Geminiで議事録を作る手段は1つではありません。Meetに会議中のメモを任せるか、Meetの文字起こしを整えさせるか、録音ファイルをGeminiアプリやGoogle AI Studioへ渡すかで、必要なプラン・扱える音声の長さ・発言者を分けられるかが変わります。2026年8月には対面会議のメモ生成が一般提供になり、話者分離に対応した文字起こし専用モデル「Gemini 3.5 Transcribe」も加わりました。2026年10月時点の公式ヘルプとGemini APIのドキュメントの記載に沿って、ルートの選び方と手順を整理します。AI議事録全般の選び方はAI議事録・自動文字起こしとは?仕組み・精度・法人での選び方【2026年版】で扱っています。
まとめ
- ルートは5つ。Meetの自動メモ生成(オンライン会議と対面会議)、Meetの文字起こし+Gemini、Geminiアプリ(録音は合計10分まで)、Google AI Studioの汎用モデル(1プロンプト最長9.5時間)、Gemini 3.5 Transcribe(話者分離つきの文字起こし)です。
- Meetの自動メモ生成の対象はBusiness Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plus、Frontline Plus、Google AI Pro、Google AI Ultraなど。Business StarterとEnterprise Starterは対象外です。ただしEnterprise StarterはMeetの文字起こしなら使えます。
- Business StandardとBusiness Plusでは、3人以上の会議で自動的にメモを取る設定が既定でオンになりました。2026年9月29日から段階的に適用されています。
- 汎用モデルの話者ラベルは声質と文脈からの推定です。専用の話者分離設定を使いたいならGemini 3.5 Transcribeを選びます。最大8人まで話者ラベルを付けられますが、3人以上は実験的な扱いで、話者分離を有効にすると1リクエスト30分までに縮みます。
- Google AI Studioは、請求先のあるCloudプロジェクトにもWorkspaceのエンタープライズアカウントにも当たらないアカウントで使うと、規約上の「Unpaid Services」です(日本から使う場合)。入力は製品改善に使われ、人間のレビュアーが読む場合があります。機密情報を含む会議の録音は投入してはいけません。
Geminiで議事録を作る5つのルートと選び方
会議がGoogle Meetで行われるか、手元に録音ファイルがあるか、その録音が何分あり、発言者の区別がどこまで必要か。この順で候補を2つ程度に絞り、最後に契約プランと、録音に機密情報が含まれるかで確定させます。
| ルート | 入力 | 長さの上限 | 必要なプラン | 向く場面 |
|---|---|---|---|---|
| Meet 自動メモ生成 | 会議そのもの | 最長8時間(15分以上を推奨) | Business Standard等(Starter系は対象外) | 定例会議・対面会議 |
| Meet 文字起こし+Gemini | 会議の文字起こし | 公式の記載なし | Enterprise Starter等も対象 | 自動メモが無いプラン |
| Geminiアプリ | 録音ファイル | 合計10分(AI Pro・Ultraで3時間) | 無料可 | 短い打ち合わせ |
| AI Studio(汎用モデル) | 録音ファイル | 1プロンプト9.5時間 | 無料可(Unpaid扱い) | 長時間録音の要約 |
| Gemini 3.5 Transcribe | 録音ファイル | 1時間(話者分離時30分) | 無料枠あり | 発言者を分けたい会議 |
Geminiアプリの上限はGeminiアプリのファイル添付に関する公式ヘルプに「音声の長さは合計 10 分までです」と明記されています。Google AI ProまたはUltraに加入すると3時間まで広がりますが、無料のままでは1時間の会議録音は上限を超えます。動画の場合は無料で合計5分、AI Pro・Ultraで合計1時間です。録音を取る段階のアプリ選びから見直したい場合は文字起こしアプリのおすすめは?無料・有料の選び方と用途別の使い分けが参考になります。
Meet上でGeminiに会議の内容を質問する機能は別系統で、Google Meetの「Gemini に相談」の使い方と出し方|対応プラン・日本語対応を最新情報で解説に分けています。
Meet自動メモ生成の対象プランと既定値の変更
自動メモ生成の対象プランと、項目が表示されないときの確認点
Meetに自動メモ生成の項目が出てこないとき、公式ヘルプが挙げる確認点は3つです。会議の主催者が対象のエディションを使っているか、仕事用・学校用アカウントなら管理者が自動メモ生成を有効にしているか、スマート機能の設定が無効になっていないか。見るべきは自分ではなく主催者の契約です。対象はBusiness Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plus、Frontline Plus、Google AI Pro for Educationのアドオン、個人向けのGoogle AI ProとGoogle AI Ultraです。Business StarterとEnterprise Starterは対象外で、設定を探しても項目自体がありません。個人向けのGoogle AI Plusも含まれていないため、価格帯の上下ではなく、プランの列挙で決まる機能です。
