Adalo(アダロ)とは?プログラミング不要でモバイルアプリを開発できるノーコードツールの概要を詳しく解説

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Adalo(アダロ)とは?プログラミング不要でモバイルアプリを開発できるノーコードツールの概要を詳しく解説

Adalo(アダロ)は、プログラミングの知識がなくてもスマートフォン向けのアプリを開発できるノーコードツールです。2018年に米国のスタートアップ企業からリリースされ、当初はモバイルアプリ開発に特化してスタートしましたが、現在ではWebアプリやPWA(プログレッシブウェブアプリ)の開発にも対応しています。従来、ネイティブアプリの開発にはSwiftやKotlinといった専用言語での高度なプログラミングが必要でしたが、Adaloを使えばドラッグ&ドロップ中心の直感的な操作でアプリを設計・構築できます。一度作成したアプリをiOSやAndroidのネイティブアプリとして配信できるほか、Web上に公開してPWAとして提供することも可能です。アプリ開発初心者やアイデアはあるがコーディングができないという方にとって、Adaloは開発の敷居を大きく下げてくれる強力なツールと言えるでしょう。そのため、誰でも手軽に本格的なアプリ開発に挑戦できます。

Adaloの基本概要:モバイルアプリ開発に特化したノーコードプラットフォームとしての位置付けと特徴を解説

Adaloの基本概要として、他のノーコードツールとの違いはそのモバイルアプリ開発への特化にあります。BubbleやAppSheetなど様々なノーコードプラットフォームがありますが、Adaloは特にiOS/Android向けのネイティブアプリを手軽に作成し、アプリストアで公開できる点が大きな特徴です。また、Adaloは開発から公開まで一貫してクラウド上で完結し、専用ソフトのインストールも不要です。ブラウザ上のエディタで画面デザインからデータベース設定、アクションの設定まで一通り行えるため、インターネットに接続できる環境さえあればすぐに開発を始められます。他のツールと比べて機能の自由度は後述のように限定されるものの、その分操作の簡単さと開発スピードに優れており、コードを書かずに短期間で実用的なアプリを仕上げたい場合に最適なプラットフォームと言えるでしょう。

Adalo誕生の背景:米国スタートアップにより2017年に設立されたプラットフォームの歴史

Adalo誕生の背景として、Adaloは2017年にアメリカのスタートアップ企業によって開発され、2018年頃からサービスが開始された比較的新しいプラットフォームです。創業者たちは「アイデアはあるのにコーディングができない」という多くの人々が直面する課題に注目し、誰でも簡単にアプリを作れるツールを目指してAdaloを立ち上げました。当初はモバイルアプリ開発に焦点を当てて機能を展開していましたが、ユーザーコミュニティの拡大やノーコード業界全体の成長とともに、順次機能強化が進められています。近年ではレスポンシブデザインへの対応など、PCブラウザから利用するWebアプリのニーズにも応えるアップデートが行われ、ノーコードツールとしての利便性がさらに向上しています。現在では世界中のユーザーに利用される存在となっており、日本国内からも注目を集めています。

対応プラットフォーム:ネイティブアプリ・ウェブ・PWAに対応したマルチデバイス開発を実現

対応プラットフォームとして、Adaloは当初スマホアプリ向け(iOS/Android)の開発に特化していましたが、現在ではWebアプリPWA(プログレッシブウェブアプリ)の作成にも対応しています。1つのプロジェクトからネイティブアプリとWebアプリを同時に作成できるため、同じアプリをスマホでもPCでも提供することが可能です。特にAdaloの最新版ではレスポンシブデザインがサポートされ、画面サイズの異なるデバイスでもレイアウトが自動調整されるようになりました。これにより、従来は苦手とされたPC画面向けのアプリでも、ある程度はAdalo上で実現できるようになっています。ただし、詳細なレイアウト調整においてはモバイルファーストの設計思想ゆえに制約も残るため、PC主体の複雑なWebサービスを構築する場合は他のツールの検討も必要です。

ノーコード開発の手法:ドラッグ&ドロップの直感的UIでコーディング不要の開発環境

ノーコード開発の手法として、Adaloではプログラミングの代わりにビジュアルな操作でアプリを構築します。開発者は管理画面上であらかじめ用意されたコンポーネント(部品)を選び、画面にドラッグ&ドロップして配置することでUIを設計できます。テキストや画像の表示、ボタン、フォーム入力欄など、一般的なUI要素はすべてコードを書くことなく配置可能です。さらに、それぞれのコンポーネントに対してアクション(ボタンを押したときの動作など)やデータの関連付けを設定することで、アプリの挙動を定義します。これらの設定もすべてメニューから選択する形式で、プログラミング言語でロジックを記述する必要はありません。まさに直感的なUI操作だけでアプリ開発を進められるのがAdaloの特徴です。また、データベース(コレクション)の構築もスプレッドシート感覚で行えるため、サーバーやSQLなど裏側の処理を意識せずに進められます。

アプリ開発初心者へのメリット:専門知識なしでも始められる敷居の低さと対象ユーザー

アプリ開発初心者へのメリットとして、Adaloは専門知識がなくても扱いやすい設計になっています。プログラミング経験が一切ない人でも、マウス操作主体で画面を作りながら仕組みを理解できるため、学習のハードルが低い点が魅力です。たとえばUIを配置すればすぐにアプリ画面の見た目が形になり、データベースに項目を追加すればアプリ内に反映されるため、試行錯誤しながら開発を進められます。また、Adalo内にはあらかじめ用意されたテンプレートも豊富にあり、サンプルから学びつつ自分のアイデアに置き換えていくことが可能です。このように、初心者が最初のアプリ開発に挑戦する際に心強い機能が揃っており、エンジニアでなくてもアイデア次第で実用的なアプリを生み出せる環境がAdaloには整っています。そのため、アイデアを持つスタートアップ創業者や非エンジニアのビジネス担当者でも、自らプロトタイプやMVP(実用最小限の製品)となるアプリを作り上げることができます。

Adaloの特徴・メリット:マルチプラットフォーム対応や豊富なテンプレートなどノーコード開発の利点を紹介

ここでは、Adaloの代表的なメリットについて解説します。他のノーコードツールと比較した際に、Adaloならではの利点となるポイントを確認しましょう。

ネイティブアプリ/ウェブ/PWAに対応:一度の開発でマルチプラットフォーム展開が可能

Adaloのマルチプラットフォーム対応は大きなメリットの一つです。Adaloで作成したアプリは、iOSとAndroid両方のネイティブアプリとしてビルドできるだけでなく、WebアプリやPWAとしても提供できます。従来なら別々に開発しなければならない複数プラットフォーム向けのアプリを、一度の開発作業でカバーできるため、開発コストや時間を大幅に削減できます。例えば、スマホアプリとしてリリースしたサービスをWebブラウザでも利用したい場合、Adaloなら同じプロジェクトからブラウザ対応版を公開できます。このように、ユーザーが利用するデバイスを問わずアプリを届けられる柔軟性は、Adaloの大きな強みです。また、PWA形式で公開すればアプリストアを経由せずに配信できるため、ユーザーはインストールなしでアプリの利用を開始できる利点もあります。

