プログラミング言語の人気推移を調べると、媒体ごとに首位も上がり下がりの向きも違って戸惑うことがあります。順位がいい加減なのではなく、ランキングごとに「何を測っているか」が異なるためです。本記事ではシステム開発会社の視点から、出所の明確なTIOBE・PYPL・Stack Overflow開発者調査・GitHub Octoverseの4指標を突き合わせ、2026年10月時点の人気ランキングと、1980年代から現在までの順位の推移を整理します。PYPLの公開データから推移を自分で集計するPythonコードも載せるので、最新月の数値を手元で確かめられる構成です。最後に、推移データを目的別の言語選びへどうつなげるかを条件付きで示します。
まとめ:2026年のプログラミング言語の人気と推移の要点を先に整理
先に結論をまとめます。2026年のプログラミング言語の勢力図は、見る指標によって首位も推移の向きも変わります。
- 総合的な人気はPythonが首位:TIOBE(2026年9月版)とPYPL(2026年10月)の両方でPythonが1位です。ただしTIOBEでは前年同月から8.22ポイント下がり、PYPLでは2026年3月以降に急伸しており、向きが正反対です。
- 長期の推移ではJavaとC#が下がり続けている:TIOBEの長期表でJavaは2006〜2016年に1位、2026年は4位。PYPLのシェアも2016年10月の23.2%から2026年10月は13.0%です。
- GitHubではTypeScriptが初の首位:Octoverse 2025で、TypeScriptがPythonとJavaScriptを抜きました。
- 開発者の利用ではJavaScriptが12年連続1位:Stack Overflow 2026調査の利用率はJavaScript 62.0%、Python 58.0%です。
- Rustは2026年にTIOBEトップ10へ定着:2026年7月に初めて10位へ入り、9月版でも10位を保っています。
「2026年で一番人気の言語」は一つに定まりません。単月の順位より、複数指標で同じ向きの推移が出ているかを見るほうが判断を誤りません。以下で4指標の違い、長期の推移、注目言語の動向、選び方の順に見ていきます。
プログラミング言語ランキングと人気推移が指標ごとに食い違う理由
ランキングが媒体ごとに食い違う最大の理由は、測定対象がまったく異なるからです。代表的な4つの指標は、それぞれ次のものを測っています。
TIOBEは検索エンジン上での「言語名+programming」のヒット数、つまり世間の関心や話題の量を測ります(算出対象の検索エンジンと条件はTIOBEの定義ページに公開されています)。GitHub Octoverseは実際にコードを書いてコミットした開発者(コントリビューター)の数を数えます。Stack Overflow開発者調査は、世界中の開発者へのアンケートで「使った言語」「使い続けたい言語」を集計します。PYPLが測るのはチュートリアルがどれだけ検索されたか、すなわち学習需要です。関心・実コード・開発者の声・学習需要という軸の違いが、首位の入れ替わりを生むのです。
| 指標 | 測定対象 | 直近調査の首位 |
|---|---|---|
| TIOBE | 検索エンジンでの関心 | Python |
| GitHub Octoverse | コントリビューター数 | TypeScript |
| Stack Overflow | 開発者アンケート(使用) | JavaScript |
| PYPL | チュートリアル検索(学習) | Python |
推移を読むときは、この違いがさらに効いてきます。TIOBEとPYPLは毎月更新、Stack OverflowとOctoverseは年1回の調査です。月次の指標は短期の揺れが大きく、年次の調査は回答者の母数が年ごとに変わります。どれか一つを「正解」とせず、複数を重ねて見ることで実像に近づけます。
2026年の主要ランキングを4つの公開指標で比較した最新の順位表
TIOBE 2026年9月版の上位10言語と前年同月からの順位変動
TIOBEはオランダのTIOBE Softwareが2001年から毎月公開している、最も広く参照される人気指標の一つです。2026年9月版のTIOBE Indexでは、Pythonが17.76%で首位を維持しています。ただし前年同月比は−8.22ポイントで、2025年9月の25.98%から大きく下げました。2位はCで10.28%、C++が3位、Javaが4位、C#が5位、JavaScriptが6位と続きます。
