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クリックスルーコンバージョン(CTC)とは?広告での意味と計算式、VTCとの違い・計測期間

クリックスルーコンバージョン(CTC)とは?広告での意味と計算式、VTCとの違い・計測期間

広告用語のCTC(クリックスルーコンバージョン)は、広告をクリックしたユーザーが、決められた計測期間のうちに購入や問い合わせなどの成果に至った件数です。数え方は媒体の設定で決まり、Google広告なら計測期間の既定は30日、LINEヤフー広告なら1〜90日の範囲で指定します。この記事では、CTCの成立条件、ビュースルーコンバージョン(VTC)やエンゲージビューコンバージョン(EVC)との数え分け、CTC率の計算式、媒体別の計測期間、そしてCTCだけで広告を評価すると判断を誤る場面を、各媒体の公式ヘルプの記述をもとに整理します。

まとめ:CTCの定義・計算式・計測期間の要点

指標 成果に至る前の行動 Google広告の計測期間(既定)
クリックスルーCV(CTC) 広告をクリック 1〜90日(30日)
エンゲージビューCV(EVC) 動画を一定秒数視聴 1〜30日(3日)
ビュースルーCV(VTC) 表示のみで操作なし 1〜30日または1〜4週間(1日)

CTCは「クリックした後の成果」、VTCは「見ただけで操作しなかった人の成果」です。Google広告では、VTCは原則として[コンバージョン]列に入らず、[ビュースルー コンバージョン]列と[すべてのコンバージョン]列にだけ計上されます。管理画面の[コンバージョン]列を見ている限り、検索広告やディスプレイ広告の数字はクリック起点で集計されていると考えてかまいません。ディスプレイ広告そのものの掲載面と予算設計はディスプレイ広告の仕組みと媒体別の配信規模を整理した記事にまとめました。

CTC率は「CTC数÷クリック数×100」で求めます。ただし、Google広告のレポートにある「コンバージョン率」は分母がクリック数ではなくインタラクション数です。計測期間は商材の検討期間に合わせて決め、媒体をまたいで数字を足し合わせないことが実務上の要点になります。

広告用語としてのCTCの意味と成立条件

CTCはClick Through Conversionの略で、日本語ではクリックスルーコンバージョン、管理画面やレポートでは「クリックスルーCV」とも表記されます。広告の直接効果を示す指標で、指名検索のリスティング広告のように「クリックされて初めて役割を果たす広告」の評価軸になります。クリック課金型広告の費用はクリックに対して発生するため、支払った費用と成果を最も直接に結び付けられる数字でもあります(課金の仕組みはクリック課金型広告の基本的な仕組みで解説しています)。

CTCとして記録される3つの条件

1件のCTCが計上されるには、次の条件がそろう必要があります。

  • ユーザーが広告をクリックしている(媒体がクリックIDやCookieでその事実を保持している)
  • クリックから成果までが、コンバージョンアクションに設定した計測期間の内側にある
  • 成果ページのタグやオフラインインポートなど、媒体が成果を受け取る経路が動いている

3つ目が見落とされがちです。サンクスページのタグが外れている、同意バナーで計測が止まっている、といった状態ではクリックがあってもCTCは増えません。CTCが急に減ったときは、広告の成績を見直す前に、タグと同意設定の稼働を確認します。

CTRや社名の「CTC」との取り違え

CTR(Click Through Rate)はクリック率で、表示回数に対するクリック数の割合です。CTCは成果の件数なので、CTRが広告の「入口」、CTCが「出口」を表します。CTRが高くてもCTCが少ない広告は、クリック後のランディングページや訴求のずれを疑います。

なお、IT業界で「CTC」といえば伊藤忠テクノソリューションズ株式会社の略称を指すことが多く、検索でも両方の意味が混在します。広告の効果測定の文脈ではクリックスルーコンバージョンと読み分けてください。

CTC・VTC・エンゲージビューの数え分けとレポート列

1人のユーザーが広告を見て、別の日にクリックし、その後購入した場合、成果はどれに数えられるのか。媒体ごとの規則を知らないと、CTCとVTCを足して「広告経由の成果」と報告する誤りが起きます。

広告を操作したユーザーがVTCから外れる規則

Google広告のヘルプは、VTCを「広告を見たものの操作をしなかったユーザー」の成果と定義し、広告主の他の広告を操作したユーザーの成果はVTCの数字から除外すると明記しています。除外の条件はクリックに限らず広告の「操作」なので、動画広告のエンゲージメントなども含まれます。同じ成果が、VTCとクリックや動画視聴を起点とする成果の両方に二重計上されることはありません。なお、サイト間のCookieを許可しないブラウザからのVTCはレポートされません。VTCの考え方や媒体別の仕様はビュースルーコンバージョンの解説記事にまとめています。

YouTube広告のエンゲージビューコンバージョン(EVC)