対応言語は英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語の8つです。Meetの自動メモ生成の公式ヘルプは「一度に 1 つの言語にのみ対応」すると書いており、日本語と英語が混ざる会議では片方の発言がメモから漏れる前提で使います。
3人以上の会議で既定オンになった設定
何も操作していないのに議事録のドキュメントが届くようになった場合、管理者や主催者の既存の設定に加えて、2026年9月の設定変更も原因の候補になります。管理者向けに「3人以上の会議でだけ自動でメモを取る」選択肢が追加され、2026年9月22日付のWorkspace UpdatesでBusiness StandardとBusiness Plusは既定でオン、Enterprise Standard、Enterprise Plus、Frontline Plusは既定でオフと告知されました。7月の初回告知では9月21日以降に影響が出るとされていましたが、この告知で9月29日に後ろ倒しされました。展開は段階的なので、組織によって効き始めの時期がずれます。
ユーザー側にも「For all meetings I host with 3+ guests」(3人以上のゲストがいる自分の主催会議すべて)という選択肢が追加されます。自動メモ生成の設定に関する公式ヘルプによると、この人数には主催者自身も含まれ、予定に3人目が追加された時点で自動メモ生成が付きます。社外との商談や人事面談のように記録を残したくない会議が多い部署では、管理コンソールで既定値を見直してから運用に乗せてください。
会議の長さ・保存先・操作できる人
自動メモ生成は15分から8時間までの会議向けです。15分に満たない打ち合わせでは要約が不完全・不正確になったり生成されなかったりする場合があると公式に書かれており、5分の朝会の記録には向きません。
メモのドキュメントは会議終了後すぐに作られ、主催者のGoogleドライブの「Google Meet」フォルダに保存されます。主催者が異動や退職をするとメモの所在が分からなくなるため、定例会議は主催者を固定するか、生成後に共有ドライブへ移す運用を先に決めておくのが安全です。
メモを開始・停止できるのは、会議の主催者と、主催者の組織内の参加者です。主催者向けの設定が有効な会議では、会議の作成者・主催者・共同主催者に限られます。他社が主催する会議では自分は組織外にあたるため、記録を残したいなら先方に依頼するしかありません。
対面会議を自動メモで記録する手順
会議室に集まって行う打ち合わせのメモ生成は、2026年4月に発表された機能です。2026年8月13日のWorkspace Updatesで一般提供が告知され、Androidは8月11日から、Webは8月14日以降、iOSは8月31日以降に順次展開され、表示までに15日を超える場合があるとされています。対象プランはオンライン会議の自動メモ生成とほぼ同じで、Business Standard・Plus、Enterprise Standard・Plus、Frontline Plus、Google AI Pro・Ultraです。
操作はMeetのホーム画面から始めます。対面式でのメモ生成の公式ヘルプの手順は次のとおりです。
- パソコンで meet.google.com を開く(スマートフォンはMeetアプリのホーム画面)
- 上部の「メモを作成」から「メモの作成を開始」を選ぶ
- 終わったら「停止」を選び、確認画面で「メモの作成を停止」を押す
オンライン会議と違い、メモはこの機能をオンにした人のドライブに保存され、メールでも届きます。対面会議のドキュメントには、要約・アクション項目・全文の文字起こしが1つにまとまります。オンライン会議の自動メモは「クイックメモ」と「完全なメモ」の2タブで要約・決定事項・アクション項目を示す形で、全文の文字起こしは別機能です。端末のマイク1本で全員の声を拾うことになるため、会議室の中央に端末を置く、発言の前に名乗ってもらう、といった配置と運用で精度の差が出ます。一度に対応する言語が1つだけという制約もオンライン会議と同じです。
Meetの文字起こしをGeminiで整える議事録作成
自動メモ生成が使えないプランでも、Meetの文字起こし機能は使える場合があります。Meetの文字起こしの公式ヘルプが挙げる対象は、Business Standard、Business Plus、Enterprise Starter、Enterprise Standard、Enterprise Plus、Teaching and Learning Upgrade、Education Plus、Workspace Individualです。Enterprise Starterは自動メモ生成の対象外ですが、文字起こしの対象には入っています。日本語にも対応しています。
