会場調査(CLT:Central Location Test)は、条件に合う消費者を貸会議室や調査会社の会場に集め、試食・試飲や広告、パッケージを評価してもらう調査です。セントラルロケーションテスト、会場テストも同じ手法を指します。提示する物・順番・温度・時間を調査側がそろえられる点がネット調査にない強みです。公開されている見積りの内訳では、会場費よりも対象者1人ごとにかかるリクルート費と謝礼の比重が大きくなっています。
この記事では、発注する側が見積りを読むために必要な費用の内訳、街頭リクルートと事前リクルートの違い、日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)のガイドラインが定める運用ルール、ホームユーステスト(HUT)との使い分けを、公開されている料金表と公表事例から整理します。後半では、会場調査に参加する側から見た謝礼と安全性にも触れます。
まとめ:会場調査を発注する前に決める4点
- 会場で測るべきものか:味・香り・手触り・棚での見え方など、現物をそろえた条件で比べたいときが会場調査の出番です。家庭で1食分を食べ切ったときの評価や、1週間使い続けた評価はHUTの領域です。
- 対象者の集め方:街頭で声をかけるか、パネルから事前に集めるか。JMRAのガイドラインは、出現率10%以下の調査では街頭リクルートにこだわらず別の手法を提案することを原則としています。
- 人数と予備の人数:アスマーク・マクロミルとネオマーケティングの試食・棚再現調査の公開例では、目標数の約1割を予備(バッファ)として組んでいます。ただし、予備なしの公開例もあります。
- 予算の目安:リクルートから報告書まで含む公開例は、110名で約201万円(アスマーク)、165名の試食調査で250万円〜(ネオマーケティング)です。設計と分析を除いた実査のみでも、264名で410万円の例があります(マクロミル)。
会場調査(CLT)の定義と呼び名の整理
会場調査は、調査対象者に指定の会場へ来てもらい、その場で製品を試してもらったり、広告やパッケージを見てもらったりして、アンケートやインタビューで評価を集める調査手法です。回答はその場で紙の調査票か、タブレット・PCで回収します。
会場調査・CLT・セントラルロケーションテスト・会場テストの関係
4つの呼び名は同じ手法を指します。CLTは英語のCentral Location Testの略で、JMRAのガイドラインでは「会場テスト(CLT)」、調査会社の多くは「会場調査(CLT)」と表記しています。検索で「CLT」だけを使うと、建材のCLT(直交集成板:Cross Laminated Timber)の情報が混ざります。また「ロケーションテスト(ロケテスト)」は、ゲーム業界ではアーケードゲームの試験稼働を指す言葉としても使われます。
市場調査全体に占める会場調査の位置
JMRAの第51回経営業務実態調査(2026年6月24日公表)では、アドホック調査のうち量的調査の売上を100%とした内訳が、インターネット調査72.8%、訪問調査・CAPI・CLT 11.8%、郵送調査8.2%でした。CLTは訪問調査などと合わせた区分でしか集計されていないため、会場調査単独の市場規模はこの統計からは出せません。読み取れるのは、回答した72社の2025年度のアドホック調査における量的調査売上の内訳で、「訪問調査、CAPI、CLT」の区分が11.8%を占めるという点までです。
街頭リクルートと事前リクルートの違い
会場調査の品質と費用を大きく左右するのが、対象者の集め方です。会場の近くで通行人に声をかける街頭リクルート(ストリートキャッチ)と、アンケートパネルや紹介で事前に集める事前リクルート(プレリクルート)の2つがあります。JMRAは2020年のガイドラインで、今日では街頭リクルートよりも事前リクルートのほうが多く採用されるようになったと述べています。街頭リクルートは会場周辺の通行人から選ぶため、アスマークは「私鉄の商店街にある会場では主婦ばかり」のように属性がエリアに偏る点をデメリットに挙げています。
街頭リクルート:JMRAのCLTガイドラインが定める運用
JMRAの「CLTガイドライン ―会場テスト(街頭リクルート)実施のためのガイドライン―」は1998年6月1日に施行され、2012年11月と2018年1月に改訂されています。改訂の背景としてガイドライン自身が挙げているのは、アンケートを口実に高額商品を売りつけるキャッチセールスと混同されたことによる、歩行者や近隣商店街からの苦情です。主な規定は次のとおりです。
