Amazon QuickSight は、AWS が提供するサーバーレスのBIサービスです。現在は Amazon Quick の中の「Quick Sight」という名前に変わり、公式ドキュメントも Amazon Quick のユーザーガイドへ移っています。この記事では、QuickSight で何ができるのかを機能ごとに整理し、ダッシュボードを作って共有するまでの操作手順と、各機能を使うのに必要なエディションやロールを公式ドキュメントで確認した内容でまとめます。サービスの成り立ちや SPICE の仕組み、料金の詳細は Amazon QuickSightの基本と改称後の変更点で扱っています。
まとめ:QuickSightでできることと使い方の要点
- できることは「データ接続と取り込み」「ビジュアル作成と計算」「インタラクティブ操作」「配信と通知」「機械学習と生成AI」の5系統。ビジュアルは30種類を超える
- 基本の使い方は、データセットを作る → 分析(Analysis)でビジュアルを置く → ダッシュボードとして公開 → 共有、の4段階
- 行レベルセキュリティ、埋め込み、メール配信、しきい値アラート、ML Insights は Enterprise エディションが必要
- Q&A・エグゼクティブサマリー・データストーリー・自然言語でのダッシュボード生成は主に Pro ロール向け。共有された Q&A トピックは Pro 以外でも使え、自然言語での分析生成は2026年12月まで Author にも特典で開放されている
- ピクセルパーフェクト(印刷向け)レポートは別契約のアドオンで、1レポートあたり最大1,000ページの PDF を出せる
機能の一覧と利用条件を先に示し、その後で作成手順と各機能の設定方法を順に説明します。
QuickSightでできること一覧と利用条件
QuickSight の機能は、アカウント単位の「エディション」(Standard / Enterprise)と、ユーザー単位の「ロール」(Reader / Author / Admin と、それぞれの Pro 版)の2軸で使える範囲が決まります。機能を検討するときは、どちらの軸の条件なのかを分けて確認してください。
| 機能 | できること | 利用条件 |
|---|---|---|
| データセット・SPICE | DB・S3・ファイルを取り込み集計 | 全エディション(上限は異なる) |
| ビジュアル | 30種類超のグラフ・表・地図 | 全エディション |
| 計算フィールド・LAC | 集計粒度を指定した計算 | Standard / Enterprise |
| パラメータ・アクション | 絞り込み・シート移動・URL連携 | 全エディション |
| 行レベルセキュリティ | 閲覧者ごとに見える行を制限 | Enterprise |
| メール配信 | ダッシュボードを定期送信 | Enterprise |
| しきい値アラート | 値の超過をメール通知 | Enterprise |
| ML Insights | 異常検出・予測・自動ナラティブ | Enterprise |
| 埋め込み分析 | 自社アプリにダッシュボードを表示 | Enterprise |
| 生成BI | Q&A・要約・分析の自動生成 | 主に Pro ロール |
| ピクセルパーフェクトレポート | 帳票型の複数ページ PDF | アドオン契約 |
Standard エディションは、Enterprise限定の権限管理や配信機能を必要としない、小規模なデータ分析・ダッシュボード共有の候補です。新規契約は CreateAccountSubscription API から行うため、コンソールで申し込む手順とは異なります。閲覧者ごとにデータを出し分ける、定期的にメールで届ける、外部のアプリに組み込む、のどれか1つでも要件にあれば Enterprise が前提になります。ロールごとの月額は改称後に体系が変わっているため、Amazon Quickの料金プラン比較で確認してください。この記事の仕様値は、AWS公式のAmazon Quick ユーザーガイドとAmazon Quick Sight 料金ページで2026年10月時点に確認したものです。
ダッシュボード作成の使い方|データセットから共有まで
QuickSight の作業は、データセット、分析(Analysis)、ダッシュボードの3つの成果物を順に作る流れです。分析は作者が編集する作業用の画面で、ダッシュボードは分析を読み取り専用で公開したものです。閲覧者は分析ではなくダッシュボードを見ます。
データセットの作成とSPICE・直接クエリの選択
最初にデータソースへ接続してデータセットを作ります。接続先は Amazon Athena、Amazon Redshift、Amazon S3、Aurora、OpenSearch Service などの AWS サービスに加え、Snowflake、Google BigQuery、Databricks、PostgreSQL、Oracle、SQL Server、MySQL なども公式の対応一覧に載っています。CSV や Excel のアップロードも可能です。