動画広告にはクリックと表示の中間にあたるEVCがあります。Google広告では、スキップ可能なインストリーム広告を10秒以上(10秒未満の広告なら最後まで)、インフィード広告やショート広告を5秒以上視聴するといったエンゲージメントの後、計測期間内に成果が出た場合に計上されます。ウェブコンバージョンでの既定の計測期間は3日です。動画キャンペーンをCTCだけで見ると、この層の成果がまるごと抜け落ちます。

Google広告のレポート列ごとの集計範囲

列 CTC EVC VTC
[コンバージョン] 含む 含む 含まない
[すべてのコンバージョン] 含む 含む 含む
[ビュースルー コンバージョン] 含まない 含まない 含む

VTCの例外は、実店舗の目標に基づくP-MAXキャンペーン、アプリキャンペーン、デマンド ジェネレーション キャンペーンで、ビュースルー コンバージョンの最適化を有効にしている場合は、最適化対象のVTCが[コンバージョン]列にも表示されます。また、動画広告のEVCは[コンバージョン]列と[すべてのコンバージョン]列の両方に計上されます。動画キャンペーンやこれらのキャンペーンが混ざったアカウントで[コンバージョン]列を合計すると、クリック起点ではない成果が混ざります。クリック起点だけを取り出したいときは、コンバージョンの分割項目にある Ad event type(英語表示名)で、クリック(Clicks)とエンゲージビュー(Interactions)を分けて確認します。

クリックスルーコンバージョン率の計算式と計算例

CTC率の式とGoogle広告「コンバージョン率」の分母の違い

一般的なCTC率(クリックスルーコンバージョン率)の式は次のとおりです。

CTC率(%)= CTC数 ÷ 広告のクリック数 × 100

Google広告のレポートに表示される「コンバージョン率」は、コンバージョン数を追跡可能な広告インタラクション数で割った値と定義されています。検索広告ではインタラクションはほぼクリックと同じ意味ですが、広告フォーマットによってはクリック以外の操作も分母に入ります。社内資料で「CVR」と書くときは、分母がクリックかインタラクションかを表の注記に残しておくと、媒体をまたいだ比較で食い違いが起きません。コンバージョン率そのものの業界別の目安はCVR(コンバージョン率)の解説にまとめています。

検索広告1か月分の計算例(仮の数値)

項目 値 計算
表示回数 80,000回 -
クリック数 2,000回 CTR 2.5%
CTC数 40件 CTC率 2.0%
広告費 300,000円 CPA 7,500円

この例ではクリック単価が150円、CTC率が2.0%なので、1件の成果に7,500円かかっています。CTC率を2.5%に上げられればCPAは6,000円に下がり、クリック単価を下げずに獲得効率が改善します。売上金額まで追うなら、成果の価値を広告費で割るROASとあわせて見ます。

データドリブン アトリビューションを使うアカウントでは、1件の成果が経路上の複数の広告インタラクションに按分されるため、[コンバージョン]列や[すべてのコンバージョン]列に小数が出ます。Google広告で選べるアトリビューションモデルは現在データドリブンとラストクリックの2つで、ファーストクリック、線形、減衰、接点ベースの4モデルは2023年7月中旬から新規に選択できなくなりました。

媒体別のクリックスルー計測期間と既定値

CTCの件数は計測期間の長さで変わります。「7日〜30日」と説明されることがありますが、公式ヘルプではGoogle広告・LINEヤフー広告とも、クリック後の計測期間を最大90日まで設定できます。

媒体 クリック後の計測期間 ビュースルーの計測期間
Google広告 1〜90日(既定30日) 1〜30日または1〜4週間(既定1日)
LINEヤフー広告 1〜90日 1日間固定(ディスプレイ広告)

Google広告では、コンバージョンの発生元によって選べる日数が異なり、ヘルプは検索キャンペーンとディスプレイ キャンペーンで既定30日としています。Google アナリティクスのコンバージョンは、2026年8月11日以降、クリックスルーの計測期間を1〜90日の任意の整数で指定できるようになりました(それまでは1・7・14・30・60・90日から選ぶ方式)。

LINEヤフー広告のウェブページコンバージョンは、1〜90日の計測期間内にクリックの履歴があれば有効な成果として数えます。VTCは「ビュー発生から24時間」の1日間に固定されており、Google広告のように延ばすことはできません。Meta広告などSNS広告は、クリック後とビュー後の日数を組み合わせるアトリビューション設定で集計するため、Google広告と同じ日数を指定しても数え方は一致しません。最新の選択肢は各媒体の管理画面で確認してください。

計測期間を商材の検討期間から決める判断基準

計測期間は長いほどCTCが増えますが、増えた分が本当にその広告の成果かは別問題です。既定の30日を変えるかどうかは、自社データの「クリックから成果までの日数」の分布で決めます。

  • 日用品・低単価EC:成果の大半がクリック当日〜数日で発生するなら、30日のままでも件数はほとんど変わらない
  • BtoBの資料請求・高額商材:比較検討に数週間かかるなら、60日や90日に延ばさないと後半の成果を取りこぼす
  • 短期セール・イベント告知:期間終了後の成果を広告の手柄に数えないよう、キャンペーン期間に合わせて短くする

