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GPT-5.4 mini・nanoとは?料金・xhigh・Azure対応とnanoの提供終了日【2026年10月】

GPT-5.4 mini・nanoとは?料金・xhigh・Azure対応とnanoの提供終了日【2026年10月】

GPT-5.4 miniとGPT-5.4 nanoは、OpenAIが2026年3月17日に公開したGPT-5.4の小型版です。料金は100万トークンあたりminiが入力0.75ドル・出力4.5ドル、nanoが入力0.2ドル・出力1.25ドルで、どちらも推論の深さをreasoning_effortのnoneからxhighまで5段階で指定できます。

2026年10月に、2つのモデルの扱いが分かれました。nanoは10月1日にAPIの廃止予定へ入り、2027年4月1日に停止します(移行先はGPT-6 Luna)。miniはAPIで提供が続く一方、GitHub Copilotからは10月19日に外れました。この記事では、公式ドキュメントの数値をもとに仕様・料金・性能差と、提供面ごとの期限、後継へ差し替えるときに変わる設定を整理します。

まとめ:GPT-5.4 mini・nanoの要点(2026年10月時点)

  • 料金:mini 0.75ドル/4.5ドル、nano 0.2ドル/1.25ドル(100万トークンあたり入力/出力)。BatchとFlexは半額。
  • 仕様:両モデルともコンテキスト40万トークン、ただし入力の上限は27.2万トークン。最大出力12.8万トークン、知識のカットオフは2025年8月31日。
  • 違い:nanoはcomputer useとtool searchに対応しておらず、OSWorld-Verifiedでは39.0%とGPT-5 miniの42.0%を下回る。
  • reasoning_effort:既定はnoneで、xhighまで指定できる。推論トークンは出力として課金される。
  • 提供期限:nanoはAPIで2027年4月1日に停止、Azureでは2027年9月21日に退役。miniはAPIの廃止告知なし。Codex(ChatGPTサインイン)では8月31日、GitHub Copilotでは10月19日に終了した。
  • 移行:nanoの公式移行先はGPT-6 Luna。単価は下がるが、APIで推論設定を省略した場合の既定値はmediumに変わる。推論トークンを含む出力使用量は、移行前後で測定する。

GPT-5.4 mini・nanoの仕様比較

2つのモデルはコンテキスト長・知識の鮮度・入出力の種類が同じで、差はツール対応・料金・提供期限に集中しています。

項目 GPT-5.4 mini GPT-5.4 nano
モデルID gpt-5.4-mini gpt-5.4-nano
スナップショット gpt-5.4-mini-2026-03-17 gpt-5.4-nano-2026-03-17
APIでの状態 提供中 非推奨(2027-04-01停止)
コンテキスト長 400,000 400,000
最大入力トークン 272,000 272,000
最大出力トークン 128,000 128,000
知識のカットオフ 2025年8月31日 2025年8月31日
入力/出力 テキスト・画像/テキスト テキスト・画像/テキスト
computer use 対応 非対応
tool search 対応 非対応
ファインチューニング 非対応 非対応

コンテキスト40万トークンと入力上限27.2万トークンの関係

公式のモデルページはコンテキスト長を400,000、最大入力トークンを272,000と別々に載せています。40万は入力と出力(推論トークンを含む)を合わせた枠で、1回のリクエストに渡せる入力は27.2万までです。長いPDFやコードベースをまとめて渡す設計なら、27.2万を上限として分割単位を決めます。

nanoが対応しないツール

Responses APIで使えるツールのうち、miniにあってnanoに無いのはcomputer_useとtool_searchの2つです。web_search・file_search・code_interpreter・hosted_shell・apply_patch・skills・mcp・function callingは両方で使えます。画面を見て操作するエージェントや、ツール数が多く定義を動的に読み込むエージェントはminiを選びます。

reasoning_effortの設定:xhighとhighの使い分け

両モデルともreasoning.effortにnone・low・medium・high・xhighを指定でき、省略時はnoneです。発表時のmini・nanoのベンチマークは原則xhighですが、OmniDocBench 1.5はnoneで測定されています。前世代のGPT-5 miniは上限がhighでした。