- 会場には調査実施機関の管理責任者が終日常駐する
- リクルーターは会場の使用条件が無い場合でも1会場につき常時3名まで
- リクルーターは協会が発行するプレートを首に掛ける
- 街頭でのスクリーニングはA4で1〜2頁、1分以内を目安にする
- 会場での所要時間は長くても30分程度、1日の調査時間は午前10時〜午後5時を原則とする
- 対象者が途中退出を希望したら妨げてはならない
発注側にとって重要なのは付則の採択基準です。対象者の出現率が10%以下の調査は、街頭リクルートにこだわらず別の手法を提案することが原則とされています。「40代で月1回以上◯◯を買う人」のように条件を絞るほど、街頭では何百人にも声をかけることになり、1日の回収数が読めなくなります。出現率から必要な声かけ数・配信数を逆算する方法はスクリーニング調査とは?本調査との違い・設問例・必要サンプル数の計算まで実務解説で扱っています。
事前リクルート:パネルと機縁で集める場合の確認点
条件の厳しい対象者は、ネットのアンケートパネルでスクリーニングしてから日時を指定して来場してもらうのが一般的です。調査会社によっては電話で参加条件と来場の可否を確かめてから確定させます。JMRAは2020年7月1日に「事前リクルート業務実施のためのガイドライン」を出しており、CLT・HUT・グループインタビューなどで対象者集めをリクルート事業者に委託するときの契約や個人情報の扱いを定めています。
発注側が見ておきたいのは第10条です。同じ人が何度も調査に参加すると、慣れによる学習効果で回答が偏るため、会員社は調査協力インターバル(同一対象者の参加間隔)の社内基準を設けて管理することになっています。見積り時には、この社内基準の内容と、参加履歴をどの範囲まで確認しているかを尋ねておきます。複数のパネルに登録している人の他社での参加履歴までは把握できない場合があるため、基準があっても常連の回答者を完全には除けない点は前提にしておきます。
会場調査で測れること・測れないこと
会場調査の強みは、全員に同じ条件で提示できることです。一方で、評価は会場にいる数十分間の印象に限られます。HUT・ネット調査との違いを整理すると次のようになります。
| 観点 | 会場調査(CLT) | HUT | ネット調査 |
|---|---|---|---|
| 評価する場所 | 指定の会場 | 対象者の自宅 | 対象者の端末 |
| 現物の提示 | できる(温度・量をそろえる) | できる(郵送) | 現物提示なし(文章・画像・動画など) |
| 評価できる時間 | 数十分 | 数日〜数週間 | 数分〜数十分 |
| 未発売品の情報管理 | 会場内で回収できる | 自宅に置く期間がある | 画面の撮影は防ぎにくい |
| 地域の広がり | 会場のある都市 | 全国に発送できる | 全国 |
トップバリュのモニターテストに見るブラインド評価とオープン評価
イオンのトップバリュは、外部の調査会場で行うモニターテストを年間1200件以上実施し、商品をA〜Dで判定していると公表しています。1回のテストで2つの軸を分けて測っているのが特徴です。
- 絶対品質(ブラインド評価):ブランド名や価格を一切示さず、試食した人の80%以上が「良い」「やや良い」と評価することが必須。基準は2022年に70%から80%へ引き上げられました。
- 知覚品質(オープン評価):ブランド名・価格・容量を示したあとで購入意向を聞き、比較対象の商品を上回ることが必須。
テスト品と比較品は一定量を取り分け、「P」「Q」の記号で示して、回答はタブレットの画面で入力します。肉うどんは初回がC判定で、麺のコシとつゆの甘辛さを改良して4回目のテストでA判定を取ったと紹介されています。会場調査が「味そのもの」と「ブランドと価格を見たうえでの選好」を切り分けて測れることを示す実例です。複数の試作品を1人に何品まで出すか、順番をどう組むかの設計はモナディックテストとは?シークエンシャル・プロトの違いと使い分けで解説しています。
会場調査で見落とした課題:キムチ鍋つゆの事例
同じトップバリュのキムチ鍋つゆは、会場のモニターテストを通過して発売され、売上も好調でした。ところが家庭でのHUTで「沢山野菜を入れたら、キムチの風味も味も薄くなってしまった」という声が出ました。トップバリュは、家庭で調理・喫食してもらったことで3〜4口食べた際の「先味」の印象だけでなく、1食すべてを食べ切った際の評価から新たな気づきを得たと説明しています。会場で数口ずつ比べる設計は、調理のしかたや食べ切ったときの印象までは拾えません。味の比較は条件をそろえた会場で、具材の入れ方や食べる量が家庭ごとに違う商品の評価はHUTで、と測る対象ごとに手法を分けると、この種の見落としを減らせます。HUTの費用や進め方はホームユーステスト(HUT)とは?費用相場・進め方と調査会社の選び方にまとめています。
