GitHub Copilotの料金は、2026年6月1日に「プレミアムリクエスト」の回数制から、トークン量で減る「GitHub AI Credits」に切り替わりました。月額は据え置きでも、同じ1回の依頼がモデルと文脈の長さで数十倍違う額になります。この記事では、2026年10月時点の公式ドキュメントをもとに、個人4プランと法人2プランの月額と付与量、モデル別単価からの試算、Billing REST APIで実績をユーザー別に集計するコード、予算で超過請求を止める設定までを順に示します。
まとめ|2026年10月時点のGitHub Copilot料金とチーム規模別の選び方
課金の単位は1 AIクレジット=0.01ドルです。コード補完と次の編集提案はクレジットを消費せず、有料プランなら無制限で使えます。減るのはChat、CLI、クラウドエージェント、コードレビューなど、モデルにまとまった文脈を送る機能だけです。
法人は席単価19ドルのBusinessを基本にします。Businessは1席1,900クレジット、Enterpriseは39ドルで3,900クレジットで、付与量の差は席単価の差と同じ額です。Enterpriseを選ぶ理由はGitHub Enterprise Cloudを前提にした機能が要るかどうかに絞れます。
見積もりは机上の単価計算で終わらせず、導入初月からBilling REST APIで実績を取り、ユーザー単位の予算に「Stop usage when budget limit is reached」を付けて上限を確定させます。この2つが揃うまでは、追加使用を許可したまま全社展開しないでください。
2026年6月のAI Credits移行で変わったGitHub Copilotの課金単位
GitHubは2026年4月27日の公式ブログの移行発表で、6月1日から全プランを使用量ベースに切り替えると告知しました。背景は、短い質問と数時間かかるエージェント作業が同じ「1リクエスト」として数えられていた不均衡です。
1クレジット0.01ドルとトークン単価で決まる消費量の計算式
消費量は、入力トークン・キャッシュ済み入力・出力トークンを、それぞれモデルごとの100万トークン単価で掛けて足し、0.01ドルで割った値です。単価はModels and pricing for GitHub Copilotに公開されています。たとえばClaude Sonnet 5.5は入力2ドル・キャッシュ読み込み0.20ドル・出力10ドルです。
入力3,000トークン・出力800トークンの短い質問なら、0.006ドル+0.008ドルで1.4クレジットにしかなりません。出力単価は入力の5倍前後に置かれているモデルが多く、長いコードを書かせる作業ほど出力側で減ります。
コード補完は無制限でChat・CLI・エージェントだけが減る範囲
同じ料金表に、コード補完と次の編集提案(Next Edit Suggestions)はAIクレジットで課金しないと明記されています。補完中心の使い方なら、月額以外の費用はほぼ発生しません。
消費するのはCopilot Chat、Copilot CLI、クラウドエージェント、Copilot Spaces、Spark、サードパーティのコーディングエージェントです。コードレビューはトークン分がクレジットで、実行基盤はGitHub Actionsの分として別に数えられます。レビューで使うモデルは自動選択で、利用者には開示されません。
個人4プランと法人2プランの月額・付与クレジット・flex枠の比較
料金と付与量はPlans for GitHub Copilotが正です。個人向けと法人向けで、付与量の考え方が異なります。
Free・Pro・Pro+・Maxの月額とbase・flexを合わせた付与量
| プラン | 月額 | base | flex | 合計クレジット |
|---|---|---|---|---|
| Copilot Free | 0ドル | 少量(補完は月2,000件) | 少量 | |
| Copilot Pro | 10ドル | 1,000 | 500 | 1,500 |
| Copilot Pro+ | 39ドル | 3,900 | 3,100 | 7,000 |
| Copilot Max | 100ドル | 10,000 | 10,000 | 20,000 |
baseは月額と1対1で固定され、flexはbaseを使い切った後に充当されます。flexとMaxを導入した発表では、flexはAIの原価に応じて調整しうる枠と説明されています。Maxの2万クレジットを恒久の前提にした見積もりは避けるべきです。
Freeはモデルが自動選択に限られ、学生向けのCopilot Studentはサードパーティエージェントを使えません。個人向けの課金ページによれば、使い切った後はアップグレード、追加使用の予算設定、翌月のリセット待ちの3択です。年払いの既存契約は、満了まで旧方式で据え置かれます。
BusinessとEnterpriseの席単価と組織プールで共有する付与量
