ChatGPT

GPT-5.5とは?GPT-5.4との違い・ベンチマーク・API料金を徹底解説

GPT-5.5は、OpenAIが2026年4月23日にリリースした最新世代のモデルで、最大の進化は多段ステップのエージェント型コーディングです。前世代のGPT-5.4と比べてコーディングベンチマークTerminal-Bench 2.0が75.1%から82.7%へ伸び、価格は上がったもののトークン効率が改善しました。GitHub Copilotでは2026年4月24日にGA(一般提供)となり、API(GPT-5.5/5.5 Pro)でも同日提供が始まりました。本記事ではまずGPT-5.4との違いと特徴を整理し、そのうえでGPT-5.5の技術仕様や比較を詳しく解説します。料金や提供条件は変動するため、最新は公式でご確認ください。

まとめ:GPT-5.5とGPT-5.4の違い早見

多くの人が知りたい「5.4から何が変わったか」を先に示します。下表はGPT-5.4とGPT-5.5の主な差分です(公開情報・2026年6月時点)。価格や提供条件は変わるため、契約前に公式の最新情報を確認してください。

項目 GPT-5.4 GPT-5.5
リリース 2026年3月 2026年4月23日
Terminal-Bench 2.0 75.1% 82.7%
強み ネイティブPC操作 多段エージェント開発
Copilot提供 対応 GA(7.5×・プロモ)
トークン効率 標準 向上

GPT-5.5はAPIで最大100万トークン、Codex上で40万トークンの大規模なコンテキストウィンドウに対応し、長いコードベースや仕様書をまとめて扱えます。GitHub CopilotではPro+/Business/Enterpriseで選択でき、提供開始時は7.5×のプレミアムリクエスト倍率というプロモーション価格が設定されました。Cursorなど他のAI開発ツールでも順次利用できます。以降で、新機能と競合モデルとの比較を詳しく見ていきます。

GPT-5.5とは:OpenAIが2026年4月に公開した最新モデル

GPT-5.5は、OpenAIが2026年4月23日に公開したGPT-5系の最新モデルです。社内コード名は「Spud」で、GPT-4.5以来はじめてベースモデルをゼロから再学習した世代にあたります。GPT-5から5.4まではいずれも同じアーキテクチャ基盤の上に積み上げた漸進的な改良でしたが、GPT-5.5では基盤そのものを作り直している点が系譜上の節目です。

公開の主眼はコーディングとエージェント動作の底上げにあります。OpenAIは、コードの記述とデバッグ、オンライン調査、データ分析、ドキュメントやスプレッドシートの作成、ソフトウェア操作を、タスクが完了するまで複数のツールをまたいで進められる点を強みとして挙げています。単発の質問応答ではなく、開発ワークフロー全体を任せられるモデルという位置づけです。

提供面では、リリース翌日の2026年4月24日にAPI(GPT-5.5/GPT-5.5 Pro)とGitHub Copilotでの一般提供が同時に始まりました。ChatGPTのPlus/Pro/Business/EnterpriseやCodex、Cursorなどの開発ツールからも利用でき、公開直後から実務投入できる状態でスタートした点が特徴です。

GPT-5.4からの進化点:エージェント型開発とトークン効率

GPT-5.4は「ネイティブのコンピューター操作」を初めて搭載した世代でしたが、GPT-5.5はその上で自律的な多段タスクの精度を引き上げています。読者が実務で効いてくると感じるのは、次の2点です。

多段ステップのエージェント型開発

GPT-5.5の中核は、計画→実装→検証→修正を自分で繰り返す長い作業を、途中で破綻せず走り切る能力です。従来モデルが数手先で見失っていた複数ファイルにまたがる修正や、テスト失敗を読んで直す反復を、人手の介入を減らして進められます。後述のTerminal-Bench 2.0やSWE系ベンチマークの伸びは、この「最後までやり切る」性質を数値化したものです。単発のコード生成より、リポジトリ全体を触るエージェント用途で差が出ます。

トークン効率とverbosityによる出力量の制御

GPT-5.5はCodexでの同じ作業を、GPT-5.4より約4割少ない出力トークンで完了できるよう最適化されています。API単価はGPT-5.4の入力2.5ドル・出力15ドルから倍増していますが、出力トークンが約4割減るため、重いCodex用途での実質的なコスト増は約2割に収まる計算です。加えてAPIのverbosityパラメータをlowにすると、GPT-5.4のlowよりもさらに簡潔な応答になります。冗長な説明を削って要点だけ返させる調整が効きやすく、大量呼び出しのコスト管理に向きます。

GPT-5.4とGPT-5.5のベンチマーク比較

公開されている主要指標を、可能な範囲でGPT-5.4と並べます(OpenAI公表値・2026年4月時点)。評価条件で数値は変わるため、自分の用途に近い指標で読むのが実践的です。

