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GPT-5.5とは?GPT-5.4との違い・API料金と10月14日退役後の移行先【2026年11月】

GPT-5.5とは?GPT-5.4との違い・API料金と10月14日退役後の移行先【2026年11月】

GPT-5.5は、OpenAIが2026年4月23日に公開したモデルです。コーディングとエージェント動作を主眼にした世代で、GPT-5.4と比べてTerminal-Bench 2.0が75.1%から82.7%へ伸びました。その後2026年10月14日に、ChatGPT・ChatGPT Work・Codexの全プランから退役しています。一方でOpenAI APIとAmazon Bedrockでは2026年11月1日時点でも提供が続いており、OpenAI APIの停止予定も告知されていません。この記事では、GPT-5.5の仕様とGPT-5.4との差、API料金を整理したうえで、退役の範囲と移行先の選び方までを公式情報で解説します。OpenAIの現行世代を知りたい場合は、GPT-6 Solとは?6.1 Solとの違い・料金とTerra・Luna・Astraの使い分けを先に読んでください。

まとめ:GPT-5.5の要点と2026年11月時点の提供状況

GPT-5.5の位置づけは「APIでは現役、ChatGPTとCodexでは退役済み」です。利用経路ごとの扱いと主な仕様を先に示します(2026年11月1日時点)。

項目 内容
公開日 2026年4月23日(APIは4月24日)
モデルID gpt-5.5(gpt-5.5-2026-04-23)
API料金(100万トークン) 入力5ドル・出力30ドル
コンテキスト 1,050,000トークン
ChatGPT・Work 10月14日に退役
Codex(ChatGPTサインイン) 10月14日に退役
GitHub Copilot 10月19日に廃止
OpenAI API 提供中・停止予定の告知なし
Amazon Bedrock 提供中・終了は2027年6月1日以降

2026年11月1日時点で、OpenAI APIにGPT-5.5の停止予定は告知されていません。OpenAIは一般提供モデルの停止を原則として少なくとも6か月前に告知すると定めていますが、安全やコンプライアンス上の理由があれば短くなる例外もあります。ChatGPTやCodexの設定、GitHub Copilotのワークフローで gpt-5.5 を指定している箇所は、すでに動かないので書き換えが必要です。新しく組む処理はGPT-6.1 SolかGPT-6.1 Terraから選びます。推論を省く none を使っていたならTerraが受け皿です。

GPT-5.5の基本仕様:公開日・モデルID・提供範囲

GPT-5.5は、OpenAIの発表で「コーディング、コンピューター操作、ナレッジワーク、初期段階の科学研究」で特に伸びたと説明されたモデルです。発表は2026年4月23日で、ChatGPTとCodexのPlus/Pro/Business/Enterprise向けに順次展開されました。APIは翌4月24日に追加され、GPT-5.5 Proも同時にAPIで使えるようになっています。

速度面では、実運用でトークンあたりのレイテンシがGPT-5.4と同等だとOpenAIは説明しています。大きいモデルほど遅くなりやすいなかで、速度を落とさずに性能を上げた点が発表の要点でした。同じCodexのタスクを、GPT-5.4より少ないトークンで終えられるとも書いています。

区分 GPT-5.5 GPT-5.5 Pro
APIのモデルID gpt-5.5 gpt-5.5-pro
スナップショット gpt-5.5-2026-04-23 gpt-5.5-pro-2026-04-23
reasoning.effort none〜xhigh(既定medium) medium〜xhigh(既定high)
知識の区切り 2025年12月1日 2025年12月1日
ChatGPTでの表示名 GPT-5.5 Thinking GPT-5.5 Pro

ChatGPTではGPT-5.5 ThinkingがPlus以上、GPT-5.5 ProがPro・Business・Enterpriseで選べました。応答速度を重視したGPT-5.5 Instantは別のモデルで、GPT-5.5 Instantとは?GPT-5.3からの変更点とGPT-5.6移行後、Codex・Copilot退役の扱いで扱っています。InstantとThinkingをどう使い分けていたかはGPT-5.5 InstantとThinkingの使い分けが詳しいです。

