CPI(Cost Per Install=インストール単価)とは?広告での意味・計算式・CPA/CPMとの違い
CPI(Cost Per Install)は、アプリを1件インストールしてもらうためにかかった広告費用を表す指標です。おもにスマホアプリのマーケティングで使われ、「インストール1件あたりいくらで獲得できたか」を測ります。同じ「CP◯」でも、CPAは成果(購入・登録など)、CPMは表示、CPCはクリックに対する費用で、CPIはインストールという成果に課金する点が違います。なお経済指標の消費者物価指数(Consumer Price Index)も略称はCPIですが、本記事は広告のインストール単価を指します。
まとめ:CPI広告の要点を先に確認
- CPI=Cost Per Install。アプリ1インストールあたりの広告費用で、アプリ広告の効率を測る指標。
- 計算式は
CPI = 広告費用 ÷ インストール数。低いほど1インストールを安く獲得できている。 - 課金対象が違う:CPAは成果(CV)、CPMは1,000表示、CPCはクリック、CPIはインストール。
- 単価相場は数百円〜。ゲームなどでは「1件200円以内」や「30日後LTVの1.5〜2.0倍」が設定の目安(媒体・OS・ジャンルで変動、最新は媒体で確認)。
- インストール数だけを追うと、すぐ離脱するユーザーを買ってしまう。継続率やCPA(インストール後の成果)と併せて判断する。
以下で、定義・計算・他指標との違い・相場・広告の種類・改善策・注意点の順に解説します。
CPIの定義と広告での位置づけ
CPIは「Cost Per Install」の略で、広告経由でアプリが1回インストールされるたびに発生する費用を指します。アプリのダウンロード数を増やす目的で出稿する広告の効率指標であり、Web上の記事や動画への流入ではなく、アプリストアからのインストール完了を成果地点に置くのが特徴です。
「CPI広告」という言葉は、この指標にもとづく成果報酬型(インストール課金型)の広告商品を指すこともあります。表示やクリックがいくら発生しても、インストールが成立しなければ費用は原則かかりません。広告主はムダ打ちのリスクを抑えてインストール数を確保でき、媒体側はインストールを発生させるほど収益になる仕組みです。
CPIの計算方法と計算式
CPIは、投下した広告費用をインストール数で割って求めます。式は次のとおりです。
CPI = 広告費用 ÷ インストール数
たとえば広告費30万円で2,000インストールを獲得した場合、CPIは 300,000 ÷ 2,000 = 150円です。同じ広告費で3,000インストールなら100円まで下がり、数値が小さいほど1件あたりを安く獲得できていることになります。逆に配信を広げてもインストールが伸びず費用だけ増えれば、CPIは悪化(上昇)します。予算計画では「目標インストール数 × 目標CPI」で必要な広告費の概算を立てられます。
CPIとCPA・CPM・CPC・CPOの違い
CPIは「何に対して費用が発生するか(課金・評価の対象)」で他の指標と区別します。混同されやすいCPA・CPM・CPC・CPOとの違いを整理します。
| 指標 | 正式名称 | 評価する対象 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| CPI | Cost Per Install | アプリのインストール1件 | アプリの獲得広告 |
| CPA | Cost Per Action | 成果(購入・登録・問い合わせ)1件 | CV獲得広告全般 |
| CPM | Cost Per Mille | 広告表示1,000回 | 認知・リーチ目的 |
| CPC | Cost Per Click | クリック1回 | サイト誘導 |
| CPO | Cost Per Order | 注文(受注)1件 | EC・通販 |
とくに問われやすいのがCPIとCPAの違いです。CPIは「アプリを入れてもらう」ところまでを成果とするのに対し、CPAは会員登録や購入などインストールした先のアクションまで到達して初めて成果と数えます。そのため一般にCPIよりCPAのほうが単価は高くなります。表示課金のCPM、クリック課金のCPCは成果の手前の指標で、これらはクリック課金型広告の基本的な仕組みと広告主へのメリットやCPMの計算方法と計算式|具体例・逆算・CPCとの違いと相場の目安で詳しく整理しています。受注単価で見る場合はCPO(Cost Per Order)とは?基本的な概要と定義も参考になります。
CPI広告の単価相場と目安
CPIの相場は数百円から、案件によっては数千円まで幅があります。iOS/Androidの別、アプリのジャンル、狙うユーザー層、後述するリワード型か完全成果報酬型かによって大きく変わるため、一律の正解値はありません。目安として、ゲームアプリでは「1インストール200円以内」や「30日経過後のLTV(顧客生涯価値)の1.5〜2.0倍」を上限に設定する考え方がよく使われます。
相場は媒体・時期・iOSのプライバシー仕様(ATT)などの影響で動くため、出稿前に各媒体の最新の管理画面や営業提示で確認してください。単価だけを最安に寄せると、次章のとおり質の低いインストールが増え、CPIは良くても事業成果につながらなくなります。
