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建設業の配車システムとは?ダンプ・生コン・重機回送で変わる要件と選び方

公共系システムにおける機能一覧

建設会社が配車システムの製品資料を集めると、多くが運送会社を前提に書かれていることに気づきます。荷主から受注して届ける流れが土台にあるため、自社の現場へ自社の車両を送り込む建設の配車とは前提が噛み合いません。この記事では、建設業の配車が運送業とどこで分かれるのかを指示系統・車種ごとの制約・法令の3面から整理し、製造業や食品との比較も置いたうえで、既製品で足りる条件と受託開発に踏み込む条件を線引きします。定義や費用相場、製品比較の軸は別記事に譲り、ここでは業種による要件の差だけを扱います。

まとめ:建設業の配車で運送業向け製品が合わない3つの理由

建設業の配車が既製パッケージから外れる理由は3つに集約されます。第1に、指示の出どころが配車担当だけでなく現場代理人にもあり、命令系統が二重になること。第2に、ダンプ・生コン車・重機回送車・資材搬入車で制約の性質がまるごと別物で、1つの計画ロジックに乗らないこと。第3に、車両1台の稼働が運賃ではなく工事別の原価へ配賦されるため、配車データの出口が請求ではなく工事台帳になることです。

最初の2つは、設定項目を丁寧に見れば既製品でも受け止められる場合があります。難所は3つ目でしょう。運送業向けの製品は「誰から受注していくら請求するか」を軸に設計されており、社内工事へ内部振替する構造を持たない製品が少なくありません。ここが合わないと原価は結局Excelで再入力になります。

判断の順序としては、まず自社の配車で扱う車種を数えてください。ダンプ専業のように1類型へ寄っているなら、運行管理寄りの既製品で足ります。土工・生コン・重機回送・資材搬入が混在し、工事別原価とも結びつけるなら、既製品の設定範囲を超えるため受託開発を含めた比較へ進む段階です。

建設業の配車が運送業と異なる構造|現場を起点にする指示系統と当日変更

車種や法令の話へ入る前に、業務の形そのものが違う点を押さえます。配車管理システム全体の業務範囲と主要機能は配車管理システムの定義と機能・費用相場で整理しているため、ここでは建設固有の構造だけを扱います。

荷主と現場が同一組織になる建設の配車|指示が二重に走る原因を分ける

運送業の配車では、荷主が社外にいます。受注情報が伝票として社内へ入り、配車担当が車両とドライバーへ割り当てる。指示の入口が1つに絞られる構造です。

建設業では、運ぶ相手が自社の工事現場になります。明日の生コン打設に何立方メートル必要か、鉄筋をいつ揚重するかを決めるのは現場代理人であり、配車担当ではありません。しかも現場代理人は車両の空き状況を見ずに必要量だけを伝えてきます。結果として、配車担当のもとには「工事側の要求」と「車両側の稼働」という2系統が別々に届き、その突き合わせが日々の作業です。製品を選ぶ際は、現場側から搬入依頼を直接登録できる画面を持つかを見てください。運送業向け製品の多くは受注入力の画面しか持たず、現場からの依頼は電話のまま残ります。

工程の遅れが配車を崩す仕組み|当日変更が前提になる現場の時間軸

建設現場の工程は天候と前工程に左右されます。雨で土工が止まれば残土運搬のダンプは不要になり、型枠が遅れれば翌日の生コンは延期です。前日に組んだ配車が朝の時点で崩れるのは例外ではありません。

この性質は、システムに求める機能の順位を変えます。「前日までに無駄のない計画を組む」機能よりも、「崩れた計画を朝の30分で組み直し、ドライバーへ確実に届ける」機能のほうが効きます。具体的には、割当画面での並べ替えのしやすさ、変更を各端末へ即座に反映する仕組み、変更前後の履歴が残ることの3点。計算による自動割当が建設で伸び悩むのもここに理由があり、成立する条件は自動配車システムの仕組みと導入条件で扱っています。

自社車両と傭車・協力会社の混在|手配先が社外に広がる建設の車両構成

建設会社が動かす車両は自社所有だけではありません。土量が増えれば専属のダンプ屋へ増車を頼み、大型の重機回送は回送業者へ委託します。生コンは工場側のミキサー車が運ぶため、そもそも自社の配車対象に入りません。