Businessは1席19ドルで1,900クレジット、Enterpriseは1席39ドルで3,900クレジットです。付与分は個人ごとの枠ではなく、組織の共有プールにまとめられます。100席のBusinessなら19万クレジットを全員で引き出す形です。
組織向けの課金ページでは、月の途中で席を足すとプールは即座に増え、外してもその月は減らないとされています。未使用分は翌月へ繰り越されず、毎月1日のUTC 0時にリセットされます。2026年6〜8月の移行特典(Business 3,000・Enterprise 7,000)は9月1日に終わり、現在は上記の値です。
モデル別トークン単価から1タスクのAI Credits消費を試算する手順
付与量が足りるかは、モデル選択と作業の重さで決まります。ここでは仮定を置いて、エージェント1回分の消費を比べます。
Sonnet 5.5・Opus 5.5・GPT-6 Lunaのエージェント1回消費比較
仮定は、非キャッシュ入力20万・キャッシュ読み込み100万・出力6万トークンのエージェント作業です。リポジトリを読み込んで数ファイルを直す規模を想定しています。Anthropicモデルのキャッシュ書き込み単価は含めていません。
| モデル | 入力/キャッシュ/出力(100万トークン単価) | 1回の費用 | クレジット | 1,900で回せる回数 |
|---|---|---|---|---|
| GPT-6 Luna | 0.10/0.01/0.50ドル | 0.06ドル | 6 | 約316回 |
| Claude Haiku 4.5 | 1.00/0.10/5.00ドル | 0.60ドル | 60 | 約31回 |
| Claude Sonnet 5.5 | 2.00/0.20/10.00ドル | 1.20ドル | 120 | 約15回 |
| Claude Opus 5.5 | 4.00/0.20/20.00ドル | 2.20ドル | 220 | 約8回 |
| Claude Fable 5.1 | 10.00/0.25/50.00ドル | 5.25ドル | 525 | 約3回 |
上位モデルと軽量モデルでは約90倍の差が出ます。Businessの1席分でOpus 5.5を回せるのは月8回前後です。Claude系モデルの選び方はGitHub CopilotでClaudeを使う方法とモデル別の単価試算で詳しく扱っています。
20人チームのBusiness月額と付与プールで回せるタスク数の目安
20席のBusinessは席代が月380ドルで、プールは38,000クレジットです。5人がOpus 5.5のエージェントを営業日20日×1日2回走らせると、5×40×220で44,000クレジットになります。残り15人がChat中心で1人300クレジット使うと4,500で、合計48,500です。
超過は10,500クレジット、追加請求は105ドルです。席代380ドルに対して3割弱が上乗せされる計算になります。重い作業を担う数人がプールの大半を使う構図は珍しくないので、人数割りの平均で判断しないことです。エージェントモードの使い方と有効化を全員に開放する前に、誰が重い作業を担うかを決めておくと見積もりがぶれません。
Billing REST APIでAI Credits使用量をユーザー別・モデル別に集計
机上の試算は外れます。導入初月から実績を取り、月次で見直してください。REST APIのBilling usageに、組織とユーザー単位のAIクレジット使用量レポートが用意されています。
curlで組織のai_credit/usageを年月指定で取得するリクエスト例
組織の管理者権限を持つアカウントのトークンで、次のリクエストを送ります。year・month・dayのほか、user・model・productで絞り込めます。取得できるのは過去24か月分です。
curl -L \
-H "Accept: application/vnd.github+json" \
-H "Authorization: Bearer $GH_TOKEN" \
-H "X-GitHub-Api-Version: 2026-03-10" \
"https://api.github.com/organizations/ORG/settings/billing/ai_credit/usage?year=2026&month=9"
応答のusageItemsには、product・sku・model・grossQuantity・grossAmount・discountAmount・netAmountが並びます。discountAmountは付与分で相殺された額、netAmountが実際の請求額です。月次レポートの組み方は使用量レポートの自動化チュートリアルにまとまっています。
Copilot席一覧と突き合わせて付与量超過のユーザーを抽出するPython
Copilotユーザー管理APIのGET /orgs/{org}/copilot/billing/seatsで席を持つユーザーを列挙し、1人ずつ使用量を取ります。標準ライブラリだけで動きます。