ベンチマーク 測る内容 GPT-5.4 GPT-5.5
Terminal-Bench 2.0 コマンドライン作業 75.1% 82.7%
Expert-SWE 難易度の高い実装 68.5% 73.1%
SWE-Bench Pro 実リポジトリの課題 57.7% 58.6%
OSWorld-Verified PC操作エージェント 75.0% 78.7%
CyberGym セキュリティ課題 79.0% 81.8%
BrowseComp Web調査 84.4%(Pro 90.1%)

もっとも注目されたのはTerminal-Bench 2.0の82.7%で、これは計画・反復・ツール連携を要する複雑なコマンドライン作業の指標です。OpenAIによれば同スコアはこの分野の最高水準で、競合のClaude Opus 4.7(69.4%)を13ポイント以上引き離しています。一方でSWE-Bench Proのように伸びが1ポイント未満の指標もあり、すべての領域で劇的に変わるわけではありません。エージェント型のコード実行では明確に前進、既存の単発コード生成では小幅改善、と読むのが実態に近い評価です。

GPT-5.5のAPI仕様と料金

APIとして使う際に押さえるべき料金・コンテキスト・パラメータ・モデルの種類を整理します。

料金体系(標準/Proの入出力単価)

API料金は100万トークンあたり、標準のGPT-5.5が入力5ドル・出力30ドル、上位のGPT-5.5 Proが入力30ドル・出力180ドルです。バッチ処理なら50%割引、優先処理は2.5倍の割増になります。GPT-5.4より単価は上がりましたが、前述のトークン効率改善で実コスト差は用途次第で縮小します。単価は改定されることがあるため、正確な料金は公式の料金ページで確認してください。

コンテキストウィンドウ(API 100万/Codex 40万)

コンテキストウィンドウはAPIで最大100万トークン、Codex上では有料各プランで40万トークンに対応します。大規模なコードベースや長文の仕様書をまとめて入力でき、ファイルを小分けにして渡す手間が減ります。長文を一括で読ませる設計にできる点は、リポジトリ横断のリファクタや仕様レビューで効きます。

temperatureは使えない:reasoning_effortとverbosityで制御

GPT-5.5は内部で推論・検証・選択を多段に行う推論モデルのため、temperaturetop_pといった従来のサンプリングパラメータには対応しません。これらを外から動かすと内部の最適化が崩れて品質と安全性が不安定になるため、意図的に無効化されています。GPT-5.4から移行するコードでtemperatureを渡している場合は外す必要があります。

代わりに挙動は次の2つで制御します。reasoning_effortは推論の深さで、low(効率重視)・medium(既定・latencyと性能の均衡)・high(難しいエージェント処理)・xhigh(最難関の非同期タスク)から選びます。verbosityは出力の詳しさで、lowにすると応答が簡潔になります。

// Responses API の例(temperature は指定しない)
{
  "model": "gpt-5.5",
  "reasoning": { "effort": "high" },
  "text": { "verbosity": "low" },
  "input": "..."
}

モデルの種類(標準/Pro/Thinking)

GPT-5.5には用途別の呼び名があります。標準のGPT-5.5は既定のフロンティアモデルで、ChatGPTのPlus/Pro/Business/EnterpriseとCodexで使えます。GPT-5.5 Proはより高精度な上位ティアで、BrowseCompでは標準の84.4%に対し90.1%と差が出ます。ChatGPTの画面上では標準モデルが「GPT-5.5 Thinking」と表示されます。Codexには生成を1.5倍速にする代わりに2.5倍のコストがかかるFastモードもあり、速度と費用のどちらを優先するかで選び分けます。

GitHub Copilot・Cursorでの使い方

GPT-5.5は主要なAI開発ツールから利用できます。エディタ上でどう選ぶかを整理します。

GitHub Copilotでのモデル選択

GitHub Copilotでは2026年4月24日にGA(一般提供)となり、Copilot Pro+・Business・EnterpriseのユーザーがモデルピッカーからGPT-5.5を選べます。提供開始時は7.5×のプレミアムリクエスト倍率というプロモーション価格が設定されました。倍率は1回のリクエストで消費するプレミアムリクエスト数を意味し、他モデルより消費が大きい点に注意が必要です。CopilotのCLIや実務での使い分けはGitHub Copilot CLIの解説もあわせて参考になります。倍率や対応プランは変わるため、最新は公式で確認してください。

Cursorなど他ツールでの対応

CursorをはじめとするほかのAI開発ツールでも順次GPT-5.5に対応が進んでいます。ツール側のモデル選択画面にGPT-5.5が並んでいれば、Copilotと同様に切り替えて利用できます。大規模コンテキストを活かした横断的な修正はGPT-5.5、軽い補完は安価なモデル、という使い分けが現実的です。対応状況は各ツールの更新履歴で確認してください。

