点字ディスプレイとは、パソコンやスマートフォンの画面にある文字を、上下に動く小さなピンが作る点字へ変換して指先で読ませる出力装置です。ピンディスプレイとも呼ばれます。紙の点字と違って表示を何度でも書き換えられるため、メールやWebページのように内容が変わる情報を点字で読めます。この記事では、点字セルの仕組み、2026年10月時点で国内で販売されている主な10機種のマス数と価格、日常生活用具給付等事業の基準額383,500円と自治体ごとの要件差、Windows・NVDA・iPhoneとの接続設定を、メーカーと行政の一次情報で整理します。
まとめ:点字ディスプレイの要点
- 点字ディスプレイは、画面の文字を点字セルのピンで表示する出力装置です。画面の内容を解釈するのはスクリーンリーダー(PC-Talker、NVDA、JAWS、VoiceOver など)で、点字ディスプレイはその出力先になります。
- 本記事で比較する10機種は14〜80マスで、メーカー・輸入元の公表価格は日本テレソフトの清華mini(16マス)の178,000円から、Focus 80 Blue V(80マス)の1,140,000円までです。80マスを除けば178,000〜448,000円です。
- マス数が多いほど高い、とは限りません。40マスの清華 version3 proは198,000円で、16マスのブレイルメモ Fit16(319,000円)より12万円以上安く買えます。価格を比較するときは、マス数に加えて、メーカーや単体でのメモ・読書機能も確認します。
- 公的補助は障害者総合支援法第77条第1項第6号の日常生活用具給付等事業です。江戸川区・新宿区・京都市は基準額383,500円・耐用年数6年で揃いますが、浜松市は430,000円に引き上げています。対象年齢や点字習得の要否も自治体ごとに違い、申請は購入前に行います。
- iPhoneでは「設定」>「アクセシビリティ」>「VoiceOver」>「点字」で選びます。NVDAは機種によって自動検出できるものとドライバーを入れて手動で選ぶものに分かれます。
点字ディスプレイとは:画面の文字を点字に変える出力装置
点字ディスプレイは、接続したパソコンやスマートフォンから受け取った文字データを点字に変換し、機器の上面に並んだピンを上下させて表示します。国内メーカーのケージーエスは自社の点字ディスプレイ製品一覧で「ピンが上下に動いて点字を表示します。メモや読書等での使用のほか、パソコンやスマートフォンと接続することで、文字情報を点字で表示して、メールやインターネットの各種サービスを活用できます」と説明しています。
紙の点字・点字プリンターとの違い
紙の点字は、点字プリンターで打ち出したものも含め、一度出力すると内容を変えられません。点字ディスプレイは表示をその都度組み替えます。ケージーエスのNext Touch 40の取扱説明書では、1行に収まらない文は手前の送りキーで次の行へ、奥の戻しキーで前の行へ移り、行末で送りキーを押すと次の文が表示されます。このため1台で何冊分もの文書を読めます。受信したばかりのメールや更新されたWebページのように、印刷を待てない情報をその場で点字にできることが、紙との本質的な差です。
スクリーンリーダーとセットで動く前提
点字ディスプレイは、それ自体が画面の内容を解釈するわけではありません。スクリーンリーダーが「いま読んでいる箇所」を点字データとして送り、それをピンで表示します。ケージーエスはFit16の対応ソフトにPC-Talker(高知システム開発)、JAWS(エクストラ)、NVDA(NVDA日本語チーム)を挙げ、PC-Talkerでかな点字を表示するには別売の「Braille Works」が必要としています。無料で使えるNVDAの導入と基本操作はNVDA日本語版とは?最新版2026.2jpの変更点とインストール・基本操作で解説しています。
平成18年調査における点字習得率12.7%
点字ディスプレイは視覚障害者全員に向けた機器ではありません。厚生労働省の平成18年身体障害児・者実態調査(表18)では、視覚障害者379人のうち「点字ができる」と答えた人は48人で12.7%、「点字ができない」が70.7%でした。等級別では1級が25.2%、2級が13.0%、3級は該当者なし(回答23人)、4級は2.9%です。なお、この12.7%は平成18年調査の結果であり、現在の点字習得率を示す数値ではありません。
仕組み:点字セルのピンを電気で上下させる構造
表示の最小単位は「点字セル」です。1セルが点字1マスにあたり、その中に並んだピンが個別に上下します。日本語の点字は縦3段×横2列の6点を1マスの基本とし、濁音などは2マスで1文字を表しますが、パソコンの記号や書式まで表せる8点点字に対応した機器では、セルは縦4段×横2列の8本ピンになります。日本テレソフトの清華シリーズは、仕様表で全機種を「点字表示部:8点」と表記しています。
