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Shopifyの料金プランと手数料|総額と乗り換えラインの判断

Shopifyの料金プランと手数料|総額と乗り換えラインの判断

Shopifyのプランを月額だけで比べると、たいてい判断を誤ります。月額3,650円と44,000円の差は月4万円ですが、決済手数料の0.3%は月商1,000万円なら3万円。どちらが効くかは売上と決済手段の組み合わせで入れ替わります。この記事で整理する対象は、2026年8月時点の公式料金をもとにしたプラン別の月額と決済手数料、Shopify Paymentsを使う場合と外部決済を足す場合の総額差、プランを乗り換えるべき売上水準、そして月額以外に積み上がる実費までです。読み終えたときに、自社の月商と決済手段からプランを1つに絞れる状態を目指します。なお制作を外注する費用と構築の工程は本記事の範囲外で、Shopify構築の進め方と外注範囲の線引きにまとめています。

まとめ:Shopifyの料金を総額で見る順序

Shopifyに払う金額は「月額プラン」と「決済に乗る率」の2階建てです。先に決めるのは月額ではなく、決済手段のほうです。Shopify Paymentsだけで受けるのか、コンビニ払いや後払いなどを外部の決済サービスで足すのか。ここで総額の構造が変わります。

Shopify Paymentsだけで受ける場合、プラン間の決済手数料差は0.15%刻みです。BasicからGrowへ上げて月額差6,450円を手数料の差で取り返すには、月商430万円が必要になります。つまり月商400万円未満なら、機能面の理由がないかぎりBasicのままが安い。逆に外部決済を併用すると、Shopifyは売上に取引手数料を上乗せします。この率はBasic 2%・Grow 1%・Advanced 0.6%と桁が違うため、乗り換えラインは月商65万円まで下がります。

したがって判断の順序はこうなります。第1に決済手段を確定する。第2に外部決済で受ける割合を見積もる。第3にその条件で月商別の総額を並べ、最も安いプランを選ぶ。第4にスタッフアカウント数や店舗数など、金額以外でプランが決まってしまう要件がないか確認する。この順で見れば、上位プランのほうが総額で安くなる場面と、上げても損なだけの場面をはっきり分けられます。

Shopifyの料金プラン一覧、2026年8月時点の月額と決済手数料

Basic・Grow・Advanced・Plusの月額と年払いで変わる金額

日本向けの公式料金ページに並ぶ主要プランは4つです。2026年8月時点の金額は次のとおりで、年払いを選ぶと月払いより2割から3割ほど下がります。

プラン 年払い月額 月払い月額 標準カード手数料 外部決済の取引手数料
Basic 3,650円 4,850円 3.55% 2%
Grow 10,100円 13,500円 3.4% 1%
Advanced 44,000円 58,500円 3.25% 0.6%
Plus 個別見積 368,000円から 個別条件 0.2%

年払いは1年分を前払いする契約です。開店から半年で方向転換する可能性があるうちは月払いで走り、商品構成と決済手段が固まってから年払いへ切り替えるほうが損失は小さくなります。逆に、すでに実店舗や他モールで売れている商品をShopifyへ載せ替えるだけなら、初月から年払いにして差額を取りに行って構いません。

金額以外でプランが決まる要件もあります。スタッフアカウントはBasicでは追加できず、Growで5件、Advancedで15件、Plusで無制限。複数店舗の運営はPlusで最大9ストアまでで、それ未満のプランは1ストアです。在庫ロケーションはAdvancedまで10か所、Plusで200か所。運用体制が先に決まっている会社では、月商の計算より先にこちらでプランが確定してしまうことがあります。

4プランの外側にあるStarterとRetailを選択肢から外す条件

公式ヘルプのプラン一覧を開くと、Basicより下や横に別の枠が並んでいます。スタータープラン、Liteプラン、Retailプラン、そしてAgenticプラン。料金ページに大きく出ている4つだけが選択肢ではありません。

スタータープランは月額750円の水準で案内されている、オンラインストアを持たない枠です。商品ページのリンクとSNSやメッセージアプリ経由の販売に絞られ、独自ドメインのストアフロントは作れません。個人がハンドメイド品を数点売る用途には合いますが、企業がコーポレートサイトと並べてECを持つ用途では最初から外れます。Retailプランは月額13,000円の水準で、実店舗のレジ運用を主軸に据えた枠です。オンライン販売が従で店舗が主なら候補に入りますが、EC側の機能はBasic相当まで届きません。

選択肢から外す条件はシンプルです。独自ドメインで自社のオンラインストアを構えるならBasic以上。実店舗のレジが主目的でECは補助ならRetail。どちらでもなく単発の商品リンクを配るだけならスターター。企業のEC構築という文脈では、ほぼBasic以上の4プランの中で決まります。方式そのものをShopify以外まで広げて比べたい場合は、ECサイト構築の5つの方法と費用相場を先に読むと、プラン比較に入る前提が固まります。

