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GPT-4.5とは?特徴・GPT-4o/GPT-4との違いと提供終了後の選択肢

GPT-4.5は、OpenAIが2025年2月に「リサーチプレビュー」として公開したAIモデルです。当時は話題を集めたものの、実はGPT-4.5のAPIはすでに提供を終了しており、今から使うことはできません。だからこそ「GPT-4.5とは何だったのか」「GPT-4oと何が違ったのか」「では今は何を使えばよいのか」を正しく押さえておく価値があります。この記事では、GPT-4.5の中身と料金、GPT-4o・GPT-4との違い、そして提供終了後の選択肢までを、公式情報に沿って整理します。

まとめ:GPT-4.5の要点

先に結論をまとめます。

  • 正体:2025年2月27日公開の研究プレビュー。コードネーム「Orion」。OpenAI史上最大級の事前学習モデル。
  • 種類:思考の連鎖(chain-of-thought)を行う推論モデルではなく、教師なし学習をスケールさせた汎用チャットモデル。
  • 強み:広い世界知識、ハルシネーション(誤情報)の低減、自然で人間的な受け答え。
  • 入出力:テキストと画像入力に対応。音声・動画・リアルタイム音声応答には非対応。コンテキストは12万8千トークン。
  • 料金と終焉:API料金は100万トークンあたり入力75ドル・出力150ドルと高額。2025年7月14日にAPIから撤去され、後継はGPT-4.1。ChatGPTでもGPT-5登場以降は使えなくなりました。

以下で、各ポイントの根拠と、GPT-4oや推論モデルとの違い、そして今どのモデルを選ぶべきかを見ていきます。

GPT-4.5とは何か:OpenAIが目指したもの

GPT-4.5は「GPT-4.5 Preview」として公開され、OpenAI自身が最初から「フロンティア(最先端の推論)モデルではない」と位置づけていました。狙いは、推論力の追求ではなく、事前学習そのものの規模を一段引き上げて会話の質と知識を厚くすることにありました。

リリースと「リサーチプレビュー」という位置づけ

公開は2025年2月27日。まずChatGPT Pro(当時月額200ドル)向けに提供が始まり、翌週にPlusとTeamへ、さらにその翌週にEnterprise・Eduへと段階的に広がりました。開発者向けにはChat Completions・Assistants・Batchの各APIで「gpt-4.5-preview」として利用できました。あくまで実験的な提供であり、恒久的な主力モデルとして据えられたわけではありません。

推論モデルではない:教師なし学習をスケールさせた事前学習型

ここが誤解されやすい点です。GPT-4.5は、o1やo3のように回答前に長い思考の連鎖を回す推論特化モデルではありません。教師なし学習による事前学習の規模を拡大し、そこに人間のフィードバック(SFT・RLHF)を重ねた汎用モデルです。数式の多段推論やコード生成の難問では推論モデルに及ばない一方、雑談・文章作成・知識質問といった「素早く自然に答える」用途で真価を発揮する設計でした。

強みは世界知識・ハルシネーション低減・自然な会話

OpenAIがGPT-4.5の売りとして挙げたのは、より広い世界知識、事実誤り(ハルシネーション)の低減、そしてニュアンスをくんだ人間らしい応答です。ユーザーの意図や感情を読み取る「EQ(感情的知性)」の高さも訴求されました。GPT-4.5の応答性能や会話の自然さは、当時の利用者が最も注目した点です。ただし後述のとおり、音声でのリアルタイム対話やエッジ端末での動作といった機能は持っていません。

GPT-4.5の基本スペックと料金

GPT-4.5の主要な仕様は次のとおりです。数値はいずれも提供当時の公式情報に基づきます。

項目 GPT-4.5(gpt-4.5-preview)
公開日 2025年2月27日(研究プレビュー)
モデル種別 非推論の汎用チャットモデル
入力形式 テキスト・画像
音声/動画 非対応(リアルタイム音声応答なし)
コンテキスト長 128,000トークン
API料金(入力) 100万トークンあたり75ドル
API料金(出力) 100万トークンあたり150ドル
対応機能 function calling、Structured Outputs、ストリーミング、システムメッセージ
API提供終了 2025年7月14日

注目すべきは料金です。入力75ドル・出力150ドル(いずれも100万トークンあたり)という価格は、同時期のGPT-4o(入力2.5ドル・出力10ドル前後)と比べ入力で約30倍、出力で約15倍にあたります。品質は高くとも、日常的なアプリ組み込みには割に合わない水準で、これが短命に終わった直接の理由になりました。

GPT-4.5とGPT-4o・GPT-4・推論モデルの違い

GPT-4.5を検討する人の多くは、GPT-4oや従来のGPT-4と何が違うのかを知りたいはずです。特に「GPT-4oとどちらを選ぶか」「GPT-4から何が変わったか」は関心の高い論点です。役割の違いを軸に整理します。

観点 GPT-4.5 GPT-4o o1(推論モデル)
設計の主眼 知識・会話品質 速度・低コスト・多用途 難問の多段推論
思考の連鎖 行わない 行わない 行う
音声/映像 非対応 音声・画像に対応 非対応
相対コスト 非常に高い 低い 中〜高
得意分野 文章・知識・自然な対話 汎用・リアルタイム対話 数学・論理・コード

GPT-4oとの違い:安さと速さか、知識と正確さか

GPT-4oは音声・画像を含むマルチモーダルを低コストで扱える「万能選手」で、リアルタイムの音声対話もこなします。対してGPT-4.5は、音声機能を持たない代わりに知識の広さと事実の正確さで上回りました。「速く安く幅広く」ならGPT-4o、「じっくり正確に文章と知識で答える」ならGPT-4.5、という棲み分けです。