| 2026年9月 | 2025年9月 | 言語 | 評価値 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1 | Python | 17.76% |
| 2 | 3 | C | 10.28% |
| 3 | 2 | C++ | 8.67% |
| 4 | 4 | Java | 7.54% |
| 5 | 5 | C# | 4.22% |
| 6 | 6 | JavaScript | 2.76% |
| 7 | 7 | Visual Basic | 2.55% |
| 8 | 11 | SQL | 2.16% |
| 9 | 13 | R | 1.69% |
| 10 | 18 | Rust | 1.34% |
1年で動いたのは下位です。SQLは11位から8位、Rは13位から9位、Rustは18位から10位へ上がりました。逆にGoは8位から12位、Delphi/Object Pascalは9位から13位へ下がっています。9月版の編集者コメントは、トップ10が安定している一方で20位前後の入れ替わりが激しいと述べ、Juliaのトップ20復帰を話題として取り上げた内容です。Juliaの位置づけはJulia言語とは|メリット・デメリットとPython比較・始め方を実務目線で解説で整理しています。TIOBEはあくまで「関心の量」を示す指標で、利用量や良し悪しを表すものではありません。順位は毎月変わり、C++とJava、SQLとRなどは僅差で前後するため、最新の数値は公式ページで確認してください。
GitHub Octoverse 2025の開発者数とTypeScript首位の関係
GitHubが毎年公開するOctoverse 2025は、プラットフォーム上の実際の開発活動を集計したレポートです。2025年版(対象期間は2024年9月〜2025年8月)では構造的な転換が起きました。2025年8月にTypeScriptがPythonとJavaScriptを抜き、初めて「最も使われた言語」の首位に立ったのです。月間コントリビューターは約264万人で前年比およそ66%増、Pythonは2位(約260万人・約48%増)でした。GitHubはこの変化を、AIエージェントによる開発支援と型付き言語の相性、主要フレームワークがTypeScriptを既定で生成するようになった流れに結びつけています。プラットフォーム全体では開発者が1.8億人を超え、この1年で約3,600万人が新たに加わりました。AI・データ分野ではPythonが依然として中心で、JavaScriptとTypeScriptを合わせたエコシステムの活動量はPython単独を上回ります。2026年版のOctoverseは2026年10月11日時点で未公開のため、本記事の数値は2025年版のものです。TypeScriptの基本はTypeScriptとは?型・型推論・型注釈の書き分けとJavaScriptとの違い【2026年版】で解説しています。
Stack Overflow 2026の言語利用率と2025年調査からの変化
Stack Overflow Developer Survey 2026のTechnology章では、言語の設問に14,099人が答えています。最も使われた言語はJavaScript(62.0%)で、12年連続の首位です。2位以下はSQL 58.4%、HTML/CSS 58.2%、Python 58.0%、Bash/Shell 51.3%、TypeScript 43.8%でした。
| 言語 | 2025年調査 | 2026年調査 |
|---|---|---|
| JavaScript | 66% | 62.0% |
| SQL | 58.6% | 58.4% |
| Python | 57.9% | 58.0% |
| TypeScript | 43.6% | 43.8% |
| Java | 29.4% | 27.6% |
| C# | 27.8% | 27.1% |
2025年調査ではPythonが前年から7ポイント増と単年で最大の上昇を記録しましたが、2026年は横ばいです。2025年版は177カ国・4.9万人超の回答、2026年版の言語設問は約1.4万人で、母数が大きく変わっている点は割り引いて読む必要があります。2025年版では「実際に使い、これからも使い続けたい」という称賛度(admired)でRustが72.4%で最上位、「これから使いたい(desired)」言語の首位はPython(39.3%)でした。2026年版の公開ページでは、この称賛度・希望度の表は確認できませんでした。
