Gemini CLIは、2026年6月18日に個人向けの利用経路が止まりました。Googleアカウントでログインする無料枠と、Google AI Pro/Ultraのサブスクリプション経由が対象です。ただしツールそのものは終了しておらず、有料のGemini APIキーやVertex AIで認証すれば今も動きますし、GitHubでは2026年10月13日にv0.64.0が公開されています。この記事では、何が止まり何が続くのか、Gemini CLIを使い続ける設定、後継のAntigravity CLIへ移す手順と設定ファイルの対応、2026年10月9日の法人版販売終了の影響までを、Googleの公式告知と公式ドキュメントをもとに整理します。
まとめ:Gemini CLI終了の範囲と継続条件・移行先を2026年10月時点で整理
「Gemini CLI 終了」で調べている人がまず知りたいのは、自分の環境が止まる側かどうかです。答えは認証方法で決まります。
- 止まった:Googleアカウントでのログイン(Login with Google)で使っていた個人の無料枠、Google AI Pro/Ultra経由。2026年6月18日以降はリクエストが処理されません。
- 続いている:有料のGemini APIキー、Gemini Enterprise Agent Platform APIキー、Gemini Code Assist Standard/Enterpriseの既存契約。
- 次の期限:Code Assist Standard/Enterpriseは2026年10月9日に新規販売を終えました。年契約の自動更新は2027年1月31日、月契約は2027年12月31日が最後です。
- 後継:Antigravity CLI(コマンド名は
agy)。2026年5月19日に全ユーザー向けに公開され、個人は月額$0のプランから使えます。
個人で無料枠を使っていた人は、Antigravity CLIへ移るのが現実的な選択です。GEMINI.mdはそのまま読まれ、拡張機能はagy plugin import geminiの1コマンドで取り込めます。一方、CIや社内ツールにGemini CLIを組み込んでいるチームは、急いで乗り換える必要はありません。有料APIキーへ認証を切り替えれば動き続けます。迷うのは法人契約でCode Assistを使っている会社で、更新期限から逆算して移行計画を立てる段階に入っています。
Gemini CLIとは:Google製オープンソースのAIエージェントの概要と現在の版
Gemini CLIは、2025年6月にGoogleが公開したコマンドラインインターフェース(CLI)型のAIエージェントです。ターミナルから離れずに、コードの読み込み・生成・修正、コマンドの実行、調べ物までをGeminiモデルに依頼できます。終了の話に入る前に、ツールの性格と今の開発状況を押さえておきます。
ターミナルで動くAIエージェントとしてのGemini CLIの仕組みと特徴
ChatGPTのようなチャット型AIをコーディングに使うと、ブラウザにコードを貼り、回答をエディタへ戻す往復が生じます。Gemini CLIはこの切り替えをなくし、作業ディレクトリのファイルを読み込ませたり、コマンドの実行結果をそのまま分析させたりできます。
ソースコードはGitHubのgoogle-gemini/gemini-cliリポジトリでApache License 2.0として公開されています。動作の中身を誰でも読めるため、サンドボックス実行やツール承認といった安全面の設計もコミュニティの目で検証されてきました。同じ型のツールにはAnthropicのClaude CodeやOpenAIのCodex CLIがあり、ツール群全体の位置づけはコーディングエージェントの仕組みと3つの型・主要ツールの選び方で整理しています。
2025年6月の公開からv0.64系まで続くOSS開発とモデル世代の変化
個人向けが止まったあとも、Gemini CLIのリポジトリは更新が続いています。GitHubのリリース一覧では、2026年10月13日にv0.64.0(stable)とv0.65.0-preview.0が公開されました。READMEによれば、stableは毎週火曜のUTC 20:00に出る運用です。
モデルも世代交代しています。公開当初のバックエンドはGemini 2.5 Pro(最大100万トークンのコンテキスト)で、その後2025年11月にGemini 3 Pro、2026年2月にGemini 3.1 Proが登場しました。2026年10月時点のREADMEは、APIキー認証の利用枠をGemini 3のFlashとProの混合で説明しています。使えるモデルは版ごとに変わるため、対話中に/modelで一覧を確認するのが確実です。
Gemini CLI終了の範囲:2026年6月18日に止まった利用経路と継続する経路
