Screaming Frog SEO Spiderは、自分のPCにインストールして使うサイトクローラーです。URLを入れて実行すると、サイト内のページを巡回し、リンク切れ・タイトル・メタディスクリプション・リダイレクト・canonicalなどを一覧にします。無料でも500URLまで使えますが、操作画面は日本語に対応しておらず、「どこまで無料でできるのか」「年199ポンドを払うべきサイトはどれか」も分かりにくいツールです。この記事では、公式が公開している価格・機能制限・推奨環境の数値をもとに、インストールから初回の点検、2026年5月のv24で入ったMCP連携までを順に説明します。
まとめ:Screaming Frog SEO Spiderの要点
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種別 | デスクトップインストール型のサイトクローラー |
| 開発元 | Screaming Frog Ltd(英国のSEOエージェンシー) |
| 最新版(2026年10月時点) | 24.3(2026年6月29日) |
| 対応OS | Windows / macOS / Ubuntu(64bit・RAM 4GB以上) |
| 操作画面の言語 | 英・西・独・仏・伊(日本語なし) |
| 無料版の上限 | 1クロール500URL、保存不可、設定変更不可 |
| ライセンス | 年199ポンド(1〜4本)〜年169ポンド(20本以上) |
| ライセンスの単位 | 1人1ライセンス(本人なら複数台に導入可) |
判断の目安は総URL数です。500URLを超えるサイトを継続的に見るなら有料版、単発の点検や小規模サイトなら無料版で足ります。以下、この境界を作っている制限から見ていきます。
Screaming Frog SEO Spiderの仕組みと対応環境
手元のPCがサイトを巡回するデスクトップ型クローラー
クラウド型のクローラーは、事業者のサーバーが巡回を実行します。Screaming Frog SEO Spiderは、実行したPCが自分でHTTPリクエストを送ってサイトを巡回します。データはクロールを回した瞬間のもので、社内サーバーやステージング環境、ベーシック認証の裏側など、外部ツールが届かない場所も対象にできます。その代わり、巡回の負荷とマナーは実行者の責任になります。
取得できるのは、ステータスコード、タイトルと文字数、meta description、h1・h2、meta robots、canonical、hreflang、画像のalt、サイト内の発リンクと被リンク、リダイレクトの連鎖といったHTML側のシグナルです。順位やアクセス数を測るツールではありません。テクニカルSEOとは?主要施策と優先順位つきチェックリスト【2026年版】の工程で言えば、実装の不備を洗い出す役を担います。
最新版24.3と動作に必要なPCスペック
公式のリリース履歴では、2026年10月時点の最新版は2026年6月29日の24.3です。機能追加を伴う版は年2回ほどで、24.0が2026年5月19日、23.0が2025年10月20日に出ています。24.1〜24.3は、主にバグ修正と小規模な改善です。
動作要件は64bitのOSと4GB以上の空きRAMで、Windows XPには対応していません。現行版は既定でデータベースストレージモード(クロールデータをディスクに保存する方式)で起動し、RAMの割り当ては2GBです。公式は200万URLまでのクロールに対して「File > Settings > Memory Allocation」で4GBを割り当てることを勧めており、推奨構成として1TBのSSDと16GBのRAMを挙げています。数千〜数万ページの企業サイトなら、既定のままで足ります。
操作画面の対応言語と日本語サイトの解析範囲
操作画面(GUI)の言語は英語・スペイン語・ドイツ語・フランス語・イタリア語の5つで、日本語はありません。公式の設定ガイドによると、起動時にPCの言語を検出して既定の言語を決め、「File > Settings > Language」(macOSは「Screaming Frog SEO Spider > Settings > Language」)で切り替えます。日本語のPCでは英語表示になると考えてください。
一方、日本語のページを巡回してタイトルやmeta descriptionを抽出・集計する処理は問題なく動きます。スペル・文法チェック(既定は無効)も日本語を含む40言語に対応しており、ページのlang属性から言語を自動判定します。本記事では、タブ名やフィルタ名を画面の英語表記のまま書いています。
無料版と有料ライセンスの機能差と料金
無料版で使える機能と止まる操作
無料版の制限は3つです。1クロールあたり最大500URL、クロール結果を保存して開き直せない、そして設定(Configuration)が使えないことです。設定が使えないため、クロール速度やUser-Agentの変更、外部APIとの連携も無料版ではできません。
| 機能 | 無料版 | ライセンス版 |
|---|---|---|
| クロール上限 | 500URL | 上限なし(メモリと容量次第) |
