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AssemblyAIとは?日本語対応・料金・APIの使い方【2026年10月版】

AssemblyAIとは?日本語対応・料金・APIの使い方【2026年10月版】

AssemblyAIは、音声ファイルやリアルタイム音声をテキストに変換するクラウドAPIです。2026年10月時点の録音済み音声向けの主力はUniversal-3.5 Pro(音声1時間あたり$0.21)で、日本語を含む18言語に対応し、話者分離も$0.02/時の追加で使えます。リアルタイム向けには9月29日にUniversal-3.6 Pro Realtime(32言語・$0.45/時)が加わり、2分以下の音声を1回のリクエストで返すSync APIもあります。一方で感情分析は英語専用、ストリーミングは接続時間で課金されるなど、日本語で使う前に知っておきたい制約もあります。2026年10月16日に公式ドキュメントと料金ページで確認した内容をもとに整理します。

まとめ:AssemblyAIの要点(2026年10月時点)

  • モデル:録音済み音声はUniversal-3.5 Pro(18言語・$0.21/時)とUniversal-2(99言語・$0.15/時)の2本立て。リアルタイムの最上位はUniversal-3.6 Pro Realtime(32言語・$0.45/時)。
  • 日本語:文字起こしはUniversal-3.5 Pro・Universal-2・Pro系ストリーミング・Sync APIのいずれも対応。感情分析・キーフレーズ抽出は英語のみ、Voice Agent APIは日本語を聞き取れても日本語では話せない。
  • 料金:従量課金で、新規登録時に$50の無料クレジット(失効なし)。日本語は10月6日からUniversal-2($0.15/時)を指定しても3.5 Proで処理される。ストリーミングはWebSocketを開いている時間で課金。
  • 使い方:ダッシュボードでAPIキーを発行し、Python SDK(assemblyai 1.6.1)なら十数行で日本語の話者分離付き文字起こしができる。コードを書かずにPlaygroundやPower Automateのコネクタでも試せる。
  • 要約・LLM連携:旧LeMURは2026年3月31日で停止し、旧 summarization・auto_chapters パラメータも9月15日以降はエラーになる。要約はSpeech Understanding、任意のLLM処理はLLM Gatewayを使う。

AssemblyAIの提供範囲と現行モデル

AssemblyAIは音声認識APIを専業とする米国の企業で、サンフランシスコとニューヨークにオフィスを置いています(公式のAboutページ)。APIは録音済み音声(非同期)・リアルタイム(ストリーミング)・Sync・音声理解(要約など)・LLM Gateway・Voice Agent・Dictationに分かれ、料金も機能もどのモデルとAPIを選ぶかでほぼ決まります。

用途 モデル(パラメータ) 対応言語 日本語 料金/時
録音済み・高精度 Universal-3.5 Pro(universal-3-5-pro) 18言語 ○ $0.21
録音済み・多言語/低価格 Universal-2(universal-2) 99言語 ○ $0.15
リアルタイム・高精度 Universal-3.6 Pro Realtime(universal-3-6-pro) 32言語 ○ $0.45
リアルタイム・英語 Universal-Streaming English 英語 × $0.15
リアルタイム・欧州6言語 Universal-Streaming Multilingual 6言語 × $0.15

単価は公式の料金ページの記載で、ストリーミングは接続時間1時間あたりです。Universal-3.6 Pro Realtimeは2026年9月29日に公開された3.5 Pro Realtimeの後継で、単価は同じ$0.45/時のまま対応言語が19から32に増えました。ストリーミングで speech_model を省略すると3.6 Proが使われ、従来の universal-3-5-pro も引き続き指定できます。

録音済み音声で speech_models を省略した場合、モデル選択のドキュメントは既定を ["universal-3-5-pro", "universal-2"](3.5 Proが対応しない言語はUniversal-2へ自動で回す)としています。ただし既定の切替は8月1日のchangelogで「今後の更新」に延期されたままで、旧名 universal-3-pro を固定指定したリクエストは切替後にエラーを返すと案内されています。本番では speech_models を明示しておくのが安全です。

