Visual Studio 2026は、Microsoftが2025年11月11日に公開したIDEのメジャー版で、内部バージョンは18系です。2026年10月12日時点の最新安定版は18.10.3(2026年9月29日リリース)。毎月の機能更新で中身が変わり続けており、GA時点の紹介記事とは使える機能がかなり違います。この記事では18.10までの新機能を整理したうえで、移行判断に必要なVS2022との違いと両方のサポート期限、そして2026年11月に控えるVS2027へのインプレース更新まで、公式情報をもとに解説します。
まとめ:Visual Studio 2026の要点(2026年10月・18.10.3時点)
- VS2022のメインストリームサポートは2027年1月12日に終わります。以降は延長サポート(セキュリティ更新のみ)で、17.14が2032年1月13日まで使えます。
- VS2026は2026年11月にVS2027へインプレース更新されます。別製品として入れ直す必要はなく、Stableチャネルのまま年版が上がります。
- VS2026のサポートは年版ごとに2年(1年目が機能更新、2年目がLTSC)。2026-LTSCは2026年11月10日提供予定・2027年11月9日終了で、使えるのはProfessional・Enterprise・Build Toolsだけです。
- 機能更新は毎月。18.0から18.10までの11回は、すべて第2火曜(米国時間)に出ています。
- 18.10ではBYOM(自前モデル)が作り直され、GitHubにサインインしていなくても使えるプレビューになりました。
- 対応OSはWindows 11とWindows Server 2019以降。Windows 10クライアントは公式のサポートOS一覧になく、現行のVS2022の一覧からも外れています。
- Copilotの課金は2026年6月1日からGitHub AI Creditsへ移行済みで、IDE側は使用量の表示と警告を担います。
VS2022とVS2026の比較|更新方式・サポート期間・対応環境
違いの大半は機能より「出し方」と「寿命」にあります。VS2022は年版ごとに別製品として並べて入れる方式で、10年の固定ライフサイクルでした。VS2026はモダンライフサイクルポリシーに移り、同じインストールが毎月更新され、毎年11月に次の年版へ上がります。
| 項目 | Visual Studio 2022 | Visual Studio 2026 |
|---|---|---|
| バージョン | 17系(17.14が最終) | 18系(最新18.10.3) |
| ライフサイクル | 固定(メインストリーム5年+延長5年) | モダン(年版ごとに2年) |
| サポート終了 | 2032年1月13日(17.14) | 2027年11月9日(2026-LTSC) |
| 年版の上がり方 | 別製品を並べて入れる | 毎年11月にインプレース更新 |
| 機能更新 | おおむね四半期ごと | 毎月 |
| .NET | .NET 9まで | .NET 10/C# 14 |
| 既定のMSVC | 14.44(v143) | 14.51(v145) |
| 対応OS(現行の要件) | Windows 11・Server 2016以降 | Windows 11・Server 2019以降 |
VS2022とVS2026は同じマシンに並べて入れられるので、どちらか一方を選ぶ必要はありません。判断の軸になるのは、次の章のサポート期限と、後半のシステム要件です。
VS2026とVS2022のサポート期限|メインストリーム・延長サポート・LTSC
VS2026の2年間のサポートとLTSCの対象エディション
公式のVisual Studio Product Lifecycle and Servicingによると、VS2026以降は年版ごとに2年のサポートで、1年目が機能更新とセキュリティ更新、2年目がLTSC(Long-Term Servicing Channel)でのセキュリティ更新だけになります。2026-LTSCは2026年11月10日に提供予定で、終了は2027年11月9日です。一方で同じページの別の表は、VS2026全体の終了時期を「November 2028」と書いており、ライフサイクルのデータベースは2027年11月9日としています。公式の中で表記が分かれているので、計画には2026-LTSCの終了日を使うのが安全です。
LTSCを選べるのはEnterprise・Professional・Build Toolsだけです。CommunityとTeam Explorerは、最新リリースへ180日以内に更新しないと使い続けられません。Communityで「版を固定して数年動かす」運用は成り立たないと考えてください。
VS2022のメインストリームサポート終了日|2027年1月12日
VS2022は固定ライフサイクルです。Microsoftの2027年にサポートが終了・移行する製品の一覧は、VS2022が延長サポートへ移る日を2027年1月12日としています。延長サポートの終了は、VS2022のサービシングページで17.14が2032年1月13日です。メインストリームが終わると、機能追加と不具合修正が止まり、セキュリティ更新だけになります。「2032年まで使える」は正しいのですが、新しいWindows SDKやAndroid・iOSのプラットフォーム更新への追随は2027年1月で打ち切られる、という意味でもあります。
