iOS 26.5は、Appleが2026年5月11日(米国時間)に配信したiPhone向けのアップデートで、日本では5月12日の未明に届きました。ビルド番号は23F77です。この記事では、配信日とベータからの流れ、日本で実際に使える新機能、67件のセキュリティ修正の中身、その後の26.5.1・26.5.2で直ったことを、Appleの一次情報で整理します。後半では、2026年10月の時点でまだiOS 26.5のままの端末をどの版へ上げるかも扱います。iOS 26全体の版の流れはiOS 26のリリース日と26.7.1までの配信スケジュール、次のメジャー版はiOS 27の配信日と27.0.1の修正・SDK破壊的変更で解説しています。
まとめ:iOS 26.5の配信日と要点
- 配信日:2026年5月11日(米国時間)。日本時間では5月12日。iPadOS 26.5も同日
- ビルド番号:26.5は23F77、26.5.1は23F81、26.5.2は23F84
- 日本で使える新機能:RCSメッセージのエンドツーエンド暗号化(ベータ)と、プライドルミナンスの壁紙。マップの「おすすめスポット」は日本語版のリリースノートに載っていない
- セキュリティ修正:Appleの文書に67件のCVE(10月31日時点・8月25日の追記を含む)。半数近くがWebKitとKernel
- 26.5.1:6月1日配信。iPhone 17シリーズとiPhone Airだけが対象の、有線充電の不具合修正
- 26.5.2:6月29日配信。38件のセキュリティ修正で、うち31件がWebKitなどWeb関連。26.5.3は配信されていない
- 今の扱い:iOS 26.5は署名が終わっており、入れ直しも戻すこともできない。26.5のままの端末は、iOS 26を続けるなら26.7.2、移行するならiOS 27.2へ上げる
iOS 26.5の配信日とベータからの流れ
Appleは2026年3月30日にiOS 26.5のベータ版の提供開始を開発者向けに告知し、約6週間後の5月11日に正式版を出しました。Appleのセキュリティリリース一覧の日付は米国時間です。第三者のファームウェア目録であるipsw.meに記録された公開時刻は5月11日17時48分(協定世界時)で、日本時間に直すと5月12日の午前2時台にあたります。
| 版 | 米国の日付 | 日本の日付 | ビルド | 対象 |
|---|---|---|---|---|
| 26.5 ベータ版 | 2026年3月30日 | 3月31日 | – | 開発者 |
| 26.5 | 2026年5月11日 | 5月12日 | 23F77 | iPhone 11以降 |
| 26.5.1 | 2026年6月1日 | 6月2日 | 23F81 | iPhone 17・Air |
| 26.5.2 | 2026年6月29日 | 6月30日 | 23F84 | iPhone 11以降 |
ビルド番号はAppleのリリース一覧には載らないため、ipsw.meの記録から引いています。「設定」→「一般」→「情報」に表示される版が「26.5 (23F77)」なら、26.5のまま更新していない状態です。同じ5月11日には、iOS 26に上げられない古い機種向けにiOS 15.8.8、16.7.16、18.7.9とiPadOS 17.7.11も配信されました。
iOS 26.5の新機能と、日本で使えるもの
AppleのiOS 26のアップデートについて(日本語版)は、26.5の機能強化としてRCSの暗号化とプライドルミナンスの壁紙の2つだけを挙げています。英語版にはこれに「Suggested Places in Maps」が加わります。ただし、リリースノートの記載差だけでは、日本での提供有無までは断定できません。
RCSメッセージのエンドツーエンド暗号化(ベータ)
26.5の中心は、iPhoneとAndroidの間のRCSメッセージを暗号化する機能です。Appleの発表(2026年5月11日)によると、対象は対応キャリアを使うiOS 26.5のiPhoneと、最新のGoogleメッセージを使うAndroidです。Appleのサポート文書の手順では、「設定」→「アプリ」→「メッセージ」→「RCSメッセージ」で「エンドツーエンドの暗号化(ベータ版)」のオン・オフを切り替えます。
日本で使えるかどうかはキャリアで決まります。Appleの「iPhoneの通信事業者のサポートと各機能(アジア太平洋)」(公開日2026年9月18日)では、日本でこの機能が記載されているのはauとSoftBankで、NTT docomoとRakuten Mobileの欄には載っていません。SMSは暗号化の対象外です。RCSそのものの仕組みと3キャリアの提供状況はRCSとは?SMSとの違い・オフにする方法と暗号化、3キャリアの対応状況で詳しく解説しています。
プライドルミナンス壁紙の追加と既存壁紙の不具合修正
光を屈折させて色合いを変えるダイナミック壁紙で、日本語版のリリースノートには「ダウンロード可能」と書かれています。開発者向けのリリースノートには、別の壁紙「Unity」と「Kaleidoscope」が壁紙ギャラリーから入れられない、または削除できない問題を26.5で直したという記載もあります。
マップのおすすめスポットの日英記載差とブラジル向けの変更
英語版だけに載るSuggested Placesは、周辺で話題の場所と最近の検索をもとに行き先の候補を出す機能です。日本語版のリリースノートには項目が無いため、日本で使える前提で案内しないほうが安全です。もう1つ、Appleは2026年6月18日に、ブラジルでは「iOS 26.5から」代替アプリマーケットやApp内課金以外の決済を開発者が使えると告知しました。ブラジルの競争当局との合意にもとづく措置で、日本の利用者の端末には影響しません。
