SharePointの料金を調べると、プラン1が月500円台という数字が今も出てきます。ところがSharePointだけを契約する単体プランは、2026年5月31日を最後に新規の申し込みを受け付けていません。この記事では、これからSharePointを使う企業が実際に払う金額を、2026年7月改定後のMicrosoft 365各プランの円建て価格で整理します。あわせて整理するのは、組織の容量を超えたときの追加費用、構築と運用を外注した場合の総額、sharepoint 料金と並んで調べられる「無料で使えるか」への答えです。金額は2026年10月時点の公式資料と販売代理店の価格表にもとづきます。
新しく契約する企業にとって、SharePointの料金とはMicrosoft 365のライセンス費のことです。いちばん安い入口はBusiness Basicで、代理店の確定価格では1ユーザー月1,101円(税抜・年間契約の月払い)。社員50名なら月5万5,050円になります。無料で使えるプランはありません。
月額より見落とされやすいのが容量と外注費です。容量は組織全体で「1TB+10GB×ライセンス数」を分け合い、超えた分は1GBあたり月0.20ドルの従量課金で足せます。動かさない文書をMicrosoft 365 Archiveへ移せば同じ1GBが月0.05ドルで済むため、容量を買い足す前に古いサイトを片づけるほうが安上がりです。
もう一つは外注費です。ライセンス費は払った月から使えますが、サイト構成と権限の設計を誰も決めないまま始めると、2年目に作り直しの費用が出ます。50名規模なら、3年分のライセンス費とほぼ同じ額を設計と構築にかけるつもりで予算を組んでください。
料金表を読む前に、SharePointをどの契約で使うのかを整理しておきます。2026年に契約の選択肢が1つ減りました。
SharePointには、メールやTeamsを含まない単体プランがあります。ソフトバンクのSharePointの料金ページでは、2026年7月1日現在の価格がプラン1で月786円、上位のプラン2で月1,574円です(税抜・1アカウント・年間契約)。両方に「単体プラン新規販売終了」の注記が付いています。
根拠はMicrosoftが販売パートナーに出した告知です。Partner Centerの2026年1月のお知らせは、単体のSharePoint Onlineプラン1・2とOneDrive for Businessプラン1・2の廃止を伝え、2026年5月31日以降は新規のテナントと顧客に販売しないとしています。理由は需要の少なさと、想定外の使われ方の増加です。比較サイトに残る500円台の価格は改定前の古い数字で、今から申し込める契約ではありません。
既存の単体プラン契約者が2027年1月と2029年12月までに決めること
すでに単体プランを契約している企業は、すぐには止まりません。同じ告知によると、2027年1月で更新ができなくなり、既存の契約は満了日まで続きます。2029年12月にはすべての単体プランがサービスを終え、Microsoft 365のスイート、容量パック、従量課金のストレージのいずれかへ移る必要があります。
実務上の期限は2027年1月より前の更新日です。そこで更新できないと分かってから移行先を探すと、ライセンスの付け替えとサイトの権限確認を数週間で済ませることになります。単体プランを使っている企業は、次の更新日を確認し、その3か月前までにどのMicrosoft 365プランへ移すかを決めておきます。
MicrosoftのSharePoint の制限では、SharePointを含むプランとしてMicrosoft 365 Business(Basic・Standard・Premium)、Microsoft 365 E3・E5、Office 365 E1・E3・E5、現場担当者向けのF1・F3を挙げています。法人向けのMicrosoft 365を契約していれば、ほぼすべてでSharePointが使えます。
含まれないのは、デスクトップ版Officeだけを提供するMicrosoft 365 Apps for businessと、個人・家庭向けのMicrosoft 365です。Apps for businessは改定後に月1,574円で、Business Basicより高いのにSharePointが付きません。Officeアプリの購入を優先して契約を選ぶと、この逆転に気づかないまま文書共有の基盤を別に探すことになります。
単体プランが選べない以上、比較の対象はMicrosoft 365のプランになります。2026年7月1日に価格が改定されたため、改定前の数字で見積もらないよう注意してください。