豊富なテンプレートとコンポーネント:初心者でも高速に魅力的なUIを構築可能

Adaloには用途別に豊富なテンプレートが用意されており、ゼロから設計しなくても基本的な構造が整った状態から開発を始められます。タスク管理アプリ、SNS風アプリ、ECショップなど、よくあるアプリの雛形を選択すれば、ログイン画面やリスト表示画面など必要な画面があらかじめ組み込まれています。これにより、初心者でも完成形のイメージを掴みやすく、最小限のカスタマイズで自分のアイデアに合ったアプリに仕上げることが可能です。また、テンプレートを使わない場合でも、Adaloにはボタンやテキスト、リスト表示、フォーム入力など数多くのコンポーネント(部品)が標準搭載されており、それらを組み合わせるだけで主要な機能を実装できます。テンプレート+コンポーネントの活用により、開発速度が飛躍的に向上し、開発工数を大幅に削減できる点もメリットです。

デザインの自由度が高い:フォントや色など細部までカスタマイズし洗練されたUIの実現が可能

デザイン面でもAdaloは優れており、デザインの自由度が高いことも利点です。ドラッグ&ドロップで配置するコンポーネントは、レイアウトの位置やサイズ調整はもちろん、色やフォント、アイコン、ロゴなど細かなスタイル設定が可能です。これにより、自社のブランドイメージに合わせた洗練されたUIを実現できます。用意されているテーマカラーを変更するだけでもアプリ全体の雰囲気を大きく変えられるため、テンプレートを利用しても画一的な見た目に留まりません。また、プレビュー機能を通じてデザインの仕上がりを随時確認しながら進められるため、デザイン調整の試行錯誤も効率的に行えます。コードを書かずとも見栄えの良いプロ仕様の画面を構築できる点は、Adaloを使う大きなメリットでしょう。デザイナーではないユーザーでも、操作しながら配色やレイアウトの調整を試せるため、誰でも納得のいくデザインに仕上げやすいのもポイントです。

プッシュ通知や位置情報などネイティブ機能が簡単に利用可能

Adaloはスマートフォンのネイティブ機能を活用したアプリ作りにも対応しています。具体的には、ユーザーへのプッシュ通知、端末の位置情報(GPS)取得などのスマホ特有の機能を簡単にアプリに組み込むことができます。例えば、新着情報をプッシュ通知で知らせる機能や、地図上で現在地に応じた情報を表示する機能も、Adaloのコンポーネントや設定で実現可能です。また、カメラや写真ライブラリとの連携、音声の録音・再生といった機能もサポートされており、ネイティブアプリならではの体験をユーザーに提供できます。これらを自前で実装しようとすると高度な知識が必要ですが、Adaloなら設定項目を有効にする程度の手軽さで利用できる点は大きなメリットです。このように、通知やGPSといったネイティブ機能を活用できることで、コードを書いて開発したアプリに劣らない充実した機能を備えたサービスを構築できます。

外部サービスと連携可能:API統合やデータベース接続で機能を拡張可能

他のサービスとの外部連携が容易にできるのもAdaloのメリットです。AdaloではAPIを介して様々な外部システムとデータをやり取りすることができ、例えば自社で用意したバックエンドやデータベース(AirtableやGoogleスプレッドシート等)と接続して情報を取得・保存するといったことが可能です。公式に用意された外部コレクション機能を使えば、ノーコードでXanoなどのBaaS(Backend as a Service)と連携し、Adalo上で扱えるデータソースを拡張できます。また、Zapierなどの自動化プラットフォームとも統合でき、メール送信やSNS投稿といった他サービスのアクションをAdaloアプリからトリガーすることも簡単です。これらの連携機能により、Adalo単体の標準機能だけに留まらず、必要に応じて幅広いサービスを組み合わせた柔軟なアプリ開発が実現できます。

アプリ内課金などマネタイズ機能に対応:収益化できるアプリを構築可能

さらに、Adaloはアプリのマネタイズ(収益化)にも対応しています。具体的にはアプリ内課金や有料会員登録機能を組み込むことが可能で、ユーザーから課金を受け付ける仕組みを構築できます。たとえば、限定コンテンツを閲覧するための月額サブスクリプションや、アプリ内のアイテム購入といった機能も、Adaloの設定によって実装できます。決済にはStripeなど外部サービスとの連携を活用し、安全に処理が行われます。ノーコードでここまで本格的な収益化機能を持たせられるツールは多くないため、Adaloを使えばアイデア次第でビジネスとして成り立つアプリを開発できる点は大きな利点です。このように収益モデルをアプリに組み込めることで、個人開発者でもAdaloを用いてサービス運営やビジネス展開が可能となります。結果として、アプリ開発だけでなくその後のビジネス化まで見据えた機能を一貫して実装できるのはAdaloの強みと言えるでしょう。

Adaloのデメリット・制限:複雑な開発や高速処理への不向き、PC対応や日本語非対応など課題を詳しく解説

便利なAdaloですが、万能ではありません。ここでは、Adaloのデメリットや制限について押さえておきましょう。

複雑な機能の実装に不向き:高度なロジックや独自処理を要する開発には限界がある

複雑な機能の実装に不向きという点がまず挙げられます。Adaloは用意された機能やコンポーネントを組み合わせてアプリを構築するため、想定外の複雑なロジックや特殊な機能を一から実装することはできません。例えば、緻密なアルゴリズムを必要とする処理や、独自開発の特殊なUIコンポーネントを組み込みたい場合、Adaloの標準機能では対応できず限界があります。ノーコードツールである以上、あくまで提供されている範囲内での開発になるため、「他のサービスとの独自の連携をリアルタイムで行う」等の高度な要求には不向きです。こうした複雑な要件がある場合は、Bubbleなどより柔軟なプラットフォームや、場合によっては従来のプログラミングによる開発を検討する必要があるでしょう。なお、Adaloではユーザー自身が任意のコードを挿入して機能を拡張するといったことは基本的にできないため、用意された機能セットで解決できない要件には対応できません。