直接クエリに対応するデータソースでは、インメモリエンジンの SPICE への取り込みか直接クエリかを選べます。アップロードファイルや Amazon S3 のファイルを使うデータセットは SPICE に取り込みます。SPICE の上限は1データセットあたり Standard エディションで2,500万行または25GB、Enterprise エディションで20億行または2TBです。直接クエリでは、ビジュアル生成で2分を超えるとタイムアウトします。ただし Amazon Redshift のように2分のタイムアウトに反応しないドライバーもあり、その場合はクエリがデータベース側で走り続けるので、大きなテーブルは SPICE に取り込むほうが安全です。Athena を経由して S3 のデータを集計する構成は Amazon Athenaの使い方とクエリの書き方で解説しています。
分析画面でのビジュアル追加と表示上限
データセットから分析を作ったら、フィールド一覧から項目を選んでビジュアルを置きます。ビジュアルタイプを指定しなければ、AutoGraph が選んだ項目の型と数からグラフの種類を自動で決めます。公式ドキュメントに載っているビジュアルタイプは、棒・折れ線・円・ドーナツ・コンボ・ヒートマップ・ツリーマップ・ウォーターフォール・サンキー・レーダー・ボックスプロット・ヒストグラム・ファネル・ゲージ・KPI・ピボットテーブル・地図・ワードクラウドなどです。
1つのダッシュボードに置けるのは50データセット、20シートまでで、1シートあたりのビジュアル上限は、公式の作成手順と分析の項目上限表では50個ですが、ビジュアル種類の説明ページには30個と書かれており、資料によって値が分かれています。各ビジュアルにも表示できるデータポイントの上限があり、超えた分は並び順の先頭から切り捨てられ、ビジュアルのタイトルに表示件数が出ます。件数の多いデータはフィルターで絞ってから可視化してください。
ダッシュボードとして公開するときの設定
分析の右上で[Publish]→[Publish dashboard]を選び、新規ダッシュボードとして公開するか、既存のダッシュボードを置き換えるかを選びます。公開するシートは全シートか特定シートかを指定できます。
公開ダイアログには、生成AI関連の許可設定が並びます。エグゼクティブサマリーの生成、Data Q&A(自然言語での質問)、データストーリーの共有、シナリオの共有の4つです。ここで許可しなかった機能は、閲覧者が Pro ロールを持っていてもそのダッシュボードでは使えません。公開後に分析を直した場合は、同じ手順で既存ダッシュボードを置き換えると反映されます。
共有の範囲:ユーザー・アカウント全体・インターネット公開
ダッシュボードは、個別のユーザーやグループ、アカウント内の全員、インターネット上の誰にでも、の3段階で共有できます。インターネット公開を使うには、アカウントでセッションキャパシティ料金を有効にしたうえで、IAM で quicksight:UpdatePublicSharingSettings の権限を管理者に付け、管理画面で「Anyone on the internet」を有効にします。その後、対象ダッシュボードの[Share dashboard]でも[Anyone on the internet (public)]を選び、公開を確認します。組織として公開を禁止したい場合は、同じアクションを Deny にしたポリシーを SCP として配れば止められます。
計算フィールドとLACによる集計粒度の指定
計算フィールドは、集計関数・条件分岐・文字列や日付の関数を組み合わせて新しい列を作る機能です。BIツールで詰まりやすいのは「ビジュアルの粒度と違う単位で集計したい」場面で、QuickSight ではレベルアウェア計算(LAC)で対応します。LAC は Standard と Enterprise の両エディションで使えます。
集計関数の第2引数に角括弧でグループ化の単位を書くと、ビジュアルに置いた項目とは関係なく、その単位で先に集計します。
sum({Sales}, [{Country}])
sum({sales}, [${visualDimensions}, {Country}, {Products}])
sum({sales}, [${visualDimensions}, !{Country}, !{Products}])
1行目は国単位の売上合計で、ビジュアルに地域や商品を置いても国の単位で集計されます。2行目はビジュアルのグループ項目に国と商品を加えた単位、3行目はグループ項目から国と商品を除いた単位で集計します。1行目の式を地域別のビジュアルで平均すると、「地域ごとの、国単位売上の平均」が出ます。LAC を使わずに平均を取ると、データセットの最小粒度(明細行)での平均になり、数字の意味が変わります。$visualDimensions はシステムが用意するパラメータで、ビジュアルの Group by に置いた項目を表します。1つの式で追加と除外を同時には指定できません。LAC に使える集計関数は sum・avg・count・distinct_count・max・min・median・percentile 系・stdev 系・var 系です。