つまり建設の配車表には、自社車両・傭車・協力会社車両・工場手配という主体の異なる行が並びます。製品を評価するときは、車両マスタに社外車両を登録できるか、社外車両へ自社と同じ稼働管理を求めない運用ができるか、傭車費用を工事別に紐づけて出力できるかを確認してください。社外車両を自社と同じ扱いでしか登録できない製品では、点呼記録や日報の入力を求められて協力会社が使わなくなります。

車種と積荷で分かれる配車要件|ダンプ・生コン・重機回送の3類型を比べる

建設の配車を1つのロジックで語れない理由は、車種ごとに守るべき制約の性質が違うためです。ここでは資材搬入を加えた4類型で、制約の中身を分けます。

ダンプの配車|積込場と荷卸場を往復する回転数の管理が中心になる要件

土砂や砕石を運ぶダンプは、A地点とB地点を1日に何往復できるかが計画の単位です。訪問先を並べ替える発想ではなく、必要土量を回転数で割って必要台数を出す発想になります。したがって配車システムに求めるのは、積込場所ごとの1回転あたり所要時間をマスタに持ち、必要土量から台数を逆算する機能です。

この計算に効く変数は、往復距離よりもむしろ待ち時間でしょう。積込側のバックホウが1台しかなければダンプは列を作り、荷卸側の受入場が混めばまた待ちます。回転数を実測する仕組みがないと台数の見積りは経験則から抜け出せず、GPSで積込場と荷卸場の滞在時間を自動記録できるかがダンプ主体の会社の製品評価軸になります。

生コンの配車|練混ぜから荷卸しまでの時間制限が計画を強く縛る理由

生コンクリートには規格上の運搬時間制限があります。JIS A 5308では、レディーミクストコンクリートの運搬時間は練混ぜを開始してから荷卸し地点に到着するまで1.5時間以内が標準とされ、生産者と購入者の協議によって変更できると定められています。ダンプ車で運ぶ場合は練混ぜ開始から1時間以内です(2026年8月時点)。

この制限があるため、生コンの配車は「どの工場から出すか」の選択とセットになります。現場から遠い工場を選べば規格を外れるおそれがあり、近い工場でも打設量が大きければ複数工場からの分担が必要です。加えて打設は連続作業のため、ミキサー車が途切れると打継ぎ不良につながります。配車の目標は台数の節約ではなく、一定間隔で到着させる流れを崩さないこと。運送業向け製品の「積載効率を上げる」機能はここでは働かず、必要なのは打設計画と到着予定の突き合わせ画面です。

重機回送の配車|車両と経路の組合せが許可の可否に直結する制約の形

バックホウやクレーンをトレーラーで運ぶ回送は、車両と経路の組合せが法令上の手続きに直結します。一般的制限値を超える車両は道路法に基づく通行の手続きが必要で、国土交通省は道路法等の改正により、2022年4月1日から特殊車両通行確認制度を施行しました。あらかじめ登録した車両であれば、道路情報便覧に収録された道路を対象にオンラインで通行可能な経路が即時に示される仕組みです(2026年8月時点)。

配車の実務でこれが意味するのは、「この重機をこのトレーラーで、この現場へ」という3点セットが決まって初めて手続きが動くという順序です。車両を差し替えると経路の前提が変わります。システム側に求めるのは、回送案件へ許可または確認の取得状況を紐づけて保持し、未取得のまま当日を迎える案件を検知することです。経路そのものの探索は国のシステムが担うため、自社システムで作り込む必要はありません。

資材搬入の配車|現場の受入枠と揚重機の空きに合わせる時間指定の扱い

鉄筋・型枠・仮設材などの搬入は、現場側の受入能力が制約になります。市街地の建築現場では前面道路に停められる台数が限られ、タワークレーンや荷揚げ用のエレベーターも1台を各業者で分け合う形です。搬入枠を30分単位で押さえ、遅れた車両は次の枠まで待つ運用が一般的でしょう。

