Windows 11 25H2(Windows 11 2025 Update)は、2025年9月30日に一般提供が始まった年次機能更新で、ビルド番号は26200です。24H2とシステムファイルを共有しているため、24H2からは有効化パッケージ(KB5054156)を当てて再起動1回で切り替わります。2026年9月29日には後継の26H2が出ており、24H2のHome/Proは2026年10月13日(米国時間)で更新の提供が終わりました。この記事では、25H2の日付・ビルド・期限、24H2との違い、自分のPCや社内端末の版の確認方法、25H2の期間に加わった機能と削除された機能、既知の不具合を整理したうえで、2026年10月時点で25H2に留まるか26H2へ進むかを判断できるようにします。
まとめ:25H2の要点と24H2の期限到来後の判断
- 25H2の一般提供は2025年9月30日、ビルドは26200系です。2026年10月13日の月例更新KB5127648を当てた状態が26200.9711で、24H2(26100.9711)と26H2(26300.9711)にも同じKBが配られています。
- 25H2の更新提供の終了日は、Home/Proが2027年10月12日、Enterprise/Educationが2028年10月10日です。
- 24H2のHome/Proは2026年10月13日で更新が終わり、日本時間10月14日に届いたKB5127648が最後の月例更新です。24H2のEnterprise/Educationは2027年10月12日まで続きます。
- 24H2から25H2へも26H2へも有効化パッケージで再起動1回。23H2以前とWindows 10からはOSを丸ごと入れ替える通常の機能更新になります。
- 25H2で目立つ変化は機能追加より削除で、PowerShell 2.0が入っておらず、WMICは2026年8月以降、後から追加することもできません。新機能は2025年10月の新しいスタートメニュー以降、月例更新で段階的に加わっています。
- 24H2のHome/Proは、25H2を経由せず26H2へ上げれば次の期限が2028年10月10日まで延びます。25H2のEnterprise/Educationは2028年10月10日まで更新が続くため、26H2の検証が済むまで留まる選択も取れます。法人利用でもProの期限は2027年10月12日です。
25H2と24H2のリリース日・ビルド番号・サポート期限の比較
Windows 11は年1回、下半期に機能更新を出し、Home/Proは24か月、Enterprise/Educationは36か月更新が提供されます。「25H2」は2025年の下半期(2nd Half)の版という意味で、利用者向けの名称は「Windows 11 2025 Update」です。MicrosoftのWindows 11 リリース情報にある日付を、前後の版と並べると次のとおりです(2026年10月13日の月例更新時点)。
| バージョン | 一般提供 | 最新ビルド | Home/Pro 終了 | Enterprise/Education 終了 |
|---|---|---|---|---|
| 26H2 | 2026-09-29 | 26300.9711 | 2028-10-10 | 2029-10-09 |
| 26H1 | 2026-02-10 | 28000.3231 | 2028-03-14 | 2029-03-13 |
| 25H2 | 2025-09-30 | 26200.9711 | 2027-10-12 | 2028-10-10 |
| 24H2 | 2024-10-01 | 26100.9711 | 2026-10-13(終了) | 2027-10-12 |
| 23H2 | 2023-10-31 | 22631.7652 | 終了済み | 2026-11-10 |
日付はいずれも米国時間です。月例のセキュリティ更新は毎月第2火曜日(日本時間では翌水曜日)に出るため、24H2のHome/Proにとっては日本時間10月14日に届いた月例更新が最後になりました。配信日の数え方はPatch Tuesday(パッチチューズデー)とは?日本時間と2026年の日程、Microsoftゼロデイへの対応順で整理しています。
25H2の最新ビルドと24H2・26H2が同じ月例更新を共有する関係
25H2のビルドは「26200.<リビジョン>」の形で増えていきます。2026年9月は、8日のKB5124008で26200.9445、14日の定例外更新KB5129195で26200.9457、22日のプレビュー更新KB5124010で26200.9550となり、10月13日のKB5127648で26200.9711になりました。KB5127648の記事名は「OS Builds 26300.9711, 26200.9711 and 26100.9711」で、26H2・25H2・24H2の3つの版に同じ更新が同じリビジョン番号で配られています。24H2と25H2の違いが小さいと言われるのはこのためで、差は「どの機能のスイッチが入っているか」と「いつまで更新が届くか」の2点にほぼ集約されます。
