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ReSharperとは?使い方・料金・VS Code対応まで2026.2で解説

ReSharperとは?使い方・料金・VS Code対応まで2026.2で解説

ReSharperは、JetBrainsがVisual Studio向けに提供している.NET開発の拡張機能です。2026年8月19日公開の2026.2.1が最新で、2500種類を超えるコード検査と、Alt+Enterから呼び出すクイックフィックスが中核にあります。この2026.2.1では、解析エンジンをVisual Studioとは別プロセスで動かすOut-of-Process(OOP)モードが既定になりました。「ReSharperを入れるとVisual Studioが重くなる」という前提は、この版で変わっています。もう1つ、2026年3月にVS CodeとCursorで動く別系統の拡張が正式リリースされ、「ReSharperはVisual Studio専用」も正しくなくなりました。この記事では導入手順、チームでの設定共有、CIでの無料実行、料金の分かれ目までを公式ドキュメントの記述に沿って整理します。

まとめ

  • 最新は2026.2.1(2026年8月19日)。Visual Studio 2010から2026までをサポートします。
  • 2026.2.1からOut-of-Processモードが既定になり、解析はVisual Studioと別プロセスで動きます。重さの対処はまず現在のモードの確認から。ただしデバッガー関連の一部機能はこのモードで動きません。
  • Visual Studio 2026に上げるなら、ReSharperは2025.3以降が必要です(公式の互換表)。
  • VS CodeとCursorでは「C# by ReSharper」という別の拡張を使います。非商用無料はこのVS Code版だけで、Visual Studio版には非商用ライセンスがありません。
  • CIで検査するだけならReSharper Command Line Toolsが無料です。IDEライセンスをビルドサーバー用に買う必要はありません。
  • チームでの規約統一は.DotSettingsの3レイヤーで行いますが、コードスタイルと検査の重大度は.editorconfigが全レイヤーを上書きします。規約は.editorconfigに寄せるのが安全です。
  • 円価格は法人レギュラープランの初年度が58,900円、個人向けパーソナルが20,660円(サムライズム掲載)。個人ライセンスは購入費用を本人が負担することが条件です。

以下、それぞれの根拠と手順を順に見ていきます。

ReSharperの現在地|2026.2が対応する編集環境とdotUltimateでの位置づけ

ReSharperの役割は、Visual Studioの標準機能では届かない範囲をコード解析で埋めることです。公式ヘルプは検査の規模を「over 2500 code inspections」と記載しており、コンパイルエラーだけでなく、冗長なコード、null参照の可能性、命名規則の逸脱といった水準まで設計時に指摘します。Visual Studio Marketplaceでの公開は2008年2月で、インストール数は約227万件です(2026年9月10日時点の実測値)。

2026.2では、AIエージェントJunieがVisual Studio向けにプレビューとして導入されました。プロンプトからのコード生成のほか、巨大なクラスを論理単位のモジュールへ分割するといったリファクタリングを自律的に実行します。AI AssistantはReSharperの既定インストールに含まれず、統合インストーラーで別製品として選ぶ形です。使うモデルはExtensions、ReSharper、Options、AI Assistant、Junieの順に開いて切り替えられ、2026.2.1ではClaude Opus 5が選択肢に加わりました。ただしAIの利用量はJetBrains AIのクォータを消費するため、dotUltimateかAll Products Pack、あるいはJetBrains AI単体のサブスクリプションが必要です。ReSharper単体のライセンスには含まれません。

対応するVisual Studioの範囲は公式インストールガイドが明示していて、2010、2012、2013、2015、2017、2019、2022、2026の各バージョンが対象です。ただし新しいVisual Studioには必要な最小ReSharper版があり、公式の互換表はVisual Studio 2026に対してReSharper 2025.3以降と定めています。Visual Studio 2026へ上げるなら、ReSharper側も2025.3以上に揃えてください。単体で買うほか、Rider、dotTrace、dotMemory、dotCoverをまとめたdotUltimateサブスクリプションにも含まれます。

2026年時点でつまずきやすいのは、Visual Studio版ReSharper、VS Code系エディタ向けReSharper、単体IDEのRiderを区別する必要がある点です。次の表で違いを押さえてから読み進めてください。