# 前提: pip install openai を実行し、環境変数OPENAI_API_KEYを設定する
from openai import OpenAI

client = OpenAI()
resp = client.responses.create(
    model="gpt-5.4-mini",
    reasoning={"effort": "xhigh"},
    input="Pythonのassert 2 + 2 == 5が失敗する理由と修正案を説明してください",
)
print(resp.output_text)

Chat Completions APIでは、同じ指定をreasoning_effort="xhigh"という引数で渡します。

xhighを選ぶ条件

OpenAIの推論ガイドは、xhighを「評価で明確な利点が確認できたときだけ使う」段階と位置づけ、用途の例にセキュリティレビューや難しいコーディングを挙げています。反対にnoneは、分類や高速な情報検索のように推論を挟んでも精度が上がらない処理向けです。推論トークンは画面に出ませんが出力トークンとして課金されるため、effortを上げると出力単価が高いminiほど費用に響きます。

実務では、分類・抽出はnoneかlowから始め、コードの修正やツールを何度も呼ぶ処理だけhigh以上を試します。highとxhighの差は用途ごとの評価セットで測るしかありません。xhighで正答率が上がらないなら、highに戻して費用とレイテンシを削るのが妥当です。

API料金:Standard・Batch・Flex・Fast modeの単価

単価は処理方式ごとに4通りあります(いずれも100万トークンあたり・米ドル。出典:OpenAI API Pricing)。

処理方式 mini 入力 mini キャッシュ入力 mini 出力 nano 入力 nano キャッシュ入力 nano 出力
Standard 0.75 0.075 4.50 0.20 0.02 1.25
Batch 0.375 0.0375 2.25 0.10 0.01 0.625
Flex(ベータ) 0.375 0.0375 2.25 0.10 0.01 0.625
Fast mode 1.50 0.15 9.00 - - -

Batchは24時間以内に結果を返す非同期処理、Flexは応答が遅くなったり資源が足りず受け付けられなかったりすることを許容する代わりに安くなる方式です。Fast modeはservice_tierにfastを指定する優先処理で、料金表にはminiしか載っていません。データレジデンシー(地域処理)のエンドポイントを使うと、両モデルとも10%上乗せされます。

GPT-5.4・GPT-5 mini・nanoとの単価差

miniの単価は親モデルGPT-5.4(入力2.5ドル・出力15ドル)の3割です。前世代と比べると値上がりしており、miniはGPT-5 mini(0.25ドル・2ドル)の入力3倍・出力2.25倍、nanoはGPT-5 nano(0.05ドル・0.4ドル)の入力4倍・出力約3.1倍です。GPT-5.2(入力1.75ドル・出力14ドル)と比べると、miniは入力で約4割、出力で約3割の単価です。GPT-5.4本体の料金と提供状況はGPT-5.4 Think Deeperとは?Copilotの世代別の違い・GPT-5.2比較・料金で比較しています。

ツールを使うときの追加料金

Responses APIの一部の組み込みツールには、トークン料金とは別に、呼び出し回数・保管容量・コンテナの利用時間などに応じた料金がかかります。web_searchは1,000回あたり10ドルで、検索結果としてモデルに渡された文章もそのモデルの入力単価で課金されます。file_searchは1,000回あたり2.5ドルと保管料1GBあたり1日0.1ドル(1GBまで無料)、code_interpreterとhosted_shellはコンテナ1GBで20分あたり0.03ドルです。nanoで1件あたり1回web_searchを呼ぶ分類処理は、1万件で検索料だけ100ドルになり、トークン料金を上回ることがあります。ツールを呼ぶ処理では、モデルの単価よりも呼び出し回数を先に見積もります。

月額の試算:1日1万件の分類処理

1件あたり入力2,000トークン(うち共通の指示文1,500トークン)・出力300トークン、reasoning_effortはnone、ツールは使わず、1日1万件を30日処理するとします。月の入力は6億トークン、出力は9,000万トークンです。

条件 nano mini GPT-6 Luna
Standard・キャッシュなし 約233ドル 約855ドル 約105ドル
Standard・毎回1,408トークンがヒットと仮定 約156ドル 約570ドル -
Batch・キャッシュなし 約116ドル 約428ドル 約53ドル