2分以下の音声と音声エージェント向けのAPI

2026年7月以降、従来の非同期APIとは別に用途を絞ったAPIが増えました。会議録のような長い録音は非同期API、ボイスメモや1発話単位の処理は次の3つを使い分けます。

API 向く用途 1回の上限 日本語 料金/時
Sync API ボイスメモ・短い通話 120秒 ○ $0.30
Dictation API 口述入力(整形済みテキスト) 120秒 ○(既定は英語) $0.62
Voice Agent API 電話・ブラウザの音声エージェント 接続時間 聞き取りのみ $4.50

Sync APIによる短尺音声の同期文字起こし

Sync APIは、80ミリ秒から120秒までの音声を1回のHTTPリクエストで送り、レスポンスでそのまま文字起こし結果を受け取る方式です。ジョブ登録もポーリングも不要で、料金ページは応答時間の中央値を約134ミリ秒としています。モデルはUniversal-3.5 Proで、日本語(ja)を指定できます。入力はWAVか16bitのPCMに限られ、URLからの取り込みはできません(Sync APIのドキュメント)。

import os
from assemblyai.sync.v1 import SyncTranscriber, SyncTranscriptionConfig

config = SyncTranscriptionConfig(
    language_codes=["ja"],
    keyterms_prompt=["AssemblyAI", "議事録"],
)
transcriber = SyncTranscriber(api_key=os.environ["ASSEMBLYAI_API_KEY"], config=config)
transcriber.warm()  # 音声が届く前にHTTPS接続を開いておく
result = transcriber.transcribe("voice_memo.wav")
print(result.text)

SDK 1.6.1でHTTP通信をモックして実行すると、送信先は https://sync.assemblyai.com/v1/transcribe/live、モデルは X-AAI-Model: universal-3-5-pro ヘッダーで渡され、設定は {"keyterms_prompt": [...], "language_codes": ["ja"]} のJSONとして音声と一緒にマルチパートで送られていました。対応言語の数はドキュメントが32、料金ページが18と記載が揃っていないため、日本語以外の言語を使うときは言語選択のページで個別に確認してください。

Dictation APIとVoice Agent APIの日本語対応

Dictation APIは、口述した1発話からフィラーや言い直しを除いた送信用のテキストと、発話そのままの文字起こしを返します。language_codes の既定が ["en"] なので、日本語で使うときは ["ja"] の指定が必要です。

Voice Agent APIは、音声認識・応答用のLLM・音声合成をまとめて$4.50/時($0.075/分)で提供する音声エージェント基盤です。対応言語のページでは、日本語は聞き取り(入力)には含まれますが、話す側(出力)は英語・イタリア語・スペイン語・ドイツ語・ポルトガル語・フランス語の6言語で、日本語は「Coming soon」の扱いです。日本語で応答する電話エージェントは、現時点ではストリーミングの文字起こしと別のLLM・音声合成を組み合わせて作ります。

日本語で使える機能と使えない機能

「AssemblyAIは日本語に対応しているか」という問いへの答えは、機能ごとに違います。文字起こし自体は対応していますが、解析系の機能には英語専用のものが残っています。

Universal-3.5 Proの日本語対応とキーワード指定

Universal-3.5 Proの対応18言語には日本語(ja)が入っており、同じ音声内で言語が切り替わるコードスイッチングにも対応します。Universal-2では日本語が「WER(単語誤り率)10%以下」の高精度グループに分類されています(公式のSupported Languagesの精度区分)。社名や製品名の誤変換を減らしたいときは、Universal-3.5 Proのキーワード指定(Keyterms、最大1,000語・1語句6単語まで、$0.05/時)か、音声の場面を文章で説明するPrompting($0.05/時)を使います。

解析機能:感情分析は英語のみ、エンティティ検出は日本語可

機能 日本語 追加料金/時
話者分離(録音済み) 言語制限の記載なし $0.02
エンティティ検出 ○ $0.08
要約(Speech Understanding) 言語制限の記載なし $0.02〜$0.07
感情分析 ×(英語4種のみ) $0.02
キーフレーズ抽出 ×(英語4種のみ) $0.01
トピック検出 ×(英語と欧州5言語) $0.15
医療モード(Medical Mode) ×(英西独仏の4言語) $0.15