項目 ReSharper C# by ReSharper Rider
形態 Visual Studio拡張 VS Code系エディタの拡張 単体IDE
動作環境 Visual Studio 2010から2026 VS Code・Cursor・Google Antigravity Windows・macOS・Linux
拡張ID JetBrains.ReSharper JetBrains.resharper-code 該当なし
非商用の無料ライセンス なし あり あり
無料評価期間 30日 30日 30日

非商用無料の行が製品ごとに違うことが、料金でいちばん誤解される部分です。詳しくは後半の料金セクションで扱います。

VS CodeとCursorで動くReSharper|C# by ReSharper拡張の導入とC# Dev Kitとの競合

VS CodeやCursorでReSharperを使う場合は、Visual Studio版とは別の拡張を導入します。2026年時点の答えは、使えます。JetBrainsは2025年5月16日にVisual Studio Marketplaceへ「C# by ReSharper」(拡張ID: JetBrains.resharper-code)を公開し、約1年のパブリックプレビューを経て2026年3月5日に正式リリースしました。最新は2026.2.2(2026年9月4日更新)、インストール数は約6万9千件です(2026年9月10日時点の実測値)。約227万件と約6万9千件の差は約33倍です。ただし、インストール数や公開時期だけでは、日本語解説の多寡やその原因は判断できません。

対応エディタはVS Codeだけではありません。拡張の公式説明は、VS Codeと互換エディタ全般に対応し、その中にCursorとGoogle Antigravityが含まれると述べています。CursorでC#を書く環境が整った、というのがこの拡張の実務的な意味です。

C# by ReSharperの導入とデバッグ拡張の競合確認

導入はエディタの拡張パネルで「C# by ReSharper」を検索するだけですが、VS Codeならコマンドラインからも入ります。

# VS Code に導入する
code --install-extension JetBrains.resharper-code

正式リリース時点で未対応だったデバッグは、2026.2で追加されました。リリース告知の見出し自体が「.NET Debugging for VS Code」を掲げています。ただし、別のC#デバッグ拡張が有効な環境では、デバッガの競合に注意が必要です。公式ドキュメントは、C# Dev KitのようにC#のデバッグ機能を提供する別の拡張が有効になっていると、ReSharperのデバッガは利用できないと明記しています。ReSharperでデバッグしたい場合は、他のC#デバッグ拡張を無効化またはアンインストールし、エディタを再読み込みしてください。両方入れたまま「デバッグ開始が出てこない」と悩むのが典型的な失敗です。

拡張が備えるのはデバッガだけではありません。ソリューションエクスプローラー、コード解析、ナビゲーション、リファクタリング、書式設定に加えて、NUnit・xUnit.net・MSTestに対応したC#ユニットテストランナーが含まれます。Visual Studio版の機能をそのまま移植したものではありませんが、C#の日常作業をVS Code系エディタで完結させる水準には達しています。

Visual Studio版のインストール|統合インストーラーと複数VSへの共存ルール

Visual Studio版は、JetBrainsの.NET製品共通の統合インストーラーから入れます。インストーラー上でReSharperやdotTraceなど入れる製品を選び、対象とするVisual Studioのバージョンを選択する形式です。マシンに複数のVisual Studioが入っている場合、既定では全バージョンが選択されるため、不要なものは画面下部で外します。

導入先の既定は現在のユーザープロファイルです。公式ヘルプはこれを推奨方法としており、理由として管理者権限が不要なことと自動更新が効くことを挙げています。ユーザープロファイルへのインストールを禁じている企業環境では、全ユーザー向けの構成に切り替えます。

共存ルールには制約が1つあります。同一のVisual Studioに複数バージョンのReSharperを入れることはできません。一方で、Visual Studio 2022には2026.2、Visual Studio 2019には別バージョン、といった形でVSごとに違うReSharperを持つことは可能です。旧案件のために古いVisual Studioを残している現場では、この挙動を前提に構成を決めてください。

