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消費税10%の内訳と国税・地方税の割合|7.8%と2.2%を22/78で計算する理由

消費税10%の内訳と国税・地方税の割合|7.8%と2.2%を22/78で計算する理由

消費税10%のうち、国に納める消費税は7.8%、都道府県に納める地方消費税は2.2%です。国と地方の割合は78対22で、およそ8対2になります。ただし法律が定めている地方消費税の税率は「2.2%」ではなく「78分の22」で、2.2%はそこから換算した数字です。この順序を取り違えると、計算例の端数が合わなくなります。この記事では内訳と22/78の条文根拠、地方消費税の計算方法と端数処理、税込価格からの割り戻し、2027年4月から予定されている食料品1%案での内訳、申告書の記載欄、都道府県と市町村への配分までを、条文と国税庁・総務省の資料で確認します。

まとめ|消費税10%の内訳と国・地方の割合の要点

標準税率10%の内訳は国税7.8%と地方消費税2.2%、軽減税率8%は国税6.24%と地方消費税1.76%で、どちらも国と地方の比率は78対22です。地方消費税の計算式が22/78になるのは、地方税法第72条の83が税率を「七十八分の二十二」と定め、第72条の82が課税標準を「消費税額」としているためです。計算では国税分を先に100円未満切捨てで確定し、その金額に22/78を掛けて地方消費税(譲渡割額)を出します。税込価格に2.2%を直接掛ける計算は使いません。食料品の税率を2027年4月から2年間1%へ下げる案でも、内訳は国税0.78%・地方消費税0.22%相当で、地方分を国税額×22/78で出す計算式は変わりません。

消費税10%の内訳|国税7.8%と地方消費税2.2%の割合

国税である消費税の税率は、消費税法第29条が「百分の七・八」、軽減対象は「百分の六・二四」と定めています。支払うときの10%や8%は、この国税分に地方消費税を上乗せした合計です。国税庁タックスアンサーNo.6303(令和8年4月1日現在)も、税率を国税分と地方消費税分に分けて載せ、地方消費税率に「消費税額の22/78」と注記しています。

区分 消費税(国税) 地方消費税 合計 地方分の計算式
標準税率 7.8% 2.2% 10% 消費税額の22/78
軽減税率 6.24% 1.76% 8% 消費税額の22/78
旧税率(経過措置) 6.3% 1.7% 8% 消費税額の17/63
食料品の引下げ案(2027年4月〜) 0.78% 0.22%相当 1% 消費税額の22/78

2つの税は納める先も別です。消費税は国税として税務署へ、地方消費税は都道府県税として本来は都道府県へ申告納付する税ですが、総務省「地方消費税の清算制度」は課税方式を「当分の間、国(税務署)に消費税と併せて申告納付」と説明しています。1枚の申告書で済むのは事務負担を減らすための扱いで、税目が1つになったわけではありません。

地方消費税の税率が「78分の22」と定められている条文上の理由

地方税法第72条の83の条文は「地方消費税の税率は、七十八分の二十二とする。」の1文だけで、パーセント表記は出てきません。第72条の82は「地方消費税については、第二十条の四の二第一項の規定にかかわらず、消費税額を課税標準額とする」と定めています。地方消費税の課税標準は売上金額ではなく、国税である消費税の税額です。税額に78分の22を掛けた結果を売上ベースに直すと、2.2%になります。

「2.2%÷7.8%だから22/78」という説明の順序が逆になる理由

「2.2%÷7.8%=22/78」は比率の検算としては正しい式です。ただし法律の順序は逆で、法定されているのは78分の22、2.2%はそこから導いた数値です。総務省の資料も税率を「78分の22(消費税率換算 2.2%)」と括弧書きで示しています。課税標準が消費税額である以上、地方消費税は国税額が確定してからでないと計算できません。税込価格に2.2%を掛けて地方消費税を出す方法には、根拠になる条文がありません。

軽減税率8%でも地方分の計算式が22/78のまま変わらない理由

軽減税率の1.76÷6.24を約分すると22/78になります。地方税法第72条の83は税率区分ごとに税率を分けておらず、標準・軽減のどちらにも78分の22が適用されるためです。標準税率と軽減税率の売上が混在していても、地方消費税の計算式を使い分ける必要はありません。税率区分ごとに分けて計算するのは国税分だけで、その合計に22/78を掛けます。

地方消費税の計算方法|国税額に22/78を掛ける3ステップ

売上税額を割戻し計算で出し、納付になる場合の基本の流れは次の3ステップです。課税方式(一般課税・簡易課税・2割特例・3割特例)で変わるのは2番目の仕入税額の出し方です。売上税額を積上げ計算で出す場合は手順1が変わり、仕入税額が上回って還付になる場合は控除不足還付税額として扱うので、手順2・3の100円未満切捨ては納付のときの処理です。