会場調査の費用と見積りの内訳
会場調査の料金を公開している調査会社は多くありません。ここでは、公式サイトに条件つきの見積り例を載せている4社の情報から、総額の幅と内訳の構造を確認します。金額は各社ページの掲載例です。日本インフォメーションは税抜き表示、アスマークは各費目に税率10%を別記しています。ネオマーケティングとマクロミルの引用箇所では税込・税抜きの明記を確認できないため、比較時に確認してください。
調査会社4社の公開見積り例
| 会社 | 人数・条件 | 対応範囲 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 日本インフォメーション | 30名・タブレット回答 | リクルート〜集計表 | 75万円〜(税抜き) |
| ネオマーケティング | 100名・屋外広告の印象 | 設問設計・リクルートのみ | 50万円〜 |
| ネオマーケティング | 100名・アプリのUI/UX | 設計・リクルート・インタビュー | 100万円〜 |
| アスマーク | 110名(予備10名含む)・紙20問 | リクルート〜報告書 | 2,011,350円 |
| ネオマーケティング | 165名(バッファ15名)・試食 | 設計〜報告会 | 250万円〜 |
| マクロミル | 240名+バッファ24名・30問 | 実査のみ(設計・分析なし) | 410万円 |
| マクロミル | 200名+バッファ20名・45問 | 設計・集計・分析レポート込み | 440万円 |
| ネオマーケティング | 330名(バッファ30名)・棚再現 | 設計〜報告会・テスト品手配 | 550万円〜 |
出典:日本インフォメーション/ネオマーケティング/アスマーク/マクロミルの各公式ページ
同じ100名でも50万円と100万円の差があるのは、対応範囲が違うためです。50万円の例は設問設計とリクルーティングだけで、会場の運営や集計は含みません。比べるときは総額より先に対応範囲をそろえます。30名の例でも75万円からという点は、少人数でもスクリーニング配信・会場・調査員の手配といった人数に比例しない費用が一定額かかることを示しています。予備の人数は、アスマーク(110名中10名)、マクロミル(240名に24名、200名に20名)、ネオマーケティング(165名中15名)のいずれも目標数の1割前後でした。ネオマーケティングの100名の2例は予備なしです。
アスマークの見積り例に見る費目の内訳
費目ごとの単価と数量まで公開しているのはアスマークの例です。110名(予備10名含む)に紙の調査票20問、所要30分以内、平日の会場1日という条件で、次のように積み上がっています。
| 費目 | 単価×数量 | 金額(円) |
|---|---|---|
| リクルート費用 | 4,800円×110名 | 528,000 |
| モニター謝礼 | 4,000円×110名 | 440,000 |
| 報告書作成 | 1式 | 200,000 |
| 調査員 | 20,000円×9名(1日) | 180,000 |
| 会場(平日9〜19時) | 1式 | 80,000 |
| 調査準備 | 1式 | 80,000 |
| リクルート基本費用 | 1式 | 70,000 |
| 集計(GT・クロス) | 1式 | 60,000 |
| スクリーナー作成・データ入力・管理者 | 各1式 | 各30,000 |
| 印刷物準備・雑費 | 100円×110名/1式 | 11,000/10,000 |
| 案件管理費用 | 全体の15% | 262,350 |
| 合計 | 各費目に税率10%を別記 | 2,011,350 |
1名ごとに増える費目(リクルート費用・謝礼・印刷物)は合計979,000円で、案件管理費を除いた小計1,749,000円の約56%を占めます。会場費は8万円で小計の5%未満です。ただし、これは1件の見積り例の構成比で、総額は対象者条件、実施時間、会場や機材の条件でも変わります。アスマークはリクルート料金について、1名あたりの単価は募集人数と条件の難しさで変わり、最終的には実際に参加した人数で数えると説明しています。予備を多めに組んでも、来場しなかった人の分までリクルート費がかかるとは限らないので、見積り時に数え方を確認しておきます。