| リンク切れ・リダイレクト検出 | 可 | 可 |
| タイトル・メタデータ分析 | 可 | 可 |
| meta robots・hreflang確認 | 可 | 可 |
| 完全重複ページの検出 | 可 | 可 |
| XMLサイトマップ生成 | 可 | 可 |
| サイト構造の可視化 | 可 | 可 |
| クロールの保存・再オープン | 不可 | 可 |
| 設定の変更・スケジュール実行 | 不可 | 可 |
| JavaScriptレンダリング | 不可 | 可 |
| カスタム抽出・ソースコード検索 | 不可 | 可 |
| GA・Search Console・PSI連携 | 不可 | 可 |
XMLサイトマップの生成とサイト構造の可視化は無料版でも使えます。逆に、保存できない制約は思ったより重く、500URL以内のサイトでも前回のクロールを開き直したり、製品内のクロール比較で差分を出したりはできません。無料版で月次の変化を追うなら、毎回CSVに書き出して手作業で並べることになります。
年199ポンドのライセンスを買う判断基準
公式の料金ページでは、ライセンスは1〜4本で1本あたり年199ポンド、5〜9本で年189ポンド、10〜19本で年179ポンド、20本以上で年169ポンドです。期間は1年で、期限が切れると無料版に戻り、それまでに保存したクロールも開けなくなります。円での支払額は為替で動くので、決済時のレートで確認してください。
判断は総URL数と点検の頻度で決まります。総URL数が500を超えるサイトは、無料版では全体を一度も見られないので、その時点で有料が前提です。500URL未満でも、月次で差分を追いたい、JavaScriptで描画されるページを見たい、Search Consoleのデータと突き合わせたい、という要件があれば有料にする理由になります。静的な数十ページのサイトを年に数回点検するだけなら、無料版で用は足ります。
インストールと初回クロールの手順
Windows・macOS・Ubuntuのインストール
公式サイトのダウンロードボタンから、OSに合ったインストーラーを入手します。公式のユーザーガイドに沿うと、OSごとの手順は次のとおりです。
- Windows:
ScreamingFrogSEOSpider-バージョン.exeを実行し、ウィザードに従う - macOS:Apple Silicon用(
aarch64)とIntel用(x86_64)の .dmg があり、開いてアプリをApplicationsへドラッグする - Ubuntu:.deb を開いて「Install」を押すか、ターミナルで下のコマンドを実行する
sudo apt-get install ~/Downloads/screamingfrogseospider_24.3_amd64.deb
上はAMD64版の例です。v24.0からArm64版のパッケージもあるので、版番号とアーキテクチャは実際にダウンロードしたファイルに合わせてください。初回起動時に利用許諾(EULA)への同意を求められます。ライセンスを買った場合は「Licence > Enter Licence Key」でユーザー名とキーを入れ、有効と有効期限が表示されたらアプリを再起動します。再起動するまで500URLの上限は外れません。
初回クロールと最初に開く4つのタブ
上部の入力欄に対象サイトのURLを入れて「Start」を押せば、クロールが始まります。自社サイトで数千ページ程度なら既定の設定のままで構いませんが、共用サーバーのサイトや他社サイトを回すときは、後述の速度とrobots.txtの節を先に読んでください。完了までの時間はページ数とサーバーの応答速度で決まり、既定の5スレッドでも、応答の遅いサーバーなら数百ページで数十分かかることがあります。
結果を見るときは、まず4つのタブを開きます。Response Codesで4xx・5xxとリダイレクト、Page Titlesで重複と欠落、Meta Descriptionで未設定のページ、Directivesでnoindexの付け間違いを確認します。公開直後に起きやすい404・タイトル重複・description欠落・noindex誤設定の4つに対応する並びです。右側のOverviewパネルに各フィルタの該当件数が出るので、どのタブに問題が溜まっているかは一覧で分かります。
コマンドラインでの定期実行(ライセンス必須)
定期実行やCIへの組み込みには、GUIを開かないヘッドレス実行を使います。Windowsは通常の実行ファイルとは別の ScreamingFrogSEOSpiderCli.exe、Ubuntuは screamingfrogseospider コマンドを呼びます。以下はUbuntuでの例です。
mkdir -p ~/sf-crawl
screamingfrogseospider --crawl https://www.example.com --headless --save-crawl --output-folder ~/sf-crawl --timestamped-output --export-tabs "Internal:All,Response Codes:Client Error (4xx)"