import json, os, urllib.request
ORG = os.environ["GH_ORG"]
TOKEN = os.environ["GH_TOKEN"]
YEAR, MONTH = 2026, 9
ALLOT = 1900 # Businessの1席あたり付与量(Enterpriseは3900)
API = "https://api.github.com"
def get(path):
req = urllib.request.Request(API + path, headers={
"Accept": "application/vnd.github+json",
"Authorization": f"Bearer {TOKEN}",
"X-GitHub-Api-Version": "2026-03-10",
})
with urllib.request.urlopen(req) as res:
return json.load(res)
# 1. Copilot席を持つユーザーを100件ずつ列挙する
logins, page = [], 1
while True:
data = get(f"/orgs/{ORG}/copilot/billing/seats?per_page=100&page={page}")
if not data["seats"]:
break
logins += [s["assignee"]["login"] for s in data["seats"]]
page += 1
# 2. ユーザーごとの消費をモデル別に積み上げる(1クレジット=0.01ドル)
rows = []
for login in logins:
rep = get(f"/organizations/{ORG}/settings/billing/ai_credit/usage"
f"?year={YEAR}&month={MONTH}&user={login}")
by_model = {}
for it in rep["usageItems"]:
model = it.get("model") or "-"
by_model[model] = by_model.get(model, 0) + it["grossAmount"] / 0.01
total = sum(by_model.values())
rows.append((login, total, max(0, total - ALLOT), by_model))
# 3. 消費の多い順に、主に使ったモデルと付与量の超過分を出す
for login, total, over, by_model in sorted(rows, key=lambda r: r[1], reverse=True):
top = max(by_model, key=by_model.get) if by_model else "-"
note = f"付与量超過 {over:.0f}" if over else ""
print(f"{login}\t{total:.0f}\t{top}\t{note}")
プールは共有なので、1人が1,900を超えても即請求にはなりません。この出力で見るのは偏りです。上位数人が上位モデルに張り付いているなら、モデルの許可範囲かユーザー単位の予算を見直す合図になります。席数が数百を超える組織では、ユーザー別の呼び出し回数が増えるため、userを外した組織全体の取得とmodel別の集計から始めるほうが速く済みます。
予算と追加使用ポリシーで超過請求を止める管理者向けの設定手順と注意点
追加使用は既定で有効です。何も設定しなければ、プールを使い切った後も0.01ドル/クレジットで課金が続きます。
ユーザー単位の予算と上限到達時に利用を停止する設定の手順と注意点
予算管理の入門ガイドが勧める順序は次のとおりです。
- 全員に効くユーザー単位の予算を、Businessなら19ドル、Enterpriseなら39ドルより上に置く
- 重い作業を担う人には、期限付きで個別の上書き予算を設定する
- エンタープライズ全体の支出上限で、プール枯渇後の従量分に天井を置く
- すべての予算で「Stop usage when budget limit is reached」を有効にする
- AI usage dashboardを月1回以上確認する
4番を有効にしない予算は通知だけで、利用は止まりません。設定場所は組織またはエンタープライズのAI Controlsです。ユーザー単位の予算に達した人は、プールに余りがあっても止まる点に注意してください。
追加使用を禁止したときに止まる機能と月初リセットまでの開発業務への影響
「AI credits paid usage」ポリシーを無効にすると、プールが尽きた時点でChat・CLI・エージェントが翌月1日のリセットまで使えなくなります。コード補完は止まりません。月末の数日だけエージェントが止まる運用は、締め切り前の開発チームには痛手になります。