GPT-5.5を使うべき場面・見送る場面

性能が上がったからといって、すべての作業でGPT-5.5に置き換えるのが最適とは限りません。判断の目安を示します。

採用が効くのは、複数ファイルやツールをまたぐエージェント型の開発、長いコードベースを丸ごと読ませるリファクタや仕様レビュー、テスト失敗を反復して直す自律タスクです。Terminal-Bench 2.0やOSWorldの伸びが示すとおり、この領域では前世代との差が実感しやすく、7.5×の倍率や高めの単価を払う価値が出ます。

逆に見送ってよいのは、短いコード補完や定型的な質問応答など、GPT-5.4や軽量モデルで十分に片付く作業です。SWE-Bench Proのように伸びが1ポイント未満の領域では、コスト増に見合う差が出にくいのが実情です。プレミアムリクエストや従量課金で運用する場合は、重い自律タスクだけをGPT-5.5に回し、日常の補完は安価なモデルに残す構成がコスト効率で勝ります。

もう一点、乗り換えの判断材料になるのが後継のGPT-5.6です。2026年6月26日にOpenAIはGPT-5.6シリーズ(Sol/Terra/Luna)を発表しましたが、発表時点では限定プレビューでした。TerraはGPT-5.5に近い性能を約2分の1のコストで提供するとされるため、コスト重視ならGPT-5.6の一般提供を待つ選択もあります。ただし当面広く安定して使えるのはGPT-5.5で、いま導入するなら5.5、コストを詰めたいなら5.6の提供拡大を待つ、という切り分けになります。GPT-5.6のSol・Terra・Lunaの3モデル構成や料金、GPT-5.5との違いはGPT-5.6とはで詳しく解説しています。

よくある質問

GPT-5.5とは何ですか?

GPT-5.5は、OpenAIが2026年4月23日に公開したGPT-5系の最新モデルです。とくに複数ステップにまたがる自律的なコーディング(エージェント型開発)で力を発揮し、実際の開発課題を従来モデルより高い成功率で解けるようになりました。GPT-5.4より価格は上がりましたが、トークン効率が改善し、同じ作業をより少ないトークンでこなせます。GitHub CopilotやAPIから利用でき、長文・大規模コードの処理に向いています。

GPT-5.5とGPT-5.4の違いは何ですか?

最大の違いはコーディング性能とトークン効率です。コーディングベンチマークTerminal-Bench 2.0で、GPT-5.4の75.1%に対しGPT-5.5は82.7%と7.6ポイント向上しました。GPT-5.4が初めてネイティブのコンピューター操作を搭載したのに対し、GPT-5.5は多段ステップのエージェント型タスクで一段と精度が高くなっています。価格はGPT-5.5の方が高めですが、トークン効率の改善で実コストの差は縮まります。系譜の詳細はGPT-5.4の概要もあわせて参考になります。

GPT-5.5はGitHub CopilotやCursorで使えますか?

使えます。GitHub Copilotでは2026年4月24日にGA(一般提供)となり、Copilot Pro+・Business・Enterpriseのユーザーがモデル選択できます。提供開始時は7.5×のプレミアムリクエスト倍率というプロモーション価格が設定されました。CursorなどほかのAI開発ツールでも順次対応が進んでいます。Copilotでの実務的な使い分けはGitHub Copilot CLIの解説も参考になります。倍率や対応プランは変わるため、最新は公式で確認してください。

GPT-5.5のAPI料金とコンテキストウィンドウはどうなっていますか?

APIは2026年4月24日にGPT-5.5とGPT-5.5 Proが提供開始されました。料金は100万トークンあたり標準が入力5ドル・出力30ドル、Proが入力30ドル・出力180ドルです。コンテキストウィンドウはAPIで最大100万トークン、Codex上では40万トークンに対応し、大規模なコードベースや長文ドキュメントをまとめて入力できます。単価は改定されることがあるため、正確な料金は公式の料金ページで確認してください。

GPT-5.5のAPIでtemperatureは設定できますか?

できません。GPT-5.5は多段の推論を行う推論モデルのため、temperaturetop_pなどのサンプリングパラメータには対応しません。挙動を調整したい場合は、推論の深さを決めるreasoning_effortlowmediumhighxhigh、既定はmedium)と、出力の簡潔さを決めるverbosityを使います。GPT-5.4から移行する際はtemperatureの指定を外してください。

GPT-5.5の次(GPT-5.6)は出ましたか?

2026年6月26日に、OpenAIが後継のGPT-5.6シリーズ(Sol/Terra/Luna)を発表しました。発表時点では米政府が承認した約20社向けの限定プレビューで、一般提供は数週間以内に順次拡大される予定です。3モデルのうちTerraはGPT-5.5に近い性能を約2分の1のコストで提供するとされ、Lunaはさらに低価格、Solが最上位という位置づけです。当面はGPT-5.5が広く使える安定モデルで、GPT-5.6は提供拡大を待つ段階です。最新の提供状況は公式情報で確認してください。

関連記事

資料請求

RELATED POSTS 関連記事