--crawl が対象URL、--headless がGUIなし、--save-crawl が保存、--output-folder が出力先、--timestamped-output が実行ごとに日時のフォルダを作る指定、--export-tabs が書き出すタブとフィルタです。公式のトラブルシューティングは、出力先が存在し、空であるか --timestamped-output を付けることを求めているので、定期実行ではこの指定を外さないでください。コマンドライン実行にはライセンスが必要で、初回は一度GUIを起動してEULAへの同意・ライセンスキーの入力・ストレージモードの選択を済ませておきます。macOSでは アプリ内の "/Applications/Screaming Frog SEO Spider.app/Contents/MacOS/ScreamingFrogSEOSpiderLauncher" に同じ引数を渡します(パスに空白を含むので引用符で囲みます)。
リンク切れ・title・画像の点検とCSV書き出し
Response Codesによるリンク切れとリンク元の特定
Response Codesタブでフィルタを「Client Error (4xx)」にすると、404などを返すURLだけが残ります。削除済みのページなら直すのはリンク元で、本来あるはずのページが404なら、そのページ自体の障害を先に直します。URLを選ぶと下部パネルの「Inlinks」にリンク元のページとアンカーテキストが出るので、修正するページはここで決めます。
「Redirection (3xx)」もあわせて見てください。A→B→Cとリダイレクトが連鎖していると、クロールの効率が落ちます。「Reports > Redirects > Redirect Chains」で連鎖の全体をCSVに出し、リンク元を最終URLへ直接張り替えれば解消します。巡回効率の考え方はクローラビリティとは?SEOでの重要性と向上させる方法で扱っています。
Page Titles・Meta Descriptionの重複と欠落
Page Titlesタブには「Duplicate」「Missing」「Over X Characters」「Same as H1」などのフィルタがあります。先に潰すのはDuplicateとMissingで、文字数超過は後回しで構いません。タイトルの重複には、CMSのテンプレートが同じタイトルを付けている場合と、ページ送りや絞り込み条件のURLが別ページとして生成されている場合があります。前者はタイトルの生成設定を、後者はそのURLを検索に出すべきかどうかを先に確かめてください。
Meta Descriptionタブも同じ構成です。未設定のページは検索結果でスニペットが自動生成されるので致命的ではありませんが、クリック率を上げたいページが「Missing」に並んでいれば手を入れます。書き出したCSVをサーチコンソールの表示回数と並べると、どのページから直すかを数字で決められます。
画像のalt欠落と100KB超の画像
Imagesタブには、alt属性が無い画像を拾う「Missing Alt Attribute」、alt属性はあるが中身が空の「Missing Alt Text」、100KBを超える画像を拾う「Over 100kb」などのフィルタがあります。公式のタブの解説は、装飾目的の画像は属性ごと省くのではなく alt="" と空で書くよう勧めています。つまり「Missing Alt Text」の行がすべて誤りとは限らず、装飾画像なら正しい状態です。
画像を選んで下部の「Image Details」を開くと、その画像を載せているページが分かります。アクセシビリティ全般の点検の組み立てはWebアクセシビリティ診断の進め方:自動・手動・当事者検証の三層設計と外注の判断基準にまとめています。
Bulk ExportによるCSV出力と修正依頼
各タブの「Export」ボタンは表示中の一覧を書き出します。修正を依頼するときに役立つのは、上部メニューの「Bulk Export」です。「Bulk Export > Links > All Inlinks」はクロール中に見つけたすべてのリンク(aタグに加え、画像・canonical・hreflangなども含む)を1行1リンクで出し、ステータスコード別の書き出しを選ぶと、4xxのURLへリンクしている元ページだけを抜き出せます。開発担当には、リンク元・リンク先・アンカー・ステータスの4列があれば修正箇所が伝わります。
XMLサイトマップの生成と更新運用
クロールが100%まで進んだ後に上部メニューの「Sitemaps > XML Sitemap」を選ぶと、クロール済みのURLからサイトマップを書き出せます。無料版でも使えます。公式のXMLサイトマップ生成ガイドによると、既定で入るのはInternalタブにある200応答のHTMLページだけです。3xx・4xx・5xx、robots.txtでブロックされたURL、noindex、別URLへcanonicalしているページ、rel="prev" を持つページ、PDFは除外されます。URLが49,999件を超えると、自動で複数のファイルに分け、それらを参照するサイトマップインデックスも作ります。