一方、会場・調査員・管理者は日数で増える費目です。Marketing Junctionの料金表(目安金額)では、会場使用料と会場運営がそれぞれ50,000円/4時間、回答用PCを手配する場合の会場機材等設定料も50,000円/4時間です。設問を増やして1人あたりの所要時間が延び、1日で回し切れなくなると、人数が同じでもこれらが日数分増えます。
紙の調査票とタブレット回収の費用差
会場での回答方法は、紙の調査票かタブレット・PCが中心です。Marketing Junctionの料金表では、紙の場合は調査票の印刷用データ作成が10,000円、印刷が1部30円(いずれもA4×2枚・モノクロ)、データ入力が単一回答1問3円・複数回答1問7円・自由記述1文字1.5円です。自由記述の多い調査を紙で集めると、入力費が人数と文字数の両方に比例して増えます。日本インフォメーションは、会場でタブレット上の画面に回答してもらうことで、紙の調査票で必要な実査後のデータ入力が不要になり、実査中に回答状況を確認でき、データ入力費を削れると説明しています。トップバリュのモニターテストも回答はタブレットの画面で集めています。一方で、端末や回答用PCの手配・設定費が別にかかります。
会場調査の進め方と日程の目安
事前リクルート型の会場調査は、おおむね次の順で進みます。ネオマーケティングの公開例では、発注から実査までが約2週間〜2か月でした。
- 調査目的と比較したい試作品・広告案を決める
- 対象者条件と人数(予備を含む)を決め、スクリーニング設問を作る
- パネルへスクリーニング調査を配信し、条件に合う人に電話などで来場日時を確定する
- 会場・機材・試食品の調理や温度管理の段取りを決め、調査票(紙またはタブレット)を作る
- 実査当日に受付・本人確認・提示・回収を行う
- 集計(単純集計・クロス集計・自由記述)と分析・報告
試食品の提示順と順序効果を抑える割付
複数の試作品を1人に試してもらう場合、先に食べた品の味が後の評価に影響します。ネオマーケティングは2種類の食品を比べる例として、試食品①→②の順で進める人を50名、②→①の順で進める人を50名に分け、性年代などでローテーションを組むと説明しています。割付どおりの順で実際に提示できたかを確かめられるよう、調査票とは別に「誰にどの順で出したか」の記録を残しておくと、集計時に順序効果を検証できます。
会場での所要時間の目安
街頭リクルートについて、JMRAのガイドラインは会場での所要時間を「長くても30分程度」にとどめるよう求めています。一方でネオマーケティングは、一般的な会場調査の所要時間を30〜60分と案内し、調査設計や設問数によって変わると説明しています。設問の優先順位は、会場でしか聞けない現物の評価に絞るのが費用面でも合理的です。
調査会社を選ぶときに確認する項目
会場調査は、実査当日の運営品質が結果を左右します。見積りの比較とあわせて、次の点を確認しておくと失敗を減らせます。
- 対象者の集め方:街頭か、自社パネルか、機縁リクルートか。出現率がどの程度で、何名に配信する想定か。
- 予備の人数と欠席時の扱い:予備を何名見込むか、目標数に届かなかった場合に追加の枠を設けるか。
- 調査協力インターバル:同じ人が短い間隔で参加しないための社内基準があるか(JMRAの事前リクルートガイドライン第10条)。
- 会場と地域:自社会場か貸会場か、東京以外の都市でも実施できるか。試食の場合は調理場所と提示場所を分けられるか。
- 当日の人員:JMRAの第51回調査では、回答86社のうち32社(37.2%)が経営上の問題に「調査員不足」を挙げています。繁忙期の日程は早めに押さえ、当日のスタッフ体制を見積り段階で確認しておきます。
- 試食品と謝礼の管理:JMRAの「CLT調査」実査管理の規定は、試料の取扱いを事前に対象者へ説明すること、試料の給仕係に専属の担当者を置くこと、謝礼品は受付時に調査主体者と協力者が確認した物と同じ物を渡すことを定めています。この運用ができているかを確認します。
- 納品物:単純集計表・クロス集計表・自由記述の一覧・報告書のどこまでが料金に含まれるか。
判定の基準値を社内で持っていない場合は、過去の調査結果と比べる「ノーム値」を持つ調査会社を選ぶ手もあります。考え方はノーム値(ノルム値)とは?算出方法と必要データ数、ノルマとの違いを参照してください。