GPT-4からの進化点

GPT-4(2023年公開)と比べると、GPT-4.5は事前学習の規模拡大により知識の鮮度と網羅性、そして誤情報の少なさが向上しました。ただし両者とも推論に特化した設計ではないため、数学の難問などでは後発の推論モデルに譲ります。GPT-4.5はGPT-4の正常進化版というより、「会話品質と正確さを突き詰めた特化版」と捉えるのが実態に近いモデルでした。

o1などの推論モデルとの棲み分け

o1・o3といった推論モデルは、回答前に内部で長く思考を巡らせて論理問題やコードの正確性を高めます。GPT-4.5はこの思考連鎖を行わないため、複雑な証明やアルゴリズム設計では推論モデルが有利です。逆に、即答性が要る対話や文章生成では、推論モデルの「考え込む待ち時間」がない分GPT-4.5が快適でした。即答性と自然な対話ならGPT-4.5、証明やアルゴリズム設計なら推論モデル、と用途で割り切るのが正解です。

ハルシネーション低減の実測(SimpleQA)

GPT-4.5の目玉が「誤情報の低減」でした。抽象論に終わらせず、OpenAIのシステムカードが示した事実性ベンチマーク「SimpleQA」の実測値で確認します。SimpleQAは短い事実質問に対する正答率と、間違いを自信を持って答えてしまう「ハルシネーション率」を測るものです。

モデル 正答率 ハルシネーション率
GPT-4.5 62.5% 37.1%
GPT-4o 38.2% 61.8%
o1 47% 44%

GPT-4.5は正答率でGPT-4oを24ポイント上回り、ハルシネーション率を61.8%から37.1%へ大きく下げています。「誤情報の削減」は誇張ではなく、事実質問での改善は数値で裏づけられていました。ただし37%という値は「誤りがゼロになった」ことを意味しません。重要な用途では出典確認を欠かせない、という前提は変わらない点に注意してください。

提供終了の理由と現行の代替モデル

ここが、GPT-4.5を今調べる人にとって最も重要な情報です。GPT-4.5は現在、APIでもChatGPTでも通常は利用できません。競合記事の多くが公開当時のまま「最新モデル」として紹介していますが、状況は大きく変わりました。

APIの提供終了(2025年7月14日)と後継のGPT-4.1

OpenAIは2025年4月14日にGPT-4.5 Preview APIの廃止を告知し、2025年7月14日にAPIから撤去しました。理由は明快で、料金が高すぎたためです。同時に後継として位置づけられたのがGPT-4.1で、「主要な能力で同等以上を、はるかに低コスト・低レイテンシで提供する」とされました。API開発でGPT-4.5相当の品質を求めるなら、まずこのGPT-4.1系が乗り換え先になります。

ChatGPTからの退場(GPT-5登場以降)

ChatGPT側でも、2025年8月7日のGPT-5登場を境にGPT-4.5はモデル選択肢から順次外れました。以降のChatGPTはGPT-5系が既定となり、2026年時点でGPT-4.5をChatGPTのメニューから選ぶことはできません。「ChatGPTでGPT-4.5を使いたい」という需要は、実質的にGPT-5系へ引き継がれています。

今「GPT-4.5的なモデル」を使うなら

GPT-4.5が担っていた「知識が広く、誤りが少なく、自然に会話する」役割は、現在のGPT-5系がより高性能かつ低コストで引き継いでいます。用途別の指針は次のとおりです。

  • ふだんのチャット・文章作成:ChatGPTの既定となっているGPT-5系(例:GPT-5.5)をそのまま使う。
  • アプリ・API開発:コストと速度を重視するならGPT-4.1系、品質を最優先するならGPT-5系のAPIを選ぶ。
  • 数学・コードなどの難問:GPT-5系の推論モード(Thinking)や専用の推論モデルを使う。世代内の違いはGPT-5.4とGPT-5.2の違いが参考になる。

モデルの型番と料金は短い周期で更新されます。導入前には必ずOpenAIの公式モデルページで最新の提供状況と価格を確認してください。

よくある質問

GPT-4.5は今も使えますか?

通常は使えません。APIは2025年7月14日に提供を終了し、ChatGPTでもGPT-5登場以降は選択肢から外れています。同等の用途は現在のGPT-5系が引き継いでいます。

GPT-4.5とGPT-4oはどちらが優れていますか?

用途によります。知識の広さと事実の正確さ、自然な文章ではGPT-4.5が上でしたが、音声対応・処理速度・コストではGPT-4oが有利でした。リアルタイムの音声対話が必要ならGPT-4o、じっくり正確な文章が必要ならGPT-4.5という住み分けです。

GPT-4.5は推論モデルですか?

いいえ。GPT-4.5は思考の連鎖を回す推論モデルではなく、事前学習をスケールさせた汎用チャットモデルです。数学やコードの難問はo1・o3などの推論モデルの方が得意です。

GPT-4.5の料金はいくらでしたか?

API料金は100万トークンあたり入力75ドル・出力150ドルでした。GPT-4oの数十倍にあたる高額で、これが提供終了の主因になりました。

GPT-4.5は音声や画像に対応していましたか?

画像を含むテキスト入力には対応していましたが、音声のリアルタイム応答や動画には対応していません。音声対話が目的ならGPT-4oや、現在のGPT-5系を利用してください。

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