  1. 課税標準額(税抜売上の1,000円未満切捨て)に7.8%(軽減分は6.24%)を掛けて、売上の消費税額を出す
  2. 仕入税額控除を差し引き、国税分の差引税額を100円未満切捨てで確定する
  3. 差引税額に22/78を掛け、100円未満を切り捨てて地方消費税(譲渡割額)とする

一般課税での計算例

税込売上1,100万円・税込仕入550万円で、すべて標準税率の事業者を例にとります。仕入税額は全額控除でき、売上・仕入とも割戻し計算、返品・貸倒れなどの調整と中間納付はない前提です。

項目 計算式 金額
課税標準額 1,100万÷1.1 1,000万円
売上の消費税(国税) 1,000万×7.8% 78万円
仕入の消費税(国税) 550万×7.8/110 39万円
差引税額(国税分) 78万−39万 39万円
地方消費税(譲渡割額) 39万×22/78 11万円
合計納付額 39万+11万 50万円

合計50万円は、税抜の売上1,000万円と仕入500万円の差額に10%を掛けた額と一致します。端数が出ない例なので、どの順で計算しても同じ答えになります。

100円未満切捨ての順序で差が出るケース

国税通則法第119条第1項は国税の確定金額の100円未満を切り捨てると定め、地方税法第20条の4の2第3項も地方税について同じ切捨てを定めています。切捨ては国税と地方税で別々に2回かかります。差引税額が395,600円なら、地方消費税は395,600×22/78=111,579.48…円で、切り捨てて111,500円です。国税・地方の合計額を先に出して78対22に割る方法では、切捨ての位置が変わるため申告書の金額と端数が合わないことがあります。税込金額に2.2%を掛ける方法はそれ以前の誤りで、税抜ベースの税率を税込金額に掛けているため、ずれは取引金額に比例して大きくなります。税込価格から地方消費税相当額を出すなら、標準税率では税込価格×2.2/110です。

税込価格から消費税額と内訳を出す計算|10%と軽減8%

税込価格しか分からないときは、割り戻しで税抜価格と税額を出します。標準税率は税込価格÷1.1が税抜価格、税込価格×10/110が消費税等の額です。軽減税率は1.08と8/108に置き換えます。内訳まで知りたいときは、標準税率なら税込価格×7.8/110が国税分、×2.2/110が地方消費税分です。

税込価格 税抜価格 消費税等 うち国税 うち地方消費税
1,100円(10%) 1,000円 100円 78円 22円
11,000円(10%) 10,000円 1,000円 780円 220円
1,080円(8%) 1,000円 80円 62.4円 17.6円
1,010円(1%案) 1,000円 10円 7.8円 2.2円

この表は1取引の内訳を確かめるための計算で、申告書に書く金額の出し方ではありません。申告では課税期間全体の国税額を集計してから地方消費税を計算するので、取引ごとに按分した地方分を積み上げると端数が合いません。売上税額を割戻しで出すか積上げで出すかの違いは消費税の割戻し計算と積上げ計算の違いで整理しています。

税率改定ごとの内訳と換算率|25/100・17/63・22/78の違い

「国6.3%・地方1.7%」は平成26年4月から令和元年9月までの8%の内訳で、現行の10%にも軽減税率8%にも当てはまりません。地方消費税は平成9年4月の創設で、それ以前の3%は全額が国税でした。総務省の資料は、平成26年4月に「税率100分の25(消費税率換算1%)から63分の17(消費税率換算1.7%)に引上げ」、令和元年10月に「63分の17から78分の22(消費税率換算2.2%)に引上げ」と沿革を記録しています。

適用時期 合計税率 消費税(国税) 地方消費税の法定税率 換算率
平成元年4月〜 3% 3% 制度なし なし
平成9年4月〜 5% 4% 100分の25 1%
平成26年4月〜 8% 6.3% 63分の17 1.7%
令和元年10月〜 10% 7.8% 78分の22 2.2%
令和元年10月〜(軽減) 8% 6.24% 78分の22 1.76%

事故が起きやすいのは、同じ「8%」に中身が2種類ある点です。経過措置で旧税率が残る取引の8%は国税6.3%・地方1.7%(17/63)、飲食料品などの軽減税率8%は国税6.24%・地方1.76%(22/78)です。工事の請負や資産の貸付けなどは、経過措置の指定日(平成31年4月1日)の前日までに契約し、取引ごとの要件を満たす場合に限って旧税率8%が残ります。契約日だけで決めず、取引の区分ごとに要件を確かめてから税額を組んでください。