PYPLのチュートリアル検索シェアとPython一極集中の度合い
PYPLはプログラミング言語のチュートリアルがどれだけ検索されたかを集計する、学習需要寄りの指標です。2026年10月における世界全体のシェアはPythonが53.9%で、2位Javaの13.0%に4倍以上の差をつけています。3位以下はC/C++ 8.0%、R 3.9%、Objective-C 3.5%、JavaScript 2.8%と続き、学び始める人の多くがPythonを入り口にしている実態が読み取れる結果です。PYPLは月次の全データをGitHubリポジトリで公開しており、次章のように推移を自分で集計できます。
プログラミング言語の人気推移を1986年から2026年までの長期データで追う
ここからが「推移」の本題です。単月の順位では見えない、数年〜数十年単位の流れを2つのデータで確認します。
TIOBE長期順位表で見るPythonの躍進とJava・Cの後退
TIOBEは公式ページの「Very Long Term History」で、5年刻みの年間平均順位を公開しています。主要言語を抜き出すと次のとおりです。
| 言語 | 2026 | 2021 | 2016 | 2011 | 2006 | 2001 | 1996 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Python | 1 | 3 | 5 | 6 | 8 | 25 | 24 |
| C | 2 | 1 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 |
| C++ | 3 | 4 | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 |
| Java | 4 | 2 | 1 | 1 | 1 | 3 | 15 |
| C# | 5 | 5 | 4 | 5 | 7 | 13 | – |
| JavaScript | 6 | 7 | 7 | 10 | 9 | 9 | 20 |
| R | 9 | 11 | 17 | 27 | – | – | – |
Pythonは2001年の25位から一度も順位を落とさずに1位まで上がりました。Javaは2006〜2016年の3回連続1位から、2021年2位、2026年4位と下がっています。Cは1986年から2001年まで1位を続け、2026年も2位で、40年にわたり上位を外れていません。Rは2011年の27位から2026年の9位まで上がり、データ分析需要の伸びと重なります。2001年以前の値はWeb検索ではなくUsenetの投稿数に基づくため、古い年ほど比較の精度は下がります。年間で評価値の伸びが最も大きい言語に贈られる「Programming Language of the Year」は、2024年がPython、2025年がC#でした。
PYPLの年次シェア推移で見る2016年から2026年の変化
PYPLの公開データから、毎年10月における世界全体のシェアを並べました(次節のコードで集計した値・2026年10月時点のデータ)。同じ月どうしで比べているので、季節による検索量の揺れは除かれています。
| 言語 | 2016年 | 2020年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|---|---|
| Python | 14.2% | 30.7% | 29.3% | 29.4% | 53.9% |
| Java | 23.2% | 16.3% | 15.2% | 14.0% | 13.0% |
| C/C++ | 7.4% | 5.8% | 6.7% | 11.5% | 8.0% |
| JavaScript | 7.6% | 8.0% | 8.1% | 6.4% | 2.8% |
| C# | 8.8% | 6.4% | 6.6% | 4.3% | 1.5% |
| Rust | 0.3% | 1.0% | 2.6% | 2.8% | 1.6% |
| Go | 0.4% | 1.4% | 2.1% | 1.3% | 0.5% |