表示速度やパフォーマンス面で限界がある:大量データや高速処理が求められるアプリには非推奨

表示速度やパフォーマンス面で限界がある点もデメリットです。Adaloで作ったアプリは、その手軽さゆえにネイティブコードで最適化されたアプリと比べて動作が重くなる場合があります。特に大量のデータを扱うアプリや、高速なレスポンスが求められるリアルタイム性の高いサービスでは、描画や処理の遅延が顕著になる可能性があります。例えば、複雑な検索機能や大量の画像・動画コンテンツを含むアプリをAdaloで構築すると、画面切替やリスト表示に時間がかかり、ユーザー体験に影響を及ぼす恐れがあります。このように、処理速度が重要なユースケースにはAdaloはあまり向いておらず、パフォーマンスチューニングが難しい点は留意が必要です。また、内部の処理を開発者がチューニングすることもできないため、性能改善の余地が少ない点も難点です。パフォーマンスが重要視されるアプリでは、Adalo以外のソリューションの検討が必要になるでしょう。

デザインの自由度に制約:用意されたコンポーネントに依存し細かなカスタマイズが困難

デザインの自由度に制約がある点も挙げられます。Adaloではコンポーネントを組み合わせて画面を作るため、提供されているUIパーツの範囲内でしかデザインできません。たしかに色やフォントなどのカスタマイズは可能ですが、レイアウトや表現の自由度はプログラミングでゼロから実装する場合に比べると限定的です。例えば、「このボタンを特殊な形状やアニメーション付きで表示したい」といった要望があっても、Adaloにその表現方法が用意されていなければ実現は困難です。用意されたテンプレートやコンポーネントをうまく組み合わせることである程度の独自性は出せますが、完全にオリジナルのデザインを追求したい場合には物足りなさを感じるでしょう。特にWebブラウザ向けの細かなレイアウト調整や、凝ったアニメーション・エフェクトの実装などは苦手な分野であり、デザイン面で妥協が必要になることもあります。

日本語サポートがない:UIやドキュメントが英語のため日本語環境ではハードルがある

日本語サポートがない点も注意が必要です。Adaloの管理画面や公式ドキュメント、フォーラムなどは基本的に英語で提供されています。そのため、英語に不慣れなユーザーにとっては操作方法の理解やトラブルシューティングに苦労する場面があるかもしれません。実際、専門用語や細かな設定項目が英語表記のみのため、日本語での情報を探しながら進める必要が出てきます。最近では有志による日本語解説の記事や動画、コミュニティも増えつつありますが、公式には日本語対応していないため、この言語の壁はデメリットと言えるでしょう。また、何か問題が発生した際に問い合わせを行う場合も英語でやり取りする必要があるなど、サポート面でも日本語のみのユーザーにはハードルがあります。このため、英語に抵抗がある場合は、Adaloの学習に時間がかかったり、情報収集に苦労したりする可能性があります。

ゲーム・PC向けアプリなど不向きな分野が存在:高度なグラフィックスや特殊機能を伴う開発には非対応

ゲーム・PC向けアプリなどは不得手です。Adaloはモバイルアプリ開発には強力ですが、高度な3DゲームやVRなどのゲーム系アプリの開発には向いていません。ゲーム開発ではアニメーション制御や高速なグラフィックス描画など専門的な機能が求められますが、Adaloではそうした要件には対応できないためです。また、PCの大画面向けに複雑な業務アプリを作る場合も、画面最適化や操作性の面で制約があり不向きです。さらに、スマホの一部機能(例えばiOSのウィジェット表示や端末内部の特殊なセンサー利用など)や音声の再生などマルチメディア関連の機能も現状標準ではサポートされていません。このように、Adaloでは解決が難しい領域も存在するため、開発したいアプリの種類によっては他のプラットフォームを検討する必要があります。つまり、Adaloは業務アプリやSNSのような一般的な範囲のアプリ開発には有用ですが、先端的な技術や特殊なユーザー体験を必要とするアプリには適していないと言えます。そのため、アプリの企画段階で、求める機能がAdaloで実現可能かを見極めることが重要です。

Adaloの始め方・使い方:開発環境の準備からアカウント登録、基本的なアプリ構築手順までを詳しく解説

ここからは、Adaloを使ったアプリ開発の基本的な流れを説明します。開発に必要な準備や実際の操作方法を順を追って見ていきましょう。

Adaloの開発環境:ブラウザ上で完結しインストール不要のクラウド開発ツール

Adaloの開発環境は、クラウド上で提供されるWebエディタを用いるため、開発者側で特別なソフトウェアをインストールしたりサーバーを構築したりする必要がありません。パソコンのWebブラウザ(Google Chromeなど)さえあれば、Adaloのサイトにログインすることで即座に開発を開始できます。開発作業はすべてオンラインで完結し、アプリのデータや設定もAdalo側のクラウド上に保存されます。そのため、別のPCから作業を続けたり、共同開発者とプロジェクトを共有したりすることも容易です。自分のPCのスペックに依存せず開発できるため、ネット接続さえあれば場所を問わずアプリ開発が進められる手軽さも魅力です。なお、快適に利用するためにはGoogle Chromeなど最新のブラウザを使用し、安定したインターネット接続を確保することが推奨されます。準備はこれだけで、すぐにでもAdalo上での開発に取り掛かることができます。

アプリ開発の基本フロー:プロジェクト作成からデータ設計・画面構築・公開までの全体像

アプリ開発の基本フローとして、Adaloでは以下のような手順で開発が進みます。まず初めにAdaloにユーザー登録を行い、新規プロジェクト(アプリ)を作成します。次に、そのアプリで使用するデータ構造をデータベース(コレクション)として設計し、アプリの画面をドラッグ&ドロップで配置して構築していきます。画面ができたら、各コンポーネントにユーザーの操作時の挙動(アクション)を設定して、アプリ全体の動きを作り込みます。最後に、完成したアプリを実際にプレビューで動かして確認し、問題なければ公開(リリース)します。このような流れで、企画から実装・公開まで一通りのプロセスをAdalo上で完結できます。各ステップで専門的な開発ツールやコード編集作業は発生せず、一連の作業をすべてAdaloの画面上で行えるのが特徴です。(サーバー環境の構築やコードエディタの準備も不要です。)

視覚的なUI設計:コンポーネントをドラッグ&ドロップして画面レイアウトを構築

視覚的なUI設計では、Adaloのエディタ上でアプリの画面を作り込んでいきます。左側のツールパネルからボタンやテキスト、画像、リストなどのコンポーネントを選択し、キャンバス上の画面にドラッグ&ドロップで配置します。配置後は、画面上でコンポーネントのサイズ変更や位置調整がマウス操作で直感的に行えます。また、右側のプロパティパネルで選択したコンポーネントのテキスト文言や色、フォント、画像パスなど詳細設定を変更でき、自分のデザインに合わせて画面をカスタマイズできます。複数の画面を追加して遷移させる場合は、新しいスクリーンを追加して、それらをリンクするボタンを設置することで、アプリ内の画面遷移も設定可能です。このように、視覚的な操作だけでアプリのUI全体を構築できるため、コーディングによるUI実装に比べて圧倒的に効率よく画面デザインを作成できます。

