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Stripeの機能一覧|主要プロダクト14種の守備範囲と日本での提供可否

Stripeの機能一覧|主要プロダクト14種の守備範囲と日本での提供可否

Stripeの機能を調べると、決済フォームから法人設立支援までが同じ「プロダクト」として並び、どれが自社の要件に要るのか判別しづらくなります。しかも英語圏の紹介記事に載っているカード発行や銀行口座接続は、日本のアカウントでは有効にできません。この記事では、Stripeの主要プロダクトを守備範囲・日本での追加料金・提供状況の3点で一覧にし、日本で使える決済手段の料率まで公式ページの記載に沿って整理します。決済の基本手数料や実装パターンそのものはStripeとは?決済プラットフォームの仕組み・手数料・実装パターンを開発視点で解説で扱っているため、本記事はプロダクトの選定に絞ります。

まとめ|Stripeのプロダクト選定で先に決める3点

Stripeのプロダクトは、決済を受け取る/請求を回す/資金を分配する/リスクと税を処理する、の4系統に分かれます。選定の起点は常に決済の実装口で、サイトを持たないならPayment Links、決済画面の見た目を自社で握るならElementsになります。

日本では提供状況に差があります。Issuing、Capital、Financial Connectionsは日本の事業者には提供されておらず、Terminalは公開プレビューです。海外向けの機能一覧をそのまま要件定義に転記すると、着工後に前提が崩れます。

追加プロダクトはほぼ従量課金で、基本のカード決済手数料3.6%とは別に積み上がります。Billingは取引額の0.70%、Radar Standardはスクリーニング対象取引1件8円、Stripe Tax Basicは0.5%、Connectはプラットフォームが料金を管理するモデルで有効アカウント1件あたり月200円です。追加費用は、月次の取引額・対象件数・銀行口座への入金件数・有効アカウント数を、各製品の課金単位に当てはめて試算します。

Stripeのプロダクト一覧と守備範囲|決済・請求・分配・分析の4系統

下表は日本向けの標準料金と提供状況です。PaymentsとTerminalの料率は決済処理そのものの料金で、Billingなどの追加料金とは区別しています。Atlasは米国法人設立のセットアップ料金です。金額と提供状況はいずれも2026年9月18日時点のStripeの日本向け料金ページおよび各製品ページの記載です。

プロダクト 守備範囲 標準料金・追加料金 日本での提供
Payments オンライン決済の基盤 カード決済成功1回 3.6% 提供
Checkout Stripeが用意した決済フォーム なし 提供
Payment Links サイト不要の決済URL なし 提供
Elements 自社サイトに組み込むUI部品 なし 提供
Link 決済手段を保存する消費者ウォレット なし(カード3.6%のみ) 提供
Billing サブスクと従量課金の管理 Billing取引額の0.70% 提供
Invoicing 1回限りの請求書と入金照合 支払い済み請求書ごと0.4%/0.5% 提供
Connect プラットフォーム型の資金分配 モデル次第(月200円+0.25%+250円) 提供
Terminal 対面決済とカードリーダー管理 対面決済ごと3.24% 公開プレビュー
Radar 不正検知とリスク評価 対象取引1件 8円/11円/14円 提供
Tax 消費税・VAT・GSTの計算と徴収 取引額0.5%または取引ごと65円 提供
Identity 書類と顔写真による本人確認 検証ごとの従量 提供
Sigma Stripeデータの分析とレポート 従量 提供
Atlas 米国法人の設立一式 1回 500米ドル 申請可(審査あり)
Issuing 法人カードの発行・管理 – 日本の事業者には未提供
Capital 事業者向けの資金提供 – 日本では未提供
Financial Connections 銀行口座の確認とデータ取得 – 日本の事業者には未提供

決済基盤のPaymentsと3つの実装口|Checkout・Payment Links・Elements

Paymentsが決済基盤で、Checkout・Payment Links・Elementsは、その基盤を利用する決済画面や導入方式の選択肢です。Paymentsがオンライン決済の基盤で、Checkoutは構築済みの決済フォーム、Payment Linksはウェブサイトを持たなくても発行できる決済URL、Elementsは自社サイト向けに安全な決済画面を組み立てるためのUIビルディングブロックにあたります。