Googleは2026年5月19日のGoogle Developers Blogの告知で、Gemini CLIとGemini Code AssistのIDE拡張について、個人向けのリクエスト処理を6月18日に止めると発表しました。止まったのは「Gemini CLIというソフトウェア」ではなく「特定の認証経路」です。
終了したのはGoogleログインの個人無料枠とAI Pro・Ultra経由の利用
停止の対象は、Gemini Code Assist for individuals(個人の無料版)、Google AI Pro、Google AI Ultraの3つのティアです。Googleの個人向け終了ページは、これらのティアでは「Login with Google」を使ってIDE拡張やGemini CLIにアクセスできなくなったと明記しています。
無料枠が縮んだのではありません。対象アカウントからのリクエストそのものを受け付けなくなりました。Gemini CLIの公式の認証ドキュメントも、冒頭で無料枠とGoogle Oneの利用者に向けて「2026年6月18日にAntigravity CLIへ置き換えられた」と案内しています。
利用形態別の終了・継続一覧と2026年10月の法人版販売終了の影響
告知と各ページの記載を、利用形態ごとにまとめると次のとおりです(2026年10月14日時点)。
| 利用形態 | 2026年6月18日以降 | その後の期限 |
|---|---|---|
| 個人の無料版(Googleログイン) | 停止 | - |
| Google AI Pro/Ultra経由 | 停止 | - |
| GitHub版(個人向け) | 新規導入を停止 | その後リクエストも停止 |
| Code Assist法人版 | 継続 | 10月9日に新規販売終了 |
| Google Cloud経由のGitHub版 | 継続 | 告知上の変更なし |
| 有料Gemini APIキー | 継続 | 告知上の変更なし |
| Agent Platform APIキー | 継続 | 告知上の変更なし |
旧版の記事では「Gemini Code Assist for GitHub=継続」としていましたが、告知では個人向けのGitHub版は6月18日に新規インストールを止め、その後リクエストも処理しなくなると書かれています。継続するのはGoogle Cloud経由で使う組織向けです。
法人契約は別の期限で動いています。Google Cloudの販売終了ページによれば、Code Assist Standard/Enterpriseは2026年10月9日から新規購入ができません。既存契約は契約期間の終わりまで使え、年契約の自動更新とライセンス追加は2027年1月31日まで、月契約の自動更新は2027年12月31日までです。IDE拡張側の影響と更新判断はGemini Code Assistの終了と法人版の更新期限を整理した記事で詳しく扱っています。
停止後にGoogleログインのまま起動したGemini CLIで起きることと確認方法
6月18日以降、対象ティアのGoogleアカウントでログインしたままGemini CLIを起動すると、プロンプトを送っても処理されません。インストール済みのバイナリが消えるわけではないため、「動かなくなった原因がわからない」という状態になりがちです。
確認の手順は2つです。まずgemini --versionで版を確かめ、次に起動後の認証方法の表示を見ます。Googleアカウントでのログインを選んでいて、そのアカウントが無料版かAI Pro/Ultraなら停止の対象です。会社のGoogle Workspaceアカウントでも、組織がCode Assist Standard/Enterpriseを契約していなければ同じ扱いになります。
Gemini CLIを使い続ける方法:有料APIキーとVertex AIへの認証切り替え
Gemini CLIのスクリプトや社内ツールへの組み込みを残したい場合は、認証方法を切り替えます。告知は「有料のGemini APIキーとGemini Enterprise Agent Platform APIキーを通じてアクセスできる」としています。
GEMINI_API_KEYやVertex AIの環境変数で認証を切り替える設定例
認証ドキュメントが挙げる方法は、Gemini APIキー(GEMINI_API_KEY)と、Vertex AI(ADC・サービスアカウントのJSONキー・Google CloudのAPIキー)です。Vertex AIではGOOGLE_CLOUD_PROJECTとGOOGLE_CLOUD_LOCATIONが必須とされています。
# 方法1:Gemini APIキー(Google AI Studioで発行し、課金を有効にしたキー)
export GEMINI_API_KEY="発行したAPIキー"
gemini