2016〜2020年にPythonがJavaを抜き、2020〜2025年は約29〜31%で横ばいでした。動きが変わったのは2026年です。月次で見ると2026年2月の30.7%から3月34.7%、6月45.1%、10月53.9%と上がり続けています。同じ期間にJavaScriptとC#のシェアは半分以下になりました。PYPLは合計100%の取り合いなので、Pythonが伸びた分だけ他言語が縮んで見える点に注意が要ります。
PYPLの公開データから言語の人気推移をPythonで集計する手順
PYPLの全データは、GitHub上のAll.jsにJavaScriptの配列として置かれています。2004年6月から最新月までを対象とした世界全体のシェアが1か月1行で入っているため、ダウンロードして整形すれば任意の言語・期間の推移を取り出せます。
標準ライブラリだけでAll.jsを取得し年ごとのシェアを出すコード
Python 3.9以降なら追加パッケージなしで動きます。pypl_trend.pyとして保存し、python pypl_trend.pyで実行します。
# pypl_trend.py : PYPLの公開データから言語シェアの推移を年ごとに出す
import re
import urllib.request
URL = "https://raw.githubusercontent.com/pypl/pypl.github.io/master/PYPL/All.js"
TARGETS = ["Python", "Java", "JavaScript", "C/C++", "C#", "TypeScript", "Rust", "Go"]
js = urllib.request.urlopen(URL, timeout=30).read().decode("utf-8")
# 見出し行(言語名の並び)を取り出す
header = re.search(r"\['Date',(.*?)\]", js, re.S).group(1)
langs = re.findall(r"'([^']+)'", header)
# 各月の行: [new Date(年,月,1),値,値,...] ※月は0始まり(JavaScriptのDate仕様)
rows = {}
for y, m, vals in re.findall(r"\[new Date\((\d+),(\d+),1\),([^\]]+)\]", js):
rows[(int(y), int(m) + 1)] = dict(zip(langs, map(float, vals.split(","))))
latest = max(rows)
print("最新月:", latest)
# 毎年、最新月と同じ月の値を並べる(季節変動をそろえるため)
years = [y for y in range(2016, latest[0] + 1) if (y, latest[1]) in rows]
print("言語".ljust(12) + "".join(str(y).rjust(8) for y in years))
for lang in TARGETS:
line = "".join(f"{rows[(y, latest[1])][lang] * 100:7.1f}%" for y in years)
print(lang.ljust(12) + line)
2026年10月11日に実行すると、先頭に最新月: (2026, 10)と出て、前章の表の値が年ごとに並びます。TARGETSに"Kotlin"や"Swift"を足せば、ほかの言語も同じ形で出せます。言語名はAll.jsの見出し行の表記に合わせてください(C言語とC++は"C/C++"でひとまとめです)。
集計で詰まりやすいJavaScriptの月表記と重複行の扱い
All.jsの日付はnew Date(2026,9,1)のようにJavaScriptのDate形式で、月が0始まりです。9は10月を指すため、コードではint(m) + 1で補正しています。補正を忘れると1か月ずれた表になり、前年同月比を取ったときに季節の揺れが混ざります。もう一点、2025年と2026年の1月は行が2本ずつ入っていて、それぞれの値はわずかに異なる数値です。上のコードは辞書へ後から入った行で上書きするので、同じ月に2行あれば後ろの値が残ります。月次の折れ線を描くときは、重複月を平均するか後ろを採るかを決めてから集計すると、グラフに不自然な段差が出ません。
2026年にPythonの人気推移が指標で正反対になった理由の読み方