文字起こしは主催者のドライブの「Google Meet」フォルダに保存されます。これをGeminiアプリに貼り付けるか添付して、後述する議事録整形のプロンプトで整えれば、自動メモ生成に近い成果物になります。音声ではなくテキストを渡すので、Geminiアプリの「音声は合計10分まで」の制限にはかかりません。注意点は2つあります。文字起こしを開始できるのはパソコン、ノートパソコン、Androidデバイスだけで、iPhoneからは開始できません。また、組織と主催者の両方のドライブに十分な空き容量がないと記録されません。
Google AI Studioで録音ファイルから議事録を作る手順
AI Studioへの音声アップロードとモデルの選び方
ブラウザで aistudio.google.com を開き、Googleアカウントでログインします。画面右側でモデルを選び、プロンプト入力欄の添付ボタンから音声ファイルをアップロードして実行する流れです。2026年10月時点のGemini APIのモデル一覧では、安定版としてGemini 3.8 Flash、Gemini 3.6 Flash、Gemini 3.5 Flash-Liteが並びます。Gemini 2.5系は過去に利用実績のあるユーザーに提供を絞っており、新規の利用には3.5 Flash-Liteか3.8 Flashが案内されています。
要約まで一度に頼むなら汎用モデル、発言者の区別が欲しいなら後述のGemini 3.5 Transcribeを選びます。音声形式はWAV、MP3、AAC、FLAC、M4A、Opus、WebMなど13種類に対応しており、スマートフォンのボイスメモや会議アプリから書き出したm4aもそのまま渡せます。
文字起こしと議事録整形のプロンプト
文字起こしと議事録の整形は一度に頼まず、段階を分けます。間に文字起こしを目で確かめる工程を挟めるので、聞き違いが議事録の決定事項に紛れ込む前に直せます。最初は文字起こしだけを出力させます。
添付した音声を日本語で文字起こししてください。
- 発言のたびに改行し、行頭に発話の開始時刻を [00:12] の形式で付けてください。
- 話者が切り替わったと判断できる箇所では、行頭に 話者A、話者B のように仮のラベルを付けてください。
- 聞き取れない箇所は推測で埋めず [聞き取り不能] と記載してください。
- 要約や整形はまだ行わず、発言内容をそのまま書き起こしてください。
文字起こしの内容を目視で確認してから、同じスレッドで議事録の形へ整形させます。出力項目は明示的に固定します。Meetの文字起こしを貼り付ける場合も、このプロンプトから始められます。
上の文字起こし結果をもとに、社内会議の議事録を作成してください。
出力項目は次の5つに固定し、この順で見出しを付けてください。
1. 決定事項(決まったことのみ。検討中の内容は含めない)
2. 未決事項と次回への持ち越し
3. ToDo(担当者名と期限を併記。担当者の言及がなければ「担当未定」、期限の言及がなければ「期限未定」と書く)
4. 議論の要点(テーマごとに3行以内)
5. 補足(数値、固有名詞、社外名の表記ゆれの候補)
文字起こしに書かれていない内容は推測で補わず、「文字起こし中に言及なし」と記載してください。
出力を受け取ったら、決定事項の各行が文字起こしのどの発言に対応するかを照らし合わせます。対応する発言が見つからない行は、まず録音の該当箇所を聞き直します。議論はあったが結論が出ていなければ未決事項へ移し、議論そのものが録音に無ければ生成された内容なので削除します。
Gemini APIの音声入力の長さとトークンの見積もり
Gemini APIの音声理解のドキュメントは、音声を1秒あたり32トークン(1分で1,920トークン)として数え、1プロンプトで最長9.5時間まで受け付けると定めています。60分の会議なら約115,200トークンです。9.5時間を同じ換算にすると約109万トークンで、100万トークンの入力枠を上回ります。9.5時間は仕様上の最大値にすぎず、実務では数時間単位に分けたほうが安全です。
APIをコードから呼ぶ場合は、リクエストに音声を直接埋め込む方式の上限に注意します。インラインの上限は2026年1月12日のGoogleの発表で20MBから100MBに引き上げられ、ファイル入力方法のドキュメントも100MBです。ただし音声理解のドキュメントには「20MBまで」の記載が残っています。1時間の会議録音は音質によって100MBも超えるため、Files APIで先にアップロードして参照する形が確実です。Files APIは1ファイル2GBまで、保持期間は48時間です。
話者を分けたい会議向けのGemini 3.5 Transcribe
汎用モデルでは発言者を区別しにくい理由
音声理解のドキュメントは、音声を16 Kbpsへダウンサンプルし、マルチチャンネル音声は単一チャンネルに合成すると明記しています。ステレオ録音やマイクアレイで参加者ごとの定位を残しても、モデルに届く時点で位置の情報は消えます。上のプロンプトで付く「話者A・話者B」は声質と文脈だけを手がかりにした推定で、似た声の参加者が続けて話す場面や相づちが重なる場面で外れやすくなります。
Gemini 3.5 Transcribeの話者分離と上限