データベース機能:コレクションとプロパティを設定してアプリのデータ管理

データベース機能として、Adaloではアプリ内で扱うデータをコレクションと呼ばれるデータベースに定義します。Adaloのデータベース設定画面はスプレッドシートのような感覚で操作でき、専門知識がなくてもデータ構造を構築可能です。新しいコレクション(テーブル)を作成し、項目(プロパティ)を追加することで、ユーザー情報や商品リストなど必要なデータを管理します。各プロパティはテキスト、数値、日付、真偽値、画像、関係(他のコレクションとのリレーション)など、用途に合わせて必要な項目のデータ型を選択できます。例えばユーザー情報を管理するコレクションであれば、ユーザー名(テキスト)、メールアドレス(テキスト)、登録日(日時)などのプロパティを追加していきます。こうして定義したデータベースは、画面上のリスト表示コンポーネントやフォームコンポーネントと結びつけることで、ユーザーからの入力を保存したり、保存データを一覧表示したりといった機能に直結します。データの追加・更新・削除も視覚的な操作で可能で、コードを書かずにアプリの裏側の情報管理を実現できる点がAdaloの利点です。

アクション設定:画面遷移やボタン動作などアプリ内のロジックを直感的に定義

アクション設定では、各コンポーネントにユーザー操作時の挙動を指定します。例えばボタンがタップされたら別の画面に移動する、フォーム送信時に入力内容をデータベースに保存する、ログイン画面で認証を行う、といった処理を設定で組み込みます。具体的には、Adaloエディタでコンポーネントを選択し、「+ Add Action」などのメニューから実行したい動作を選びます。遷移先の画面や更新対象のデータベース、表示するメッセージ内容など、必要なパラメータを入力すればアクションの設定は完了です。これらのアクション設定により、画面間のナビゲーションやデータ処理、外部サービスとの連携(メール送信やWebリンクを開く等)までコードを書かずに実現できます。アプリのロジック部分を視覚的に構築できるため、プログラミング経験がなくても複雑な処理フローを直観的に組み立てられる点がAdaloの使い方の特徴です。

アプリのテストと公開:プレビューで動作確認しストアやWebにアプリをリリース

アプリのテストと公開では、完成したアプリを実際に動かして問題ないか確認し、ユーザーに提供します。Adaloエディタにはプレビュー機能があり、開発中でもワンクリックで現在のアプリを実行して挙動をテストできます。スマートフォンでの動作を確認したい場合は、Adalo提供のプレビュー用モバイルアプリを使ったり、PWAとしてブラウザ上で動かしたりしてチェックできます。不具合がなければ、アプリを公開するフェーズです。モバイルアプリの場合、Adaloのビルド機能を用いてiOSとAndroid向けのパッケージを出力し、各ストア(App StoreやGoogle Play)に提出して公開します。WebアプリやPWAとして提供する場合は、カスタムドメインを設定してデプロイすることも可能です。このように、Adaloでは開発からテスト、そして一般ユーザーへのリリースまで一連のプロセスをサポートしており、完成したアプリをスムーズに世に送り出すことができます。

アカウント作成からプロジェクト開始まで:Adaloでアプリ開発を始めるための具体的ステップを詳しく解説

それでは、実際にAdaloで新しいアプリプロジェクトを始める具体的な手順をステップごとに見てみましょう。

1. アカウントを作成する:Adalo公式サイトでのサインアップとメール認証

まずはAdalo公式サイトにアクセスし、アカウント登録を行います。トップページ右上にある「Sign Up」ボタンをクリックすると、登録フォームが表示されます。メールアドレス、任意のユーザー名、パスワードを入力して送信すると、入力したメールアドレス宛に確認メールが届きます。メール内のリンクをクリックしてメールアドレスの確認(認証)を完了させましょう。これでAdaloのアカウント作成は完了です。以降はこのメールアドレスとパスワードでAdaloにログインできるようになります。なお、アカウント登録は無料で行え、料金プランの選択やクレジットカード情報の入力はこの時点では必要ありません。認証が完了すると、自動的にAdaloのダッシュボード画面(管理画面)にログインできます。ここからアプリ開発を始める準備が整いました。

2. 開発環境を構築する:アプリの種類選択・テンプレート設定・基本情報の入力

アカウント作成後、Adalo上で新規アプリの開発環境(プロジェクト)を設定します。ログイン直後の画面で、まず「What kind of app do you want to create?」(どんな種類のアプリを作成しますか?)と尋ねられるので、「Mobile App」(スマホアプリ)か「Desktop Web App」(PC向けWebアプリ)を選択します。続いてテンプレート選択画面が表示されます。いくつかのアプリテンプレートが一覧で示されるので、作成したいアプリに近いものがあれば選びましょう。ゼロから自分で構築したい場合は「Blank」(空のテンプレート)を選択します。最後に、アプリの名前と配色テーマを設定します。アプリ名は後から変更可能ですが、ここでは仮の名前でも入力しておきます。配色は「Primary Color」(主要カラー)と「Secondary Color」(サブカラー)を選択します。例えばPrimary Colorにブランドカラーを、Secondary Colorにボタンなどのアクセントカラーを設定するとよいでしょう。以上の設定が完了すると、Adaloがプロジェクトを生成し、アプリ開発を行うエディタ画面が表示されます。

3. データベースを設計する:コレクションを作成し項目(プロパティ)を設定

プロジェクトが作成できたら、まずアプリで扱うデータ構造(データベース)を設定しましょう。画面左のツールバーからデータベースアイコン(上から4番目のアイコン)をクリックすると、データベース設定画面が開きます。ここで「Add Collection」(コレクション追加)をクリックし、新しいコレクション(データテーブル)を作成します。ポップアップでコレクション名を入力すると、空のコレクションが作成されます(最初から「Name」という属性が1つ含まれています)。次に、そのコレクション内に必要なプロパティ(項目)を追加していきます。「Add Property」ボタンをクリックし、項目名とデータ型を指定しましょう。データ型はテキスト、数値、日付、真偽値、画像、リスト(他コレクションとの関係)などから選択できます。例えばユーザー情報を管理するコレクションであれば、ユーザー名(テキスト)、メールアドレス(テキスト)、登録日(日時)などのプロパティを追加していきます。このようにしてアプリで扱うデータ構造を定義したら、データベースの設計は完了です。

