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GPT-4.5とは?GPT-4oとの違い・料金と提供終了日、今使う後継モデル

GPT-4.5とは?GPT-4oとの違い・料金と提供終了日、今使う後継モデル

GPT-4.5は、OpenAIが2025年2月27日に「研究プレビュー」として公開した大規模言語モデルです。回答の前に考える推論モデルではなく、事前学習の規模を広げて知識と会話の自然さを伸ばした型で、API料金は100万トークンあたり入力75ドル・出力150ドルと、当時のOpenAIの中で突出して高価でした。いまは使えません。APIは2025年7月14日、ChatGPTは2026年6月26日に提供を終えています。この記事では、GPT-4.5の仕様とGPT-4oとの差を公式の数値で示し、終了日が提供経路ごとに違う点と、2026年10月時点で代わりに選ぶモデルまでを整理します。

まとめ:GPT-4.5の要点と提供終了日

  • 正体:2025年2月27日公開の研究プレビュー。OpenAIは「チャット用として最大かつ最良のモデル」と紹介し、推論(思考の連鎖)を使わないモデルと明言していました。
  • 強み:事実知識。SimpleQAの正答率62.5%・ハルシネーション率37.1%で、GPT-4o(38.2%・61.8%)を大きく上回りました。
  • 弱み:数学とコード。AIME ’24は36.7%で、推論モデルo3-mini(high)の87.3%に届きません。
  • 料金:入力75ドル・キャッシュ入力37.5ドル・出力150ドル(100万トークンあたり)。GPT-4oの入力30倍・出力15倍です。
  • 終了日:APIは2025年7月14日(移行先はGPT-4.1)、ChatGPTは2026年6月26日。移行先のGPT-4.1も2027年1月14日にAPIから外れます。
  • 今の選択肢:APIなら用途と予算でGPT-6系から選ぶ(GPT-6 Lunaは入力0.1ドル・出力0.5ドル)。ChatGPTは有料プランがGPT-6 Sol、Free・GoがGPT-6 Lunaです。

GPT-4.5の位置づけ:推論しない大規模モデル

OpenAIは発表で、知能を伸ばす軸を「教師なし学習のスケール」と「推論のスケール」の2つに分け、GPT-3.5・GPT-4・GPT-4.5を前者、o1・o3-miniを後者に置きました。GPT-4.5は事前学習の量を増やして、パターン認識や知識の正確さを底上げする側の到達点です。

公開日とChatGPT・APIへの展開順

OpenAIの発表(2025年2月27日)によると、ChatGPTでは公開日にProへの提供を開始し、PlusとTeamには翌週、EnterpriseとEduにはその翌週から提供を広げる予定と案内していました。ChatGPT上では検索・ファイルと画像のアップロード・canvasに対応した一方、音声モード・動画・画面共有には対応していません。APIでは有料の全ティアにChat Completions・Assistants・Batchで提供し、モデルIDは gpt-4.5-preview でした。

GPT-4.5と推論モデルの違い:回答前の思考の連鎖

発表の原文は「GPT-4.5 doesn’t think before it responds」で、o1やo3-miniのように回答前に思考の連鎖を回しません。OpenAIは、文章の手直し・相談・アイデア出しのような用途で役立つ可能性を示していました。学習は、GPT-4oと同じ教師ありファインチューニング(SFT)と人間のフィードバックによる強化学習(RLHF)に、小さなモデルから作ったデータで大きなモデルを学習させる新しい手法を組み合わせています。掲載ベンチマークでは、数学のAIMEとコード修正のSWE-Bench Verifiedでo3-mini(high)がGPT-4.5を上回りました。

GPT-4.5の仕様とAPI料金

数値はOpenAIのモデルページ(gpt-4.5-preview)の記載です。ページのステータスは「Shut down」になっています。

項目 GPT-4.5(gpt-4.5-preview) GPT-4o(参考)
スナップショット gpt-4.5-preview-2025-02-27 gpt-4o-2024-08-06
入力 テキスト・画像 テキスト・画像
出力 テキスト テキスト
コンテキスト長 128,000トークン 128,000トークン
最大出力 16,384トークン 16,384トークン
知識カットオフ 2023年10月1日 2023年10月1日
入力単価 75ドル 2.5ドル
キャッシュ入力単価 37.5ドル 1.25ドル
出力単価 150ドル 10ドル
ファインチューニング 非対応 対応

