AWS認定資格は4つのレベルに分かれ、それぞれ受験料も試験時間も異なります。数が多いため「どれから受ければいいのか」で止まりがちですが、実際には職種と経験年数で入口はほぼ決まります。この記事では全資格をレベル別に整理し、受験料・試験時間・問題数を横断で比較したうえで、受験の順序と有効期限の扱いまでを公式情報にもとづいて解説します。金額はすべて米ドル建ての公式表示です。
まとめ:どれから受けるか
結論から示します。クラウド未経験ならCloud Practitioner、エンジニアとして実務が半年以上あるならSolutions Architect – Associateから始めるのが標準的な入口です。Cloud Practitionerを飛ばしてAssociateから入るのも一般的で、実務経験があるなら遠回りになりません。
料金はレベルで決まります。Foundationalが100USD、Associateが150USD、ProfessionalとSpecialtyが300USD。有効期間はどの資格も3年です。
試験時間と問題数はレベル内でほぼ規格化されています。Associateは5資格すべてが130分65問、Professionalは2資格とも180分75問。つまりレベル間の難易度差は問題数ではなく、問われる内容の深さと範囲にあります。
AWS認定資格の一覧|レベル別の受験料と試験仕様
現在提供されている認定資格を、レベルごとに整理します。
| レベル | 資格 | 受験料 | 試験時間 | 問題数 |
|---|---|---|---|---|
| Foundational | Cloud Practitioner | 100USD | 90分 | 65問 |
| Foundational | AI Practitioner | 100USD | 90分 | 65問 |
| Associate | Solutions Architect | 150USD | 130分 | 65問 |
| Associate | Developer | 150USD | 130分 | 65問 |
| Associate | SysOps Administrator | 150USD | 130分 | 65問 |
| Associate | Data Engineer | 150USD | 130分 | 65問 |
| Associate | Machine Learning Engineer | 150USD | 130分 | 65問 |
| Professional | Solutions Architect | 300USD | 180分 | 75問 |
| Professional | DevOps Engineer | 300USD | 180分 | 75問 |
| Specialty | Advanced Networking | 300USD | 170分 | 65問 |
| Specialty | Security | 300USD | 170分 | 65問 |
| Specialty | Machine Learning | 300USD | 180分 | 65問 |
有効期間はすべて3年で共通です。表から読み取れるのは、Associate以上では問題1問あたりに使える時間がほぼ2分で揃っているという点です。Professionalは問題数が10問増えたうえで時間が50分増えるため、1問あたりの時間はむしろ長くなります。長文のシナリオ問題が増えるためで、Professionalの難しさは「速さ」ではなく「読み解く量」にあります。
レベルごとの位置づけ
Foundational|前提知識を問う2資格
Cloud PractitionerとAI Practitionerが該当します。どちらも100USD、90分、65問という同じ仕様です。Cloud PractitionerはAWSの全体像とクラウドの基本概念、料金体系を問い、技術者以外の職種でも受験されます。
AI PractitionerはAI・機械学習と生成AIの基礎知識を対象にしたFoundationalレベルの資格です。同じレベルにあるとおり、モデルの実装やチューニングを問うものではなく、用語と適用範囲の理解が中心になります。実装側に進むなら、同じAI系でもAssociateのMachine Learning Engineerが対応する位置づけです。
Associate|職種別に5資格
Solutions Architect、Developer、SysOps Administrator、Data Engineer、Machine Learning Engineerの5つです。いずれも150USD、130分、65問。職種で選べばよく、順番に全部取る必要はありません。設計寄りならSolutions Architect、実装寄りならDeveloper、運用ならSysOps、データ基盤ならData Engineerです。
最も受験者が多いのはSolutions Architect – Associateで、出題範囲もAWSの主要サービスを広く覆います。試験範囲と学習の進め方はAWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)とは?クラウドエンジニア必須のAWS資格を解説で詳しく扱っています。
