Starlink Directの仕組みと周波数|au・ドコモ・ソフトバンク3社の料金と対応機種

圏外の山中で電波表示が「SpaceX – au」に変わり、SMSが届く。これを実現しているのがStarlink Directです。専用の衛星電話ではなく、いま持っている端末がそのまま衛星につながる点が従来の衛星通信と決定的に違います。2026年に入ってソフトバンク(4月10日)とドコモ(4月27日)も提供を開始し、国内3キャリアが同じStarlink衛星を使う構図になりました。この記事では、衛星に載せたLTE基地局という仕組み、日本で使われている周波数とPLMN、3社の料金差、イオンモバイルなど他社回線から使う方法までを整理します。

まとめ

Starlink Directは、高度約340kmの低軌道衛星にLTE基地局(eNodeB)を搭載し、地上のスマートフォンから「非常に遠い基地局」として見せる技術です。端末の改造は不要で、必要なのは対応機種・最新ソフトウェア・対応SIMの3点だけです。

日本の周波数はKDDIが免許を持つ2GHz帯で、上り1920〜1925MHz/下り2110〜2115MHzの5MHz幅ペア。衛星はPLMN ID「440-55」を報知しており、圏外かつ空が見える場所で端末が自動的にこの衛星網へ切り替わります。「衛星に自動接続しました」の通知は、その切り替えが起きた合図です。

できることはテキスト送受信、対応アプリのデータ通信、位置情報の共有、緊急速報の受信まで。音声通話は未対応で、対応アプリを使った音声・ビデオ通話もできません(2026年5月時点のau公式表記)。110・119・118への発信も不可ですが、KDDIはこれを補うテキストベースの「au Starlink Direct SOS」とSOSセンター(24時間365日、緊急通報受理機関へ連携)を用意しています。

料金はau・ドコモ・ソフトバンクの対象プランなら追加費用なし。UQ mobileは申込から3か月0円、以後550円(コミコミプランバリュー等は無料)。イオンモバイルなど他社回線のユーザーは「au Starlink Direct専用プラン+」を副回線として契約すれば使えます(3か月0円、以後1,650円)。以下、仕組み・速度・3社比較・設定・他方式との違い・法人利用の判断まで順に見ていきます。

衛星がLTE基地局になるStarlink Directの仕組み

高度340kmの衛星に載ったeNodeBと直径50kmのビーム

Starlink Directに使われるDirect to Cell対応衛星は、通常のStarlink衛星(高度約550km)より低い高度約340kmを周回します。この衛星には、地上の基地局と同じLTEのeNodeB(基地局装置)が搭載されています。端末のベースバンドから見れば、衛星は「はるか遠くにある普通のLTE基地局」でしかありません。だからこそ市販のスマートフォンが、ソフトウェアとSIMの設定だけで衛星につながります。

1基の衛星がフェーズドアレイアンテナで作るビームは、地上で直径およそ50km。最大256ビームを同時に形成できるとされます(ケータイWatchの藤岡雅宣氏による技術解説)。このセルが秒速約7.7kmで地上を移動していくため、1つのビームが同じ場所を照らす時間は数分しかありません。直径50kmのセルを多数の利用者が5MHz幅で共有する設計であり、地上基地局のようにセルあたりの容量を厚くできない点が、後述する速度制約の根本原因です。

方式としては、3GPPの4G仕様に準拠した地上のLTEを、衛星向けに独自拡張してそのまま載せたものです。Rel-17で標準化されたNTN(非地上系ネットワーク)に準拠しているわけではありません。米国ではFCCの制度であるSCS(Supplemental Coverage from Space、宇宙からの補完的カバレッジ)の枠組みで運用されています。既存のLTE仕様の延長であることが、端末側の対応を一気に広げられた理由です。

日本の周波数は2GHz帯・上り1920-1925MHz/下り2110-2115MHz、PLMNは440-55

「starlink direct 周波数」で調べる人がまず知りたいのは、どの帯域を使っているのかという点でしょう。日本ではSpaceXが新たに電波を確保したのではなく、KDDIが免許を持つ2GHz帯の一部を衛星側に使わせています。具体的には上り1920〜1925MHz、下り2110〜2115MHzの5MHz幅ペアです。米国のT-Mobile向けにはPCS 1900MHz帯が使われており、国ごとに提携キャリアの保有帯域を借りる形になります。

