人事労務

自治体の人事評価システムとは?地方公務員法の要件と処遇反映・調達時期の判断【2026年版】

自治体の人事評価システムとは?地方公務員法の要件と処遇反映・調達時期の判断【2026年版】

自治体が人事評価システムを選ぶとき、民間企業向け製品の機能一覧をそのまま当てはめると、途中で必ず制度の壁に当たります。人事評価の実施は地方公務員法が義務づけた法定事務であり、評価の基準と方法を定めるのは首長ではなく任命権者だからです。教育委員会も消防も企業局も、基準を定めるのはそれぞれの任命権者です。この記事では、地方公共団体が人事評価システムを検討するときに見るべき法定要件、総務省が2026年6月に示した令和10年度までの工程表、会計年度任用職員の勤勉手当に伴って増えた評価運用、人事給与システムとの連携で詰まる箇所、そしてパッケージ製品で足りるか個別開発に踏み込むべきかの分岐を、開発会社の視点で整理します。人事評価システムそのものの定義や一般的な機能・評価手法は人事評価システムとは?機能・評価手法・選び方と自社開発の判断軸で解説しているため、ここでは公務員制度に固有の論点に絞ります。

まとめ:自治体の人事評価システムは法定要件と処遇反映の2点で決まる

自治体向けの人事評価システム選定で最初に確かめるべきは、製品の評価テンプレートの豊富さではありません。地方公務員法第23条の2が評価の基準と方法を定める主体を任命権者としている以上、首長部局・教育委員会・消防・公営企業がそれぞれ別の評価様式と評価期間を持ち得ます。1つのシステムで、任命権者ごとに様式・評価者ルート・公開範囲を分けられるか。ここを満たさない製品は、導入後に部局ごとの個別運用へ分裂します。

次に見るのが、評価結果を昇給・勤勉手当・昇任・分限へ機械的に渡せるかどうかです。総務省は2026年6月26日付の通知(総行女第21号)で、令和10年度までに全ての地方公共団体が人事評価結果を処遇へ反映している状態を目指すと示し、令和8年度と令和9年度を集中取組期間と位置づけました。評価結果の入力までで止まり、成績率の算定や給与システムへの受け渡しを手作業に残す設計だと、この工程表には乗り切れません。

調達の形は、任命権者の数と給与システム連携の深さで決まります。首長部局中心で評価様式が1〜2種類の団体なら、公務員制度に対応したパッケージで足ります。逆に、任命権者が4系統以上に分かれ、既存の人事給与システムが独自仕様で、会計年度任用職員を含む複数の評価体系を同時に回す団体では、設定の範囲を超えて個別開発の検討に入ることになるでしょう。

地方公務員法が義務づける人事評価の実施要件と任命権者ごとの基準設定

民間の人事評価は、制度設計の自由度が高く、極端に言えば評価をやめる選択もできます。自治体にその自由はありません。まず法律が何をどこまで縛っているのかを、条文の単位で押さえます。

第23条から第23条の4までが定める実施義務と処遇への反映の位置づけ

地方公務員法(昭和25年法律第261号)は、人事評価について4つの条文を置いています。第23条が根本基準で、人事評価は公正に行われなければならないとしたうえで、任命権者は人事評価を任用、給与、分限その他の人事管理の基礎とするものと定めます。第23条の2は実施規定で、任命権者に対し職員の執務について定期的に人事評価を行う義務を課しました。第23条の3は、任命権者は人事評価の結果に応じた措置を講じなければならないと規定します。第23条の4では、人事委員会が人事評価の実施に関して任命権者に勧告できるとされました。

この構造を読むと、システムに求められる最低ラインが見えてきます。定期的な実施が義務である以上、評価期間の開始と締切を制度として持ち、未提出者を検出できること。結果に応じた措置が義務である以上、評価結果が人事記録として残り、後から昇給・勤勉手当の根拠として取り出せること。この2点は、製品デモの見栄えとは別に要件定義書へ明文で書き込みます。