食料品の消費税1%案での内訳|国税0.78%と地方0.22%

政府は飲食料品の消費税率を2027年(令和9年)4月1日から2029年(令和11年)3月31日までの2年間、8%から1%(国・地方合計)へ下げる案をまとめ、2026年10月9日に関連法案を閣議決定しました。2026年10月14日時点では国会で審議中です。国税庁・財務省の消費税率引下げ特設サイトも、掲載内容は「法案が国会に提出され、審議を経た上で可決・成立した場合のもの」と断っています。

食料品1%案での国税と地方消費税の比率78対22

同サイトの「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げに関するQ&A」(令和8年9月)は、適用税率を「1%(消費税率0.78%と地方消費税率0.22%相当の合計)」と説明しています。国と地方の比率は78対22で、現行の10%・8%と変わりません。地方消費税の計算は「国税額×22/78」のまま変わらず、変わるのは国税側の税率だけになります。税込1,010円の食料品なら、消費税等10円のうち国税7.8円・地方消費税2.2円です。対象範囲は現行の軽減税率8%の飲食料品と同じで、定期購読の新聞は8%のまま残ります。

簡易課税と中間申告に設けられる特例

簡易課税の事業者には計算の特例が設けられる予定です。Q&A問3-6によると、業種区分にかかわらず、飲食料品(1%対象)の売上税額と同額を仕入税額とします。Q&Aの計算例は、飲食料品の小売2,000万円(税20万円)・雑貨の小売300万円(税30万円)・イートイン100万円(税10万円)の事業者で、仕入税額は20万円+30万円×80%+10万円×60%=50万円、納付税額は10万円(地方消費税を含む)です。飲食料品部分の納付はゼロになり、2割特例・3割特例でも同じ扱いになります。中間申告は直前期の8%の税額をもとにすると過大になるため、問3-8は直前期の飲食料品に1%を当てはめて再計算した額で中間申告できる特例を示しています。食料品を売る免税事業者の届出の特例は個人事業主の消費税還付の条件と食料品の税率1%への引下げ案で扱っています。

簡易課税・2割特例・3割特例での地方消費税の計算

基準期間の課税売上高が5,000万円以下で「消費税簡易課税制度選択届出書」を出した事業者は、仕入税額を業種ごとのみなし仕入率で計算します。国税分を出したあと22/78を掛ける流れは一般課税と同じです。

みなし仕入率の事業区分と飲食料品を扱う農林漁業の扱い

区分 みなし仕入率 該当する事業
第一種 90% 卸売業
第二種 80% 小売業、飲食料品の譲渡に係る農林漁業
第三種 70% 上記以外の農林漁業、鉱業、建設業、製造業など
第四種 60% 他の区分以外(飲食店業など)
第五種 50% 運輸通信業、金融・保険業、サービス業(飲食店業を除く)
第六種 40% 不動産業

見落とされやすいのは第二種です。国税庁No.6509は、農業・林業・漁業のうち軽減税率が適用される飲食料品の譲渡に係る事業を第二種(80%)に置いています。同じ農家でも、野菜の販売と飼料用作物の販売で区分が分かれます。区分を誤ると仕入税額が売上税額の10%分ずれるので、複数の事業がある場合は売上を区分して記帳してください。

2割特例の最終年と3割特例

インボイス登録で課税事業者になった人の2割特例は、国税庁の質疑応答が「令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する各課税期間」に適用できると定めています。期限の2026年9月30日は過ぎましたが、個人事業者は9月30日を含む令和8年分(2027年3月31日が申告期限)まで使えます。3月決算の法人なら2026年4月から2027年3月までの事業年度が最後です。売上税額の2割が国税分の納付額になり、その額に22/78を掛けたものが地方消費税です。

令和8年度税制改正で2割特例は延長されず、個人事業者だけが使える3割特例(小規模個人事業者に係る税額控除に関する経過措置)が設けられました。国税庁の令和8年度税制改正特集が示す主な要件は、インボイス登録で免税事業者から課税事業者になった個人事業者であること、基準期間(令和9年分なら令和7年)の課税売上高が1,000万円以下であることです。要件を満たせば令和9年分と令和10年分は原則として売上税額の3割が納付額になり、地方消費税の出し方は同じです。法人は対象外です。免税事業者のままでいるか登録するかの判断は売上1000万円を超えた個人事業主の消費税と2割特例で確認できます。

中間申告での中間納付税額と地方消費税78分の22

中間申告が必要かどうかは、直前の課税期間の確定消費税額で判定します。この金額は国税分の年税額で、地方消費税を含めた合計額ではありません。下の表は直前の課税期間が12か月の場合の計算で、課税期間を短縮する特例を受けている事業者は中間申告をしません。