lastmod・priority・changefreqは設定で付け外しできます。Googleのサイトマップの作成ガイドは、priorityとchangefreqを無視すると明記し、lastmodは一貫して検証できる正確な値のときだけ使うとしています。正確な更新日時を出せないならlastmodは付けず、priorityとchangefreqは使わない形が無難です。
CMSのプラグインが出すサイトマップと二重管理になりやすい点には注意してください。Screaming Frogで出したサイトマップはクロールした瞬間の状態です。更新が多いサイトでは配信はCMS側に任せ、Screaming Frogはプラグインの出力に漏れや誤りがないかを照合する検算用にすると破綻しません。
XPathカスタム抽出による任意要素の一括取得
標準のタブに無い要素を集めるときは、カスタム抽出(Configuration > Custom > Custom Extraction)を使います。ライセンスが必要で、公式のスクレイピングのチュートリアルによれば最大100個の抽出設定を並べられます。指定方法はXPath・CSSPath・正規表現の3種類で、商品ページの価格、記事の著者名と公開日など、テンプレート上で決まった位置にある要素なら表にまとめて取れます。
式を書けなくても、v19.0で入ったビジュアル抽出を使えば、内蔵ブラウザで要素をクリックするだけで候補の式とプレビューが出ます。つまずきやすい点は2つです。1つは、ブラウザの検証ツールで「XPathをコピー」した式をそのまま貼ることで、公式も、要素の位置に依存するため堅牢ではないと注意しています。クラス名や属性を手がかりに組み直すほうが安定します。もう1つは、要素がJavaScriptで挿入される場合です。ソースHTMLのプレビューに出ず、レンダリング後のプレビューにだけ出るなら、JavaScriptレンダリングに切り替えないと取れません。
AI連携の変遷:v21のAPI連携からv24のMCPまで
OpenAI・Gemini・Ollamaとの直接連携(v21.0〜)
2024年11月12日の21.0で、OpenAI・Gemini・Ollamaの各APIを「Config > API Access > AI」から直接呼べるようになりました。「Prompt Configuration」に最大100個のプロンプトを登録し、本文などのクロールデータを入力にして、結果をページごとの列として受け取る使い方です。2025年6月10日の22.0では、ページ本文の埋め込みベクトルを使って内容の近いページを探す意味的類似(Semantic Similarity)と、その分布を図にするコンテンツクラスタ図が加わりました。中身がほぼ同じ記事の洗い出しや、移転時のリダイレクト先の対応付けに使えます。
ここで判断が要るのは、送るデータです。公式FAQは、OpenAIやGeminiなど外部のAI APIを使う機能では、クロールデータがそのサービスへ送られることがあり、その扱いは利用者の責任だと明記しています。公開前のステージング環境や会員ページをクロールしたまま外部APIを有効にするのは避けてください。社外に出せないデータを扱うなら、自分のPCでモデルを動かすOllamaを選ぶのが筋です。
v24.0のMCP連携でできることと未対応の範囲
2026年5月19日の24.0で入ったScreaming Frog MCPは、node.jsを介してClaudeやLM Studioなどのチャット型AIから、クロールの実行・分析・書き出し・データの加工を自然言語で指示できる仕組みです。公式の24.0のリリース記事は、クロールの実行と要約から、データを組み合わせた可視化まで例に挙げています。「noindexなのにサイトマップに載っているURLを出して」のように、これまでタブとフィルタを往復していた集計を1回の指示で頼めます。
ただし同じ記事で、すべての機能がMCPで使えるわけではなく、要望を見て対応範囲を広げると明言しています。今のところGUIの置き換えではなく、定型の集計と書き出しを任せる用途から入るのが現実的です。同じ24.0では、スケジュール実行したクロールを前回と自動で比べるAuto Compare Crawlsも入りました。AIクローラーへの対応まで見直すなら、llms.txtとは?書き方・設置方法とv2の変更点、Googleが効果なしとする理由【2026年9月】もあわせて確認してください。
403エラーやクロールが重いときの対処
403 Forbiddenが返るときに試す順番
ブラウザでは見られるのにScreaming Frogだけ403になるのは、サーバーやWAFがリクエストをボットと判定して拒んでいる場合が多いと公式FAQは説明しています。ログインが必要なページなら、認証状態の違いも疑ってください。対処の順番は次のとおりです。まず有料版で「Config > User-agent」をChromeなどブラウザのものに変えます。それでも駄目なら「Config > Spider > Rendering」でJavaScriptレンダリングに切り替えます。最後の手段は、サーバーやセキュリティサービス側で、自分のIPアドレスとScreaming FrogのUser-Agentを許可してもらうことです。