# 方法2:Vertex AI(gcloudのApplication Default Credentials)
unset GEMINI_API_KEY GOOGLE_API_KEY
gcloud auth application-default login
export GOOGLE_CLOUD_PROJECT="your-project-id"
export GOOGLE_CLOUD_LOCATION="us-central1"
gemini
# 方法3:組織のCode Assist Standard/Enterprise契約でGoogleログインを使う
export GOOGLE_CLOUD_PROJECT="your-project-id"
gemini
起動後のメニューで「Use Gemini API key」などの方法を選びます。ADCを使う場合は、ドキュメントの指示どおりGEMINI_API_KEYとGOOGLE_API_KEYの削除が先に必要です。残っているとそちらが優先され、意図しない課金先で動くことがあります。
注意点が1つあります。告知が継続を明記しているのは「有料の」APIキーです。課金を有効にしていない無料枠のAPIキーの扱いは告知に書かれていません。業務で使うなら、課金を有効にしたプロジェクトのキーを使ってください。
非対話モードとJSON出力でCIに組み込むときのGemini CLIのフラグ
CIやバッチから呼ぶ場合は、-pでプロンプトを渡して1回だけ実行する非対話モードを使います。READMEによれば、--output-format jsonで構造化出力、--output-format stream-jsonで改行区切りのJSONイベントを受け取れます。
# CIでの呼び出し例(キャッシュされた認証が無い環境では環境変数で認証する)
export GEMINI_API_KEY="${GEMINI_API_KEY}"
gemini -p "このリポジトリのREADMEを読み、セットアップ手順の抜けを箇条書きで指摘して" \
--output-format json > gemini_result.json
# 解析対象に別ディレクトリも含める
gemini --include-directories ../lib,../docs -p "lib配下の公開関数を一覧にして"
認証ドキュメントは、非対話モードではキャッシュ済みの認証情報があればそれを使い、無ければ環境変数での認証が必要だと説明しています。CIのランナーにはGoogleログインの資格情報が残らないため、APIキーかVertex AIのサービスアカウントで設定するのが前提です。
Antigravity CLIへ移行する手順:インストールから設定と拡張機能の引き継ぎ
個人で無料枠を使っていた人の受け皿がAntigravity CLIです。Go言語で実装され、デスクトップアプリのAntigravity 2.0と同じエージェントハーネスを使います。Antigravity全体の機能と料金はGoogle Antigravityの料金・使い方・2.0の最新情報、2.0での変更点はAntigravity 2.0で変わった点とCLI移行にまとめています。
OS別のインストールコマンドとagyの起動からサインインまでの流れ
Antigravityの公式ドキュメントが示すインストール方法は、OSごとのスクリプトです。macOS/Linuxでは~/.local/bin/agyに、WindowsではC:\Users\<username>\AppData\Local\agy\binに配置されます。
# macOS / Linux
curl -fsSL https://antigravity.google/cli/install.sh | bash
# Windows(PowerShell)
irm https://antigravity.google/cli/install.ps1 | iex
# 導入の確認と更新
agy --version
agy update
# プロジェクトのディレクトリで起動(初回はサインインと移行チェックリストが出る)
cd your-project
agy
初回起動では、個人のGoogleアカウントならブラウザで認証し、会社のGemini Enterpriseなら「Business account」を選びます。SSH先のサーバーでは、表示された認証URLを手元のブラウザで開き、認証コードをターミナルに貼り付ける方式です(Installation and authentication)。
GEMINI.md・MCP設定・Skills・拡張機能の移行先パスの対応表
公式の移行ガイドによると、agyは初回起動時にGemini CLIの旧構成を検出し、移す対象をチェックリストで選ばせます。自動で移らないものもあるため、対応関係を先に確認しておきます。
| Gemini CLI側 | Antigravity CLI側 | 作業 |
|---|---|---|
| GEMINI.md(各階層) | 同じパスで読込 | 不要 |