GPT-5.4との違い:ベンチマークで伸びた指標と伸びなかった指標

OpenAIが発表時に公開した評価表から、GPT-5.4との差が読み取れる指標を抜き出します。GPTの数値はいずれも reasoning effort を xhigh にした研究環境での測定で、本番のChatGPTとは結果が少し異なる場合があると注記されています。

コーディング・PC操作:Terminal-Bench 2.0は7.6ポイント増

ベンチマーク GPT-5.4 GPT-5.5 Claude Opus 4.7
Terminal-Bench 2.0 75.1% 82.7% 69.4%
Expert-SWE(社内) 68.5% 73.1% –
SWE-Bench Pro(Public) 57.7% 58.6% 64.3%
OSWorld-Verified 75.0% 78.7% 78.0%
MCP Atlas 70.6% 75.3% 79.1%
CyberGym 79.0% 81.8% 73.1%

伸びが大きいのは、計画・反復・ツール連携を要するコマンドライン作業のTerminal-Bench 2.0です。Expert-SWEは人が解くと中央値で20時間かかる長いコーディング課題を集めたOpenAIの社内評価で、ここも4.6ポイント伸びました。一方、GitHubの実課題を解くSWE-Bench Proは0.9ポイント増にとどまり、同じ表のClaude Opus 4.7(64.3%)を下回っています。ツール接続の評価であるMCP Atlasも、Opus 4.7の79.1%に届いていません。長時間の自律作業では強く、既存リポジトリの課題解決では他社と拮抗、というのが表から読める姿です。

長文コンテキスト:MRCR v2の512K〜1Mトークン帯で36.6%から74.0%

発表記事の付録で差が目立つのが長文コンテキストの評価です。MRCRは、長い複数ターンの会話に似た依頼(needle)を複数紛れ込ませ、指定された回の応答を正しく再現できるかを測るOpenAIの評価で、8-needleはその依頼が8件ある設定です。Graphwalksは、長い入力に書かれたグラフをたどる課題です。

指標(入力長) GPT-5.4 GPT-5.5
MRCR v2 8-needle(64K〜128K) 86.0% 83.1%
MRCR v2 8-needle(128K〜256K) 79.3% 87.5%
MRCR v2 8-needle(256K〜512K) 57.5% 81.5%
MRCR v2 8-needle(512K〜1M) 36.6% 74.0%
Graphwalks BFS(1M) 9.4% 45.4%

MRCR v2では、64K〜128Kの帯でGPT-5.5がわずかに低く、128K〜256Kで逆転し、256K以上で差が大きく開きます。この結果から言えるのは、この評価では入力が長いほどGPT-5.5の優位が大きいということまでです。自社の文書やリポジトリで同じ差が出るかは、実際の入力長のデータで比べて確かめてください。後述のとおり272Kトークンを超える入力は単価が上がるため、精度と費用はあわせて測ります。

横ばいの指標:MMMU Pro・GPQA Diamond・HLEの差は1ポイント未満

画像を含む問題のMMMU Pro(ツールなし)は両モデルとも81.2%で同じでした。大学院レベルの科学問題GPQA Diamondは92.8%から93.6%、Humanity’s Last Exam(ツールあり)は52.1%から52.2%です。これらの評価に近い用途では、GPT-5.4からの移行で大きな差は期待しにくいので、自社の問題セットで差が出るかを先に測ってから決めてください。GPT-5.4側の仕様はGPT-5.4 Think Deeperとは?Copilotの世代別の違い・GPT-5.2比較・料金で、さらに前の世代との比較はGPT-5.2とは?3モデルの違い・API料金とGPT-5.5との比較、移行先の選び方で整理しています。

