのセキュリティを強化するための重要なツールです。
以下に、AppArmorプロファイルの設定例とSeccompプロファイルの設定例を示します。

AppArmorプロファイル:

#include <tunables

/global>

profile k8s-apparmor-example-deny-write flags=(attach_disconnected) {
  #include <abstractions/base>

  file,

  # Deny all file writes.
  deny / w,
}

このプロファイルは、すべてのファイル書き込みを拒否する設定です。
これをPodのannotationで指定することで、特定のコンテナに対して適用できます。

Seccompプロファイル:

apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
  name: secure-pod
spec:
  containers:
  - name: secure-container
    image: nginx:1.14.2
    securityContext:
      seccompProfile:
        type: Localhost
        localhostProfile: "profiles/fine-grained.json"

この設定では、Podに対してローカルSeccompプロファイルを適用しています。
これにより、不要なシステムコールをブロックし、セキュリティを向上させます。

「OPA Gatekeeper」によるポリシー管理の自動化とその効果

OPA Gatekeeperは、Kubernetesのポリシー管理を自動化するためのツールです。
以下に、Gatekeeperのポリシー設定例を示します。

apiVersion: templates.gatekeeper.sh/v1beta1
kind: ConstraintTemplate
metadata:
  name: k8srequiredlabels
spec:
  crd:
    spec:
      names:
        kind: K8sRequiredLabels
  targets:
    - target: admission.k8s.gatekeeper.sh
      rego: |
        package k8srequiredlabels
        violation[{"msg": msg}] {
          provided := {label | input.review.object.metadata.labels[label]}
          required := {"app", "team"}
          missing := required - provided
          count(missing) > 0
          msg := sprintf("Missing required labels: %v", [missing])
        }


apiVersion: constraints.gatekeeper.sh/v1beta1
kind: K8sRequiredLabels
metadata:
  name: require-app-team-labels
spec:
  match:
    kinds:
      - apiGroups: [""]
        kinds: ["Pod"]
  parameters:
    labels: ["app", "team"]

このポリシーは、すべてのPodに「app」と「team」というラベルが含まれていることを確認します。
これにより、ポリシー管理が自動化され、クラスタのセキュリティが向上します。

「Falco」を使用したKubernetesクラスタの不正アクセス検知と対応方法

Falcoは、Kubernetesクラスタにおける不正アクセスや異常な活動をリアルタイムで検知するツールです。
以下に、Falcoの設定と利用方法を示します。

apiVersion: apps/v1
kind: DaemonSet
metadata:
  name: falco
  namespace: kube-system
spec:
  selector:
    matchLabels:
      app: falco
  template:
    metadata:
      labels:
        app: falco
    spec:
      containers:
      - name: falco
        image: falcosecurity/falco:latest
        securityContext:
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            memory: 512Mi
            cpu: 1
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        - mountPath: /host/usr
          name: usr
          readOnly: true
        - mountPath: /host/etc
          name: etc
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          name: proc
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        - mountPath: /host/lib/modules
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      volumes:
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        hostPath:
          path: /etc
      - name: proc
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          path: /proc
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      - name: lib64
        hostPath:
          path: /lib64

この設定を使用して、FalcoをKubernetesクラスタにデプロイすることで、リアルタイムのセキュリティイベントの検知と対応が可能になります。

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