Professional|Associateの上位2資格
Solutions ArchitectとDevOps Engineerの2つで、どちらも300USD、180分、75問です。複数アカウント構成や移行計画、組織全体のガバナンスといった、単一システムに閉じない設計判断が問われます。受験料も試験時間もAssociateの倍前後になるため、実務で該当領域に触れてから受けるほうが費用対効果は高くなります。
Specialty|領域特化の3資格
Advanced Networking、Security、Machine Learningの3つです。いずれも300USD。試験時間はNetworkingとSecurityが170分、Machine Learningが180分で、問題数は65問です。Specialtyは難易度が高いというより範囲が狭く深いという性質で、その領域の実務経験がないと問題文の前提から追えなくなります。担当領域が固まってから受ける資格です。
受験の順序をどう決めるか
順序の決め方は経験の有無で分かれます。
- クラウド未経験・非エンジニア:Cloud Practitionerから。用語と全体像を先に押さえないと、Associateの問題文が読めません。
- 実務経験が半年以上あるエンジニア:Associateから直接入って構いません。Cloud Practitionerは前提条件ではないため、飛ばしても受験できます。
- AI・機械学習の担当:知識の整理が目的ならAI Practitioner、実装まで担うならMachine Learning Engineer – Associate。同じAI系でもレベルが違います。
- Professionalを狙う:対応するAssociateを取ってから進むのが一般的です。必須要件ではありませんが、出題の前提が積み上がっています。
「最も簡単な資格から」と考えるならFoundationalの2つですが、実務経験があるなら難易度より職種適合で選ぶほうが、学習内容がそのまま業務で使えます。資格の数を増やすことと、業務で使える知識が増えることは別です。
有効期限と再認定
AWS認定はすべて3年間有効です。期限が切れると認定の状態は失効します。維持するには再認定が必要で、同じ試験を受け直すか、上位の資格を取得することで更新されます。
この3年という期間は、AWSのサービス更新の速さを考えると妥当な設定です。3年前の出題範囲には、現在は非推奨になった構成や、その後に登場したサービスが反映されていません。取得したまま放置すると、認定は有効でも知識は現行のベストプラクティスとずれていきます。再認定は形式的な手続きではなく、範囲の更新を追う機会だと捉えてください。
よくある質問
AWS認定資格は全部でいくつありますか?
Foundationalが2つ(Cloud Practitioner、AI Practitioner)、Associateが5つ(Solutions Architect、Developer、SysOps Administrator、Data Engineer、Machine Learning Engineer)、Professionalが2つ(Solutions Architect、DevOps Engineer)、Specialtyが3つ(Advanced Networking、Security、Machine Learning)です。試験は改定や追加が行われるため、受験前に公式ページで最新の提供状況を確認してください。
AWS資格の受験料はいくらですか?
レベルで決まります。Foundationalが100USD、Associateが150USD、ProfessionalとSpecialtyが300USDです。公式ページの表示は米ドル建てで、日本円での支払額は決済時のレートによって変わります。
一番簡単なAWS資格はどれですか?
Foundationalレベルの2つ、Cloud PractitionerとAI Practitionerです。どちらも90分65問で、AWSの全体像やAI・機械学習の基礎知識を問います。ただし実務経験があるエンジニアの場合、Associateから受けても遠回りにはなりません。Cloud PractitionerはAssociateの前提条件ではないためです。
AWS Certified AI Practitionerとはどんな資格ですか?
AI・機械学習と生成AIの基礎知識を対象としたFoundationalレベルの認定です。受験料100USD、試験時間90分、65問、有効期間3年で、仕様はCloud Practitionerと同じです。モデルの実装やチューニングを問う試験ではないため、実装まで担当するならAssociateレベルのMachine Learning Engineerが対応する位置づけになります。
AWS認定に有効期限はありますか?
あります。すべての認定が3年間有効です。維持するには同じ試験を受け直すか、上位レベルの資格を取得して更新します。期限が切れると認定は失効するため、取得後は再認定の時期を管理してください。