GPT-5.5のAPI料金・コンテキスト・レート制限

数値はOpenAIのGPT-5.5モデルページの2026年11月1日時点の記載です。

100万トークンあたり入力5ドル・出力30ドルとGPT-5.4の2倍の単価

モデル 入力 キャッシュ入力 出力
GPT-5.5 5ドル 0.5ドル 30ドル
GPT-5.5 Pro 30ドル – 180ドル
GPT-5.4(参考) 2.5ドル 0.25ドル 15ドル

単価はGPT-5.4のちょうど2倍です。割増が2つあり、入力が272Kトークンを超えるプロンプトはセッション全体が入力2倍・出力1.5倍になります(標準・Batch・Flexが対象)。データ所在地を指定するリージョン処理のエンドポイントは10%上乗せです。発表時点の説明では、BatchとFlexは標準の半額、優先処理は2.5倍でした。

費用を抑えるなら、プロンプトキャッシュが効くように固定の指示や資料を先頭に置き、毎回変わる部分を末尾に寄せます。GPT-5.5の利用ガイドは、共通の前置きを持つリクエストに同じ prompt_cache_key を付けると、キャッシュのヒット率を上げるうえで重要だと書いています。

コンテキスト1,050,000トークン・最大出力128,000トークンとレート制限

APIのコンテキストは1,050,000トークン、1回の最大出力は128,000トークンです。CodexでのGPT-5.5は400Kトークンのコンテキストで提供されていました。レート制限は利用ティアごとに決まり、272Kトークンを超える長文入力には通常とは別の上限があります。

ティア RPM(通常) TPM(通常) RPM(272K超)
Build 5,000 1,000,000 500
Launch 10,000 4,000,000 2,000
Grow 15,000 40,000,000 8,000

長文入力のRPMは、Buildで通常の10分の1、Launchで5分の1、Growで約2分の1です(モデルページのLong Context表)。ドキュメントを丸ごと渡す処理を並列で流す設計では、272K超の割増料金に加えて、長文用のRPMとTPMのどちらに先に当たるかを入力長と実行頻度から見積もってください。

対応エンドポイント:Chat Completions・Responses・Batch

GPT-5.5はChat Completions、Responses、Batchに対応し、Realtime、Assistants、ファインチューニングには対応していません。Responses APIでは関数呼び出し、Web検索、ファイル検索、Code Interpreter、コンピューター操作、MCPなどのツールが使えます。GPT-5.5 ProはResponses API専用で、数分かかるリクエストもあるため、タイムアウトを避けるにはバックグラウンドモードを使うよう案内されています。

reasoning.effort・verbosity・temperatureの設定方法

GPT-5.5の挙動は、推論の深さを決める reasoning.effort と、出力の長さを決める text.verbosity で調整します。

reasoning.effortの5段階と用途別の目安

reasoning.effort は none・low・medium(既定)・high・xhigh の5段階です。利用ガイドの推奨は次のとおりで、上げれば良くなるとは限らないと明記しています。

  • medium:品質・遅延・費用の釣り合いが取れた出発点
  • low:速さを優先しつつ、ツール利用や複数手順の判断が残る処理。none より先に試す
  • none:推論や連続したツール呼び出しが要らない分類、短い音声応答、情報の取り出し
  • high・xhigh:評価で品質向上が測れたときだけ。指示が矛盾する課題では考えすぎや不要な検索で質が落ちることがある