マス数と一度に表示できる点字の量
16マスの機器なら点字16マス分、40マスなら40マス分を同時に表示できます。濁音などは複数マスを使うため、原文の16文字・40文字にそのまま対応するわけではありません。マス数が多いほど文脈を一度に把握しやすく、表やプログラムのコードのように行の構造が意味を持つ情報では差が出ます。多くの機種はマスごとに「タッチカーソルキー」を備え(Next Touch 40は40個)、読んでいるマスのキーを押すとその位置へカーソルを移動できます。点字ディスプレイの基本的な使い方は、この「読む→送る→タッチカーソルで飛ぶ」の繰り返しです。
点字セルの寸法と部品点数
ケージーエスは点字セルを単体の製品としても扱っています。同社の点字セル SC11の仕様は、触知ピンのストローク0.7mm、点間ピッチ2.4mm、マス間ピッチ4.0mmで、16セルのモジュール(バックプレーン含む)が約102gです。8点式のセルで40マスなら、合計320本のピンを個別に上下させて点字を表示します。2026年10月時点の現行機は、最も安い16マス機でも178,000円です。
主な機種のマス数と価格(2026年10月時点)
国内メーカー・輸入元が公式サイトで価格を公表している現行機を、安い順に並べます。金額は各社の公表値で、ブレイルメモ Fit16だけが税込表示、ほかは非課税表示です。日本テレソフトは公式オンラインショップの販売価格、エクストラは製品ページの価格表です。
| 製品名(メーカー) | マス数 | 価格 | 単体でできること | 重量 |
|---|---|---|---|---|
| 清華mini(日本テレソフト) | 16マス | 178,000円 | 点字メモ・データ閲覧 | 300g |
| 清華 version3 pro(日本テレソフト) | 40マス | 198,000円 | なし(USBバスパワー) | 600g |
| Focus 14 Blue V(エクストラ) | 14マス | 216,000円 | 点字メモ(BRF形式) | 340g |
| 清華mini24(日本テレソフト) | 24マス | 218,000円 | 点字メモ・データ閲覧 | 545g |
| Next Touch 40(ケージーエス) | 40マス | 238,000円 | なし(点字出力専用) | 約520g |
| 清華 version6 pro(日本テレソフト) | 40マス | 318,000円 | 点字の読み書き・計算 | 900g |
| ブレイルメモ Fit16(ケージーエス) | 16マス | 319,000円(税込) | メモ・読書 | 約320g |
| ブレイルエモーション40(エクストラ) | 40マス | 410,000円 | メモ・DAISY・Wi-Fi | 740g |
| Focus 40 Blue V(エクストラ) | 40マス | 448,000円 | 点字メモ(BRF形式) | 665g |
| Focus 80 Blue V(エクストラ) | 80マス | 1,140,000円 | 点字メモ(BRF形式) | 1,183g |
マス数と価格が比例しないという実態
同じ16マスでも、清華miniは178,000円、ブレイルメモ Fit16は319,000円で、141,000円の差があります。40マスに至っては、清華 version3 proの198,000円からFocus 40 Blue Vの448,000円まで2倍以上の幅があります。最も安い40マス機は、16マスのFit16より12万円以上安く買えます。
価格差を比較する際の確認項目の一つが、本体だけで使える機能です。清華 version3 proは電源をUSBバスパワーから取る接続専用機で、Next Touch 40も公式に「パソコンに接続が必要となります。単体ではご使用いただけません」と注記されています。対してブレイルエモーション40はパーキンス式キーボード、64GBのメモリ、Wi-Fiを備え、ノートパッドやDAISYプレーヤー、サピエ機能を本体で使える点字携帯端末です。職場のパソコンにつないで読むだけなら接続専用機で足り、外出先でメモや読書をするなら、単体機能を備えた機種同士で価格を比較します。「セル数が多いほど高い」という説明を見かけたら、単体機能の有無をあわせて確認してください。
販売終了機の扱い:ブレイルセンスシックスとAir16・Air32