1,408トークンとしたのは、GPT-5.6より前のモデルではキャッシュされたトークン数が128の倍数に切り下げて数えられるためです。表のキャッシュあり行は毎回1,408トークンがヒットする仮定で、初回やキャッシュ失効後などのミスは含みません。GPT-6 Lunaはキャッシュの書き込みに入力の1.25倍がかかる方式なので、同じ仮定では比べられず空欄にしています。GPT-6 Lunaの列はreasoning_effortにnoneを明示した場合の値で、既定のmediumを使う場合は、この試算に含めていない推論トークンも課金対象になります。実際の推論トークン数を測定し、出力費用を再計算します。

ベンチマーク:GPT-5.4・GPT-5 miniとの性能差

OpenAIが発表時に公開した主な数値です(出典:OpenAI「Introducing GPT-5.4 mini and nano」2026年3月17日)。GPT-5.4とGPT-5.4 mini・nanoはxhigh、GPT-5 miniはhighで測定されています。

ベンチマーク GPT-5.4 mini nano GPT-5 mini
SWE-Bench Pro 57.7% 54.4% 52.4% 45.7%
Terminal-Bench 2.0 75.1% 60.0% 46.3% 38.2%
Toolathlon 54.6% 42.9% 35.5% 26.9%
GPQA Diamond 93.0% 88.0% 82.8% 81.6%
OSWorld-Verified 75.0% 72.1% 39.0% 42.0%
MRCR v2 128K〜256K 79.3% 33.6% 33.1% 19.4%

miniはSWE-Bench ProとOSWorld-VerifiedでGPT-5.4との差が3ポイント前後に収まり、コーディングと画面操作ではGPT-5.4の代わりになりえます。発表ではGPT-5 miniより2倍以上速いとされています。

nanoがGPT-5 miniを下回る項目

nanoはコーディングとツール呼び出しではGPT-5 miniを上回りますが、画面操作と画像理解では下回ります。OSWorld-Verifiedは39.0%対42.0%、MMMU-Proは66.1%対67.5%、文書読み取りのOmniDocBench 1.5(編集距離・低いほど良い・reasoning_effortはnoneで測定)は0.2419対0.1791です。画像やスクリーンショットを扱う処理をGPT-5 miniからnanoへ置き換えると、精度が落ちる可能性があります。

12.8万トークンを超える長文での精度低下

複数の情報を長文から探し出すMRCR v2(8-needle)では、12.8万〜25.6万トークンの区間でGPT-5.4が79.3%を保つのに対し、miniは33.6%、nanoは33.1%まで下がります。6.4万〜12.8万トークンの区間でもminiは47.7%です。長い契約書やログ全体から複数の情報を照合する処理では、GPT-5.4を比較基準にし、文書分割を含めた評価で必要な精度を満たさないmini・nanoは採用しません。

提供状況と停止日:API・ChatGPT・Codex・Copilot・Azure(2026年10月時点)

発表時のminiはAPI・Codex・ChatGPT、nanoはAPIで提供されました。現在は提供面ごとに期限が分かれています。

提供面 mini nano
OpenAI API 提供中(廃止告知なし) 2027-04-01停止
ChatGPT ピッカーに出ない 提供なし
Codex(ChatGPTサインイン) 2026-08-31終了 提供なし
Codex(APIキー認証) APIと同じ APIと同じ
GitHub Copilot 2026-10-19終了 Codex拡張経由のみ
Azure OpenAI 2027-09-21退役予定 2027-09-21退役予定

OpenAI APIでの停止日:nanoは2027年4月1日

2026年10月1日に、OpenAIはgpt-5.4-nanoとスナップショットgpt-5.4-nano-2026-03-17を廃止予定に加えました。APIの廃止一覧によると停止日は2027年4月1日で、推奨移行先はgpt-6-lunaです。同じ告知にはGPT-5.1とGPT-5.3-Codexも含まれ、nanoのモデルページにも「Deprecated」の表示が付きました。

miniは2026年10月25日時点で廃止一覧に載っていません。OpenAIは一般提供モデルの廃止を少なくとも6か月前に告知するとしているため、今日告知が出ても停止は2027年4月以降です。ただし、安全性やコンプライアンス上の理由で短縮される例外があります。nanoの停止まで約5か月なので、nanoで新しい処理を組むのはやめ、既存の処理はGPT-6 Lunaとの比較評価を始める時期です。

