Google検索で「#チョコレート」のようにキーワードの前に「#」を付けると、ソーシャルメディアやYouTube、ブログなどの最新の投稿がまとまって表示されます。Googleが2024年6月19日に日本だけで提供を始めたハッシュタグ検索です。この記事では、公式発表で確かめられる仕様と使い方、通常の検索との違いを整理したうえで、ハッシュタグの調査や計測にどこまで使えるか、企業としてどう向き合うかを2026年10月時点の情報で解説します。
まとめ:Googleハッシュタグ検索の要点
- 使い方:検索窓で語の前に「#」を付けるだけ。設定やアプリは要らず、PCでもスマホでも使えます。
- 仕様:2024年6月19日提供開始。発表時点の条件は、公式で日本のみ、報道で日本語環境のみ・1回に検索できるタグは1つ。
- 表示内容:SNS・YouTube・オンライン雑誌・ブログの最新投稿と、関連ハッシュタグの提案。対応SNSの一覧は非公開です。
- 調査での限界:投稿件数や推移は出ないため、計測にはInstagramやXの公式APIが別に要ります。
- 企業の向き合い方:通常検索の順位対策ではありません。独自タグを統一表記で使い続ける、SNS運用の延長で考えます。
「google 検索 タグ」が指す3つのもの
「google 検索 タグ」という語で探されているものは、主に3つあります。この記事が扱うのは1つ目のハッシュタグ検索です。残る2つはWebサイトに埋め込むHTMLやスクリプトの話で、検索窓で使う機能ではありません。
| 指しているもの | 何をするものか | 使う人 |
|---|---|---|
| ハッシュタグ検索 | 「#語」で投稿を横断表示 | 検索する人 |
| Google タグ(gtag.js) | GA4・広告の計測コード | サイト運営者 |
| title・meta description | 検索結果の表示文の元 | サイト運営者 |
Google タグは、Googleのヘルプで「ウェブサイトに追加するだけで Google のさまざまなプロダクトやサービスを使用できるようにする、統一されたタグ」と説明されている計測用のコードです。GA4の導入や設定を調べているなら、GA4の仕組みと導入・運用体制の判断が近い内容です。titleタグは検索結果のタイトルリンク、meta descriptionはスニペットの元になる要素で、どちらもSEOの領域です。
Googleハッシュタグ検索の仕様:公式発表と報道で確かな範囲
提供開始時に確認できる仕様一覧
Googleは2024年6月19日のイベント「Google for Japan 2024」に合わせて、公式ブログでハッシュタグ検索を発表しました。ブログには「本機能は、現在日本でのみお使いいただけます」とあります。ただし公式が書いているのは機能の概要までで、言語やデバイス、タグの数といった細かな条件は、発表当日の報道で補う必要があります。
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 提供開始 | 2024年6月19日 | Google公式ブログ |
| 提供地域 | 日本のみ | Google公式ブログ |
| 表示する媒体 | SNS・YouTube・オンライン雑誌・ブログ | Google公式ブログ |
| 関連ハッシュタグ | 結果ページに提案を表示 | Google公式ブログ |
| 言語 | 日本語環境のみ | INTERNET Watch・Impress Watch |
| デバイス | デスクトップ・モバイル | INTERNET Watch |
| 1回に検索できるタグ | 1つのみ | INTERNET Watch |
| 対応SNSの一覧 | 非公開 | Impress Watch |
言語・デバイス・タグ数はINTERNET Watchの2024年6月20日の記事によるもので(言語はImpress Watchも「現状日本語環境のみでの対応」と報道)、複数のハッシュタグを並べて絞り込むことはできないと書かれています。表示される媒体について、Googleは「ソーシャルメディアや YouTube、オンライン雑誌やブログ」という種類を挙げるだけで、サービス名を列挙していません。Impress Watchは、XやInstagram、TikTokなどのコンテンツが表示される一方で、対応するソーシャルメディアの情報は非公開だと伝えています。「X・Instagram・TikTokが対象」という説明は、表示を見て確認された実例であり、Googleが約束した対象範囲ではありません。なお、ここで参照した公式ブログは2024年6月19日の提供開始時の説明です。2026年10月時点の提供条件を改めて示した公式資料は見当たらず、表の内容は発表時点の仕様として読んでください。
日本だけで先に提供された理由