比較記事や窓口の資料を見るときは、メーカーの販売終了案内もあわせて確認してください。エクストラは2026年10月2日のお知らせで、Android OS 12を搭載したブレイルセンスシックス(32マス・599,000円)と同シックスミニ(20マス・398,000円)の販売終了を告知しました。後継のブレイルセンスセブンは、32マス・40マスモデルを今冬、20マスモデルを来年2月以降に販売する予定としています。ケージーエスもブレイルメモスマートAir16とAir32を販売終了と表示しており、同社の現行機はFit16とNext Touch 40の2機種です。京都市身体障害者団体連合会の「福祉用具のしおり」のように、公的な紹介資料が販売終了機を商品例に挙げたままのこともあります。見積もりに進む前に、機種名をメーカー公式で現行品か確かめてください。
公的補助:日常生活用具給付等事業の基準額と自治体差
根拠は障害者総合支援法第77条第1項第6号
点字ディスプレイの公的補助は、車いすや義肢と同じ補装具費支給ではなく、市町村が実施する日常生活用具給付等事業です。厚生労働省の日常生活用具給付等事業の概要は根拠を「障害者総合支援法 第77条第1項第6号」と示しています。条文は市町村の地域生活支援事業として「日常生活上の便宜を図るための用具であって主務大臣が定めるものの給付又は貸与」を挙げ、その用具を定めるのが厚生労働省告示第529号です。告示は用具を6区分に分け、点字ディスプレイは「情報・意思疎通支援用具」に含まれます。なお厚生労働省が公開している旧・障害者自立支援法当時の概要資料では、同じ事業の根拠が「第77条第1項第2号」と書かれており、現行の号数とは異なります。
3自治体の基準額383,500円と対象要件の比較
告示が定めるのは用具の区分までで、個々の品目の基準額・耐用年数・対象要件は市町村が要綱で決めます。利用者負担も厚生労働省の説明どおり「市町村の判断による」ものです。下の3自治体では基準額と耐用年数が一致していますが、対象要件は異なります(2026年9〜10月確認)。基準額も全国一律ではありません。浜松市は静岡県のガイドライン見直しを受けて令和7年度予算で点字ディスプレイの基準額を383,500円から430,000円へ引き上げ、令和8年4月の改正では対象年齢を18歳以上から学齢児以上へ広げました。
| 自治体 | 基準額 | 耐用年数 | 対象等級 | 年齢等の要件 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都江戸川区 | 383,500円 | 6年 | 視覚1級・2級 | 18歳以上・点字習得者 |
| 東京都新宿区 | 383,500円 | 6年 | 視覚1級・2級等 | 原則18歳以上・必要性の認定あり |
| 京都市 | 383,500円 | 6年 | 視覚2級以上 | 記載なし・必要性の認定あり |
江戸川区は「18歳以上」かつ「点字の習得をしている方」を明示し、京都市は「視覚障害2級以上の方で、点字ディスプレイが必要と認められる方」として年齢に触れていません。新宿区の一覧(令和7年4月1日現在)の品目37は、原則18歳以上で身体障害者手帳の交付を受けた視覚障害1級・2級の方のうち、必要と認められる方を対象としています。同等の障害程度等と認められた難病患者等も対象です。同じ機器でも住んでいる市区町村によって申請できるかどうかが変わるため、等級と年齢だけで判断せず、障害福祉担当課の要綱を直接確認してください。
基準額を超える機種は差額が自己負担
基準額383,500円を前掲の価格と突き合わせると、10機種のうち7機種は基準額以下に収まります。超えるのはブレイルエモーション40(26,500円超過)、Focus 40 Blue V(64,500円超過)、Focus 80 Blue V(756,500円超過)の3機種で、超過分は原則として自己負担です。基準額内でも自己負担はゼロとは限らず、新宿区は「本人及び同一世帯の所得状況に応じて、一部自己負担があります」と説明しています。また新宿区は「給付を受ける場合は事前の申請が必要となります。用具を購入した後での申請は出来ません」と明記しています。先に買ってしまうと給付を受けられないため、機種を決めたら購入前に窓口へ見積書を持ち込むのが基本の順序です。
Windows・NVDA・iPhoneでの接続設定
Windowsでの接続とポート番号の確認
Windowsでは、USBまたはBluetoothで接続したうえで、スクリーンリーダー側に機種とポートを設定します。ケージーエスのNext Touch 40の手順では、USB接続時は専用ドライバーを入れたあとデバイスマネージャーの「ポート(COMとLPT)」に現れる「Silicon Labs CP210x USB to UART Bridge(COMX)」の番号を控え、PC-Talkerの「点字ディスプレイの設定」で機種を「BMS40」、ポート番号にその値を指定します。Bluetooth接続では「NextTouch40-BM」をデバイスとして追加し、パスキーを求められたら初期値の「1234」を入力します。PC-Talkerの点字表示のオンとオフは Ctrl+Alt+F4 です。つながらないときは、まずこのポート番号がスクリーンリーダー側の設定と一致しているかを確かめます。