感情分析とキーフレーズ抽出のドキュメントが挙げる対応言語は、Global English・Australian English・British English・US Englishの4つだけです。トピック検出も英語とスペイン語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・ポルトガル語に限られ、医療用語の認識を強める医療モードもモデル一覧で英語・スペイン語・ドイツ語・フランス語の4言語です。話者分離と要約のページには言語の制限表がなく、対応モデル(Universal-3.5 Pro/Universal-2)だけが示されています。コールセンターの日本語通話で顧客の感情を取りたい場合、標準のSentiment Analysis機能では対応できないため、文字起こし結果をAssemblyAIのLLM Gatewayに渡して判定させるか、感情解析を持つAmiVoice APIなど国内サービスを検討します。

言語指定の有無で変わる非対応機能の扱い

見落としやすいのが、非対応の機能を有効にしたときの挙動が指定方法で変わる点です。language_code="ja" のように言語を明示した場合、APIは「The following models are not available in this language」のエラーで受付を拒否します。language_detection=True で自動判定させた場合は、文字起こしは成功し、非対応の機能だけがエラーなしに結果から抜け落ちます。日本語音声だと分かっている処理では language_code を指定し、機能の抜けを実行時に検知できるようにしておくのが確実です。

AssemblyAIの料金と無料クレジット

AssemblyAIは契約・最低利用額・月額料金のない従量課金です。新規アカウントには$50の無料クレジットが付与され、有効期限はありません。Billing and Pricingが対象に挙げるのは録音済み・リアルタイムの文字起こし、Voice Agent API、Speech Understanding、Guardrailsで、LLM Gatewayの利用は初回から残高払いになります。

録音済み音声は秒単位、ストリーミングは接続時間で課金

録音済み音声は、提出したファイルの長さを秒単位で按分して課金され、失敗したリクエストは請求されません。ストリーミングは仕組みが異なり、WebSocketを開いてから閉じるまでの時間が課金対象です。無音で待機している時間も含まれ、終了メッセージを送らずに放置したセッションは3時間で自動切断されますが、その3時間分が丸ごと請求されます。公式のBilling and Pricingも、この閉じ忘れを「予期しない請求の最も一般的な原因」と明記しています。同時に2本のセッションを開けば、それぞれの接続時間が加算されます。Voice Agent APIも同じく接続時間課金で、無音の時間も請求されます。

月100時間の会議録音を処理した場合の試算

社内会議の録音を月100時間、話者分離付きで文字起こしする場合の概算です(2026年10月時点の単価、税・為替は含まず)。表の要約料金はlowの例で、多言語音声や詳細を重視する用途に公式が案内するmediumを選ぶと、要約分は月100時間あたり$2ではなく$7になります。

構成 単価/時 月100時間
Universal-3.5 Pro+話者分離 $0.23 $23
Universal-2+話者分離 $0.17 $17
上記+要約(low) +$0.02 +$2

無料クレジットの$50は、Universal-3.5 Proに話者分離を付けた構成で約217時間分に相当します。同じ会議をリアルタイムで文字起こしすると、3.6 Pro Realtimeの$0.45/時に話者分離の$0.12/時が加わり、月100時間で約$57と録音後処理の2倍以上になります。議事録が会議終了後に揃えばよいなら、録音してから非同期APIに回すほうが安く済みます。また、公式ロードマップによると、2026年10月6日からUniversal-2を指定した日本語の音声はUniversal-3.5 Proで処理され、料金はUniversal-2の単価のままです。日本語に限れば、表の2行目($0.17/時)でも認識は3.5 Proになるため、両者の差は精度ではなく、Universal-2では使えないPrompting(場面の説明で精度を上げる機能)の有無だけになります。大量処理では営業経由のボリュームディスカウントがあり、AWS Marketplace経由で契約してAWSの請求にまとめることもできます。

APIキーの取得とPythonでの最小実装

APIキーの発行場所と管理

assemblyai.comでアカウントを作成し、ダッシュボードのサイドバーで「Workspace」→「Manage」→「API Keys」を開くと、キーの確認と追加発行(Create New API Key)ができます。キーはコードに直書きせず、環境変数 ASSEMBLYAI_API_KEY に入れて読み込みます。顧客ごとにキーを分ける運用は公式が推奨しておらず、利用量の按分はWebhook URLに customer_id などのクエリを付けて集計する方法が案内されています。

