タブグループは、開いているタブを名前と色の付いたまとまりに束ねるブラウザの機能です。Chrome・Edge・Firefox・Safariのいずれにも標準で入っています。
Chromeのパソコン版では、タブの右クリックメニューからグループを作成できます。迷いやすいのは後片付けのほうで、Chromeでは[グループを閉じる][グループを解除][グループを削除]の結果がそれぞれ違い、削除と解除は同じGoogleアカウントでログインしている他の端末にも反映されます。本記事では作り方に加えて、「タブを閉じてグループを削除しますか?」という確認が出る条件と、どのボタンを押せばグループが残るかをGoogleの公式ヘルプとChromiumのソースコードで確かめて解説します。
まとめ:タブグループの要点と迷いやすい操作
- タブグループは関連タブを名前と色でまとめる機能です。Chromeのパソコン版ではタブを右クリックし、[タブをグループに追加]→[新しいグループ]で作れます。
- グループ名か色付きの円をクリックすると折りたたまれ、タブバーにはグループ名、または名前未設定の場合は色付きの円だけが残ります。
- [グループを閉じる]はグループを保存したまま画面から消す操作で、ブックマークバーかメニューから開き直せます。
- [グループを解除]はタブを開いたままグループだけをなくし、[グループを削除]はグループを消します。どちらも同じGoogleアカウントの他の端末に反映されます。
- 「タブを閉じてグループを削除しますか?」は、保存済みグループの最後のタブを×で閉じたときに出ます。グループを残したいならキャンセルし、右クリックの[グループを閉じる]を使います。
- スマホ版Chromeはタブ一覧画面でタブを長押しして作ります。Firefoxは137(2025年4月)で標準搭載され、EdgeとSafariにも同名の機能があります。
まず、タブグループとブックマーク・固定タブの使い分けを確認します。
タブグループの定義とブックマーク・固定タブとの役割の違い
タブグループは、タブバーの上で複数のタブを1つの見出しの下にまとめる仕組みです。グループには名前と色を付けられ、グループに入ったタブには同じ色の線が付きます。Chromeでは閲覧履歴とタブをGoogleアカウントと同期していれば、グループへの変更は自動で保存され、すべての端末で同期されます(Google Chromeヘルプのタブの使い方)。
似た機能にブックマークと固定タブがあります。違いは「タブを開いたまま扱うかどうか」と「どのくらいの期間置いておくか」です。
| 機能 | 向いている用途 | 閉じた後 | Chromeでの同期 |
|---|---|---|---|
| タブグループ | 進行中の作業単位 | 保存済みグループとして再度開ける | 閲覧履歴とタブの同期で対象 |
| 固定タブ | 常時開くメールやチャット | 通常のタブと同じ | 対象外 |
| ブックマーク | 長期保管する参照先 | URLだけ残る | ブックマークの同期で対象 |
使い分けの基準は期間です。今週の案件のように数日から数週間で片付く作業はタブグループ、半年後も見返す資料はブックマークに置きます。固定タブはサイトのアイコンだけの小さな表示になるので、1つか2つの常用サイトに限ったほうがタブバーは見やすくなります。
Chromeパソコン版でタブグループを作る手順と名前・色の編集
右クリックメニューから新しいグループを作る4ステップ
Chromeヘルプに載っている基本の手順です。
- パソコンでChromeを開きます。
- グループに入れたいタブを右クリックします。
- [タブをグループに追加]を選び、[新しいグループ]をクリックします(既にグループがある場合は、ここに既存のグループ名も並びます)。
- 表示された入力欄にグループ名を入れ、色を選びます。
作成後に別のタブを加えるときは、そのタブをグループの範囲内へドラッグします。グループから外すときは、タブを右クリックして[グループから削除]を選びます。この操作ではタブは閉じません。
複数のタブをまとめて1つのグループにする選択操作
1枚ずつ入れるより、先に複数のタブを選んでからグループ化するほうが早く終わります。Ctrlキー(Macは⌘キー)を押しながらタブをクリックすると個別に選択でき、最初のタブを選んでからShiftキーを押しながら最後のタブをクリックすると、その間のタブがまとめて選択されます。ハイライトされたタブのどれかを右クリックし、[タブをグループに追加]を選べば全部が同じグループに入ります。
マウスを使わない場合は、F6キーを2回押してからCtrl+Shift+Hキーを押すと複数選択の状態になります(Chromeヘルプ)。
名前・色の変更と折りたたみでタブバーを空ける方法
グループの左端にある色付きの円か名前を右クリックすると、名前の変更、色の選択、グループへの新しいタブの追加、グループの削除をまとめて行えるメニューが開きます。
名前か円をクリックするとグループが折りたたまれ、タブバーにはグループ名(名前を付けていなければ色付きの円)だけが残ります。もう一度クリックすると展開されます。タブバーの占有幅を減らしたい場合は、この折りたたみを使います。画面から完全に消したいときは、次の章の[グループを閉じる]を使います。