公式ブログが挙げる理由は2つです。1つは、日本では諸外国と比べて、最新のトレンドや関心のある話題を深掘りしたいというニーズが強いと調査でわかったこと。もう1つは、日本語は単語の間にスペースが要らないため、「#写真好きな人と繋がりたい」のような長く表現力のあるハッシュタグが使われていることです。Impress Watchは、Googleが世界6カ国で行った調査でも日本はこのニーズが非常に高く、試験提供では繰り返し使う利用者が多かったと報じています。
ハッシュタグ検索のやり方と通常検索との違い
検索窓で「#」を付けて入力する手順
手順はPCでもスマホでも同じです。Googleの検索窓に、調べたい語の前へ「#」を付けて入力し、そのまま検索します。公式ブログが例に挙げているのは #チョコレート・#韓国コスメ・#中目黒グルメ です。アプリの追加や設定の切り替えは不要です。提供開始時の報道ではタグは1つしか指定できないとされているため、「渋谷」と「カフェ」を掛け合わせたいときは #渋谷カフェ のように、実際にSNSで使われている1語のタグを探して入れます。
結果画面に出るものと出ないもの
公式ブログの説明では、「チョコレート」と検索すると作り方や種類、購入先が並び、「#チョコレート」と検索するとソーシャルメディアやYouTube、オンライン雑誌、ブログからの最新コンテンツが並びます。ハッシュタグ検索はトレンドやニッチな情報を探す機能ですが、通常検索にも鮮度を評価するランキングシステムがあり、検索語に応じて新しい情報が表示されます。結果ページには、話題をさらに深掘りするための関連ハッシュタグも提案されます。
Impress Watchによれば、電話番号やプログラミング、カラーコードのように「#」を含む通常の検索には悪影響が出ない仕組みも入っています。#FF0000 のような検索が、いきなりSNS投稿の一覧に変わるわけではありません。提供開始時の画面は、サムネイル中心のタイル表示で、その下に関連性の高いハッシュタグが出る形だったとゴリミーの取材記事が伝えています。同じ記事で、Googleの担当者はこの画面が開発途中のもので、変わる可能性があると説明しているため、見た目は時期によって違うと考えてください。
SNSアプリ内のハッシュタグ検索との違い
InstagramやXのアプリ内でハッシュタグを検索すると、結果はそのSNSの投稿だけです。Googleのハッシュタグ検索は媒体をまたいで集めるので、ひとつの話題がどこで語られているかの全体像をつかむのに向きます。Googleの公式発表では、媒体や期間を指定する機能の詳細は説明されていません。
| 観点 | Googleハッシュタグ検索 | SNSアプリ内の検索 |
|---|---|---|
| 対象範囲 | 複数の媒体を横断 | そのSNSの投稿のみ |
| 媒体・期間の指定 | 公式発表に記載なし | SNSごとの機能に従う |
| 向く用途 | 話題の広がりの俯瞰 | 特定SNSでの反応の深掘り |
| 提供地域 | 日本のみ | 各SNSの提供地域 |
使い分けは単純です。ある話題がYouTubeでもブログでも取り上げられているかを見たいならGoogle、Xでの反応の細部を追うならXの検索を使います。Xで投稿がどう表示されるかの前提は、Xアルゴリズムの重みとおすすめの仕組みで整理しています。
ハッシュタグの調査・収集・計測に使える範囲
Google検索でできるのは「いま出ている投稿」の目視確認まで
ハッシュタグ検索は、マーケティングの調査で候補タグを探す入口としては便利です。関連ハッシュタグの提案から、自社が知らなかった言い回しのタグを拾えるからです。ただし、公式発表には投稿件数や推移の表示、データを書き出す手段についての記載がありません。「このタグの投稿が先月より何件増えたか」「キャンペーン期間中にどれだけ使われたか」を数える用途には使えないと考えてください。数を取るには、各SNSが公式に提供するAPIか、それを使った分析ツールが必要です。
InstagramとXの公式APIで取れる範囲と上限
ハッシュタグの投稿を集める公式の手段は、SNSごとに上限が大きく違います。Instagramは、Facebookログイン版のInstagram APIのハッシュタグ検索のドキュメントで、ビジネスまたはクリエイターアカウントあたり7日間の移動期間で調べられるハッシュタグは30種類までと定めています。新着の投稿を返す recent_media は、リファレンスで「クエリ実行から24時間以内に公開されたメディア」に限られ、投稿者の username も取得できません。Xは投稿検索APIのドキュメントで、直近7日間の投稿を検索する Recent Search を全開発者に、2006年までさかのぼる Full-Archive Search を従量課金とEnterpriseの利用者に提供しています。
| 手段 | さかのぼれる期間 | 主な制約 |
|---|---|---|
| Googleハッシュタグ検索 | 指定できない | 件数・推移は出ない |
| Instagram recent_media | 24時間以内 | 7日間で30種類まで |
X Recent Search |
直近7日間 | 全開発者が利用可 |
X Full-Archive Search |