必要な機能は、現場ごとの受入枠をカレンダーとして持ち、各業者が予約し、重複を弾くことです。運送業向け製品の時間指定機能は「荷主が指定した時刻に届ける」ための項目で、複数業者が同一資源を奪い合う枠管理とは設計が異なります。搬入が輻輳する現場を多く抱える会社ほど差が表れます。

法令が配車の制約になる場面|ダンプ規制法・特殊車両通行と改善基準告示

建設の配車では、法令が「守るべき手順」ではなく「割り当てられる車両を狭める条件」として効きます。3つの制度を配車項目へ対応づけます。

ダンプ規制法の表示番号|届出済み車両かどうかを配車前に確かめる運用

土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法(通称ダンプ規制法)に基づき、最大積載量5トン以上または車両総重量8トン以上の土砂等運搬大型自動車を使用する場合、運輸支局長へ使用届出を行って表示番号の指定を受け、車体の見やすい箇所へ表示する義務があります(2026年8月時点)。

配車の観点では、「土砂を運べる車両かどうか」を車両マスタの属性として持つ話になります。同じ10トン車でも土砂禁ダンプは対象外で、届出のない車両へ残土運搬を割り当てると発注者の現場確認で止まります。表示番号と届出の有効性を持ち、土砂案件の割当時に未届出車両を選べないようにする。この程度の制御でも現場でのやり直しは減ります。

特殊車両の通行手続き|確認制度の即時回答を配車計画へ組み込む考え方

前章で触れた特殊車両の手続きは、配車リードタイムの設計に関わります。従来の許可申請では審査に時間を要し、回送案件は数週間前から段取りする前提でした。確認制度では登録済み車両かつ収録道路であれば即時に経路が示されるため、直前の案件でも動ける余地が生まれています。

ただし恩恵を受けるには、車両の事前登録が済んでいることが前提です。配車システム側では、自社トレーラーごとに登録済みか否かを保持し、未登録車両へ回送案件を割り当てた時点で警告を出す作りが有効でしょう。取得した経路情報の保管先も定めておくと、発注者からの照会に記録を出せます。

改善基準告示の拘束時間|早出と待機が積み上がる建設の勤務との相性

トラック運転者には、厚生労働省の改善基準告示(自動車運転者の労働時間等の改善のための基準)が適用されます。2022年12月の改正が2024年4月1日から適用され、1日の拘束時間は原則13時間以内、延長する場合でも最大15時間まで、年間の拘束時間の上限は3,300時間とされています(2026年8月時点)。

建設の運搬は、朝の早出と現場での待機が拘束時間を押し上げやすい形です。積込場での順番待ち、打設の中断、搬入枠の遅れはいずれも運転していない時間ですが拘束時間には算入されます。したがって配車システムには、割当時点で見込み拘束時間を積算し、上限に近づくドライバーを候補から外す仕組みが要ります。デジタコの実績を取り込んで残り時間を日々更新できれば精度はさらに上がるでしょう。この点は運送業向け製品が先行しており、機能構成は運送業のシステムと配車・運行・請求の一元管理にまとめています。

業種別に見た配車要件の違い|製造・食品と建設で分かれる制約の置き方

配車システムを業種別に検討する会社は建設に限りません。製造業や食品でも同じ語で探されますが、制約の置き場所が違います。比較しておくと、自社が製品比較で何を見るべきかが定まります。

製造業の配車との違い|定期便主体の計画と日々変わる現場対応の対比

製造業の配車は、工場から拠点や取引先への定期便が骨格になります。曜日ごとのパターンが固定され、そこへスポット出荷が乗る構造です。計画の価値は「決まった便をいかに満載で回すか」にあり、積載率と便数の削減が評価指標になります。

建設はこの逆で、同じ経路が翌週も続く保証がありません。工事は数か月で竣工し、現場そのものが入れ替わります。登録した納入先が数か月で不要になるため、拠点マスタの整備コストが製造業より高くつく点は見落とされがちです。現場の開設と閉所を軽い操作で扱える製品かどうかが、実運用の負担を左右します。

食品の配車との違い|温度と時間の管理を制約に置く設計との共通点

食品の配車は、温度帯と納品時間指定が制約の中心です。冷蔵と常温を混載できるか、指定時刻を何分外すと受け取り拒否になるかといった条件が計画へ直接入ります。建設と共通するのは「時間の窓が狭い」という性質で、生コンの運搬時間制限や搬入枠の管理は食品の時間指定と似た構造を持ちます。