任命権者ごとに評価基準と方法が分かれる構造と首長部局以外の扱い

第23条の2第2項は、評価の基準と方法を定める主体を任命権者としています。同条第3項には続きがあり、任命権者が地方公共団体の長および議会の議長以外の者であるときは、その事項についてあらかじめ長に協議しなければならないと定められました。協議は必要でも、定めるのは各任命権者という建て付けです。

実務上、1つの市に存在する任命権者は1つではありません。市長のほか、教育委員会、消防長、水道事業管理者、選挙管理委員会、監査委員、議会の議長と分かれ、県ならここに警察本部長や病院事業管理者が加わります。教育委員会は教職員の評価に都道府県の制度が絡み、消防は職階と勤務形態が行政職と違う。人事評価システムを1つ入れるという話は、技術的には「1つのテナントに複数の評価制度を同居させる」という話です。様式・評価期間・評価者の階層・結果の閲覧権限を任命権者単位で分離できるか、そして人事委員会からの勧告や条例改正で評価様式が変わったとき、ベンダー作業を待たずに管理側で様式を改訂できるか。この2つを、製品選定時の必須確認事項として扱ってください。多階層の承認や権限分離という論点は規模の大きい民間企業とも共通するため、設計の考え方は人事評価システムを大企業に導入するには?多階層承認・権限管理・基幹連携の要件も参考になります。

総務省の工程表と市区町村の反映状況から逆算する導入スケジュール

法定事務である以上、いつまでに何を満たすべきかは国の側から示されます。2026年に入り、その期限が年度として提示されました。

令和10年度までに全団体へ広げる工程表と2年間の集中取組期間

総務省自治行政局公務員部が2026年6月26日に発出した総行女第21号(総務省自治行政局公務員部)は、人事評価結果の処遇反映が法定事項となってから10年が経過したにもかかわらず未対応の団体が残っている状況を示し、令和10年度までを期限として全ての地方公共団体が人事評価結果を処遇へ反映している状態を目指すとしました。工程表では令和8年度と令和9年度をそれぞれ集中取組期間①②と位置づけ、令和8年度は評価結果を処遇へ結びつける際の資料一式を再周知し、調査票を一部改修したうえで調査を実施。令和9年度は調査を見送り、令和8年度の結果を踏まえて助言通知の発出や工程表作成による進捗管理などの支援を行うとされています。そして令和10年4月1日現在の状況を調査・公表し、未対応団体には個別に助言する流れです。

この通知は、地方公務員法第59条の技術的助言および地方自治法第245条の4に基づくものと明記されています。命令ではありません。ただし、令和10年4月1日時点の状況が団体名の分かる形で公表される前提に立つなら、システム調達の実質的な締切は令和9年度中の稼働です。

市区町村の昇給・勤勉手当・分限への反映率と未対応団体が残る理由

どの程度が未対応なのか、数字で確認します。総務省が令和7年12月に公表した令和7年4月1日現在の人事評価に関する調査結果によると、調査対象は都道府県47、指定都市20、市区町村1,721の計1,788団体。都道府県と指定都市は全項目で100%に達しています。差が出るのは市区町村です。

反映先 管理職員 一般職員
昇給 1,388団体(80.7%) 1,351団体(78.5%)
勤勉手当 1,496団体(86.9%) 1,434団体(83.3%)
昇任・昇格 1,443団体(83.8%) 1,439団体(83.6%)
分限 1,272団体(73.9%)

市区町村1,721団体に対する割合です。一般職員の昇給で約2割、分限では約26%が未対応という水準になります。取り残されているのは、人事担当が1〜2名で評価様式が紙のまま残る小規模団体が中心です。評価そのものは実施していても、評価結果を昇給号給や勤勉手当の成績率へ機械的に結びつける仕組みがなく、手作業では算定根拠を残せないために反映を見送る。この順番で止まる団体が多い構造が、数字の差に出ています。裏を返せば、評価の実施ではなく結果の受け渡しを自動化できれば解ける課題です。

