SF Symbolsとは?Apple公式のシンボルフォント(アイコン素材集)の概要と活用シーンを徹底解説

SF Symbolsとは?Apple公式のシンボルフォント(アイコン素材集)の概要と活用シーンを徹底解説

SF Symbols(エスエフ・シンボルズ)は、Appleが提供する公式のシンボルアイコンセット(シンボルフォント)です。iOSやmacOSなどAppleプラットフォームのアプリで使うことを想定したもので、現在では約6,900種類もの膨大なアイコンが収録されています。これらのシンボルはAppleのシステムフォント「San Francisco」と統一的にデザインされており、テキストと一緒に使っても違和感がないようにベースライン揃えやサイズ調整がされています。例えばボタンやメニューに文字とアイコンを並べる場合でも、SF Symbolsのアイコンなら文字とピタリと揃い、UIが洗練された見た目になります。またアイコンはベクター形式で提供されているため拡大縮小しても画質が劣化せず、解像度の異なる端末や将来の高精細ディスプレイでもクリアに表示できます。

活用シーンとしては、アプリ開発やUIデザインで標準的なアイコンを利用したい場合にSF Symbolsが真価を発揮します。例えば設定ボタンの歯車マークや共有ボタンの矢印マークなど、よく使われるアイコンがあらかじめ用意されているため、自前でデザインする必要がありません。デザイナーはプロトタイピング時にSF Symbolsを使って共通のアイコンを配置でき、開発者は対応するシンボル名をコードで指定するだけで同じアイコンを表示できます。このようにデザイナーと開発者が共通のリソースを使えるため、デザインと実装の連携がスムーズになります。Apple公式提供という安心感もあり、アプリのアイコンを統一することでユーザーにとっても馴染みやすく分かりやすいUIを実現できます。

SF Symbolsの主な特徴:数千の統一アイコンが使えることによる開発・デザイン効率化の利点を解説

  • 圧倒的なアイコン数で自作の手間を削減: SF Symbolsには約6,900個ものシンボルが収録されており、スマホやPCのUIで必要となる一般的なアイコンをほぼ網羅しています。標準的なアイコンを一からデザインする必要がなく、Appleが用意した統一デザインのものをそのまま利用できるため、デザイン作業と素材作成の工数を大幅に削減できます。
  • 統一されたデザイン言語: すべてのシンボルがAppleのデザインガイドラインに沿ったスタイルで統一されており、San Franciscoフォントとシームレスに統合されるよう設計されています。そのためアイコンごとにテイストがバラバラになることがなく、アプリ全体で一貫したビジュアルを保てます。統一デザインにより、ユーザーはアイコンの意味を直感的に理解しやすく、UIの分かりやすさ・使いやすさが向上します。
  • テキストと一緒に使いやすい柔軟性: SF Symbolsはフォントとして提供されているため、文字サイズに応じてアイコンサイズを自動調整したり、文字の太さ(ウェイト)に合わせてアイコンの線の太さを変えたりといったことが容易にできます。例えばラベル文字とアイコンを並べてもベースラインが揃い、違和感のない表示になります。これによりデザイナーはアイコン配置に頭を悩ませる必要が減り、開発者もレイアウト調整の手間が軽減します。
  • 複数ウェイト・サイズのバリエーション提供: SF Symbolsの各シンボルは、細字から太字まで9種類の線の太さ(ウェイト)が用意され、さらに3種類のサイズ(スケール)違いのデザインが存在します。合計27パターンものバリエーションが最初から用意されていることで、小さなアイコンから大きなアイコンまで視認性良く表示でき、強調したい場合には太く大きく、控えめにしたい場合には細く小さく、といった調整が簡単に行えます。このように多彩なバリエーションにより、状況に応じた最適なアイコン表現ができるため、デザインの効率化と品質向上につながります。
  • 開発環境との高度な統合: Appleの公式ライブラリであるため、Xcodeなど開発ツールとの親和性も高く、コーディング時に簡潔な呼び出しで利用できます。例えばUIKitではUIImage(systemName:)、SwiftUIではImage(systemName:)というシンプルなAPIでシンボルを表示可能です。追加の画像アセットを用意する必要がなく、コード上で動的にアイコンを切り替えることも容易です。開発者にとって扱いやすく、デザイナーにとっても意図したアイコンが正確に実装される安心感があります。