2026年8月に安定版として加わったGemini 3.5 Transcribeは、文字起こし専用のモデルです。85以上の言語を自動判別し、日本語(ja-JP)にも対応します。話者分離を有効にすると、発言のまとまりごとに spk_1、spk_2 のような識別子が付きます。AI Studioのモデル選択からも試せます。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 1リクエストの音声 | 最長1時間 |
| 話者分離・単語単位の時刻を使う場合 | 最長30分 |
| 話者の数 | 最大8人(3人以上は実験的) |
| 専門用語の登録 | 最大1,000語(話者分離と併用不可) |
| 料金(有料枠) | 約0.005ドル/分 |
1時間の会議は前半と後半に分けて送ります。分けた前後で spk_1 が同じ人物を指すとはドキュメントに書かれていないため、区切りごとに名前を当て直す前提です。3人以上の割り当ては実験的なので、発言者の帰属が契約や人事の判断材料になる会議では、冒頭で全員に名乗ってもらうと照合に使えます。社名や製品名を登録する専門用語の機能は話者分離と同時に使えないため、固有名詞の正確さと発言者の区別のどちらを優先するかは会議ごとに決めます。
Gemini APIの料金表では、有料枠が入力100万トークンあたり2ドル、出力が12ドルで、公式の目安は1分あたり約0.005ドル(60分で約0.3ドル)です。無料枠の入力は製品改善に使われます。
APIから話者分離つきで呼び出すコード
Pythonの google-genai SDKで、話者分離を有効にして文字起こしを取る例です。Gemini APIの文字起こしガイドのコードをもとに、話者が変わるたびに1行へまとめる処理を足しています。事前に pip install google-genai でSDKを入れ、環境変数 GEMINI_API_KEY にAPIキーを設定し、30分以内に分けた音声ファイルを用意します。APIの呼び出し部分は公式ガイドのコードと同じ形です。本番の録音を流す前に、利用中のSDKのバージョンで短い音声から試してください。
from google import genai
client = genai.Client() # 環境変数 GEMINI_API_KEY を読む
# 話者分離を使うときは1ファイル30分以内に分けておく
audio = client.files.upload(file="meeting_part1.mp3")
interaction = client.interactions.create(
model="gemini-3.5-transcribe",
input=[{"type": "audio", "uri": audio.uri, "mime_type": audio.mime_type}],
generation_config={
"transcription_config": {
"mode": {"type": "verbatim", "diarization_mode": "speaker"},
}
},
)
# 単語ごとの注釈を読み、話者が変わるたびに1行にまとめる
# 日本語は単語の間に空白を入れない想定。英語の会議では " ".join に変える
lines, current, buf = [], None, []
for step in getattr(interaction, "steps", []) or []:
for content in getattr(step, "content", []) or []:
for a in getattr(content, "annotations", []) or []:
if getattr(a, "type", None) != "word_info":
continue
if a.speaker != current and buf:
lines.append(f"[{current}] " + "".join(buf))
buf = []
current = a.speaker
buf.append(a.text)
if buf:
lines.append(f"[{current}] " + "".join(buf))
print("\n".join(lines))
出力された行の spk_1 などを参加者名に置き換え、その結果を前の章の議事録整形プロンプトに渡すと、発言者つきの議事録になります。社内の会議システムやチャットに議事録を自動で流す仕組みまで作るなら、API開発・システム連携の範囲です。OpenAI側の話者分離モデルと比べたい場合はgpt-4o-transcribe-diarizeとは?話者分離の使い方・料金と2027年2月の提供終了への備え、文字起こしAPIを横並びで選びたい場合は文字起こしAPIの比較と選び方|主要7サービスの料金・日本語対応・使い方【2026年最新】で整理しています。
動画ファイルのまま渡すと不利になる理由
会議アプリの録画はmp4で残ることが多く、Geminiは動画も直接受け付けますが、議事録が目的なら音声だけを抜き出すほうが有利です。Gemini APIの動画理解のドキュメントによると、動画は既定の低解像度で1秒あたり約100トークン、高解像度では約300トークンとして数えられ、音声だけの32トークンの約3〜9倍を消費します。100万トークンの枠で扱える長さも、低解像度で3時間、高解像度で1時間です。さらに既定の処理モード(static)では、動画内の音声が1Kbpsの単一チャンネルで処理されます。音声ファイルとして渡したときは16 Kbpsです。Gemini 3.5 Flash-Lite、3.6 Flash、3.8 Flashには必要な部分だけを読み込むagenticモードもあり、トークンを最大88%減らせるとされていますが、音声の扱いの違いは公式に比較されていません。画面共有の資料まで読ませたい場合を除き、既定のまま動画を渡すより音声を抜き出すほうが、トークンの見積もりが立てやすくなります。