項目
上り 1920〜1925MHz
下り 2110〜2115MHz
帯域幅 5MHz(ペア)
PLMN ID 440-55
衛星高度 約340km
ビーム直径 約50km

PLMN ID(事業者識別番号)の440-55は、KDDIが衛星直接通信用に新たに取得したものです。440が日本のMCC、55がMNCにあたります。衛星はこのIDを報知チャネルで流し、端末は内蔵のPLMNリストと照合して接続します。端末の表示が「SpaceX – au」「440-55」「KDDI_55」などと機種やSIMによって変わるのは、この識別子の表示ルールが端末側の実装に依存するためです。

秒速7.7kmの衛星に追随するドップラー補正

低軌道衛星は秒速約7.7km(時速約2.7万km)で飛ぶため、電波の周波数がドップラー効果で最大10kHz程度ずれます。地上の基地局しか想定していない一般のスマートフォンは、このずれを自力で吸収できません。そこで衛星側が軌道情報とセルの地理的位置関係から必要なずれ量を計算し、送信する周波数を補正します。端末を一切改造せずに衛星と同期できる中核の工夫がこれです。往復の伝搬遅延も、地上基地局向けのタイミング制御を拡張して吸収しています。

許可制の対応アプリと5MHz幅が決める通信速度

対応アプリは許可制、動画やブラウジングは想定外

Starlink Directのデータ通信は、どのアプリでも自由に使えるわけではありません。キャリアが許可したアプリだけが衛星経由の通信を行える許可制(ホワイトリスト方式)です。KDDIはApple製の「マップ」「天気」「メッセージ」、X、登山アプリのYAMAPやヤマレコ、防災アプリの特務機関NERV防災などを対象とし、提供開始時の19アプリから公式一覧を随時拡大しています。ソフトバンクはLINE・PayPay・Yahoo! JAPANなどを対象に含めます。対象は追加・変更されるため、山に入る前に各社の対応アプリ一覧で最新の状況を確認してください。

速度が公表値として示されないのは、5MHz幅のLTEキャリアを直径50kmのセルで共有する構造上、実効速度が接続人数と衛星位置で大きく変わるためです。地上の4G/5Gと同じ感覚での動画視聴や重いWebブラウジングは成立しません。テキスト、位置情報、軽量なAPIリクエストに限って使う前提の設計です。遅延も地上回線より揺らぎがはるかに大きく、Pingスパイクの定義と通常のレイテンシ変動との明確な相違点で扱った「平均値では見えない変動」がそのまま当てはまります。

音声通話・110/119が使えない理由と、代替となるSOS経路

ここは誤解が多いので、はっきり書きます。電話アプリの音声通話は未対応で、対応アプリを使った音声・ビデオ通話もできません。au公式は「音声通話は未対応(2026年5月時点)」と明記しています。110・119・118への緊急通報も同様に不可。技術的に不能というより、衛星の高速移動によるハンドオーバーの瞬断とパケット遅延の変動が、音声通話に法令上求められる品質水準を満たさないという理由によります。「アプリ経由なら衛星で通話できる」という説明を見かけますが、誤りです。

その代わりKDDIは、テキストベースの救助要請経路として「au Starlink Direct SOS」を用意し、圏外からの通報を受ける「au Starlink Direct SOSセンター」を2026年5月28日に新設しました。24時間365日体制で、受けた通報を緊急通報受理機関へ連携します。圏外での遭難・事故に備えるなら、「衛星で119番に電話する」のではなく「衛星経由でSOSを送り、SOSセンターが通報を引き継ぐ」という手順を理解しておくことが実質的な備えになります。

au・ドコモ・ソフトバンク3社の提供状況と料金

衛星は3社とも同じ、違うのは料金・対応機種・対応アプリ

「starlink ソフトバンク 違い」で出てくる情報の多くが曖昧なままなので、結論を先に書きます。KDDIもソフトバンクもドコモも、使っている衛星はすべて同じSpaceXのDirect to Cell衛星です。衛星側の性能差はありません。差が出るのは、各社が衛星に使わせる周波数、対応機種の数、許可するアプリ、そして料金です。「どのキャリアの衛星が高性能か」という比較軸は存在しない、と理解しておけば選択を誤りません。