NVDAの機種別自動検出対応
NVDAには、接続した点字ディスプレイを自動で見つける機能があります。設定の「点字」カテゴリーで点字ディスプレイを「自動」にしておくと、対応機種はUSBでもBluetoothでもつなぐだけで認識されます。ただし対応は機種ごとに違います。NVDA 2026.2のユーザーガイドによると、日本テレソフトの機種は2つのグループに分かれます。
- 清華 version3・4・5(40マス)と清華80:自動検出に非対応です。メーカーのドライバーを入れたうえで、NVDAの点字ディスプレイ選択画面から清華の旧機種用ドライバーを手動で選びます。
- 清華mini(16・24マス)、version6、version6 pro:USBとBluetoothで自動検出に対応し、追加のドライバーは要りません。手動なら
Seika Notetakerを選びます。 - Focus Blue V:既定で自動検出されますが、事前にFreedom Scientificの点字ディスプレイ用ドライバーが必要です。
同じ清華シリーズでも、最安の40マス機であるversion3 proは手動設定の側に入ります。価格だけで選んで「NVDAでつながらない」とならないよう、使うスクリーンリーダーとの組み合わせを購入前に確認してください。
iPhoneでの設定はアクセシビリティ配下
AppleはiPhoneユーザガイドで、Bluetoothの点字ディスプレイを接続する手順を案内しています。設定箇所は2か所です。まず「設定」>「Bluetooth」でBluetoothをオンにしてディスプレイを選び、続いて「設定」>「アクセシビリティ」>「VoiceOver」>「点字」でディスプレイを選びます。古い解説には「設定」>「一般」>「アクセシビリティ」と書かれていることがありますが、現在のiOSではアクセシビリティは「一般」の下ではなく設定の第1階層にあります。点字コマンドの一覧は同じ画面の「詳細情報」>「点字コマンド」から確認できます。
型番単位で決まるiPhone・iPadの対応可否
iPhoneやiPadで使えるかどうかは、Appleが公開している対応点字ディスプレイの一覧(2025年2月18日公開)とメーカーのVoiceOver対応情報を照合して判断します。一覧はメーカーごとの区分で、KGSの欄には「Braille Memo(32、40)」、Nippon Telesoft/Perkinsの欄には「Mini Seika(8、16、24)」「Seika v4」、Freedom Scientificの欄には「Focus Blue(14、40、80)」が並びます。HIMSの欄には「BrailleSense 6」「BrailleSense 6 mini」があり、GW Microの欄にも「Braille Sense」「Braille Sense Plus(18、32)」が別に載るため、欄を取り違えないよう注意してください。
一方で、2026年10月時点の現行機のうちNext Touch 40、ブレイルメモ Fit16、ブレイルエモーション40は機種名が一覧にありません。ブレイルエモーション40はエクストラが製品ページでVoiceOver対応を明記しているので、一覧に無い型番が動かないとは限りません。iPhoneとの併用が前提なら、Appleの一覧とメーカーの案内の両方を型番で確認するのが確実です。
Webサイト・アプリの点字表示に必要な設計
点字ディスプレイの利用者が読めるのは、スクリーンリーダーがページから取り出せた文字だけです。本記事で紹介する1行表示の機種では、一度に表示できるのは14〜80マスです。ページ全体を視覚的に見渡す読み方とは異なるため、見出しなどを使って目的の箇所へ移動できる構造が必要です。マイクロソフトは点字ディスプレイの解説ページで、スクリーンリーダーや点字ディスプレイは「ページの冒頭からテキストを1行ずつ読んでいきます」と書き、表も「左上のセルから順番に」読むため全体像をつかみにくいと注意しています。
制作側が直すべき箇所は具体的です。情報を伝える画像には、その内容や役割が分かる代替テキストを設定します。装飾画像や隣接する文章と情報が重複する画像は、代替テキストを空にして読み飛ばせるようにします。見出しをh2・h3で正しくマークアップしていないと、見出し単位で読み飛ばせません。結論や操作の要点はページの冒頭に置きます。表は構造を簡潔にし、見出しセルとデータセルの関係を適切にマークアップしたうえで、セルを移動しても項目名と値の対応が分かるか確認します。NVDAとVoiceOverで読み上げ順序を確かめる手順はWebアクセシビリティのスクリーンリーダー対応:NVDA・VoiceOverでの実機検証と読み上げ順序の設計にまとめています。既存サイトの診断や改修を外部に任せる場合は、Webアクセシビリティ対応の支援内容も参考にしてください。