初回起動から30日間の無料評価期間があり、その後は利用条件に適合するライセンスの登録が必要です。通常は有償ですが、対象の学生・教員には無料の教育ライセンスもあります。台数が多い組織では、Floating License ServerまたはLicense Vaultを使った登録が用意されています。サイレントインストールや多数台の管理では、環境変数JETBRAINS_LICENSE_SERVERにそのURLを指定しておくと、利用者側での登録操作が不要になります。

コード検査とクイックフィックスの使い方|Alt+Enterと2つのショートカットスキーム

覚える操作は多くありません。エディタ上で指摘された箇所にキャレットを置いてAlt+Enterを押す。これだけで、その問題に対する修正候補の一覧が出ます。ReSharperの日常的な使い方の大半はこの1操作です。

検査には重大度の考え方があり、2種類に分かれます。コンパイルエラーを検出する固定の「Error」は無効化も設定変更もできません。それ以外の警告、実行時エラーの可能性、コードの臭い、冗長な記述などは重大度を設定でき、Alt+R, Oで開くInspection Severityページ、コメントや属性による抑制、あるいは.editorconfigのいずれからでも変更できます。チームで指摘の強さを揃えたいなら、後述するとおり.editorconfigに書くのが確実です。

ショートカットスキームの選択基準

ReSharperには既定のショートカットスキームが2つあります。Visual Studioスキームは、Visual Studio本来のショートカットとの衝突を最小にする設計です。IntelliJ IDEAスキームは、IntelliJ IDEA系のIDEと大半のショートカットを共有します。

判断は単純です。Visual Studioしか使わないならVisual Studioスキーム、RiderやIntelliJ IDEAなど他のJetBrains製IDEを併用しているならIntelliJ IDEAスキームを選んでください。両者では基本操作のキーも変わります。ファイル内の次の問題へ移動するキーは、Visual StudioスキームがAlt+PageDown、IntelliJ IDEAスキームがF12です。チーム内でスキームが混在すると口頭での操作説明が噛み合わなくなるため、プロジェクト単位で揃えておくと余計な混乱を避けられます。

チームでコード規約を揃える設定共有|.DotSettingsの3層と.editorconfigの優先順位

ReSharperの設定はレイヤー方式で保存されます。既定で用意されるのは3層で、上のレイヤーが下のレイヤーの同じ設定を上書きします。ファイル名と置き場所まで決まっているので、バージョン管理に入れるものと入れないものを間違えないことが要点です。

レイヤー 設定ファイル 適用範囲 バージョン管理
This computer GlobalSettingsStorage.DotSettings このPCの全ソリューション 入れない
Solution team-shared ソリューション名.sln.DotSettings 当該ソリューション・チーム共通 入れる
Solution personal ソリューション名.sln.DotSettings.user 当該ソリューション・個人のみ 入れない

This computerレイヤーの実体は%APPDATA%\JetBrains\Shared\vAny\GlobalSettingsStorage.DotSettingsに置かれます。team-sharedのファイルはソリューションフォルダーに作られ、これをバージョン管理に入れておくと、他のメンバーがpullした時点で設定が自動適用されます。Visual Studioの再起動もソリューションの再読み込みも不要です。よくある事故は、末尾が.userのファイルまでコミットしてしまい、個人の好みがチーム全体に降ってくるパターンです。.gitignoreに*.sln.DotSettings.userを追加してください。すでに追跡中のファイルは、除外指定だけでは追跡解除されません。

規約の正本を.editorconfigに置く理由

レイヤーの説明とは別に、公式ヘルプにはこう書かれています。EditorConfigで設定したコードスタイルとコード検査の設定は、常にすべての設定レイヤーを上書きすると。つまり.DotSettingsに何を書いても、.editorconfigに同じ項目があればそちらが勝ちます。

この優先順位を前提にすると、規約の正本は.editorconfigに置くのが合理的です。ReSharperのオプション画面にあるコードスタイル設定は、すべて対応するEditorConfigプロパティを持っています。標準プロパティ、.NETのコーディング規約プロパティ、ReSharper独自のresharper_接頭辞付きプロパティを1ファイルに混在させられます。

root = true

[*]
indent_size = 2
max_line_length = 100

# .NET のコーディング規約プロパティ
csharp_style_var_for_built_in_types = true

# ReSharper 独自の書式プロパティ
resharper_csharp_brace_style = next_line
resharper_csharp_blank_lines_around_invocable = 2

# 検査の重大度も .editorconfig 側で決められる
resharper_possible_null_reference_exception_highlighting = error
dotnet_diagnostic.CS1058.severity = hint