サポートが続くのは最終版の17.14だけです。17.14には別建てのLTSCが無く、Current Channelのまま2032年1月まで面倒を見る扱いです。17.12や17.10といった旧LTSCで止めている環境は、すでにサポートが切れています。まずHelp > Aboutで自分のマイナー版を確かめてください。
Visual Studio各年版・LTSCのサポート終了日一覧
| 対象 | 状態 | サポート終了 |
|---|---|---|
| VS2027(2027-LTSC) | 2026年11月GA予定 | 2028年11月 |
| VS2026(2026-LTSC) | 2026年11月10日提供予定 | 2027年11月9日 |
| VS2022 17.14 | メインストリーム | 2032年1月13日 |
| VS2022 17.12(LTSC) | 終了 | 2026年7月14日 |
| VS2022 17.10(LTSC) | 終了 | 2026年1月13日 |
| VS2019 16.11 | 延長サポート | 2029年4月 |
| VS2017 15.9 | 延長サポート | 2027年4月13日 |
| VS2015 Update 3 | 終了 | 2025年10月 |
.NETとMSVCはIDEと別のライフサイクルです。.NET 10のサポート期間は.NET 10(LTS)とは?サポート期限・新機能・C# 14と.NET 8/9からの移行を解説で扱っています。
Visual Studio 2027への更新|2026年11月の移行方式とライセンス
Microsoftは2025年11月24日のVisual Studioブログで、年版の上がり方を次のように説明しています。逐語は「next November, Visual Studio 2026 will update in place to Visual Studio 2027, with no disruption to your environment」。つまりVS2027は新しく入れる製品ではなく、Stableチャネルで使っているVS2026がそのまま上がる更新です。年版リリースは.NETのメジャー版と同じ11月に出る方針で、2026年11月は.NET 11と重なります(ランタイム側は.NET 11の新機能とリリース日|RC1の現状・C# 15・サポート期限と.NET 10との違い)。
実務で押さえる点は3つあります。
- ビルドツールは残る:同じブログは、VS2026同梱の.NET 10やMSVC 14.50を使っているプロジェクトは、VS2027へ更新した後もそのビルドツールが使えると書いています。IDEとビルドツールが分離されたためです。
- 止めたいならLTSCへ切り替える:2026年11月から、Professional・Enterprise・Build ToolsはVS2026のLTSCへ切り替えて、機能を据え置いたまま1年間セキュリティ更新を受けられます。Communityにこの選択肢はありません。
- 買い切り版は年版ごとに買い直す:スタンドアロンのProfessionalライセンス(公式価格ページで499米ドル)は、その年版のプロダクトキーとして使い続けられますが、翌年版を使うには新しいキーが要ります。サブスクリプション利用者は登録手順が変わりません。
社内で版を管理している場合は、11月までに「Stableのまま2027へ上げるマシン」と「LTSCで止めるマシン」を分けておくと、更新当日の混乱を避けられます。
月次更新の仕組みと18.0〜18.10のリリース履歴
Stableチャネルの版番号は「18.マイナー.サービシング」です。マイナー番号が月次の機能更新、サービシング番号がその月内の修正を表します。公式のリリース履歴で各マイナー版の初版を並べると次のとおりです。
| 版 | 公開日 | 主な追加 |
|---|---|---|
| 18.0 | 2025年11月11日 | GA・Fluent UI・.NET 10・MSVC 14.50 |
| 18.1 | 2025年12月9日 | MCPサーバー管理・Cloud Agentプレビュー |
| 18.2 | 2026年1月13日 | NuGet MCPサーバー |
| 18.3 | 2026年2月10日 | Markdownプレビュー強化・MCPの組織管理 |
| 18.4 | 2026年3月10日 | カスタムエージェント・JSONエディタ |
| 18.5 | 2026年4月14日 | Cloud Agent統合・Agent Skills |
| 18.6 | 2026年5月12日 | Planning Mode・MSVC 14.51既定 |
| 18.7 | 2026年6月9日 | @Modernize GA・使用量表示の刷新 |
| 18.8 | 2026年7月14日 | Agent (Preview)・組織単位の指示 |