AzureとOpenAI APIにおけるnanoの退役予定日の差

Azureでは両モデルがGA(一般提供)で、Microsoftの退役予定表の日付はどちらも2027年9月21日です。nanoはOpenAI APIの停止日(2027年4月1日)より約半年後まで使えることになり、APIとAzureの日付が逆転しています。移行の評価が4月に間に合わないならAzureへ一時的に移す手があり、逆にAzureの日付だけを見ているとOpenAI API側の処理が4月1日に止まります。

東日本(japaneast)リージョンでは、miniがGlobal Standard・Data Zone Standard・Global Batch・プロビジョンドの各デプロイで使え、nanoはGlobal Standardのみです。Global Standardは処理するデータセンターを指定できないため、国内処理が要件ならnanoは候補から外れます。デプロイの種類ごとの違いはAzure OpenAIの日本リージョン選定:東日本・西日本で使えるモデルをデプロイの種類別に確認に、退役日の調べ方と自動アップグレードの扱いはAzure OpenAIのモデル廃止予定と対応手順にまとめています。

ChatGPTとCodexでの扱い

ChatGPTでは2026年3月18日から、無料版とGoの「+」メニューにある「Thinking」でminiが使われ、有料プランではGPT-5.4 Thinkingの利用上限に達したときの代替として使われてきました。当初からモデル選択には表示されないモデルです。その後、無料版とGoの既定は8月6日のリリースノートでGPT-5.6 Lunaに変わり、ChatGPTの画面でminiを意識して選ぶ場面はなくなりました。なお10月7日のリリースノートはGPT-6の導入でFree・GoがGPT-6 Lunaを使うとしていますが、ChatGPTのモデル案内は10月25日時点でもFree・GoはGPT-5.6 Lunaと説明しており、公式の記述が揃っていません。

ChatGPTにサインインして使うCodexからは、gpt-5.4とgpt-5.4-miniが2026年8月31日に外れました。Codexのモデル一覧はminiの置き換え先をgpt-6-lunaとしており、EnterpriseとEduでは管理者がLunaを有効にする必要があります。APIキーで認証したCodexはAPIの提供期間に従うので、miniは使い続けられますが、nanoは2027年4月1日に使えなくなります。サブエージェントのモデル指定はCodexカスタムエージェントの作り方で扱っています。

GitHub Copilotでの扱い

GitHub Copilotでは、GPT-5.4 miniが2026年10月19日に退役しました。Copilotの対応モデル一覧は、代わりに「最新のGPT Lunaモデル」を使うよう案内しています。GPT-5.4 nanoは一覧上GAのままですが、使えるのはCodexのVisual Studio Code拡張(Copilot Pro+)だけで、Copilot Chatでは選べません。Copilotで扱われてきたGPTモデルの変遷はGitHub CopilotのGPT-4oはいつ終了?GPT-4.1・GPT-5系への移行とモデル設定で整理しています。

miniとnanoの使い分け:サブエージェント構成での分担

OpenAIが発表で示した使い方は、GPT-5.4のような大きいモデルが計画と最終判断を担い、miniのサブエージェントがコードベースの検索や大きなファイルのレビューを並列で片付ける構成です。nanoについては、分類・データ抽出・ランキングと、単純な補助作業を担うコーディング用サブエージェントを推奨しています。

  • miniに任せる:コードの局所修正、リポジトリ内の検索、スクリーンショットを読んで操作するタスク、ツールを何度も呼ぶ処理。
  • nanoに任せる:問い合わせの分類、帳票からの項目抽出、検索結果の並べ替えなど、入力と出力の形が決まっている処理。ただし停止日が決まっているため、既存の処理に限る。
  • どちらにも任せない:12.8万トークンを超える文書の突き合わせと、誤りが許されない最終判断。

nanoを画面操作に使う構成は避けるべきです。computer useに非対応であるうえ、OSWorld-Verifiedの39.0%は旧世代のGPT-5 miniより低い値です。

