Cloud PF Type A(クラウド・プラットフォーム・タイプ・エー)は、オラクルの「Oracle Alloy」をソフトバンクの国内データセンターに置き、ソフトバンクが管理・運用するソブリンクラウドです。東日本リージョンは2026年4月1日、西日本リージョンは2026年9月30日のリリースで提供を開始し、国内2リージョン体制になりました。OCI(Oracle Cloud Infrastructure)と同じ基盤の上で、契約・Tier 1サポート・データセンター設備と物理アクセスの管理はソフトバンク、ハードウェアとソフトウェアの保守、Tier 2・3サポートはOracleという分担で動きます。この記事では、その分担の中身、OCI東京リージョンや他のAlloy事業者との違い、料金と導入前に測るべき項目を整理します。
まとめ|Cloud PF Type Aの要点
- 位置付け:Oracle Alloyを使い、ソフトバンクが自社ブランドで売るOCI互換クラウド。ソフトバンクはOCIの200種類以上のサービスを使えると発表している。
- 提供状況(2026年10月時点):東日本・西日本の2リージョンで提供中。Sarashinaの生成AIは東日本で2026年6月30日開始。西日本は6月30日の発表で10月予定とされ、9月30日の発表では「順次提供」。IPAの暗号鍵管理ガイドラインに準拠したKMSは2026年12月予定。
- 公式が名乗る主権は2つ:データ主権と運用主権。技術主権はSarashina側の主張で、基盤(Oracle Alloy)の主張ではない。
- 運用の実態:Oracleの責任分担表では、パッチ適用とセキュリティ監視はOracle、Tier 1サポート・物理アクセス管理・Oracle側運用者のアクセス承認・外部KMSは事業者。顧客テナンシーのデータには両者ともアクセスしない。
- 公共調達の注意:令和8年度ガバメントクラウドの選定5サービスに含まれない。ISMAPへの言及も製品ページとリリースに無いので、調達要件があるなら登録状況を先に確認する。
- 料金:従量課金と年間クレジットの2プラン。単価は非公開で個別見積もり。SLAは「99.9%以上の稼働率を目標」と記載されており、保証値は問い合わせになる。
Cloud PF Type Aの提供範囲と提供スケジュール
東西2リージョンと提供開始日の経緯
当初の予定は、2026年4月に東日本、10月に西日本でした。実際の西日本は9月30日に前倒しで始まっています。古い解説記事やイベントレポートには「西日本は10月予定」と残っているものが多いので、日付は公式リリースで確かめてください。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2025年10月8日 | ソフトバンクとオラクルが協業を発表 |
| 2026年4月1日 | 東日本リージョンで提供開始 |
| 2026年4月16日 | Sarashina活用の生成AIを6月から提供と発表 |
| 2026年6月30日 | 東日本でSarashinaの提供開始 |
| 2026年9月30日 | 西日本リージョンとSSO対応ポータルを提供開始 |
| 2026年10月(6月30日時点の予定) | 西日本でSarashinaの提供開始 |
| 2026年12月(予定) | IPA暗号鍵管理ガイドライン準拠のKMSを提供 |
出典は日本オラクルの協業発表、東日本の提供開始リリース、Sarashina提供予定の発表(2026年4月16日)、Sarashina提供開始のリリースと、冒頭の西日本リリースです。
使えるサービスとGPU・Exadataの提供形態
ソフトバンクの東日本リリースは「「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」で提供される200種類以上のサービスを利用可能」と書く一方、製品ページの特長欄は「Oracleの190+機能を利用可能」と書いており、数え方が揃っていません。契約前に、使う予定のサービス(例:OKE、Autonomous AI Database、Exadata、Object Storage)が自社のテナンシーで有効かを一覧でもらうのが確実です。東日本のリリースは、Oracle Databaseを高速化するExadataをクラウドで使い、基幹システム統合の基盤にできると明記しています。
GPUは「NVIDIA HGX B200」のベアメタルで、製品ページのFAQによればサーバー1台から専有できます。仕様はB200 Tensor コア GPU(180GB)、GPUメモリ1.44TB、CPUメモリ4TB、ストレージ30TB(3.84TB×8)、CPUは64コアのIntel Emerald Rapids 8592+を2基です。料金は問い合わせです。
Oracle Alloyの責任分担:ソフトバンクとOracleが担う範囲