App Storeの「12か月コミット型の月払い」と開発者への影響
利用者の目に触れやすいのに、Appleのリリースノートには載っていない変更があります。年額サブスクリプションを月々払える新しい支払い方法です。Appleは2026年4月27日の告知で、米国とシンガポールを除く全世界で、iOS 26.4以降の利用者に向けて「iOS 26.5のリリースとともに」提供すると説明しました。日本も対象に含まれます。
12か月コミット型月払いの支払い義務と解約条件
月払いでも中身は12か月の契約です。Appleの告知では、解約はいつでもできますが、解約しても契約済みの支払い義務は終わらず、止まるのは約束した回数の支払いを終えたあとの自動更新です。支払い済みの回数と残りの回数はApple Accountで確認でき、更新日の前にはメールで、通知を許可していればプッシュ通知でも知らせが届きます。
アプリ側で使うStoreKitのAPI
iOS & iPadOS 26.5のリリースノートは、Xcode 26.5に同梱の26.5 SDKで、価格の読み出しにSubscriptionInfo.pricingTerms、購入時の指定にbillingPlanType、契約状況の読み出しにCommitmentInfoを追加したと書いています。SDKのインターフェイスでは、これらは@available(iOS 26.4, *)として宣言されており、APIの宣言上はiOS 26.4以降で利用できます。ただし、型チェックだけでは端末上の購入処理まで検証できないため、商品設定と購入・更新・解約の動作は別途テストが必要です。次のコードは、macOS 26.5 SDKに対してswiftc -typecheckが通ることを確かめたものです。
import StoreKit
// 年額サブスクに設定した「12か月コミット型の月払い」の価格を取り出す
@available(iOS 26.4, macOS 26.4, *)
func monthlyCommitmentTerms(productID: String) async throws -> Product.SubscriptionInfo.PricingTerms? {
guard let product = try await Product.products(for: [productID]).first,
let info = product.subscription else { return nil }
return info.pricingTerms.first { $0.billingPlanType == .monthly }
}
// 月払いプランを指定して購入する
@available(iOS 26.4, macOS 26.4, *)
@MainActor
func purchaseMonthly(_ product: Product) async throws -> Product.PurchaseResult {
try await product.purchase(options: [.billingPlanType(.monthly)])
}
// 購入済みトランザクションから「何回目の支払いか」を読む
@available(iOS 26.4, macOS 26.4, *)
func commitmentProgress(_ transaction: Transaction) -> String? {
guard transaction.billingPlanType == .monthly,
let c = transaction.commitmentInfo else { return nil }
return "\(c.billingPeriodNumber)/\(c.totalBillingPeriods)回目(満了 \(c.expirationDate))"
}
月払いは、年額サブスクの商品に追加する支払い方法です。pricingTermsが1つの商品に対する配列として返るのはこのためで、既存の年額プランの購入処理でbillingPlanTypeを見ていないと、月払いの購入者を一括払いと同じ扱いにしてしまいます。StoreKitとSwiftUIを併用し、標準のスタイルで月払いを前面に出すときは、preferredSubscriptionPricingTerms(_:)で表示する価格条件を選びます。なお26.5の時点では、XcodeのStoreKit Testingがサブスクの価格変更を反映しない既知の問題があります。こうしたiOSアプリの課金設計を外部に任せたい場合は、iOSアプリ開発の支援も用意しています。
セキュリティ修正67件の中身
iOS 26.5のセキュリティ文書には、2026年10月31日の時点で67件のCVEが載っています。8月25日に追記された項目を含む数で、配信当日の報道が「50件超」としていたのはこの追記より前の件数です。内訳はWebKitが21件、Kernelが6件、mDNSResponderが4件、ImageIOが3件で、Webの閲覧とカーネルに集中しています。
個別では、KernelのCVE-2026-28951が「アプリがroot権限を取得できる可能性がある」認可の問題で、状態管理を改善して直されています。文書には、すでに悪用されたという記載のある項目はありません。悪用の記載がないことだけで更新の緊急度は判断できません。root権限の取得につながる脆弱性も修正されているため、業務アプリの動作確認が必要な端末はそれを済ませたうえで、提供中の更新を適用してください。
iOS 26.5.1・26.5.2の不具合修正とセキュリティ更新