以上の特徴により、SF Symbolsはアプリ開発・デザインの効率を飛躍的に高めてくれます。豊富な標準アイコンを活用することでデザインの再発明を避けられ、統一感あるUIが手間なく実現できます。Apple公式の資産をそのまま使える安心感も大きく、現在ではAppleプラットフォーム向けのアプリでは欠かせない存在となっています。

SF Symbolsのデザインバリエーション:ウェイト・サイズ違いや塗り/アウトラインなど多彩なスタイルを紹介

SF Symbolsの大きな特徴の一つに、デザインバリエーションの豊富さがあります。各シンボルは1種類の図形デザインに対して複数のスタイル違いが用意されており、利用シーンに応じて最適な表示を選ぶことができます。

● ウェイト(線の太さ)のバリエーション: SF Symbolsのシンボルは、San Franciscoフォントの太さに対応する形でUltralight(極細)からBlack(極太)まで9段階のウェイトが揃っています。文字フォントと同様にアイコンの線の太さを変えられるため、例えば細字のラベルに合わせてアイコンも細いスタイルにしたり、太字タイトルに合わせてアイコンも太くして視認性を揃えることが可能です。Appleはこの9種すべてのウェイトに対してデザイン調整されたシンボルを提供しており、どの太さでもバランス良く見えるよう最適化されています(1つのシンボルにつき9種用意されている点は驚異的です)。

● サイズ(スケール)のバリエーション: アイコン自体の大きさについても、単にフォントサイズを拡大縮小するだけでなく、視認性を保つためにデザインが調整されたSmall・Medium・Largeの3種類のサイズバリエーションがあります。通常、テキストと一緒に使うアイコンは文字よりわずかに大きめに作られていますが、さらに強調したい場合はLargeサイズ、逆に控えめに見せたい場合はSmallサイズのシンボルを使うことで、線の太さ(見た目の重み)を変えずにアイコンだけ大きく(または小さく)表示できます。これにより「見た目の重さ」はそのままにサイズだけ変えるという繊細な調整が可能となっており、テキストとの調和を崩さずにアイコンの強調度合いを変えられます。各シンボルにはウェイト9種 × スケール3種、合計27種類ものバリエーションが用意されており、あらゆる組み合わせで理想的な表示を追求できます。

● 塗り(Filled)とアウトライン(Outlined)スタイル: 多くのシンボルには、形状は同じで「アウトライン(線だけのアイコン)」版と「塗り潰し(中が埋まったアイコン)」版の両方が提供されています。例えばハートや星などは輪郭線だけのシンボルと、中が塗り潰されたシンボル(ファイル名に.fillが付く)があります。アウトラインアイコンは軽快で控えめな印象を与え、一方塗り潰しアイコンは視認性が高く強調したい場面に適しています。用途に応じてこれらを使い分けることで、同じ題材のアイコンでもニュアンスを変えて表現できます(例えば選択状態では塗り潰し、非選択ではアウトラインにする等)。この塗り/アウトラインの組み合わせもSF Symbolsでは多数用意されており、デザイナーは特別な作業をせずに希望のスタイルを選択できます。

● その他のスタイル・レンダリングモード: SF Symbols には上記以外にも、アイコンを多彩に表現するためのレンダリングモードがあります。モノクロは単一の色でシンボル全体を塗りつぶす通常モード、階層(Hierarchical)はシンボルのレイヤーごとに異なる不透明度の陰影を付けて奥行きを表現するモード、パレット(Palette)は各レイヤーに異なるカラーを指定できるモード、マルチカラー(Multicolor)はあらかじめ複数色でデザインされたシンボルをそのままカラフルに表示するモードです。たとえば天気や交通標識など一部のシンボルはマルチカラーに対応しており、指定するだけでカラフルなアイコンが得られます。これらのレンダリングモードを活用することで、単色アイコンだけでなくグラデーションや複数色を使ったリッチな表現も可能です。SF Symbols 7では新たにグラデーション描画もサポートされ、単一の色指定から自動的に滑らかなグラデーション効果を適用できるようになりました。これら多彩なスタイルにより、デザインの幅が一層広がり、テーマに合ったアイコン表現を柔軟に実現できます。