Oracle Alloyの仕組みとOCI Dedicated Regionとの違い
Oracle Alloyの公式概要は、Alloyを「事業者がクラウドプロバイダーになり、200以上のOCIサービスを自社ブランドで再販するための基盤」と定義しています。価格表・契約・サポート体験は事業者が決め、Oracleは基盤・ソフトウェア更新・研修・運用ツールを提供します。最小構成は3ラックからで、使用量に応じてラックを足します。
似た製品のOCI Dedicated Regionは、1つの組織が自社のワークロードのために使う専用リージョンです。Alloyは、事業者が複数の最終顧客にクラウドを売るためのモデルです。Cloud PF Type Aの利用企業はOracleではなくソフトバンクと契約し、OCIのアカウントとは別の環境(Alloyのレルム)を使います。
責任分担表で読む「運用主権」の範囲
「ソフトバンクが運用する」と聞くと全部を国内の日本企業が担うように見えますが、Oracle Alloyの責任分担表は項目ごとに担当を分けています。セキュリティ審査で聞かれやすい行を抜き出しました。
| 作業 | Oracle | Alloy事業者 |
|---|---|---|
| サービスの保守(更新・パッチ) | 担う | 担わない |
| レルムのセキュリティ監視とインシデント対応 | 担う | 担わない |
| Alloy運用ソフトウェアへのアクセス | あり | なし |
| 顧客テナンシーとそのデータへのアクセス | なし | なし |
| Oracle運用者のレルムアクセスの審査・承認 | 担わない | 担う |
| 環境への物理アクセスの管理 | 担わない | 担う |
| 鍵管理方式の選択と外部KMSの鍵管理 | 担わない | 担う |
| 計画停止の時期決めと変更凍結の申請(緊急変更は除く) | 担わない | 担う |
| 最終顧客へのTier 1サポート | 担わない | 担う |
| ハードウェアの提供・保守と物理的な作業 | 担う | 担わない |
読み取れるのは、ソフトウェアとハードウェアの保守、監視はOracleが握り、事業者は「誰をいつ中に入れるか」「いつ止めるか」「鍵をどこに置くか」の決定権を持つ、という分け方です。運用主権は「全部を国内企業が自分で操作する」ことではなく、アクセスと変更の決定権を国内の事業者が持つことだと理解すると、審査での説明がずれません。ソフトバンクの生成AI機能ページの「お客さまデータに対してソフトバンクおよびOracleがアクセスできない設計」という記述は、表の「顧客テナンシーへのアクセス:両者なし」と一致します。
公式が名乗る主権はデータ主権と運用主権の2つ
ソフトバンクの製品ページは、ソブリン性の要素として「データ主権・運用主権・技術主権」の3つを挙げています。ただし、Cloud PF Type A自体については、9月30日のリリースも6月30日のリリースも、Cloud PF Type A自体については「データ主権」と、ソフトバンクが運用・サポートを担うことによる「運用主権」の2つしか書いていません。技術主権を備えると書かれているのはSarashinaの方です。
この整理は他のAlloy事業者とも一致します。富士通は2025年のOracleイベントの講演で、自社が重視する5つの主権のうち、Alloyは「テクノロジー主権(技術や部品を自社で選び、特定ベンダーに依存しない)」を除く4つを満たすと説明しています。Oracleの基盤を使う以上、技術の選定権はOracleにあります。技術主権まで含めた3つの主権をCloud PF Type Aが満たすと読める説明は、公式の記載を超えています。
データ主権と暗号鍵管理:CLOUD法リスクをどこまで下げられるか
CLOUD法の条文と、Cloud PF Type Aで変わる点
米国CLOUD法で追加された18 U.S.C. §2713は、通信サービスやリモートコンピューティングサービスの提供者に対し、自らの「possession, custody, or control」(保有・保管・管理)下にある通信内容や顧客の記録について、保存場所が米国内外どちらであっても、同じ章の保存・バックアップ・開示の義務に従うと定めています。データを日本に置くだけでは、この条文から外れません。
Cloud PF Type Aで変わるのは「誰が保有・管理しているか」の側です。契約の相手は日本法人のソフトバンクで、責任分担表のとおりOracleは顧客テナンシーにアクセスしない設計になっており、Oracle運用者がレルムに入るにはソフトバンクの承認が要ります。一方で、Oracle Corporationは米国企業で、ソフトウェアとハードウェアの保守、セキュリティ監視、Oracle社内網からの運用者アクセスの設定を担います(富士通は講演で、Oracleが24時間365日の国内運用体制「Japan Operation Center」を構築したと説明しています)。この構成で§2713の「control」に当たるかどうかは法律判断なので、このサービスがCLOUD法の対象外だとは言い切れません。重要データを置くなら、契約書のデータアクセス条項と、ソフトバンクが政府機関からの開示要求にどう対応するかを法務と一緒に確認してください。