インタラクティブ操作|パラメータ・コントロール・アクションの使い分け
閲覧者向けの操作には、フィルター、ドリルダウン、並べ替えなどもあります。この章では、値の受け渡しやクリック時の動作を設定するパラメータとカスタムアクションを説明します。パラメータは「値を受け渡す変数」、アクションは「ビジュアルをクリックしたときの動作」で、組み合わせて使います。
パラメータとコントロールによる閲覧条件の選択
パラメータは名前付きの変数で、計算フィールド、フィルター、ダッシュボードの URL、アクション、タイトルや説明文から参照できます(複数値パラメータは、in関数のリスト引数など、対応する構文で使用できます)。閲覧者に値を選ばせるには、パラメータにコントロールを付けます。コントロールはリスト、スライダー、テキスト入力の形式から選べ、あるコントロールの選択で別のコントロールの選択肢を絞る連動(カスケード)も設定できます。
コントロールを置かなくても、ダッシュボード URL の # 以降に値を書けばパラメータを渡せます。
https://us-east-2.quicksight.aws.amazon.com/sn/dashboards/<ダッシュボードID>#p.city=New York&p.city=Seattle&p.teamMember=12
パラメータ名の前に p. を付け、複数のパラメータは & でつなぎます。この直接URLの例では、cityに2つの値を渡すため同じパラメータ名を2回書いています。値を増やす場合は、その値ごとに同じパラメータ名を追加します。全件を返すなら値に [ALL]、null にするなら %00 を指定します。# 以降のフラグメントは AWS のサーバーに送信もログ記録もされないと公式ドキュメントに明記されています。
カスタムアクション3種類の違い
カスタムアクションは、ビジュアル上のデータポイントをクリック、または右クリックしたときの動作です。1つのビジュアルに10個まで設定できます。
| 種類 | 動作 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| フィルターアクション | 同じシートの他ビジュアルを絞る | 地域を押すと明細表が切り替わる |
| ナビゲーションアクション | 同じ分析内の別シートへ移動 | 概要シートから詳細シートへ |
| URLアクション | 値を埋め込んだURLを開く | 別ダッシュボードや社内システムへ |
左クリックで動く「On select」には1つのアクションしか割り当てられず、残りは右クリックのメニューに並びます。最初に作ったアクションが自動で On select になるので、意図と違う場合は Activation の設定で入れ替えてください。URL アクションでは、フィールド値を <<fieldName>>、パラメータを <<$parameterName>> の形で URL に差し込めます。別のダッシュボードを開きたいときも、ナビゲーションではなく URL アクションを使います。mailto スキームを指定するとメール作成画面が開きます。
ツールチップの設定|詳細ツールチップとシートツールチップ
ツールチップは、データポイントにカーソルを合わせたときに出る小さな表示です。標準ではフィールドウェルに置いた項目が表示され、最大10フィールドまで出せます。ビジュアルの[Format visual]→[Tooltip]で種類を「Detailed tooltip」に変えると、項目の追加、ラベルの変更、集計方法の指定、表示順の入れ替え、ツールチップの非表示を設定できます。
2026年4月15日には「シートツールチップ」が追加されました。AWSの導入手順では、EnterpriseエディションとAuthorまたはAuthor Proのアクセス権が前提です。ツールチップ専用のシートを作り、そこに置いたビジュアル・テキストボックス・画像を、ホバーしたデータポイントで絞り込んで表示する機能です。たとえば商品カテゴリ別の棒グラフにホバーすると、そのカテゴリだけの月次推移と前年比 KPI が出る、という作り方ができます。ツールチップシートは元のビジュアルのフィルターをすべて引き継ぎ、ホバーした値のフィルターを追加します。
上限は、1分析あたりツールチップシート50枚、1シートあたりビジュアル5個・テキストボックス5個・画像5個、サイズは幅640px×高さ720pxまでです。レイアウトはフリーフォームのみで、レイヤーマップは置けません。また、サンキー、ウォーターフォール、KPI、レーダー、ワードクラウド、カスタムコンテンツ、Highchartsの各ビジュアルには、シートツールチップを設定できません。インタラクティブシート専用で、ピクセルパーフェクトレポートでは使えません。詳細を見るためだけのシートを増やしていたダッシュボードは、シートツールチップに置き換えるとシート数を減らせます。