SF Symbolsアプリのインストール方法:Apple公式サイトからダウンロードしてmacOSにセットアップする手順

SF Symbolsを利用するには、まずAppleが提供する専用の「SF Symbolsアプリ」をMacにインストールします。以下に公式サイトからのダウンロードとインストール手順を説明します。

  1. Apple公式サイトにアクセスしてダウンロード: Apple DeveloperのSF Symbols配布ページにアクセスし、最新版のSF Symbolsアプリをダウンロードします。ページ上の「Download SF Symbols 7」等のボタンをクリックすると、インストーラが含まれた約80MBのディスクイメージ(.dmgファイル)がダウンロードされます。
    ※SF Symbols 7を利用する場合、macOS Sonoma以降の環境が必要です。
  2. ディスクイメージを開いてインストーラを実行: ダウンロードした.dmgファイルをダブルクリックしてマウントします。中に「SF Symbols.app」インストーラ(パッケージファイル)が入っているので、それをダブルクリックして起動します。画面の指示に従い進めると、システムへのインストールが行われます(必要に応じて管理者パスワードを入力)。
  3. インストール完了とアプリの配置: インストール処理が完了すると、SF Symbolsアプリ本体がMacの「アプリケーション」フォルダにコピーされます。Launchpadや「アプリケーション」フォルダからSF Symbolsアプリを探し、起動できることを確認してください。

以上でSF Symbolsアプリのセットアップは完了です。インストール後は、このアプリを使って全シンボルのプレビューや検索、テンプレートのエクスポートなどを行うことができます。

シンボル一覧の確認方法:効率的に全アイコン(約6,900種類)を検索・カテゴリ別に閲覧する手順を丁寧に解説

インストールしたSF Symbolsアプリを使って、収録されている全シンボル(約6,900種類)を閲覧・検索することができます。ここでは、目的のシンボルを効率よく見つけ出すための操作手順を説明します。

  1. SF Symbolsアプリを起動: MacのアプリケーションフォルダからSF Symbolsアプリを起動します。アプリを開くと、何もフィルタをかけていない状態では全シンボルの一覧がグリッド表示されます。まずはこの画面でスクロールして、非常に多くのアイコンが収録されていることを確認してみましょう。
  2. 検索バーでシンボルを検索: 画面右上にある検索フィールドにキーワードやシンボル名を入力すると、入力文字にマッチするシンボルだけに絞り込んで表示できます。例えば「arrow」と入力すれば矢印に関連するアイコンのみが一覧に表示されますし、日本語のカテゴリ名(例えば「天気」など)でも一部検索が可能です。シンボル名が分かっている場合は直接入力することで迅速に目的のシンボルを見つけられます。
  3. カテゴリでフィルタリング: SF Symbolsアプリのウインドウ左側にはカテゴリ別のフィルタ一覧が表示されています。カテゴリーには「コミュニケーション」「天気」「オブジェクト」「シンボル(記号)」「人物」など、シンボルの種類ごとに分類が用意されています。特定のカテゴリをクリックすると、そのカテゴリーに属するシンボルだけが表示されるため、テーマごとにアイコンを探したい場合に便利です。たとえば「オブジェクト」カテゴリを選べば身の回りの物品に関連するアイコンだけが一覧表示されます。
  4. シンボルの詳細確認: 一覧からシンボルをクリックすると、そのシンボルの拡大表示や名称、対応するウェイト/サイズ、レンダリングモードなど詳細情報がインスペクタに表示されます。必要に応じてこの情報を参考にしながらアイコンを選択してください。開発者にシンボルを伝える際は、このインスペクタに表示されるシンボル名(英字の名称)が重要になります。

このように検索機能とカテゴリフィルタを組み合わせることで、約6,900もの大量のアイコンの中から目的のシンボルをスムーズに見つけ出すことができます。例えば「どんなアイコンがあるのか俯瞰したい」ときはカテゴリごとに眺め、具体的に「〇〇のアイコンが欲しい」ときは検索バーで絞り込む、といった使い分けがおすすめです。