出力を短くしたいときは text.verbosity を low にします。GPT-5.5の low は、GPT-5.4の low より比例して短い応答になるとガイドに書かれています。既定は medium です。

temperature・top_pの扱いとGPT-5.4・GPT-6系の規則

GPT-5.4の利用ガイドは、temperature・top_p・logprobs を reasoning effort が none のときだけ受け付け、それ以外の設定で送るとエラーになると定めています。GPT-5.5の利用ガイドとモデルページには、temperatureの扱いが書かれていません(2026年11月1日時点)。後継のGPT-6系のガイドは「effortが none 以外なら temperature・top_p・top_logprobs を外す」としています。前後の世代がそろって同じ規則なので、GPT-5.5でも none 以外ではこれらを送らない実装にしておくのが安全です。GPT-5.5の既定は medium のため、reasoning を省略したまま temperature を送るコードは特に見直してください。JSONの形をそろえたいだけなら構造化出力でスキーマを固定できますが、これが制約するのは出力の形式で、内容の正しさまでは保証しません。

Responses APIのリクエスト本文の例です。effortが none 以外なので temperature は入れていません。

{
  "model": "gpt-5.5-2026-04-23",
  "reasoning": { "effort": "low" },
  "text": { "verbosity": "low" },
  "prompt_cache_key": "support-faq-v1",
  "input": "..."
}

本番ではエイリアスの gpt-5.5 でなくスナップショット名を指定しておくと、挙動が固定されるうえ、非推奨の告知が出たときに影響範囲を検索しやすくなります。画像入力は、image_detail が未指定か auto のとき、1,024万ピクセルまたは長辺6,000ピクセルまで縮小せずに扱う設定へ変わっています。画像を大量に送る処理では、GPT-5.4より入力トークンが増えることがあります。

GPT-5.5の退役:10月14日にChatGPT・Codexから外れた範囲

GPT-5.5は全面終了ではなく、利用経路ごとに扱いが分かれています。下表は公式告知で確認できた範囲です。

利用経路 扱い 後継・代替
ChatGPT・ChatGPT Work 10月14日退役 GPT-6系
Codex(ChatGPTサインイン) 10月14日退役 GPT-6.1 Sol / GPT-6 Luna
Codex(APIキー認証) 継続 変更不要
GitHub Copilot 10月19日廃止 GPT-6.1 Sol
OpenAI API 継続 変更不要

ChatGPT・Work・Codexの10月14日退役と後継モデル

OpenAIは2026年9月14日の変更履歴で、10月14日にGPT-5.5をChatGPT・ChatGPT Work・Codexから退役させると告知しました。対象は個人向けとBusiness・Enterprise・Eduを含む全プランで、OpenAI APIは対象外です。Codexのモデルガイドは、ChatGPTサインインのCodexでの退役時刻を10月14日12:00 PDT(日本時間10月15日4:00)としています。

ChatGPTサインインのCodexでは、後継がプランで分かれます。Plus・Pro・Business・Enterprise・EduはGPT-6.1 Sol(gpt-6.1-sol)、FreeとGoはデスクトップアプリのGPT-6 Luna(gpt-6-luna)です。APIキー認証のCodexセッションは影響を受けず、GPT-5.5を引き続き選べます。ChatGPTの旧モデルがどの日付で外れてきたかはChatGPTの古いバージョンに戻せる?旧モデルの終了日一覧と確認方法にまとめています。

GitHub CopilotのGPT-5.5廃止とモデルポリシーの確認

GitHubのChangelogによると、GPT-5.5は2026年10月19日にCopilot Chat、インライン編集、ask・agentモード、コード補完など大半の機能から廃止されました。代替はGPT-6.1 Solです。9月18日の予告では代替がGPT-5.6 Solとされていたので、予告を見てGPT-5.6 Solへ切り替えたチームは、その設定のままでよいか、組織で有効なモデルと推奨の変更を確認してください。同じ日にGPT-5.4(代替GPT-6.1 Sol)、GPT-5.4 miniとGPT-5 mini(代替GPT-6 Luna)も廃止されています。

廃止モデルを外す操作は利用者側では要りません。ただしCopilot Enterpriseでは、管理者がモデルポリシーで代替モデルを有効にしないと選択肢に出ないことがあります。組織で使っているなら、Copilot設定のポリシー画面でGPT-6.1 Solが有効かを確認してください。CLIでのモデル指定はGitHub Copilot CLIのAutopilotとは|使い方・止まる条件・安全設定と料金が参考になります。