テーマで見た目を統一する|配色・フォントの設定範囲
テーマは、配色とフォントなどの設定をまとめたもので、複数の分析とダッシュボードに同じ見た目を適用できます。組み込みのテーマに加え、テーマエディタで独自のテーマを作り、ユーザー権限またはオーナー権限で他の作者と共有できます。
設定できるのは、主背景・主前景・副背景・副前景・アクセントの各色、全体のフォント、データ色(グループごとに順番に割り当てる色のリスト)、グラデーションの最小・最大色などです。色は背景と前景のペアで決めるので、前景は対応する背景の上で読める組み合わせにします。1つの分析に適用できるテーマは1つだけで、適用中のテーマを編集して保存すると、分析とダッシュボードの全閲覧者の表示が即座に変わります。配色を試すときは、適用中のテーマではなく別名で保存したコピーで作業してください。
ML Insightsと生成BI|異常検出から自然言語でのダッシュボード生成まで
QuickSight の機械学習系の機能は、Enterprise エディションに含まれる ML Insights と、主に Pro ロールで使う生成BIの2層に分かれます。条件が違うので、導入を検討するときは別々に確認してください。
ML Insights:異常検出・予測・自動ナラティブ
ML Insights は Enterprise エディションに組み込まれた機能で、主に3つあります。1つ目は異常検出で、指標の外れ値を見つけ、その変化に効いている上位の要因も示します。2つ目は予測で、季節性やトレンドの検出、外れ値の除外、欠損値の補完を自動で行ったうえで将来値を出します。どちらも Random Cut Forest というアルゴリズムを使っていると公式ドキュメントに記載があります。3つ目は自動ナラティブで、ビジュアルの要点を文章でダッシュボードに埋め込みます。計算内容や文言はカスタマイズできます。
生成BI:Proロールで使える機能の範囲
生成BIの機能は Admin Pro・Author Pro・Reader Pro のロールで使えます。次の表は、従来型トピックを使うQ&Aなど、既存の生成BI体験について公式ドキュメントが示す通常のロール別対応です。Amazon Quickの新しいチャット体験と期間限定のAuthor向け特典は区別して確認してください。
| 機能 | Reader / Author | Reader Pro | Author Pro |
|---|---|---|---|
| データストーリーの作成 | 不可 | 可 | 可 |
| 共有されたストーリーの閲覧 | 可(条件付き) | 可 | 可 |
| データへの質問(Q&A) | 可(条件付き) | 可 | 可 |
| Q&A 用トピックの作成 | 不可 | 不可 | 可 |
| エグゼクティブサマリー | 不可 | 可 | 可 |
| 自然言語での作成・編集 | Reader不可・Author特典あり | 不可 | 可 |
「条件付き」は、Pro ロールのユーザーがトピックやストーリーを共有した場合に限る、という意味です。Pro以外のロールが共有された従来型トピックで質問できるのは、原則として2024年4月30日以降に作成されたアカウントです。それ以前のアカウントも、AWSのアカウント担当チームへ利用開始を相談できます。生成BIは一部のリージョンでしか提供されていない点にも注意が必要です。
2026年5月4日には「Generate Analysis」が一般提供されました。作りたいダッシュボードを文章で書き、データセットを最大3つ選ぶと、構成案を確認・修正したうえで、ビジュアル・フィルターコントロール・前年比などの計算フィールドを含む複数シートの分析が生成されます。生成物は通常の分析なので、手で編集して公開できます。2026年9月17日には、既存の分析に1シートだけ追加する「Generate Sheet」と、他のBIツールのダッシュボード画像から分析を作り直す機能が加わりました。どちらも Enterprise エディションと Author Pro が条件で、Author ロールにも、Quick の新機能が提供されているリージョンで組織がアクセスを制限していなければ、2026年12月までのプロモーションとして提供されています。生成AIの機能をBIツール全体で比べたい場合は、BIツールのAI機能の比較が参考になります。
配信と通知|メールレポート・しきい値アラート・帳票PDF
ダッシュボードを開いてもらうのを待たず、こちらから届ける機能は3つあります。いずれも Enterprise エディションが前提で、ピクセルパーフェクトレポートはさらにアドオンの契約が必要です。
- メールレポート:ダッシュボードを1回限り、または日次・週次・月次・年次で送信。1ダッシュボードあたりスケジュールは5つまで、送信先は5,000人まで。行レベルセキュリティと列レベルセキュリティは配信メールにも効く
- しきい値アラート:KPI・ゲージ・テーブル・ピボットテーブルのビジュアルで、値がしきい値を超えたらメール通知。登録ユーザー向けの埋め込みダッシュボードでは、埋め込みAPIで機能を有効化すると作成・管理できる。モバイルアプリからは作成できない