| AGENTS.md | ワークスペースのルール | 不要 |
| settings.json | 新しい設定プロファイル | 初回に自動変換 |
| MCPサーバー定義 | mcp_config.json | 別ファイルへ分離 |
| 拡張機能 | プラグイン | importコマンド |
| カスタムコマンド | Skills | import時に変換 |
| ワークスペースSkills | .agents/skills/ | 手で移動 |
MCPサーバーの定義は、グローバルが~/.gemini/config/mcp_config.json、ワークスペースが.agents/mcp_config.jsonに分かれます。リモート(SSE/WebSocket)サーバーのURLのキー名も、urlまたはhttpUrlからserverUrlへ変わりました。グローバルSkillsの置き場所は~/.gemini/antigravity-cli/skills/です。
# Gemini CLIの拡張機能をプラグインとして取り込む(旧カスタムコマンドはSkillsへ変換)
agy plugin import gemini
# ワークスペースのSkillsは手で移動する
mkdir -p .agents
mv .gemini/skills .agents/skills
# MCPのリモートサーバー定義は url / httpUrl を serverUrl に書き換える
cat .agents/mcp_config.json
移行ガイドは、Gemini CLIのカスタム端末テーマや実験的な表示機能は対応しない場合があると書いています。Hooksの移し方はこのページに記載がないため、Hooksで処理を組んでいる場合は移行後に1つずつ動作を確かめてください。告知も「最初から機能が1対1でそろうわけではない」と認めています。
CIで使うagyのヘッドレス実行とJSON出力・終了コードの扱い
Antigravity CLIでも-p(別名--print/--prompt)で1回だけ実行できます。Headless modeのドキュメントによれば、--output-formatはtext・json・stream-jsonの3種で、成功時は終了コード0、失敗時は0以外を返して理由を標準エラーに出します。
# APIキーで動かす場合:~/.gemini/antigravity-cli/settings.json に次を書く
# { "modelProvider": "gemini" }
export GEMINI_API_KEY="発行したAPIキー"
# 1回だけ実行してJSONで受け取り、status が SUCCESS 以外ならジョブを失敗させる
result=$(agy -p "直近の変更差分を読み、レビューで確認すべき点を3つ挙げて" \
--output-format json --print-timeout 10m)
status=$(echo "$result" | jq -r '.status')
[ "$status" = "SUCCESS" ] || exit 1
Gemini CLIとの違いは認証の読み方です。インストールと認証のページは、Antigravity CLIが.envファイルとGOOGLE_API_KEYを読まないと明記しています。Gemini CLIで.envにキーを書いていた環境は、そのままでは認証に失敗します。全ツール呼び出しを自動承認する--dangerously-skip-permissionsもありますが、ファイル書き込みとコマンド実行まで無確認で通るため、使い捨てのコンテナ以外では付けないでください。
Gemini CLIでできることと基本コマンド:移行後も通用する操作の要点
Gemini CLIで身につけた操作の多くは、Antigravity CLIでも考え方がそのまま通用します。継続利用する人と移行する人の両方に向けて、機能と基本操作を整理します。
コード理解・ファイル操作・検索・MCP連携などGemini CLIの主な6機能
Gemini CLIは「ターミナルから質問できるチャット」にとどまらず、開発作業そのものを手伝います。実務でよく使う順に並べます。
- コード理解・生成:大きなコードベースを横断して把握し、自然言語の指示からコードを生成します。PDFや画像を読み取ってコード化するマルチモーダル入力にも対応します。
- ファイル操作:作業ディレクトリのファイルを読み込み、確認を挟んで編集・新規作成まで行います。「@ファイル名」で対象を直接指定できます。
- 内蔵Google検索:会話の途中で最新情報を検索し、回答へ反映します。ライブラリの仕様確認や未知のエラー調査に向きます。
- MCP・Extensionsによる拡張:Model Context Protocol(MCP)を通じて、Figma・Postman・Snyk・Stripe・Google Cloudなど外部ツールとつなげます。