2026年の推移で最も判断に迷うのは、PythonがTIOBEでは前年同月比−8.22ポイントと大きく下げ、PYPLでは29.4%から53.9%へほぼ倍増している点です。同じ言語の人気が同時に上下することはありません。違うのは測り方です。
TIOBEは「Python programming」のような検索のヒット件数を、PYPLは「Python tutorial」のような検索の比率を見ています。どちらもGoogleなど外部の検索データに依存し、検索エンジン側の集計の変化を受けます。1年で評価値が3割下がる、あるいはシェアが倍になるといった動きは、言語の実需が同じ速さで変わったとは考えにくい幅です。実際、年1回の開発者調査であるStack Overflowでは、Pythonの利用率は2025年の57.9%から2026年の58.0%とほぼ動いていません。
実務ではこう扱います。月次指標の急変は、年次の開発者調査と同じ向きに動いたときだけ「人気の変化」と読む。2026年のPythonは、上位2位以内という位置は4指標中3指標で一致していますが、急伸と急落はどちらも調査側で裏づけられていません。したがって「Pythonの人気が倍増した」「Python離れが始まった」のどちらも、2026年10月時点のデータからは言い切れません。
2026年に注目すべき言語トレンドと各言語の推移を開発者視点で整理
指標横断で見えてきた、2026年に押さえておきたい主役級の言語を、開発現場の視点で整理します。
Python:AI・データ分析でTIOBEとPYPLの首位を保つ理由
PythonはTIOBEとPYPLで首位、Stack Overflow 2025では最も望まれる言語と、関心・学習・希望の各面でトップを占めます。AI・機械学習・データ分析の主要ライブラリが集中しており、この分野に関わるなら最有力の選択肢です。文法がシンプルで学習コストが低く、初学者の入り口としても引き続き推奨されます。言語自体も変わり続けており、実行速度に関わる最新動向はPython 3.14のJITコンパイラとは?有効化の手順と実測、フリースレッド版と新機能で確認できます。
TypeScript:GitHub首位とStack Overflow利用率43.8%
GitHubで初の首位に立ったことは、Web開発の標準が「型のあるJavaScript」へ移ったことを象徴しています。大規模なコードベースでも安全に保守でき、AIが生成したコードの型エラーを早期に検知できる点が、エージェント時代に評価されています。Stack Overflowの利用率も2025年43.6%、2026年43.8%と高い水準で安定しました。コンパイラをGoで書き直したTypeScript 7の動向は、TypeScript 7とは?Go製ネイティブコンパイラtsgoで最大10倍高速化|RC公開と移行の要点【2026年最新】で詳しく扱っています。
Rust:TIOBEで18位から10位へ上がった安全性と性能の評価
Rustは開発者の称賛度で首位を続け、TIOBEでも2026年7月に初めてトップ10入りし、9月版でも10位を保っています。前年同月の18位から8つ順位を上げた計算です。ガベージコレクションに頼らずメモリ安全性を確保しつつ、CやC++に匹敵する性能を出せる点が支持の理由です。重要インフラのメモリ安全化を求める政策的な後押しもあり、システムソフトウェアやクラウド基盤、セキュリティ領域で採用が広がっています。人気の理由とできることはRustとは?特徴・人気の理由・できることを徹底解説(プログラミング言語)に、開発を支えるツールチェーンはCargo(Rust)とは?インストールと使い方・主要コマンド一覧にまとめています。
Go:TIOBEで12位に下げても国内の提示年収は3年連続1位
Goはシンプルな構文と並行処理性能から、サーバーサイドやクラウドネイティブな開発で定番の地位を築いています。TIOBEでは2025年9月の8位から2026年9月は12位へ下げましたが、日本ではpaizaの調査で提示年収が3年連続で1位です。需要に対して人材が相対的に少なく、検索上の人気と市場価値が一致しない典型例といえます。導入から動かすまでの手順はGo言語とは|1.27系の導入からHTTP APIを動かすまでの実装入門で、並行処理の中核はゴルーチン(Goroutine)とは?Go言語の並行処理を支える軽量スレッドの仕組みと使い方で解説しています。
JavaScript・Java・C#・SQL:順位を落としても求人で強い定番言語