KB5127648では、9月から続いていたAC-3音声のアプリ異常終了と、仮想デスクトップでサインイン後に黒い画面になる問題が修正されました。ほかにAlways On VPNが接続中のまま止まる問題の修正、2026年11月1日に始まるカナダ・マニトバ州の時刻変更に合わせた新しいタイムゾーン(UTC-05:00)の追加、セキュアブート証明書の配布の継続が含まれます。
26H2と26H1の位置づけと既存の24H2・25H2端末に届く版の違い
25H2の次の年次更新は26H2で、Microsoftは25H2と24H2のどちらからも有効化パッケージで26H2へ移れると案内しています。一方の26H1(ビルド28000)は2026年初めに発売された一部の新しいPC向けにプリインストールで提供される版で、既存の24H2・25H2のPCにはインプレース更新として配信されません。「26H1が来ない」のは正常な挙動です。
24H2のHome/Proは10月13日で更新終了、止まったものと残る端末の扱い
Microsoftの24H2の既知の問題と通知ページは、2026年10月13日付で「24H2のHomeとProは更新の終了に達した」と告知し、26H2か25H2への更新を勧めています。期限の考え方そのものはWindows 11 Home and Proのライフサイクルに載っており、版ごとに24か月で区切られます。
24H2 Home/Proの更新終了後に提供されなくなる更新とサポートの範囲
期限を過ぎた24H2のHome/Proには、月例のセキュリティ更新とプレビュー更新、既知の問題の修正、タイムゾーンの更新、テクニカルサポートが届きません。PCは起動し、手元のアプリもそのまま動きますが、11月以降に見つかった脆弱性は塞がれません。
IT部門が管理していないHome/Proの24H2は、Windows Updateが自動で新しい版への機能更新を始めます。再起動の時刻は選べ、一時停止もできます。逆に言えば、いまも24H2のまま残っている個人のPCは、一時停止を続けているか、セーフガードホールドで配信が止まっているか、要件や空き容量の問題で更新に失敗しているかのどれかです。「設定」>「Windows Update」で「更新プログラムのチェック」を押し、25H2か26H2が表示されるかを確認してください。
Enterprise・LTSC 2024など24H2系で期限が異なるエディション
10月13日の期限が当てはまったのはHome、Pro、Pro Education、Pro for Workstationsです。同じ24H2でも、Enterprise、Education、IoT Enterprise、Enterpriseマルチセッションは2027年10月12日まで更新が続きます。さらに、24H2をベースにした長期サービスチャネル(LTSC 2024)はリリース情報の表でメインストリームが2029年10月9日、延長が2034年10月10日と別枠で並んでいます。延長があるのはIoT Enterprise LTSC 2024だけで、Enterprise LTSC 2024は2029年10月9日で更新が終わると表の注記にあります。社内に「24H2」が混在している場合、まずエディションを分けて数えないと、急ぐべき端末とそうでない端末を取り違えます。
自分のPCが25H2か24H2かをwinverとPowerShellで確認する方法
画面で見るなら、Win+Rでwinverを実行するか、「設定」>「システム」>「バージョン情報」の「Windowsの仕様」を開きます。バージョン欄が「25H2」でOSビルドが「26200.xxxx」なら25H2、「24H2」で「26100.xxxx」なら24H2です。26H2なら26300で始まります。
リビジョンまで記録したいときは、対象のWindows端末上で次のPowerShellコマンドを実行します。この例が読み取るのは実行端末の情報です。
# バージョン名・ビルド・UBR(更新リビジョン)・エディションをレジストリから読む
Get-ItemProperty 'HKLM:\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion' |
Select-Object ProductName, DisplayVersion, CurrentBuild, UBR, EditionID
25H2の端末ではバージョン名の項目が25H2、CurrentBuildが26200になり、24H2なら24H2と26100です。UBR(10月の月例更新後なら9711)が更新リビジョンを示します。CurrentBuildと組み合わせた完全なビルド番号を公式の更新履歴と照合すると、適用済みの累積更新を確認できます。ProductNameは古い表記が残ることがあるため、版の判定にはCurrentBuildを使ってください。EditionIDはHomeならCore、ProならProfessional、LTSCならEnterpriseSと出ます。
PowerShellによる社内Windows端末の一括棚卸しと更新終了日順の一覧化
法人で台数が多い場合は、端末名の一覧を作って同じ値をまとめて集め、更新終了日の近い順に並べると対応の順番が決まります。次の例は、WinRM(PowerShellリモート処理)が有効な社内PCを対象に、版・ビルド・エディションと更新終了日を一覧にします。期限の表は前章のリリース情報の値です。