| 18.9 | 2026年8月11日 | Git worktree・思考エフォート |
| 18.10 | 2026年9月8日 | BYOM刷新・Podmanアタッチ |
11回とも第2火曜で、Windowsの月例更新と同じ日に揃っています。公式は日付の規則を明言していませんが、社内の検証日程を組むときの目安になります。また18.9.3と18.10.0は同じ9月8日に出ています。前者は旧マイナーへの修正、後者は機能更新です。ただし公式は、Stableで修正を受けられるのは最新リリースだけとしています。古いマイナー版に留めると修正が届かなくなるので、機能を据え置きたい組織は、Stableを最新に保つか、2026年11月以降にLTSCを選ぶかのどちらかになります。
AI機能の更新|エージェント・Cloud Agent・BYOM
エージェントモードとPlanning Mode、組織単位の指示配布
Copilotはインストーラーの既定コンポーネントとして同梱され、エージェントモードではファイル横断の編集やターミナル実行まで任せられます。18.6のPlanning Modeは、書き換える前に読み取り専用で調査して計画を示すモードで、大きな変更を任せる前の確認に向きます。18.4からはリポジトリの .github/agents/ に置く定義ファイルでカスタムエージェントを作れ、18.8で組織単位のカスタム指示、18.9で組織単位のカスタムエージェントを配れるようになりました。Ask・Edit・Agentの使い分けはGitHub Copilotエージェントモードの使い方|Ask・Edit・Agentの違いと有効化・料金、指示ファイルの書き方はcopilot-instructions.mdとは?書き方・配置場所とAGENTS.md・.instructions.mdの違いを解説で扱っています。
GitHub Cloud Agentへの委譲
18.1でプレビュー、18.5で統合されたCloud Agentは、リファクタリングや一括変更をGitHub側のCopilot coding agentに預ける機能です。IDEから依頼するとIssueが作られ、終わるとプルリクエストで返ってきます。処理はクラウドで進むので、待つ間にVisual Studioを閉じても構いません。リポジトリへのIssue作成権限が要ります。
18.10で作り直されたBYOM(自前モデル)の範囲
2026年9月のアップデート告知によると、18.10のBYOM(リリースノートではBYOK)はCommunity・Professional・Enterpriseで既定有効のプレビューになり、GitHubにサインインしていなくても使えます。接続先はMicrosoft Foundry・OpenAI・Anthropic・Ollamaで、OpenAIとOllamaはカスタムエンドポイントも指定できます。使うのは新しいAgent (Preview)で、これまでのAskモードと旧エージェントモードでのBYOMは使えなくなりました。Ollamaのモデルは更新後に追加し直す必要があります。
注意したいのは公式ドキュメントとの食い違いです。モデル選択のドキュメントは2026年9月24日の更新後も、接続先をOpenAI・Anthropic・Googleとし、「Copilot Business or Enterprise users」には提供しないと書いています。会社のCopilot Business/Enterpriseのアカウントで自前モデルを使う計画なら、管理者側で実際の挙動を確かめてから標準化してください。
Copilotの課金はAI Creditsへ|無料枠と使用量アラート
2026年6月1日から、Copilotの従量課金の単位はプレミアムリクエストからGitHub AI Creditsへ移りました。GitHubのプラン表では、Copilot Freeのコード補完は月2,000回まで、モデルは自動選択のみで、AI Creditsの付与量は数値で公開されていません。Copilot Proは月10米ドルで1,500クレジットです。IDE側は課金を持たず、18.7で使用量ウィンドウを刷新し、18.8で上限への接近・到達を知らせるアラートを加えました。18.9で入った思考エフォート(低・中・高)は、高くすると推論が深くなる代わりにトークンを多く使い、クレジット消費が増えることがあります。
Git・デバッグ・UIの新機能
18.9のGit刷新|worktree・サブモジュール・一括差分
18.9では、ブランチを右クリックしてworktreeを作れるようになり、stashせずに複数ブランチを並行して扱えます。Gitリポジトリウィンドウでサブモジュールの追加・更新・削除もでき、変更行をファイルをまたいで1画面で見る一括差分も入りました。エージェントに1つのブランチを任せ、自分は別のworktreeで作業する使い方と相性がよい機能です。仕組みと削除の手順はGit Worktree(ワークツリー)とは|使い方・削除(remove/prune)とsubmodule併用の注意点を参照してください。18.10ではGit agentにプルリクエストを渡すと、該当コメントやファイルへ直接飛べるリンク付きで内容を説明してくれます。GitHubとAzure DevOpsの両方で動きます。
