Stable Diffusion 3(SD3)で調べると、2024年前半の発表記事とSD3.5の解説が混ざって出てきます。混乱の原因は、発表時にアナウンスされた最大構成と、実際に配布された重みが一致しなかったことです。さらに2025年4月17日には、SD3のAPIがSD3.5へ自動で置き換えられました。この記事では、SD3として何が公開され何が公開されなかったのかを公式発表で確定させ、2026年11月時点でSD3系をAPIと手元のGPUで動かすときの選択肢と、「開発終了」説の真偽まで整理します。数値は公式発表とリポジトリの実測値で、取得日を添えています。
まとめ|Stable Diffusion 3の現在地と選ぶべきモデル
- SD3世代でオープンウェイトとして配布されたのは、20億パラメータのSD3 Mediumだけです(2024年6月12日公開)。8Bクラスの重みは2024年10月22日のSD3.5 Large(81億パラメータ)が最初です。
- APIのSD3(sd3-large・sd3-large-turbo・sd3-medium)は2025年4月17日に非推奨となり、同名のSD3.5へ追加料金なしで自動転送されています。2026年11月時点の料金は1枚2.5〜6.5クレジット(0.025〜0.065米ドル)です。
- 商用利用は年間収益100万米ドル未満なら無料ですが、Stability AIへの登録が必要で、収益は関連会社と合算して判定されます。
- これから触るならSD3 MediumではなくSD3.5 Mediumです。Hugging Faceの直近30日ダウンロード数は71,394対2,154で、配布リポジトリへのアクセス数には大きな差があります(2026年11月1日取得)。
- 本家のAUTOMATIC1111はSD3まで、SD3.5はAUTOMATIC1111の派生版であるForge、またはComfyUI・diffusersで動かします。
- Stable Diffusionの開発終了を告げる公式発表はありません。ただし新しい基盤画像モデルのオープンウェイトは、2024年10月のSD3.5 Mediumを最後に出ていません。
Stable Diffusion 3として公開されたモデルの実体
発表時の「800M〜8B」と、実際に配布された20億パラメータ版
Stability AIがSD3を発表したのは2024年2月22日です。発表文はモデル群の規模を「The Stable Diffusion 3 suite of models currently ranges from 800M to 8B parameters.」と説明し、この時点では順番待ちリスト経由の早期プレビューだけでした。
重みが配布されたのは約4か月後です。2024年6月12日のSD3 Mediumの発表で公開されたのは「2 billion parameter SD3 model」の1本だけで、8Bのモデルはダウンロード対象に含まれていません。
「SD3 8B」が見つからない理由と、8Bオープンウェイトの到着時期
「Stable Diffusion 3 8B」という表記が出回った背景には、重みの配布より先にAPIが始まったことがあります。2024年4月17日のAPI公開の告知は「Stable Diffusion 3 and Stable Diffusion 3 Turbo are now available on the Stability AI Developer Platform API.」と書き、自己ホスト用の重みは「in the near future」の予定扱いでした。
SD3の名前はまずAPIで広まり、ローカル用の重みは20億パラメータ版だけが降りてきました。81億パラメータ級の重みがSD3の名前で配られたことはありません。「SD3 8Bをローカルで動かす手順」を探しているなら、対象はSD3.5 Largeです。ファイル名もリポジトリ名も別物なので、SD3の名前のまま手順を追うと途中で詰まります。
SD3の仕組み|MMDiTとRectified Flow、3つのテキストエンコーダ
SD3の技術的な中身は、論文「Scaling Rectified Flow Transformers for High-Resolution Image Synthesis」(arXiv 2403.03206)にまとまっています。SD1.5やSDXLとの違いは3点です。
- MMDiT:UNetをやめ、画像トークンとテキストトークンに別々の重みを持たせたTransformerで、両者の情報を双方向にやり取りさせます。論文の要旨は、この構造でプロンプトの理解、文字の描画(typography)、人手評価が改善したと書いています。
- Rectified Flow:データとノイズを直線で結ぶ生成方式です。SD3はその学習時のノイズの当て方を、知覚的に効くスケールへ寄せる形で改良しています。
- 3つのテキストエンコーダ:CLIP-G、CLIP-L、T5-XXLを併用します。
実装上の制約はテキストエンコーダ側に出ます。diffusers 0.42.1のStableDiffusion3Pipelineでは、CLIP側は77トークンで切り詰められ、T5側の max_sequence_length は既定256・上限512です(513以上を渡すとValueError)。上限まで伸ばせば長いプロンプトも入りますが、SD3.5 Mediumのモデルカードは、T5のトークン数が256を超えると生成画像の端にアーティファクトが出ることがあると注意しています。長文プロンプトで画像の縁が崩れたら、まずここを疑ってください。