OCI VaultとIPA準拠KMS(2026年12月予定)
鍵管理は、OCIのKMS「OCI Vault」とソフトバンク独自のKMSを組み合わせる構成です。9月30日のリリースは、IPAの「暗号鍵管理ガイドライン」に準拠したKMSを2026年12月から提供すると予告しています。IPAのこのページには「暗号鍵管理システム設計指針(基本編)」(2026年4月24日に第1.1版)と「暗号鍵管理ガイダンス Part 1/Part 2」(2025年4月25日公開)の複数の文書が並んでおり、リリースの「準拠」がどの文書のどの版を指すかは書かれていません。監査で使うなら、準拠の対象文書と版、第三者評価の有無を書面でもらってください。
金融・公共で確認する準拠項目
金融向けの数字は、ソフトバンク担当者の講演に出ています。日経クロステックのイベントレポートによれば、金融庁ガイドライン183項目、FISC安全対策基準240項目、業務実績に基づく個社要件380余りを満たすとしています。ただしこれは広告記事内の発言で、製品ページやリリースには載っていません。FISC対応を根拠に採用するなら、項目ごとの対応表を提出してもらうのが前提です。
公共分野では2点を先に確かめます。1つ目はガバメントクラウドです。デジタル庁が2026年3月27日に公表した令和8年度の審査結果で選ばれたのはAWS、Google Cloud、Microsoft Azure、OCI、さくらのクラウドの5つで、Cloud PF Type Aは入っていません。2つ目はISMAPです。製品ページと、この記事で参照したリリース4本(2025年10月8日、2026年4月1日・6月30日・9月30日)にはISMAPの記載が無く、政府機関の調達で使うならISMAPクラウドサービスリストで登録状況を確かめる必要があります。Alloyの責任分担表では、地域の規制に必要な認証の管理は事業者側の担当なので、OCI自体のISMAP登録をそのまま当てにせず、Cloud PF Type Aとしての登録を確認してください。ソブリンクラウドとガバメントクラウドの関係はソブリンクラウドとガバメントクラウドの違い|データ主権・法域・運用主体で分ける選定基準で整理しています。
OCI東京リージョン・国内のOracle Alloy事業者との比較
OCI東京・大阪リージョンとの違い
使える技術はほぼ同じで、違うのは契約・運用の主体と公共制度上の扱いです。OCIの大阪リージョンは、日本オラクルの2020年2月3日の発表で、オラクル・コーポレーションが開設し運用を始めたと説明されています。OCI自体の構成と料金はOracle Cloud Infrastructure(OCI)とは?サービス構成・料金の実額とAWSとの違いを実装者目線で解説【2026年8月時点】で扱っています。
| 観点 | OCI東京・大阪 | Cloud PF Type A |
|---|---|---|
| 契約相手 | オラクル | ソフトバンク |
| 料金 | 公開単価 | 個別見積もり |
| ガバメントクラウド(令和8年度) | 選定 | 対象外 |
| OCIのAIサービス | 提供済み | 準備でき次第、順次 |
AIサービスの行は、協業発表の注記「OCIが提供するAIサービスは、準備ができ次第、順次展開します」によります。OCIのAIサービスを発表直後から使いたいならOCI東京、運用者のアクセス承認を国内の事業者に持たせたいならCloud PF Type A、と分けるのが基本です。
国内4社のOracle Alloyサービス比較
国内でOracle Alloyを採用した事業者は、2025年10月時点でNRI、富士通、NTTデータ、ソフトバンクの4社です。基盤は同じなので、比べるべきは提供時期と、各社が上に載せるものです。
| 事業者 | サービス名 | 提供開始 | 2拠点目 |
|---|---|---|---|
| NRI | 顧客向け専用パブリッククラウドサービス | 2024年4月 | 大阪 2024年12月 |
| 富士通 | Fujitsu クラウドサービス powered by Oracle Alloy | 2025年4月14日 | 2025年6月30日 |
| NTTデータ | OpenCanvas Type-Oracle Alloy | 2025年12月(東日本) | 2026年末予定 |
| ソフトバンク | Cloud PF Type A | 2026年4月1日 | 2026年9月30日 |