キャリア/回線 開始日 料金 備考
au 2025年4月10日 当面無料 国内初(2025年開始)・ローミング先行
ソフトバンク(対象プラン) 2026年4月10日 追加料金なし 申込不要
ワイモバイル(対象プラン) 2026年4月10日 追加料金なし シンプル/シンプル2/シンプル3
ワイモバイル他プラン/LINEMO 2026年4月10日 2026年7月1日から1,650円 スマホプラン/4G-Sプラン等
docomo 2026年4月27日 当面無料 全プラン・データ消費対象外
UQ mobile 3か月0円→550円 対象プランは0円
他社回線・MVNO 3か月0円→1,650円 専用プラン+(1GB付)

先行したKDDIは国際ローミングも広げており、米国(2026年3月4日)、カナダ(2026年6月)に続き、フィリピン(2026年9月予定)、ニュージーランド(2026年内予定)へ拡大する計画です。海外の山岳地帯や離島でも同じ仕組みが使える点は、現状ではau系の優位点になります。ドコモは対応機種84機種(うちGalaxyが30機種でメーカー別最多)と幅が広く、データ容量の消費対象外である点も分かりやすい設計です。ソフトバンク系は7月から一部プランが有料オプション化された点に注意してください。

イオンモバイル等のMVNOで使う手段は、副回線の専用プラン+だけ

まず前提として、イオンモバイル自体は衛星通信サービスを提供していません。イオンモバイル、QTモバイル、ANAモバイルといったMVNOを契約している場合、その回線のままStarlink Directを使うことはできません。衛星側はキャリアのPLMNとSIMを見て接続を許可するため、MVNOのSIMでは衛星網に入れないからです。ここを勘違いしたまま山に入ると、いざというとき圏外のままになります。

方法はあります。KDDIの「au Starlink Direct専用プラン+」を、いま使っている回線に追加する形(副回線)で契約することです。物理SIMでもeSIMでも申し込めるため、デュアルSIM対応端末なら、普段はイオンモバイルの回線でデータ通信を使い、圏外になったときだけau側のSIMが衛星につながる運用ができます。料金は申込から3か月0円、4か月目以降は月額1,650円で、au 5G/4G LTEエリアで使える1GBのデータが付きます(UQ mobileの対象外プラン利用者は割引適用で550円)。povo2.0のユーザーも同様に別SIMでの契約になります。

年に数回しか山に入らない人にとって1,650円×12か月は割高です。逆に、登山・釣り・林業・災害対応など圏外に入る頻度が高い人や、キャリアを乗り換えたくない法人端末には副回線として持たせる価値があります。判断軸は「使う回数」ではなく「圏外で連絡が取れない時間が生まれたときの損失」です。

対応機種の確認と衛星モードの設定・オンオフ

iPhone/Androidの対応条件と衛星モードの設定手順

利用条件は、対応機種であること、最新ソフトウェアに更新していること、対応SIM/eSIMであることの3つです。対応機種はiPhoneならiPhone 13以降の21機種(iPhone SEは対象外)、AndroidはGalaxy・AQUOS・Xperiaなど比較的新しいモデルが対象で、au全体では2026年6月時点で90機種まで広がっています。同じ機種でもキャリアによって対応時期や使える機能の範囲が異なる場合があるため、必ず各社の対応機種一覧で型番を確認してください。

設定は「衛星モード」という独立したスイッチを入れる作業ではなく、実質はSIMプロファイルの更新が本体です。iPhoneはiOSを最新にし、SIMのキャリア設定アップデートを適用すれば準備が整い、圏外になった時点で自動的に衛星へ切り替わります。iOSの更新でつまずいた場合はiOS 26.4.1の不具合と修正内容|音量問題・iCloud同期・対応機種とアップデート可否が参考になるはずです。Androidも同様にOSとキャリア設定を最新化すれば既定で有効になり、機種によっては「設定」>「ネットワークとインターネット」>「モバイルネットワーク」の階層に「衛星接続」「衛星経由の通信」といった項目が現れ、ここからオン/オフを切り替えられます。Android 17(API 37)正式リリース|いつ・対応機種・ART/新機能を総まとめ【2026年6月】のようなOSのメジャー更新でキャリア機能の対応状況が変わることもあるため、更新後に一度は接続要件を確認しておくと安全です。