4. 画面を構築する:コンポーネントを配置してUIをデザイン

続いて、アプリのUI画面を作成します。画面左上の「+」(追加)ボタンをクリックすると、使用可能なコンポーネントの一覧が表示されます。ここから、ボタンやテキスト、画像、入力フォーム、リスト表示など、必要なコンポーネントを選んで現在の画面上にドラッグ&ドロップします。テンプレートを選択してプロジェクトを始めた場合は、あらかじめいくつか画面やコンポーネントが配置されていますが、適宜編集や追加を行ってください。空のプロジェクトから始めた場合は、まず新しい画面を追加する必要があります。コンポーネント一覧から「Screen」と書かれた画面テンプレートを選ぶか、もしくは既存の画面を右クリックして画面を複製することで、新しい画面を作成できます。画面内にコンポーネントを配置したら、各コンポーネントの設定(テキスト内容や色、アクションなど)を右側のプロパティパネルで調整し、見た目と機能を整えていきましょう。このステップで、ユーザーに提供する画面のレイアウトとデザイン、および基本的なインタラクション部分を作り込みます。

5. プレビューで動作確認:初期設定したアプリを試用し開発を開始

画面と機能の実装がひととおり完了したら、プレビュー機能を使ってアプリが意図通り動作するか確認します。Adaloエディタ画面右上の「Preview」(プレビュー)ボタンをクリックすると、現在のアプリを実際に操作できるプレビュー画面が別ウィンドウで開きます。ここでボタンをクリックしたときに正しい画面に遷移するか、データが正しく保存・表示されるか、といった挙動をチェックしましょう。もし不具合や調整したい点が見つかった場合は、エディタに戻って修正を加え、再度プレビューで検証します。問題がなければ、アプリ開発の初期セットアップは完了です。あとは必要に応じてさらに画面や機能を追加・改良し、十分にテストを行った上で、実際にアプリを公開する段階へと進みましょう。なお、スマートフォンでの見え方を確認したい場合は、プレビュー画面のサイズを調整したり、スマホブラウザからPWAとしてアクセスして動作を試すこともできます。

Adaloでできること・できないこと:ノーコードで実現可能なアプリ機能と対応外の制約事項を詳しく解説

次に、Adaloでどのようなことが可能で、逆にどのようなことができないのか、その具体例を確認しておきましょう。

ネイティブアプリ開発:iOS/Android向けのスマホアプリをノーコードで構築可能

ネイティブアプリの開発が可能です。AdaloはiOSやAndroid向けの本格的なネイティブアプリを構築できます。作成したアプリはスマートフォンにインストールして動作させることができ、カメラやプッシュ通知など端末固有の機能にも対応しています。ノーコードながら、App StoreやGoogle Playに公開できるレベルのアプリを開発できる点はAdaloの大きな強みです。しかも、1つのAdaloプロジェクトからiOS版とAndroid版の両方を出力できるため、従来は別々に開発が必要だったマルチプラットフォーム展開も容易です。このように、スマホのネイティブアプリ開発をノーコードで実現できる点は、他のWeb特化型のノーコードツールにはないAdaloの強みと言えます。

ウェブアプリ/PWAの作成:ブラウザ上で動作するアプリにも対応

ウェブアプリやPWAの作成にも対応しています。Adaloは元々モバイルアプリ専用の開発ツールでしたが、近年のアップデートでレスポンシブデザイン機能が追加され、PCブラウザで利用できるWebアプリとしてもアプリを公開できます。また、PWA(プログレッシブウェブアプリ)形式で配信することで、ユーザーはアプリストアからインストールしなくてもブラウザ経由でアプリを利用できます。PWAはホーム画面にアイコンを追加してネイティブアプリに近い体験を提供できるため、インストールのハードルを下げたい場合に有効です。Adaloでは、このように1つのアプリをWebとモバイルの両面で提供できる柔軟性があり、ユーザーの利用環境に応じて最適な形でサービスを展開できます。例えば、スマホアプリとして公開したサービスを企業のPC利用者にも使ってほしい場合、Adaloであれば同じアプリをWebブラウザでも提供でき、ユーザー層を広げられます。

一般的な機能の実装:フォーム入力、リスト表示、ユーザー認証など基本機能を搭載可能

一般的なアプリ機能はほぼ網羅されています。フォーム入力やリスト表示、検索機能、ユーザー認証(ログイン・ログアウト)など、多くのアプリに共通する基本機能はAdaloで実装可能です。たとえば、テキスト入力フォームやチェックボックスを用いたアンケートの送信、投稿データの一覧・詳細表示、キーワード検索フィルター、ユーザーの新規登録やログイン/パスワードリセットなど、一通りの機能コンポーネントが揃っています。これらはコンポーネントを配置して設定を行うだけで機能し、バックエンドの複雑な実装を意識せずに利用できます。そのため、ToDoリストアプリや簡易SNS、EC商品カタログといった標準的なアプリ機能であれば、Adalo上で問題なく作成することができます。言い換えれば、よくある業務管理アプリや情報共有アプリ程度であれば、Adaloの用意する機能だけで十分に構築できるということです。

プッシュ通知や課金機能にも対応:スマホのネイティブ機能を活用したアプリ開発

Adaloでは、ユーザーのスマホにプッシュ通知を送る機能や、アプリ内で課金処理を行う仕組み(サブスクリプション購入やアイテム課金など)を実装することが可能です。ノーコードツールでありながら、このようなモバイルアプリ特有の高度な機能をサポートしているため、本格的なサービス運用にも耐えうるアプリを構築できます。たとえば、新着メッセージを通知するリアルタイム通信の一部としてプッシュ通知を利用したり、有料コンテンツをアプリ内で販売して収益化したりといったこともAdalo上で実現できます。これらの機能は比較的簡単な設定で導入できるため、開発者はアプリの企画と内容に集中できるでしょう。(課金機能は外部の決済サービスとの連携によって提供されています)こうした高度な機能も、Adaloなら短時間で導入できる点は大きな魅力です。

外部サービスとの連携が容易:APIや外部データベースとの統合で機能を拡張

外部サービスとの連携も可能です。Adaloは内部データベースだけでなく、APIを通じて外部のサービスやデータと接続できます。例えば、GoogleスプレッドシートやAirtableのデータをAdaloアプリで読み書きしたり、Web APIを呼び出して他のシステムから情報を取得したりすることができます。Zapierなどのノーコード連携サービスを使えば、Adaloアプリのイベントをトリガーにしてメール送信や他アプリへの通知を行うことも容易です。なお、AdaloにはExternal Collectionsという機能があり、これを利用することでXanoなどの外部BaaSのデータをあたかも内部データベースのように扱うことができます。このように、Adalo単体の機能にとどまらず、外部ツールを組み合わせてアプリの機能を拡張できるため、ユーザーの多様なニーズに応える柔軟なアプリ開発が可能となります。