18.10のデバッグ改善|if条件の判定とPodman
18.10では、C#の && や || を含むif文で止まると、結果を決めたオペランドが赤と緑で強調されます。複合条件のどこで落ちたかを1つずつ評価し直さずに済みます。もう1つは、Debug > Attach to Processの接続の種類にPodmanが加わったことです。Dockerと同じ手順で、.NETとC++のコンテナ内プロセスにアタッチできます。
Fluent UIと応答性|公式が数値で示した改善
UIはFluent Designで全面的に作り直され、新しいティントテーマ11種を含む13種類から選べます。18.6でWindowsのダーク/ライト設定への自動追従、18.7でテーマカラーエディタが加わりました。性能面では、2025年11月のGA告知が、ハングを50%超削減したこと、大規模ソリューションの読み込み時にUIが応答しない時間がVS2022の半分未満になったことを挙げています。同じ告知の「5,000件超の不具合修正」は、GAまでの12か月の件数です。システム要件は、同じハードウェアならVS2022より速く応答すると説明する一方、最良の環境としてWindows 11・64GBメモリ・16コア以上を挙げています。手元の機械でどれだけ変わるかは、推奨構成の数字からは判断できません。
.NET 10/C# 14とC++ツールセットの対応範囲
VS2026がサポートするのは.NET 10/9/8と、.NET Frameworkの4.8.1・4.8・4.7.2・4.7.1・4.7・4.6.2・3.5 SP1の7版です。C# 14は.NET 10以降で使える言語バージョンです。
C++はMSVC 14.50(v145)で出発し、18.6で14.51が既定になりました。次の14.52はStableチャネルでもプレビューとして毎月更新されています。STLには<flat_map>と<flat_set>が入り、TR1系や<hash_map>などの非推奨ヘッダは削除されました(コンテナの使い分けはC++のコンテナクラスとは?種類一覧とvector・mapの使い分け【C++23・C++26対応】)。MSVC 14.50以降はIDEと別の寿命で、通常版は9か月、2年ごとに指定されるLTS版は3年サポートされます(最初のLTSは2025年11月の14.50)。14.44以前は最初に同梱されたVSのライフサイクルに従い、MSVCのバージョン表では14.44(VS2022 17.14)が2032年1月13日まで、14.42が2026年7月14日まで、14.43はすでにEOLです。
18.7〜18.10の間に、ネイティブC++プロジェクトでNuGetのPackageReferenceを使う実験的なサポートも入りました。既定はオフで、C++チームのブログの例ではプロジェクトかDirectory.Build.propsに次を書いて有効にします。ライブラリの取得は引き続きvcpkgが推奨で、NuGetで配られるSDKや社内フィード向けの機能です。
<Project>
<PropertyGroup>
<EnableNativePackageReferenceSupport>true</EnableNativePackageReferenceSupport>
</PropertyGroup>
</Project>
システム要件|Windows 10は非対応
対応OSと、サポートを受けられない構成
公式のシステム要件が挙げる64ビットOSは、Windows 11(Home・Pro・Pro Education・Pro for Workstations・Enterprise・Education、ARM64版を含む)と、Windows Server 2025/2022/2019のStandard・Datacenterです。Windows 10クライアントは一覧に無く、Windows 10 ARM64は明示的に非サポートです。なおVS2022の現行のシステム要件もクライアントOSはWindows 11だけで、Windows 10の扱いに差はありません。VS2022との実際の差はサーバーで、VS2022が対応するWindows Server 2016をVS2026は外しています。OS側の更新計画はWindows 11 25H2とは?リリース日・サポート期限・24H2との違いと26H2への更新判断を参照してください。
次の構成も非サポートと明記されています。いずれもVS2022の要件でも非サポートなので、VS2026へ上げれば解決する話ではありません。VDIや非永続VMで開発環境を配っている組織は、機能の評価より先に確認してください。
- Windows Enterprise LTSCエディション(OS側のLTSCで、VSのLTSCとは別物)、Sモード、IoT系
- 非永続VM、共有VDI(複数ユーザーの同時利用)、FSLogixのローミングプロファイル
- App-VやMSIXなどのアプリケーション仮想化、管理者保護モード
- Windowsコンテナ(Build Toolsを除く)
メモリ・CPU・ディスクとARM64版の制限