クロールの途中から断続的に403が出るなら、速度が速すぎてサーバーが弾いている可能性があります。有料版なら速度を落とし、無料版なら該当URLを右クリックして「Re-Spider」で取り直します。Googlebotを名乗るUser-Agentは多くのサイトで偽装として遮断されるので、選ばないでください。
動作が重い・途中で止まるときの設定
止まる原因の多くはメモリ不足です。ストレージモードがデータベースになっているか(File > Settings > Storage Mode、macOSは「Screaming Frog SEO Spider > Settings」配下)を確かめ、Memory Allocationを増やします。公式はOS用に2〜4GBの空きを残すよう勧めており、8GBのPCなら割り当ては4〜6GBが上限の目安です。変更は再起動後に反映されます。100万URLを超える規模なら、公式はSSDと16GB以上のRAMを勧めています。
巡回範囲を絞るのも効きます。ライセンス版ならExclude設定でカレンダーのように無限に増えるURLを外し、Includeで特定ディレクトリだけを対象にできます。
クロール前に決めるべき速度・権限・robots.txtの扱い
既定5スレッドと負荷のかけすぎを避ける設定
Screaming Frogは既定で5スレッドでクロールします。サーバーに負荷をかけすぎないための値で、公式は、スレッド数を上げるとHTTPリクエストが増えてサイトの応答に影響すると警告しています。速度を制御するなら、スレッド数よりも秒間リクエスト数を指定する「Max URI/s」のほうが扱いやすいと公式も説明しています。
共用サーバーや低スペックのVPSで動くサイトは、既定値でも重くなることがあります。事前に管理者と速度と時間帯を決め、実行中に応答が遅くなれば速度を落としてください。
他社サイトをクロールするときの線引き
既定では「Respect robots.txt」が有効で、robots.txtで拒否されたURLは取得しません。設定で無視もできますが、自社サイト以外で外すのは避けてください。書き方と効く範囲はrobots.txtとは?クロール制御の書き方と効く場面・不要な場面【2026年時点】で整理しています。競合を調べるときは、robots.txtを守ったまま速度を落とし、取得するURLを必要な範囲に絞るのが最低限の作法です。
技術的に取れることと、取ってよいことは別です。利用規約でクローリングを禁じているサイトや認証の裏側のコンテンツは対象外と考えてください。自社サイトでも、本番で大規模なクロールを回す前にはインフラ担当へ一報を入れておくと、アクセスの急増を攻撃と誤認されてIPを遮断される事故を防げます。洗い出した課題を内部対策の優先順位に落とす段階は、SEO内部対策とは?クロール・インデックス・UXの3分類で施策を優先度順に解説が参考になります。社内で手が回らない場合は、SEO内部施策・キーワード設計の支援のように、点検結果から改修までを外部に任せる手もあります。
よくある質問
Screaming Frog SEO Spiderは無料で使えますか?
使えます。無料版は1回のクロールで最大500URLまでで、リンク切れやリダイレクトの検出、タイトルとメタデータの分析、hreflangの確認、XMLサイトマップの生成ができます。クロールの保存と設定の変更はできません。
1つのライセンスを複数のPCで使えますか?
同じ人が使うなら複数台に導入できます。公式FAQは、ライセンスは1人単位で、導入した端末もその本人しか触れないことを条件としています。5人で使うなら5本必要で、複数人での共用を検知するとライセンスはブロックされます。
500URLを超えるサイトを無料版でクロールするとどうなりますか?
500URLに達した時点でクロールが止まり、残りのURLは取得されません。サイト全体の状態をつかむ用途には使えないので、総URL数が500を超えるならライセンスが前提です。
ライセンスの期限が切れるとどうなりますか?
無料版に戻ります。500URLの上限が復活し、設定は使えなくなり、保存したクロールも開けません。新しいライセンスを買えば元に戻ります。
Google Search Consoleがあれば不要ではないですか?
役割が違います。Search ConsoleのURL検査にも現在のページを取得するライブテストはありますが、1URLずつの確認です。Screaming Frogは、リンクをたどって見つけたURLをまとめて取りに行き、一覧で点検します。どこからもリンクされていないページは巡回では見つからないので、サイトマップやURLリストを読み込ませて補います。公開直後の変更、noindexの付け間違い、リダイレクトの連鎖のように、Googleに拾われる前に潰したい問題の発見はScreaming Frogが向いています。ライセンス版ではSearch Console連携で両方のデータを1つの表にまとめられます。