令和9年度の調査見送りを踏まえた予算要求と調達スケジュールの立て方

工程表で令和9年度の調査が見送られる点は、スケジュールを引くうえで見落とせません。外形的なチェックが1年空くため、令和9年度に着手すれば間に合うという読み方をしがちですが、次の調査基準日は令和10年4月1日です。基準日に「反映している」と答えるには、その前年度の評価が処遇へ渡っている必要があります。つまり令和9年度の評価から新システムで回すのが条件で、逆算すると令和8年度中に要件定義と調達、令和9年度当初の稼働という並びになります。

人事担当と情報政策担当の役割分担は、要件定義に入る前に決めておく必要があります。自治体DX推進計画の重点項目と予算・人員を奪い合う場面が出てくるため、全体計画のどこに人事評価の更改を置くかは自治体DXとは?推進計画第5.1版の重点8項目と進め方と突き合わせて判断してください。

会計年度任用職員の勤勉手当支給で増えた評価回数と簡易な評価区分の要件

2024年度(令和6年度)から、会計年度任用職員にも勤勉手当が支給できるようになりました。これが人事評価の運用量を実質的に押し上げています。常勤職員向けに作った仕組みをそのまま広げると破綻する部分があります。

年2回の評価期間設定と勤勉手当の成績率への反映が求められる運用の型

総務省の会計年度任用職員制度に関するQ&Aは、問12-3で「会計年度任用職員に勤勉手当を支給する際には、常勤の職員と同様、直近の人事評価結果を反映するために、評価期間を2回に設定し、その結果を年2回の勤勉手当の成績率に反映する必要がある」と示しています。年1回の人事評価で済ませていた団体は、会計年度任用職員について評価期間を2分割しなければなりません。

ここでシステム要件が1つ増えます。職員区分ごとに別々の評価サイクルを並行して走らせられること。常勤は年1回の能力評価と年2回の業績評価、会計年度任用職員は年2回の簡易評価、といった組み合わせが同じ画面の中で共存します。任用期間が年度途中で始まる職員や、年度内に任用が終わる職員の按分も発生するため、評価期間の開始日・終了日を職員単位で持てる設計かどうかを確認してください。

評価区分を減らし所属長以外も評価者に立てられる簡易運用の設計

同じQ&Aの問12-4は、職務内容や勤務実態に応じた柔軟な人事評価の例として、評価区分を常勤職員と比較して少ない区分とすること、評価者については所属長等を基本としつつ職務状況等を勘案して被評価者の職務遂行状況を把握できる職員を設定することを挙げています。常勤と同じ5段階・同じ評価項目を求めていません。

製品側で確認すべきは、評価区分の段階数を職員区分ごとに変えられるか、そして評価者を役職ではなく個人で指定できるかの2点です。会計年度任用職員は現場のリーダー級職員が日々の職務遂行を把握していることが多く、所属長が実態を見ていない配置も珍しくありません。役職マスタに紐づけた評価者ルートしか持てない製品では、この指定ができず、結果として所属長が形式的に評価を入力する運用に落ちます。

常勤職員と別体系の評価シートを1つのシステムで抱える際の注意点

評価体系を分けると、集計と検証の負荷が増えます。常勤の5段階評価と会計年度任用職員の3段階評価が混在した状態で勤勉手当の成績率を算定するため、段階数の違う評価結果を成績率へ変換する換算表を、システム側の設定として持てるかを確認してください。

人数の見込みも甘く見ないことです。会計年度任用職員は団体によって全職員の3割を超える規模になります。常勤職員数だけでライセンス数や画面応答を見積もると、評価期間の締切前にアクセスが集中して止まる事態を招きかねません。要件定義では常勤と非常勤を合算した実人数で規模を出してください。

人事給与システムとの連携と標準化20業務の移行が重なる時期の調整

人事評価システムは単体では完結しません。職員情報を受け取り、評価結果を給与計算へ返す位置にあるため、既存システムとの接続方式が導入可否を左右します。

標準化対象の20業務に人事給与が含まれない意味と調達の自由度

地方公共団体情報システムの標準化で対象となっている20業務は、住民基本台帳、地方税、国民健康保険、介護保険、生活保護といった対住民の基幹事務です。人事給与や人事評価は内部管理事務であり、この20業務には含まれません。標準仕様書に縛られないため、団体ごとの制度に合わせた調達ができます。詳しい対象範囲と移行の実務は自治体システムの標準化とは?20業務の移行と期限経過後の実務で整理しています。