Google広告のヘルプによると、計測期間の変更は以降のコンバージョンにだけ適用され、過去の成果はさかのぼって数え直されません。そのため、変更前後の数字を並べて比較するのは避けます。

CTCだけで広告を評価すると判断を誤る場面

CTCは直接効果の指標としては最も扱いやすい一方、次の3つの状況ではCTCだけを見て予算を削ると、成果を生んでいた広告を止めてしまいます。

ディスプレイ広告・動画広告の認知施策を止めてしまう失敗

ディスプレイ広告や動画広告は、見たユーザーが後から指名検索でサイトに来ることを狙う施策です。この成果はVTCやEVC、あるいは指名検索広告のCTCとして別の場所に現れます。ディスプレイ広告のCTCが少ないという理由だけで停止すると、その影響はディスプレイ広告のレポートではなく、後から指名検索のCTCが減るという形で表れることがあります。認知目的の配信は、VTC・EVCと指名検索数の推移を並べて判断し、CTCは補助指標として扱います。直接と間接の成果の切り分けは直接コンバージョンと間接コンバージョンの違いで扱っています。

複数媒体のCTCを合計して成果数を水増しする失敗

Google広告とLINEヤフー広告の両方をクリックしてから購入したユーザーは、両方のクリックがそれぞれの計測期間内なら、各媒体が自分のCTCとして1件ずつ数えます。媒体の管理画面は他媒体のクリックを知らないためです。媒体別のCTCを足した数字は、実際の注文数を上回ることがあります。全体の成果数は自社の受注データやGA4など媒体から独立した計測で押さえ、媒体別のCTCは「その媒体の中での比較」に限って使います。媒体をまたいだ貢献度の配分はアトリビューション分析の領域です。

クリックがなくても買っていたユーザーを数えてしまう問題

自社名で検索したユーザーは、広告が無くてもオーガニック検索の結果から購入していた可能性があります。CTCはクリックと成果の順序を記録するだけで、「広告が無ければ成果が無かったか」は示しません。指名キーワードのCTC率が高くなりやすい理由の一つもここにあり、一般キーワードと同じ基準で評価すると広告の貢献を過大に見積もります。広告を止めた場合との差を測る考え方はインクリメンタリティの記事で扱っています。Cookie規制でクリックと成果の突合が弱まっている場合は、コンバージョンAPIによるサーバー経由の計測で補う方法もあります。

よくある質問

広告のCTCとは何の略ですか?

Click Through Conversion(クリックスルーコンバージョン)の略です。広告をクリックしたユーザーが、媒体で設定した計測期間内に購入や問い合わせなどの成果に至った件数を指し、管理画面では「クリックスルーCV」と表記されることもあります。広告の直接効果を示す指標で、リスティング広告など、クリックされて初めて役割を果たす広告の評価に使います。IT業界では伊藤忠テクノソリューションズの略称としてもCTCが使われるため、広告の文脈かどうかで読み分けてください。

CTCとCTRの違いは何ですか?

CTRはクリック率で、広告の表示回数に対してクリックされた割合です。CTCはクリック後に発生した成果の件数です。CTRが広告文やバナーの「クリックされやすさ」を表すのに対し、CTCはクリックの先で成果が出たかを表します。CTRが高いのにCTCが少ない場合は、広告の訴求とランディングページの内容がずれている可能性があるため、クリック後のページを見直します。

CTCとVTCはどちらを重視すべきですか?

広告の目的で決まります。指名検索やリスティング広告など刈り取り目的の広告はCTCを主指標にします。ディスプレイ広告や動画広告など認知目的の配信は、VTC(表示のみで操作しなかったユーザーの成果)やEVC(動画を一定秒数視聴したユーザーの成果)を主に見ます。Google広告では、広告主の他の広告を操作(クリックや動画のエンゲージメントなど)したユーザーの成果はVTCから自動的に除外されるため、同じ成果がVTCと他の区分に二重に数えられることはありません。

クリックスルーコンバージョン率はどう計算しますか?

CTC数を広告のクリック数で割り、100を掛けます。クリックが2,000回、CTCが40件なら2.0%です。Google広告の「コンバージョン率」列は分母がインタラクション数と定義されているため、動画など広告フォーマットによっては、クリック数で割った値と一致しないことがあります。社内で比較するときは、どちらの分母で計算した数字かをそろえてください。

クリックスルーコンバージョンの計測期間は何日にすべきですか?

Google広告の既定は30日で、1〜90日の範囲で変更できます。LINEヤフー広告も1〜90日で設定します。検討に時間がかかるBtoB商材や高額商材は60〜90日に延ばし、成果の大半がクリック直後に出る低単価ECは30日のままで十分です。期間を変更すると件数の数え方が変わるため、変更前後の数字を単純に比較しないようにします。

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