# computers.txt に1行1台で端末名を書いておく
$eol = @{
'24H2' = @{ HomePro = '2026-10-13'; Enterprise = '2027-10-12' }
'25H2' = @{ HomePro = '2027-10-12'; Enterprise = '2028-10-10' }
'26H2' = @{ HomePro = '2028-10-10'; Enterprise = '2029-10-09' }
}
$computers = Get-Content -Path '.\computers.txt'
Invoke-Command -ComputerName $computers -ErrorAction Continue -ScriptBlock {
$cv = Get-ItemProperty 'HKLM:\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion'
[pscustomobject]@{
DisplayVersion = $cv.DisplayVersion
Build = '{0}.{1}' -f $cv.CurrentBuild, $cv.UBR
EditionID = $cv.EditionID
}
} | ForEach-Object {
# LTSC(EnterpriseS・IoTEnterpriseS)は期限が別枠なので表から引かない
if ($_.EditionID -match '^(IoT)?EnterpriseS') { $end = 'LTSCは個別に確認' }
elseif ($_.EditionID -match '^(Enterprise|Education|IoTEnterprise|ServerRdsh)') { $end = $eol[$_.DisplayVersion].Enterprise }
else { $end = $eol[$_.DisplayVersion].HomePro }
[pscustomobject]@{
Computer = $_.PSComputerName
Version = $_.DisplayVersion
Build = $_.Build
Edition = $_.EditionID
EndOfUpdates = $end
}
} | Sort-Object EndOfUpdates | Format-Table -AutoSize
EndOfUpdatesが2026-10-13の行が、すでに更新の止まった端末です。EndOfUpdatesが空欄になった行は、表にない版(23H2以前など)です。また、接続や情報取得に失敗した端末は一覧に出ないため、表示されたエラーとcomputers.txtを照合し、未取得端末を別途確認してください。CSVで台帳に残す場合は、コード末尾のFormat-Table -AutoSizeをExport-Csv -Path '.\inventory.csv' -NoTypeInformation -Encoding UTF8に置き換えます。WinRMを使わない環境では、IntuneなどのMDMのデバイス一覧でOSバージョンの列を並べ替える方法でも同じ情報の取得が可能です。MDMの役割と選び方はMDMとは?モバイルデバイス管理の仕組みとEMM/UEMの違い・選び方【情シス向け】で整理しています。
機能更新の対象バージョンを24H2に固定するポリシーの確認
法人の端末が24H2から動かない場合、多いのは「機能更新プログラムの対象バージョン」を24H2に固定するポリシーが残っているケースです。グループポリシーで設定した場合は、次のレジストリに値が入ります。読み取るだけのコマンドなので、そのまま実行して構いません。
# グループポリシーの対象バージョン設定を読む(出力なしでもMDM側の設定は別途確認)
$wu = 'HKLM:\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate'
Get-ItemProperty -Path $wu -ErrorAction SilentlyContinue |
Select-Object TargetReleaseVersion, ProductVersion, TargetReleaseVersionInfo
TargetReleaseVersionが1でTargetReleaseVersionInfoが24H2なら、その端末は24H2に留まるよう指定されています。MicrosoftのグループポリシーによるWindows Updateクライアントポリシーの構成は、期限までに対象バージョンを変えなかった端末は、そのエディションの更新終了から60日を過ぎた時点で自動的に更新されると説明しています。Proの24H2なら2026年10月13日から60日後で、それまでの約2か月は修正の届かない状態が続きます。期限切れのまま待たず、グループポリシーかIntuneで対象を25H2か26H2へ書き換えてください。MDMで配る場合のポリシー名と値は、MicrosoftのPolicy CSP(Update)にあるTargetReleaseVersionとProductVersionの項目で確認できます。