Python SDKによる日本語の話者分離付き文字起こし

掲載コードの確認に用いたSDKは pip install assemblyai==1.6.1 で入ります(2026年9月24日公開の1.6.1、Python 3.8以上。10月16日時点でも最新版)。SDKは2026年8月の1.0.0で非同期・リアルタイム・Syncの3系統のインターフェースが統一されました。以下はローカルの音声ファイルをアップロードし、日本語を指定して話者ごとに出力する最小コードです。

import os
import assemblyai as aai

aai.settings.api_key = os.environ["ASSEMBLYAI_API_KEY"]

config = aai.TranscriptionConfig(
    speech_models=["universal-3-5-pro", "universal-2"],
    language_code="ja",
    speaker_labels=True,
)
transcript = aai.Transcriber(config=config).transcribe("meeting.mp3")

if transcript.status == aai.TranscriptStatus.error:
    raise RuntimeError(transcript.error)

for u in transcript.utterances:
    print(f"話者{u.speaker}: {u.text}")

transcribe() は内部でファイルを /v2/upload に送り、/v2/transcript にジョブを登録して、完了までポーリングします(SDK 1.6.1でHTTP通信をモックし、送信JSONに含まれる設定項目が {"language_code":"ja","speaker_labels":true,"speech_models":["universal-3-5-pro","universal-2"]} になることを確認)。話者数が分かっている会議なら speakers_expected、おおよその範囲なら speaker_options の最小・最大を渡すと精度が上がります。公式は、話者ごとに30秒以上の連続した発話があると分離精度が安定するとしています。2026年9月3日からは speaker_options の include_speaker_confidence を有効にすると、単語と発話ごとに話者割り当ての信頼度(0〜1)が返るようになり、9月16日には英語以外の長い音声で話者分離の精度が改善されました(公式changelog)。

REST APIの認証と文字起こしジョブ登録

SDKを入れられない環境では、HTTPで直接呼べます。認証は authorization ヘッダーにAPIキーをそのまま入れる形式です。公開URLにある音声なら、アップロードを省いてジョブを登録できます。以下のexample.comのURLは説明用なので、APIから取得できる実際の音声ファイルURLに置き換えてください。

curl -X POST https://api.assemblyai.com/v2/transcript \
  -H "authorization: $ASSEMBLYAI_API_KEY" \
  -H "content-type: application/json" \
  -d '{"audio_url": "https://example.com/meeting.mp3", "speech_models": ["universal-3-5-pro"], "language_code": "ja", "speaker_labels": true}'

返ってきた id で GET /v2/transcript/{id} を呼び、status が completed になるまで数秒おきに確認します。ただし、status が error なら確認を打ち切り、error フィールドで原因を確認します。待機時間にも上限を設けてください。ポーリングの代わりに webhook_url を指定すれば、完了時に通知を受け取れます。

コードを書かずに試す:PlaygroundとPower Automateコネクタ

精度を見るだけなら、ダッシュボードのPlaygroundで手元の音声やサンプル音声をブラウザから文字起こしできます(録音済み・リアルタイムの両方)。

業務フローに組み込むなら、MicrosoftのAssemblyAIコネクタ(プレビュー)でPower Automate・Logic Apps・Power Apps・Copilot Studioから呼び出せます。認証はAssemblyAIのAPIキーで、Microsoft側の区分はPower Automate・Power Apps・Copilot StudioでPremium、Logic AppsでStandardのコネクタです。ストリーミングは非対応で、アクション一覧には停止済みのLeMURの操作が残っているため、要約はフロー内で別のLLMに渡します。