自由度がある一方で、副作用もあります。標準準拠システムへの移行では国の補助制度と統一スケジュールが後押しになりましたが、人事評価システムにそれはありません。単独で予算を確保し、単独で説明責任を負う調達です。総務省の工程表を予算要求の根拠資料として使えるかが、財政部局との交渉を分けます。

給与システムへ成績率を渡す連携方式と手作業のCSV受け渡しの限界

評価結果を処遇へ反映する経路は、実装としては3通りあります。人事給与システムが提供するAPIやデータ連携機能を使う方法、規定フォーマットのファイルを自動で受け渡す方法、そして担当者がCSVを出力して手で取り込む方法です。多くの団体が3番目から始まり、そこで止まります。

手作業の受け渡しには、監査で追及される弱点があります。評価結果と支給実績の突合が人の手順に依存し、いつ誰がどの版のファイルを取り込んだかの記録が残りにくい。分限処分の根拠として評価結果を示す場面では、この記録の有無が効いてきます。既存の人事給与システムがベンダー独自仕様で外部連携の口を持たない場合、連携用のインターフェース開発を人事評価システム側の調達範囲へ含めるのが実務的な解です。この費用を見込まずに製品価格だけで比較すると、導入後に追加調達が発生します。

基幹系システムの移行と同時期に人事評価の更改を走らせる体制の組み方

情報政策担当の工数は有限です。基幹業務システムの移行対応が続く時期に人事評価システムの更改を重ねると、要件定義のレビューや接続テストで担当者が確保できず、スケジュールが後ろへずれます。人事評価は人事担当課が主管、情報政策担当は連携部分だけという切り分けが機能します。

そのために、調達の段階で人事担当課が答えられる要件と、情報政策担当でなければ答えられない要件を分けて整理してください。評価様式、評価期間、評価者ルート、公表範囲は人事担当課の領分。認証基盤との接続、ネットワーク分離環境での稼働可否、データの保管場所とバックアップは情報政策担当の領分です。この切り分けを提案依頼書の構成に反映しておくと、事業者側の見積精度も上がります。

パッケージ導入と個別開発を分ける判断基準と個別開発を見送る条件

ここからは判断を示します。自治体向けの人事評価システムには公務員制度に対応したパッケージ製品が複数あり、多くの団体はそれで足ります。個別開発が正解になる条件は限定的です。

パッケージで足りる団体の条件と設定の範囲を超える3つの分岐点

次の条件に当てはまる団体は、パッケージ製品を選んでください。任命権者が首長部局と教育委員会の2系統程度で、評価様式が職種別に数種類に収まり、既存の人事給与システムがCSV入出力に対応している場合です。職員数1,000人未満の市町村の多くがここに入ります。標準機能で足りる領域に独自開発を持ち込むと、条例改正のたびに改修費が発生し、10年単位では確実に高くつきます。

設定の範囲を超えるのは3つの場面です。第一に、評価様式の項目構造そのものが任命権者ごとに異なり、製品のテンプレート機能では表現できない場合。第二に、既存の人事給与システムが独自仕様で、成績率の算定ロジックを自団体の給与条例に合わせて実装する必要がある場合。第三に、ネットワーク分離環境やLGWAN接続系での稼働が必須で、クラウド型サービスをそのまま持ち込めない場合です。製品タイプごとの選び分けと料金の見方は人事評価システムの比較|4タイプの選び分けと料金の見方で整理しているため、候補を絞る段階で参照してください。

個別開発を選ぶべき要件と職員規模から見た費用の分岐点の考え方

個別開発を選ぶ判断は、任命権者が4系統以上に分かれ、そのそれぞれが独自の評価様式と評価期間を持ち、かつ既存の人事給与システムとの双方向連携が必要な場合に限ります。都道府県や指定都市、あるいは公営企業と病院事業を抱える中核市がこの位置にあたります。この規模になると、パッケージのカスタマイズ費用が積み上がり、初期費用だけを見た比較では優劣が判定できません。