出典はNRIの2024年2月20日発表と日本オラクルの2025年2月の発表、富士通のサービス資料、NTTデータの2025年12月18日発表です。NRIは金融SaaSのOCI Dedicated Region運用の延長、NTTデータはOpenCanvasの監査対応とtsuzumi・IOWN、富士通はパッチ適用時期を顧客の計画に合わせる運用を打ち出しています(IT Leadersの報道)。ソフトバンクが打ち出しているのは、自社の閉域網(SmartVPN・OnePort)、子会社のSarashina、B200のベアメタルGPUの組み合わせです。Oracle Databaseの基幹系を移すだけなら4社のどれでも基盤は同じなので、ネットワークと運用サービスの条件で選ぶことになります。
AWS・Azureと併用するときの接続と切り分け
東日本のリリースは、OCIのプライベート接続「FastConnect」とソフトバンクの「OnePort」「SmartVPN」を組み合わせ、複数のパブリッククラウドと閉域で接続できると説明しています。機密度の高い基幹データと鍵はCloud PF Type A、グローバル展開や新サービスの検証はAWS・Azureという分け方が現実的です。3大クラウドの違いはAWS・Azure・Google Cloudの違いを比較|シェア・料金・無料枠と選定基準【2026年9月版】を参照してください。
Sarashinaで生成AI基盤を組む構成
共有型と専有型の違いと提供モデル
生成AIは「共有型(On-Demand)」と「専有型(Dedicated)」の2形態です。生成AI機能ページは、入力データと生成結果をモデルの再学習に使わず、データと利用ログを国内で保管すると明記しています。
| 項目 | 共有型(On-Demand) | 専有型(Dedicated) |
|---|---|---|
| テナント | マルチテナント | シングルテナント |
| 料金 | 100万トークン単位の従量課金 | 月額固定 |
| モデル | Sarashina3 mini・nano・guard・embedding・rerank | Sarashina3 mini・nano |
| 想定用途 | PoC・小規模 | 本番・大規模 |
専有型には埋め込み(embedding)とリランキング(rerank)のモデルが載っていません。専有型でRAGを組むなら、ベクトル化と再ランクを共有型で呼ぶのか、別の手段にするのかを見積もり時に確認してください。Sarashina自体のモデルとAPIはSarashinaとは?無料APIの使い方・モデル一覧・TTS/OCRとライセンス【2026年10月】で解説しています。
Azureからの移行検証で見えた5つの論点
ソフトバンクは自社の生成AI SaaSと同じ環境をCloud PF Type Aにも構築し、Azureと並行して独立稼働させる検証を2026年6月のブログで公開しています。構成は、WebアプリをOKE(Oracle Kubernetes Engine)、ナレッジをObject Storage、ベクトル検索をAutonomous Database、回答生成をOCI Generative AI経由のSarashinaに置く形です。挙げられた論点は、クラウドごとのサービス差分の吸収、RAG構成の標準化、OpenAI系モデルからSarashinaへの変更に伴う再評価、課金単位とリソース作成数の制限を踏まえたテナント設計、環境ごとの監視の5つでした。
要するに「サービスを置き換えれば動く」ではなく、LLMを替えればプロンプトと出力形式の調整が、SaaSとして提供するならテナント分離の粒度の見直しが発生します。既存の生成AIアプリを移すなら、DB・ストレージ・LLMの呼び出しを抽象化層に寄せてから移行するのが、この検証から得られる手順です。
料金とPoCで確かめる項目
料金体系:従量課金と年間クレジット、公開単価なし
製品ページのFAQによると、料金は従量課金プランを基本に、長期・大規模向けに従量より割安な年間クレジットプランがあります。単価は公開されておらず、GPUサーバーも生成AIも見積もりです。SLAは「99.9%以上の稼働率を目標」と書かれているだけで、返金条件などの詳細は問い合わせになります。
この記事で確認できた範囲では、コストの目安になる公開情報はソフトバンク担当者が講演で示した1件です。数十億円規模のモダナイゼーション案件をもとに、DB・サーバー・ストレージ・監視を同じスペックで比べ、パブリッククラウドA社の年間2,830万円に対してCloud PF Type Aは1,970万円、DBを半分のスペックにすると1,140万円という試算でした。A社の名前、契約割引の有無、ライセンス持ち込みの条件は示されていないので、自社の構成で見積もりを取って比べてください。Oracle Databaseを含む基幹DBの移行設計は、一創のデータベース設計・移行支援でも相談を受けています。