後継モデルへの移行判断:GPT-6 Luna・GPT-5.6 Lunaとの比較

2026年10月時点で、OpenAIのモデル一覧は最初に選ぶモデルとしてGPT-6 Astra・GPT-6.1 Sol・GPT-6 Lunaを挙げ、費用を重視する大量処理にはGPT-6 Lunaを勧めています。miniとnanoの置き換え候補の単価と仕様は次のとおりです。料金は100万トークンあたりのStandard単価(米ドル)で、入力27.2万トークン以下の場合です。後継の3モデルは入力が27.2万トークンを超えると、そのリクエスト全体の入力単価が2倍、出力単価が1.5倍になります。

モデル 入力 キャッシュ入力 出力 最大入力 effort既定 知識
GPT-5.4 nano 0.20 0.02 1.25 27.2万 none 2025-08
GPT-5.4 mini 0.75 0.075 4.50 27.2万 none 2025-08
GPT-6 Luna 0.10 0.01 0.50 92.2万 medium 2026-05
GPT-5.6 Luna 0.20 0.02 1.20 92.2万 medium 2026-02
GPT-6.1 Sol 2.00 0.10 10.00 92.2万 medium 2026-04

単価だけならGPT-6 Lunaがnanoの入力半額・出力4割で、知識も9か月新しくなります。ただしOpenAIはminiやnanoと後継を同じ表で比べたベンチマークを公開していないため、性能は自社の評価セットで確かめる必要があります。評価セットの作り方から移行までを社内で回しきれない場合は、生成AI導入支援でモデル選定と検証を支援しています。miniの画面操作やコーディングをLunaへ移すと精度が落ちる場合は、単価は上がりますがGPT-6.1 Solが比較相手になります。後継の詳細はGPT-6 Solとは?6.1 Solとの違い・料金とLuna・Astraの使い分け、GPT-5.6とは|Sol・Terra・Lunaの3モデルと新機能・料金を実装目線で解説、GPT-6 Astraとは?提供3経路の料金とデータ境界の判断で解説しています。

後継モデルへの差し替えで変わる推論・キャッシュ仕様

  • 推論の既定値:miniとnanoは省略時none、GPT-6 LunaとGPT-5.6 Lunaはmediumです。APIへeffortを送らずに差し替えるとmediumが適用され、推論トークンが出力課金の対象になります。総費用とレイテンシの増減は、単価や処理内容によって異なります。今の挙動を保つならreasoning.effortにnoneを明示します。GPT-6.1 Solはnoneに対応していないため、最も軽い設定はlowです。
  • Chat Completionsのツール:GPT-6 LunaはChat Completionsでfunction callingを使う場合、reasoning_effortをnoneにする必要があります。推論とツールを併用するならResponses APIへ移ります。
  • キャッシュの課金:GPT-5.6以降はキャッシュへの書き込みが通常入力の1.25倍(GPT-6 Lunaは100万トークンあたり0.125ドル、12時間保持は0.25ドル)です。読み出し単価はモデルによって異なり、GPT-6 Lunaは通常入力の0.1倍、GPT-6.1 Solは0.05倍です。GPT-5.4 mini・nanoには書き込みの追加課金がありません。
  • キャッシュの保持:mini・nanoは24時間保持(prompt_cache_retentionの24h)の対象外で、使われないキャッシュは通常5〜10分で消えます。GPT-5.6以降はprompt_cache_options.ttlで30分(既定)か12時間を選ぶ方式に変わります。

OpenAI Agents SDKで差し替えるときに推論設定が消える条件

Python版のOpenAI Agents SDK(openai-agents)は、モデルを指定しないときの既定モデルが、2026年5月7日公開の0.16.0から0.19.4まではgpt-5.4-miniで、8月11日公開の0.20.0からgpt-5.6-lunaに変わりました。モデル名を書かずにminiを使っていたコードは、SDKを上げただけで別モデルに切り替わっています。miniに固定するなら、環境変数OPENAI_DEFAULT_MODEL=gpt-5.4-miniを設定します。