派手なトレンドではありませんが、求人市場で長く厚い需要を持つのがこの4言語です。JavaScriptはWebの土台であり、Javaは大企業の基幹システムで、C#は業務システムやUnityによるゲーム開発で根強く使われています。SQLはTIOBEで11位から8位へ上がり、Stack Overflowでも58.4%と2位です。データベースを扱う開発ではどの言語を選んでも併用するため、基礎はSQLとは?文の種類(DDL・DML・DCL)と実行順序・RDBMS方言を実装目線で解説で押さえておくと遠回りになりません。JavaとC#は長期推移では下がっていますが、調査上の人気と実際の求人の多さは一致しません。
言語の選び方|人気推移を学習・キャリア・業務開発の目的別に使う指針
ランキングは現在地を知る材料であって、選ぶ基準そのものではありません。最初に決めるべきは「何を作りたいか」「何を達成したいか」です。目的が定まれば、候補は自然に絞られます。
学習目的・初学者がPythonかJavaScriptから入る場合の判断基準
挫折しにくさを優先するならPythonが第一候補です。PYPLで半数を超えるシェアは、それだけ日本語・英語の学習教材が多いことを意味します。Web制作に興味があるなら、JavaScript(と、その延長としてのTypeScript)から入るのが実践的です。どちらを選んでも、変数・条件分岐・関数・データ構造という基礎は次の言語へ持ち越せます。
業務・キャリアでpaizaの求人数比率と提示年収を見比べる方法
就職・転職を見据えるなら、調査上のトレンドだけでなく求人の実数を確認しましょう。トレンド上位のRustやGoは需要に対し人材が少なく単価が高い一方、案件総数ではJava・C#・JavaScript・SQLといった定番が依然として多いのが実情です。「将来性の高い言語」と「今すぐ仕事が多い言語」を分けて考えると判断を誤りにくくなります。
日本市場の実需は、paizaの「プログラミング言語に関する調査(2025年版)」の企業ニーズ(求人数比率)にも表れています。求人数では定番のWeb・業務系言語が上位を占めます。
| 順位 | 言語 | 求人数比率 |
|---|---|---|
| 1 | JavaScript | 14.4% |
| 2 | Java | 13.9% |
| 3 | PHP | 11.0% |
提示年収トップのGo(723万円)はこの求人数ランキングのTOP10外で、「求人は少ないが単価は高い」というGoの特性を裏づけています(出典:paiza「プログラミング言語に関する調査(2025年版)」)。
用途別の選定目安とモバイル・Web・基幹システムの開発言語の対応表
用途が明確なら、次の対応関係が出発点になります。
| 目的・用途 | 主な言語 |
|---|---|
| AI・データ分析 | Python |
| Webフロント | TypeScript・JavaScript |
| 業務・基幹システム | Java・C# |
| クラウド・インフラ | Go・Rust |
| モバイルアプリ | Kotlin・Swift |
| 高性能・ゲーム | C++・C# |
Androidアプリの第一候補であるKotlinは、Javaとの互換性を保ったまま書き換えが進んだ言語です。現在の版と移行の論点はKotlinとは?Javaとの違いとK2コンパイラ・2.4系の現在地を実装者目線で解説で整理しています。Webアプリでは言語より先にフレームワークで開発体制が決まることも多く、その比較はWebアプリケーションフレームワークとは?主要フレームワーク比較と選び方【2026年版】が参考になります。
人気推移で開発言語を決めてよい場面と見送るべき場面の判断基準
人気推移のデータを、個人の学習ではなく業務システムの開発言語の決定に使う場面を考えます。結論から言えば、推移データは「候補から外す理由」には使えるが、「採用する理由」の主役にはならないというのが当社の立場です。
推移を採用判断に使ってよいのは、次の条件がそろうときです。複数の指標で5年以上同じ向きに動いている、国内の求人数でも上位にいる、の2点です。たとえばJavaはTIOBEで1位から4位へ下がっていますが、paizaの求人数比率は2位で、10年単位で保守要員を確保できる見込みが立ちます。基幹システムのように10年以上使い続けるものなら、Javaを外す理由にはなりません。