PoCで遅延とバッチ性能を測る手順
同じ講演では、約4千万人規模のバッチ処理がメインフレームで約1時間12分、チューニングしたパブリッククラウドA社で約1時間6分、Cloud PF Type Aで約54分だったと報告されています。フォールトドメインで同じデータセンター内に冗長構成を組むと、netperfで測ったTCPの遅延が100μs以下で、データセンターをまたぐA社の1,000〜1,500μsの約10分の1だったとしています。ただしフォールトドメインは同じデータセンター内の分散で、データセンター全体の障害には耐えないため、冗長の範囲が違う構成同士の比較です。
この「100μs以下」が平均なのか中央値なのか99パーセンタイルなのかは書かれていません。netperf 2.7.1をmacOS(Intel)でソースからビルドし、同じマシン内のループバックでTCP_RRを10秒ずつ4回実行すると、平均は61.7〜73.5μs、中央値は34〜36μs、99パーセンタイルは136〜177μs、最大は17〜47msでした。ネットワークを通らない条件でも平均と99パーセンタイルで2倍以上の差が出ます。PoCでは同じフォールトドメイン内、別フォールトドメイン、東西リージョン間のVM間で、次のように分位点まで出してください。netperfは制御用の12865番とは別にデータ用の接続を張るので、データ用ポートを12866番に固定し、受信側のセキュリティリストで12865と12866の両方を開けておきます。
# 受信側VMで待ち受け(既定ポート12865)
netserver -p 12865
# 送信側VMから60秒のリクエスト・レスポンス試験
netperf -P 0 -H 10.0.1.12 -t TCP_RR -l 60 -- -P 12866,12866 \
-o min_latency,mean_latency,p50_latency,p99_latency,max_latency,transaction_rate
# 1KBずつ送受信する条件(DBの小さな問い合わせに近づける)
netperf -P 0 -H 10.0.1.12 -t TCP_RR -l 60 -- -P 12866,12866 -r 1024,1024 \
-o mean_latency,p99_latency,transaction_rate
-P 0を付けると案内行と列名行が省かれ、値だけの1行になります。上のループバック測定の1回目は「23,61.73,34,136,17281,15766.431」(最小・平均・中央値・P99・最大はμs、最後は毎秒の往復回数)でした。平均値では遅いリクエストの比率が見えないので、ベンダーの数字と比べるときもP99で揃えてください。
よくある質問
Cloud PF Type AとOCI東京リージョンは何が違いますか?
基盤の技術はほぼ同じで、契約相手が違います。OCI東京はオラクルと契約し、Cloud PF Type Aはソフトバンクと契約します。Cloud PF Type Aでは、Oracle運用者が環境に入るときの審査・承認をソフトバンクが行います。料金はOCIが公開単価、Cloud PF Type Aは個別見積もりです。令和8年度のガバメントクラウドに選ばれているのはOCIの方です。
西日本リージョンはいつから使えますか?
2026年9月30日に提供が始まっています。当初は10月予定と案内されていました。西日本でのSarashinaは、6月30日の発表で2026年10月予定とされ、9月30日の発表では「順次提供」と書かれています。
Cloud PF Type Aの料金はいくらですか?
単価は公開されていません。従量課金プランと、長期・大規模向けで割安な年間クレジットプランの2つがあり、構成ごとに見積もりになります。生成AIは共有型が100万トークン単位の従量、専有型が月額固定です。
Oracleが顧客のデータを見ることはありますか?
Oracle Alloyの責任分担表では、顧客テナンシーとそのデータへのアクセスはOracle・事業者のどちらも「なし」です。ソフトバンクも、ソフトバンクとOracleがアクセスできない設計と説明しています。ただしソフトウェアの保守とセキュリティ監視はOracleが担うので、契約書のアクセス条項は個別に確認してください。
Cloud PF Type Aはガバメントクラウドとして使えますか?
使えません。令和8年度のガバメントクラウドに選定されたのはAWS、Google Cloud、Microsoft Azure、OCI、さくらのクラウドの5つです。自治体が使う場合は、ガバメントクラウドの対象外の業務か、LGWAN経由の接続条件をどうするかを先に整理します。LGWANの接続方式はLGWAN(総合行政ネットワーク)とは?第五次LGWANの接続方式とガバメントクラウド接続を解説にまとめています。