名前は短くしておくと、折りたたんだときにも幅を取りません。案件名、顧客名、「調査」「レビュー」のような作業の段階名が扱いやすい命名です。
キーボードだけでタブグループを操作する手順
Chromeのユーザー補助ヘルプ(キーボードでタブグループを操作する)では、タブメニューを開いて[タブを新しいグループに追加]を選び、グループ名を入力してEnterキーを押す流れが案内されています。Windowsでは、F6キーでタブバーへフォーカスを移し、矢印キーでメニューを操作します。
| 操作 | キー |
|---|---|
| グループの折りたたみ・展開 | グループ見出しにフォーカスしてSpaceまたはEnter |
| タブやグループの移動 | 対象にフォーカスしてCtrl+左矢印/右矢印 |
| 開いているタブの検索 | Ctrl+Shift+A(Macは⌘+Shift+A) |
Chromebookでは、Ctrl+Tabでタブへ移動し、検索キー+Shift+音量を上げるキーでメニューを開きます。MacではVoiceOverを有効にしてから操作します。
「閉じる」「解除」「削除」の違いと他の端末への影響
タブグループの右クリックメニューには、グループを片付ける操作が3つ並んでいます。名前が似ていますが、タブが残るか、グループが残るか、他の端末に波及するかがそれぞれ異なります。
| 操作 | タブ | グループ | 同じアカウントの他の端末 |
|---|---|---|---|
| グループを閉じる | 画面から閉じる | 保存され、再度開ける | グループは残る |
| グループを解除 | 開いたまま残る | なくなる | グループが削除される |
| グループを削除 | 閉じる | なくなる | グループが削除される |
今日の作業を終えて明日また再開するなら[グループを閉じる]です。[グループを解除]は「タブはそのまま使いたいが、まとまりはもう要らない」ときの操作で、自宅のPCや別の仕事用PCに同期されている同じグループまで消えます。共有しているアカウントや複数台で同期しているアカウントでは、解除と削除を押す前に一度止まるようにしてください。
「タブを閉じてグループを削除しますか?」が出る条件と押すべきボタン
ここで説明する削除確認は、共有していない保存済みタブグループの最後のタブを、タブバーの×などで閉じようとした場合のものです。共有グループは別の確認処理に分岐します。Chromiumのソース(browser_tab_strip_model_delegate.cc)には、保存済みまたは共有のグループの最後のタブをタブバーから閉じる場合にこの確認を出す、というコメントと処理が入っています。英語版の文言は「Close tab and delete group?」です。
最後のタブが閉じればグループの中身が空になるため、Chromeは「グループごと削除してよいか」を確認しています。[グループを削除]を押すと、タブが閉じ、グループも同期先の端末から消えます。ダイアログの本文にも、ログインしているすべての端末からグループが削除される旨が表示されます。
グループを残したいときは、キャンセルしてから、グループ名を右クリックして[グループを閉じる]を選んでください。こちらはグループが保存されたまま、タブだけが画面から消えます。
ダイアログには「今後表示しない」のチェックボックスがあります。Chromiumのソースでは、この設定はダイアログの種類ごと(削除、解除、タブを閉じたとき、タブを外したとき)に端末のプロファイル設定として保存されます。チェックを入れると、以後は最後のタブを閉じた時点で確認なしにグループが削除されるので、複数台で同期している場合はチェックを入れないほうが安全です。
「タブとグループを削除しますか?」とグループから外す操作の関係
似た確認に「タブとグループを削除しますか?」があります。こちらは保存済みグループの最後のタブを、閉じるのではなく[グループから削除]でグループの外に出そうとしたときの確認です(Chromiumでは RemoveTabAndDelete という種類で区別されています)。タブ自体は開いたまま残りますが、空になったグループは削除されます。
また、複数のグループについて、それぞれのグループのタブを全部選択してまとめて閉じると、タイトルは「タブを閉じてグループを削除しますか?」のまま、複数グループを一度に削除するかどうかの確認になります。複数のグループを一括削除する操作なので、残したいグループのタブが選択されていないか確認してください。
閉じたグループをブックマークバーやメニューから開き直す手順
[グループを閉じる]で閉じたグループは、次のどちらかから再度開けます。
- ブックマークバー:左端のグリッドアイコンを押し、グループ名を選びます。
- メニュー:右上のその他アイコン(縦の3点)→[タブグループ]からグループを選びます。
ブックマークバーに表示されない場合は、[設定]→[デザイン]の[ブックマーク バーにタブグループを表示する]をオンにします。同じ画面の[新しいタブグループをブックマーク バーに自動的に固定する]をオンにすると、新しく作ったグループや、同じGoogleアカウントの他の端末で作ったグループも自動で固定されます。