直前期の確定消費税額 中間申告の回数 1回あたりの中間納付税額
48万円以下 原則不要(任意の中間申告あり) なし
48万円超400万円以下 年1回 確定消費税額×6/12
400万円超4,800万円以下 年3回 確定消費税額×3/12
4,800万円超 年11回 確定消費税額×1/12

国税庁No.6609は、どの回数区分でも中間納付税額に「その78分の22」の地方消費税を併せて納めると説明しています。直前期の確定消費税額が252万円なら、年1回の中間納付は国税126万円と地方消費税35万5,300円(126万円×22/78=355,384円の100円未満切捨て)の合計です。前年の国税・地方の合計額(252万円+710,700円)の半分で見積もると1,615,350円になり、正しい1,615,300円と50円ずれます。振替日を含めた納付の日程は消費税の引き落とし日と個人事業主の振替日一覧にまとめています。

申告書・納付書での記載箇所|差引税額と譲渡割額

確定申告書の名称が「消費税及び地方消費税の申告書」となっているのは、2つの税を1枚で申告するためです。第一表(一般用)では、国税分の計算を⑨差引税額・⑪納付税額で終えたあと、「この申告書による地方消費税の税額の計算」の欄に移ります。⑱「地方消費税の課税標準となる消費税額」の差引税額に国税分を転記し、22/78を掛けた結果を⑳譲渡割額の納税額に書きます。中間納付譲渡割額を差し引いた㉒納付譲渡割額と⑪を合わせたものが、㉖「消費税及び地方消費税の合計(納付又は還付)税額」です。

標準税率と軽減税率が混在する事業者は、付表で税率区分ごとに計算してから第一表に集約します。納付書の税目は「消費税及地方消費税」の1つで、本税欄には国税分と地方分の合計額を書きます。納付書の記入方法と税目番号は国税納付書の書き方と税目番号一覧で扱っています。確定申告書等作成コーナーやe-Taxを使えば、22/78の計算と2回の100円未満切捨ては自動で処理されます。

地方消費税の清算基準と市町村への交付割合

税務署に納めた地方消費税は、そのまま本店所在地の都道府県の収入になるわけではありません。地方税法第72条の114は、納付額のうち「二十二分の十に相当する額」(従来分・消費税率換算1.0%相当)と「二十二分の十二に相当する額」(引上げ分・同1.2%相当)を、各都道府県の「消費に相当する額」に応じて都道府県間で精算すると定めています。本店所在地に偏る税収を、実際に消費が行われた地域へ配り直す仕組みです。

按分の指標とウェイトは総務省資料にあります。小売年間販売額とサービス業対個人事業収入額(経済センサス活動調査)の合算額が50%、人口(国勢調査)が50%です。清算後の税収の2分の1は市町村へ交付され、交付基準は従来分が人口と従業者数の1対1、引上げ分は人口のみです。地方税法第72条の115第2項が引上げ分を人口だけで按分すると定めており、社会保障財源としての性格に合わせた設計です。税収は令和5年度決算額で62,632億円、令和7年度地方財政計画額で65,227億円です。

よくある質問

消費税は国税ですか、地方税ですか?

両方です。消費税法に基づく消費税(7.8%)は国税、地方税法に基づく地方消費税(78分の22)は都道府県税で、合わせて10%になります。地方消費税は本来は都道府県に納める税ですが、当分の間、国税と一緒に税務署へ申告納付する扱いです。

消費税の「7.8%」とは何の数字ですか?

消費税法第29条が定める国税分の税率です。10%のうち7.8%が国の消費税、2.2%が地方消費税にあたります。申告では課税標準額に7.8%(軽減税率分は6.24%)を掛けて消費税額を計算します。

地方消費税はなぜ22/78で計算するのですか?

地方税法第72条の83が税率を「七十八分の二十二」と定め、第72条の82が課税標準を消費税額としているためです。売上ではなく国税の税額に税率を掛けるので、計算式は22/78になります。2.2%はそれを売上ベースに換算した結果です。

申告書の「譲渡割額」とは何を書く欄ですか?

地方消費税の税額を書く欄です。国税分の差引税額を⑱「地方消費税の課税標準となる消費税額」に転記し、22/78を掛けた金額を⑳譲渡割額に記載します。譲渡割は国内取引にかかる地方消費税の呼び名で、輸入にかかる貨物割と区別されます。

食料品の消費税が1%になったら国税と地方税の内訳はどうなりますか?

国税庁のQ&Aでは、1%の内訳は消費税(国税)0.78%と地方消費税0.22%相当です。国と地方の比率は現行と同じ78対22で、地方消費税は国税額に22/78を掛けて計算します。2027年4月から2年間の予定で、2026年10月14日時点では法案の審議中です。

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