24H2・23H2・Windows 10から25H2へ上げるときの更新方式の違い
25H2の中身は、ほぼ24H2と同じです。Microsoftのサポート記事KB5054156は「24H2と25H2は共通のコアOSと同一のシステムファイルを共有する」と説明しており、25H2の新機能は24H2向けの月例更新ですでに配られ、休眠状態で入っています。有効化パッケージは、その休眠中の機能をまとめてオンにする「マスタースイッチ」です。
| 更新元 | 25H2への更新方式 | 配布されるもの |
|---|---|---|
| Windows 11 24H2 | 有効化パッケージ(KB5054156) | 機能を有効にするスイッチ |
| Windows 11 23H2以前 | 通常の機能更新(OSの入れ替え) | OS一式 |
| Windows 10 | 通常の機能更新(OSの入れ替え) | OS一式 |
24H2から25H2へ上げる有効化パッケージKB5054156の前提条件
KB5054156を当てるには、24H2に2025年8月29日のプレビュー更新KB5064081(26100.5074)以降の累積更新が入っている必要があります。Windows Updateでは「Windows 11, version 25H2」という名前の機能更新として表示され、インストールすると有効化パッケージが自動で取得されます。なお、KB5054156はMicrosoft Update カタログでは提供されていません。公式記事が案内する配布経路はWindows UpdateとWSUSで、WSUSでは製品「Windows 11」、分類「Upgrades」で同期されます。
23H2以前とWindows 10からの更新がOS一式のフル更新になる理由
23H2はビルド22631で、24H2以降とはコードの土台が違います。そのため23H2以前から25H2へ上げる場合は、Microsoftの案内どおりOSの完全な入れ替え(full OS swap)になり、有効化パッケージだけで切り替える方式より多くのOSファイルを取得・展開します。所要時間を左右するのは、回線速度や端末構成の違いです。23H2のHome/Proは2025年11月に更新が終わっており、Enterpriseも2026年11月10日で終わります。いまから更新するなら、25H2ではなく26H2を直接入れるのが手戻りの少ない選び方です。
24H2・25H2から26H2へ上げる有効化パッケージKB5121794の手順と前提
24H2の期限が来た端末は、25H2を経由せず26H2へ上げられます。Microsoftのサポート記事KB5121794は、24H2または25H2から26H2へ有効化パッケージで移る更新で、24H2・25H2・26H2が共通のコアOSを共有していると説明しています。手順は次の3段階です。
- 前提の累積更新を入れる。KB5121794の前提は、2026年9月22日のKB5124010以降の累積更新です。先に前章のコマンドでUBRを確かめ、9550未満なら月例更新から当てます。10月の月例更新(9711)が入っていれば前提は満たしています。
- 「設定」>「Windows Update」で「Windows 11, version 26H2 is available」と表示されたら「ダウンロードしてインストール」を選び、再起動1回で完了します。
- 再起動後に
winverか前章のPowerShellで、バージョン名の項目が26H2、CurrentBuildが26300になったことを確かめます。
配布経路はWindows UpdateとWSUSで、WSUSでは製品「Windows 11」、分類「Upgrades」で同期されます。25H2のKB5054156と同じく、Microsoft Update カタログには出ていません。26H2の配信は段階的に広がっていくため、表示がまだ出ない端末もあります。急ぐ場合でも、セーフガードホールドがかかっていないかを先に確かめてください。
25H2で変わった点:削除された機能と月例更新で加わった機能
25H2の有効化パッケージそのもので増える機能はほとんどありません。ファイルエクスプローラーのAIアクションやCopilot+ PC向けのClick to Doなどは、24H2の月例更新で順次配られ、25H2にそのまま引き継がれた機能です。25H2への移行前に確認したいのは、まず削除された2つの機能です。どちらも24H2にも月例更新で適用されているため、24H2のままの端末でも同じ確認が要ります。
PowerShell 2.0の削除で動かなくなるスクリプトと移行先の版
Microsoftの「What’s new in Windows 11, version 25H2」は、削除された機能としてPowerShell 2.0を挙げています。2017年から非推奨だった旧エンジンで、powershell.exe -Version 2を指定して起動するスクリプトや、古いインストーラーが動かなくなります。修正先はWindows PowerShell 5.1かPowerShell 7系です。7系の導入手順はPowerShellのインストール手順|7.6 LTSをwinget・MSI・Linux・macOSで入れるを参照してください。