Payment Linksは、商品販売だけでなくサブスクリプション、チップ、寄付の受け取りにも使えるノーコード機能です。決済ページを自前で持たない事業では、ここで要件が終わることも珍しくありません。逆に、決済画面のレイアウトやフォーム挙動を自社で制御したい場合はElementsを選びます。判断の分かれ目は決済金額でも取引件数でもなく、決済画面の見た目と入力体験をどちらが握るかです。

消費者向けウォレットのLinkは、顧客が保存したカードなどの決済手段をLink対応サイトで再利用できる仕組みで、上の入口と独立した選択肢ではありません。CheckoutとPayment Linksでは自動的に有効になりダッシュボードから管理でき、ElementsではPayment Element、Express Checkout Element、Card Elementで利用できます。ただしCard Elementは新規導入では推奨されていません。日本の標準料金ではLink自体の追加手数料はなく、Linkで成功したカード決済にはカード決済手数料3.6%が適用されます。

継続課金と請求書を分けるBillingとInvoicing

同じ「請求」でも、Stripeでは継続課金と都度請求が別プロダクトです。Billingがサブスクリプションと従量課金の管理を担い、Invoicingが1回限りの請求書の作成・送信、決済回収、取引照合という売掛金管理を担います。

料率も別建てです。BillingはかつてのStarterプランとScaleプランが廃止・統合され、現行の従量料金はBilling取引額の0.70%になりました。この0.70%はStripe内外で処理されたBilling取引が対象で、1回限りの請求書は除外されます。Invoicingは支払い済み請求書ごとにStarterが0.4%、Plusが0.5%で、いずれも別途Stripe Paymentsの決済手数料が適用されます。

要件定義でよく詰まるのは、月額課金と都度の追加請求が混在するケースです。併用時も、継続課金にはBilling、単発の請求書にはInvoicingの料金がそれぞれ適用されます。同じ請求に両方が重なるわけではないため、追加請求をまとめるかは請求時期と業務要件で判断します。更新失敗時のリトライやオフセッション決済の設計はサブスクリプション課金とは?継続課金の仕組み・オフセッション決済と更新失敗対策の実装を開発視点で解説で扱っています。

プラットフォーム分配のConnectと対面決済のTerminal

Connectは、ソフトウェアプラットフォームやマーケットプレイス向けの組み込み型決済・資金移動基盤です。自社が決済を受けたうえで出店者や事業者へ送金する構造を作るときに使います。

ここで古い解説記事との差が出ます。Connectの現行の推奨モデルは、Standard・Express・Customという固定のアカウントタイプを選ぶ方式ではありません。手数料負担、要件収集、損失責任、ダッシュボードアクセスをそれぞれcontrollerプロパティとして構成する方式が推奨されています。ただし移行は任意で、Standard・Express・Customも引き続き使用でき、各タイプとcontrollerプロパティの対応表が公式に用意されています。

Connectの料金はモデルで変わります。日本では、Stripeがユーザー料金を管理するモデルはプラットフォーム側の追加手数料なし、プラットフォームが料金を管理するモデルは有効アカウント1件あたり月200円に加えて入金ごとに0.25%+250円です。出店者数が増えるほど前者との差が開くため、料金の主導権をどちらが持つかは初期に決める論点になります。

Terminalは、オンライン決済と対面決済を統合し、POS、カードリーダー、ハードウェア管理を提供します。日本では公開プレビューとして提供され、日本円建ての対面決済に対応します。対応端末はStripe Reader S700(Wi-Fi)、S710(セルラーとWi-Fi)、BBPOS WisePad 3、およびiPhoneとAndroidのタッチ決済です。日本の対面決済手数料は成功した支払いごとに3.24%で、タッチ決済はオーソリごとに18円、任意のP2PEはオーソリごとに8円が追加されます。

不正検知・税計算・本人確認・分析を担う付帯プロダクト

Radarは不正検知とリスク評価を担います。2026年9月18日時点のRadarの日本向け料金表は、Lite、Standard、Plus、Proの4段階で表示されています。従量料金はスクリーニング対象取引1件あたりStandardが8円、Plusが11円、Proが14円で、Proには不正イベント1件あたり0.8円が加わります。機能面では、Standardが早期警告とリスクレベルを含む標準保護、Plusがリスクスコア、カスタムルール、バックテスト、手動レビュー、適応型3Dセキュア、高度分析を追加し、Proが動的なリスクしきい値を追加します。カード情報そのものを自社で保持しない設計の前提はトークナイゼーションとは?決済のカード情報を守る仕組みと暗号化との違い・実装方式を開発視点で解説にまとめています。