2026年7月改定後のBusiness Basic・Standard・E3の円建て価格表
Microsoftのライセンス価格改定の告知はドル建てで、Business Basicを6.00ドルから7.00ドル、Standardを12.50ドルから14.00ドルに上げ、Premiumは22.00ドルで据え置きました。円建ての価格は、ソフトバンクの確定価格のご案内に載っている次の金額です。
| プラン | 年間契約・月払い | 年間一括 | 月間契約 | 改定前(年間月払い) |
|---|---|---|---|---|
| Business Basic | 1,101円 | 12,588円 | 1,259円 | 944円 |
| Business Basic(Teamsなし) | 849円 | 9,708円 | 971円 | 692円 |
| Business Standard | 2,203円 | 25,176円 | 2,518円 | 1,968円 |
| Office 365 E3 | 4,093円 | 46,776円 | 4,678円 | 3,620円 |
| Microsoft 365 E3 | 6,139円 | 70,164円 | 7,016円 | 5,667円 |
| Microsoft 365 F3 | 1,574円 | 17,988円 | 1,799円 | 1,259円 |
金額は1ユーザーあたり・税抜で、年間一括は1年分です。この価格は代理店の提示額なので、Microsoftからの直接購入や別の代理店では数十円単位で変わります。改定前の契約は、7月1日以降の最初の更新日から新しい価格に切り替わります。Business Premiumは据え置きのため、この表に載っていません。
Teamsなしプランと現場担当者向けF1・F3を選ぶときの容量の落とし穴
安く見えるプランには条件があります。Teamsなしのプランは月252円安くなりますが、会議やチャットを別の製品で用意する前提です。Teamsのチャネルに置いたファイルはSharePointに保存されるため、Teamsを外すとファイル共有の入口も変わります。
F1・F3は容量の数え方が違います。SharePoint の制限によると、BusinessやE3は「1TB+10GB×購入ライセンス」なのに対し、F1・F3は組織全体で1TBです。現場の200名にF3を割り当てても容量は増えません。店舗や工場の従業員向けにF系を多く買う企業は、文書を置く本社側のライセンス数で容量を計算してください。
年間契約と月間契約の差額、50人規模で年間いくら払うかの試算
同じBusiness Basicでも、年間一括は月あたり1,049円、月間契約は1,259円です。1人あたり年2,520円の差があり、50名なら年12万6,000円になります。人数の増減が少ない企業は年間契約を選び、季節雇用などで人数が月ごとに動く部分だけを月間契約に分けると無駄が出ません。
社員50名を年間契約・月払いで試算すると、Business Basicは年66万600円、Business Standardは年132万1,800円です。差の66万1,200円で手に入るのは、主にデスクトップ版のOfficeアプリとウェビナーなどの機能で、SharePointの機能と容量は変わりません。プラン間の機能差はBusiness Standardとは|Basic・Premiumとの違いと選び方で比べています。
容量が足りないときの追加費用:追加ストレージ・従量課金・アーカイブの単価
ライセンス費は人数で決まりますが、容量の追加費用はデータ量で決まります。図面や動画を扱う部署がある企業ほど、こちらの金額が効いてきます。
組織の容量1TB+10GB×ライセンス数を超えたときに読み取り専用になる仕組み
SharePointの容量は組織全体で1つの枠です。50ライセンスなら1TB+500GBで約1.5TBになり、すべてのサイトとごみ箱の中身がこの枠を使います。個人のOneDriveは別枠で、この計算には入りません。
枠を超えたまま使い続けると、組織の環境が読み取り専用になるおそれがあります。利用者がファイルを追加も変更もできなくなるため、容量を減らすか追加を買うまで業務が止まります。容量の計算はMicrosoftの定義で1GB=2の30乗バイトです。管理画面の数字とエクスプローラーで見た数字がずれるのはこのためです。
Office 365 Extra File Storageと従量課金の追加方式の違い