単価は100万トークンあたり。対応エンドポイントはChat Completions・Responses・Assistants・Batchで、Realtime(音声)と画像生成は対象外です。機能は関数呼び出し・Structured Outputs・ストリーミング・システムメッセージ・プロンプトキャッシュ・画像入力に対応していました。

知識カットオフがGPT-4oと同じ2023年10月である点は見落とされがちです。GPT-4.5の「知識が広い」は、新しい出来事を知っているという意味ではなく、同じ時点までの事実をより正確に答えられるという意味でした。

GPT-4.5とGPT-4oの違い:ベンチマークと人間評価

以下の公式評価では、GPT-4.5が知識問題と人間による回答評価で優位だった一方、API単価はGPT-4oの方が低く設定されていました。

GPT-4.5・GPT-4o・o3-miniのベンチマーク比較

ベンチマーク GPT-4.5 GPT-4o o3-mini(high)
GPQA(科学) 71.4% 53.6% 79.7%
AIME ’24(数学) 36.7% 9.3% 87.3%
MMMLU(多言語) 85.1% 81.5% 81.1%
MMMU(マルチモーダル) 74.4% 69.1% -
SWE-Lancer Diamond 32.6% 23.3% 10.8%
SWE-Bench Verified 38.0% 30.7% 61.0%

コーディングの2項目は、OpenAIが「社内で得た最良の値」と注記しています。GPT-4oにはすべての項目で勝っていますが、数学とSWE-Bench Verifiedでは推論モデルo3-miniに大差で負けています。o3-mini(high)を上回ったのは、MMMLUとSWE-Lancer Diamondです。ただし、MMMLUの総合値だけでは日本語単独の優劣までは判断できません。別途、システムカード表16の日本語MMLU(0-shot)では、GPT-4.5が86.93%、GPT-4oが83.49%、o1が88.87%でした。

SimpleQAで見るハルシネーションの低さ

SimpleQAは、短い事実質問に正しく答えられるかを測るOpenAIのベンチマークです。

モデル 正答率(高いほど良い) ハルシネーション率(低いほど良い)
GPT-4.5 62.5% 37.1%
GPT-4o 38.2% 61.8%
OpenAI o1 47% 44%
OpenAI o3-mini 15% 80.3%

システムカードの人物に関する事実質問(PersonQA)でも、正答率はGPT-4.5が0.78、GPT-4oが0.50、o1が0.55、ハルシネーション率は0.19・0.30・0.20でした(GPT-4.5システムカードの表4)。

この比較ではo3-miniの正答率が最も低くなっています。ただし、この結果だけで成績差の原因を学習済みの事実知識の量に限定することはできません。また、GPT-4.5の37.1%はSimpleQAの評価条件で得られた値であり、日常の全回答における誤り率ではありません。業務で使う情報には別途、事実確認が必要です。

人間評価の勝率とチューリングテスト

OpenAIが人間の評価者にGPT-4oと比べさせた勝率は、日常的な質問で57.0%、専門的な質問で63.2%、創造性で56.8%でした(50%なら互角)。差が最も大きいのは専門的な質問です。

外部の研究では、カリフォルニア大学サンディエゴ校のJonesとBergenによる論文「Large Language Models Pass the Turing Test」(arXiv:2503.23674、2025年3月31日)が、5分間の三者間チューリングテストでGPT-4.5が73%の割合で人間と判定されたと報告しました。GPT-4.5の73%はペルソナを指定した条件の値で、GPT-4oの21%はペルソナを指定しない条件の値です。モデル単体の会話能力ではなく、プロンプト込みの結果として読む必要があります。

GPT-4.5の提供終了日:API・ChatGPT・Azureの比較

GPT-4.5の終了日は、APIとChatGPTで1年近く離れています。「もう使えない」という結論は同じでも、2025年後半から2026年6月までの状況を語るときはどちらの話かを分けないと誤りになります。

日付 出来事 移行先
2025年2月27日 研究プレビューとして公開 -
2025年4月14日 APIの廃止を開発者に告知 gpt-4.1
2025年7月14日 APIから削除(Azureも同日) gpt-4.1
2026年5月28日 ChatGPTからの退役を告知 -
2026年6月26日 ChatGPTから退役 既存の会話はGPT-5.5
2026年10月14日 移行先GPT-4.1の廃止を告知 gpt-6-luna
2027年1月14日 GPT-4.1がAPIから削除予定 gpt-6-luna