リアルタイム文字起こし(Streaming API v3)の使い方

ストリーミングはWebSocket(wss://streaming.assemblyai.com/v3/ws)で音声を送り、発話の区切り(ターン)ごとにテキストを受け取ります。日本語で使えるのはPro系のストリーミングモデルだけで、安価なUniversal-Streaming English・Multilingualは日本語に対応しません。Python SDKでは接続時のパラメータで言語とモデルを指定し、ターン確定のイベントを受け取って表示します。次の例はマイクの代わりに手元のWAVファイルを流す構成で、公式ガイドに合わせて100ミリ秒ずつ実時間の速さで送ります(SDK 1.6.1で接続設定・音声送信・イベント処理・終了処理をモック検証。実APIでの文字起こし精度や遅延は未検証)。

import os
import time
import wave
from assemblyai.streaming.v3 import (
    RealTimeEvents,
    RealTimeParameters,
    RealTimeTranscriber,
    TurnEvent,
)


def on_turn(client, event: TurnEvent):
    if event.end_of_turn:
        print(event.transcript)


client = RealTimeTranscriber(api_key=os.environ["ASSEMBLYAI_API_KEY"])
client.on(RealTimeEvents.Turn, on_turn)
client.on(RealTimeEvents.Error, lambda client, error: print(f"ストリーミングエラー: {error}"))
client.connect(
    RealTimeParameters(
        sample_rate=16000,
        speech_model="universal-3-6-pro",
        language_codes=["ja"],
    )
)

try:
    # 16kHz・16bit・モノラルのWAVを100ミリ秒ずつ実時間の速さで送る
    with wave.open("speech_16k.wav", "rb") as wav:
        if (wav.getframerate(), wav.getsampwidth(), wav.getnchannels()) != (16000, 2, 1):
            raise ValueError("16kHz・16bit・モノラルのWAVを指定してください")
        while chunk := wav.readframes(1600):
            client.stream(chunk)
            time.sleep(0.1)
finally:
    client.disconnect(terminate=True)

language_codes に言語を渡すと、その言語に寄せて認識します(省略すると対応言語全体でコードスイッチング)。ストリーミングは接続時間で課金されるため、処理を終えたら必ず client.disconnect(terminate=True) でセッション終了メッセージを送ってください。ブラウザから直接つなぐ場合は、APIキーを渡さずにサーバー側で発行した一時トークン(create_temporary_token)を使います。発話が終わってから結果が届けば足りるボイスメモ程度の長さなら、WebSocketを張らずに上のSync APIを使うほうが実装も課金も単純です。低遅延の会話用途ではOpenAIのGPT-Live-TranscribeやRealtime APIも候補になります。

要約・LLM連携の現行ルート(LeMUR終了後)

AssemblyAIの紹介記事では「LeMURで文字起こし結果にLLMで質問できる」と書かれていることがありますが、LeMURは2026年3月31日で停止しました(2025年11月18日の公式changelogで告知)。現在の構成は次の2本です。

  • 要約:文字起こしリクエストの speech_understanding.request.summarization で指定。2026年8月11日にLLMベースへ刷新され、見出しと開始・終了時刻付きのトピック別要約が返る。9月29日からはチャプター数が音声の長さに応じて増減する。
  • 自由なLLM処理:LLM Gatewayで、Claude・GPT・Geminiなど複数社のモデルを同じAPIキーで呼ぶ。料金は入出力トークン課金で、無料クレジットの対象外。

旧来の summarization パラメータとAuto Chapters(auto_chapters)は、2026年9月15日以降、指定すると400エラーを返します。議事録の要約やアクションアイテム抽出を作るなら、文字起こしはSpeech-to-Text、要約はSpeech Understanding、それ以上の加工はLLM Gatewayと役割を分けるのが現行の組み方です。

データの保存先とセキュリティ

AssemblyAIの処理拠点は米国とEUのAWSリージョンです。ストリーミングの既定エンドポイントは近いリージョンへ自動で振り分け、データはUS・EUのどちらでも処理されうるため、保存先を固定したい場合は streaming.us.assemblyai.com か streaming.eu.assemblyai.com を指定します。Sync APIも同様に sync.us.assemblyai.com・sync.eu.assemblyai.com で固定できます。日本リージョンはありません。