容量を足す方法は2つあります。Microsoftのストレージを追加する手順によると、従来からあるOffice 365 Extra File Storageは1GB単位で枠そのものを増やすアドオンです。代理店やボリュームライセンスで契約している場合はMicrosoftから直接買えず、契約先に依頼します。
新しいMicrosoft 365 SharePoint ストレージは、枠を超えた分だけを後から払う従量課金です。従量課金制サービスの価格では、枠を超えた1GBあたり月0.20ドルと定めています。500GB超えなら月100ドルです。支払いにAzureのサブスクリプションが必要で、2026年6月時点ではパブリックプレビューと書かれています。超過量が月ごとに大きく動く企業は従量課金、一定量を恒常的に超える企業はアドオンで枠を増やす、と使い分けます。
Microsoft 365 Archiveへ文書を移すと1GB単価が4分の1になる計算
終わった案件のサイトや、法定保存のためだけに残している文書は、Microsoft 365 Archiveへ移せます。同じ価格表で、アーカイブは枠を超えた1GBあたり月0.05ドルです。従量課金ストレージの4分の1で、500GBなら月25ドルになります。
アーカイブの価格モデルによると、SharePointでアーカイブした内容を戻す再アクティブ化の料金は2025年3月31日に廃止されました。ただし、戻した内容を再びアーカイブできるのは4か月後からです。頻繁に出し入れする文書には向きません。退職者のOneDriveのアーカイブは別の料金体系で、SharePointとOneDriveの違いで扱っています。
Microsoft 365 Backupを足すときの1GBあたり月0.15ドルと課金対象
ごみ箱やバージョン履歴より長く、削除や改ざんの前の状態に戻したい企業は、Microsoft 365 Backupを追加します。バックアップの価格モデルでは、保護したデータ1GBあたり月0.15ドルです。1TBのサイト群を保護すると月150ドル余りになります。
注意したいのは課金対象の広さです。サイトの表示サイズに加えて、第2段階のごみ箱に残った削除済みのデータも数えます。削除したデータはバックアップの保持期間である365日が過ぎるまで料金に残るため、大量に削除しても翌月の請求はすぐには下がりません。
ライセンス費と容量費はMicrosoftに払う金額です。ここからは、SharePointを社内で使える状態にするために外部へ払う金額を扱います。
ライセンス費以外にかかる設計・構築・移行・運用の4つの費用項目
見積書に出てくる項目は、重い順に次の4つです。
- 設計:部署やプロジェクトごとのサイトの分け方、権限の単位、外部共有の範囲を決める作業
- 移行:ファイルサーバーやBoxからのデータ移行と、移行後の権限の付け直し
- 構築:社内ポータルのページ、ナビゲーション、申請用のリストやワークフローの作成
- 運用:サイトの棚卸し、容量の監視、利用者からの問い合わせ対応
金額を左右するのは、移行するデータ量と、部署をまたぐ権限の例外の数です。標準のテンプレートで部署サイトを作るだけなら社内で進められますが、既存フォルダーの権限を引き継ぐ、基幹システムのデータを表示する、といった要件が入ると外注の範囲が広がります。一創のMicrosoft 365・Copilot導入支援では、サイト構成と権限の設計から移行計画の作成まで対応しています。
50人規模で3年間の総額を出すとライセンス費より外注費が先に効く理由
当社の社内ポータルの費用相場と内訳では、SharePointでポータルを作る場合の設計・構築の外注費を100万〜300万円程度と整理しています。50名がBusiness Basicを使う場合、3年間のライセンス費は198万1,800円です。構築費は、ライセンス費のおよそ1.5〜4.5年分にあたります。
このため、人数が少ない企業ほど総額は外注費で決まります。ライセンスをBasicからStandardに上げるか迷うより、何を外注し何を内製するかを決めるほうが金額への影響は大きくなります。内製するなら、SharePointで社内ポータルを作る実装手順で上限値と構成の決め方を確認してから着手してください。
ここまでの金額を、どのプランを選び、どこにお金をかけるかの判断にまとめます。
Business Basicで足りる組織と、Standard以上を選ぶべき条件
社員が300名以下で、パソコンにOfficeを買い切り版や別契約で入れている、あるいはブラウザー版のOfficeで足りる組織は、Business Basicで十分です。SharePointの機能と容量の計算はStandardと同じだからです。