潜在空間も変わりました。ComfyUI v0.43.0の latent_formats.py では、SD3の潜在表現は16チャンネル(scale_factor 1.5305・shift_factor 0.0609)として定義されています。SD1.5とSDXLは4チャンネルなので、VAEは世代間で使い回せません。VAEの役割そのものはVAE(変分オートエンコーダ)の解説で扱っています。
SD3とSD3.5の違い|パラメータ・ファイル容量・実利用量
| モデル | 公開日 | パラメータ | 単体ファイル | 直近30日DL | 累計DL |
|---|---|---|---|---|---|
| SD3 Medium | 2024-06-12 | 20億 | 4.34GB | 2,154 | 3,650,243 |
| SD3.5 Large | 2024-10-22 | 81億 | 16.46GB | 57,028 | 2,648,455 |
| SD3.5 Large Turbo | 2024-10-22 | Largeの蒸留版 | 16.46GB | 4,812 | 743,082 |
| SD3.5 Medium | 2024-10-29 | 25億 | 5.11GB | 71,394 | 5,011,208 |
ダウンロード数はHugging Face APIから2026年11月1日に取得しました。累計ではSD3 Mediumも365万回ありますが、直近30日ではSD3.5 Mediumの約33分の1です。パラメータ数は20億から25億に増えています。ただし、ダウンロード数だけでは既存利用者が後継へ移行したかどうかまでは判断できません。
選び方はGPUのメモリ量と生成枚数で決まります。品質優先ならLarge、省メモリならMedium、試行回数を稼ぐなら4ステップ生成のLarge Turboです。公式のSD3.5の発表はLargeを1メガピクセルでの業務用途向け、Mediumを0.25〜2メガピクセルの生成向けと説明しています。TurboはLargeと単体ファイル容量が同じため、重みの保存容量を減らす選択肢にはなりません。主な利点は4ステップ生成による推論時間の短縮です。
APIで使う|SD3は2025年4月にSD3.5へ自動移行
旧SD3モデル名のSD3.5への転送対応
APIのSD3は、もう独立したモデルとしては動いていません。Stability AIのリリースノートは2025年4月17日付で「we are deprecating the Stable Diffusion 3.0 APIs and automatically upgrading to Stable Diffusion 3.5 APIs at no extra cost」と告知し、sd3-large→sd3.5-large、sd3-large-turbo→sd3.5-large-turbo、sd3-medium→sd3.5-mediumの対応を示しました。古いコードで model=sd3-medium を指定していても、返ってくる画像はSD3.5 Mediumのものです。2024年の生成結果と画風が変わった場合、この転送は確認すべき要因の一つです。プロンプト、seed、生成設定の違いも確認してください。
SD3.5 APIのエンドポイントとモデル別料金
エンドポイントは POST https://api.stability.ai/v2beta/stable-image/generate/sd3 で、multipart/form-data で送ります。以下は公式APIリファレンスのcURL例に、model と aspect_ratio を足したものです。
curl -f -sS "https://api.stability.ai/v2beta/stable-image/generate/sd3" \
-H "authorization: Bearer $STABILITY_API_KEY" \
-H "accept: image/*" \
-F prompt="Lighthouse on a cliff overlooking the ocean" \
-F model="sd3.5-medium" \
-F aspect_ratio="16:9" \
-F output_format="png" \
-o "./lighthouse.png"
出力は1メガピクセル(既定1024×1024)で、aspect_ratio は21:9から9:21まで9種類から選びます。cfg_scale は1〜10、image-to-image にするときは mode=image-to-image と image・strength を足します。リクエストの上限は10MiBです。
| model | クレジット/枚 | 米ドル換算 |
|---|---|---|
| sd3.5-large | 6.5 | 0.065 |
| sd3.5-large-turbo | 4 | 0.04 |
| sd3.5-medium | 3.5 | 0.035 |
| sd3.5-flash | 2.5 | 0.025 |
料金ページは「1 credit = $0.01」とし、新規アカウントに25クレジットを付けています(2026年11月1日取得)。課金は成功した生成1枚ごとの定額です。1,000枚をMediumで作れば35米ドル、Largeなら65米ドルです。