公式値はメモリが最小4GB・業務用で16GB推奨・64GBで最良、CPUはクアッドコア以上推奨・16コア以上で最良、ディスクは構成により2.5GBから210GBで、一般的なインストールなら20GBから50GBです。Windows 365では最小2vCPU・8GB、推奨は4vCPU・16GBです。業務のソリューションを開くなら、公式の推奨値である16GBを基準に考えてください。インストールには.NET Framework 4.7.2以上とWebView2ランタイムが要り、WebView2を入れられないとセットアップが失敗します。
ARM64版はネイティブで動きますが、Python開発、データサイエンス、Office/SharePoint開発、C++のモバイル開発、Blendは非サポートです。Azure開発はコンテナ開発ツールを除いて使えません。
エディションと価格|Communityの利用条件と有償版の料金
エディションはCommunity・Professional・Enterprise・Build Tools・Team Explorerで、VS2022から変わりません。無償のCommunityには利用条件があります。
- 個人開発者:自分のアプリ開発に利用可(有償・無償を問わない)
- 非エンタープライズ組織:最大5ユーザーまで
- エンタープライズ組織(PC 250台超、または年間売上100万米ドル超):オープンソースへの貢献・教室での学習・学術研究を除き利用不可
公式の価格ページ(米ドル表記)では、月額サブスクリプションがProfessional 45ドル、Enterprise 250ドル(いずれも1ユーザー)。年間一括のStandardサブスクリプションは初年度がProfessional月99.99ドル相当・Enterprise月499.92ドル相当で、2年目以降はそれぞれ66.59ドル・214.09ドルに下がります。買い切りのスタンドアロン版は499ドルです。Copilotの課金は別勘定なので、ライセンス費だけで予算を組むと、AI利用が増えた段階で月額が想定を超えます。
InsidersとStableの違い|次の月次更新を先に試す方法
StableはVS2022の「Current」、InsidersはVS2022の「Preview」に相当します。新機能はまずInsidersに入り、翌月以降にStableへ降りてきます。両チャネルは同じマシンに並べて入れられますが、Windows SDKのような共有コンポーネントは新しいほうのチャネルに合わせて更新されます。Insidersはas-is提供で、修正が入るのは最新リリースだけです。
2026年9月8日以降のInsidersには、Ctrl+テンキー1〜9でタブを切り替えるショートカット、閉じたときの未保存の変更を次回起動時に戻すHot Exit(既定はオフ)、ディスク上のフォルダ構造で見るFile System View、Quick Infoの表示遅延(既定150ミリ秒)の設定が入っています。Stableにも一部のプレビュー機能が含まれており、それらはTools > Manage Preview Featuresから機能単位でオン・オフできます。
VS2022からの移行手順と、いま移行を見送るべき場面
.vsconfigによるワークロードと拡張機能の引き継ぎ
VS2026はVS2022と並べて動くので、VS2022を残したまま入れて検証するのが安全です。入れるワークロードは、VS2022から.vsconfigファイルに書き出して引き継げます。Visual Studio Installerの製品カードで「その他」>「構成のエクスポート」を選ぶか、公式の手順にあるコマンドを管理者のコマンドプロンプトで実行します。2行目の vs_professional.exe は、入れたい年版とエディションに合うブートストラッパーを先にダウンロードし、その保存先で実行します。
REM VS2022 Professional の構成を書き出す
"C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\Installer\setup.exe" export --installPath "C:\Program Files\Microsoft Visual Studio\2022\Professional" --config "C:\vs2022.vsconfig"
REM VS2026 Professional を同じ構成で新規インストールする
vs_professional.exe --installPath "C:\Program Files\Microsoft Visual Studio\18\Professional" --config "C:\vs2022.vsconfig" --passive --wait
VS2022 17.10以降なら、インスタンス全体で読み込んだMarketplaceの拡張機能も.vsconfigに含まれます。拡張機能を含む構成を --passive で入れるときは --allowUnsignedExtensions を足してください。VS2022向け拡張は基本的にそのまま動くと公式は説明していますが、個別のVSIXは作者側の対応状況を確かめてください。
C++移行時のMSVCバージョン固定と段階的な更新