- 定型作業の自動化:「フォルダ内の画像をまとめて変換して」といった依頼から処理用スクリプトを書き、繰り返し作業を肩代わりします。
- GitHub連携:Pull Requestのレビューや Issue の分類など、開発ワークフローの自動化に使えます。
どの内蔵ツールを使うかはAIが状況に応じて選びます。利用者がツール名を指定する必要はありません。Antigravity CLIはこれらに加え、複数のエージェントをバックグラウンドで並行して動かす非同期の作業に対応しました。
Node.js 20以上でのインストールと対話モード・スラッシュコマンドの基本
Gemini CLIのインストールドキュメントが示す要件は、Node.js 20.0.0以上、OSはmacOS 15以上・Windows 11 24H2以上・Ubuntu 20.04以上です。継続利用する人向けに、導入と起動の基本を残しておきます。
# npmでグローバルインストール(Windowsはこの方法かnpx)
npm install -g @google/gemini-cli
# macOS / Linux で Homebrew を使う場合
brew install gemini-cli
# インストールせず試す場合
npx @google/gemini-cli
# 版の確認と対話モードでの起動
gemini --version
gemini
対話中はスラッシュコマンドで操作します。よく使うものは次のとおりです。
| コマンド | 役割 |
|---|---|
| /help | 使えるコマンドの一覧を表示 |
| /tools | 内蔵ツールの一覧と状態を確認 |
| /model | 対話中に使うモデルを切り替え |
| /memory | 会話メモリの表示・保存・リセット |
| /mcp | 連携中のMCPサーバーを確認 |
| /quit(/exit) | 対話セッションを終了 |
質問は具体的に書くほど精度が上がります。「バグを直して」より、ファイル名とエラーメッセージを添えて「このファイルのこの関数で出るエラーを直して」と伝えたほうが、問題箇所を早く特定できます。この書き方はAntigravity CLIでも同じです。
料金・利用枠とデータの扱い:Gemini CLIとAntigravity CLIの条件比較
認証方法を変えると、利用枠も入力データの扱いも変わります。移行や継続を決める前に、数値で比べておきます。
認証方式ごとのGemini CLIの利用枠と停止前の無料枠の数値
個人の無料枠(Googleログイン)は、停止前は1分あたり60リクエスト・1日1,000リクエストでした。この数値は2026年10月時点のREADMEにも残っていますが、対象ティアではすでに使えません。
組織契約の枠はGoogle Cloudのクォータページに載っています。Code Assistのエージェントモードと Gemini CLI は合算で、1ユーザー1日あたりStandardが1,500リクエスト、Enterpriseが2,000リクエストです。1つの指示がモデルへの複数リクエストになるため、大きなリファクタリングを任せると指示回数より速く上限に近づきます。
Antigravityの料金ページでは、個人向けのIndividualsプランが月額$0で、週単位の基本レート制限がかかります。より多く使う個人はGoogle AI Pro/Ultra、組織はGoogle Cloud経由のBusiness(Standard/Plusは1席$30から、席料金なしの従量課金も選択可)という構成です。
入力データの学習利用の有無と業務で使う場合の契約形態の選び方
無料プランでは、入力したコードや会話がモデルの改善に使われる可能性があります。Vertex AIやCode Assist Standard/Enterpriseなどの有料経路では、入力データをモデル学習に使わないのが基本です。
業務のソースコードや顧客データを扱うなら、個人の無料プランは選ばないでください。Antigravityへ移る場合も、会社としてはBusiness(Gemini Enterprise)経由で契約し、どのデータが送られるかを規程に書いてから使い始めるのが安全です。社内ルールづくりやツール選定から進めたい場合は、生成AI導入支援で利用規程とツール比較の段階から相談を受けています。
移行の判断基準:Gemini CLIを残す条件とAntigravity CLIへ移す条件
終了の範囲がわかれば、取るべき行動は利用形態で決まります。判断を条件付きで言い切ります。
Gemini CLIを使い続けてよい条件と移行を急ぐべきチームの特徴
Gemini CLIを残してよいのは、有料APIキーかVertex AIで認証していて、CIや社内スクリプトにgemini -pの呼び出しが組み込まれている場合です。OSSとして週次で更新が続いており、呼び出し側を書き換える費用のほうが大きくなります。