CPI広告のメリットとデメリット
最大のメリットは、費用対効果が読みやすいことです。インストールが成立した分だけ費用が発生するため予算のムダ打ちを抑えやすく、目標インストール数から逆算して予算を組めます。短期間でインストール数を一気に積み上げたい新規アプリのローンチ時にも向きます。
一方でデメリットは、CPIが保証するのは「インストールされた」ことだけで、その後アプリが使われ続けるか(定着するか)は保証しない点です。単価の安さだけを追うと、報酬目当てで入れてすぐ消すユーザーが増え、見かけのインストール数は伸びても売上や継続率につながらないことがあります。さらに成果報酬型の性質上、botなどで不正にインストール成果を発生させるアドフラウド(広告詐欺)の標的になりやすいという弱点もあります。
CPI広告の主な種類と配信形態
CPIの考え方で配信される広告には、成果の作り方が異なるいくつかの形態があります。代表的なものは次のとおりです。
- ノンインセンティブ型(完全成果報酬):ユーザーに報酬を渡さず、純粋に広告を見てインストールした分だけ課金する形態。質の高いユーザーを獲得しやすい。
- リワード広告:インストールするとポイントなどの報酬をユーザーに付与する形態。短期でインストール数を最大化しやすい反面、定着率が下がりやすい。
- ブースト広告:短期集中でインストールを積み、アプリストアのランキングを人為的に押し上げることを主目的とする手法。次章のとおり運用リスクが大きい。
目的が「とにかくインストール数」か「使い続けるユーザーの獲得」かで、選ぶべき形態は変わります。運用型広告全体での位置づけは運用型広告の種類とは?6タイプと主要プラットフォームを比較して選び方まで解説。も合わせて確認してください。
CPIを改善する具体策
CPIを下げる(=1インストールを安く獲得する)には、配信の入口から出口までを個別に詰めます。効果の大きい順に挙げます。
- クリエイティブの改善:訴求・動画尺・冒頭数秒を作り分けてA/Bテストし、インストール率の高い素材へ配分を寄せる。CPI改善で最も効きやすい。
- ターゲティングの最適化:既存の優良ユーザーに近い層へ配信を絞り、インストール後に定着しやすいユーザーを狙う。
- ストアページ最適化(ASO):アイコン・スクリーンショット・説明文を改善し、ストア到達後のインストール率(ストアCVR)を上げる。広告費を変えずにCPIが下がる。
- 媒体・形態のミックス:単価の安い媒体だけに偏らせず、質と量のバランスで媒体構成を組み替える。
インストール数だけを追うリスクと正しい見方
CPIの運用で最も避けたいのは、単価とインストール数だけを最適化目標にしてしまうことです。CPIはインストールの瞬間しか見ておらず、その先の質を評価できません。リワードやブースト目当てのユーザーは、報酬を得た直後にアンインストールすることが多く、CPIが良くても事業には貢献しないという事態が起こります。
とくにブースト広告は、ランキングを人為的に操作する性質からApp Store・Google Playのガイドラインと摩擦を起こしやすく、Appleはランキングをゆがめる手法として批判・排除の姿勢を示しています。規約違反による掲載停止のリスクを踏まえると、ランキング操作を主目的とした運用は推奨できません。
正しい見方は、CPIをインストール後の成果とセットで評価することです。「チュートリアル完了」「レベル達成」「会員登録」など少し先の地点を成果に置いたCPA(またはCPE=Cost Per Engagement)や、7日・30日後の継続率と併せて追えば、安く入れただけのユーザーと、使い続けるユーザーを区別できます。獲得単価が多少上がっても、継続率やLTVで回収できるならそちらが正解です。CPIは「入口の効率指標」と割り切り、意思決定は下流の成果指標まで含めて行ってください。
よくある質問
CPI広告とはどういう意味ですか?
Cost Per Install(インストール単価)にもとづく広告で、アプリが1件インストールされるたびに費用が発生する成果報酬型の広告を指します。インストール数を増やす目的で使われます。
CPIとCPAの違いは何ですか?
CPIはアプリのインストール1件あたりの費用、CPAは購入・登録・問い合わせなどの成果(アクション)1件あたりの費用です。CPAはインストールした先のアクションまで到達して成果と数えるため、一般にCPIより単価が高くなります。
広告のCPIの計算方法は?
CPI = 広告費用 ÷ インストール数 で求めます。広告費30万円で2,000インストールなら150円です。数値が小さいほど1件を安く獲得できています。
CPIの相場はどのくらいですか?
数百円〜が目安で、ジャンルやOS・広告形態で変動します。ゲームでは「1件200円以内」や「30日後LTVの1.5〜2.0倍」を上限の目安に置くことが多いですが、最新の相場は各媒体で確認してください。
CPIとCPMはどう違いますか?
CPMは広告表示1,000回あたりの費用(認知・リーチ目的)、CPIはインストール1件あたりの費用(獲得目的)です。CPMは成果の手前の表示段階、CPIは成果段階を評価します。