WMICの完全削除とPowerShellのCIMコマンドレットへの置き換え
25H2の機能更新をインストールするとWMIC(wmic.exe)がアンインストールされます。当初はオプション機能として戻せましたが、Microsoftのサポート記事KB5067470によると、2026年8月のプレビュー更新で24H2・25H2からも完全に削除され、Feature on Demandとしても追加できなくなりました。消えたのはコマンドラインツールだけで、WMIそのものは引き続きサポートされます。バッチファイルに残っているwmicは、PowerShellのCIMコマンドレットへ書き換えます。
# wmic os get caption,version の置き換え
Get-CimInstance -ClassName Win32_OperatingSystem |
Select-Object Caption, Version, BuildNumber
# wmic bios get serialnumber の置き換え
(Get-CimInstance -ClassName Win32_BIOS).SerialNumber
資産管理ツールやキッティング用スクリプトがシリアル番号やOS情報をwmicで取っているケースが多いので、25H2や26H2を展開する前にwmicの文字列でスクリプト群を検索しておくと、展開後の取りこぼしを防げます。キッティング工程全体の見直し方はキッティングとは?PC設定の手順・手作業とクローニングの違いと外注判断【情シス向け】にまとめています。
2026年2月以降の月例更新で25H2に加わった主な機能
25H2の一般提供後も新機能は月例更新で加わっています。2025年10月28日のプレビュー更新KB5067036では、カテゴリ表示とグリッド表示を切り替えられる新しいスタートメニューの段階的な展開が始まりました。2026年2月以降のプレビュー更新で加わった主な機能を、各KBの公式記事で確認すると次のとおりです。
| 追加された機能 | 初出のKB(公開日) | ビルド |
|---|---|---|
| Emoji 16.0・タスクバーからの回線速度テスト | KB5077241(2026-02-24) | 26200.7922 |
| スマートアプリコントロールのオン・オフ切り替え | KB5079391(2026-03-26) | 26200.8116 |
| コマンドでのFAT32フォーマット上限を2TBへ拡大 | KB5083631(2026-04-30) | 26200.8328 |
| タスクマネージャーのNPU列・セットアップ時のユーザーフォルダー名指定 | KB5089573(2026-05-26) | 26200.8524 |
実務で効くのは2つです。スマートアプリコントロールは、以前はWindowsのクリーンインストールをしないと一度オフにした設定を戻せませんでしたが、KB5079391以降は「設定」>「Windowsセキュリティ」>「アプリとブラウザーコントロール」から切り替えられます。KB5083631では、コマンドラインでFAT32にフォーマットできる上限が32GBから2TBに広がりました。古い機器向けに大容量USBメモリやSDカードをFAT32で用意したいときに、別のツールが要らなくなります。
どのKBも記事名に26200と26100の両方のビルドが並んでおり、24H2にも同じ機能が届いています。25H2へ上げたから新機能が増えるのではなく、月例更新を当て続けているかどうかで差が出る、と考えると整理しやすくなります。プレビュー更新で加わった機能は段階的に展開されるため、同じビルドでも端末によって表示に時間差があります。
法人向けに追加された既定のストアアプリを削除するポリシーの使い方
Enterprise/Educationの25H2以降では、ポリシー「RemoveDefaultMicrosoftStorePackages」でClipchamp、メディアプレーヤー、Teamsなどのプリインストールアプリを端末単位で削除できます。既定は無効で、グループポリシーかIntuneなどのMDMで設定します。Proとマルチセッション環境は対象外です。既存ユーザーへの削除適用はサインアウト・再サインイン後で、対象アプリのローカルデータも削除されます。キッティング後に削除スクリプトを回していた組織は、このポリシーへの置き換えで、機能更新後にアプリが戻ってくる問題を回避できます。新規端末をAutopilotで配っている場合は、Windows AutopilotとMicrosoft Entra ID(旧Azure AD)連携ガイド|Entra参加の要件・設定手順【2026年版】で扱う端末に削除ポリシーを配り、Enrollment Status Page(ESP)でデバイス構成の完了まで待機させる設定を組み合わせます。ポリシーが初回サインインまでに届かない場合は、対象アプリが一時的に表示されたり、次回サインインまで残ったりすることがあります。
25H2と24H2に共通する動作要件と更新前に確認したい互換性の項目
25H2の最低ハードウェア要件はWindows 11共通で、24H2から変わっていません。Homeと個人利用のProでは、初期セットアップ時にインターネット接続とMicrosoftアカウントも必要です。