分かれるのは、窓を決める主体です。食品では荷主や納品先が窓を決め、運ぶ側がその指定に従う構図です。建設では自社の工程が窓を決めるため、遅れが出たときに窓のほうを動かす交渉が社内で成立します。この違いから、建設向けには「計画を守らせる機能」より「変更を全員へ伝える機能」の比重が上がります。

業種別の要件を製品比較に落とす手順|制約を3層に分けて表にする

業種の違いを製品比較へ持ち込むには、自社の制約を3層に分けると扱いやすくなります。第1層は法令由来の制約で、車両の資格や拘束時間のように違反が許されない条件。第2層は物性由来の制約で、生コンの時間制限や積載重量のように物理的に決まる条件。第3層は運用由来の制約で、特定の現場に入れるドライバーが限られるといった社内ルールです。

この3層で自社の条件を洗い出し、製品ごとに「標準機能で表現できる/設定で表現できる/表現できない」の3段階を埋めます。表現できない条件が第3層だけなら運用でしのげますが、第1層と第2層に穴があるなら候補から外してください。製品タイプ別の比較軸は配車管理システムの比較と選び方で扱っているため、そちらの比較表に本章の3層を列として足す形が実務的です。

既製の配車システムで足りる条件と、受託開発へ切り替える判断の線引き

ここまでの要件を踏まえて、調達方法の分かれ目を示します。金額の大小ではなく、条件が製品側の項目に収まるかどうかで決めるのが筋です。

既製品で足りる条件|車種が単一で法令の制約が標準機能に収まる場合

既製品で足りるのは、まず扱う車種が1類型に寄っている会社です。ダンプ専業、あるいは資材搬入が中心といった構成であれば、必要な制約の種類が限られます。次に、配車データの出口が日報と運行記録で完結し、工事別原価へ配賦する要求がない場合。この2条件が揃えば、運送業向けのクラウド型でも実用に足ります。

もう1つの目安は規模です。車両20台・同時進行の現場10か所程度までなら、割当は担当者の頭の中で回せる範囲にあり、システムに求めるのは記録と共有が中心になります。この規模で高機能な計画エンジンへ費用をかけても投資は回収しにくいでしょう。

受託開発へ切り替える条件|原価と請求の按分が配車データに乗る場合

受託開発を並べて検討すべきなのは、配車データが原価管理や請求と一体で動く場合です。1台のダンプが午前と午後で別の現場に入ったとき、その日の車両費と燃料費を工事別へ按分する。傭車費を工事台帳へ載せる。これらは会社ごとに按分ルールが異なり、既製品の標準項目には収まりません。工事原価側の考え方は建設業向け原価管理システムの選び方で整理しています。

もう1つは、現場側の依頼から配車、実績、原価までを1本の流れにしたい場合。現場代理人がスマートフォンから搬入依頼を出し、配車担当が割り当て、ドライバーが完了報告し、その実績がそのまま工事台帳へ入る。この流れを既製品の組合せで作ると連携部分に人手が残ります。基幹側と一体で設計するなら基幹システム開発の枠組みで、配車を業務システムの1機能として作る選択が視野に入ります。

判断を分ける実測手順|繁忙日1日分を再現して手直しの割合を数える

迷ったときは、候補製品のトライアルで繁忙日1日分の実データを再現してください。その日に組んだ配車表を入力し直し、標準機能でどこまで表現できたかを数えます。指標は「入力できなかった条件の件数」と「運用で回避する項目の件数」の2つ。

前者が0件なら既製品で進めて構いません。前者に第1層または第2層の制約が含まれるなら候補から外します。前者が第3層のみで後者が5件を超えるなら、運用の負担が定着を妨げるため、受託開発の見積を取って総費用で比べる段階です。この実測は半日で終わります。

導入の進め方|現場の配車表を棚卸しして要件定義へ落とし込む手順

製品の方向性が決まったら、導入の順序を設計します。建設業では現場が分散しているため、一斉切替は失敗しやすい形です。

現状の配車表を集める|Excelと電話とホワイトボードの3経路を洗う

最初の作業は、いま配車がどこで決まっているかの棚卸しです。多くの会社で、配車表はExcelにありながら実際の指示は電話で飛び、変更は事務所のホワイトボードだけに反映されています。この3経路を1週間分たどると、システム化の対象範囲が見えてきます。