Chromeを再起動したらグループが消えたように見える場合も、まずメニューの[タブグループ]を確認してください。保存済みタブグループは、Googleが2023年12月21日の更新情報でパソコン版Chromeへの展開を発表した機能です。Chromeが古いまま止まっているとこの項目が出ないため、Chromeの最新バージョンと更新方法で自分の版を確認しておくと原因を切り分けやすくなります。
Android版・iPhone版Chromeでタブグループを作る手順
Android版Chromeのタブ一覧からのグループ作成手順
Android版では、タブ一覧画面(タブ切り替えボタンで開く画面)でタブを長押しし、そのまま別のタブかグループの上にドラッグするとグループになります。続けて名前と色を設定し、[完了]をタップします。
グループ内のタブを外すときは、グループを開き、タブを長押しして画面下の[グループから削除]領域へドラッグします。タブ自体を閉じる操作ではありません。グループそのものを閉じるときは、グループを長押しするかその他アイコンから[グループを閉じる]を選びます。パソコン版と同じく、削除したグループは同じGoogleアカウントの他の端末からも削除されます。
iPhone・iPad版Chromeの長押しメニューからのグループ作成手順
iPhoneとiPadのChromeでは、タブ一覧画面でタブを長押しし、[タブを新しいグループに追加]をタップします。名前を入れて色を選び、[グループを作成]で完了です。
パソコン版で作ったグループも、閲覧履歴とタブを同期していればスマホ側に現れます。外出先でスマホから開いた資料を、帰社後にパソコンの同じグループで続きから読む、という使い方ができます。
共有タブグループの提供条件と終了したAIタブ整理
Chromeのタブグループには、グループを他の人と共有する機能が後から加わりました。AIにグループ分けを任せる機能もありましたが、既に提供を終えています。共有機能は作成できるチャネルに条件があり、Tab organizerは提供を終えています。
共有タブグループは、他のユーザーと同じグループのタブを共同で扱う機能です。Chrome Enterpriseのリリースノートでは、Chrome 138でAndroid・ChromeOS・Linux・macOS・Windowsへの展開が始まり、Chrome 139以降でiOSへの展開、Chrome 140で全Stableユーザーの参加・利用を予定していたと記載されています。ただし、この計画では共有グループの新規作成はBeta・Dev・Canary限定です。仕事で使う場合は、共有された時点でタブのURLが相手に見える点を先に確認してください。
Tab organizerは、開いているタブに基づいてグループを提案・作成するAI機能でした(管理ポリシーの説明では、ページ本文の内容は提案に使わないとされています)。Chromiumのポリシー定義(TabOrganizerSettings)には機能の提供終了に伴い非推奨になったと書かれており、対象バージョンはChrome 121〜136です。Googleは2024年1月のChrome M121で、米国のMac・Windows向けの試験機能として導入し、当初はChromeへのログインが必要で、企業・教育機関のアカウントでは使えない条件でした。
Edge・Firefox・Safariのタブグループとの仕様差
「タブグループとは」で検索するとChrome以外のブラウザの説明も並びます。機能の考え方は共通で、作り方と保存の扱いがブラウザごとに少しずつ違います。
| ブラウザ | 作り方 | 保存・再度開く | AIによる自動整理 |
|---|---|---|---|
| Chrome | 右クリック→タブをグループに追加 | 閉じたグループを保存 | Tab organizer(Chrome 136まで) |
| Microsoft Edge | 右クリック→Add tab to a group | 本記事では未確認 | Organize tabs(Edge 113以降) |
| Firefox | ドラッグで重ねる | 常に保存、閉じても再度開ける | 本記事では未確認 |
| Safari(iOS 26) | 長押し→Move Tab→New Tab Group | グループ単位で切り替え | 本記事では未確認 |
Firefoxは2025年4月1日公開のFirefox 137.0で、名前・色・常時保存・閉じたグループの再オープンを備えたタブグループを段階的に導入しました。横型タブと縦型タブのどちらでも使え、アドレスバーからグループを検索できます。版ごとの変化はFirefoxの最新版と更新方法のまとめで追えます。
Microsoft Edgeは、右クリックからの手動作成に加えて、似たタブを自動で分類して名前と色を付けるOrganize tabsを持っています。Microsoftの管理ポリシー文書によると、この整理機能はWindows・macOSのEdge 113以降が対象で、使うとURL、ページタイトル、既存のグループ情報がMicrosoftのサービスへ送られます。社外秘のURLを開いている業務PCでは、ポリシー(TabServicesEnabled)で無効にできることを覚えておくとよいでしょう。Edgeの版の確認はMicrosoft Edgeの最新バージョンと更新手順にまとめています。