禁止より、ユーザー単位の予算と全体上限の二段で天井を決め、追加使用は許可したまま上限で止めるほうが現実的です。導入時の統制設計を外部に任せる場合は、生成AI導入支援で利用規程と予算の線引きから整理できます。
BusinessとEnterpriseの選び分けと個人プランを業務で避ける条件
判断は単純です。付与量の多さで上位プランを選ぶ理由は、法人プランにはありません。
付与量の差は席単価の差と同額でEnterpriseを選ぶ条件は機能だけ
EnterpriseはBusinessより1席20ドル高く、付与量は2,000クレジット多い構成です。2,000クレジットは20ドルなので、Businessで追加使用を払うのと額は変わりません。しかもプールは共有なので、使わない人の余りを重い人が使えます。
Enterpriseを選ぶのは、GitHub Enterprise Cloudを前提にした機能や、モデルへの優先アクセスが必要な場合に限ります。オンプレミスのGitHub Enterprise Serverでは使えない点はGitHub Copilotのオンプレミス非対応と代替構成で整理しています。
個人Pro+やMaxを業務で使い回す運用を組織管理の観点から見送るべき条件
個人プランは同じ金額で付与量が多く見えます。Pro+は39ドルで7,000、Businessは19ドルで1,900です。それでも、顧客のコードを扱う受託開発や、退職者の利用停止を組織で管理したい会社では個人プランの経費精算を採用しません。
理由は2つあります。組織単位のポリシー制御と席の一元管理が効かないこと、そしてflexは調整されうる枠であることです。個人プランが合うのは、1〜2人の小規模チームで機密コードを扱わない場合だけです。他ツールとの総額比較はCursorとGitHub Copilotの違いと使い分けが参考になります。
よくある質問
GitHub Copilotの料金について、検索で多い疑問に短く答えます。
GitHub Copilotは無料で使えますか?
Copilot Freeがあり、月額0ドルで使えます。ただしコード補完は月2,000件までで、Chatなどに使えるAIクレジットは少量です。モデルは自動選択に限られ、自分で上位モデルを選べません。補完を無制限にしたい、モデルを選びたいという場合は月10ドルのPro以上が必要です。学生は認証を受けるとCopilot Studentを無料で使えますが、サードパーティのエージェントは対象外です。
プレミアムリクエストはなくなったのですか?
2026年6月1日に、回数で数えるプレミアムリクエストからトークン量で減るAIクレジットへ移行しました。月額契約については、自動で新しい課金方式へ切り替わった状態です。年払いの既存契約は満了まで旧方式で、満了後にFreeへ移るか月額プランを選びます。REST APIには旧方式のpremium_request/usageも残っていますが、6月以降の集計にはai_credit/usageを使います。
付与クレジットを使い切ると請求はどうなりますか?
法人プランは追加使用が既定で有効なので、0.01ドル/クレジットで月末にまとめて請求されます。個人プランで追加使用できるのは、予算を設定した範囲だけです。予算の設定がなければ、翌月のリセットまで待つか、プランをアップグレードする必要があります。上位プランへ上げた場合は差額のみが請求され、消費済みの分は新しい枠の中に含めて数えられます。
コード補完だけならBusinessの付与量は気にしなくてよいですか?
補完と次の編集提案はAIクレジットで課金されないため、補完中心なら付与量はほとんど減りません。気にすべきなのはChat、CLI、エージェント、コードレビューを使う人です。導入初月にBilling REST APIで実績を取り、補完だけの人が大半かどうかを確かめてから予算を決めてください。
コードレビューの費用はどこに計上されますか?
Copilotのコードレビューは、モデルが使ったトークン分がAIクレジットで、レビューを実行する基盤がGitHub Actionsの分として別に計上されます。使うモデルは自動選択で開示されないため、モデル単価からの事前試算はできません。運用方法はGitHub Copilotのコードレビューの依頼方法と自動化を確認してください。
関連記事
- GitHub Copilotとは?対応モデル・機能・料金プランを開発者向けに解説:製品の定義と機能の全体像です
- GitHub CopilotでClaudeを使う方法|モデル切替・エージェント・料金:Claudeモデルの単価試算コードです
- GitHub Copilot CLIのAutopilotとは|使い方・止まる条件・料金と導入手順:CLIで長時間動かすときの消費です
- GitHub Copilotエージェントモードの使い方|Ask・Edit・Agentの違いと有効化・料金:クレジットを最も使う機能の設定です
- CursorとGitHub Copilotの違いとは?料金・機能・使い分けを比較:他ツールとの総額比較です