C++のプロジェクトは、IDEだけ先に2026へ上げ、コンパイラは当面VS2022と同じ14.4x系に固定する進め方が取れます。2026年1月の18.2からは14.30〜14.43をVS2026のインストーラーの個別コンポーネントから入れられ、18.8以降は次の設定で、指定した版のツールセットを別のVSインストールやBuild Toolsからも探すようになりました。下の値はC++チームのブログにある例で、14.43はEOLです。長く固定するなら、2032年1月までサポートのある14.44を指定してください。
<PropertyGroup>
<EnableVCToolsVersionDiscovery>true</EnableVCToolsVersionDiscovery>
<VCToolsVersion>14.43.34604</VCToolsVersion>
</PropertyGroup>
最終的にv145へ寄せる段階では、TR1系や<hash_map>などの削除済みSTLヘッダを使っているコードに手を入れることになります。既定がC++20になったのは新規プロジェクトのテンプレートで、既存プロジェクトの言語標準は設定どおりです。18.7でGAになった@Modernizeエージェントは、MSBuildとCMakeのプロジェクトについて、評価・計画・修正までを自動と段階確認の2モードで進めます。
移行前に解消しておく条件
次の条件は、VS2026へ上げる前に片づけておくべきものです。VS2022に留まれば済むものと、どちらのIDEでも解決しないものが混ざっている点に注意してください。
- 開発機がWindows Server 2016:VS2022は対応、VS2026は非対応です。OSの更新が先になります。
- 開発機がWindows 10:VS2022・VS2026とも現行の要件に載っていません。IDEの選択ではなく、OSの更新計画の問題です。
- 非永続VM・共有VDI・FSLogixで開発環境を配っている:どちらのIDEでも非サポートです。基盤側の設計変更が先です。
- Communityで版を数年固定したい:VS2026のCommunityは180日以内の更新が必須で、LTSCもありません。
- 会社のCopilot Business/Enterpriseで自前モデルの利用が前提:ドキュメント上は対象外のままです。
AIの補助だけが目的なら、IDEを替える必要もありません。CopilotはVS Codeでも使えます(VS CodeでGitHub Copilotを使うには?導入手順・使い方・料金を解説【2026年9月版】)。なお名前の似たVS Codeは別製品で、版の刻みも違います(2026年10月7日に1.141が公開)。
IDEの世代交代は、OS更改・ビルド環境・CI・ライセンス・拡張機能の棚卸しが同時に動く移行案件です。判断の枠組みはマイグレーションとは?リプレイス・モダナイゼーションとの違いと発注判断を解説で整理しています。Windows 10で動いている古い資産まで含めて手が回らない場合は、システムマイグレーション・リプレイスの支援で現行環境の棚卸しから引き受けています。
よくある質問
Visual Studio 2026のサポート期限はいつまでですか?
2026-LTSCは2026年11月10日提供予定・2027年11月9日終了です。LTSCを使えるのはProfessional・Enterprise・Build Toolsで、Communityは180日以内に最新版へ更新し続ける必要があります。Stableチャネルのまま使う場合は、2026年11月にVS2027へ上がってサポートが続きます。
Visual Studio 2022はいつまで使えますか?
メインストリームサポートは2027年1月12日まで、延長サポートは2032年1月13日までです。サポートされるのは最終版の17.14だけで、17.12(2026年7月14日終了)などの旧LTSCで止めている環境は、まず17.14へ上げてください。
Visual Studio 2027は入れ直しが必要ですか?買い切り版はどうなりますか?
入れ直しは不要です。Microsoftは、2026年11月にVS2026がVS2027へインプレース更新されると説明しています。スタンドアロンのProfessionalライセンスは年版ごとの購入で、VS2027を使うには新しいプロダクトキーが要ります。
Windows 10でVisual Studio 2026は動きますか?
Windows 10クライアントは公式のサポートOS一覧に含まれていません。サポートを受けられる構成にするには、Windows 11かWindows Server 2019以降が必要です。現行のVS2022の要件もクライアントはWindows 11だけなので、VS2022に戻しても解決しません。IDEとOSの両方がサポート期間内であることが条件です。
VS2026でCopilotは無料で使えますか?
Copilot Freeで使えます。コード補完は月2,000回まで、チャットのモデルは自動選択のみです。2026年6月1日から課金の単位はGitHub AI Creditsに変わっており、「月◯回のプレミアムリクエスト」という説明は現行の体系ではありません。