SD3.5 FlashはMediumを4ステップに蒸留したモデルで、2025年9月26日に研究ページで方式が公開されました。Hugging Faceのstabilityaiにはオープンウェイトがありません。また2026年11月1日時点のOpenAPI仕様では、説明文と料金表には sd3.5-flash が載る一方、model パラメータの列挙値は sd3.5-large・sd3.5-large-turbo・sd3.5-medium の3つのままです。Flashを本番で使う前に、自分のキーで1回呼んで受け付けられるかを確かめてください。
商用利用の条件|Community Licenseの登録と年商100万ドル基準
SD3 Medium公開時のライセンスには商用範囲をめぐる反発があり、Stability AIは2024年7月5日にCommunity Licenseを発表して条件を整理しました。2026年11月1日に確認した契約本文の最終更新表示も2024年7月5日のままです。
年間収益が100万米ドル未満なら、契約条件を満たす商用利用も無料です。以下の登録・収益条件に加え、配布時の契約書添付・帰属表示や、利用制限の遵守も必要です。
- 商用目的で使う・配布する場合は「You must register with Stability AI」とあり、Stability AIへの登録が必要です。
- 収益は「You or Your Affiliate(s), either individually or in aggregate」で判定され、Stability AIのモデルと無関係な収益も含みます。子会社やグループ会社を合わせて100万米ドルを超えた日に、この契約による許諾は終了し、別途ライセンスを求めることになります。
単体の部署やプロジェクトの売上で判断すると、グループ全体では基準を超えていたという事態が起きます。生成物の所有は、Stability AIとの関係において適用法が認める範囲で利用者に帰属します。商用利用の条件は、自社サービスへの組み込みだけでなく社内業務での使用にも適用され、登録と関連会社を含む収益の確認が必要です。画像生成AI全般の商用可否と社内ルールの作り方は画像生成AIの商用利用の判断基準で整理しています。
ローカル実行に必要なVRAMとディスク容量
公式VRAM値と実行条件|Mediumの9.9GBとLargeの最適化例
SD3.5の発表文は、Mediumについて「only requires 9.9 GB of VRAM (excluding text encoders) to unlock its full performance」と書いています。括弧書きのとおり、9.9GBにテキストエンコーダは含まれません。Largeについては、2025年6月12日のTensorRT最適化版の発表が「Memory use reduced by 40%, from 19GB to 11GB」としています。これはFP8のTensorRT版とBF16のPyTorch版を比べた値で、素のdiffusersで動かすときの必要量ではありません。
T5-XXLをfp16で読み込むと数GBが上乗せされます。ComfyUIの公式案内は「t5xxl_fp16 is still recommended if you have more than 32GB RAM」とし、判断基準がシステムRAMにも及ぶことを示しています。システムRAMが不足する場合は、fp8版のテキストエンコーダへの切り替えを検討します。量子化フォーマットの前提はFP8とは?FP16・BF16・FP4との違いで整理しています。LargeにはTensorRT・FP8最適化時の公式メモリ使用量もあるため、名指しで「何GB必要」と断言している解説は出典を確認してから扱ってください。
ダウンロード容量とゲート付きリポジトリの通し方
単体のsafetensorsはSD3.5 Largeが16.46GB、SD3.5 Mediumが5.11GB、SD3 Mediumが4.34GBです。SD3 Mediumにはテキストエンコーダ同梱版もあり、CLIPのみが5.97GB、T5-XXLをfp16で含めると15.76GB、fp8なら10.87GBです。容量を抑えるならCLIPのみの版から始めます。
SD3系とSD3.5系のリポジトリはどれもゲート付きで、ライセンスに同意したアカウントでないとファイルを取得できません。
pip install -U huggingface_hub
hf auth login
hf download stabilityai/stable-diffusion-3.5-medium sd3.5_medium.safetensors --local-dir ./models
ログインせずに3行目を実行すると、huggingface_hub 2.4.0では「Error: Access denied. Model ‘stabilityai/stable-diffusion-3.5-medium’ requires approval.」で止まります(huggingface_hub 2.4.0を未ログインで実行したときの出力・2026年11月1日。文言はバージョンによって変わります)。モデルページでライセンスに同意し、hf auth login でトークンを通してから実行してください。
古い手順書の huggingface-cli download はもう動きません。huggingface_hub v2.0.0(2026年9月24日)のリリースノートが「`huggingface-cli` (use `hf`)」を削除対象に挙げており、v2系をインストールすると huggingface-cli コマンド自体が作られません。2026年9月以前の記事をコピーして「command not found」になったら、コマンド名を hf に置き換えます。