SF Symbolsの使い方:シンボル検索からデザインツールやXcodeでの使用方法まで一連の手順を詳しく解説

ここでは、SF Symbolsアプリでシンボルを見つけ出し、それを実際のデザイン作業やXcodeで使用するまでの一連の流れを解説します。デザイナーがデザインツールでアイコンをレイアウトに組み込む場合と、開発者がXcodeでアイコンを表示する場合の両方をカバーします。

  1. SF Symbolsアプリでアイコンを検索: まず先ほど紹介した手順でSF Symbolsアプリから目的のシンボルを探します。キーワード検索やカテゴリフィルタを駆使して、使いたいアイコンを見つけ出してください。該当するシンボルをクリックして選択状態にします。
  2. シンボルをコピー: シンボルが選択できたら、そのシンボルをコピーします。コピーの方法は用途によって2通りあります。デザインツールに貼り付けたい場合は、そのままメニューの「編集 > コピー」または⌘+Cを実行すればOKです(これでシンボル自体がフォント文字としてクリップボードにコピーされます)。一方、開発で利用するためシンボル名を取得したい場合は、シンボルを右クリックして「1個の名前をコピー」を選択します。こうすると例:「square.and.arrow.up」など英字のシンボル名文字列がクリップボードにコピーされます(後でコード中でこの名前を使用)。
  3. デザインツールにペースト: デザイナーの場合、コピーしたシンボルをSketchやFigmaなどお好みのデザインツールに貼り付けます。ペースト直後は文字化けして何も表示されないように見えるかもしれませんが、その場合は貼り付けたテキストオブジェクトに対しフォントを「SF Pro」ファミリー(San Franciscoフォント)に変更してください。すると対応するシンボルが正しく表示されます。表示されたアイコンはテキスト要素として扱えるので、他の文字と同様にサイズや色を変更したり、位置揃えしたりできます。
  4. デザイン段階での調整: デザインツール上でシンボルを配置したら、必要に応じてそのアイコンのスタイルを調整します。例えば文字と組み合わせて使う場合は、隣接する文字テキストと同じくらいの大きさ・太さになるようフォントサイズやウェイトを調整すると一体感が出ます。カラーについても、シンボルのレイヤーはデフォルトで現在の文字色を継承しますので、他のテキストと同様にテキストカラーを変えればアイコンの色も変更できます。こうして完成したデザイン上では、SF Symbolsのアイコンが他の要素と統一感をもって配置されているはずです。
  5. 開発時にシンボルを使用: デザインが固まったら、開発者はそのシンボルをアプリに実装します。先ほどコピーしたシンボル名を使って、Xcode上で該当のアイコンを呼び出します。例えばSwiftUIの場合、Image(systemName: "コピーしたシンボル名")というコード一行でUIにアイコンを表示できます。またUIKitの場合でも、UIImage(systemName: "コピーしたシンボル名")でUIImageオブジェクトを取得し、それをUIImageViewなどに設定するだけで表示可能です。Interface Builder上で使いたい場合は、Storyboardの画像選択でシステムアイコンとしてその名前を指定することでも同様に表示できます。デザインで使用したのと同じSF Symbols名を指定することで、開発側でも全く同じアイコンが再現されます。

以上が、SF Symbolsのシンボルを見つけて実際のデザイン・開発に活かすまでの流れです。デザイナーと開発者がSF Symbolsという共通のリソースを介して作業することで、「デザインで見たアイコンと実装されたアイコンが違う」といった食い違いが起こりにくくなります。また、コード上でシンボル名を指定するアプローチは、アプリのテーマカラー変更やダークモード対応でも自動でアイコンの色が追随するなど、後述するカスタマイズ性の面でもメリットがあります。

XcodeでのSF Symbols利用法:UIKitおよびSwiftUIでシンボルを表示・カスタマイズする方法

ここでは開発者向けに、Xcode上でSF Symbolsを利用する具体的な方法を、UIKitとSwiftUIの場合に分けて説明します。いずれの場合も、非常に簡単なコードでシンボルを画面に表示し、必要に応じて見た目をカスタマイズできます。