Standard以上を選ぶのは、デスクトップ版のOfficeアプリを全員に配りたい場合と、端末管理や条件付きアクセスが必要なためPremiumやE3を選ぶ場合に限ります。SharePointの都合でプランを上げる理由はありません。300名を超えるとBusinessプランは契約できないため、E3などの企業向けプランへ移ります。
容量追加を買う前にアーカイブと保持ポリシーで使用量を減らすべき場面
容量が足りなくなったとき、最初に買うのは追加容量ではありません。SharePoint管理センターでサイトごとの使用量を並べ、1年以上更新されていないサイトと、版を大量に残しているライブラリを探します。前者はアーカイブへ、後者はバージョン数の上限を見直すと、追加費用をかけずに枠を空けられます。
追加容量を買うべきなのは、動画や図面のように日々使うデータが増え続け、アーカイブに回せない場合です。この場合も、従量課金で数か月の増え方を見てから、恒常的な不足分をアドオンで固定すると、払いすぎを避けられます。
外注費を削ってはいけない権限設計と、社内の内製で済む範囲の境界
削ってよい外注費と削ってはいけない外注費があります。ページのデザインやWebパーツの配置は、公開後に社内で直せるため内製で構いません。削ってはいけないのは、サイトの分け方と権限の設計です。
権限を後から直すには、サイトごとに誰が何を見られるかを確認し直す必要があり、作り込んだページを作り直すより手間がかかります。Microsoft 365 Copilotを入れると、権限の緩いサイトの文書が回答に出るため、過剰な共有はそのまま情報漏えいにつながる経路です。50名以下でも、この部分だけは最初に専門家と決めておくと、2年目以降の手戻りが減ります。
よくある質問
SharePointの料金について、契約や見積もりの場面で寄せられやすい質問に答えます。
SharePoint単体の無料版はありません。法人で使うには、Microsoft 365 Business BasicなどSharePointを含む有料プランの契約が必要です。2026年7月改定後のBusiness Basicは、代理店の確定価格で1ユーザー月1,101円(税抜・年間契約の月払い)です。個人・家庭向けのMicrosoft 365にもSharePointは含まれません。すでにMicrosoft 365を契約している企業なら、追加の料金なしで使い始められます。
新規の契約はできません。Microsoftは単体のSharePoint Onlineプラン1・2の新規販売を2026年5月31日で終え、2027年1月に更新も止めます。既存の契約は満了日まで使えますが、サービスの終了時期は2029年12月です。これから契約する企業は、メールやTeamsが不要でも、SharePointを含むMicrosoft 365のプランを選ぶことになります。最安はTeamsなしのBusiness Basicで、月849円(税抜・年間契約の月払い)です。
Microsoftの従量課金では、組織の容量を超えた1GBあたり月0.20ドルです。500GB超えなら月100ドルになります。使っていない文書をMicrosoft 365 Archiveへ移すと1GBあたり月0.05ドルに下がり、同じ500GBで月25ドルです。枠を超えたまま放置すると読み取り専用になるおそれがあるため、まず使用量の大きいサイトを特定し、アーカイブへ回せる分を先に減らしてから追加容量を検討してください。
2026年7月の値上げは既存の契約にも適用されますか?
適用されます。ただし切り替わるのは、2026年7月1日以降に迎える最初の更新日からです。年間契約なら更新日まで改定前の価格が続き、月間契約は毎月が更新日にあたるため7月分から新しい価格になります。Business Basicは年間契約の月払いで944円から1,101円へ、Business Standardは1,968円から2,203円へ上がりました。更新前に、使われていないライセンスを減らしておくと値上げの影響を抑えられます。
Microsoft 365を全社で契約しているなら、SharePointは追加費用がかからないため、ほとんどの場合SharePointが安くなります。Boxは1ユーザーごとの課金で、契約に必要な人数は最低3名です。ただし少人数で大量のデータを置く組織では、SharePointの容量追加の費用がかさみ、容量無制限のBoxが割安になることもあります。料金体系と容量の違いはSharePointとBoxの比較で詳しく比べています。
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