実行環境の選び方|AUTOMATIC1111・Forge・ComfyUI・diffusersの対応範囲
AUTOMATIC1111はSD3止まり、Forgeは2025年2月にSD3.5対応
「AUTOMATIC1111はSD3に非対応」という説明は正確ではありません。v1.10.0(2024年7月27日)のリリースノートには「Stable Diffusion 3 support」が明記され、制約として「Recommended Euler sampler; DDIM and other timestamp samplers currently not supported」と「T5 text model is disabled by default, enable it in settings」の2点が書かれています。T5を有効にしないまま品質を評価して「SD3は文字が描けない」と判断するのは早計です。
SD3.5は本家では動きません。masterブランチの最新コミットは2024年7月27日の82a973c(v1.10.1と同一)で、SD3.5の公開日より前に止まっています。devブランチは2026年3月2日まで動いていますが、内容はsetuptoolsのインストール失敗の修正などの保守です(2026年11月1日に再確認しても変化なし)。SD3.5の導入先には、対応が確認できるForge・ComfyUI・diffusersを選んでください。
同じ系統のUIを使い続けるなら派生版のForgeです。PR #2688「SD3+」が2025年2月27日にマージされ、SD3.5 Mediumは「transformer+vae model, with CLIPs and T5 specified as additional modules」、Largeは「transformer only model in fp8」で動作確認されています。本家と違ってテキストエンコーダを追加モジュールとして個別に指定する必要があります。ただしForgeのmainも最終コミットは2025年6月26日で、更新は止まり気味です。
ComfyUIのモデル配置とdiffusersの推論設定
更新が続いているGUIはComfyUIで、最新はv0.43.0(2026年10月27日)です。チェックポイントは models/checkpoints、clip_g.safetensors・clip_l.safetensors・t5xxl_fp16.safetensors は models/text_encoders に置きます。SD3.5公開当時の案内は models/clip と書いていますが、v0.43.0の folder_paths.py は text_encoders を第一の探索先、clip を旧名として扱います。ComfyUIのノード操作に慣れていなければ、同じ配置の考え方で動かすWan2.2のComfyUI導入手順が参考になります。
コードから呼ぶならdiffusersです。0.42.1(2026年10月27日)にも StableDiffusion3Pipeline、Img2Img、Inpaint、ControlNet の各パイプラインが残っています。モデルカードの推奨値は、Mediumが40ステップ・guidance_scale 4.5、Largeが28ステップ・3.5、Large Turboが4ステップ・0.0です。以下はMediumの公式モデルカードに掲載された例です。実行前にPyTorch、diffusers、transformers、accelerateを導入し、モデルへのアクセス許可とHugging Faceへのログインを済ませてください。CUDA対応GPUに加え、テキストエンコーダを含む全モデルを載せるメモリが必要です。
import torch
from diffusers import StableDiffusion3Pipeline
pipe = StableDiffusion3Pipeline.from_pretrained(
"stabilityai/stable-diffusion-3.5-medium",
torch_dtype=torch.bfloat16
)
pipe = pipe.to("cuda")
image = pipe(
"A capybara holding a sign that reads Hello World",
num_inference_steps=40,
guidance_scale=4.5,
).images[0]
image.save("capybara.png")
パイプラインの既定値は28ステップ・guidance_scale 7.0なので、引数を省くとモデルカードの推奨とずれます。pipe.to("cuda") はモデル全体をGPUに載せる前提です。16.46GBのLargeを常時動かせるGPUが手元に無ければ、Runpodなどの時間貸しGPUクラウドで必要な時間だけ借りるか、前章のAPIに切り替えます。
拡張の可用性|SDXL資産の非互換とLarge限定の公式ControlNet
SDXL向けLoRAが読み込めない理由
diffusers 0.42.1のloadersにはSD3LoraLoaderMixinがあり、SD3系向けのLoRAは読み込めます。問題は既存資産で、SD3系はMMDiT、SDXLはUNetなので、SDXL向けのLoRAはそのままでは使えません。SD3 MediumとSD3.5もパラメータ規模が違うため、「同じSD3系だから流用できる」とは考えないでください。LoRAの仕組みそのものはLoRA(Low-Rank Adaptation)の解説を参照してください。