● UIKitでのSF Symbols利用: UIKitでは、UIImageクラスのクラスメソッドUIImage(systemName:)を使ってシンボル名からアイコン画像を取得できます。例えば次のように記述します:

let image = UIImage(systemName: "star.fill")

上記のコードで"star.fill"というシンボル名に対応するUIImage(SF Symbolsの星の塗り潰しアイコン)が得られるので、それをUIImageViewimageプロパティに設定すれば画面にアイコンが表示されます。また、Interface Builder上でUIImageView等のImage項目を編集する際にも、プルダウンからSF Symbolsのシンボル名を直接選択可能です。一覧から目的のアイコン名(例えばstar.fill)を選べば、そのシンボルがUIImageViewにセットされます。

UIKitで表示されるSF SymbolsのUIImageはデフォルトでテンプレート画像として扱われます。これは画像の形状のみを示し色は塗りつぶされないモードで、UIImageView側で設定したtintColorで任意の色に着色されます。例えばimageView.tintColor = .systemBlueとすればアイコンが青色で描画されます。テンプレート画像として扱いたくない場合(マルチカラーのシンボルをそのままの色で表示したい場合など)は、UIImage生成時にwithRenderingMode(.alwaysOriginal)を指定することもできます。さらに、UIKitではUIImage.SymbolConfigurationを利用してシンボルのポイントサイズやウェイトを指定可能です。例えば:

let config = UIImage.SymbolConfiguration(pointSize: 40, weight: .bold) let image = UIImage(systemName: "star.fill", withConfiguration: config)

このようにすると、40ポイント相当の大きさで太字(Bold)ウェイトのstar.fillアイコンを取得できます。取得したUIImageをimageViewに設定すれば、大きく太いスタイルのアイコンが表示されます。このように、UIKitではシンボル名さえ分かればコード一行でアイコンを表示でき、付随するプロパティで色・サイズ・太さの調整も自在に行えます。

● SwiftUIでのSF Symbols利用: SwiftUIでは、さらに簡潔にシンボルを利用できます。Image構造体のイニシャライザImage(systemName:)にシンボル名を渡すだけで、そのシンボルが描画されます。例えば:

struct ContentView: View { var body: some View { Image(systemName: "star.fill") } }

上記のContentViewを表示すれば、星マークのアイコンが画面上に描画されます。SwiftUIではこのImage(systemName:)で得られるシンボルは通常のImageビューと同様に扱えるため、モディファイアでさまざまなカスタマイズが可能です。例えばフォントサイズを変更するモディファイア.font()を適用すればアイコンの大きさ(太さも含めて)を変更できますし、.foregroundColor()を適用すればアイコンの色を変更できます。実際に:

Image(systemName: "star.fill") .font(.system(size: 50, weight: .regular)) .foregroundColor(.orange)

このようなコードを書けば、50ポイントでオレンジ色に塗られた星アイコンが表示されます。SwiftUIではシンボルをテキストと同じ感覚でスタイリングできる点が非常に便利です。また、リストやボタンのラベルとして使用するLabelビューでもSF Symbolsを指定でき、Label("お気に入り", systemImage: "star.fill")のように記述すればテキストとアイコンが組み合わさったUIパーツを簡単に作成できます。

このように、UIKitおよびSwiftUIの両方でSF Symbolsは深い統合がなされており、わずかなコードの追加で統一感のあるアイコンを表示できます。次のセクションでは、これらシンボルの具体的なカスタマイズ方法(色・サイズ・太さの変更など)について詳しく説明します。

SF Symbolsを使ったカスタマイズ方法:シンボルの色・サイズ・太さなどを変更し、アプリのデザインに合わせる手法

SF Symbolsの利点は、単に豊富なアイコンが使えるだけでなく、それらのスタイルを柔軟にカスタマイズできる点にもあります。ここでは、シンボルの色・サイズ・線の太さ(ウェイト)などを変更し、アプリのデザインに調和させる具体的な方法を紹介します。