逆に、単月の急上昇や1年分の伸びだけを根拠に新しい言語を採るのは見送ります。2026年のPYPLでPythonが倍増したように、月次指標は1年でも大きく振れる性質のものです。社内に経験者がいない言語を推移の勢いだけで選ぶと、採用・引き継ぎ・保守のたびに外部人材を探すことになり、開発費より運用費が重くなります。RustやGoのように単価の高い言語は、人材が確保できる見込みを先に立ててから採用するのが安全です。
社内システムや業務アプリをどの言語・フレームワークで作るか決めかねている場合は、要件と保守体制から言語を逆算するほうが確実です。一創の業務用・Webアプリ開発では、要件定義と技術選定の段階から相談を受けています。開発手法全体の変化はシステム開発の最新トレンド2026年:AI駆動開発・ローコード・内製化で変わる現場にまとめています。
言語選定でランキングと人気推移を鵜呑みにしないための4つの注意点
最後に、ランキングと推移を読むうえでの落とし穴を整理します。第一に、指標ごとに測定対象が違うため、首位が違っても矛盾ではありません。複数を重ねて傾向をつかむのが正解です。第二に、ほとんどの指標はグローバルなデータであり、日本国内の求人事情とはずれが生じます。国内のキャリアを考えるなら、paizaやレバテックなど国内媒体の調査も併せて確認しましょう。第三に、「話題の言語」と「稼げる/仕事が多い言語」は別物です。今のトレンドが数年後も続くとは限らないため、目的を起点に選ぶ方が、結果的に学び直しや手戻りが少なくなります。第四に、推移を比べるときは同じ月どうし・同じ指標どうしで比べます。TIOBEの評価値とPYPLのシェアは単位も母数も違うため、数字を直接並べて増減を論じることはできません。
プログラミング言語の人気推移とランキングでよくある質問(FAQ)
人気推移とランキングについて、検索の多い質問に回答します。
2026年で最も人気のプログラミング言語は何ですか?
指標によって異なります。検索ベースのTIOBE(2026年9月版)と学習需要のPYPL(2026年10月)ではPythonが首位、実際の開発活動を測るGitHub Octoverse 2025ではTypeScriptが首位、開発者調査のStack Overflow 2026ではJavaScriptが利用率62.0%で首位です。総合的に見ると、4指標中3指標で上位2位以内に入るPythonが「最も広く人気」と言える状況です。
プログラミング言語の人気はこの10年でどう推移しましたか?
最も大きな変化はPythonの上昇とJavaの後退です。PYPLの10月のシェアで比べると、Pythonは2016年の14.2%から2026年の53.9%へ、Javaは23.2%から13.0%へ動きました。TIOBEの長期順位でもJavaは2016年の1位から2026年の4位、Pythonは5位から1位です。同じ期間にRとRustが順位を上げ、C#とJavaScriptはPYPLのシェアを落としています。
Pythonの人気は2026年に下がっているのですか?
指標によって逆の動きが出ています。TIOBEでは2025年9月の25.98%から2026年9月の17.76%へ下がり、PYPLでは2026年2月の30.7%から10月の53.9%へ上がりました。開発者調査のStack Overflowでは利用率が57.9%から58.0%とほぼ横ばいです。月次指標の急変は検索データ側の変化を含むため、2026年10月時点では人気が上がった・下がったのどちらとも言い切れません。
ランキングが媒体ごとに違うのはなぜですか?
測定している対象が異なるためです。TIOBEは検索の関心、GitHubはコントリビューター数、Stack Overflowは開発者アンケート、PYPLはチュートリアル検索を測っています。軸が違えば首位も変わるため、複数の指標を組み合わせて読むのが適切です。推移を見るときも、同じ指標の同じ月どうしで比べてください。
日本で需要が高い言語はどれですか?
paizaの2025年版調査では、求人数比率の上位はJavaScript(14.4%)・Java(13.9%)・PHP(11.0%)で、定番のWeb・業務系言語が並びます。提示年収ではGoが723万円で3年連続1位です。世界の人気推移ではJavaやPHPが下がっていても、国内の求人では上位にいるため、キャリアの判断には国内調査を併せて使ってください。
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