移行を急ぐべきなのは2つのケースです。1つは、個人の無料枠やAI Pro/Ultraで使っていた人。すでに動かないため、Antigravity CLIへ移るかAPIキーを用意するかを今決める必要があります。もう1つは、Code Assist Standard/Enterpriseの年契約で使っている会社です。2027年1月31日を過ぎると更新できず、最後の契約が満了した時点で使えなくなります。更新日から逆算して、次の更新までに試験導入を始めてください。
移行で失敗しやすいパターンとAntigravity CLIを見送る場面
移行でつまずきやすいのは次の3点です。
.envにAPIキーを書いたままagyを起動し、認証エラーになる(Antigravity CLIは.envを読まない)。- ワークスペースの
.gemini/skills/を移さず、プロジェクト固有のSkillsが効かなくなる。 - Hooksで組んだ検査や通知が、移行後に動いていないことに気づかない。
Antigravity CLIを見送るべき場面もあります。ソースコードの公開を前提に社内審査を通している組織です。告知にはAntigravity CLIをオープンソースとして公開するという記載がなく、Gemini CLIと同じ前提では審査を通せない恐れがある。この場合は、有料APIキーでGemini CLIを使い続けるか、他社のエージェントへ切り替えるほうが筋の通る選択です。乗り換え先の候補はClaude Codeのできること・料金と導入手順やCodex CLIの始め方と料金・学習させない設定で比較できます。エディタ一体型で選ぶならCursorとAntigravityの違いも参考になります。
よくある質問
「Gemini CLI 終了」で検索する人から多い質問に、2026年10月時点の公式情報で答えます。
Gemini CLIはまだ無料で使えますか?
Googleアカウントでログインする個人の無料枠は、2026年6月18日に停止しました。Google AI Pro/Ultra経由も同じく止まっています。無料で同じような使い方を続けたい場合は、後継のAntigravity CLIへ移るのが現実的です。Antigravityには月額$0のIndividualsプランがあり、週単位のレート制限の範囲で使えます。Gemini CLIそのものを使い続けたい場合は、課金を有効にしたGemini APIキーかVertex AIで認証を切り替えてください。
6月18日以降、Gemini CLIは一切使えなくなったのですか?
いいえ。止まったのは個人向けの認証経路だけで、ソフトウェアは今も開発が続いています。GitHubでは2026年10月13日にv0.64.0が公開されました。有料のGemini APIキー、Gemini Enterprise Agent Platform APIキー、Code Assist Standard/Enterpriseの既存契約では引き続き使えます。ただしCode Assistの法人契約は2026年10月9日に新規販売を終えており、既存契約にも更新期限があります。
Antigravity CLIへはどう移行しますか?
OS別のインストールスクリプトでagyを入れ、プロジェクトのディレクトリで起動します。初回起動時にGemini CLIの旧設定が検出され、移す項目をチェックリストで選ぶ形です。GEMINI.mdとAGENTS.mdはそのまま読まれ、拡張機能はagy plugin import geminiでプラグインに取り込めます。ワークスペースのSkillsは.agents/skills/へ手で移し、MCPのリモートサーバー定義はキー名をserverUrlに書き換えます。
Gemini CLIとAntigravity CLIはどちらを選べばよいですか?
個人で無料枠を使っていた人と、これから新しく始める人はAntigravity CLIを選んでください。Gemini CLIの個人向け経路はもう使えず、Googleも移行を案内しています。一方、有料APIキーでGemini CLIをCIや社内ツールに組み込んでいるチームは、急いで切り替える理由がありません。ソースコードが公開されていることを導入条件にしている組織も、Gemini CLIを残す判断に合理性があります。
入力したコードやデータは学習に使われますか?
無料プランでは、入力内容がモデル改善に使われる可能性があります。Vertex AIやCode Assist Standard/Enterpriseなどの有料経路では、入力データを学習に使わないのが基本です。業務のソースコードや顧客情報を扱うなら、個人の無料プランは避け、組織として契約した経路を使ってください。Antigravityでも、会社で使うならGoogle Cloud経由のBusinessで契約するのが安全です。
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