Stripe Taxは、商品税コードと顧客所在地に基づいて消費税・VAT・GSTを計算して徴収し、内税と外税の設定、徴収税額のレポート出力に対応します。料金はノーコード連携のBasicが税務登録済み地域の取引額の0.5%、API連携が対象取引ごとに65円で、10回を超えるCalculation APIコールは1回6円です。取引単価が低い事業ほど、取引ごと65円の重みが効きます。

残る3つは性格が異なります。Identityは政府発行書類や顔写真などを使ったオンライン本人確認、Sigmaはダッシュボード内でStripeデータをSQLまたはAIの自然言語プロンプトで分析しカスタムレポートを作る分析環境、Atlasはデラウェア州のC CorporationまたはLLCの設立、EIN取得、登録代理人、Stripeアカウント、米国銀行口座などを1回500米ドルで提供する会社設立サービスです。Atlasは決済機能ではなく法人設立の手続きサービスである点を取り違えないようにします。

日本のアカウントで使える決済手段と料率

プロダクトを決めたら、次は受け取れる決済手段です。日本のStripeアカウントで公式に案内されている主要な決済手段は、Visa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discover、コンビニ決済、銀行振込、PayPay、カード分割払いです。料率は2026年9月18日時点の現地の決済手段の料金ページの記載によります。

決済手段 日本の料率 実装上の制約
カード(6ブランド) 決済成功1回 3.6% ブランド別の標準料率差は非表示
Apple Pay/Google Pay 決済成功ごと 3.6% カードと同率
Link 追加手数料なし カード3.6%のみ適用
コンビニ決済 3.6%(最低120円) 1回の上限額30万円
銀行振込 1.5% 返金は250円と消費税10%
PayPay 3.98% デジタルコンテンツ事業は9.48%

この表で見落とすと利益設計が崩れる行が2つあります。ひとつはPayPayで、通常の3.98%に対してデジタルコンテンツ事業では9.48%です。粗利率の低いデジタル商材でPayPayを既定の決済手段に据えると、決済コストだけで採算が変わります。もうひとつはコンビニ決済の1回の上限額30万円で、高額商材を扱う事業ではコンビニ決済を単独の受け口にできません。なおコンビニ決済の対応チェーンはファミリーマート、ローソン、ミニストップ、セイコーマートで、手数料は3.6%、最低120円です。

カードブランドには有効化の順番があります。日本のStripeアカウントは、アカウント有効化とセキュリティチェックの完了後にJCB、Diners Club、Discoverを受け付けられますが、JCBは自動審査の対象になります。JCBは利用開始後にも審査され、拒否や追加情報の要求により受付停止や処理済み決済の自動返金が発生する場合があります。JCB比率が高い事業では、その対応も運用計画に含めます。国内の決済手段をより広く押さえたい場合の選択肢はKOMOJUとは?国内決済手段の対応範囲と実装方式・選び分けを開発視点で解説で比較しています。

日本で使えないプロダクトと、提供段階に差がある機能

海外向けに紹介される機能には、日本の事業者が利用できないものがあります。Stripeの公式製品ページに日本での提供範囲が明記されているものを挙げます。

Financial Connectionsは銀行口座の確認と残高・所有権・取引データの取得に使う金融口座接続機能ですが、日本の事業者には提供されていません。法人向けの物理カードとバーチャルカードを発行・管理するIssuingも、日本の事業者は対象外です。対象事業者への融資やマーチャントキャッシュアドバンスにあたるCapitalも日本では提供されておらず、資金繰り支援をStripe側の機能で賄う設計は取れません。後払いのAffirmに至っては顧客居住地・通貨ともカナダとアメリカに限定で、日本円建ての取引には使えない仕様です。

Terminalは未提供ではなく、日本では公開プレビューという段階です。提供されていない機能と、提供されているが段階が異なる機能は、要件定義での扱いを分けます。前者は代替手段の検討が必要で、後者は仕様変更の可能性を織り込んだうえで採用できます。