ゲーム・PC向けアプリなど実現が難しい分野:高度なグラフィックスや特殊機能を伴う開発には非対応

Adaloはモバイル/Web向けの業務アプリやサービスには適していますが、高度な3Dグラフィックスを伴うゲームや、PC画面前提で高度にカスタマイズされたビジネスアプリなど、一部実現が難しい分野があります。また、端末の特殊な機能(例:iOSのウィジェットや一部センサー類)や音声の細かな制御など、Adaloから直接扱えない機能も存在します。これらの用途ではAdalo以外の専門ツール(ゲーム開発ならBuildbox等、PC業務アプリならBubble等)を検討したほうがよいでしょう。つまり、Adaloは簡易な業務アプリやSNSなどの開発には適していますが、最先端のゲーム開発や高度な特殊機能を要するアプリ開発には向いていません。アプリ開発の企画段階で、求める機能がAdaloで実現可能かどうかを事前に見極めることが重要です。

料金プランと費用:Adaloの無料プランから各種有料プランまで、料金体系と提供機能の違いを詳しく解説

最後に、Adaloの料金プランについて確認しておきましょう。Adaloは無料プランと複数の有料プランを提供しており、開発規模や必要機能に応じて選択できます。

Freeプラン(無料):基本機能を無料で試せる入門プラン

Freeプラン(無料):開発の入門に最適な無料プランです。公開アプリ数は1つまでで、一部機能に制限はありますが、基本的なアプリ構築とテストが行えます。データベースのレコード数や利用できるアクション数(月間操作回数)に上限がありますが(例として、データベースに保存できるレコード数は200件まで、月間実行できるアクション数は1,000回までといった制限があります)、小規模な試作には十分です。まずはこの無料枠でAdaloの使い勝手を試し、問題なければ有料プランへの移行を検討するとよいでしょう。なお、無料プランでは独自ドメインでのWeb公開やストアへのビルド出力は利用できないため、本番公開の際には有料プランへのアップグレードが必要です。個人で試作アプリを作成する段階では、この無料プランだけでも十分に学習・検証可能で、気軽にAdaloの基礎を習得できるでしょう。

Starterプラン(月額$45):個人開発者・起業家向けの小規模アプリ用プラン

Starterプラン(月額$45):創業者・起業家向けのエントリープランです。公開できるアプリは1つまで、月間のアクション実行回数やデータ容量に一定の上限がありますが、無料プランに比べると制限が緩和されています(Starterプランでは月間アクション実行数が10,000回まで、共有できる開発ユーザーは1名までといった制約があります)。アプリをストアに公開してユーザーに提供したい場合は最低でもこのStarterプランへの加入が必要です。個人開発者が初めて本格的にアプリをリリースする際に選ばれるプランで、コストを抑えつつ主要機能を利用できます。このプランで、MVP(実用最小限の製品)を世に出し、ユーザーからのフィードバックを集めるには十分な機能が揃っています。個人や小規模チームでのアプリ公開に適したコストパフォーマンスの高いプランです。

Professionalプラン(月額$65):中小規模ビジネス向けで複数アプリ開発に対応(公開アプリ2つまで)

Professionalプラン(月額$65):小〜中規模ビジネス向けのプランです。公開可能なアプリ数が2つに増え、アクション数やデータ容量などもStarterより拡大されています。チームメンバー最大5名までアプリ開発に共同参加できるため、複数人で開発・運用するケースにも適しています。機能面ではStarterと大差ありませんが、より多くのユーザーやデータを扱う本格運用に耐えるための余裕があるプランと言えます(Professionalでは公開アプリ数2つ、月間アクション上限30,000回、参加開発者5名までなどの上限設定があります)。実際の運用でユーザー数やデータ量が増えてきた場合に、Professionalプランへのアップグレードによってスムーズに対応できます。小規模サービスを本格展開する際の標準的なプランとして位置付けられます。

Teamプラン(月額$200):フリーランスや開発チーム向けの共同開発プラン(公開アプリ5つまで)

Teamプラン(月額$200):フリーランサーや開発エージェンシー向けの上位プランです。公開アプリ数が最大5つまで増加し、アクション数やストレージ容量もさらに拡張されます。同時に招待できる共同開発者アカウントも10名程度まで増えるため、クライアントワークなど複数のプロジェクトを並行して扱う場合や、大人数での開発に適しています。料金は上がりますが、その分一度に扱えるプロジェクト数やユーザー規模が大きく、ノーコード開発を事業として展開する場合に頼りになるプランです(Teamプランでは公開アプリ最大5件、月間アクション数100,000回まで、開発者アカウントは10名まで利用可能です)。クライアントごとに複数のアプリ開発を受託するケースでは、このTeamプランによって効率的にプロジェクトを管理できます。プロフェッショナル向けの高機能プランです。

Businessプラン(月額$250):企業組織向けの大規模プラン(公開アプリ10個・機能フル利用可能)

Businessプラン(月額$250):企業・組織向けの最上位プランです。公開アプリ数は最大10件まで、大規模なチーム開発にも対応できる無制限の共同編集者アカウント、そして月間アクション数も50万回と、Adaloの提供する中で最もリソースが豊富に割り当てられます。エンタープライズレベルの利用を想定しており、大量のユーザーベースを持つサービスや社内で多数のアプリを運用するケースに適しています。料金は高額ですが、ノーコード開発で可能な最大規模のプロジェクトを支えるプランです(Businessプランでは公開アプリ最大10件、月間アクション数上限500,000回、共同編集者数無制限など、他プランと比べて最も寛大な制限となっています)。大企業が部門ごとに複数のアプリを運用したり、非常に多くのユーザーを抱えるサービスを展開したりする場合に、このプランが選択されます。

テンプレートやコンポーネントの紹介:豊富なひな形とUI部品で素早くデザイン、マーケットプレイス活用で機能拡張も可能

最後に、Adaloが用意しているテンプレートコンポーネントについて簡単に紹介します。これらを活用することで開発をさらに効率化できます。

豊富なアプリテンプレート:SNSやECなど用途別に用意された雛形から開発をスタート可能

豊富なアプリテンプレート:Adaloにはあらかじめ様々なジャンルのアプリテンプレートが用意されています。例えば、ToDoリスト管理、SNS風掲示板、EC商品カタログ、予約システムなど、代表的なアプリの雛形を新規プロジェクト作成時に選択可能です。テンプレートを選ぶと、ログイン画面や一覧画面、詳細画面など基本的な構成要素が最初からセットアップされた状態でプロジェクトが作成されます。そのため、ゼロから画面設計する手間を省き、テンプレートの構造をベースに自分のアプリに合わせたカスタマイズを進めることができます。初心者にとっては完成形のイメージを掴みやすく、上級者にとっても開発工数の削減につながる便利な機能です。もちろん、テンプレート選択は任意で、白紙の状態から自由に作り始めることも可能ですが、最初にテンプレートを利用することで効率よく開発を軌道に乗せられるでしょう。