2種類ある手数料、カード決済手数料と外部決済の取引手数料の違い

Shopify Paymentsのカード手数料と、JCBやAmexで変わる率

Shopify Paymentsは、Shopifyが自社で提供する決済機能です。これで受けたクレジットカード決済には、プランごとに定められた率が乗ります。ここで見落とされやすいのが、カードブランドによって率が変わる点です。

プラン 国内標準カード JCB Amex・海外カード
Basic 3.55% 3.55% 3.9%
Grow 3.4% 3.4% 3.85%
Advanced 3.25% 3.25% 3.8%

国内発行のVisa・Mastercard・JCBは同率で、Amexと海外発行カードだけが0.35%から0.55%高くなります。国内向けの一般消費財を売る店では海外カードの比率が数%に収まるため、総額への影響は限定的です。ただし越境ECや訪日客向けの商材では海外発行カードが決済の過半を占めることもあり、そのときは高いほうの率で試算しないと見込みが外れます。海外販売の設計そのものは越境ECサイト構築で押さえる多言語・海外決済・関税の要件で扱っています。

なお、この率に固定額の加算はありません。決済1件あたり数十円が乗る決済代行サービスと比べると、単価の低い商品を大量に売るモデルではShopify Paymentsが有利に働きます。逆に単価10万円を超える商材では、率だけの課金は総額が大きくなりやすく、固定額寄りの契約を持つ決済代行と比べる価値が出てきます。

Shopify Paymentsを使わないと乗る取引手数料の二重構造

もうひとつの手数料が、外部決済サービスを使ったときの取引手数料です。コンビニ払い、代金引換、キャリア決済、特定の後払いサービスなど、Shopify Paymentsで受けられない手段を足すと、その売上に対してShopifyが別途この率を課します。

ここが二重構造です。外部決済サービスにはその会社の手数料を払い、さらにShopifyへ取引手数料を払う。Basicのまま外部決済で月100万円を受けると、決済代行への手数料とは別に2万円が乗ります。月500万円なら10万円。プラン間の月額差より、この上乗せのほうが先に効いてきます。

率はBasic 2%、Grow 1%、Advanced 0.6%、Plus 0.2%。プランを1段上げるだけで半分になる設計で、カード手数料の0.15%刻みとは効き方がまるで違います。決済手段の要件が多い事業ほど、上位プランのほうが総額で安くなるのはこの構造のためです。決済代行との接続方式そのものを比べたい場合は、決済システムの仕組みと決済代行との接続方式に整理しています。

逆に言えば、決済手段をShopify Paymentsで受けられる範囲に絞れるなら、取引手数料はゼロです。商材と客層によっては、コンビニ払いを外して総額を下げる判断が成立します。決済手段の数を増やすほど機会損失は減りますが、その分だけ率が積み上がる。ここは売上への寄与と手数料の増分を実測で比べる場面です。

プランの乗り換えライン、月額の差を手数料の差で回収する売上水準

Shopify Payments利用時の分岐点、Basicは月商430万円まで

ここからが本題です。上位プランへ乗り換えるべき売上水準は、月額の差を手数料の差で割れば出ます。年払い月額で計算すると次のようになります。

乗り換え 月額の差 手数料の差 分岐点となる月商
Basic から Grow 6,450円 0.15% 約430万円
Basic から Advanced 40,350円 0.30% 約1,345万円
Grow から Advanced 33,900円 0.15% 約2,260万円

読み方はこうです。Shopify Paymentsだけで決済を受けるなら、月商430万円に届くまでBasicが最も安い。430万円を超えたらGrowへ移り、2,260万円を超えるまでGrowで粘る。Advancedが金額面で正解になるのは月商2,000万円台に入ってからです。

月商500万円でShopify Paymentsのみという条件で、Shopifyへの支払い総額を並べると差がはっきりします。Basicが181,150円、Growが180,100円、Advancedが206,500円。BasicとGrowはほぼ拮抗し、Advancedは月2万円以上の持ち出しになります。この規模でAdvancedを勧められたら、金額ではなくスタッフアカウント15件などの機能面の理由を確認してください。

ここで言い切っておきます。Shopify Paymentsだけで運用する国内向けストアにおいて、月商1,000万円未満でAdvancedを選ぶ金額的な理由はありません。上げるとすれば、レポート機能やスタッフ数といった運用要件が先にある場合だけです。

外部決済を併用すると分岐点は1桁下がり、月商65万円が境目になる

外部決済を足した瞬間、この計算はまったく別の姿になります。取引手数料の差はBasicとGrowで1%、BasicとAdvancedで1.4%。カード手数料の0.15%刻みに比べて、6倍から9倍の効き方をします。