会場調査を選ばないほうがよい場面
会場調査は条件をそろえられる反面、費用が高く、評価の時間が短い手法です。次の条件に当てはまるなら、別の手法を先に検討したほうが予算を有効に使えます。
- 出現率10%以下の対象者を街頭で集める計画:JMRAのガイドラインは、この条件では街頭リクルートにこだわらず別の手法を提案することを原則としています。事前リクルート型の会場調査に切り替えられるかを検討し、それでも配信数が膨らむ場合はネット調査やHUTと費用を比べます。
- 使い続けて初めて分かる評価が目的:化粧品の肌なじみ、調理のしやすさ、食べ切ったときの満足度などは、キムチ鍋つゆの事例のように会場では拾いにくく、HUTが向きます。
- 画像や動画で判断できる刺激物:コンセプト文やWeb広告のクリエイティブは、ネット調査のほうが全国から短期間・低コストで集められます。コンセプトの受容性を測る方法はコンセプト調査(コンセプトテスト)とは?手法・進め方・費用と質問票の作り方で扱っています。
- 地域差そのものを知りたい:会場のある都市の住民に偏るため、全国の構成比を推計する目的には向きません。
数値で意思決定するための必要サンプル数の考え方は定量調査とは?定性調査との違い・手法とサンプルサイズの決め方にまとめています。
参加者から見た会場調査:謝礼・流れ・安全性
会場調査は、アンケートモニターとして参加する側から見ると「会場に出向いて謝礼を受け取る調査」です。アスマークが運営するモニターサイトのD style webは、会場調査の募集要項の目安を所要時間30分〜1時間、謝礼2,000円〜5,000円としています。参加の流れは、モニター登録→Webアンケートでの応募→候補者への電話確認→参加確定→前日〜数日前の電話確認→当日の参加、という順です。
「会場調査は危険ではないか」という不安には、JMRAのガイドラインが目安になります。正会員社の街頭リクルートでは、リクルーターは協会発行のプレートを首に掛け、調査の内容を口頭か書面で伝えて本人の同意を得た場合に限り会場へ案内し、謝礼だけを強調する勧誘や所要時間の虚偽説明は禁止され、途中退出を妨げてはならないと定められています。ただし、これはJMRA正会員社が街頭リクルートで守るべき規範で、すべての募集に当てはまるわけではありません。参加前には、実施する会社名と会場の住所、所要時間、謝礼の内容と渡し方が事前に示されているかを確かめ、示された内容と違う説明を受けたら、その場で辞退して構いません。
参加する側にも義務があります。会場調査で知り得た情報は、モニター規約や当日の誓約に基づいて外部に出さないことが求められます。D style webの説明では、故意の守秘義務違反で損害が発生した場合は損害の一部を負担すると定めています。会場で見た商品や広告をSNSに投稿したり撮影したりしないのが前提です。
よくある質問
会場調査(CLT調査)とは何ですか?
対象者を指定の会場に集め、試食・試飲や広告、パッケージなどを同じ条件で評価してもらう調査手法です。CLT(Central Location Test)、セントラルロケーションテスト、会場テストとも呼ばれます。
会場調査とホームユーステスト(HUT)の違いは?
会場調査は会場で数十分、条件をそろえて評価してもらいます。HUTは自宅で数日〜数週間使ってもらい、日常の使い方での評価を集めます。トップバリュのキムチ鍋つゆは、会場の試食では出なかった「野菜を入れると味が薄まる」という声がHUTで見つかりました。
会場調査の費用はいくらですか?
リクルートから報告書まで含む公開例では、110名で2,011,350円(アスマーク)、165名の試食調査で250万円〜(ネオマーケティング)です。設問設計とリクルートだけなら100名で50万円〜の例もあります。アスマークの内訳では、1名ごとにかかるリクルート費と謝礼が小計の半分を超えます。
会場調査は危険ですか?
JMRAの街頭リクルート向けガイドラインでは、正会員社のリクルーターによる協会発行プレートの着用、同意を得たうえでの会場案内、所要時間などの虚偽説明の禁止、途中退出を妨げないことなどをガイドラインで定めています。参加前に、実施会社・会場・所要時間・謝礼が事前に示されているかを確認し、説明と違う点があれば辞退できます。
タブレットを使う会場調査とは?
会場での回答を紙の調査票ではなくタブレットの画面で入力してもらう方式です。紙の調査票で必要な実査後のデータ入力が要らず、実査中に回答状況を確認できます。トップバリュのモニターテストもタブレットで回答を集めています。