OpenAI APIの停止予定と原則6か月以上の告知期間

2026年11月1日時点で、APIの非推奨一覧にGPT-5.5は載っていません。同じページは、一般提供モデルの停止を原則として少なくとも6か月前に告知する方針を示しています。安全やコンプライアンス上の理由があれば、これより短くなることもあります。停止日はAPIの GET /v1/models が返す shutdown_date でも確認できるので、監視ジョブで定期的に読むと告知を見落としません。

GPT-5.5から移行する手順:Codex設定とAPIコードの書き換え

移行作業は、モデル名を参照している箇所の洗い出しから始めます。Codexのガイドが挙げる対象は、ワークスペースの既定値、保存したモデル設定、管理された構成、カスタムエージェント、スケジュールタスク、モデルを指定するスクリプトです。

Codexのconfig.tomlとcodex execのモデル指定変更

まずシェルで参照箇所を洗い出します。

grep -rn "gpt-5.5" ~/.codex ./scripts

見つかった ~/.codex/config.toml の既定モデルを書き換えます(Plus以上のChatGPTサインインの場合)。

model = "gpt-6.1-sol"

非対話実行のスクリプトも同じモデル名にそろえます。

codex exec --model gpt-6.1-sol "テストを実行して失敗を修正して"

ChatGPTサインインとAPIキー認証が混ざったチームでは、同じ設定ファイルが片方の環境でだけ失敗します。APIキー側ではGPT-5.5がまだ動くため、問題に気づくのが遅れがちです。認証方式で設定を分けるか、両方で使えるGPT-6.1 Solにそろえるかを先に決めておくと、切り分けが速くなります。Codex全体の料金や認証方式はCodexとは?OpenAIのAIコーディングエージェントの使い方・料金・モデルと商用利用で解説しています。

API移行先のGPT-6.1 SolとGPT-6.1 Terraの料金・effort比較

項目 GPT-5.5 GPT-6.1 Sol GPT-6.1 Terra
入力(100万トークン) 5ドル 2ドル 1ドル
出力(100万トークン) 30ドル 10ドル 5ドル
effortのnone 可 不可 可
effortの上限 xhigh max max
知識の区切り 2025年12月1日 2026年4月30日 2026年6月1日

GPT-6.1 Solは複雑なコーディングやコンピューター操作向けで、単価はGPT-5.5の入力で4割、出力で3分の1です。ただし none が無いため、none で速度を稼いでいた処理は low に変えて応答時間を測り直す必要があります。GPT-6.1 Terraは none に対応し、単価はさらに半分です。分類や短い応答で none を使っていた処理はTerraへ、長いエージェント処理はSolへ、と分けるのが素直な移行です。

コードの書き換えで見落としやすい点は2つあります。1つは、GPT-6.1のSolとTerraはChat Completionsにも対応するものの、ツール呼び出しにはResponses APIが必要なことです。もう1つはプロンプトキャッシュで、GPT-6系の移行ガイドは、GPT-5.5以前の prompt_cache_retention を prompt_cache_options.ttl("30m")に置き換えるよう求めています。GPT-6.1系はキャッシュの書き込みにも課金され、30分保持で入力単価の1.25倍、12時間保持で2.5倍かかるため、キャッシュ前提で見積もった費用は計算し直してください。GPT-6系の各モデルの違いはGPT-6 Solとは?6.1 Solとの違い・料金とTerra・Luna・Astraの使い分けで、間の世代のGPT-5.6はGPT-5.6とは?Sol・Terra・Lunaの違いと料金、後継GPT-6.1 TerraとCopilot廃止で解説しています。