| 項目 | 最低要件 |
|---|---|
| CPU | 1GHz以上・2コア以上(詳細は表の直後) |
| メモリ | 4GB |
| ストレージ | 64GB以上 |
| ファームウェア | UEFI・セキュアブート対応 |
| TPM | バージョン2.0 |
| グラフィックス | DirectX 12・WDDM 2.0対応 |
| ディスプレイ | 対角9インチ超・720p・各色8ビット |
表のCPU要件にある対象は、64ビットの対応CPU/SoCで、Microsoftの互換性要件を満たすものです。24H2が動作しているだけで要件適合が保証されるわけではありません。対応CPU、TPM 2.0、UEFI・セキュアブート対応などの公式要件を満たしていることを確認してください。要件で引っかかりやすいのはTPMとセキュアブートで、確認と有効化の方法はTPM2.0とは?仕組み・fTPMとdTPMの違い・確認と有効化を実装者向けに解説【2026年時点】にまとめています。メーカー製のPCは、富士通のFMVの25H2提供ページのように、メーカーが機種ごとの動作確認と更新前後の注意を公開していることがあるので、型番で一度確かめておくと安心です。法人では要件よりも、先に挙げたPowerShell 2.0とWMICに依存する業務スクリプトや古いインストーラーの洗い出しが先です。
24H2・25H2・26H2に共通する既知の不具合と状態(2026年10月14日確認時点)
不具合の一次情報は、Microsoftの「Windows release health」にある25H2の既知の問題ページと、前掲の24H2のページです。2026年10月14日までの公式更新履歴で確認できる、8月以降に起きた主な項目は次のとおりです。
| 症状 | 発端の更新 | 状態 |
|---|---|---|
| 一般ユーザーのリモートデスクトップ接続が0xC000000Dで失敗 | KB5124010(9月22日) | 回避策のみ・修正待ち |
| USB Audio Class 1.0機器の無音 | KB5124008(9月8日) | KB5129195で一部解決・残症状あり |
| AC-3使用アプリが異常終了 | KB5124010(9月22日) | KB5127648で解決 |
| サインイン後に黒い画面(AVD+FSLogix) | KB5120998(8月27日) | KB5127648で解決 |
| ドメインとの信頼関係が切れる | KB5124008(9月8日) | KB5124010で解決 |
どれも25H2固有ではなく、24H2と26H2にも同じ形で出ています。10月時点で未解決なのは上の2件です。リモートデスクトップの件は、接続先の端末で「管理者保護(Administrator protection)」が有効なときに、管理者でないユーザーの接続がトークン無効のエラーで失敗するものです。KB5127648の記事は、Microsoftのセキュリティベースラインを使う組織では24H2・25H2・26H2とも管理者保護が既定で有効になると注記しており、回避策はIntuneかグループポリシーで管理者保護を一時的に無効にすることです。個人のPCで影響が大きかったAC-3(Dolby Digital)を使う古いゲームやメディアプレーヤーの異常終了は、10月の月例更新を当てれば直ります。
特定の機種やドライバーで問題が確認されると、Microsoftはその端末への配信を止める「セーフガードホールド」をかけます。Windows Updateに25H2や26H2が表示されない場合は、段階配信、前提更新、管理ポリシーとともに、セーフガードホールドの有無を確認してください。ただし24H2のHome/Proはすでに更新が止まっているので、配信を待つ間に新しい脆弱性が見つかっても修正は届きません。待つ期間は短く見積もってください。
2026年10月時点で25H2に留まるか26H2へ移るかの判断基準
24H2の期限が来て26H2が出た今、25H2を新たに選ぶ場面は限られます。立場ごとの判断は次のとおりです。
- 24H2のHome/Pro:すでに更新が止まっているので先送りしない。26H2は24H2から有効化パッケージで入るため、25H2を経由せず26H2へ上げれば次の期限が2028年10月10日まで延びます。
- 25H2のHome/Pro:期限は2027年10月12日で余裕があります。既知の不具合は3つの版に共通しており、版を変えても避けられないので、急いで26H2へ上げる理由は薄い状態です。
- 法人の24H2(Enterprise/Education):期限は2027年10月12日。展開をやり直すなら25H2ではなく26H2を検証対象にしたほうが、サポート期間を1年長く取れます。
- 法人の24H2(LTSC 2024):年次の機能更新を受けない前提の版なので、26H2へ上げる対象ではありません。Enterprise LTSC 2024の期限は2029年10月9日です。
- 法人の25H2:Enterpriseは2028年10月10日まで更新が続くため、26H2の検証が済むまで留まって問題ありません。