公式ControlNetはSD3.5 Large向けの3種のみ
公式ControlNetはSD3.5 Large向けのBlur、Canny、Depthの3種類で、2024年11月に公開されました。SD3 MediumとSD3.5 Medium向けの公式版はありません。構図やエッジの固定が要る案件では最初からLargeを選んでください。省メモリを優先してMediumを選ぶと、後から公式の制御手段を足せません。
Stable Diffusionの開発終了説と2024年10月以降の動向
結論から言うと、Stability AIが開発終了を発表した事実はありません。一方で、新しい基盤画像モデルのオープンウェイトはSD3.5 Medium(2024年10月29日)を最後に出ていません。Hugging Faceのstabilityaiを作成日の降順で並べた結果(2026年11月1日取得)と、公式ニュースから代表例を挙げます。
- 2026年10月26日:SD3.5 MediumとSDXLのAMD NPU向け最適化版(medusa版)を公開。2026年5月にもSD3 MediumとSD3.5 MediumのAMD NPU版が出ています。
- 2026年4月8日:ブランド制作向けのBrand Studioを発表。2025年8月5日には企業向けのStability AI Solutionsを発表しています。
- 2025年9月:SD3.5-Flash(Mediumの蒸留)の方式を研究ページで公開(APIの料金表にも掲載)。同月18日にAmazon Bedrockで9種類の画像編集APIを提供開始。
- 2025年5月・8月:SD3.5のTensorRT最適化版、2025年8月12日にSD3.5 LargeのNVIDIA NIMを公開。
- 画像以外:Stable Audio 3(2026年5月)、3D系のsp4d(2025年11月)など。
2026年10月にもSD3.5の再パッケージが出ているので、SD3系は配布とメンテナンスの対象から外れていません。これらの発表から確認できるのはSD3.5を土台にした最適化と企業向けの製品展開の継続で、今後の基盤モデルの公開方針までは断定できません。
SD3.5の採用は必要な画質・制御機能・実行環境で判断してください。公開時期だけで画質の上限は決まらず、追加学習や生成設定によって結果は変わります。最新の画質を求める案件では、FLUX.2の5モデルの違いと選び方のように別系統のモデルも並べて評価したほうが結果が出ます。Midjourneyとの使い分けはMidjourneyとStable Diffusionの比較で整理しています。モデル選定から社内導入まで相談したい場合は、当社の生成AI導入支援で対応しています。
よくある質問
Stable Diffusion 3とは何ですか?
Stability AIが2024年2月22日に発表した画像生成モデル群です。800Mから8Bまでの複数サイズが計画されましたが、オープンウェイトとして配布されたのは2024年6月12日公開の20億パラメータ版、SD3 Medium 1本だけでした。UNetではなくMMDiTというTransformer系の構造を採用し、プロンプト内の文字の描画精度が改善しています。後継にはSD3.5シリーズがあり、Stability AIの旧SD3 APIへの呼び出しもSD3.5へ転送されています。
Stable Diffusion 3は無料で使えますか?
重みをダウンロードして手元で動かす場合、年間収益が100万米ドル未満なら商用利用も無料です(Stability AI Community License)。商用で使うならStability AIへの登録が必要で、収益は関連会社と合算して判定されます。APIは有料で、SD3.5 Mediumが1枚3.5クレジット(0.035米ドル)です。新規アカウントには25クレジットが付きます。
Stable Diffusion 3の後継モデルはどれですか?
SD3.5シリーズです。2024年10月22日にLarge(81億パラメータ)とLarge Turbo、10月29日にMedium(25億パラメータ)が公開されました。APIではsd3系のモデル名が2025年4月17日からSD3.5へ自動転送されています。2026年11月時点で、これより新しい基盤画像モデルのオープンウェイトはStability AIから公開されていません。
AUTOMATIC1111でStable Diffusion 3は動きますか?
SD3 Mediumなら動きます。v1.10.0(2024年7月27日)で対応が入りました。サンプラーはEulerが推奨で、T5テキストモデルは初期状態で無効なので設定から有効にします。SD3.5は本家では動きません。masterブランチが2024年7月27日で止まっているためです。SD3.5を使うなら、2025年2月27日に対応した派生版のForge、またはComfyUIかdiffusersを選んでください。
Stable Diffusion 3をローカルで動かすには何GBのVRAMが必要ですか?
SD3.5 Mediumの公式値はテキストエンコーダを除いて9.9GBです。LargeにもTensorRT・FP8最適化時の11GBという公式例がありますが、実行条件が異なります。T5-XXLをfp16で読み込むとさらに上乗せされ、ComfyUIの公式案内はシステムRAM 32GB超の環境でfp16を推奨しています。システムRAMが不足する場合はfp8版への切り替えを検討します。ディスクは単体ファイルでSD3.5 Largeが16.46GB、SD3.5 Mediumが5.11GB、SD3 Mediumが4.34GBです。