- ピクセルパーフェクトレポート:用紙サイズに合わせた複数ページの PDF や CSV を作成・スケジュール配信。1レポートで最大1,000ページ。テーブルの全行を複数ページにわたって出力する
メールレポートの課金は、Reader の契約方式で変わります。現行の料金ページでは、Reader はユーザー単位の月額固定か、閲覧セッションを一括購入するキャパシティ料金かを選ぶ形で、月額固定の Reader は受信通数で料金が増えません。ユーザーガイドの請求説明には「Reader は1通につき1セッション分を月の上限額まで課金」という旧来のセッション課金の記述が残っているため、配信頻度を上げる前に自社の契約がどちらかを確認してください。Author と Admin はメール受信に追加料金がかかりません。
QuickSightが向かない場面と制約
QuickSight は AWS 上のデータを、サーバー管理なしで多数の閲覧者に配る用途に強いサービスです。逆に、次の条件に当てはまる場合は、別のBIツールを先に検討したほうが手戻りが少なくなります。
- グラフの表現を細かく作り込みたい:カスタムグラフは Highcharts ビジュアルで JSON を書けば作れるが、JavaScript・CSS・HTML は入力できず、JSON でも関数や日付値は使えない。フィールドに設定した色は
getColumnColorOverridesなどの専用式を書かないと反映されない - 閲覧者ごとの出し分けが複雑:行レベルセキュリティで1ユーザーに適用されるルールは、直接指定と所属グループ経由の合計で999件まで。超える設計ではルールの集約が必要になる
- 直接クエリの応答が遅く、SPICEへの取り込みも要件に合わない:BigQuery や SQL Server にも接続できるが、直接クエリによるビジュアル生成には原則2分の制限がある。応答が遅いデータソースでは、事前集計か SPICE への取り込みと更新スケジュールの設計が必要になる
- Standard エディションで埋め込み・メール配信・アラートを使いたい:埋め込み・メール配信・アラートが使えないので、要件が出た時点で Enterprise への切り替えになる
QuickSightを採用すべきでないのは、必要な接続先やグラフ表現が対応範囲外で、事前集計やHighchartsによる代替でも要件を満たせない場合です。候補ツールでは、必要な接続、集計、グラフ表現を代表的なデータで再現し、作成者の費用と運用負荷を比較してください。主要なBIツールとの違いは BIツール比較|主要製品の違い・料金と選び方で整理しています。
よくある質問
QuickSightの読み方と、Amazon Quickとの関係は?
「クイックサイト」と読みます。2025年10月に Amazon Quick Suite の一部となり、現在は Amazon Quick の中のBI機能「Quick Sight」という位置づけです。既存のダッシュボードや API は改称後もそのまま使えます。経緯は Amazon QuickSightの基本と改称後の変更点で説明しています。
QuickSightの料金はどのように決まりますか?
ユーザーごとのロール(Reader / Author と Pro 版)の月額に、SPICE の容量、ピクセルパーフェクトレポートなどのアドオンが加わる構成です。ロール単価と250ドルの固定費を含めた実額の計算は、QuickSightの料金を実額で計算する記事で手順にしています。BIだけを使う場合と、Amazon Quick 全体のサブスクリプションで使う場合とで料金体系が分かれます。金額の比較は Amazon Quickの料金プラン比較にまとめています。
Standardエディションでは使えない機能は何ですか?
行レベルセキュリティ、埋め込み分析、メールレポート、しきい値アラート、ML Insights は Enterprise エディション限定です。SPICE の上限も Standard は1データセット2,500万行・25GBで、Enterprise の20億行・2TBより小さくなります。レベルアウェア計算、パラメータ、カスタムアクションは Standard でも使えます。
QuickSightとTableauはどう使い分けますか?
AWS 上のデータを多数の閲覧者へ配る用途なら QuickSight、作者が細かいグラフ表現を作り込む用途なら Tableau が候補になります。QuickSight のカスタムグラフは Highcharts の JSON 定義に限られ、JavaScript などは書けません。Tableau の操作は Tableauの使い方で解説しています。
作成したダッシュボードを社外の人に見せられますか?
見せられます。方法は、相手を QuickSight のユーザーとして登録する、匿名ユーザー向けの埋め込みで自社サイトに表示する、インターネット公開を使う、の3つです。埋め込みは Enterprise エディション、インターネット公開はセッションキャパシティ料金の有効化が前提です。