WSUSやConfiguration Managerで配る場合、25H2は製品「Windows 11」、分類「Upgrades」で同期され、WSUS経由の提供は2025年10月14日に始まっています。WSUSやWindows Update client policiesで管理されている端末では、24H2の月例更新で入った新機能の一部が「一時的な企業向け機能制御」で止まっており、25H2の有効化パッケージを当てた時点でオンになります。対象となる機能の例は、ファイルエクスプローラーのAIアクションなどです。ただし、改良版Windows検索は公式更新履歴で今後の更新による提供予定とされています。展開前に社内向けの案内を用意しておくと問い合わせが減ります。
24H2端末の洗い出しから、Intuneでの対象版の切り替え、段階配信のリング設計までを一度に進めたいものの、情シスの手が足りないという場合は、一創のMicrosoft 365・Copilot導入支援で、Entra IDとIntuneを使った端末管理の設計・移行をまとめて支援しています。
版と関係なく対応が要るセキュアブート証明書の期限切れへの備え
25H2か26H2かとは別に、2011年発行のセキュアブート証明書の期限切れへの対応が必要です(MicrosoftのKB5062710)。KEK CA 2011は2026年6月24日、UEFI CA 2011は6月27日に期限が切れており、Windowsのブートローダーに署名するWindows Production PCA 2011は10月19日に切れます。2023年版の証明書を受け取っていないPCも起動とWindows Updateは続きますが、ブートマネージャーや失効リストなど起動初期の保護が更新されなくなります。証明書は月例更新を通じて対象端末へ順に配られており、10月のKB5127648でも配布が続いています。更新の止まった24H2のHome/Proには、この切り替えも届きません。仕組みはセキュアブートとは?UEFIが署名でOSの起動を守る仕組みと有効化・確認・サーバー運用まで実装目線で解説で解説しています。
よくある質問
25H2のサポートはいつまで?
更新が提供されるのは、Home/Proが2027年10月12日まで、Enterprise/Educationが2028年10月10日までです(いずれも米国時間)。24H2のHome/Proは2026年10月13日で終わっているので、24H2のPCは25H2か26H2へ上げてください。
24H2と25H2の違いは何?どちらを選べばいい?
システムファイルは共通で、違いは有効になっている機能と、PowerShell 2.0・WMICなど削除された機能、更新提供の期限です。月例更新で加わる新機能は24H2にも同じように届きます。2026年10月時点で新たに選ぶなら、期限の長い26H2が先に候補になります。25H2を選ぶのは、社内の検証が25H2で済んでいて、2027年10月(Home/Pro)までの期限で足りる場合です。
25H2の読み方と「H2」の意味は?
「にじゅうごエイチツー」と読むのが一般的です。25は2025年、H2は下半期(2nd Half)を表し、2025年後半に出た版という意味を持ちます。利用者向けの正式名称は「Windows 11 2025 Update」で、24H2は「Windows 11 2024 Update」です。
25H2がWindows Updateに来ないのはなぜ?
主な原因は、セーフガードホールドで配信が止まっている、24H2に前提の累積更新(KB5064081以降)が入っていない、会社のWSUSやポリシーで機能更新が保留されている、のいずれかです。対象バージョンを24H2に固定するポリシーも確認してください。固定したままでも、更新終了から60日を過ぎると自動で更新されますが、それまでは修正が届きません。2026年9月29日以降は26H2も配信対象になっており、25H2ではなく26H2が表示される端末もあります。
TPM 2.0がないPCに25H2を入れられる?
Microsoftは要件を満たさないPCへのインストールを推奨しておらず、その場合は更新を受け取れる保証がない状態になります。業務で使うPCでは要件を満たす機種への入れ替えを優先してください。
25H2のダウンロードサイズとISOは?
24H2から更新するための有効化パッケージKB5054156については、公式サポート記事にダウンロードサイズの記載がありません。24H2の最新の累積更新が入っていれば、追加でダウンロードされるのは小さな有効化パッケージだけです。ISOは、2026年10月時点でMicrosoftのWindows 11のダウンロードページの「現在のリリース」が26H2に切り替わっており、新たにメディアを作ると26H2になります。
25H2を入れたあと24H2に戻せる?
戻せるかどうかは、「設定」>「システム」>「回復」に以前のバージョンへ戻すボタンが表示されているかで確認できます。ただし有効化パッケージで上げた場合、24H2と25H2はシステムファイルが共通なので、戻しても不具合が消えるとは限りません。既知の不具合の多くは版ではなく月例の累積更新から起きており、24H2にも同じ症状が出ています。加えて24H2のHome/Proはすでに更新が止まっているため、戻した先では修正が届きません。戻す前に、該当する累積更新への対処を確認してください。