2006年まで | 従量課金・Enterpriseのみ |
InstagramのAPIの申請や権限の流れは、Instagram Graph APIの料金・できること・使い方で詳しく扱っています。
ハッシュタグ計測の準備と施策開始前の収集設定
上の表で押さえたいのは、新着投稿を返す recent_media の取得期間です。24時間以内に公開された投稿しか返さないため、キャンペーンが終わってから recent_media だけで「期間中に何件投稿されたか」を集計しようとしても間に合いません。独自ハッシュタグの効果を測る予定があるなら、施策を始める前に収集の仕組みを動かし、取得した投稿を自社で保存し続けてください。Xも、全開発者が使える Recent Search で取れるのは直近7日分です。進め方としては、まずGoogleのハッシュタグ検索で候補タグと関連タグを拾います。次にInstagramでは7日間で30種類という上限に収まるよう対象タグを絞り、取得漏れを点検できる頻度で収集します。集計時は投稿IDで重複を除き、取得できた投稿数として記録してください。
企業がハッシュタグ検索に載るためにできること
独自ハッシュタグの表記統一と継続使用
企業にできるのは、表示を操作することではなく、拾われやすい状態を作ることです。キャンペーン名やブランド固有の造語など、他社と重ならない独自ハッシュタグを決め、SNS投稿でもオウンドメディアでも同じ表記で使い続けます。表記を1つに決めて案内しておけば、利用者も同じタグを入力しやすくなります。利用者が増えるほど参加しやすくなる性質を設計に生かすなら、バンドワゴン効果の原理と成功事例が参考になります。
自社サイトのハッシュタグページが表示された例
表示されるのはSNSの投稿だけではありません。ハッシュタグ活用エンジンを提供するZETAは、2024年6月26日のZETA公式プレスリリースで、導入先の通販サイトが自動生成しているハッシュタグのページが、Googleのハッシュタグ検索で多く上位表示されていると発表しました。例として挙げたのは「#2WAYで使える」「#ビジカジ通勤服」のような、商品の特徴を言い表したタグです。ベンダー自身の発表なので効果の大きさは割り引いて読む必要がありますが、自社サイト内のタグ一覧ページも表示対象になりうることを示す実例です。前出のゴリミーの記事では、Googleの担当者が提供開始時点の取材で、クリック率の高い投稿は掲載順位が上がる可能性があると答えています。ただしこれは開発途中の段階での口頭の説明で、Googleの公式資料に掲載順位の決まり方は書かれていません。
通常検索の順位対策との切り分け
ハッシュタグ検索は、通常のGoogle検索の順位を上げる施策ではありません。記事の本文に「#SEO」のようなタグを並べても、それだけで順位が上がる根拠はなく、読みにくさが増えるだけです。順位を上げたいなら、本文の質と構成に手をかけるべきで、その全体像はSEO対策の基本となる3本柱と進め方で整理しています。
力を入れる価値が低いのは、海外の利用者に届けたい場合(提供は日本のみ)と、投稿が少ない専門的なBtoBの話題を扱う場合です。後者では、対象タグの投稿が実際に少ないことを確認したうえで、SNS経由の情報収集や露出施策の優先度を下げます。反対に、飲食・美容・イベントのように利用者が日常的にタグを付けて投稿する分野では、SNS運用の成果がGoogle上でも見える場所が1つ増えます。社内に運用の手が足りない場合は、SNS運用代行でタグ設計から投稿までを任せる方法もあります。企業アカウントの体制やKPIの組み方はSNS運用の業務内容・体制・KPIで扱っています。
よくある質問
Googleでハッシュタグ検索をするにはどうすればいいですか?
検索窓で調べたい語の前に「#」を付けて検索します。たとえば #中目黒グルメ と入力するだけで、PCでもスマホでも追加の設定は要りません。
複数のハッシュタグで絞り込めますか?
提供開始時の報道では、検索できるハッシュタグは1つのみとされています。現在の制限を確認できるGoogle公式資料は、この記事では示していません。掛け合わせたい場合は、SNSで実際に使われている1語のタグを探して入れてください。
提供地域と言語設定にはどのような条件がありますか?
Googleの公式ブログは「現在日本でのみお使いいただけます」としており、報道では日本語環境のみの対応とされています。英字のタグや言語設定ごとの条件は、公式発表では明示されていません。
ハッシュタグ検索にはどのSNSが表示されますか?
Googleは「ソーシャルメディアや YouTube、オンライン雑誌やブログ」と種類を挙げるだけで、対応SNSの一覧は公開していません。報道ではX・Instagram・TikTokなどの投稿が表示された例が確認されています。
ハッシュタグ検索はSEOに効果がありますか?
ハッシュタグを付けるだけで、通常のGoogle検索の順位が上がるとは判断できません。ハッシュタグ検索にはSNS投稿以外のWebページも表示されます。SNSのタグ運用と、自社サイトの検索流入の改善を分けて評価してください。