ReSharper独自のプロパティを反映するには、各エディタで対応するReSharper拡張を有効にする必要があります。標準プロパティを含め、反映される設定は使用する拡張の対応範囲によります。同じ発想でRiderの規約を統一する手順はRiderで実現するコーディングルールの設定と統一化で扱っています。

CIで動かす無料のReSharper Command Line Tools|jbコマンドの実行手順

見落とされがちですが、CIでコード検査を回すだけならライセンス費用はかかりません。公式ヘルプはReSharper Command Line Toolsを「無料のクロスプラットフォームなスタンドアロンツール群」と説明し、ダウンロードページも無償でライセンスキーを必要としないと明記しています。ビルドサーバー用にIDEライセンスを買い足す必要はありません。

2026.2時点の公式ドキュメントがパッケージの内容として挙げるのは、InspectCodeとCleanupCodeの2つです。かつて重複コード検出に使われたdupFinderは単独のヘルプページを持たなくなり、旧URLはコマンドラインツールのページへ転送されます。旧版のdupFinderを使う手順は、対象バージョンと配布物を確認してから参照してください。

配布はNuGetパッケージのJetBrains.ReSharper.GlobalToolsで、最新は2026.2.1、累計ダウンロードは約1,482万件です(2026年9月10日時点の実測値)。掲載する2026.2.1のNuGetパッケージは.NET 8.0を対象としています。導入・実行環境には.NET 8 SDKを用意してください。

# グローバルツールとして導入する
dotnet tool install -g JetBrains.ReSharper.GlobalTools

# Windows ARM64 ではアーキテクチャの明示が必要
dotnet tool install -g JetBrains.ReSharper.GlobalTools --arch arm64

# リポジトリに閉じて使う(ビルドスクリプト向け)
dotnet new tool-manifest
dotnet tool install JetBrains.ReSharper.GlobalTools
dotnet tool restore

# 検査結果をファイルに出す
jb inspectcode YourSolution.sln -o=inspect.sarif

# コードスタイル違反を一括修正する
jb cleanupcode YourSolution.sln

パッケージは1つで、インストール後の共通コマンドはjbです。第1引数にinspectcodeかcleanupcodeを渡して切り替えます。CIではグローバル導入よりツールマニフェスト方式を勧めます。バージョンがリポジトリに固定されるので、実行環境ごとに検査結果が変わる事故を防げます。

使い分けの目安として、プルリクエストごとの自動検査はjb inspectcodeで十分です。一方cleanupcodeはソースを書き換えるため、CIで無条件に流すとレビュー対象の差分が膨らみます。整形は開発者の手元かフォーマット専用のジョブに分けてください。

料金と無料になる条件|個人ライセンスと法人ライセンスの分かれ目

まず評価期間は、Visual Studio版もVS Code版も初回起動から30日間です。メジャーバージョンが上がると新しい試用期間が使えます。

次が非商用ライセンスです。公式のライセンス登録ドキュメントは、VS Code版について非商用の無料ライセンスがあると述べたうえで、非商用ライセンスはVisual Studio版のReSharperには提供されないと明記しています。Visual Studio版は、非商用という理由だけでは無料になりません。評価期間や教育ライセンスなど、適用されるライセンスの条件に従って利用してください。

VS Code版の非商用の例として公式ドキュメントが挙げるのは、学習と自己学習、あらゆる形態のコンテンツ制作、オープンソース、趣味の開発の4つです。業務で使うなら、ReSharper、dotUltimate、All Products Packのいずれかのサブスクリプションが必要になります。あわせて、非商用ライセンス規約の第1.1条は契約主体を13歳以上の自然人と定め、法人・団体を除外しています。会社名義で非商用ライセンスを取得することはできません。RubyMineとは?料金と無料になる非商用ライセンスの条件でも同じ規約の読み方を扱っています。