記録するのは、誰が誰へ何を伝えたかと、その情報がどこにも残らなかった件数です。残らなかった情報こそシステム化で拾うべき対象で、Excelで完結している部分は急いで置き換える必要がありません。ここを飛ばすと、既存のExcelを画面へ写しただけの結果になります。

制約条件をマスタ項目へ翻訳する|暗黙のルールを条件式に置き換える

次に、前章の3層で洗い出した制約をマスタ項目の形へ翻訳します。「あの現場は道が狭いから大型は入れない」という暗黙のルールは、現場マスタの「進入可能車両サイズ」という項目になります。「Aさんでないとあの元請は嫌がる」は、現場マスタとドライバーの紐づけです。

この翻訳は、導入工数の大半を占める作業です。表計算1枚に「現場名・制約の内容・理由・例外が認められる場面」の4列で書き出すと、後の要件定義でそのまま使えます。理由を書かせるのが要点で、理由のない制約は過去の経緯だけが残っている場合があり、この機会に整理できます。

段階導入の順序|可視化から着手して自動割当は後段へ回す進め方の理由

導入は3段階に分けるのが無難でしょう。第1段階は可視化で、配車表を全員が同じ画面で見られる状態にします。第2段階は制約チェックで、届出のない車両への土砂案件や拘束時間の超過を割当時に警告する機能。第3段階が計算による自動割当です。

第1段階だけでも電話の本数と伝達漏れは減り、第2段階まで進むと現場での差し戻しが目に見えて減少します。第3段階へ進む価値があるかは、第2段階で蓄積したデータを見てから判断してください。建設の配車は当日変更が多く、計算結果の採用率が上がらない現場も珍しくありません。着手順の考え方は建設DXの着手順と投資判断の線引きと共通しており、投資の回収が見える工程から順に進めるのが安全です。

よくある質問

運送業向けの配車システムを建設業で使うことはできますか?

車種が1類型に寄っていて、配車データを工事別原価へ配賦する要求がなければ使えます。合わなくなるのは、複数車種が混在する場合と、現場代理人からの搬入依頼を受け取る画面が必要な場合です。導入前に、自社の車両マスタへ傭車と協力会社車両を登録できるかを必ず確かめてください。

生コンの配車も自社の配車システムで管理すべきですか?

ミキサー車を動かすのは生コン工場側のため、建設会社の配車対象には通常入りません。自社システムに持たせるのは、打設計画に対する発注量と到着実績の記録に絞るのが現実的です。運搬時間の制限は工場側の管理が前提ですが、遠方工場からの手配になる現場では規格上の時間内に収まるかを事前に確かめてください。

配車システムの導入で何人分の工数が減りますか?

人数で答えるのは実態に合いません。建設の配車では、担当者が消えるのではなく作業の中身が変わるためです。減るのは配車表の転記と電話連絡の時間で、増えるのはデータの整備と例外の判断。効果が大きいのはむしろ現場側の確認電話が減る部分のため、効果を測るなら配車担当だけでなく現場代理人の時間も対象へ含めてください。

建設業でAIによる自動配車は成立しますか?

成立する場面は限られます。計算が効くのは、1台あたりの訪問件数が多く、条件が事前にデータとして揃う配送形態です。建設のダンプ運搬は往復の繰り返しで組合せの余地が小さく、資材搬入は当日変更が多いため、計算結果がそのまま使える割合は高くなりません。例外は多数の現場へ小口資材を配る建材商社型の運搬で、ここは効果が出ます。

導入までにどのくらいの期間を見ておくべきですか?

既製のクラウド型で可視化までなら、契約から2か月前後が目安になります。期間の大半を占めるのは現場マスタと車両マスタの整備で、とくに現場ごとの進入制限や受入枠の登録に時間がかかります。制約チェックまで含めるとさらに1か月から2か月。工事別原価との連携を含む受託開発では、要件定義から本稼働まで6か月以上を見込んでください。

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