APIは公開から4か月半で終了(2025年7月14日)

OpenAIの廃止一覧には、2025年4月14日に gpt-4.5-preview の廃止を告知し、2025年7月14日に削除、推奨の置き換え先は gpt-4.1 と記載されています。MicrosoftのAzure OpenAI(Microsoft Foundry)の退役モデル一覧も、gpt-4.5-previewの退役日を2025年7月14日、置き換え先をgpt-4.1(2025-04-14)としています。

公開時点では、APIでの長期提供を続けるかどうかは未決定でした。発表文には「GPT-4oより高価で、GPT-4oの置き換えではない。APIで長期的に提供し続けるかを評価している」とあります。さらにOpenAIの告知期間の規定では、一般提供のモデルは6か月以上前に告知する一方、名前に preview を含むモデルは2週間程度の短い告知で終わりうるとしています。GPT-4.5のモデルIDも gpt-4.5-preview で、この短い告知の対象にあたる名前でした。

ChatGPT版GPT-4.5の提供期間と2026年6月26日の退役

APIの終了後も、ChatGPTでは有料ユーザーがモデル設定から選べる状態が続きました。ChatGPTのリリースノートは「2026年6月26日をもってGPT-4.5はカスタムGPTを含めChatGPTで利用できない」と記録し、GPT-4.5で始めた既存の会話はGPT-5.5で続けられ、APIには変更がないとしています。退役は2026年5月28日に30日間の猶予を置いて予告されていました。なお、同じ予告を載せたモデルリリースノートは退役日を6月27日と書いており、OpenAIの2つのページで1日ずれています。同じ告知でo3は90日の猶予を置いて8月26日に退役としていました。

「GPT-5の登場(2025年8月)でChatGPTから消えた」「2026年4月時点で選べない」という説明は、この告知と食い違います。GPT-4.5はGPT-4系としてChatGPTに最後まで残ったモデルで、2026年6月の退役でChatGPTからGPT-4系が消えました。ChatGPTの旧モデルの終了日はChatGPTの古いバージョンに戻せる?旧モデルの終了日一覧と確認方法にまとめています。

公式の移行先GPT-4.1も2027年1月14日に終了

2025年に公式が示した移行先 gpt-4.1 は、2026年10月14日の告知で2027年1月14日にAPIから削除されることが決まりました。同じ告知でGPT-4o(2024-08-06・2024-11-20)、GPT-4o mini、GPT-4.1 miniも同日に終わり、置き換え先はいずれも gpt-6-luna です。2025年の案内どおりGPT-4.5からGPT-4.1へ移したシステムは、もう一度移行が必要になります。GPT-4.1の提供状況はGPT-4.1とは?mini・nanoの違いと料金、2026年10月の提供状況で詳しく扱っています。

GPT-4.5の代わりに今使うモデル

当時の移行先をたどるのはやめて、現行のGPT-6系から用途で選び直すのが近道です。以下の候補モデルは、いずれもGPT-4.5より通常のトークン単価が低く設定されています。ただし、業務に必要な回答品質と1件あたりの総費用は、候補ごとに比較してください。

APIで選ぶならGPT-6系の4モデル

単価は2026年10月30日時点のOpenAIのモデルページ(GPT-6 Lunaなど)の値です。

モデルID 入力 キャッシュ入力 出力 向く用途
gpt-4.5-preview(終了) 75ドル 37.5ドル 150ドル -
gpt-6-luna 0.1ドル 0.01ドル 0.5ドル 大量処理・定型タスク
gpt-6.1-terra 1ドル 0.05ドル 5ドル 文章作成・画像の読み取り
gpt-6.1-sol 2ドル 0.1ドル 10ドル 速度とコストの釣り合い
gpt-6-astra 10ドル 1ドル 50ドル 最難度の推論・コード