比較するなら、5年分の総額で並べてください。パッケージは初期費用に加えて年額のライセンス料と保守料、制度改正対応費が乗ります。個別開発は初期費用が大きい代わりに、条例改正への対応を自団体の判断で行えます。判断の分岐は費用の絶対額ではなく、改修の頻度です。評価制度を数年ごとに見直す方針の団体では個別開発が効き、制度を長く固定する方針なら追加改修を前提にしたパッケージで足ります。自団体の条例と任命権者構成に照らして要件を詰めたい場合は、公共システム開発でご相談ください。

評価シートの電子化だけで終わった導入が定着しない失敗パターン

最後に、採用してはいけない進め方を挙げます。紙の評価シートをそのまま画面に写し、入力と保管だけを電子化する導入です。この形は提案書の見た目がよく、予算も通りやすく、そして定着しません。職員側の入力手間は紙と変わらないのに、評価結果が処遇へ渡らないため、現場が制度の意味を実感できないからです。

総務省の調査で市区町村の分限への反映が73.9%に留まっているのは、この段階で止まった団体が残っているためと読めます。導入の成否を分けるのは画面の使いやすさではなく、評価結果が昇給号給と勤勉手当の成績率へ届く経路を最初から設計に入れたかどうか。要件定義の段階で給与担当を同席させていない案件は、この経路が抜けます。

よくある質問

自治体の人事評価システムの検討段階で寄せられることの多い質問をまとめます。

自治体の人事評価は法律上の義務ですか?

義務です。地方公務員法第23条の2第1項が、任命権者は職員の執務について定期的に人事評価を行わなければならないと定めています。さらに第23条の3で、任命権者は人事評価の結果に応じた措置を講じなければならないとされており、評価を実施するだけでなく、その結果を任用・給与・分限といった人事管理へ結びつけるところまでが求められます。2014年の法改正で導入され、2016年4月から施行されました。

会計年度任用職員も人事評価の対象になりますか?

対象になります。会計年度任用職員は一般職の地方公務員であり、勤勉手当を支給する場合は評価結果を成績率へ反映しなければなりません。総務省のQ&Aでは、そのために評価期間を2回に設定し、年2回の勤勉手当へ直近の結果を反映するよう示されています。ただし評価の方法は常勤職員と同一である必要はなく、評価区分を少なくする、所属長以外で職務遂行状況を把握できる職員を評価者に設定するといった簡易な形が認められています。

教育委員会や消防の職員も同じシステムで管理できますか?

できますが、条件があります。地方公務員法第23条の2第2項により評価の基準と方法は任命権者ごとに定められるため、同じシステム内で任命権者ごとに評価様式・評価期間・評価者ルート・閲覧権限を分離できる構造が必要です。製品選定の際は、複数の評価制度を並行して運用できるか、部局をまたいだ結果の相互参照を遮断できるかを実機で確認してください。県費負担教職員のように別の制度体系が絡む場合は、対象範囲を切り分けて設計します。

人事評価システムは自治体システム標準化の対象ですか?

対象外です。標準化の対象となる20業務は住民基本台帳・地方税・国民健康保険・介護保険・生活保護といった対住民の基幹事務であり、人事給与や人事評価は内部管理事務として範囲に含まれていません。標準仕様書への準拠義務はないため、団体の制度に合わせた調達ができます。一方で国の統一スケジュールや補助の枠組みにも乗らないため、予算確保と時期の調整は自団体で組み立てる必要があります。

導入までにどのくらいの期間を見ておくべきですか?

要件定義から稼働まで12か月前後を見込むのが現実的です。内訳は要件定義と仕様確定に3〜4か月、公告と事業者選定に2〜3か月、構築と既存システム連携に4か月、評価者研修を含む職員向け説明に1〜2か月という配分になります。総務省の工程表が令和10年度を期限としている点を踏まえると、令和9年度の評価から新システムで回すために、令和8年度中の要件定義着手が目安です。

関連記事

資料請求

RELATED POSTS 関連記事