● 色のカスタマイズ: SF Symbolsのシンボルはデフォルトではモノクロ(単色)で表示され、UIKitではテンプレートイメージとしてtintColorで着色され、SwiftUIでは.foregroundColorで着色できます。したがって、任意の場面でアイコンの色を変えるのは非常に簡単です。例えばUIColor/Colorでブランドカラーを指定すれば、その色でアイコンが描画されます。ボタンをユーザーがタップしたときにアイコンの色を変える、といったインタラクションも、ボタンの状態に応じてtintColorforegroundColorを切り替えるだけで実現できます。また、複数の色で構成されたシンボル(マルチカラー対応のアイコン)をカスタマイズしたい場合は、SwiftUIなら.symbolRenderingMode(.palette)を指定して.foregroundStyle(Color1, Color2,...)で各レイヤーに色を当てたり、UIKitでもiOS 15+であればUIImage(symbolName:, paletteColors: [...])等のAPIで複数色を適用できます。例えば地図アイコンにブランドカラーを混ぜたグラデーションを適用するなど、創意工夫次第でリッチな表現が可能です。

● サイズのカスタマイズ: シンボルの大きさは、基本的にフォントサイズや画像ビューのサイズ設定によって自由に変更できます。デザインツール上ではテキストのフォントサイズを変えるのと同様にシンボルのサイズも拡大縮小できますし、コード上でもSwiftUIでは.font(.system(size:)).imageScaleを使って調整可能です。UIKitでも前述のUIImage.SymbolConfigurationでポイントサイズを指定したり、あるいは取得したUIImageを適切なサイズのUIImageViewに配置してcontentMode.scaleAspectFitにすればそのフレームに収まるようスケーリング表示されます。重要なのは、SF Symbolsのアイコンはベクターデータとして扱われているためどれだけ大きく表示しても滑らかであり、また小さいサイズでも潰れず視認性が確保されるよう作り込まれている点です。デザインの意図に合わせてアイコンのサイズを大胆に変えても品質が損なわれないため、安心してレイアウト調整に活用できます。

● ウェイト(線の太さ)のカスタマイズ: SF Symbolsは各シンボルごとに9段階のウェイトが用意されているため、アプリ内での見せ方に合わせてアイコンの太さを選べます。デザインツールでは文字の太さを変えるのと同様に、シンボルのフォントウェイトをLightやSemiboldに切り替えれば線が細くなったり太くなったりします。コード上でも、SwiftUIなら適用するフォントに.weight(.heavy)などを指定したり.bold()モディファイアを付ける方法がありますし、UIKitでもUIImage.SymbolConfiguration(weight:)で生成時に太さを指定できます。例えば警告を示すアイコンをより目立たせたい場合はBold以上の太いウェイトを使用し、逆に背景に溶け込ませたい装飾的なアイコンには細いThinウェイトを使う、といった調整が可能です。ウェイト違いでレイアウトが崩れることはなく、同じシンボルでも太さが変わるだけで印象が大きく変わるため、デザイン意図に応じたチューニングに活用できます。

以上のように、SF Symbolsのシンボルは色・サイズ・太さのいずれも柔軟に変更でき、しかもそれらの変更によってデザインの一貫性が損なわれないよう工夫されています。アイコン自体の形状は統一されつつも配色や大きさでアクセントを付けられるため、デザイナーにとって細かなニュアンスを表現しやすい素材と言えます。また、これらのスタイル変更はコーディング面でも簡潔に記述できるため、動的にテーマ色を変えたりユーザー設定でアイコンサイズを調節するような機能追加も容易です。SF Symbolsを使いこなすことで、アプリのアイコン表現をリッチにカスタマイズしつつ、Appleらしい統一感と使いやすさを両立できるでしょう。

オリジナルのSF Symbolsの作り方:テンプレートをSketchやIllustratorで編集してカスタムシンボルを作成する手順を解説

SF SymbolsにはAppleが用意した標準シンボルの他に、自分だけのカスタムシンボル(オリジナルアイコン)を作成してアプリに組み込むことも可能です。Appleはカスタムシンボル作成用のテンプレートやガイドラインを提供しており、それに従ってデザインすれば既存のSF Symbolsと調和したオリジナルアイコンを作れます。以下に、その手順を概説します。