表は入力272,000トークン以下のStandard料金で、単価は100万トークンあたりです。4モデルとも入力が272,000トークンを超えると、リクエスト全体の入力・キャッシュ単価は2倍、出力単価は1.5倍になります。キャッシュ書き込みやツール利用には別途料金がかかります。4モデルともコンテキスト長は1,050,000トークン、最大出力は128,000トークンで、GPT-4.5の約8倍の文脈を扱えます。GPT-4.5の後を継ぐ用途、つまり文章の手直し・相談・要約なら、まずgpt-6.1-terraかgpt-6.1-solで試し、量が多い処理だけgpt-6-lunaへ落とす順が無難です。最上位のgpt-6-astraでもGPT-4.5より入力で7.5分の1、出力で3分の1の単価です。GPT-6 SolとLuna・Astraの使い分けはGPT-6 Solとは?6.1 Solとの違い・料金とLuna・Astraの使い分けで比較しています。

ChatGPTで選ぶならGPT-6(Sol・Luna)

ChatGPTのリリースノートによると、2026年10月7日からChatGPTのチャットはGPT-6に切り替わり、Plus・Pro・Business・EnterpriseはGPT-6 Sol、FreeとGoは翌日からGPT-6 Lunaを使います。Pro推論のオプションはGPT-6 Astraが担います。GPT-5.5も2026年10月14日にChatGPTから退役しました(APIは継続)。

終了モデルの呼び出し箇所とAPI終了予定日の点検

終了したモデルIDへの呼び出しを残すとAPIリクエストが失敗します。モデルIDを設定ファイルで管理していても、終了前の更新は必要です。OpenAIの廃止一覧は、GET /v1/models の応答にある shutdown_date 項目で終了予定を機械的に確認する方法を案内しています。次のコマンドは、認証したアカウントで取得できるモデルのうち、終了予定日が設定されたものを一覧にします。実行にはcurlとjq、および環境変数OPENAI_API_KEYに設定したAPIキーが必要です。

set -o pipefail
curl -fsS https://api.openai.com/v1/models \
  -H "Authorization: Bearer $OPENAI_API_KEY" \
  | jq -r '.data[] | select(.shutdown_date != null) | "\(.id)\t\(.shutdown_date)"'

出力例は gpt-4.1 2027-01-14 のような「モデルID・終了予定日」の組です。リポジトリ側は grep -rn "gpt-4.5-preview\|gpt-4.1" . で直書き箇所を探し、モデルIDを環境変数や設定ファイルにまとめると変更箇所を減らせます。ただし移行時には、対応API・パラメーター・ツール呼び出しの互換性と出力品質の検証も必要です。

移行で避けたいのは、GPT-4.5時代のベンチマーク値を今のモデル選定の根拠にすることです。2025年2月の表は当時のモデル同士の比較で、GPT-6系は含まれていません。自社の業務から評価用のプロンプトを数十件集めて、候補モデルに同じ条件で答えさせて比べる方が確実です。業務への生成AIの組み込みを外部に相談する場合は、生成AI導入支援でモデル選定から運用まで扱っています。

よくある質問

GPT-4.5は今も使えますか?

使えません。APIは2025年7月14日、ChatGPTは2026年6月26日に提供を終えています。Azure OpenAI(Microsoft Foundry)でも2025年7月14日に退役しました。

GPT-4.5とGPT-4oはどちらが優れていましたか?

知識問題と会話の質はGPT-4.5が上で、SimpleQAの正答率は62.5%対38.2%、人間評価の勝率は日常的な質問で57.0%でした。料金はGPT-4oが入力で30分の1、出力で15分の1と安く、ChatGPTの音声モードに対応していたのもGPT-4o側です。

GPT-4.5は推論モデルですか?

いいえ。OpenAIは「回答の前に考えない」モデルと説明しており、o1やo3-miniのような推論モデルとは別系統です。数学のAIME ’24は36.7%で、o3-mini(high)の87.3%に大きく届きませんでした。

GPT-4.5の料金はいくらでしたか?

APIは100万トークンあたり入力75ドル、キャッシュ入力37.5ドル、出力150ドルでした。ChatGPTでは公開当初はPro(月額200ドル)限定で、翌週以降にPlusとTeam、Enterprise・Eduへ広がりました。

GPT-4.5の後継モデルは何ですか?

APIの公式な移行先はGPT-4.1でしたが、GPT-4.1も2027年1月14日に終了し、その置き換え先はgpt-6-lunaです。2026年10月時点で選ぶなら、文章作成や相談の用途はgpt-6.1-terraかgpt-6.1-sol、ChatGPTではGPT-6が後継にあたります。

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