乗り換え 月額の差 取引手数料の差 分岐点となる外部決済額
Basic から Grow 6,450円 1.0% 約65万円
Basic から Advanced 40,350円 1.4% 約288万円
Grow から Advanced 33,900円 0.4% 約848万円

外部決済で受ける金額が月65万円を超えたら、Basicのままでいる理由は消えます。Shopify Paymentsのみなら430万円だった分岐点が、外部決済では65万円。ここが本記事で最も伝えたい一点です。同じプラン表を見ていても、決済手段の設計が違えば選ぶべきプランが1段から2段ずれます。

より現実に近い併用条件でも確かめておきます。月商500万円のうち、コンビニ払いなど外部決済が100万円(20%)、残る400万円をShopify Paymentsで受けるケースです。

プラン 月額 カード手数料分 取引手数料分 Shopifyへの合計
Basic 3,650円 142,000円 20,000円 165,650円
Grow 10,100円 136,000円 10,000円 156,100円
Advanced 44,000円 130,000円 6,000円 180,000円

外部決済が2割混じるだけで、Growが月9,550円ほど安くなりました。Shopify Paymentsのみの条件ではBasicとGrowが拮抗していたのに、順序が入れ替わっています。なお表の金額はShopifyへ支払う分だけで、外部決済サービス自体の手数料は別に発生します。総額を出すときは、決済代行の率と固定額をこの上に足してください。

月額と手数料の外側で積み上がる、アプリとテーマと決済まわりの実費

アプリの月額が総額を崩す構造と、契約前に必要な本数を数える手順

プランと決済手数料の計算が合っていても、運用開始後に総額が想定を超える原因はたいていアプリです。レビュー表示、定期購入、ポイント、CSV連携、配送日時指定、外部倉庫との在庫同期。ひとつ月額20ドルから50ドル程度でも、5本入れれば月2万円から4万円になり、Basicの月額の10倍近くに達します。

これを防ぐ手順は3つです。第1に、公開前に必要な機能を書き出し、テーマの標準機能で足りるものを消していく。第2に、残った機能をアプリ1本ずつに割り当て、本数と月額を合計してからプランの月額に足す。第3に、同じ機能を持つアプリが束ねられないかを確認する。マーケティング系のアプリは機能が重なりやすく、2本を1本に寄せられる場面が多くあります。

もうひとつ、日本語対応の確認を後回しにしないでください。海外製アプリは管理画面もストアフロント側の表示文言も英語のままのことがあり、翻訳のためにさらに翻訳アプリを足す事態になります。導入前に日本語の表示可否と、必要ならテーマ側で文言を差し替えられるかを見ておくと、あとから増える月額を抑えられます。

テーマとドメインとPOSと決済代行で見落としやすい初期費用と月額

アプリ以外にも、プラン月額の表に載らない実費があります。金額の性質ごとに分けて押さえると漏れません。

項目 費用の性質 目安の考え方
有料テーマ 買い切り 1回のみ・無料テーマも可
独自ドメイン 年額 取得先により年数千円
アプリ 月額が積算 本数と月額の掛け算
POS Pro 拠点ごと月額 1拠点13,000円
外部決済サービス 初期と月額と率 契約先ごとに条件が違う
制作費 初期と改修 外注範囲で桁が変わる

実店舗を併せ持つ場合、POS Proの費用は無視できません。ロケーションあたり月額13,000円で、3拠点なら月39,000円。Advancedの月額に匹敵します。Plusには20ロケーション分が含まれるため、多店舗の小売では上位プランのほうが総額で下回る逆転が起きます。

制作費については、テーマをそのまま使うか、コードを書くかで桁が変わります。金額のレンジと見積もりが動く変数はShopify構築の工程と外注範囲の記事に分けて書きました。本記事の総額計算はShopifyへ支払う月々の費用に限っているため、初期の制作費はそちらと合わせて見てください。ECサイト制作・Shopify構築の支援内容では、プラン選定から決済設計、既存システムとの連携までを一体で引き受けています。

料金からプランを決める手順と、Shopifyを見送るべき場面の線引き

月商と決済手段の2軸で決める、プラン選定の4ステップと確認事項

ここまでの内容を、実際に手を動かす順番に落とします。

ステップ1、決済手段を書き出す。クレジットカード、コンビニ払い、代金引換、キャリア決済、後払い、銀行振込。このうちShopify Paymentsで受けられるものと、外部決済が要るものに分けます。ステップ2、外部決済で受ける売上の割合を見積もる。過去の実績がなければ、同業の一般的な比率として1割から3割を置いて試算します。ステップ3、月商の想定値を入れて、Basic・Grow・Advancedの3本で総額を計算する。式は「月額+Payments売上×カード率+外部決済売上×取引手数料率」です。ステップ4、金額で決まったプランに対し、スタッフ数・店舗数・在庫拠点数の要件が満たせるかを照合します。