円価格と、個人ライセンスを選べる条件

日本総代理店であるサムライズムの価格ページの掲載額は次のとおりです(2026年9月10日時点)。

ライセンス 初年度 2年目 3年目以降
法人 レギュラープラン 58,900円 47,100円 35,300円
法人 ライトプラン 54,260円 43,360円 32,470円
個人 パーソナル 20,660円 16,480円 12,310円

法人ライセンスの2年目以降の継続割引には注意点があります。サムライズムの価格表では、割引価格を示すセルにだけ「2025年1月1日以前にご契約のライセンスのみ継続割引対象」という注記が付いています。これから新規契約する法人は、2年目以降も初年度と同じ価格になる前提で見積もってください。個人パーソナルの列にこの注記はありません。販売ページでは個人初年度が「¥20,660(税込¥13,200)」と記載され、金額が整合していません。表は掲載額の転記であり、確定した支払額ではありません。初年度価格と税区分は販売元の見積もりで確認してください。

個人価格は法人の3分の1程度なので、フリーランスがどちらを買うべきかは実務上の関心事です。分かれ目は用途ではなく費用の出所です。個人ライセンスは購入者本人が自分の資金で買う必要があり、法人による経費計上や費用の補助は認められません。逆に、自分の資金で買った個人ライセンスであれば、仕事の開発に使うこと自体は妨げられません。個人事業主が自分のライセンスを事業経費で購入することは可能です。会社が費用を出す時点で法人ライセンスになる、と覚えておけば判断を誤りません。

動作が重いときの対処|Out-of-Processモードの確認と公式チェックリスト

ReSharperを入れるとVisual Studioが重くなるという指摘は長く言われてきましたが、2026.2.1でその前提が変わりました。JetBrainsのリリース告知は「2026.2.1から、明示的に無効化していない限りReSharperはOut-of-Processモードで動作する」と述べています。解析エンジンをVisual Studioとは別プロセスで動かす方式で、JetBrainsの計測ではVisual Studio 2022の起動時UIフリーズ回数が61%減ったとされています。

まず確認すべきはこのモードです。現在どちらで動いているかはステータスバーのインジケーターに出ます。切り替えは、メニューのReSharper、Out-of-Process、Switch to Out-of/In-Process Modeを選ぶか、Alt+R, OでOptionsのEnvironment、Products & Featuresページを開いてRun ReSharper in separate processのチェックを変えてSave and Restartを押します。Visual Studio自体の再起動は不要で、ReSharperだけが再初期化されます。過去にIn-Processへ切り替えた環境では、その設定が2026.2.1へ上げても引き継がれ、既定には戻りません。ほかの設定を変更する前に、現在のモードを確認してください。

ただしOut-of-Processモードには制約が残っています。公式ヘルプは2026.2時点で、デバッガー関連の機能(デバッガーのビジュアルヘルパー、予測デバッグ、コンパイル済みモジュールのデバッグ、ブレークポイントのナビゲーション)がOut-of-Processモードでは動作しないと明記しています。これらを日常的に使っているなら、既定になったからといってそのままにせず、In-Processへ戻す判断もあり得ます。逆に、以前はIn-Process固定の理由だったdotTrace、dotMemory、Monitoringは2026.2で、dotCoverは2026.2.1でOut-of-Processモードに対応したため、プロファイラーを理由に戻す必要はなくなりました。

Out-of-Process切り替え後の性能確認項目

前提として、大規模ソリューションの初回オープンに数分かかるのは異常ではありません。ReSharperがソリューションのモデルを構築してキャッシュしている時間で、2回目以降は待たされません。そのうえで、公式ガイドに沿って次の項目を確認してください。1つ目はReSharper、Options、Environment、Performance Guideを開いて、性能に影響する設定をまとめて直すこと。2つ目はソリューション全体解析(solution-wide analysis)の状態を見ること。初回処理に時間がかかるため公式の既定は無効で、自分で有効化していて使っていないなら外します。無効でも、必要なときにソリューション全体の検査を手動で実行できます。3つ目はWindows Defenderなどのウイルス対策の除外リストに、devenv.exe、msbuild.exe、プロジェクトとソリューションのフォルダー、そしてReSharperのキャッシュフォルダー(既定は%LOCALAPPDATA%\JetBrains\Transient)を追加することです。