機密を含む会議でGeminiを使ってよい条件
Gemini API追加利用規約が無料利用時に禁じていること
AI StudioやGemini APIに録音を渡す前に、自分の利用が規約上の有償・無償のどちらに当たるかを確かめます。Gemini API追加利用規約は、無料で提供されるサービスを「Unpaid Services」と定義したうえで、「Do not submit sensitive, confidential, or personal information to the Unpaid Services.」(機密情報や個人情報を無償サービスに送信しないでください)と書いています。無償利用時には人間のレビュアーが入力と出力を読み、注釈を付け、処理する場合があるとも述べます。有償サービスについては、プロンプトや添付ファイル、応答を製品改善に使わないと明示しています。Gemini 3.5 Transcribeの無料枠もこの扱いで、料金表の「Used to improve our products」欄は無料枠がYes、有料枠がNoです。
AI StudioがPaid扱いになる条件と業務での線引き
規約は、有効なCloud請求先アカウントが紐づいたCloudプロジェクトを利用できるアカウント、またはWorkspaceのエンタープライズアカウントでGoogle AI Studioを使う場合、無償で提供されていても「Paid Service」として扱うと定めています。「AI Studioは無料だから学習に使われる」という理解も、「有料契約しているから安全」という理解も、アカウントの条件を確認しないと外れます。
個人のGoogleアカウントで請求先を紐づけずにAI Studioを開いている状態なら、顧客名・単価・人事評価・未公表の計画を含む会議の録音は投入しません。業務では、請求先を紐づけたプロジェクト経由か、Workspaceのエンタープライズアカウントに限る形で仕組みとして防ぎます。無料枠で精度を試すなら、公開済みの講演動画の音声や、個人名・社名を含まない読み上げ原稿の録音など、規約が禁じる機密情報・個人情報を含まない素材を使ってください。
よくある質問
Geminiの無料版だけで議事録は作れますか?
作れますが、長さに制約があります。Geminiアプリの無料利用では音声は合計10分までです。Google AI StudioやGemini 3.5 Transcribeの無料枠を使えばより長い音声を扱えますが、条件によっては規約上のUnpaid Servicesにあたります。AI Studioは、請求先のあるCloudプロジェクトを利用できるアカウントかWorkspaceのエンタープライズアカウントでなければUnpaid、Gemini APIは請求先のあるCloudプロジェクト経由で呼ばなければUnpaidです。Unpaidの状態では機密情報を含む録音を投入できません。
1時間の会議録音はどのルートで処理できますか?
要約まで一度に作るならGoogle AI Studioの汎用モデル(1プロンプト最長9.5時間)です。発言者を分けたい場合はGemini 3.5 Transcribeを使い、話者分離の上限が30分なので前半と後半に分けて送ります。GeminiアプリならGoogle AI ProかUltraの加入が必要です。
Google Meetに自動メモ生成の項目が表示されないのはなぜですか?
会議の主催者のエディション、管理者による自動メモ生成の有効化、スマート機能の設定の3点を確認してください。エディションではBusiness StarterとEnterprise Starterが対象外です。Enterprise StarterならMeetの文字起こしは使えるので、文字起こしをGeminiに渡して議事録に整える方法で代わりになります。対象プランでも、主催者向けの設定が有効な会議では、開始と停止を行えるのが会議の作成者・主催者・共同主催者に限られます。
発言者の名前は自動で入りますか?
汎用モデルにプロンプトで頼めば「話者A」のようなラベルは出力されますが、声質と文脈からの推定なので実際の人物と対応している保証はありません。Gemini 3.5 Transcribeの話者分離を使うと spk_1 のような識別子が付き、実名への置き換えは人が行います。
議事録作成はGeminiとChatGPTのどちらが向いていますか?
会議がGoogle Meetで行われるならGeminiが有利です。会議中に議事録まで完結する自動メモ生成と、対面会議のメモ生成があるからです。ChatGPT側で会議を録音して議事録にする場合、レコードモードの録音時間は1回あたり4時間が上限です。対応プランを含めた条件はChatGPTで録音・議事録を作る方法:レコードモードとMeetingsの対応プラン・4時間上限・音声ファイルの文字起こしで整理しています。