  1. テンプレートのエクスポート: まずSF Symbolsアプリを使ってカスタムシンボルのテンプレートSVGをエクスポートします。SF Symbolsアプリで既存のシンボルの中からベースにしたいものを1つ選択し、メニューの「ファイル > カスタムシンボルとして書き出す…」を実行します。ダイアログが表示されたら任意の保存先を指定してエクスポートします。このときheart.svgのようにシンボル名がファイル名になります。出力されたSVGファイルには、シンボルデザイン用の座標ガイドやレイヤー構造などが含まれており、これがカスタムシンボル作成の土台となります。
  2. ベクター編集ツールでデザイン: 次に、エクスポートしたSVGファイルをAdobe IllustratorやSketchなどのベクターグラフィック編集ツールで開きます。ファイルを開くとアートボード上にガイドラインやシンボルの枠が表示されますので、その中で自由にオリジナルのパス(図形)を描きます。既存シンボルをベースにアレンジしても良いですし、一から独自デザインを描いても構いません。ただし、ガイドとなる枠(ビューアブルエリアやレイアウトガイド)からはみ出さないよう注意し、またレイヤー名や構造はテンプレートに沿った形で編集します。これは後でXcodeがシンボルとして解釈するために必要な情報です。
  3. 他ウェイト・サイズへの対応(必要に応じて): 単一のSVGファイルには基本的に1ウェイト(Regular相当)のデザインが含まれています。可能であれば、細いウェイト用や太いウェイト用に線の太さを変えたバージョンも設計しておくことで、完成したカスタムシンボルもウェイト切替に対応させることができます。しかし手動で9種すべて描くのは大変なので、必要に応じてIllustratorのオフセット機能で線を太らせた版を作る、あるいはフォント制作ツール(Glyphs等)を使って複数マスターの補間で各ウェイトを生成する、といった方法も検討します。まずは無理のない範囲で、オリジナルシンボルの基本形が美しく仕上がるよう調整しましょう。
  4. SVGの書き出し: デザインが完成したら、再びSVG形式で書き出します。Illustratorの場合は「書き出し > 書き出し形式…」からSVGを選び、オプションで「オブジェクトIDをレイヤー名にする」等テンプレート指定に沿った設定を行って保存します。Sketchの場合も同様にエクスポート時の設定を調整してください。このSVG書き出し工程を正しく行うことで、テンプレート準拠の情報(座標系やレイヤー名)が保持されたままになります。
  5. Xcodeプロジェクトへの導入: 完成したカスタムシンボルSVGをXcodeのプロジェクトに追加します。Xcodeを開き、プロジェクトのAsset Catalog(Assets.xcassetsなど)に先ほど書き出したSVGファイルをドラッグ&ドロップします。するとアセットカタログ内にそのSVGが新規イメージセットとして追加されます。特別な設定は不要で、そのままプロジェクトに組み込まれます。
  6. カスタムシンボルの使用: アセットに追加したオリジナルシンボルは、あとは通常のSF Symbolsと同様に使用できます。例えばUIKitならUIImage(named: "ファイル名")またはUIImage(systemName: "ファイル名")(※iOS 15以降)で読み込み、SwiftUIならImage("ファイル名")で表示できます。インターフェースビルダー上でも画像リソースとしてその名前で指定可能です。SF Symbolsアプリの標準シンボルと同じくウェイトやスケールの指定にも対応しており(設計次第ですが)、太さを変えても崩れにくいアイコンとして機能します。

以上がカスタムSF Symbols作成の大まかな手順です。自作となると多少手間はかかりますが、これによりAppleのデザイン体系に沿ったオリジナルアイコンをプロダクトに加えることができます。特に既存シンボルにないニッチなアイコンが必要な場合や、ブランド独自の意匠を盛り込みたい場合に有用です。もっとも、Apple自身が非常に多くのシンボルを提供しているため、まずはSF Symbolsの既存アイコンで目的を達成できないか確認するのがおすすめです。それでも見つからない場合の最終手段として、ここで紹介したカスタムシンボル作成にチャレンジしてみると良いでしょう。

資料請求

RELATED POSTS 関連記事