「衛星に自動接続しました」の通知と、屋内で使えない理由

圏外エリアで空が開けた場所に立つと、端末が自動的に衛星を捕捉し「衛星に自動接続しました」という通知が出ます。これは追加料金が発生した合図ではありません。対象プランであれば通知が出ても課金は増えず、他社回線ユーザーの専用プラン+も月額固定です。接続中はアンテナ表示が衛星アイコンと「SpaceX – au」等の事業者名に変わります。

次の状況では接続できません。いずれも仕様であり、故障ではありません。

  • 屋内・車内・地下(衛星の電波は建物を透過しない。空が直接見える必要がある)
  • 樹木が密に覆う森林内や切り立った谷底(上空の視界が遮られる)
  • 地上のLTE/5Gがわずかでも入る場所(圏外にならない限り衛星へ切り替わらない)

衛星を探し続ける動作はバッテリーを余分に消費します。長時間圏外にいるなら、必要なときだけ機内モードを解除する運用のほうが電池は持ちます。接続確立まで数分かかること、メッセージの送達に時間差が出ることも前提に組み込んでおくべきです。

楽天・AST SpaceMobile、HAPS、Apple衛星機能との違い

HAPS(高度20km)とStarlink Direct(高度340km)の役割分担

「haps スターリンク 違い」で問われるのは、高度と機体の違いです。HAPS(成層圏プラットフォーム)は高度約20kmに無人機や飛行船を滞空させる方式で、340kmの低軌道衛星より地上に近いぶん電波が強く、1機で長時間同じ地域を覆えます。反面、機体を地域ごとに配備する必要があり、全国・全海域を一気にカバーすることはできません。ドコモ(NTT陣営)は2026年の商用化を目標に実証を進め、ソフトバンクは2026年のプレ商用を経て2027年以降の本格展開を掲げています。当面の広域な圏外対策はStarlink Direct、特定エリアの面的な補完はHAPS、という役割分担で捉えるのが実態に合っています。

楽天/AST SpaceMobileとAppleの衛星機能

3キャリアがStarlinkに揃うなか、楽天モバイルだけが米AST SpaceMobileと組み、2026年第4四半期の国内商用化を目指しています。ASTのBlueBird衛星は1基あたりのアンテナ面積が桁違いに大きく、テキストにとどまらないブロードバンド(動画・通話)を狙う点がStarlink Directとの本質的な違いです。ただし2026年7月時点で国内サービスは未提供であり、「速い方式がすでにある」わけではありません。実サービスが始まるまでは比較対象になりません。

Appleの衛星機能は、Globalstarの衛星を使ってiPhone単体で動く点がキャリア方式と異なります。日本では緊急SOS、「探す」の位置共有に加え、2025年12月から「衛星経由のメッセージ」も提供され、iPhone 14以降・iOS 18以降なら標準のメッセージアプリで衛星経由のやり取りができます。キャリアのSIMに依存しないのが強みですが、使えるのは標準アプリの範囲で、YAMAPやLINEといったサードパーティアプリのデータ通信は対象外です。日常的に使うアプリまで含めて圏外で動かしたいならStarlink Direct、iPhone標準のメッセージと救助要請で足りるならApple単体、という住み分けになります。

法人がStarlink Directを業務利用するときの判断基準

法人利用では、Starlink Directを「通信手段」ではなく「連絡が途絶しないための最後の一本」として位置づけるのが正しい見方です。5MHz幅・許可制アプリ・音声通話不可という制約を踏まえれば、業務システムの端末をこの回線で動かすことは想定できません。

導入を勧められるのは、屋外の巡回・保守を行う要員が地上網の圏外に入る場合(送電線、林業、河川・砂防、離島設備)と、災害で基地局が損壊しても安否確認の経路を残す必要がある場合です。逆に、都市部の営業端末や在宅勤務端末に横並びで付ける意味はほぼありません。地上網が入る場所では衛星に切り替わらないため、コストだけが積み上がります。

運用面で決めておくことは2つです。ひとつは、衛星経由で使うアプリをキャリアの対象アプリ一覧に合わせて事前に決め、MDMで配布しておくこと。圏外になってから対応アプリを探すのでは間に合いません。もうひとつは、音声通話と110/119が使えない前提で連絡手順を書き換えることです。「圏外時は119番」ではなく、「圏外時はSOS機能または対応メッセージアプリで位置情報付きの連絡を送り、本社が代理で通報する」という具体的な手順に落とさなければ、この回線は緊急時に機能しません。