選び方:4つの判断軸
本記事では主な現行10機種を比較しています。次の4点を確認し、用途と接続環境に合う候補を絞ります。
- 単体で使うか、パソコンの周辺機器として使うか。職場や自宅のパソコンに常時つないで読むだけなら、清華 version3 pro(198,000円)やNext Touch 40(238,000円)のような接続専用の40マス機が候補になります。必要なソフトウェアも含めた総額で比較してください。外出先でメモや読書をするなら、清華mini・Fit16・Focus Blue V・ブレイルエモーション40のような単体機能を持つ機種を選びます。
- マス数。メールやチャットが中心なら14〜24マス機も候補ですが、長文を読む際の送り操作が負担にならないか、実際に使う文章で確認してください。表計算やプログラムのコードのように行の構造を把握したい用途では、40マスの差が効きます。
- 持ち運びの頻度。清華miniは300g、Fit16は約320g、Focus 14 Blue Vは340gで、40マス機は520〜900gです。毎日持ち歩くなら重量を先に決め、そのうえでマス数を選びます。
- 使うスクリーンリーダーとOS。PC-Talkerでかな点字を表示する場合は「Braille Works」が別途必要です。NVDAでは機種によって自動検出の可否が分かれます。清華miniの製品ページは対応OSを「Windows Vista、7、8、10」と書き、同じシリーズの清華mini24は11まで挙げています。Windows 11で使うなら対応OS欄を確認してください。
機種を絞ったら、住んでいる自治体の基準額と対象要件に合うかを窓口で確認し、給付の決定を受けてから購入します。この順序が最も手戻りが少なくなります。
よくある質問
点字ディスプレイとは何ですか?
視覚に障害のある人が、文字情報を指先の点字で読み取るための電子機器です。画面に表示された文章を、上下に動く小さなピンが作る点字へ変換します。表示を書き換えられるため、メールやWebページ、電子書籍など内容が変わる情報を点字で読めます。パソコンやスマートフォンと接続して使い、ピンディスプレイとも呼ばれます。
点字ディスプレイの価格はいくらですか?
2026年10月時点で本記事が比較する10機種の公表価格では、最も安い清華mini(16マス)が178,000円、最も高いFocus 80 Blue V(80マス)が1,140,000円です。80マス機を除くと178,000〜448,000円の範囲に収まります。マス数が多いほど高いとは限らず、40マスの清華 version3 proは198,000円で、16マスのブレイルメモ Fit16(319,000円)より安く買えます。
公的補助はいくらまで出ますか?
障害者総合支援法第77条第1項第6号にもとづく日常生活用具給付等事業の対象で、点字ディスプレイは「情報・意思疎通支援用具」に含まれます。江戸川区・新宿区・京都市は基準額383,500円・耐用年数6年ですが、浜松市は令和7年度から430,000円に引き上げており、金額も自治体で異なります。ただし対象等級・年齢・点字習得の要否や自己負担は市町村が要綱で定めるため、江戸川区は18歳以上かつ点字の習得を要件とし、京都市は視覚障害2級以上で必要と認められる方を対象とするなど内容が分かれます。基準額を超える分は自己負担で、申請は購入前に行います。
iPhoneやiPadでも使えますか?
Bluetooth対応に加え、使用する機種がiPhone・iPadのVoiceOverに対応していれば使えます。「設定」>「Bluetooth」でペアリングし、「設定」>「アクセシビリティ」>「VoiceOver」>「点字」でディスプレイを選びます。対応は機種名単位で、Appleの対応一覧にはKGSのBraille Memo(32、40)、日本テレソフトのMini Seika(8、16、24)とSeika v4、Freedom ScientificのFocus Blue(14、40、80)、HIMSのBrailleSense 6などが掲載されています。購入前に自分の型番が一覧にあるか、メーカーがVoiceOver対応を案内しているかを確認してください。
視覚障害者は誰でも点字を読めるのですか?
読めるとは限りません。厚生労働省の平成18年身体障害児・者実態調査では、視覚障害者のうち「点字ができる」と答えた人は12.7%で、等級別では1級25.2%、2級13.0%、3級は該当者なしでした。点字ディスプレイは点字を使う人のための機器で、音声で内容を聞くスクリーンリーダーとは役割が異なります。静かな場所で読みたいときや、固有名詞・数式・プログラムのように音声だけでは正確に把握しにくい情報を扱うときに、音声と使い分けられます。