テンプレート活用とカスタマイズ:既存テンプレートを基に配色やレイアウトを自由に調整

テンプレート活用とカスタマイズ:テンプレートはそのまま使うだけでなく、自分のアプリに合わせてカスタマイズすることが前提となっています。テンプレートで生成された画面やコンポーネントは、他のプロジェクトと同様に自由に編集・削除・追加が可能です。例えば、テンプレートには存在しない機能を後から付け足したり、不要な画面を削除したり、デザインを全面的に変更したりできます。テンプレートはあくまで雛形なので、その構造を参考にしつつ、自分のアプリ独自の要件に合わせてアレンジを加えていきましょう。テンプレートを使っても最終的にはオリジナリティのあるアプリに仕上げることができます。なお、テンプレートで自動生成されたデータベース構造なども自由に変更可能です。名称の変更や項目追加なども行い、自身のプロジェクトに最適化できます。テンプレートを土台にしつつ柔軟に手を加えられる点がAdaloの利点です。

標準コンポーネントの種類:フォームやリスト、ボタンなど基本UI部品がドラッグ&ドロップで利用可能

標準コンポーネントの種類:Adaloにはアプリ開発に必要な基本コンポーネントが一通り揃っています。テキスト表示、画像表示、ボタン、アイコン、テキスト入力欄、チェックボックス、ラジオボタン、ドロップダウン、リスト表示、地図表示、チャート表示、ナビゲーションメニューなど、多岐にわたるUI部品をドラッグ&ドロップで設置できます。また、ログインフォームやプロフィール表示用コンポーネントなど、特定の用途に特化した部品も用意されており、手早く機能を実装可能です。これらの標準コンポーネントを組み合わせるだけで、一般的な機能の大部分はほぼカバーできるようになっています。コンポーネント同士の連携もスムーズに行え、例えばリストコンポーネントにデータベースのコレクションを紐付ければ自動で一覧表示が機能するなど、開発者の負担が軽減されています。

プレミアムコンポーネント:有料コンポーネントやユーザー作成コンポーネントで機能を追加

プレミアムコンポーネント:Adaloには標準コンポーネントに加え、より高度な機能を持つプレミアムコンポーネントも用意されています。これは有料プランのユーザーが利用できる追加部品で、チャートグラフ、カレンダー機能、高度なデータフィルタリングコンポーネントなど、標準にはない機能を提供します。プレミアムコンポーネントを利用することで、プラットフォームの枠を広げるようなリッチな機能をアプリに組み込むことが可能です。(プレミアムコンポーネントの利用にはプラン要件や追加料金が発生する場合があります。)これらはAdalo公式が提供するもので、プロジェクトのコンポーネント一覧に追加して使うことができます。標準コンポーネントでは実現が難しいニーズが出てきた場合には、プレミアムコンポーネントの利用を検討するとよいでしょう。アプリの拡張性を高める心強いオプションです。

コンポーネントマーケットプレイス:コミュニティから共有されたコンポーネントをインストール可能

コンポーネントマーケットプレイス:Adaloでは、公式提供のもの以外にコミュニティが作成したコンポーネントを共有・導入する仕組みもあります。開発者や第三者が独自に開発したカスタムコンポーネントをマーケットプレイスで公開し、必要に応じてプロジェクトに追加することが可能です。例えば、特定の外部サービスとの連携コンポーネントや、ユニークなUI表現を実現するコンポーネントなど、公式にはない機能を補うものがコミュニティによって提供されています。マーケットプレイスを活用すれば、Adaloの標準機能を超えた多彩な拡張ができ、アプリの可能性がさらに広がります。(マーケットプレイス上のコンポーネントは有志による提供のため、利用にあたっては互換性や品質の確認が必要です。)とはいえ、公式機能にとらわれずコミュニティの力で機能拡張できる点は、Adaloの柔軟性を高める要因となっています。

開発事例・実績紹介:Adaloで制作された国内外のアプリ成功例や実用的ユースケースを徹底解説

実際にAdaloを使って開発されたアプリの事例をいくつか紹介します。ノーコード開発の可能性を感じさせるユニークな実績が国内外で生まれています。

次世代モバイルオーダーアプリ「SmartDish」:店舗の注文プロセスを効率化した事例

次世代モバイルオーダーアプリ「SmartDish」:飲食店での注文・決済を事前にアプリ上で完結できるサービスです。来店前にユーザーが料理を選んで支払いまで済ませておくことで、お店に着いたらすぐに料理が提供されるというスムーズな体験を実現しました。このSmartDishはAdaloを用いて、短期間(わずか数ヶ月)で開発・リリースされています。ノーコードによる迅速な開発により、サービスの検証と改善サイクルを素早く回すことができた成功例です。国内初のノーコード製モバイルオーダーアプリとしても話題となり、Adaloの実力を示す事例となっています。従来数百万円〜数千万円規模の開発費と長期間を要したであろうネイティブアプリを、ノーコードで安価かつ迅速に開発できた好例と言えるでしょう。現在、SmartDishは実際に飲食店向けのサービスとして運用されています。

大学生向けSNSアプリ「Union」:学生コミュニティのための交流プラットフォーム事例

全国大学生向けSNS「Union」:日本全国の大学生同士が交流できるSNSアプリです。同じ大学や興味・関心を共有する学生をつなげるコミュニティとして企画され、Adaloで開発されました。チャットやグループ機能、イベント告知など学生生活を支援する様々な機能を備えています。プログラミング経験のない学生チームがノーコードで短期間にアプリを構築し、リリースまで漕ぎ着けた成功事例として注目されました。大学の垣根を超えたコミュニケーションを実現するプラットフォームとして、リリース後は多くの学生ユーザーを集めています。特に、エンジニア不在の学生プロジェクトでもAdaloを使えば本格的なSNSアプリを作れることを示した好例であり、ノーコードの学習教材としてもUnionは取り上げられることがあります。学生たちのアイデアを形にした成功事例として評価されています。

歴史偉人の習慣共有アプリ「偉人の習慣」:有名人の習慣を学べるユニークなアプリ事例

偉人の習慣アプリ「偉人の習慣」:歴史上の偉人たちが実践していた習慣を学び、自分でも試せるようにするユニークなアプリです。有名な偉人の日課やルーティン(例えば朝の読書習慣や特定の運動など)をまとめ、ユーザーがそれを日々追体験できるコンテンツを提供しています。Adaloで開発されており、専門知識がなくてもコンテンツ重視のアイデアを形にできた好例です。自己啓発や教育系のアプリとして、リリース後は多くのユーザーに利用されています。このアプリは個人のアイデアから生まれ、プログラミングの知識がない状態からAdaloを活用して短期間で開発されました。コンテンツの充実度と使いやすいUIが評価され、ユーザーから高い満足度を得ています。Adaloを用いることで、技術ハードルを乗り越え、アイデア勝負のアプリを成立させた成功例と言えるでしょう。