ReSharper継続とRider移行の判断条件

ここは立場を明確にしておきます。Out-of-Processモードで動いていることを確認し、上のチェックリストを一通り試しても体感が戻らないなら、まずReSharperを一時停止して原因を切り分け、そのうえで同じソリューションをRiderで評価することを勧めます。公式ヘルプはRiderを代替候補に挙げています。ただしVisual Studio 2022も64ビットアプリケーションなので、64ビットであることだけを移行による改善の根拠にはできません。Out-of-Processモードが外へ出すのは解析エンジンであって、エディタや各種ツールウィンドウのUIは引き続きVisual Studioの中で動きます。Visual Studio本体や併用している他の拡張が原因の遅さは、このモードでは解消しません。

切り替えを見送る条件も明確です。Visual Studio専用の拡張やデザイナー、あるいは社内ビルド環境がVisual Studioに強く依存しているなら、IDEごと移す影響のほうが大きくなります。この場合はReSharperを残し、検査の重い部分をCIのCommand Line Toolsへ寄せる構成が現実的です。なお対応する.NETの世代を確認したいときは.NET 11の新機能・リリース日・ロードマップ総まとめ|C# 15とRuntime Async、.NET 10との違いが参考になります。

よくある質問

ReSharperはVisual Studio Codeで使えますか?

使えます。ただしVisual Studio版の拡張がそのまま動くのではなく、「C# by ReSharper」(拡張ID: JetBrains.resharper-code)という別の拡張を入れます。2025年5月16日に公開され、2026年9月時点の最新は2026.2.2です。VS Codeのほか、CursorやGoogle Antigravityといった互換エディタにも対応します。デバッガを使う場合は、C# Dev Kitなど他のC#デバッグ拡張を無効化してからエディタを再読み込みしてください。

ReSharperは無料で使えますか?

条件付きです。Visual Studio版には30日間の無料評価期間があり、一般向けの非商用無料ライセンスはありません。ただし、対象の学生・教員にはReSharperを含む無料の教育ライセンスがあります。一方、VS Code版には非商用の無料ライセンスがあり、学習、商用利益を伴わないOSS貢献、コンテンツ制作、趣味のプロジェクトが対象です。また、CI向けのReSharper Command Line Toolsはライセンスを問わず無料で使えます。

ReSharperの価格はいくらですか?

日本総代理店サムライズムの掲載価格では、法人レギュラープランが初年度58,900円、個人向けパーソナルが初年度20,660円です(2026年9月10日時点)。法人の2年目以降の継続割引は、2025年1月1日以前に契約したライセンスのみが対象という注記が付いています。個人ライセンスは購入者本人が自分の資金で買うことが条件で、法人による経費計上や補助は認められません。

ReSharperとRiderはどちらを選ぶべきですか?

Visual Studio専用の拡張やデザイナー、あるいはVisual Studio前提のビルド環境に依存しているならReSharperです。依存が薄く、動作の重さが解消しないならRiderを検討してください。ただし2026.2.1からReSharperはOut-of-Processモードが既定になり、解析はVisual Studioと別プロセスで動きます。移行を判断する前に、ステータスバーで現在のモードを確認してください。それでも重さが残る場合は、同じソリューションでRiderを評価してください。Visual Studio 2022も64ビットなので、64ビット対応の有無だけでは比較できません。Riderには非商用の無料ライセンスもあります。

ReSharperをCIで動かすにはどうすればよいですか?

ReSharper Command Line Toolsを使います。dotnet tool install -g JetBrains.ReSharper.GlobalToolsで導入し、jb inspectcodeで検査、jb cleanupcodeで整形します。掲載する2026.2.1は.NET 8.0対象のため、導入・実行環境には.NET 8 SDKを用意してください。CIではdotnet new tool-manifestでツールマニフェストを作り、リポジトリにバージョンを固定する方式を推奨します。整形コマンドはソースを書き換えるため、プルリクエストの自動チェックには検査のみを回すのが安全です。

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