ステップ4で要件が満たせない場合は、金額の計算結果より要件を優先してください。Basicではスタッフアカウントを追加できないため、担当者が複数いる時点でGrow以上が確定します。ここを見落とすと、開店直後に乗り換えて年払いの差額を捨てることになります。

プランはあとから変更できます。年払いの途中で上位へ上げる場合は差額の調整が入るため、迷ったら下位から始めて売上の実績で上げるのが安全です。逆に上位から下位への変更は、使っていた機能が止まる形になるので、事前に依存している機能を洗い出しておく必要があります。

料金構造の上でShopifyが不利になる条件と、切り替えの判断線

最後に、Shopifyの料金構造そのものが合わない場面を挙げます。判断を先送りにせず、条件に当てはまるなら早い段階で別方式を検討したほうが総額は下がります。

第1に、売上規模が大きく決済手段が多い事業です。月商が数千万円に達し、なおかつ外部決済が売上の半分を占めるような構成では、取引手数料の絶対額が月数十万円になります。この水準ではPlusの月額368,000円からという条件と比べても判断が割れ、決済代行と直接契約したパッケージやフルスクラッチのほうが安く収まる可能性が出てきます。Plusへ移る場合の機能差と、手数料差で月額を回収できる月商の線はShopify Plusとは何かと移行すべき売上規模の線引きで計算しています。

第2に、購入手続き画面の作り込みが売上を左右する事業です。Shopifyはチェックアウト領域を自由に改造できず、拡張機能の枠の中で組む前提になります。独自の見積フローや複雑な会員価格を購入手続き上で処理したい場合、代替手段の検討に工数がかかり、その分の制作費が料金の差を上回ります。

第3に、既存の基幹システムと双方向でリアルタイム同期したい場合です。Shopifyの管理画面用APIには呼び出し回数の制限があり、同期の粒度によっては中継の仕組みを作る必要が出ます。この開発費と年次の改修費は月額の比較表には現れません。

逆に、これら3つに当てはまらないなら、Shopifyの料金構造は素直です。売上に比例する率と固定の月額だけで、サーバー費用もSSLの更新費もセキュリティ対応の人件費も乗りません。月商1,000万円未満で決済手段が標準的な事業であれば、総額でShopifyを上回る方式を見つけるほうが難しいのが実情です。

よくある質問

Shopifyで一番安いプランはどれですか?

オンラインストアを持つ前提ならBasicです。2026年8月時点で年払い月額3,650円、月払い4,850円。これより下にはスタータープランがあり月額750円の水準で案内されていますが、独自ドメインのオンラインストアは作れず、商品リンクとSNS経由の販売に限られます。企業がECサイトを構えるならBasicが実質の下限になります。

Shopifyの決済手数料は他のカートより高いですか?

単純比較はできません。Shopify Paymentsは国内標準カードで3.25%から3.55%の率のみで、1件あたりの固定額が乗らない設計です。固定額のある決済代行と比べると、単価の低い商品を多く売るほど有利になり、単価が高いほど不利になります。自社の平均注文単価と月間注文件数を入れて、率だけの課金と率に固定額を足した課金を並べて計算してください。

Shopify Paymentsを使わないとどうなりますか?

外部決済サービスの手数料に加えて、Shopifyの取引手数料が上乗せされます。率はBasic 2%、Grow 1%、Advanced 0.6%、Plus 0.2%。外部決済で受ける売上が月65万円を超えると、Basicのままより Growへ上げたほうが総額は下がります。コンビニ払いや代金引換を扱う事業では、この上乗せを見込んでプランを選ぶ必要があります。

年払いと月払いはどちらを選ぶべきですか?

商品構成と決済手段が固まっていれば年払いです。Basicで年間14,400円、Advancedで年間174,000円の差になります。ただし年払いは1年分の前払いで、途中で下位プランへ下げても差額の扱いは契約条件に従います。開店から半年間は方針が変わる可能性があるため、初年度は月払いで様子を見て、運用が安定してから切り替える進め方も現実的です。

プランを途中で変更することはできますか?

変更は可能です。管理画面から上位・下位いずれにも変更でき、乗り換えのタイミングで料金の調整が入ります。上げる場合の障害はほとんどありませんが、下げる場合は上位プランでのみ使えていた機能が止まります。スタッフアカウント数、在庫ロケーション数、レポートの範囲などが該当するため、下げる前に依存している機能を洗い出してください。

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