0.24.0でAPIへ送られるリクエストをモックの通信層で捕捉すると(APIキー不要)、model="gpt-5.4-mini"にはreasoning.effortのnoneとtext.verbosityのlowが自動で付き、model="gpt-6-luna"ではどちらも付かず、API側の既定(effortはmedium)で動きます。次のようにnoneとlowを明示しても、その組み合わせが既定モデルの初期値と同じため、SDKが未指定とみなして消します。

# 前提: pip install openai-agents==0.24.0(OPENAI_DEFAULT_MODEL は未設定)
from agents import Agent, ModelSettings
from openai.types.shared.reasoning import Reasoning

agent = Agent(
    name="classifier",
    model="gpt-6-luna",
    model_settings=ModelSettings(reasoning=Reasoning(effort="none"), verbosity="low"),
)
print(agent.model_settings.reasoning)  # None(送信時もreasoningは付かない)
gpt-6-lunaに付けたModelSettings 送られたreasoning 送られたverbosity
effort none + verbosity low なし(消える) なし(消える)
effort noneのみ none なし
effort none + verbosity medium none medium
effort none + low(既定モデルをgpt-6-lunaに設定) none low

Agentの初期化(agent.pyの__post_init__)が「設定が既定モデルの初期値と同じなら、指定モデルの初期値に置き換える」比較をしているためです。miniからLunaへ移るときは、OPENAI_DEFAULT_MODEL=gpt-6-lunaを設定するか、effortだけを指定し、移行後に使用量のreasoning_tokensが0になっているかで確かめます。

GPT-5 mini・nanoからの乗り換え先

GPT-5 miniとGPT-5 nanoのスナップショットはOpenAI APIで2026年12月11日に停止し、公式の推奨移行先はそれぞれGPT-5.6 TerraとGPT-5.6 Lunaです。GPT-5 nanoからGPT-5.4 nanoへ移る選択肢は、nano自体が2027年4月1日に止まるため勧められません。GPT-5 miniの移行先に示されたTerraは入力2ドル・出力12ドルで、GPT-5 miniの8倍・6倍になります。費用を抑えたい場合は、廃止告知が出ていないGPT-5.4 mini(3倍・2.25倍)やGPT-6 Lunaも候補にし、同じ評価セットで比べてから決めます。旧世代の小型モデルの状況はGPT-4o miniとは?2026年8月の提供状況・料金と移行判断も参考になります。

GPT-5.4 mini・nanoに関するよくある質問

GPT-5.4 miniとnanoの違いは何ですか?

コンテキスト長・最大出力・知識の日付は同じで、違いは料金・ツール対応・提供期限です。nanoは料金がminiの約4分の1ですが、computer useとtool searchが使えず、画面操作のベンチマークは39.0%とminiの72.1%を大きく下回ります。またnanoはAPIで2027年4月1日に停止します。

GPT-5.4 miniの料金はいくらですか?

100万トークンあたり入力0.75ドル、キャッシュ入力0.075ドル、出力4.5ドルです。BatchとFlexはその半額、Fast modeは2倍になります。推論トークンも出力として課金され、web_searchなどのツールは呼び出し回数に応じて別料金がかかります。

xhighとhighはどちらを使えばよいですか?

公式の推論ガイドは、xhighを評価で効果が確認できた場合に限って使うよう勧めています。まずhigh以下で試し、自社の評価セットで正答率が上がるときだけxhighにします。省略時はnoneなので、推論させたいなら明示が必要です。

Azure OpenAIでGPT-5.4 mini・nanoは使えますか?

使えます。両モデルともGAで、退役予定日は2027年9月21日です。nanoはOpenAI APIより約半年長く使えます。東日本リージョンではminiが複数のデプロイ種類に対応し、nanoはGlobal Standardのみです。

GPT-5.4 miniはChatGPTやCodex、Copilotで今も使えますか?

ChatGPTでは当初から選択肢に表示されないモデルで、無料版とGoの既定モデルは、10月7日のリリースノートではGPT-6 Luna、モデル案内ではGPT-5.6 Lunaとされ、2026年10月25日時点で公式記述が一致していません。ChatGPTにサインインして使うCodexでは2026年8月31日、GitHub Copilotでは10月19日に終了しました。APIとAPIキー認証のCodexでは引き続き使えます。

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