その他の国内事例:ノーコードで開発された業務改善アプリや教育アプリなど

その他の国内事例:上記以外にも、Adaloは社内業務向けアプリやコミュニティアプリなど様々な用途で活用されています。例えば、特定企業内で使われる業務プロセス管理アプリや、地域コミュニティ向け情報共有アプリなどがAdaloで開発され、実際の運用に供されています。ノーコードによる迅速な開発サイクルを活かし、アイデア段階のサービスをスピーディに形にして市場投入した事例も多く報告されています。国内のスタートアップや中小企業でも、試作品(プロトタイプ)開発にAdaloを取り入れて成功した例が増えており、エンジニアリソースが不足する現場で重宝されています。(具体例としては、ノーコード開発支援企業がAdaloを用いてクライアントの業務改善アプリを多数開発した実績などがあります。)このように、日本国内でもAdaloの導入事例は着実に増えてきています。

海外の事例:コミュニティで共有される様々なAdalo製アプリ(例:スポーツ管理アプリFootHubなど)

海外の事例:Adaloは海外でも広く利用されており、多種多様なアプリがノーコードで開発されています。スポーツチーム向けの管理アプリ、地域コミュニティのマッチングアプリ、オンライン学習プラットフォーム、電子商取引(EC)アプリなど、そのジャンルは多岐にわたります。Adalo公式フォーラムの「Made in Adalo」では、世界中のユーザーが自分の開発したアプリを紹介しており、100万を超えるアプリがAdaloから生み出されたと報告されています。海外では特にスタートアップ企業がMVP開発にAdaloを活用するケースが多く、短期間で市場にサービスを投入しピボットを繰り返す敏捷な開発手法の一環として注目を集めています。国を問わず、ノーコードツールAdaloを活用して新規ビジネスを立ち上げたり、コミュニティに貢献したりする例が増えてきている状況です。

他のノーコードツールとの比較:Bubble等競合ツールとの機能面の違いやメリット・デメリットを詳しく解説

最後に、Adaloと他の代表的なノーコードツールを比較し、その違いを確認します。ここでは例として、Webアプリ開発に定評のある「Bubble」と比較してみましょう。

開発の容易さと速度:Adaloは学習コストが低く短期間で開発可能、一方Bubbleは柔軟だが実装に時間

開発の容易さと速度:Adaloは直感的な操作性に優れており、習得が容易で開発スピードが速い点が特徴です。ドラッグ&ドロップ主体で基本的なアプリが短期間で完成するため、プロトタイピングやMVP開発に向いています。一方のBubbleは機能が豊富な分、習熟に時間がかかる傾向があります。細かな設定や論理構築の自由度が高いため、その分開発者側で理解すべき概念も多く、Adaloに比べて開発初期のハードルは高めです。まとめると、「すぐに作り始めて形にしたいならAdalo、腰を据えて作り込みたいならBubble」という違いがあります。実際、Adaloでは初日で簡単なアプリのプロトタイプを完成させることも可能ですが、Bubbleでは同程度のものを作るのにより長い時間がかかるでしょう。スピード重視ならAdalo、柔軟性重視ならBubbleといった住み分けです。

機能の柔軟性:Bubbleは高度なカスタマイズが可能だがAdaloは提供範囲内での実装に限定

機能の柔軟性:Bubbleは非常に柔軟なカスタマイズが可能で、複雑なビジネスロジックや独自のデザイン、プラグインを用いた拡張機能などを実装できます。開発者が時間をかけて設定すれば、コードを書くのに近いレベルで細かな挙動を調整できるのがBubbleの強みです。それに対し、Adaloは提供されている機能の範囲内で開発する形になるため、カスタマイズ性や拡張性はBubbleに比べて低めです。高度な機能が必要な場合、Adaloでは対応しきれないケースも出てきますが、Bubbleならプラグイン開発やJavaScript埋め込みによって対応できることが多いです。言い換えれば、Adaloは簡易で80%の要件を満たすツール、Bubbleは難易度が高い代わりに100%に近い要件まで対応できるツールと言えるでしょう。

対応プラットフォーム:Adaloはモバイルアプリ対応、BubbleはWeb開発に特化

対応プラットフォーム:Adaloは前述の通りモバイルアプリ(iOS/Android)とWebの両方に対応しているのに対し、Bubbleは基本的にWebアプリ開発に特化しています。Bubbleでもレスポンシブデザインを使えばスマホブラウザでの利用は可能ですが、ネイティブアプリとしてスマホにインストールできる形での提供は標準機能では想定されていません。そのため、スマートフォンのプラットフォーム上で完結するサービスを作る場合はAdaloが有利で、PC中心のWebサービスを柔軟に作り込みたい場合はBubbleに分があります。(Bubbleでネイティブアプリを公開するには、外部サービスでラッピングするなど追加の工程が必要となります。)Webブラウザ上だけで完結するサービスならBubble、モバイルアプリとして提供したいサービスならAdalo、と使い分けるのが良いでしょう。

コミュニティとサポート:Bubbleは利用者が多く情報充実、Adaloは英語中心だがフォーラムあり

コミュニティとサポート:Bubbleは歴史が長く利用者が多いため、コミュニティが非常に活発です。公式フォーラムや非公式のブログ・動画教材が充実しており、問題に直面しても解決策を見つけやすい環境があります。一方、Adaloはコミュニティ規模ではBubbleに及ばないものの、公式フォーラム(Adalo Forum)でユーザー同士が情報交換を行っており、最近では日本語の情報発信も徐々に増えてきています。ただし、日本語サポートや事例の蓄積という点ではBubbleに軍配が上がります。英語での情報収集に抵抗がなければAdaloでも困ることは少ないでしょうが、コミュニティから得られる知見の量はBubbleの方が多いと言えます。両ツールとも公式のサポート体制はありますが、ユーザーコミュニティの厚みという観点ではBubbleがリードしています。

用途に応じた選択:複雑なWebサービスならBubble、手軽なモバイルアプリならAdaloがおすすめ

用途に応じた選択:総合すると、「素早く簡単なモバイルアプリ開発にはAdalo、柔軟で大規模なWebアプリ開発にはBubble」という棲み分けができます。起業アイデアの検証やシンプルな社内モバイルツール作成にはAdaloが適しており、スピードを重視できます。一方、独自の仕様を詰め込んだ本格的なWebサービスを作り込みたい場合や、将来的な拡張を見据えたい場合にはBubbleの方が対応力で勝ります。最終的にはプロジェクトの要件と開発者のスキルセットに応じて使い分けることが重要で、両者はノーコードツールと言えども得意分野が異なる存在です。AdaloとBubbleのいずれが「優れている」というより、プロジェクトに合ったツールを選ぶことが成功への近道と言えるでしょう。

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