GPT-5.5をAPIで使い続けるか移るかの判断基準

APIで業務システムに組み込み、出力の品質評価を済ませているなら、今すぐ移る必要はありません。ただし告知期間は原則6か月で例外もあるため、告知を待たずに評価用のテストセットと比較手順を用意しておくと安全です。Amazon Bedrock経由で使っている場合は、Bedrockのモデルカードが終了日を2027年6月1日より前にはしないと示しています。

ただし費用で見ると、使い続ける理由は弱くなっています。出力単価はGPT-6.1 Solで3分の1、Terraで6分の1です。同じトークン数で比べれば、出力の多い処理ほど差が大きくなります。ただし移行後に生成量やキャッシュの課金が変わるため、請求総額は実測で比べてください。代表的な入力を50〜100件用意し、同じ入力で品質・応答時間・費用を並べてから切り替えるのが手堅い進め方です。

移行を急ぐべきなのは次の場合です。

  • ChatGPTサインインのCodexやGitHub Copilotの設定、スクリプトに gpt-5.5 が残っている(すでに選べないため、手で直すまで止まる処理がある)
  • ChatGPTの画面操作を前提にした社内手順書が「GPT-5.5 Thinkingを選ぶ」と書いている
  • 256Kトークンを超える長文入力を多用していて、272K超の割増と長文用レート制限に当たっている

反対に、短いコード補完や定型の質問応答のように上位モデルの差が出にくい処理は、性能でなく単価で選ぶのが基本です。自社のテストセットで品質に差が無ければ安いモデルに寄せ、重い自律タスクだけを上位モデルに回す構成にすると費用を抑えられます。モデルの切り替えを含む社内の生成AI基盤の設計や、APIで組み込んだシステムの移行検証を外部に相談したい場合は、一創の生成AI導入支援でモデル選定から移行計画まで支援しています。

よくある質問

GPT-5.5とは何ですか?

OpenAIが2026年4月23日に公開したモデルで、APIは翌24日に提供が始まりました。長時間のコーディングやエージェント動作に強く、Terminal-Bench 2.0で82.7%を記録しています。APIのモデルIDは gpt-5.5、コンテキストは1,050,000トークンです。2026年10月14日にChatGPTとCodexからは退役しましたが、APIでは使えます。

GPT-5.5とGPT-5.4の違いは何ですか?

差が大きいのは長時間のコーディングと長文コンテキストです。Terminal-Bench 2.0は75.1%から82.7%へ、512K〜1Mトークンの読み取り(MRCR v2)は36.6%から74.0%へ伸びました。一方でSWE-Bench Proは0.9ポイント増、MMMU Proは同点です。API単価はGPT-5.5が入力5ドル・出力30ドルで、GPT-5.4のちょうど2倍です。

GPT-5.5はChatGPTでまだ使えますか?

使えません。2026年10月14日に、ChatGPT・ChatGPT Work・Codexの全プランから退役しました。GitHub Copilotでも10月19日に廃止されています。GPT-5.5を引き続き使えるのは、OpenAI API、APIキーで認証したCodex、Amazon Bedrockなどの経路です。

GPT-5.5のAPIでtemperatureは設定できますか?

GPT-5.5のガイドには明記がありません。GPT-5.4のガイドはnone以外でtemperatureやtop_pを送るとエラーになると定めており、GPT-6系のガイドも同じ扱いです。そのため、使うなら推論を省く reasoning.effort: "none" のときに限り、それ以外では送らない実装にしておくのが安全です。GPT-5.5の既定はmediumです。出力の長さは text.verbosity で調整できます。

GPT-5.5のAPIはいつまで使えますか?

2026年11月1日時点で停止日は決まっていません。OpenAIの非推奨一覧にGPT-5.5は載っておらず、一般提供モデルは原則として停止の少なくとも6か月前に告知する方針です(安全上の理由などによる例外あり)。Amazon Bedrockでは、終了日は2027年6月1日より前にはならないとされています。GET /v1/models の shutdown_date を定期的に確認しておくと、告知を見落としません。

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