26.5.1:iPhone 17とiPhone Airの有線充電
26.5.1は2026年6月1日(米国時間)に、iPhone 17シリーズとiPhone Airだけに配信されました。日本語版のリリースノートでは「ごく一部のユーザのiPhone AirおよびiPhone 17モデルで、バッテリー残量が残りわずかのときに有線充電ができなくなることがある問題」への対応です。Appleの一覧では公開されたCVEはありません。ほかの機種には配信されていないので、iPhone 16以前で26.5.1が出てこないのは正常です。
26.5.2:38件のセキュリティ修正
26.5.2は6月29日に、iPhone 11以降の全機種へ配信されました。リリースノートは「iPhone用のセキュリティ修正」の一文だけで、新機能はありません。セキュリティ文書には10月31日の時点で38件のCVEがあり、配信時の報道の37件より1件多いのは7月27日の追記によるものです。38件のうちWebKitが24件、WebRTCが4件、WebKit Canvas・WebKit Storage・Web Extensionsが各1件で、31件がWeb関連でした。WebKitのCVE-2026-43708は、悪意のあるWebサイトが別オリジンのデータを持ち出せる可能性がある問題です。
26.5系はこの26.5.2で終わり、次は7月27日のiOS 26.6でした。「iOS 26.5.3」「26.5.6」といった版はAppleの一覧に存在しません。26.6の変更点はiOS 26.6(23G71)の変更点と不具合で扱っています。
iOS 26.5の対応機種
iOS 26.5の対象はiPhone 11以降で、Appleの表記「iPhone 11 and later」にはiPhone SE(第2世代)以降も含まれます。iPhone XS、XS Max、XRには配信されず、同じ日にiOS 18.7.9が出ています。
| 区分 | 26.5の配信 |
|---|---|
| iPhone 11以降・SE(第2世代)以降 | あり |
| iPhone XS・XS Max・XR | なし(18.7.9) |
| iPad Pro 12.9(第3世代)以降・11(第1世代)以降 | iPadOS 26.5 |
| iPad Air(第3世代)以降・iPad(第8世代)以降 | iPadOS 26.5 |
| iPad mini(第5世代)以降 | iPadOS 26.5 |
1つ前の26.4からの変化はiOS 26.4(23E246)の新機能・対応機種・容量と、今から入れる場合の判断にまとめています。
2026年10月時点のiOS 26.5端末の更新先と選択基準
Appleの一覧には「インストール後に前のバージョンへダウングレードすることはできない」と書かれています。ipsw.meの記録では、iPhone 13(iPhone14,5)で署名されているのは10月31日時点で27.2と27.0.1だけで、26.5と26.5.2は署名が終わっています。iOS 27や26.7.2に上げたあとで26.5へ戻すことも、26.5を入れ直すこともできません。
| 更新先 | 配信日(米国) | 向いている端末 |
|---|---|---|
| iOS 26.7.2 | 2026年10月26日 | 当面iOS 26で使いたい端末 |
| iOS 27.2 | 2026年10月26日 | iOS 27へ移る端末 |
どちらもiPhone 11以降が対象です。業務用のアプリや社内システムがiOS 27での動作確認を終えていない端末は、26.7.2で26.5以降のセキュリティ修正を取り込み、確認が済んでからiOS 27へ上げる順番が無難です。個人の端末で互換性の心配が無ければ、27.2へ直接上げてかまいません。26.5から26.7.2までの間には、26.6の97件、26.7の95件(いずれも10月31日時点のApple文書)をはじめ多数のセキュリティ修正が積み上がっており、26.5のまま使い続ける選択肢はありません。iOS 26のどの版で何が変わったかはiOS 26のリリース日と配信スケジュールで通して確認できます。
よくある質問
iOS 26.5はいつ配信されましたか?
2026年5月11日(米国時間)で、日本では5月12日の未明に配信が始まりました。ビルド番号は23F77です。ベータ版は3月30日から開発者向けに出ていました。
iOS 26.5.2では何が変わりましたか?
新機能はなく、38件のセキュリティ修正だけの更新です(10月31日時点のApple文書)。31件がWebKitなどWeb関連で、配信日は6月29日(米国時間)、ビルド番号は23F84です。
iOS 26.5.2の次の版はありますか?
26.5系は26.5.2で終わりです。次の更新は2026年7月27日(米国時間)のiOS 26.6で、iOS 26系は10月26日の26.7.2まで続いています。
今からiOS 26.5を入れたり、26.5に戻したりできますか?
できません。26.5は署名が終わっており、Appleも「前のバージョンへダウングレードすることはできない」としています。26.5のままの端末は、26.7.2かiOS 27.2へ上げてください。
RCSの暗号化は日本のiPhoneで使えますか?
キャリアによります。Appleの通信事業者のページ(2026年9月18日公開)では、日本でこの機能が記載されているのはauとSoftBankです。相手のAndroidも最新のGoogleメッセージを使い、双方の通信事業者がRCSの暗号化に対応している必要があります。暗号化されているかは、会話の上部に鍵のアイコンと「Encrypted」(暗号化済み)の文字が出るかで確認できます。