認証はSOC 2 Type 1とType 2を取得済みで、保存データはAES、通信はTLS 1.2以上(ストリーミングはTLS 1.3のみ)で暗号化されます。送信したファイルの一部はPII(個人情報)を除去したうえでモデル学習に使われる場合があり、オプトアウトしたアカウントではストリーミングの音声と文字起こしを保持しないゼロ保持になります(ログ・請求用のメタデータは残ります)。録音済み音声のファイルと結果はTTLを最短1時間に設定できますが、TTL満了は削除の開始時点です。顧客通話を扱うなら、音声を送信する前にモデル学習への利用条件を確認してください。公式には、EUサーバーの利用、BAAの適用、モデル学習のオプトアウトのいずれかに該当するファイルは学習に使わないと記載されています(出典:Data retention and model training)。

AssemblyAIが向く用途と向かない用途

AssemblyAIが強いのは、話者分離・要約・エンティティ検出まで1回のリクエストで済ませたい、英語を含む多言語の録音を大量に処理したい、という用途です。話者分離の追加が$0.02/時と安く、OpenAIの後継文字起こしモデル(gpt-transcribe)が話者ラベルを返さない現状では、会議録の話者分けで選ぶ理由になります。

逆に、次の条件では別のサービスを先に検討すべきです。

  • 日本語の感情分析が必須:感情分析が英語専用のため、日本語通話の分析はAmiVoiceなど国内勢のほうが手数が少ない。
  • 日本語で話す音声エージェントを丸ごと任せたい:Voice Agent APIの出力言語に日本語が入っていない。
  • データを国内で処理する必要がある:処理拠点がUSとEUのみ。国内リージョンが要件なら、東日本リージョンを持つAzure AI Speechなど日本に拠点のあるクラウドの音声APIを比較する。
  • OpenAI系で統一したい:OpenAIの話者分離はgpt-4o-transcribe-diarizeが担うが、2027年2月26日に提供終了予定である点に注意。

リアルタイム性と料金で近い位置にいるのがDeepgramで、主要な文字起こしAPIを料金・日本語対応・リアルタイム性で横並びにした比較は文字起こしAPIの比較と選び方に、GCPに寄せる場合の選択肢はGoogle Cloud Speech-to-Textの料金と使い方にまとめています。AssemblyAIなどの音声認識APIを業務システムに組み込む開発は、AI音声認識システム開発として承っています。

AssemblyAIに関するよくある質問

AssemblyAIは無料で使えますか?

新規アカウントに$50の無料クレジットが付き、クレジットカード登録なしで試せます。クレジットに有効期限はなく、Universal-3.5 Proの文字起こしだけなら約238時間分に相当します。ただしLLM Gatewayは無料クレジットの対象外です。

AssemblyAIの料金はいくらですか?

2026年10月時点で、録音済み音声はUniversal-3.5 Proが$0.21/時、Universal-2が$0.15/時です(日本語はUniversal-2を指定しても3.5 Proで処理されます)。話者分離は$0.02/時、要約はlowで$0.02/時、mediumで$0.07/時が加算されます。リアルタイムのUniversal-3.6 Pro Realtimeは接続時間あたり$0.45/時、2分以下の音声を同期で返すSync APIは$0.30/時です。

AssemblyAIは日本語に対応していますか?

文字起こしは対応しています。Universal-3.5 Pro・Universal-2・Pro系ストリーミング・Sync APIで日本語(ja)を指定できます。ただし感情分析とキーフレーズ抽出は英語専用で、Universal-Streaming English・Multilingualも日本語に対応しません。Voice Agent APIは日本語を聞き取れますが、日本語での応答音声はまだ提供されていません。

AssemblyAIのAPIキーはどこで取得しますか?

assemblyai.comでアカウントを作成し、ダッシュボードの「Workspace」→「Manage」→「API Keys」から確認・発行します。キーは環境変数 ASSEMBLYAI_API_KEY に設定して読み込み、ブラウザから直接ストリーミングする場合はサーバーで発行した一時トークンを使います。

AssemblyAIとWhisperの違いは何ですか?

Whisperは自分のサーバーで動かせるオープンソースの音声認識モデルで、ソフトウェア自体は無料ですがGPUなどの運用は自前です。AssemblyAIはマネージドAPIで、話者分離・要約・リアルタイム処理まで用意されています。OpenAIのAPI版whisper-1は2027年2月26日に停止予定で(OpenAIのDeprecations)、後継モデルは話者ラベルを返しません。

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