iPhoneのSafariは、タブグループを「作業の切り替え単位」として扱うのが特徴です。iOS 26ではタブを長押しして[Move Tab]→[New Tab Group]で新しいグループを作り、グループごとにタブをピン留めできます。Chromeのようにタブバーに複数のグループを並べるのではなく、表示するグループを切り替える形です。
VivaldiのようにタブスタックやタイリングといったChromeに無い整理機能を持つブラウザもあります。タブ整理の機能で選ぶならVivaldiブラウザの特徴と使い方も比較の材料になります。
タブグループを使わないほうがよい場面と拡張機能で自動化するときの注意
タブグループは便利ですが、向かない場面がはっきりあります。
1つ目は、複数の人が同じGoogleアカウントでChromeにログインしている環境です。誰かが[グループを解除]や[グループを削除]を押すと、他の人の端末のグループまで消えます。ブックマークも同じGoogleアカウントで共有されるため、フォルダに変えるだけでは誤削除を防げません。利用者ごとにアカウントを分けて管理してください。
2つ目は、数十個のタブをグループに入れっぱなしにする使い方です。グループはタブを開いたまま束ねる機能なので、折りたたんでもタブは開いています。作業が終わったグループは[グループを閉じる]で保存に回し、1か月以上開いていないグループはブックマークへ移す、という線引きをしておくとタブバーが膨らみ続けません。
拡張機能でグループ操作を自動化する開発者向けには、APIの分担を押さえておく必要があります。Chrome for Developersのドキュメントでは、chrome.tabGroups APIはChrome 89以降・Manifest V3で使え、担当するのはグループの名前・色・折りたたみの変更と並べ替えです。タブをグループに入れる、グループを解除する、グループ内のタブを取得する、といった操作は chrome.tabs API(tabs.group、tabs.ungroup、tabs.query)側で行います。tabGroupsだけで完結すると考えて設計すると、グループ化の処理が書けずに手戻りになります。
AIエージェントにブラウザを操作させる場合も、タブグループが作業の単位として使われることがあります。Claude in Chromeの使い方とできることでは、複数タブを並行して扱う機能を紹介しています。
よくある質問
「タブグループに開く」とはどういう意味ですか?
リンク先をタブグループ内で開くという意味です。Safariの[タブグループに開く]では、新規グループの作成と既存グループへの追加を選べます。Chromeにも、関連する複数ページを新しいグループで開く操作があります。Chromeのメニューには[すべて(N 個)を新しいタブグループで開く][新しいタブグループで開く]という項目があり、選ぶと新しいグループが作られ、その中に対象のページが並びます。あとで右クリックから名前と色を付ければ、通常のグループと同じように扱えます。
ブックマークとタブグループの違いは何ですか?
タブグループはタブを開いたまま束ねる機能で、ブックマークはURLを保存しておく機能です。Chromeのタブグループは閉じても保存されますが、同じGoogleアカウントの端末間で解除や削除がそのまま反映されます。数日から数週間の作業にはタブグループ、長期間残す参照先にはブックマークと、期間で使い分けるのが実務的です。
Chromeのタブグループを非表示にするにはどうすればよいですか?
一時的に隠すだけなら、グループ名か色付きの円をクリックして折りたたみます。タブバーにはグループ名、または名前未設定の場合は色付きの円だけが残ります。タブバーからグループを閉じたい場合は、グループ名を右クリックして[グループを閉じる]を選びます。閉じたグループは削除されず、ブックマークバーかメニューの[タブグループ]から開き直せます。ブックマークバーに並ぶのが邪魔な場合は、[設定]→[デザイン]で表示をオフにできます。
「タブを閉じてグループを削除しますか?」でキャンセルするとどうなりますか?
タブは閉じず、グループもそのまま残ります。この確認は保存済みグループの最後のタブを閉じようとしたときに出るもので、[グループを削除]を押した場合だけグループが消え、同じアカウントの他の端末からも削除されます。グループを保存したまま片付けたいときは、キャンセルしてからグループ名を右クリックし[グループを閉じる]を選んでください。
スマホのChromeでタブグループを作るにはどうすればよいですか?
タブ一覧画面を開き、タブを長押しします。Androidでは長押ししたタブを別のタブの上へドラッグし、名前と色を決めて[完了]を押します。iPhoneとiPadでは長押し後に[タブを新しいグループに追加]をタップし、名前と色を決めて[グループを作成]を押します。閲覧履歴とタブを同期していれば、パソコン版のグループも一覧に表示されます。