Stripeの機能一覧を要件定義に転記するときは、公式ドキュメントの対応国・通貨・提供段階と、日本向け料金ページを照合してください。日本語表示であることだけでは、日本の事業者が利用できる根拠にはなりません。カード発行や銀行口座接続を前提にした業務フローを描いてから日本未提供と判明すると、設計のやり直しが決済まわりだけに留まらず、与信や精算の業務設計まで波及します。有効化できる決済手段はアカウントの状態や業種によっても変わるため、最終確認はダッシュボード上で行います。

目的別のプロダクトの組み合わせと、機能を増やすべきでない場面

次の表は標準料金でカード決済を受ける場合の基本構成です。3.6%はオンラインカード決済の基本料率で、選択する決済手段や追加機能によって総費用は変わります。

事業の型 最小構成 上乗せされる料率
サイトなしの単発物販 Payment Links 3.6%のみ
SaaSの月額課金 Checkout+Billing 3.6%+0.70%
出店者へ分配するEC Checkout+Connect 3.6%+モデル次第
店舗とECの併売 Payments+Terminal 対面は3.24%
法人向けの都度請求 Invoicing 3.6%+0.4%または0.5%

SaaSの月額課金では、サブスクリプションから生成される請求書の料金はBillingに含まれます。単発の請求書を別途発行しない限り、Invoicingの0.4%または0.5%が追加されるわけではありません。請求書の体裁が必要という理由だけで足すのは避けます。マーケットプレイスでConnectを使う場合は逆で、後付けが難しいため最初からcontrollerプロパティの構成を設計に含めます。

機能を増やすべきでない場面も条件で示します。Radar PlusやProは取引件数に応じた従量課金です。独自ルールによる不正利用対策を目的に導入する場合、リスクスコアやカスタムルールを運用する担当がいなければ効果に結びつきません。上位プランは被害発生を待たず、想定される不正損失、必要な防御機能、運用体制と追加料金を比較して判断します。Stripe Taxの連携方式は、国内外の別ではなく決済フローで選びます。対応するStripe製品にはノーコード連携を利用でき、独自の決済フローではAPI連携を検討します。基本料金だけなら、取引額13,000円の0.5%が65円に相当します。Atlasに至っては米国法人の設立が要件として決まっている場合にだけ検討するもので、決済機能の拡張として500米ドルを払う対象ではありません。

他社サービスとの比較でプロダクト構成を決めたい場合は、国産APIのPAY.JPとは?国産決済APIの手数料・実装フロー・Stripeとの選び分けを開発視点で解説と、対面決済に強いSquare APIとは?決済統合の仕組み・実装フロー・Stripe/PAY.JPとの選び分けを開発視点で解説が比較の起点になります。

Stripeの機能に関するよくある質問

Stripeの機能は何種類ありますか?

本記事で選定対象として取り上げた主要プロダクトは、Payments、Checkout、Payment Links、Elements、Link、Billing、Invoicing、Connect、Terminal、Radar、Tax、Identity、Sigma、Atlasの14種類です。これに加えてIssuing、Capital、Financial Connectionsがありますが、いずれも日本の事業者には提供されていません。

Stripe Connectとは何をするプロダクトですか?

ソフトウェアプラットフォームやマーケットプレイス向けの、組み込み型の決済・資金移動基盤です。自社が決済を受けて出店者や事業者へ送金する構造を実装できます。controllerプロパティを使うと、手数料負担、要件収集、損失責任、ダッシュボードアクセスを個別に構成できます。Standard・Express・Customによる指定も引き続き使用可能です。

Stripeで使えるクレジットカードのブランドは何ですか?

Visa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discoverです。JCB、Diners Club、Discoverはアカウント有効化とセキュリティチェックの完了後に受け付けられるようになり、JCBは自動審査の対象になります。日本向け料金ページでは、これらのブランド間で標準料率の差は表示されていません。

Stripe Terminalは日本で使えますか?

公開プレビューとして提供され、日本円建ての対面決済に対応します。対応端末はStripe Reader S700、S710、BBPOS WisePad 3、iPhoneとAndroidのタッチ決済です。手数料は成功した支払いごとに3.24%で、タッチ決済はオーソリごとに18円が加算されます。

Stripeの機能追加で月額固定費はかかりますか?

多くは従量課金ですが、Connectでプラットフォームが料金を管理するモデルを選ぶと、有効アカウント1件あたり月200円が発生します。本記事で紹介したBilling・Radar・Taxの料金は従量課金ですが、別の契約プランやオプションには月額料金が設定される場合があります。

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