Starlink Mobileへの進化と今後の見通し

SpaceXは衛星直接通信の事業ブランドを「Starlink Mobile」として整理しており、ドコモの発表資料でもこの名称が使われています。将来の帯域を左右するのがスペクトラムの確保で、FCCは2026年5月、SpaceXがEchoStarから中帯域の周波数を取得することを承認しました。内訳はAWS-4の40MHz、対になっていないAWS-3の15MHz、H-Blockの10MHzで合計65MHz。ただし取引には24億ドルのエスクロー条件が付いており、この帯域を使う本格的な商用サービスは最終クロージングを経てからになります。EchoStarは2027年11月30日ごろの完全移管を見込んでおり、SpaceXが早期クロージングを選べば前倒しもあり得ます。「承認された=すぐ広帯域が使える」ではありません。

もうひとつの変数が衛星側の性能で、Starshipで打ち上げる次世代のV3衛星は現行のV2 Miniより下り容量が大幅に増える計画です。とはいえ帯域と衛星が揃っても、日本で使える周波数は各キャリアの免許に依存します。国内の速度が上がるかどうかはSpaceXの計画ではなく、キャリアが衛星向けに何MHzを割り当てるかで決まります。地上側でもWi-Fi 6Eのように新しい帯域の開放が体験を変えてきました(Wi-Fi 6Eとは?6GHz帯の特徴とWi-Fi 6/7との違い・対応端末を解説)。衛星でも構図は同じです。

2026年7月時点でStarlink Directに期待すべきなのは、圏外でテキストと位置情報が届くところまで。速度や音声通話を前提にした計画づくりは時期尚早で、公式の対応アプリ一覧と対応機種一覧を都度確認しながら使うのが現実的です。

よくある質問(FAQ)

Starlink Directの仕組みを一言でいうと何ですか?

高度約340kmの低軌道衛星にLTEの基地局装置(eNodeB)を搭載し、地上のスマートフォンから「とても遠くにある基地局」として見せる仕組みです。衛星側がドップラーによる周波数のずれ(最大10kHz程度)を補正するため、端末は改造なしで接続できます。3GPPの4G仕様に準拠したLTEを衛星向けに拡張した方式で、Rel-17のNTN標準に準拠したものではありません。

au Starlink Directはどの周波数を使っていますか?

KDDIが免許を持つ2GHz帯で、上りが1920〜1925MHz、下りが2110〜2115MHzの5MHz幅ペアです。衛星はPLMN ID「440-55」を報知しており、端末はこのIDで衛星網を識別します。米国のT-Mobile向けにはPCS 1900MHz帯が使われるなど、国ごとに提携キャリアの帯域を使います。

イオンモバイルなどの格安SIMでも衛星通信は使えますか?

イオンモバイル自体は衛星通信を提供しておらず、MVNOの回線のままでは利用できません。ただし「au Starlink Direct専用プラン+」を副回線(物理SIMまたはeSIM)として追加契約すれば、いまの回線を維持したままStarlink Directを使えます。申込から3か月0円、4か月目以降は月額1,650円で、au 5G/4G LTEで使える1GBのデータが付きます。

「衛星に自動接続しました」と表示されたら料金はかかりますか?

au・ドコモ・ソフトバンクの対象プランであれば、通知が出ても追加料金は発生しません。ドコモはデータ容量の消費対象外としています。通知は、圏外エリアで端末が衛星へ自動的に切り替わったことを知らせるものです。ワイモバイルの一部プランとLINEMOは2026年7月1日から月額1,650円のオプション契約が必要になった点だけ注意してください。

Starlink Directで110番や119番に電話できますか?

できません。電話アプリの音声通話と110・119・118への発信はいずれも対象外で、対応アプリを使った音声通話も未対応です。衛星のハンドオーバーによる瞬断や遅延の変動が、音声通話に求められる品質基準を満たさないためです。KDDIはテキストベースの「au Starlink Direct SOS」とSOSセンター(24時間365日、緊急通報受理機関へ連携)を提供しており、圏外からの救助要請はこの経路を使います。

関連記事

資料請求

RELATED POSTS 関連記事